教師技能評定に関する基礎的研究(I) : 中学校と幼稚園における実習担任の教育実習評価基準に関する意見
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(2) . 教師技能評定に関する基礎的研究 (1) -- 中学校と幼稚園における実習担任の教育実習 評価基準に関する意見 --. 奥. 野. 工. 問. 正. 義. 題. 教育実習は, 教員養成大学において, その教師教育プロ グラ ムの一 つとして実施され, 大きな位 置を占めている, にもかかわらず, 従来の教師教育 プロ グラ ムでは, 教育実習の目標を明確にし, その目標の達成を科学的・客観的に評価する方法がほとんど確立されていない,(アメリカ では, 教. 育実 習 等 の 評 価 の 手 引 と し て, “ス タ ン フ ォ ー ド教 師 技 能 評 価 ガイ ド;Stanf ord Teacher Compe ‐ 1 2 ( ) ( } tence Appa IGu i idざ が 開 発さ れ, 注 目 さ れ て い る ) ra sa ,. 本学では, 従来, 教育実習評価に関して理念的な面より検討された参考基準 (表1) を実習担任 に配布し, それにもとづいて 実習生の評価を行 なうように依頼してきた, しかし, 小学校課程・中 学校課程・幼稚園課程・養護学校課程・養護教諭特別別科のように, その科目内容が異なり, しか も, 発達的・機能的に異なる子どもを扱っ ているにもかかわらず,単一の参考基準であっ たため,現 職の教師から評価しにくいという意見が出されていた. そこで, 本研究では, 教育実習生の指導にあたる実習担任の評価基準に関する意見をできるだけ 多く収集して分類整理し, 教育実習評価の基準作成のための基礎資料を 作ることを目的とする,. 1 1. 方. 法. 1) 調査形式 自由記述式 であるが, 結果の整理を簡便にするために意見を箇条に分けて書いてもらっ た 例年 . どおり, 従来の参考基準を配布しており, できるだけそれにとらわれないよう自由に書いてほしい 旨の注意を添えたが, それなりの影響はあっ たかもしれない.(別紙参照) 2) 調査方法. 託送法 3) 調査時期 昭和5 3年7月上旬, 大学において教育実習の連絡会を行なった際, 各校の代表に依頼 昭和53年 , 9月上旬, 督促状を配布 回収〆切:昭和5 3 1 3年9 日 月 . 4) 調査者 北海道教育大学函館分校. 教育実習評価研究会. 代表者. 鈴木正義. 91.
(3) . 奥 野 正 義. 表1 従来の教育実習成績評価の参考基準 教育実習成績表の内容項目番号ごとに、 評価の参考基準として、 A (よいもの) とC (なお指導を要す した。 両者をご考慮のうえ、 普通と思われるものはBとして評定願います。 るもの) の両極を示してみま. 1 l. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. o l. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 7 1. 18. 19. 2 0. 92. い ・ 、て、;“・教具について ‘の を 僻 把握が適切 卯 . ,、, , につい 恐 児童生徒の実態を考えて資料 ご ;号 であり 指導計画を研究して A, 学校の教科書や .教材内容の ‐ぐ も工夫している。 もあまり工 C, 学校の教科書や指導計画の研究が充分でなく、 児童生徒の実態についての考慮や資料・教具について 夫されていない。 A. 指導目標が適切 であって、 その表現も明雄であり、 計画の各部分に統一的に貫かれている。 C. 指導目標があいまいであり、 計画の各部分に一貫して生かされていない。 A. 児童生徒の興味や能力を理解し、 それを個別的、 積極的に生かすように工夫し、 計画している。. C, 児童生徒の興味や能力について、 ほとんど考 慮が払われていない。 A, 指導案 が、 指導目標 こしたがってよく統一されており、 児童生徒の学習活動を考慮して 工夫され、 立案か綿密で ある。 