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特集 災害医療 : 災害時における産業医の役割 : 巻頭言

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特集

災害医療 −災害時における産業医の役割−

【巻頭言】

西

(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部感覚運動系病態医学講座法医学分野)

(徳島県医師会生涯教育委員会) 日本列島の周囲には,世界でも有数のプレートである 北米プレート,ユーラシアプレート,フィリピン海プレー トならびに太平洋プレートの境界があり,プレート境界 型の地震が周期的に発生している。特に双子地震と呼ば れており,繰り返し被害を及ぼしてきた東海地震と南海 地震は,前回の昭和に発生したものが比較的小規模で あったことから,地震エネルギーの蓄積が早く,今後30 年間に50から60%の確率で発生すると推定されている。 南海地震は,これまでに和歌山,大阪,徳島,高知で建 物倒壊や津波の被害を発生しており,これらの地域では, 次の南海地震を警戒している。徳島県では,県南部の沿 岸地域はもとより,最も人口の集中している徳島市でも 建物倒壊ならびに津波被害が懸念されている。近年,わ が国で大きな被害を発生した阪神・淡路大震災や新潟県 中越地震では,就業中の被災は少なかったが,次の南海 地震では就業時間中の発生も考慮する必要があり,職場 での防災の重要性が高まっている。産業医の責務は,労 働が心身に及ぼす悪影響による疾病予防ならびに心身の 健康増進への寄与である。企業は労働者の集合体であり, 企業と地域の結びつきの重要性を鑑みれば,地震災害時 の産業医の役割は労働者の健康管理に留まらないと考え る。本特集では,法医学−人的被害,地域医療−徳島市 の応急救護所運営,精神医学−こころのケアの専門家の 報告を紹介する。これらの経験が産業医の先生方のお役 に立てればと考える。 四国医誌 66巻1,2号 1 APRIL25,2010(平22) 1

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