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屋代本平家物語の「き」「けり」のテクスト機能 : 覚一本との比較

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屋代本平家物語の「き」「けり」のテクスト機能 : 覚一本との比較

著者 藤井 俊博

雑誌名 同志社国文学

号 84

ページ 247‑259

発行年 2016‑03‑20

権利 同志社大学国文学会

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000015446

(2)

屋 代 本 平 家 物 語 の

﹁ き

﹂ ﹁ け り

﹂ の テ ク ス ト 機 能

覚 ︱

一 本 と の 比 較

藤 井 俊 博

「き

﹂﹁ けり

﹂の 機能 と平 家物 語の 文章 筆者 はこ れま で︑ 院政 鎌倉 期の 説話 作品 に用 いら れた

﹁け り﹂ に つい て検 討し

︑阪 倉篤 義︵ 一九 五六

︶が 指摘 した 枠づ け機 能が 様々 な作 品に 見ら れ︑ 説話 の文 章構 成に おい て重 要な 働き を持 って いる こと を検 討し てき た︒ 説話 にお いて は︑ 単純 に﹁ けり

﹂を 冒頭 や事 件の 終局 部で 用い る場 合も ある が︑ 時代 を追 って

﹁な む~ ける

﹁ぞ

~け る﹂ など の係 り結 びに よっ て文 章が 纏め る様 式が 一般 化す るこ とを 指摘 した

︒さ らに 長編 物語 とし て軍 記物 語の

﹃覚 一本 平家 物語

﹄︵ 以下

︑覚 一本

︶を 取り 上げ

︑係 り結 びに よる 様々 な文 末形 式が 内容 を締 め括 る機 能を 持っ てい るこ とを 指摘 した

︒覚 一本 にお いて は︑ 各章 段を 小さ な物 語と して 纏ま りを 持つ と考 え︑

﹁け り﹂ の諸 形式 が各 章段 の末 尾や 段落 末尾 に用 いら れて 内容 を締 め括 る機

能を 持っ てい るこ とを 見出 した

︒覚 一本 では

︑係 り結 びに よる

﹁ぞ

~け る﹂ が章 段や 段落 の内 容を 締め 括る 枠づ け表 現と して 最も 多く 用い られ るこ と︑

﹁こ そ~ けれ

﹂や さら に強 調的 な﹁ こそ

~に けれ

﹁こ そ~ てん げれ

﹂な どの 強調 的︑ 詠嘆 的な 枠づ け表 現が ある こと

︑ さら に︑

﹁ぞ

~し

﹂が 作品 全体 の大 枠と して 用い られ てい るこ とな ど︑ 多様 な形 式が 覚一 本の 文章 構造 と関 わる こと を指 摘し た

︒ 本稿 では

︑こ れら を受 けて

︑﹃ 屋代 本平 家物 語﹄

︵以 下︑ 屋代 本︑ 使用 テキ スト は麻 原美 子・ 春田 宣・ 松尾 葦江 編﹃ 屋代 本高 野本 対照 平家 物語

﹄︵ 新典 社︶

︶を 取り 上げ る︒ 屋代 本は 覚一 本と 同じ 語り 本 系統 の一 つで ある が︑ 語り 本の 完成 形態 とさ れる 覚一 本と の関 係は いま だ不 明な 点が 多い

︒琵 琶語 りの 正本 であ る覚 一本 に対 し︑ 屋代 本に は古 態性 が指 摘さ れて いた が︑ 近年 では 屋代 本の 本文 のも つ後 次性 や独 自の 指向 性も 指摘 され

︑そ の要 因に つい て延 慶本 など の読 屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二四 七

(3)

み本 との 関係 も視 野に 入れ た検 討が なさ れて いる

︒ 屋代 本は 巻四

・巻 九を 欠く こと もあ り︑ その 総文 数の 四二 九八 文

︵剱 巻を 除く

︒以 下同 じ︶ は︑ 覚一 本︵ 岩波 日本 古典 文学 大系 の龍 谷大 学図 書館 蔵本 によ る数

︶の 五八 三四 文の 74% の分 量に とど まる

︒ また

︑屋 代本 には 一七

〇の 章段 が存 在し てい るが

︑使 用テ キス トに よっ て︑ その 内容 に対 応す る高 野本 の章 段数 を数 える と︑ 一四 九段 に過 ぎな い︒ これ は︑ 覚一 本︵ 龍谷 大学 図書 館蔵 本や 高野 本︶ の章 段は 内容 によ って 大き く纏 めら れて いる が︑ 屋代 本で は編 年体 をと って おり 章段 分け が細 かく なっ てい るた めで ある

