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教科間の類似性認知の活性化が得意教科に関する児童の自己効力の般化に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)教科間の類似性認知の活性化が得意教科に関する    児童の自己効力の般化に及ぼす影響 専 攻. 学校教育学専攻. コース. 教育内容・方法開発コース. 学籍番号. M06037E. 氏 名. 清水 將.            問題. 関する質問として,類似性を感じる教科名とその.  本研究は,自己効力の一般性の次元に着目し,. 理由について自由記述で回答を求めた。得意教. 得意教科と他教科との類似性認知の活性化が,得. 科・苦手な教科に関する質問として,教科名とそ. 意教科に対する自己効力の他教科への般化に及ぼ. の理由について自由記述で回答を求めた。実施時. す影響について検討することを目的としている。. 期:平成20年5月下旬。.  先行研究から,自己効力が高いほど学業成績が. 【結果と考察】児童が認知している教科間の類似. よく,テスト不安が低いなど,自己効力と学業成. 性について,全対象児童の10.0%以上が類似して. 績との関係性が明らかとなっている。自己効力は. いるとした教科の組み合わせが,図工一家庭,国語. 水準,強さ,一般性の3次元から捉えられ,一般. 一社会,算数一理科,社会一理科,国語一算数の5つ. 性の次元は,特定の課題において獲得された自己. であり,国語,社会,算数,理科,図画工作,家. 効力が,異なる課題の自己効力に影響を及ぼすか. 庭の6教科が関わっていた。また,類似性を認知. どうかの次元である。一般性の次元の研究から,. している教科の組み合わせに関する回答の中で出. 自己効力の般化が認められ,般化には状況や課題. 現頻度が多く集中しているのは,国語,社会,算. の類似性が関係することが見出されている。しか. 数,理科に関する組み合わせであった。これらの. しながら,個人差がみられることや課題間の関係. 結果から,教科間の類似性は国語,社会,算数,. 性の認知について明らかとなっていないことから,. 理科の4教科の組み合わせにおいて多くの児童に. 自己効力の般化の要因となる類似性の検討と他の. 認知されているといえる。また,教科間の類似性. 要因の検討が必要と考えられる。このことから,. を捉える観点は,各教科の「内容」,r活動」,r教. 本研究では,研究Iにおいて,自己効力の般化に. 具」,rテスト形式」の4つに分類された。さらに,. 影響を与える教科の類似性がどのような特徴から. 各観点における児童の回答頻度から,教科間の類. 認知されているのかを検討する。研究11では,得. 似性は,教科のr内容」,「活動」の2観点から捉. 意教科と他教科間の類似性認知を活性化させるこ. えられていることが明らかとなった。また,得意. とが自己効力の般化に及ぼす影響を検討する。. 教科・苦手な教科も,「内容」,「活動」の2観点.           研究I. から捉えられることが明らかとなった。児童が各. 【目的】児童は8教科のどの教科間に類似性を感. 教科の特徴を「内容」,「活動」の2観点から捉え. じ,どのような観点から類似性を捉えているのか. るため,活動に独自性がみられにくく,内容が明. ということについて具体的に把握するとともに,. 確である国語,社会,算数,理科の組み合わせに. 児童が得意・苦手とする教科の特徴についても把. おいて類似一性が認知されやすいのではないかと推. 握することを目的とする。. 察される。. 【方法】対象:兵庫県内公立小学校1校5年生37.          研究■. 名,6年生31名。手続き:教科間の類似性認知に. 【目的】児童の得意教科における自己効力を他教. 一46一.

(2) 科の自己効力に般化させるための方法として,教. 作用が傾向(P〈1.0)水準であったことを考え合わ. 科間の類似性認知の活性化を提案し,実証的に検. せると,本研究で提案した方法は,児童の学年や. 討する。. ターゲット教科設定タイプを越えて有効であった. 【方法】対象:兵庫県内公立小学校2校5年生,. といえよう。学年と測定時期の交互作用の傾向に. 6年生,計108名(5年生56名,6年生52名)。手. ついて検討してみると,5年生においては,事前. 続き:事前・事後測定において,教科の特徴認知. と事後に有意な差がみられなかった。これは事前. 尺度,自己効力測定尺度,教科の類似性測定尺度,. においてすでに5年生の自己効力が6年生の自己. 苦手な教科名に関する質問(事前のみ)を使用。ま. 効力より有意に高かったことから天井効果によっ. た,得意教科特徴認知シートを使用し得意教科の. て有意な差がみられなかったものと推測される。. 選択とその教科に対する既知特徴の回答を求めた。. 学年が高くなるにつれ,自己効力が低くなるとい. 次に,事前測定の回答と得意教科の選択を基に,. う結果は,思春期によって高まる心理的不安定や. 実験者がターゲット教科を選定。ターゲット教科. 学習の難しさが影響しているものと考えられる。. の選定時に対象児童を,得意教科とターゲット教. ところで,ターゲット教科設定タイプ別では事前. 科間に主観的類似性と客観的類似性のどの組み合. と事後においてターゲット教科の自己効力に有意. わせによって類似性を認知しているかを分析し,. な差がみられなかった。そこで,自己効力尺度の. ターゲット教科設定タイプごとに4つに分類。各. 項目ごとに分析を行なった結果,自己効力尺度の. 児童に対応した得意教科とターゲット教科を用い. 項目r授業の内容を理解することができる」にお. て,1授業時間を使用し,教科間の類似1性認知の. いてのみ,ターゲット教科設定タイプ×測定時期. 活性化を行なった。まず,得意教科ヒントカード. の有意な交互作用がみられ,事後において,教科. から得意教科特徴認知シートに新発見特徴を記述. 間に主観的,客観的いずれかの類似性を感じてい. させ,教科特徴認知の活性化を行なった。次にタ. るタイプは自己効力が有意に高くなっていた。こ. ーゲット教科特徴認知シートを使用しターゲット. の結果から,自己効力の般化は,教科間の類似性. 教科に対する既知特徴の回答を求め,ターゲット. を主観的・客観的いずれかで認知することによっ. 教科ヒントカードからターゲット教科特徴認知シ. て行なわれることが明らかとなった。しかし,自. ートに新発見特徴を記述させ,教科特徴認知の活. 己効力尺度の項目2でしかターゲット教科設定タ. 性化を行なった。特徴記述が完成した得意教科特. イプによるターゲット教科に対する自己効力得点. 徴シートとターゲット教科特徴シートを用い,教. の般化が見られなかったのは,本研究が教科の特. 科間の特徴を比較させ,類似性認知を行なった。. 性や類似性の想起のみであり,具体的に体験して. そして,比較により気付いた教科間の類似性を類. いないことが要因と考えられるため,類似性認知. 似性認知活性化シートに,友達にわかりやすく説. の活性化に実際の体験をどう組み込んでいくか検. 明することを目標に記述させ,類似性認知の活性. 討する必要があるだろう。. 化を行なった。. 【結果と考察】自己効力測定尺度によって測定さ. 主任指導教員  長澤憲保. れた自己効力得点について,学年×ターゲット教. 指導教員 大根哲治. 科設定タイプX測定時期の分散分析を行なった ところ,測定時期の主効果が有意であり,学年×. 測定時期の交互作用に有意傾向がみられた。ター ゲット教科に対する自己効力は,事後が事前より も有意に高くなっており,学年×測定時期の交互. 一47一.

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参照

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