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適応的補償入力による未知パラメータを含む線形システムのロバスト制御

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(1)

1.ま え が き ロバスト制御とは,数式モデルと実際の制御対象との 間には必ずギャップがあるという認識に立ち, この ギャップ,すなわちモデル化誤差などによる不確かさを 考慮した上でコントローラを設計することによって,良 好な制御性能を得る制御系を設計するものであり,これ までに多くのロバスト安定性解析,あるいは制御系設計 問題に関する研究がなされてきた1,2)。特に,構造的不確 かさを含むシステムに関しては,二次安定化制御と∞ 制御との関係についても明らかにされている3)。また,ロ バスト安定性の確保に加えて,二次形式評価関数の上界 値を保証する二次コスト保証制御や2ノルムに関する 制約を考慮したロバスト2 制御など,達成可能なパ フォーマンスとの関係を明確にした形でのロバスト制御 系設計法についても多数報告されている4,5) 。更に,近年 では,コントローラゲインの調整機構を有するロバスト 制御系に関する結果についてもいくつか報告されてい 6,7)。文献6,7)では,それぞれコントローラのゲイン を適応的に調整する方法,望ましい軌道と実際の応答と の誤差情報を利用した適応的補償入力を有するロバスト 制御系の設計法が提案されている。特に,文献7)では, 固定ゲインコントローラに加え,オンラインで調整可能 なパラメータを導入し,不確かさの及ぼす影響を適応的 に抑制する制御方式を提案している。しかしながら,文 献[7]の結果では,制御時にチャタリングを生じる場合が あるといった問題点がある。 そこで,本論文では,文献7)の結果をもとに,チャタ リングを生じないような適応的補償入力を有するロバス ト制御方式を提案する。本論文で提案する設計法の特長 は,通常のリヤプノフ方程式,あるいはリカッチ方程式 を解くだけで容易にコントローラを設計することができ, 文献7) の結果に比べ,チャタリングを抑制できるという 点にある。本論文では,適応的補償入力の設計法を示 し,最後に数値例により,提案するロバスト制御方式の 有効性を検証する。 2.準   備 まず,準備として,本論文で用いる記法,及び本論文 で用いる補題を示しておく。 本論文で用いる記法は以下の通りである。行列につ いて,0 (0) はが正定値(半正定値)であること を示し,T, 1は,それぞれ行列の転置行列,逆行 列を表すものとする。また,Inは n 次の単位行列を表し,

適応的補償入力による未知パラメータを含む

線形システムのロバスト制御

大 屋 英 稔 *

Robust Control with Adaptive Compensation Input

for a Class of Uncertain Linear Systems

Hidetoshi OYA*

This paper deals with a design problem of a robust controller with adaptive compensation input for a class of uncer-tain linear systems. In this paper, the robust controller consists of a state feedback with a fixed gain matrix and an adap-tive compensation input, and the adapadap-tive compensation input is determined such that the effect of uncertainties is sup-pressed. In this paper, we show a design method of the robust controller with adaptive compensation input. Finally, a simple numerical example is included to illustrate the results developed in this paper.

Key words: robust stabilization, adaptive compensation input, variable gain controller.

Vol. 42, No. 1, 2008

*電気電子工学科 講師

(2)