︒こ のよ うな 性質 の違 いか ら︑ 覚一 本と 屋代 本の 文章 構造 に関 わる 相違 点も 見ら れる

︒ すな わち

︑覚 一本 が内 容の 関わ る記 事を なる べく 一カ 所に 集結 させ て︑ 記事 同士 の関 連づ けを 強め よう とす る傾 向が ある のに 対し て︑ 屋代 本は 編年 体に より 記事 を並 列的 に配 列し てい る︒ その ため 各章 段に は内 容的 な独 立性 が見 られ

︑ま た本 文の 叙述 は簡 略で 装飾 性に 乏し いと も評 され る

︒ この よう な文 章の 性質 の相 違点 から

︑屋 代本 では 章段 毎の 叙述 の まと め方 にも 覚一 本と は異 なる 点が ある と予 測さ れる

︒覚 一本 に見 られ た枠 づけ の基 本と なる 表現 形式 であ る﹁ ぞ~ ける

﹂や

︑﹁ き﹂ によ る大 きな 枠づ け表 現は どの よう な様 相を 見せ るで あろ うか

︒本 稿で は︑ これ らの 問題 につ いて

︑覚 一本 にお いて 特徴 が見 出し され

た﹁ ぞ~ ける

﹂﹁ こそ

~け れ﹂

﹁ぞ

~し

﹂な どの 表現 が︑ 屋代 本に お いて どの よう に現 れて いる かを 中心 に検 証し てい くこ とに した い︒ 二

「き

﹂﹁ けり

﹂の 概観 本節 では

︑始 発部 分と 終結 部分 にお ける 使用 傾向 を概 観し てお き たい

︒覚 一本 と比 較す るた め︑ 覚一 本を 分析 した 拙稿

︵二

〇一 五︶ で用 いた 分析 方法 を踏 襲す る︒ 屋代 本の 各章 段が 内容 上一 定の 纏ま りを 持っ てい るも のと 考え

︑各 章段 の始 発部 分や 終結 部分 の文 末表 現を 見て いく 方法 であ る︒ 具体 的に は︑ 章段 内部 の特 定の 位置 に現 れた 文末 表現 に注 目し てい く︒ すな わち

︑章 段冒 頭文 と章 段末 尾文 の文 末表 現︑ およ び︑

﹃屋 代本 高野 本対 照平 家物 語﹄ の設 定す る章 段内 部の 形式 段落 の段 落冒 頭文 と段 落末 尾文 を調 査す る︒ また

︑章 段の 最終 段落 につ いて その 章段 の最 終動 作を 叙述 した 文を

﹁終 局 部﹂ とし て調 査す る︒ さら に﹁ 終局 部﹂ の後 に続 く︑ 話末 評語 に相 当す る解 説・ 批評 の文 も評 語部 とし て調 査す る︵ 章段 末尾 文を 除 く︶

︒こ れら に入 らな い展 開部 分の 文末 にお ける 様相 も参 考に 示す

︒ これ によ って

︑﹁ 章段 冒頭

﹂と

﹁段 落冒 頭﹂ を﹁ 始発 部分

﹂と し︑

﹁段 落末 尾﹂

﹁終 局部

﹂﹁ 章段 末尾

﹂を

﹁終 結部 分﹂ とし て調 査し

︑ その 他に

﹁評 語部

﹂﹁ 展開 部﹂ に分 けて

︑傾 向を 分析 する

︒こ れら の中 で︑ とり わけ

﹁終 局部

﹂や

﹁章 段末 尾﹂ の例 が終 結機 能を にな

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二四 八

(4)

(表一) 章段の各箇所の例数

章段冒頭 段落冒頭 小計 段落末尾 終局部 章段末尾 小計 評語 展開部 総計 用言

・終 止形

動詞 76 139 215 69 3 25 97 32 945 1,289

〜なし 0 6 6 8 0 1 9 9 77 101

形容詞 2 1 3 0 0 1 1 2 14 20

〜がたし 0 0 0 2 0 0 2 1 9 12

形容動詞 0 4 4 6 0 3 9 2 18 33

用言

・係 結

ぞ〜動詞連体 0 2 2 6 2 3 11 1 14 28

ぞ〜なき 0 2 2 3 0 0 3 1 10 16

ぞ〜形容詞連体 0 2 2 1 0 2 3 2 14 21

ぞ〜形動連体 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜形容詞已然 1 3 4 7 0 11 17 7 17 45