C, 指導案が、 指導目標 こついての考慮が充分でなく、 児童生徒の学習活動を考えて工夫することもみられず、 立案 カ性豊艶である。 A, 指導の効果を高めることを考えて数具・教便物の利用を工夫し、 準備、 作製、 活用等に努力している。 C. 指導における教具・教便物の役割について、 ほとんど関心を示さず、 理解、 準備、 活用等にもあまり努力してい ★ 、 !し 。 A, 前時の授業内容との関連を充分考慮し、 児童生徒の興味、 関心を生かして動機 づけを工夫し、 その方法も適切( ある。 C, 児童生徒に対する動機づけに、 あまり関心を示さず、 学習意欲の喚起等、 その方法も適切とはいえない。 A, 児童生徒の学習活動 をよく観察して、 投薬救後の各要点にそって適切に授業を展開し、 指導の内容、 方法も適切 である。 C, 児童生徒の学習 動の観察、 および授業の展開や 指導の内容、 方法もあまり適切とはいえない。 A, グループ学習指導と個別指導の特質を充分理解し、 必要に応じて両者を生か しながら適切な指導をしている。 C. グループ学習指導と個別指導の特質について理解が充分でなく、 指導にも両者が適切に生かされているとはいえ 云 、 !し 。 A. 児童生徒の実情を考慮し、 発言の内容や、 語いの難易、 音声の高さやことばの速さ等適切 である。 C. 児童生徒の実情をあまり考慮せず、 発言の内容、 語いの難易、 音声の高さ、 ことばの速さ等も適切とはいえない。 A, いろいろな評価方 法を適切 こ活用し、 指導目標に照らし客観的に評価し、 個人的感情に左右されない。 C, いろいろな評価方法の活用 こあまり意を用いず、 指導目標との関連も明確でなく、 感情に左右される傾向がみら ォ tる^ A. 評価の結果をよく整理して指導の反省に生かし、 次の指導を承合 するための資料とし L活用している。 C, 評価の結果を整理して、 指導の反省や次の指導を改善することに生かす努力があまりみられない。 A, 成績物の性質を考慮し、 展示、 鑑賞、 児童生徒の相互評価などの指導、 およ び成績物の保存や返す時期等の処理 ′ある。 も適切て C. 成績物の処理は一般にルーズで、 指導の方法や処理の仕方が適切とはいえない。 A, 児童生徒の心理をよく理解し、 学級の自治的活動を生かしながら、 ひとりひとりの自律性を育てるよう管理 とめている。 C, 児童生徒の心理を理解する努力があまりみられず、 学級の自治的活動やひとりひとりの自律性を育てること こ関 心を示さず、 管理も適切とはいえない。 A, 児童生徒の個性を理解して、 それに応じた指導につとめ、 その指導も適切 である。 C. 児童生徒の{ 固性について、 ほとんど関心をもたず、 指導もあまり適切とはいえない。 A. 学級会活動の教育的な意義を現解することにつとめ、 児童生徒の自発的、 自律的活動の助長について工夫し、 指 導が適切である。 C, 学級会活動についてあまり関心を示さず、 児童生徒の自発的、 自律的活動の助長や指導もあまり適切とはいえな A, 学校や学級の通風、 採光、 清掃等衛生的な環境の保持 こ、 積極的に努力し、 児童生徒に対する指導も適切である。 C, 衛生的な環境の保持について関心を示さず、 児童生徒 こ対する指導も適切とはいえない。 A, 教室環境の美化や 整頓 こ積極的な関心を示し、 環境の整備に努め、 児童生徒に対する指導も適切 である。 C. 教室環境の美化や整頓 こ、 環境の整備にはほとんど関心を示さず、 児童生徒に対する指導も適切とはいえない。 A, 各種の研究会に積極的に参加 し、 研究の目標を考えて、 事前の準備につとめ、 研究会における態度も熱心である i C, 研究会の参加はあまり積極的とはいえず、石形究の目標もはっきりせず、 事前の準備 、 研究会の態度も熱心といえ 云 ・ 、 し ふ 。 A. 実習録の内容は綿密で、 実習に対する意欲がみられ、 実習の効果も高いといえる。 記録の形式等もよく工夫され ている。 C. 実習録の内容、 形式等、 一般に粗雑で、 実習に対する意欲に 欠け、 実習もあまりみられない。 A. つねに、 きまり正 しく勤務し、 実習生活に支障を生 じさせず、 勤務は意欲的である。 C. 時には勤務を怠り、 実習に支障を生じたこともある。.
