教科間の類似性認知の活性化が得意教科に関する児童の自己効力の般化に及ぼす影響
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(2) 科の自己効力に般化させるための方法として,教. 作用が傾向(P〈1.0)水準であったことを考え合わ. 科間の類似性認知の活性化を提案し,実証的に検. せると,本研究で提案した方法は,児童の学年や. 討する。. ターゲット教科設定タイプを越えて有効であった. 【方法】対象:兵庫県内公立小学校2校5年生,. といえよう。学年と測定時期の交互作用の傾向に. 6年生,計108名(5年生56名,6年生52名)。手. ついて検討してみると,5年生においては,事前. 続き:事前・事後測定において,教科の特徴認知. と事後に有意な差がみられなかった。これは事前. 尺度,自己効力測定尺度,教科の類似性測定尺度,. においてすでに5年生の自己効力が6年生の自己. 苦手な教科名に関する質問(事前のみ)を使用。ま. 効力より有意に高かったことから天井効果によっ. た,得意教科特徴認知シートを使用し得意教科の. て有意な差がみられなかったものと推測される。. 選択とその教科に対する既知特徴の回答を求めた。. 学年が高くなるにつれ,自己効力が低くなるとい. 次に,事前測定の回答と得意教科の選択を基に,. う結果は,思春期によって高まる心理的不安定や. 実験者がターゲット教科を選定。ターゲット教科. 学習の難しさが影響しているものと考えられる。. の選定時に対象児童を,得意教科とターゲット教. ところで,ターゲット教科設定タイプ別では事前. 科間に主観的類似性と客観的類似性のどの組み合. と事後においてターゲット教科の自己効力に有意. わせによって類似性を認知しているかを分析し,. な差がみられなかった。そこで,自己効力尺度の. ターゲット教科設定タイプごとに4つに分類。各. 項目ごとに分析を行なった結果,自己効力尺度の. 児童に対応した得意教科とターゲット教科を用い. 項目r授業の内容を理解することができる」にお. て,1授業時間を使用し,教科間の類似1性認知の. いてのみ,ターゲット教科設定タイプ×測定時期. 活性化を行なった。まず,得意教科ヒントカード. の有意な交互作用がみられ,事後において,教科. から得意教科特徴認知シートに新発見特徴を記述. 間に主観的,客観的いずれかの類似性を感じてい. させ,教科特徴認知の活性化を行なった。次にタ. るタイプは自己効力が有意に高くなっていた。こ. ーゲット教科特徴認知シートを使用しターゲット. の結果から,自己効力の般化は,教科間の類似性. 教科に対する既知特徴の回答を求め,ターゲット. を主観的・客観的いずれかで認知することによっ. 教科ヒントカードからターゲット教科特徴認知シ. て行なわれることが明らかとなった。しかし,自. ートに新発見特徴を記述させ,教科特徴認知の活. 己効力尺度の項目2でしかターゲット教科設定タ. 性化を行なった。特徴記述が完成した得意教科特. イプによるターゲット教科に対する自己効力得点. 徴シートとターゲット教科特徴シートを用い,教. の般化が見られなかったのは,本研究が教科の特. 科間の特徴を比較させ,類似性認知を行なった。. 性や類似性の想起のみであり,具体的に体験して. そして,比較により気付いた教科間の類似性を類. いないことが要因と考えられるため,類似性認知. 似性認知活性化シートに,友達にわかりやすく説. の活性化に実際の体験をどう組み込んでいくか検. 明することを目標に記述させ,類似性認知の活性. 討する必要があるだろう。. 化を行なった。. 【結果と考察】自己効力測定尺度によって測定さ. 主任指導教員 長澤憲保. れた自己効力得点について,学年×ターゲット教. 指導教員 大根哲治. 科設定タイプX測定時期の分散分析を行なった ところ,測定時期の主効果が有意であり,学年×. 測定時期の交互作用に有意傾向がみられた。ター ゲット教科に対する自己効力は,事後が事前より も有意に高くなっており,学年×測定時期の交互. 一47一.
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