こそ〜形動已然 0 0 0 2 0 3 5 1 8 14

こそ〜動詞已然 0 1 1 0 0 1 1 0 2 4

助動 詞・ 終止 形

けり 13 38 51 30 8 14 52 16 233 352

ず 9 10 19 8 0 9 17 12 163 211

なり 4 20 24 24 0 7 31 13 168 236

たり 5 13 18 9 0 2 11 4 116 149

ぬ 5 8 13 3 0 3 6 6 63 88

り 6 5 11 2 0 5 7 5 67 90

たりけり 0 4 4 2 0 0 2 1 11 18

にけり 2 6 8 3 5 9 17 0 30 55

かりけり 3 4 7 5 0 7 12 3 41 63

ざりけり 0 3 3 3 0 0 3 0 17 23

てんげり/てけり 1 1 2 4 2 0 6 0 19 27

ごとし 0 2 2 0 0 0 0 2 20 24

き 1 3 4 0 0 0 0 0 10 14

けむ 0 1 1 5 0 1 6 0 6 13

にき 0 0 0 0 1 0 1 0 1 2

かりき 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

べし 0 0 0 3 0 0 3 2 13 18

つ 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5

ぞ〜ける 20 64 84 86 33 33 152 9 498 743

助動 詞・ 係結

ぞ〜たりける 1 4 5 7 1 6 14 0 55 74

ぞ〜し 2 1 3 5 4 5 14 3 36 56

ぞ〜たる 1 6 7 7 4 3 14 1 45 67

ぞ〜かりける 1 1 2 1 0 0 1 0 4 7

ぞ〜にける 1 2 3 6 6 1 13 0 20 36

ぞ〜なる 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜けれ 1 8 9 11 2 2 16 5 33 63

こそ〜たれ 1 0 1 0 0 0 0 0 4 5

こそ〜たりけれ 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

こそ〜けめ 0 0 0 1 0 0 1 0 3 4

こそ〜てんげれ 0 0 0 2 0 1 3 0 0 3

こそ〜にけれ 0 0 0 0 0 1 1 0 3 4

こそ〜しか 0 0 0 1 0 0 1 1 0 2

けるとかや 0 0 0 2 3 2 7 0 6 13

他 ける連体形終止 0 2 2 0 0 0 0 0 9 11

(表一) 章段の各箇所の例数

章段冒頭 段落冒頭 小計 段落末尾 終局部 章段末尾 小計 評語 展開部 総計 用言

・終 止形

動詞 76 139 215 69 3 25 97 32 945 1,289

〜なし 0 6 6 8 0 1 9 9 77 101

形容詞 2 1 3 0 0 1 1 2 14 20

〜がたし 0 0 0 2 0 0 2 1 9 12

形容動詞 0 4 4 6 0 3 9 2 18 33

用言

・係 結

ぞ〜動詞連体 0 2 2 6 2 3 11 1 14 28

ぞ〜なき 0 2 2 3 0 0 3 1 10 16

ぞ〜形容詞連体 0 2 2 1 0 2 3 2 14 21

ぞ〜形動連体 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜形容詞已然 1 3 4 7 0 11 17 7 17 45

こそ〜形動已然 0 0 0 2 0 3 5 1 8 14

こそ〜動詞已然 0 1 1 0 0 1 1 0 2 4

助動 詞・ 終止 形

けり 13 38 51 30 8 14 52 16 233 352

ず 9 10 19 8 0 9 17 12 163 211

なり 4 20 24 24 0 7 31 13 168 236

たり 5 13 18 9 0 2 11 4 116 149

ぬ 5 8 13 3 0 3 6 6 63 88

り 6 5 11 2 0 5 7 5 67 90

たりけり 0 4 4 2 0 0 2 1 11 18

にけり 2 6 8 3 5 9 17 0 30 55

かりけり 3 4 7 5 0 7 12 3 41 63

ざりけり 0 3 3 3 0 0 3 0 17 23

てんげり/てけり 1 1 2 4 2 0 6 0 19 27

ごとし 0 2 2 0 0 0 0 2 20 24

き 1 3 4 0 0 0 0 0 10 14

けむ 0 1 1 5 0 1 6 0 6 13

にき 0 0 0 0 1 0 1 0 1 2

かりき 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

べし 0 0 0 3 0 0 3 2 13 18

つ 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5

ぞ〜ける 20 64 84 86 33 33 152 9 498 743

助動 詞・ 係結

ぞ〜たりける 1 4 5 7 1 6 14 0 55 74

ぞ〜し 2 1 3 5 4 5 14 3 36 56

ぞ〜たる 1 6 7 7 4 3 14 1 45 67

ぞ〜かりける 1 1 2 1 0 0 1 0 4 7

ぞ〜にける 1 2 3 6 6 1 13 0 20 36

ぞ〜なる 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜けれ 1 8 9 11 2 2 16 5 33 63