(4) . 1 ) 教師技能評定に関する基礎的研究(. 5) 調査対象者 3年度, 教育実習協力校において実際に教生の指導にあたられた現職の教師全員 計403名 昭和5 ,. 6) 回収率 表2参照 表2 回収率 ア ン ケ ー ト 配 布 人 数 回 収. 人 数 回. 収. 中. 学. 校. 96. 43. 44.8%. 小. 学. 校. 226. 124. 54,9%. 幼. 稚. 園. 25. 18. 7 2%. 養護教諭特別別科. 56. 17. 30.4%. 計. 403. 202. 50,1%. 率. *養護学校については、 手続き上のミスのため調査 できなかった 。. 7) 結果の整理 ここでは, 回収したもののうち, 中学校と幼稚園関係の部分についてまとめる, )を参考にし 次の手順 で整理した 自由記述式による回答は, 川喜田二郎の KJ法3 , , ①短文カー ドの作成 回答はすべて, 箇条書き-項目について一枚のカー ドに記述した. 箇条書きにもかかわらず, 一 項目で二つ以上の内容が表現されている場合には, カー ドに記述の際,できるだけ一短文 で一つの内 容を表現するようにした. 文章はできるだけ原文に忠実に従っ た. そして, この短文カー ドを反応 の単位と考えて, あとは回答者の文脈を離れて分類整理することにした. このようにして作成されたカー ドは, 中学校で約2 00枚, 幼稚園で約1 00枚 であった. ②短文カー ドの分類 第1ステッ プ -- 中学校・幼稚園 ごとにすべての短文カー ドをひろげて,類似していると思われ る も の を 集 め て グルー プ を 編 成 し て い っ た. こ の よ う に して でき た 複 数 の グ ル ー プ に, そ の 内 容 を. よく表わしているような 「表札」 をつけた. 第2 ス テ ッ プ - - 第 1 ス テ ッ プ でつ く ら れ た グルー プ の 「表 札」 を も と に, さ ら に 類 似 し て い る と思われるものを集めて高次の グループを編成し, その「表札」をつけた, 必要に応じて第3 ス テ ッ プまで行なう. このような手続きによると, 個々の回答者の微妙なニュ アンスを無視することになるが, 個々の 回答を順番にそのまま羅列するよりは, 全体の関係ないし構造の把握がより容易になると考えた. こ のよ う に して 作 成 さ れ た の が, 図 1 と 図 2 であ る.. ⑧記述の方法 結果においては, 前述の方法で得られた全体の構造をもとに, 第1ステッ プで用いられた個々の 回答の文章をできるだけそのまま記述した. ここ では, 短文の度数よりむしろ短文の種類が問題に なる, したがっ て, 重複しているものは度数が多くても, 一 つの短文 で表現した, 逆に, 一 人だけ の意見でも異なる種類のもの であれば, すべて記述した.. 93.