He{}は He{}  T を意味する。ベクトル a ,行 列に関して,a ,   は,それぞれユークリッドノル ム,およびその誘導ノルムを表すものとする。なお,本 論文では,次の有用な補題を用いる。 補題 1 任意のベクトル l, x,および適当な次元の行列  について,次式の関係式が成立する。ただし,ベクト ルξは,x x* を満たすものとする。 He{l Tx}2T lx  2x*T l 証明 よく知られた Schwartz の不等式8) により,直ちに 得られる。  3.問題の記述 次式のように記述される未知パラメータを含む線形シ ステムを考える。 (1) ここで,x(t)∈n, u(t)∈m は,それぞれ状態ベクトル, 制御入力ベクトルであり,状態 x(t) に関する情報は完全 に利用できるものとする。式 (1) において,A(d, t) は,次 式のように表されるものとする。すなわち,不確実項は, マッチング条件を満たす7) (2) ここで,A, B は,ノミナル値を表す適当な次元の既知 の定数行列であり,(A, B) は可安定ペアとする。式 (2) に おいて,k(k1, ···,) は未知パラメータの構造を表す適 当な次元の既知の定数行列であり,dk(t) (k1, ···, ) は, 時変の未知パラメータであり,次式の 次元楕円体領域 に属するものとする7) D{d∈dTS1d1} Sdiag(s12, · · · ,s2 ) (3) 式 (3) における S∈は,次元楕円体領域のサイズ を表す既知の定数行列である。 式 (1) において,未知パラメータを無視したノミナルシ ステムは次式で記述されるものとする。 (4) ここで,x¯(t)∈n, u¯(t)∈m はノミナルシステムにおける 状態ベクトル,および制御入力ベクトルである。また, ノミナルシステムに対する制御入力 u(t) を次式のように 定義する。ただし,ゲイン行列 K∈mnは,ノミナルシ ステムが制御対象の望ましい軌道を生成するように,通 常の線形二次制御問題を解き,K1BTとあらかじ め設計しておく *. u¯(t)Kx¯(t) (5) さて,文献7) と同様に,ノミナルシステムと制御対象 との誤差を e(t) x(t)x(t) と定義し,式 (1) のシステムに対 して,次式の制御入力を施すことを 考える。 u(t)Kx(t)y(x, e, , t) (6) ここで,y(x, e, , t)∈mは,適応的補償入力であり,次 式のように定義する。

y(x, e, , t)Fee(t) (x, e,t)e(t) (7) ここで, (x, e,t)∈mnは,不確実項の及ぼす影響を 補正するように設計される可変ゲイン行列を表す。 式 (1), (4)(7) より,次式の誤差システムが得られる。 (8) ただし,GB(x, t)∈nは, GB(x, t)(B1x(t), · · · , Bx(t)) (9) と表される行列である。更に,AKは AKABK なる行 列である。ここで,ゲイン行列 K∈mnは,ノミナルシ ステムに対する LQ 最適ゲインであることから,AKは, 漸近安定行列であることに注意されたい。 以上により,本論文における制御系設計問題は,式 (8)の誤差システムの安定性を保証する適応的補償入力を 設計すること,すな わち固定ゲイン行列 Fe∈mn,およ び可変ゲイン行列 (x, e, t)∈mnを設計することである。 d dt e t( )A e tK( )ΓB( , ) ( )x tδtBF e te ( )B ( , , ) ( )x e t e t d dt x t( )Ax t( )Bu t( ) A t A kt B k k ( , )δ   δ( )    1

      d dt x t( )A( , ) ( )δt x tBu t( ) *  ∈nnはリカッチ方程式 He{A}B1BT 0 を 満 た す 正 定 値 対 称 行 列 で あ る 。 た だ し , ∈nn, ∈mmは,それぞれ準正定値,正定値の 設計パラメータである。また, は (, A) が可検出ペ アとなる適当なサイズの行列 を用いて T と 表されるものとする。このとき,ノミナル閉ループシ ステムは漸近安定となる9) 。もちろん,ノミナルシス テムに対する線形二次制御問題ではなく,極配置な ど,他の設計手法を利用してもよい。

(3)

4.適応的補償入力の設計 ここでは,式 (8) の誤差システムの漸近安定性を保証す る適応的補償入力の設計法を示す。 次の定理は,式 (8) の誤差システムの漸近安定性を保 証する固定ゲイン行列 Fe∈mn,および可変ゲイン行列 (x, e, t)∈mnの設計法を示すものである。 定理 1 式 (8) で示される誤差システムを考える。また, 次式のリヤプノフ方程式を満たす正定値行列 e∈nn および行列 e∈mnを考える。