こそ〜たれ 1 0 1 0 0 0 0 0 4 5

こそ〜たりけれ 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

こそ〜けめ 0 0 0 1 0 0 1 0 3 4

こそ〜てんげれ 0 0 0 2 0 1 3 0 0 3

こそ〜にけれ 0 0 0 0 0 1 1 0 3 4

こそ〜しか 0 0 0 1 0 0 1 1 0 2

けるとかや 0 0 0 2 3 2 7 0 6 13

他 ける連体形終止 0 2 2 0 0 0 0 0 9 11

(表一) 章段の各箇所の例数

章段冒頭 段落冒頭 小計 段落末尾 終局部 章段末尾 小計 評語 展開部 総計 用言

・終 止形

動詞 76 139 215 69 3 25 97 32 945 1,289

〜なし 0 6 6 8 0 1 9 9 77 101

形容詞 2 1 3 0 0 1 1 2 14 20

〜がたし 0 0 0 2 0 0 2 1 9 12

形容動詞 0 4 4 6 0 3 9 2 18 33

用言

・係 結

ぞ〜動詞連体 0 2 2 6 2 3 11 1 14 28

ぞ〜なき 0 2 2 3 0 0 3 1 10 16

ぞ〜形容詞連体 0 2 2 1 0 2 3 2 14 21

ぞ〜形動連体 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜形容詞已然 1 3 4 7 0 11 17 7 17 45

こそ〜形動已然 0 0 0 2 0 3 5 1 8 14

こそ〜動詞已然 0 1 1 0 0 1 1 0 2 4

助動 詞・ 終止 形

けり 13 38 51 30 8 14 52 16 233 352

ず 9 10 19 8 0 9 17 12 163 211

なり 4 20 24 24 0 7 31 13 168 236

たり 5 13 18 9 0 2 11 4 116 149

ぬ 5 8 13 3 0 3 6 6 63 88

り 6 5 11 2 0 5 7 5 67 90

たりけり 0 4 4 2 0 0 2 1 11 18

にけり 2 6 8 3 5 9 17 0 30 55

かりけり 3 4 7 5 0 7 12 3 41 63

ざりけり 0 3 3 3 0 0 3 0 17 23

てんげり/てけり 1 1 2 4 2 0 6 0 19 27

ごとし 0 2 2 0 0 0 0 2 20 24

き 1 3 4 0 0 0 0 0 10 14

けむ 0 1 1 5 0 1 6 0 6 13

にき 0 0 0 0 1 0 1 0 1 2

かりき 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

べし 0 0 0 3 0 0 3 2 13 18

つ 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5

ぞ〜ける 20 64 84 86 33 33 152 9 498 743

助動 詞・ 係結

ぞ〜たりける 1 4 5 7 1 6 14 0 55 74

ぞ〜し 2 1 3 5 4 5 14 3 36 56

ぞ〜たる 1 6 7 7 4 3 14 1 45 67

ぞ〜かりける 1 1 2 1 0 0 1 0 4 7

ぞ〜にける 1 2 3 6 6 1 13 0 20 36

ぞ〜なる 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜けれ 1 8 9 11 2 2 16 5 33 63

こそ〜たれ 1 0 1 0 0 0 0 0 4 5

こそ〜たりけれ 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

こそ〜けめ 0 0 0 1 0 0 1 0 3 4

こそ〜てんげれ 0 0 0 2 0 1 3 0 0 3

こそ〜にけれ 0 0 0 0 0 1 1 0 3 4

こそ〜しか 0 0 0 1 0 0 1 1 0 2

けるとかや 0 0 0 2 3 2 7 0 6 13

他 ける連体形終止 0 2 2 0 0 0 0 0 9 11

(表一) 章段の各箇所の例数

章段冒頭 段落冒頭 小計 段落末尾 終局部 章段末尾 小計 評語 展開部 総計 用言

・終 止形

動詞 76 139 215 69 3 25 97 32 945 1,289

〜なし 0 6 6 8 0 1 9 9 77 101

形容詞 2 1 3 0 0 1 1 2 14 20

〜がたし 0 0 0 2 0 0 2 1 9 12

形容動詞 0 4 4 6 0 3 9 2 18 33

用言

・係 結

ぞ〜動詞連体 0 2 2 6 2 3 11 1 14 28

ぞ〜なき 0 2 2 3 0 0 3 1 10 16

ぞ〜形容詞連体 0 2 2 1 0 2 3 2 14 21

ぞ〜形動連体 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜形容詞已然 1 3 4 7 0 11 17 7 17 45