(5) . 奥. 野. 正. 義. - --→生徒とのかかゎ 壷 覇可 「- --…. 教育者とLての条件を備えているか( ) 5 6. 4 ) ー自分自身の教育観を持っているか( 1. 人間的資質 ( 1 3 )= 教育への情熱‐意欲] 1教師としての適性 使命感 ( ) 1 4 ) 勤務態度 ( 1 1. 教育実習への態度 ( 1 4 ) 積極性 誠実さ 謙虚さ 真撃 研究心. 礼儀作法 清潔な身なり ことばづかい 出勤時間・欠勤. 生活指導・学級活動・学校行事 クラブ活動等への参加・指導 ( 12 ) 生徒の理解・個性の把握 ( 7 ) 信頼関係 ( ) 8 生徒に好かれて いるか. よく観察して いるか { 1 ). 生徒との接しかた ( 22 ) 生徒への愛情 全力をつくすか 公平さ 生徒の気持を尊重する 生徒と共に喜び悲しむか. 教育実習での授業能力 ( 92 ). 6 0 ) )1 教材研究( 2 ー授業への態度(. 専門教科の理解 ( ) 1 3. 指導案の作成 ( 10 ) 授業の展開 ( 30 ) 指導技術 発問・ことばづかい 板書の工夫 資料の活用. 一一 は特に関連のあるものを示す。 ( ) は意見の度数. ) 9 8 図1 中学校における実習評価基準の関係 (1 1 4 ) 幼児とのかかわり方 (. 43 ) 教育者としての条件を備えているか (. }ト」医 国 璽 罰 2 1幼児観・教育観( 実習への態度 ( 1 3 ). よく観察しているか { 1 ) 3 ) 幼児の理解・把握 {. 勤務態度 ( 11 ) ( 6 ). 研究会への参加 態度 ( 5 ). 幼児との接しかた ( ) 7. 信頼関係 子どもに 好かれて. 幼児と遊べるか 幼児の心の中にとげこ めるか. いるか ) ( 2. 子どもが好きか ) ( 1. ) 56 教育実習での保育能力 (. 3 )1 ー保育への意欲(. ) 教材研究 {7 指導案の作成 ( 8 ) ) 環境設定 ( 1 2 1 ) 保育の展開 (. 評価.反省 ( 5 ). 実習録 ( 11 ). 幼児の実態に 幼 児の実態に 1あわせて (3)1. 指導技術 ( ) 18 動機づけ・ことばづかい 教具の利用 ピアノ技術. 一一 は特に関連のあるものを示す。 ( ) 内は意見の度数. 図2 94. 幼 稚 園における実 習評価 基準の関係 (113).
(6) . 教師技能評定に関する基礎的研究m. m. A. 結. 果. 中学校における実習 評価に関する意見. ( )実習評価全体について 1 図1は, 中学校における実習 評価の全体の関係を図示したもの である 参考として 各グループ . , に含まれる意見の度数を ( ) 内に示す, 図1に含まれないものとして 001 大学からの 『教育実習成績評価の参考基準』 に従い評価する と いう 意 見 が4 つ あ っ た.. 又, 教育実習評価そのものに対しての意見として 002 教育実習は 目的からみてあくまでも実習 であるのだから なんでもやっ てみることが大切 , ,. である, しかし, 初心者であるの で失敗は当然であり, その失敗に対しての評価は適切 では ない. たとえば, 授業に対しての評価であっ ても教生にいくら効果的な授業・指導法を期待 し て も, そ の 力 量 は 経 験 か ら い っ て 無 理 であ る , があ っ た, 以 下, 図 1 の グ ルー プ ご と に ま と め て いく .. ( 2 )「教育者としての条件を備えているか」 について ① 「自分自身の教育観を持っ ているか」 について 3 自分自身の人生哲学・信念と いっ たようなものを持っ ているか 00 004 確固たる教育観をもっているか ② 「人間的資質・教師としての適性」 について これは, 将来教師になるため必要と思われる資質に関する意見と, それを含めたより広い意味で の人間的資質に関する意 見に分れる. 人間的資質に ついては, 005 真理を追求する態度 006 若者らしく明るく生き生きして いるか 007 円満な人格. 00 8 真面目な態度 教師としての適性については 009 生徒を1 人の未完成な人間として き びしく暖かくみつめ育てていく姿勢 , 010 善悪に対する正しい判断と処置 011 自分の不明な点を, 生徒になんとかごまかして通 そうとするような, おしつけはしない態度 ③ 「教育への情熱・意欲・使命感」 について. 01 2 教育に対する情熱 013 実習生としてなん でもやっ てみようという意欲 014 教育に対する使命感をもっ ているか 015 将来教師としての展望と自覚を持っ ているか 016 教師としての自覚のもちかた. ④ 「教育実習への態度」 について 017 学ぼうとする積極的な意欲と謙虚で真掌な態度 95.
