肉用牛肥育における粗飼料給与の重要性
著者
伊東 繁丸
雑誌名
鹿児島大学農学部農場技術調査報告書
巻
1
ページ
40-40
URL
http://hdl.handle.net/10232/9741
肉 用 牛 肥 育 に お け る 粗 飼 料 給 与 の 重 要 性 講 師 明 治乳 業株 式会 社 肉用 牛 部 井 出 終 三 郎 日 時 平 成3年2月5日 報 告 伊 東 繁 丸 1)素 牛 の 選 定 良 質粗 飼 料 を 充分 に食 わせ た骨 格 の丈 夫 な牛 を選 定 す る。 導 入 時 には ス トレス を最 小 限 に し, 病 気 を予 防す る と と もに,病 気 は早 期 発 見 ・早 期 治療 ・早期 治癒 に心 が け る 。 2)導 入 後 の馴 致 飼 育 牛 群 の観 察,個 体 管 理 表 の 作 成 と記 帳 観 察 ・チ ェ ック 3)肥 育 前 期 餌 馴 ら しは3週 間 か け て 行 う。全 体 的 に粗 飼 料 は上 質 の もの を用 い,所 定 量(3.5kg)を 確 実 に食 わせ る。 敷 料 につ い て は牛 が汚 れ な い よ う細 心 の注 意 を払 う。 低 カ ロ リ ー ・高 タ ンパ ク飼 料 で体 力 を作 り,内 蔵 を充 分 に発 達 させ る。 4)肥 育 中期 牛 房 内 の 頭 数 を調 整 す る 。管 理 は前 期 同様 で,確 実 に食 い 込 ませ て い く。 5)肥 育 後 期 仕 上 げ 期 で あ り,牛 床 は ゆ っ た り した状 態 に調 整 す る。 濃 厚 飼 料 を飽 食 させ,稲 藁 は制 限す る。 鉱 塩 と ミネ ラル は 充分 に与 え る 。水 は きれ い な もの を与 え る。 ス トレス を最 小 限 に す る 。 以 上 の よ うな 管理 条 件 でA5を80%だ してい る。 これ らの 点 か ら考 え て も,高 級 牛 肉生 産 に お い て は,特 に管 理 方 法 の影 響 が 大 きい こ とが 推 察 され た 。 牧 場 にお け る 当面 の改 善 策 と して は,群 飼 育 条 件 下 で の ス トレス を防 止 す る た め,除 角 を急 ぐ 必 要 が あ る 。入 来牧 場 で の生 産 方 式 の 特 徴 は,一 貫 体 系 にあ る 。 従 っ て,個 体 ご との カ ー ドを作 成 し,血 統,分 娩,育 成 お よ び肥 育 の 各 段 階 にお け るデ ー タ を蓄積 し,全 体 の 分析 を行 っ て,各 段 階 に お け る最 適 条 件 を究 明 す る こ とが 必 要 で あ る。 現 在 の と ころ,粗 飼料 は肥 育段 階 で は全 て 輸 入飼 料 に頼 っ て い る ため,品 質 が 優 れ た もの が 入 手 しや す い 時期 に 多量 に買 うこ と も必 要 で あ る 。黒 毛 和 種 去 勢 肥 育 で は,枝 肉 格 付 け でA5を 出 す こ とが 現状 で の 目標 に な る の で,井 出氏 の 講演 内容 を実 践 に移 してい きた い 。 -40一