He{(AKBFe) e}He{AK eB e}

Qe (10) こ こ で , e∈mnは , eFe eな る 行 列 で あ り , ∈nnは,正定値の設計パラメータである 固定ゲイン行列 Fe∈mnを式 (10) のリヤプノフ方程式 の解 e, eを用いて,Fe e e1と設計する。更に,正 定 値 対 称 行 列 e e1を 用 い て , 可 変 ゲ イ ン 行 列 (x, e, t) ∈mnを式 (11) のように決定する。 ただし, telime→ 0(te) である7) 。このとき,式 (8) の誤差システム の漸近安定性が保証される。 証明 式 (8) の誤差システムの安定性を示すために,リヤ プノフ関数の候補として,次式の二次形式を考える。 (e, t)eT(t) ee(t) (12) 式 (12) の二次形式(e, t) を式 (8) の誤差システムの解軌道 に沿って時間微分すると,式 (13) が得られる。 まず,BT ee(t)¿ 0の場合を考える。式 (13) において, 2eT(t) eGB (x, t)d(t) の項に補題 1 を適用すると,式 (14) が 得られる。ここで,未知パラメータ d(t)∈は,式 (3) で 記述される次元楕円体領域に属するから,式 (11) で定 義される可変ゲイン行列 (x, e, t)∈mnを式 (14) に代入 すると,式 (15) が得られる。また,式 (15) を変形すると, 式 (16) が得られる。更に,Fe e e1であるから,式 (16) は,式 (17) のように表すことができる。したがって,式 (10)のリヤプノフ方程式を考慮すれば,二次形式(e, t) に 関して,次式が成立する。 (18) 更に,BT ee(t)0 の場合も同様に考えれば,式 (18) が成 り立つことがわかる。 以上により,式 (12) の二次形式(e, t) は,式 (8) の誤差 システムのリヤプノフ関数となり,式 (8) の誤差システム の漸近安定性が保証される。 d dt e t e t e t e t T e e e ( , ) ( ) ( ) ( )   Θ 0 for ∀ ≠0 †(A, B)が可制御ペアであることから,式 (10) のリヤプ ノフ方程式を満たす正定値対称行列 e∈nn,および 行列 e∈mnは必ず存在する。 (11) (13) (14) (15) (16) (17) d dt e t e t H A B e t T e e K e e e ( , ) ( ) [ {(  }] ( ) d dt e t e t H A BF e t e t H A BF e t T e e K e e e T e e K e e e ( , ) ( ) [ {(  ) 1}] ( ) ( ) [ {(  ) }] ( ) d dt e t e t H A BF e t x t e t e t B x t e t B e t e t e t H A T e e K e B T e T e B T e T e T e e K  ( , ) ( )[ { ( )}] ( ) ( , ) ( ) ( ) ( , ) ( ) ( ) ( ) ( )[ { ( / /        2 1 2 2 1 2 2 Σ Γ Σ Γ         BF BFe)}] ( )e t d dt e t e t H A BF e t e t x t t e t B x e t e t e t H A BF e t x t T e e K e T e B T e T e e K e B T  ( , ) ( )[ { ( )}] ( ) ( ) ( , ) ( ) ( ) ( , , ) ( ) ( )[ { ( )}] ( ) ( , ) / / /         2 2 2 1 2 1 2 1 2 Γ Σ Σ Σ Γ δ e T e e t( ) Σ1 2/δ( )t 2e t( ) B ( , , ) ( )x e t e t d dt e t e t H A BF e t e t x t t e t B x e t e t T e e K e T e B T e ( , ) ( )[ { (  )}] ( )2 ( ) Γ ( , ) ( )δ 2 ( ) ( , , ) ( )   ( , , ) ( , ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) / x e t x t e t B e t B B e t t B e t B e T e T e T T   Σ Γ1 2 2 0 0 if if ≠ ≠       ε

(4)