(7) . 奥. 野. 正. 義. 018 実習期間中 をどうすごそうとするかの心構えと決意 019 実習に対する 誠実な態度. 0 20 積極的な実習態 度 021 実習参観中の謙虚 であって進取的な受けとめかた 研究心については 022 教育・実習に対 して研究熱心であっ たか. ⑤ 「勤務態度」 について 023 実習勤務態度 が実習生として適切か 具体的には 024. 礼儀作法. 025 こ と ばづ、か い. 026 清潔な身なり 027 出勤時刻の厳守 028 無断欠勤はないか 029 勤務時間のす ごし方 ( 3 )「児童とのかかわり方」 ① 「授業以外の活動への参加・指導」 について ここ で 「授業以外」 とは, 学校行事・学級経営・給食時間・清掃・休み時間・クラ ブ活動等を示 す .. ,. 030 学校行事・学級行事・清掃・給食など生徒と共に励み, 援助しようとしてい るか. 31 積極的に学級経営をおこなっているか 0 032 クラ ブ活動への理解度 033 学級の清掃に関心を示し, 清掃状態が悪いときにキチンと注意し,.指導できるか 034 学級配属教生という立場 で, 学級会活動・学級指導などを工夫しているか ② 「生徒の理解・個性の把握」 について 035 生徒理解のための意欲的姿勢 036 学級配属教生という立場 で, ひとりひとりを理解・把握しようと努めているか 037 生徒と遊び, 生徒の特徴を知ろうとしているか. 生徒理解・把握のための方法として 038 少なくとも 「配属された学級」 の全員の名前をおぼえるよう努力したか 039 かかわりのある生徒の生活を充分観察したか. ③ 「生徒との接しかた」 について 040 生徒に愛情をもっているか 041 生 徒 た ち に 全 力 でぶ つ か っ て い る か 042 生徒の気持を大切にする教師になっ てもらいたい 043 生徒と対話し, 積極的に融和しようとしているか 044 生徒との心のふれあいを大切にしているか 045 生徒に接する時の公平な態度 046 生徒と共に喜び, 苦しみながら学習活動をしていたか. 生徒と接し, 理解して, その結果について 96.
(8) . 1 ) 教師技能評定に関する基礎的研究(. 047 生徒との信頼関係をもてたか 048 生徒に好かれているか 049 生徒にとってよい教師であるか. 4 ( )「教育実習での授業能力」 ① 「授業への態度」 について 050 一時間, 一時間の授業を大切に取り扱ったか 051 授業にとりくむ姿勢 052 授業へ情熱をかたむけているか 053 授業にのぞむき びしさ. ② 「教材研究」 について 教材研究への態度およ び教材理解の程度を問題としている 54 教材研究への熱心さ 0 055 教材観をきちんとおさえ全体計画を立て ながら実習にはげん でいるか 056 授業のための教材研究を十分にし, 目標を明確かつ具体的にしているか 057 教材研究を熱心にやり, ある程度の深 い解釈をしているか. ③ 「専門教科の理解」 について 中学校の教師としての専門教科へのとりくみ方を重要視している 058 教科における専門的な学力をもっているか 059 専門教科に対して正しい理解を考え方をもっ ているか 又 それを実践したか , , 060 専門的な研究, 学習をよく行なっているか. 061 専門的な教養を身につけているか 逆の意見として, 専門教科だけを習得するの ではなくそれ以外の広い分野の教養を望む意見もあ る, 062 教師として専門教科以外に ついても広い識見と課題意識を も つ こ と が望 ま し い. ④ 「指導案作成」 について 063 指導案をつくるうえで教材 研究を十分にし 授業展開の工夫をしているか , 064 指導目標をよくつかん でいるか 065 生徒の反応を予想し, 発問も考慮して繊密な指導計画が練り上げられているか 066 常に問題意識をもち, 生徒のより望しい姿を志向し, 指導案に創意工夫がみられるか. 又、 実習担任との関係 で 067 教材のとりあげ方等に対して, 指導教官とよく相談したか ⑤ 「授業の展開」 について 068 指導計画にしたがった展開がなさ れているか. 指導の展開と生徒との関連については次のような意見がある , 069 生徒の実態を考慮しながら, 実習生独自の考えを中心にした授業が展開されたか 070 生徒の興味・関心を生かし, いきいきとした授業内容であるか 071 生徒の思考の流れに応じた授業の展開がなされているか 072 生徒の状態を把握しながら授業を進めているか 073 生徒の発表を主として授業を展開しているか 074 机間巡視, 指名 などによっ て生徒をほ どよく活動させ, 生徒の活動の状況をとらえて指導の 97.