こそ〜形動已然 0 0 0 2 0 3 5 1 8 14

こそ〜動詞已然 0 1 1 0 0 1 1 0 2 4

助動 詞・ 終止 形

けり 13 38 51 30 8 14 52 16 233 352

ず 9 10 19 8 0 9 17 12 163 211

なり 4 20 24 24 0 7 31 13 168 236

たり 5 13 18 9 0 2 11 4 116 149

ぬ 5 8 13 3 0 3 6 6 63 88

り 6 5 11 2 0 5 7 5 67 90

たりけり 0 4 4 2 0 0 2 1 11 18

にけり 2 6 8 3 5 9 17 0 30 55

かりけり 3 4 7 5 0 7 12 3 41 63

ざりけり 0 3 3 3 0 0 3 0 17 23

てんげり/てけり 1 1 2 4 2 0 6 0 19 27

ごとし 0 2 2 0 0 0 0 2 20 24

き 1 3 4 0 0 0 0 0 10 14

けむ 0 1 1 5 0 1 6 0 6 13

にき 0 0 0 0 1 0 1 0 1 2

かりき 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

べし 0 0 0 3 0 0 3 2 13 18

つ 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5

ぞ〜ける 20 64 84 86 33 33 152 9 498 743

助動 詞・ 係結

ぞ〜たりける 1 4 5 7 1 6 14 0 55 74

ぞ〜し 2 1 3 5 4 5 14 3 36 56

ぞ〜たる 1 6 7 7 4 3 14 1 45 67

ぞ〜かりける 1 1 2 1 0 0 1 0 4 7

ぞ〜にける 1 2 3 6 6 1 13 0 20 36

ぞ〜なる 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜けれ 1 8 9 11 2 2 16 5 33 63

こそ〜たれ 1 0 1 0 0 0 0 0 4 5

こそ〜たりけれ 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

こそ〜けめ 0 0 0 1 0 0 1 0 3 4

こそ〜てんげれ 0 0 0 2 0 1 3 0 0 3

こそ〜にけれ 0 0 0 0 0 1 1 0 3 4

こそ〜しか 0 0 0 1 0 0 1 1 0 2

けるとかや 0 0 0 2 3 2 7 0 6 13

他 ける連体形終止 0 2 2 0 0 0 0 0 9 11

(表一) 章段の各箇所の例数

章段冒頭 段落冒頭 小計 段落末尾 終局部 章段末尾 小計 評語 展開部 総計 用言

・終 止形

動詞 76 139 215 69 3 25 97 32 945 1,289

〜なし 0 6 6 8 0 1 9 9 77 101

形容詞 2 1 3 0 0 1 1 2 14 20

〜がたし 0 0 0 2 0 0 2 1 9 12

形容動詞 0 4 4 6 0 3 9 2 18 33

用言

・係 結

ぞ〜動詞連体 0 2 2 6 2 3 11 1 14 28

ぞ〜なき 0 2 2 3 0 0 3 1 10 16

ぞ〜形容詞連体 0 2 2 1 0 2 3 2 14 21

ぞ〜形動連体 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜形容詞已然 1 3 4 7 0 11 17 7 17 45

こそ〜形動已然 0 0 0 2 0 3 5 1 8 14

こそ〜動詞已然 0 1 1 0 0 1 1 0 2 4

助動 詞・ 終止 形

けり 13 38 51 30 8 14 52 16 233 352

ず 9 10 19 8 0 9 17 12 163 211

なり 4 20 24 24 0 7 31 13 168 236

たり 5 13 18 9 0 2 11 4 116 149

ぬ 5 8 13 3 0 3 6 6 63 88

り 6 5 11 2 0 5 7 5 67 90

たりけり 0 4 4 2 0 0 2 1 11 18

にけり 2 6 8 3 5 9 17 0 30 55

かりけり 3 4 7 5 0 7 12 3 41 63

ざりけり 0 3 3 3 0 0 3 0 17 23

てんげり/てけり 1 1 2 4 2 0 6 0 19 27

ごとし 0 2 2 0 0 0 0 2 20 24

き 1 3 4 0 0 0 0 0 10 14

けむ 0 1 1 5 0 1 6 0 6 13

にき 0 0 0 0 1 0 1 0 1 2

かりき 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

べし 0 0 0 3 0 0 3 2 13 18

つ 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5

ぞ〜ける 20 64 84 86 33 33 152 9 498 743

助動 詞・ 係結

ぞ〜たりける 1 4 5 7 1 6 14 0 55 74

ぞ〜し 2 1 3 5 4 5 14 3 36 56

ぞ〜たる 1 6 7 7 4 3 14 1 45 67

ぞ〜かりける 1 1 2 1 0 0 1 0 4 7

ぞ〜にける 1 2 3 6 6 1 13 0 20 36

ぞ〜なる 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜けれ 1 8 9 11 2 2 16 5 33 63