系 1 文献7)では,固定ゲイン行列 Fe∈mnを次式の二 次形式評価関数の上界値を最小にするように決定してい る。ただし,v(t)Fee(t)である。 (19) 一方,本論文では,式 (8) の誤差システムの安定性を保 証するように,固定ゲイン行列 Fe∈mn,および可変ゲ イン行列 (x, e, t)∈mnを設計している。しかしなが ら,次のように考えれば,文献7)と同様にリカッチ方 程 式 を 用 い て 固 定 ゲ イ ン 行 列 Fe∈mnを 設 計 す る こ と も で き る 。 式 (10) に お い て , Fee1BT e, Qe e(eFeTeF e) eとおいて整理すると,次式の代数リ カッチ方程式が得られる He{A T e} e.Be1BT ee0 (20) この場合,式 (18) に対応した次式が得られる。 (21) 注意 1 文献7)では,可調整パラメータ q(t)∈によっ て, ゲイン行列を調整しており, 可調整パラメータ q(t) は,未知パラメータ d(t)∈の存在領域である 次 元楕円体領域の境界面上の値をとることになる。このた め,チャタリングを生じる場合がある。本論文では,未 知パラメータの及ぼす影響を抑制するように可変ゲイン 行列 (x, e, t)∈mnを設計しており,これにより,チャ タリングを回避することができる。更に,本論文では, 式 (1) で表される構造的不確かさを含む線形システムを 考えたが,A(D(t)) ABD(t), D(t)1 のように表され るマッチング条件を満たすノルム有界型不確かさを含む システムに対しても,本論文の結果を容易に拡張するこ とができる(付録参照)。 注意 2 本論文では,式 (1) で表されるシステムを考え, 駆動行列 B を既知と仮定した。しかし,適当なアクチュ エータダイナミックスを導入して拡大系を構成すれば, すべての未知パラメータが拡大系のシステム行列に含ま れる形となる10) ことから,次元は大きくなるものの,駆 動行列 B に未知パラメータが含まれるシステムに対して も同様に扱うことができる。 5.数 値 例 ここでは,簡単な数値例を通して本論文で提案したロ バストコントローラの有効性を検証する。 次式で記述される未知パラメータを含む線形システム を考える7) 。ただし,未知パラメータ d(t)∈1 の摂動領 域を [3.0, 3.0] とする。 (22) まず,ノミナルシステムに対する線形二次制御問題を 解くことを考える。二次形式評価関数における重み行列 4.0I2, 1.0 と設定して代数リカッチ方程式を解く と,次式が得られた。 K(4.73086101 4.99102) (23) (24) 次に,設計パラメータe, ee4.0I2, e1.0 と設 定して,式 (20) の代数リカッチ方程式を解くと, Fe(10.08147 25.37395) (25) (26) のように固定ゲイン行列 Fe∈12,および e∈22が求 められた§ 。よって,本論文で提案した制御則は次式のよ うになる。 u(t)(4.73085101 4.99102)x(t) (10.08147 25.37395)e(t)  (x, e, t)e(t) (27) ただし,可変ゲイン行列 (x, e, t)∈12は,式 (26) の正定 値対称行列 e∈22を用いて,式 (11) で決定される。 e   14 33399 10 08147 10 08147 25 37395 . . . .          1 8880947 4 730863 10 4 730863 10 4 99102 1 1 . . . .     d dtx t( ) ( )t x t( ) u t( )    1 1 0 2 0 1 δ         d dt e t e t F F e t e t T e e T e e ( , ) ( )(  ) ( ) ( )    0 for ∀ ≠0    e T e T e T e e T e e e t e t v t v t dt e t F F e t dt     0 0 ∞ ∞

( ( ) ( ) ( ) ( )) ( )( ) ( ) ‡ 文献7)では,行列最大原理を用いて,二次形式評価 関数の上界値を最小化する問題を考えている。ここで は,記述の繁雑さを避けるために,リヤプノフ関数を 利用しているだけである。ただし,二次形式評価関数 の上界値を最小化する問題を考える場合,行列最大原 理,リヤプノフ関数のいずれを用いても得られる結果 は同じである。 § 文献7) と同じ条件で比較を行うために,固定ゲイン 行列 Fe をリカッチ方程式を用いて設計した。

(5)

ここでは,文献7)と同様に,未知パラメータ d(t)∈1 について,次の 2 つのパターン (Case 1), Case 2)) を考え, 数値シミュレーションを行なった結果を示す。ただし, システムの初期値を x(0)(1.0 1.0)T とした。 • Case 1): • Case 2): d(t)3 sin(pt) 各パターン (Case 1), Case 2)) におけるシステムの状態 x1(t), x2(t),および制御入力 u(t) を図 13 に示す。図中, “Desired”は,ノミナルシステムによって生成された制御 対象の望ましい軌道,および制御入力を表していること に注意されたい。 図 1,および 図 2 より,いずれの場合も本論文で提案 したコントローラにより,式 (22) のシステムが安定化さ れていることがわかる。また,図 3 より,本論文で提案 したコントローラでは,チャタリングを生じていないこ とも確認できる。すなわち,文献7)で問題となっていた チャタリング現象を回避することができており,本論文 の有効性が確認された。 6.む す び 本論文では,未知パラメータを含む線形システムに対 し,適応的補償入力を有するロバスト制御系の設計法を 提案し,数値例により,有効性を検証した。 本論文で提案する制御系設計法の特長は,通常のリヤ プノフ方程式,あるいはリカッチ方程式を解くだけで容 易にコントローラを設計することができ,文献7)の結果 に比べ,チャタリングを抑制できるという点にある。更 に,ノルム有界型不確かさを含むシステムなどへの拡張 も容易に行うことができる。 今後の課題としては,大規模複合システムへの拡張, およびシステムの状態を完全には知り得ることができな い場合に対するオブザーバ併合系や出力フィードバック 系への拡張が挙げられる。 参 考 文 献

1) I. R. Petersen and C. C. Hollot, “A Riccati Equation Ap-proach to the Stabilization of Uncertain Linear Systems”, Automatica, vol. 22, no. 4, pp. 397–411, 1986.