(9) . 奥. 野 正. 義. 展開を少しずつ修正していく柔軟性 がみられるか 075 机間巡視 の目的にあった適切かつ有効な指導をしているか. 授業展開の際の教具, 教育機器の利用については 076 理解を深めるために, 教材・教具の 工夫がなされているか 077 教育機器の有効かつ適切なとり扱い方, 特に OHP 使用の際の提示のタイミン グの工夫. ⑥ 「指導技術」 について 078 指導法について学習をどのようにしているか 079 授業にのっ てこない生徒などへのきめ細かい具体的な指導法を考えているか. 080 指導技術の向上度 発問について 0 81 発問や生徒への指示は明解で適切なものか 082 発問, 提示, 助言等の一貫性・適切性な どに工夫がみられるか こ と ばづ、か い に つ い て. 083 子どもの実態を考え, 語いの難易, 音声の高さ, アクセント, 声量などに注意を払っ ている . 084 生徒に対して適切なことばづかい, 行動をしているか. 黒板の利用について 085 板書の要領, まとめ方が整理されているか 086 板書がほ どよくまとめられ, 字体・筆順などが適当か. ⑦ 「評価・反省」 について 087 前に指導した後の反省 点や努力目標を生かそうと する態度がみ られるか. 同じ失敗を何度も く り 返 して い な い か 088 指導事項に対しての反省 心と謙虚な姿勢, 次への向上心の持ち方 089 授業を終えて反省を充分しているか 090 指導教官の指摘した事 項や, 他の教生の指摘した事項を自分なりに消化し, 次時からの指導. に生かそうとする態度がみられるか 091 生徒の学習状態についての評価 を適切に行なっているか 092 授業後のノート点検・作品処理など熱心にや ったか 093 フィ ー ドバッ クの仕方の適切化・有効な方法の工夫をしているか. ⑧ 「実習録」 について 094 実習録の内容 B. 幼稚園における実習評価に関する意見. ( 1 )実習評価全体について 図2は, 幼稚園における実習評価の全体の関係を図示したもの である. 参考として, 各グルー プ に念まれる意見の度数を ( ) 内に示す. 教育実習評価について次のような意見があった. 01 幼稚園の場合は教科指導 ではない.しかし,従来の評価表 では生活指導にあまりウェイトがか か っ て い な い の で, 教 育 の 適 正 な 評 価 は 出 しに く い 以 下, 図 2 の グル ー プ に し た が っ て ま と め て いく.. 98.