こそ〜たれ 1 0 1 0 0 0 0 0 4 5

こそ〜たりけれ 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

こそ〜けめ 0 0 0 1 0 0 1 0 3 4

こそ〜てんげれ 0 0 0 2 0 1 3 0 0 3

こそ〜にけれ 0 0 0 0 0 1 1 0 3 4

こそ〜しか 0 0 0 1 0 0 1 1 0 2

けるとかや 0 0 0 2 3 2 7 0 6 13

他 ける連体形終止 0 2 2 0 0 0 0 0 9 11

(表一) 章段の各箇所の例数

章段冒頭 段落冒頭 小計 段落末尾 終局部 章段末尾 小計 評語 展開部 総計 用言

・終 止形

動詞 76 139 215 69 3 25 97 32 945 1,289

〜なし 0 6 6 8 0 1 9 9 77 101

形容詞 2 1 3 0 0 1 1 2 14 20

〜がたし 0 0 0 2 0 0 2 1 9 12

形容動詞 0 4 4 6 0 3 9 2 18 33

用言

・係 結

ぞ〜動詞連体 0 2 2 6 2 3 11 1 14 28

ぞ〜なき 0 2 2 3 0 0 3 1 10 16

ぞ〜形容詞連体 0 2 2 1 0 2 3 2 14 21

ぞ〜形動連体 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜形容詞已然 1 3 4 7 0 11 17 7 17 45

こそ〜形動已然 0 0 0 2 0 3 5 1 8 14

こそ〜動詞已然 0 1 1 0 0 1 1 0 2 4

助動 詞・ 終止 形

けり 13 38 51 30 8 14 52 16 233 352

ず 9 10 19 8 0 9 17 12 163 211

なり 4 20 24 24 0 7 31 13 168 236

たり 5 13 18 9 0 2 11 4 116 149

ぬ 5 8 13 3 0 3 6 6 63 88

り 6 5 11 2 0 5 7 5 67 90

たりけり 0 4 4 2 0 0 2 1 11 18

にけり 2 6 8 3 5 9 17 0 30 55

かりけり 3 4 7 5 0 7 12 3 41 63

ざりけり 0 3 3 3 0 0 3 0 17 23

てんげり/てけり 1 1 2 4 2 0 6 0 19 27

ごとし 0 2 2 0 0 0 0 2 20 24

き 1 3 4 0 0 0 0 0 10 14

けむ 0 1 1 5 0 1 6 0 6 13

にき 0 0 0 0 1 0 1 0 1 2

かりき 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

べし 0 0 0 3 0 0 3 2 13 18

つ 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5

ぞ〜ける 20 64 84 86 33 33 152 9 498 743

助動 詞・ 係結

ぞ〜たりける 1 4 5 7 1 6 14 0 55 74

ぞ〜し 2 1 3 5 4 5 14 3 36 56

ぞ〜たる 1 6 7 7 4 3 14 1 45 67

ぞ〜かりける 1 1 2 1 0 0 1 0 4 7

ぞ〜にける 1 2 3 6 6 1 13 0 20 36

ぞ〜なる 0 1 1 0 0 2 2 2 4 9

こそ〜けれ 1 8 9 11 2 2 16 5 33 63

こそ〜たれ 1 0 1 0 0 0 0 0 4 5

こそ〜たりけれ 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

こそ〜けめ 0 0 0 1 0 0 1 0 3 4

こそ〜てんげれ 0 0 0 2 0 1 3 0 0 3

こそ〜にけれ 0 0 0 0 0 1 1 0 3 4

こそ〜しか 0 0 0 1 0 0 1 1 0 2

けるとかや 0 0 0 2 3 2 7 0 6 13

他 ける連体形終止 0 2 2 0 0 0 0 0 9 11

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二四 九

(5)