2) 萩野剛二郎,小森谷浩一,“線形システムに対する

ロバスト制御の一設計法”,電子情報通信学会和文 論文誌 A, vol. J72-A, no. 5, pp. 865–868, 1989.

δ( ) . . . . t t t      3 0 1 0 3 0 1 0 for 0 for   

Fig. 3. Time histories of the control input u(t)

Fig. 2. Time histories of the state x2(t) Fig. 1. Time histories of the state x1(t)

(6)

3) P. P. Khargonekar, I. R. Petersen and K. Zhou, “Robust Stabilization of Uncertain Linear Systems: Quadratic Stabilizability and ∞Control Theory”, IEEE Trans. Automat. Contr., vol. 35, no. 3, pp. 356–361, 1990. 4) I. R. Petersen and D. C. McFarlane, “Optimal Guaranteed

Cost Control and Filtering for Uncertain Linear Sys-tems”, IEEE Trans. Automat. Contr., vol. 39, no. 9, pp. 1971–1977, 1994.

5) P. P. Khargonekar and M. A. Rotea, “Mixed H2/H∞ Con-trol, A Convex Optimization Approach”, IEEE Trans. Automat. Contr., vol. 36, no. 7, pp. 824–837, 1991.

6) 山本 茂,山内浩一,“ロバスト安定化状態フィード

バックの時変パラメータを用いた適応制御系の一設 計法”,システム制御情報学会論文誌,vol. 12, no. 6, pp. 319–325, 1999.

7) H. Oya and K. Hagino, “Robust Control with Adaptive Compensation Input for Linear Uncertain Systems”, IEICE Trans. Fundamentals of Electronics, Communica-tions and Computer Sciences, vol. E86-A, no. 6, pp. 1517– 1524, 2003.

8) F. R. Gantmacher, The Theory of Matrices, Vol. 1, Chelsea Publishing Company, New York, 1960. 9) B. D. O. Anderson and J. B. Moore, Optimal Control:

Lin-ear Quadratic Methods, Prentice Hall, 1990.

10) K. Zhou and P. P. Khargonekar, “Robust Stabilization on Linear Systems with Norm Bounded Time-Varying Un-certainty”, Systems & Control Letters, Vol. 10, No. 1, pp. 17–20, 1988. 付   録 A. ノルム有界型不確かさに対する検討 次式で表されるシステムを考える。 (A.1) ここで,,  は,不確かさの構造を表す適当な次元の 既知の定数行列であり,D(t)∈pqは,D(t)1 を満た す未知パラメータである。 式 (A.1), (4)(7) より,誤差システムが,式 (A.2) のよう に得られる。次の定理は,式 (A.1) のシステムに対する適 応的補償入力の設計法を与える。 定理 A.1 式 (A.2) で表される誤差システムを考える。 正定値対称行列 e∈nnを用いて,可変ゲイン行列 (x, e, t)∈mnを式 (A.3) のように決定する。 ただし, e∈nnは,式 (10) のリヤプノフ方程式を満たす正定値 対称行列 e∈nnを用いて, e e1と定義される。更 に,固定ゲイン行列 Fe∈mnを式 (10) のリヤプノフ方程 式の解 e∈nn, e∈mnを用いて,Fe e e1と設計 する。このとき,式 (A.2) の誤差システムの漸近安定性が 保証される。 証明 本論文の補題 1 を用いれば,定理 1 と同様にし て,容易に証明することができる。 d dt (A B∆( ) ) ( )tx tBu t( ) (A.2) (A.3)     ( , , ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) x e t B e t x t B e t B B e t t B e t T T e T e T e T T   2 0 0 if if ≠ ≠       ε d dt e t( )A e tK( )B∆( )tx t( )BF e te( )B ( , , ) ( )x e t e t

Fig. 2. Time histories of the state x 2 (t)Fig. 1.Time histories of the state x1(t)

参照

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