(10) . 教師技能評定に関する基礎的研究( 1 ). 2 ( )「教育者としての条件を備えて いるか」 ① 「幼児観・教育観」 について 02 人間 観・ 幼 児観 を どの よ う に も っ て い る か 03 幼児観・教育観を自分なりにとらえ 目標に向っ て努力する姿が大切 , ② 「人間性」 について 04 幼稚園の場合は 保育技術以前の日常生活におけ る人間性の方が重視される , 05 幼稚園教育 は 人間のパーソナリティ の基盤を育てる教育だけに ,. , 教生の人格的なものから. に じみ でる 影 響 が 大 き い 06 人格が比較的円満で愛情に満ち 自己充実・向上しようとする意欲の有無 , 07 人間的にあたたかさ 思いやり 責任感があるか どうか , , 08 幼 児の柔軟性に適した心の柔軟さや繊細さの有無. 0 9 日常生活でその場に応じた正しい判断行動の有無 ⑧ 「実習への態度」 について 1 0 実習に対する意欲 1 1 実習全般を通して積極的な態度で勤務にあたり真面目で意欲的か どうか 12 常に問題意識をもち 学ぼうとす る意欲にもえているか ,. 1 3 実習に対する熱意 14 責任感・誠実さはあるか. ④ 「研究会への参加態度」 について 15 集会, 研究討議における発言 熱意 意欲 , , 16 研究会に積極的な態度 で参加しているか. ⑥ 「勤務態度」 について 17 幼稚園の仕事に対して自主的か どうか 18 同じ教生に対する態度 指導教官に対する礼儀 ,. 1 9 健康管理 20 実習生として, きまり正しく勤務しているか 21 欠席が多いかどうか. ⑥ 「環境整備」 について 22 衛生的・美的環境への配慮及び整備 23 保育室の整理, 整頓 清掃には常に気を配り 自主的に行なっ ているか , ,. ( )「幼児とのかかわり方」 3 ① 「幼児の理解・把握」 について 24 幼 児をよく観察し 積極的に理解しよう としているか , 25 ひとりひとりの個性 特徴 長所 短所をよみとり 幼児を理解しようとしているか , , , , ② 「幼児との接し方」 について 26 幼 児と一体になり 積極的に遊ぶ姿がみられるか , 27 積極的に子どもたち の中に入っていく姿があるか 28 言語, 行動等ひとりひとりの子どもへの注意の向け方 幼児と遊び, 理解し, その結果として 2 9 どれだけ幼 児が教生を信頼してついてきたか 99.
(11) . 奥. 正. 野. 義. 30 子どもの位置にまで, 教生が下れたか. ( 4 )「教育実習 での保育能力」 ① 「保育への意欲」 について 31 保育にあたる時の 意欲 32 部分保育, 終末保育もしくは全日保育にあたっての努力や熱意 ② 「教材研究」 について 33 指導の効果を高めるために教材研究を熱心にし内容をしっかり把握しているか 34 教材研究が十分に なされているか. ③ 「指導案作成」 について 35 指導案が幼児の発達に即し, 綿密にたてられているか 36 指導目標の把握が適切か. 37 指導案の書きかた ④ 「環境設定」 について 38 環境設定 (準備) の工夫がなされているか. ⑤ 「保育の展開」 について 幼 児との関係については 39 幼児の興味・関心をよくとらえ, 実態に即した導入展開の方 法, 指導法を考慮しているか 40 ひとりひとりの幼児の個性を理解して, それに応じた指導につとめ, その指導も適切か. 指導技術については 41 遊 びの指導法は適切か 42 動機 づけ 43 ピア ノ が 上 手 に ひ げ る か どう か 44 幼 児に対するこ とばがけに注意を払っ ているか′ 45 幼 児の発言の扱い方 46 教材・教具の利用のしか た, 工夫のしかた. ⑥ 「評価・反省」 について 47. 成績物の処理が適確か. 48 評価のしかたが明確 であり, 結果をよく整理し指導の反省によく生かし, 次の指導に役立て. るよう努力 しているか ⑦ 「実習録」 について 49 実習録の提出期日を守っ ているか 50 実習録の内容が綿密 で, しかも記録の形式等に 工夫がみられるか. 51 実習録のほかに自 分で課題をさがしてレ ポートを作成する意欲があるか どうか. W. まとめ. 今回調 査を実施したうち, 実習生が教える対象児の年令が離れている中学校と幼稚園のデータに つ い て ま と め た.. このように多様性の あるしかも量が多い質的データの処理方法として,最も適当と考えられる KJ IOO.