(表 二︶ 用言 の比 較

始発 部分

終結 部分 動詞

・終 止

215

97 ぞ~ 動詞

・連 体

11 なし

ぞ~ なき

形容

・終 止

ぞ~ 形容

・連 体

こそ

~形 容・ 已然

17 形容 動詞 終止

ぞ~ 形動

・連 体

こそ

~形 動・ 已然

(表 二︶ 用言 の比 較

始発 部分

終結 部分 動詞

・終 止

215

97 ぞ~ 動詞

・連 体

11 なし

ぞ~ なき

形容

・終 止

ぞ~ 形容

・連 体

こそ

~形 容・ 已然

17 形容 動詞 終止

ぞ~ 形動

・連 体

こそ

~形 動・ 已然

(表 二︶ 用言 の比 較

始発 部分

終結 部分 動詞

・終 止

215

97 ぞ~ 動詞

・連 体

11 なし

ぞ~ なき

形容

・終 止

ぞ~ 形容

・連 体

こそ

~形 容・ 已然

17 形容 動詞 終止

ぞ~ 形動

・連 体

こそ

~形 動・ 已然

(表 二︶ 用言 の比 較

始発 部分

終結 部分 動詞

・終 止

215

97 ぞ~ 動詞

・連 体

11 なし

ぞ~ なき

形容

・終 止

ぞ~ 形容

・連 体

こそ

~形 容・ 已然

17 形容 動詞 終止

ぞ~ 形動

・連 体

こそ

~形 動・ 已然

(表 二︶ 用言 の比 較

始発 部分

終結 部分 動詞

・終 止

215

97 ぞ~ 動詞

・連 体

11 なし

ぞ~ なき

形容

・終 止

ぞ~ 形容

・連 体

こそ

~形 容・ 已然

17 形容 動詞 終止

ぞ~ 形動

・連 体

こそ

~形 動・ 已然

う表

現と して 注目 され るも ので ある

︒ 屋代 本の 総文 数四 二九 八文

︵剱 巻を 除く

︶を 対象 とし て調 査し

︵表 一︶ に用 例数 が 例以 上あ る文 末表 現を 分類 して 示し た︵ ただ し︑ 和歌 で終 わる 場合 の文 末は 対象 から 除く

︶︒ 大き くは 用言 の終 止形 用法 と係 り結 び用 法︑ 助動 詞の 終止 形用 法と 係り 結び 用法 に分 けて 示し た︒ なお

︑文 末表 現の 区分 は︑ 覚一 本に 見ら れる が屋 代本 に用 例の 見ら れな い﹁ たり けり

﹂﹁ ぞ~ てん げる

﹂﹁ こそ

~か りけ れ﹂ を削 除し

︑﹁ ぞ~ にけ る﹂ を﹁ ぞ~ ける

﹂か ら区 分し て加 えた

こと 以外 は︑ 前稿 と同 様で ある

︒ま た︑ 動詞 終止 形に は﹁ る・ ら る﹂ の終 止形 の場 合を 含め てい る

︒ 次に

︑︵ 表一

︶に 基づ きな がら

︑次 に用 言と 助動 詞に 分け

︑各 々︑ 終止 形用 法と

﹁ぞ

﹂﹁ こそ

﹂の 係り 結び に用 いら れる 表現 形式 につ いて

︑始 発部 分と 終結 部分 の傾 向を 確認 して おく

︒ (表 二︶ は︑ 用言 の終 止形 と係 り結 びの 用例 につ いて 抜き 出し

︑ 始発 部分 と終 結部 分の 総数 を対 比し て示 した もの であ る︒ これ よる と︑ 動詞 の場 合は 終止 形が 始発 部分 に用 いら れや すく

︑係 り結 びは 終結 部分 に用 いら れや すい 傾向 が窺 える

︒一 方︑

﹁な し﹂

﹁形 容詞

﹁形 容動 詞﹂ の場 合︑ 係り 結び が終 結部 分で 用例 が多 い傾 向は 見ら れる もの の︑ 終止 形に おい ても ある 程度 の用 例が 見ら れ︑ 特に

﹁な し﹂

﹁形 容動 詞﹂ の終 止形 では 終結 部分 の数 が始 発部 分の 例数 を上 回っ てい る点 が注 意さ れる

︒こ のよ うな 傾向 は覚 一本 でも

︑﹁ 形容 動詞

﹂終 止形 に見 られ たが

︑﹁ なし

﹂の 場合 には 見ら れな かっ た傾 向で ある

︒屋 代本 で多 いの は︑ 次の よう な︑

﹁な し﹂ を含 む熟 語的 な表 現に よる 評価 表現 や︑

﹁形 容動 詞﹂ によ る慣 用的 表現 で内 容を 終わ る例 であ り︑ 終結 機能 が強 く現 れる 表現 を作 って いる

⑴然 ニ其 恩ヲ 忘テ

︑此 一門 ヲ可 滅之 由︑ 無外 人所 ニサ ルヘ キ者 共 語ラ イテ

︑共 営ノ 外ハ 他事 モナ シ︒

︵一

・新 大納 言成 親卿 以下 謀叛 事)