(12) . 教師技能評定に関する基礎的研究( 1 ). 法を参考にして結果をまとめた. しかし, 分類整理, 特に 「表札」 づくりや関係図作成にあたっ て, 筆者のフィ ルターがかけられているから, これが, 中学校と幼稚園の教師の実習評価についての意 見を適切に集約したものか どうかは疑問が残らないでもない, しかし, この点をふまえたうえで結 果を検討すると, 次の点が明らかになる. 1. 中学校と幼稚園の実習評価についての全体の関係はほぼ同じである.すなわち, 両方とも「教 育者としての条件を備えているか」「生徒(幼児)とのかかわり方」「教育実習での授業(保育) 能力」 の3つの大きなグルー プに分類される, 2. 各 グループを比較すると, 中学校にあって幼稚園にない意見は,「生活指導・学級活動・学校 t 行事・クラブ活動 e cへの参加・指導」「専門教科の理解」 である. 逆に, 幼稚園にあっ て中学 校にないものは 「研究会への参加態度」 「環境整備」 「環境設定」 である, これは, それぞれの教科内容及び対象とする子どもの相違によると考えられる. 3. 中学校では, 「従来の参考基準に従う」 という意見があっ たのに対し, 幼稚園ではなく, 逆に 「従来の参考基準 では不適当」 という意見があっ た. 付記:本調査に ご協力いただき, 貴重な回答を寄せてく ださっ た実習協力校の先生方に厚くお礼 申しあげた い,また,調査のため種々便宜をはかっていただいた本学の事務官各位にも感謝の意を表 した い.. なお, 教育実習評価研究会のメン バー である鈴木正義, 青木剛土, 山崎正吉, 奥野正義の4名が 企画, 調査したものを, 奥野が短文カー ドの作成, 分類, 記述を担当してまとめた,. 参考文献 ① 小金井正己 1 977 教師教育と教育工学 教育工学研究成果刊行委員会 (縞) 教育工学の新しい展開 第一法 規出版 Stanf i i tyl969 TheSt o rd Un ver i IGu s ide TheSchoo andard Teache rCompet enc lofEduca e Appr a i sa t on , Stanfo iver i ty rd Un s. ②. ③ 川喜田二郎 1 97 0 続・発想法 中公新書 (本 学助 手・ 函 館 分 校). 101.
(13) . 奥. 別. 野. 正. 義. 紙 昭和53年7月. 各実習校実習担当教官殿. 教育 心 理学教室 主任. 鈴木. 正義. 教育実習評価に関するアンケートについて このたびは, 教育実習の御 指導をお引き受けいただきありがとうございました. どうかよろしく お 願 い い た し ま す.. 従来, お手もとの資料のような評価の基準を設定してありますが, この 基準は多分に理念的なも のであり, かならずしも現場 で実際に実習生を御指導頂く先生方の評価の 観点と一致しないと考え られます. 評価基準を教育実習の現実に即 したものとするための研究の一環として右のようなアンケートを 計画しました, 御 多忙中大変恐縮と存じますが, よろしく御協力お願いいたします. なお, アンケートに御 記入いただくのは, 実習開始後, 約4週間経過してからですが, その時点 で改めて御案内を差し上げます.. 教育実習評価に関する アンケート 従来, 本分校より 「教育実習成績評価の 参考基準」 が配布されておりますが, これにとらわれ ず先生の自由な御意見をお聞かせ下さい.. ※. A. 該当する項目に○を書いて下さい (幼稚園 小学校 中学校. 1. 実 習 校. 2. 指導教官. 異常 児実習. 養護実習). 男・女 学年担当. (幼稚園. 才担当). 専門教科 3. 実 習 生. B. 先生は, 4週間教育実習生を指導していらっ しゃ います 実習終了時に, 先生は, 今指導している実習生をどのような観点から評価なさいますか できるだけくわしく, 箇条書きにして下さい.. 102. 男・女.
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