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五

(6)

(表 三︶ 助動 詞の 比較

始発 部分

終結 部分 けり

51

52 ぞ~ ける

84

152 たり

18

11 ぞ~ たる

14 にけ り

17 ぞ~ にけ る

13 こそ

~に けれ

てけ り

こそ

~て んげ れ

にき

ぞ~ し

14 こそ

~し か

(表 三︶ 助動 詞の 比較

始発 部分

終結 部分 けり

51

52 ぞ~ ける

84

152 たり

18

11 ぞ~ たる

14 にけ り

17 ぞ~ にけ る

13 こそ

~に けれ

てけ り

こそ

~て んげ れ

にき

ぞ~ し

14 こそ

~し か

(表 三︶ 助動 詞の 比較

始発 部分

終結 部分 けり

51

52 ぞ~ ける

84

152 たり

18

11 ぞ~ たる

14 にけ り

17 ぞ~ にけ る

13 こそ

~に けれ

てけ り

こそ

~て んげ れ

にき

ぞ~ し

14 こそ

~し か

(表 三︶ 助動 詞の 比較

始発 部分

終結 部分 けり

51

52 ぞ~ ける

84

152 たり

18

11 ぞ~ たる

14 にけ り

17 ぞ~ にけ る

13 こそ

~に けれ

てけ り

こそ

~て んげ れ

にき

ぞ~ し

14 こそ

~し か

(表 三︶ 助動 詞の 比較

始発 部分

終結 部分 けり

51

52 ぞ~ ける

84

152 たり

18

11 ぞ~ たる

14 にけ り

17 ぞ~ にけ る

13 こそ

~に けれ

てけ り

こそ

~て んげ れ

にき

ぞ~ し

14 こそ

~し か

(表 三︶ 助動 詞の 比較

始発 部分

終結 部分 けり

51

52 ぞ~ ける

84

152 たり

18

11 ぞ~ たる

14 にけ り

17 ぞ~ にけ る

13 こそ

~に けれ

てけ り

こそ

~て んげ れ

にき

ぞ~ し

14 こそ

~し か

⑵兵 衛佐 バカ ウコ ソ目 出坐 スル ニ︑ 木曾 ハ︑ 都ノ 守護 シテ 有ケ ル カ︑ 貌ハ 吉男 ニテ 有ケ レト モ︑ 立居 ノ振 舞︑ 物云 タル 詞ハ 連陋 ナル 事無 限︒

︵八

・木 曾義 仲於 洛中 振舞 事)

⑶﹁ 楽尽 テ悲 来﹂ ト書 タル 江相 公ノ 筆ノ 跡︑ 被恩 知テ 哀ナ リ︒

︵二

・重 盛卿 父禅 門諷 諫事 )

⑷行 幸ノ 儀式 有様

︑浅 猿ナ ント モ愚 カナ リ︒

︵八

・法 住寺 殿合

戦事 ) 特に

﹁~ テ哀 ナリ

﹂の 定型 表現 は 例が あり

︑段 落末 に 例︑ 章段 末尾 に 例が 見ら れる

︒ (表 三︶ は︑ 助動 詞の 主要 な形 式に つい て同 様の 方法 でま とめ た もの であ る︒ これ によ ると

︑﹁ けり

﹂﹁ たり

﹂﹁ き﹂ など の終 止形 が 始発 部分 に用 いら れや すい のに 対し て︑ 対応 する 係り 結び 形式 の

﹁ぞ

~け る﹂

﹁ぞ

~た る﹂

﹁ぞ

~に ける

﹂﹁ こそ

~て んげ れ﹂

﹁ぞ

~し

﹁こ そ~ しか

﹂な どは 終結 部分 に用 いら れや すい こと がわ かる

︒し かし

︑終 止形 でも

﹁に けり

﹂﹁ てけ り﹂

﹁に き﹂ など

﹁に

﹂を 伴う 場 合は 終結 機能 が認 めら れる

︒こ れら の傾 向は

︑拙 稿︵ 二〇 一五

︶で 見た 覚一 本に おい て﹁ ぞ~ たる

﹂の みは 始発 部分 に例 が多 く傾 向が 異な って いる が︑ その 他は 同様 の傾 向で ある

︒︵ 表一

︶に よる と係 り結 びの

﹁ぞ

~た りけ る﹂ も始 発部 分 例に 対し て終 結部 分14 例と 多く

︑﹁ ぞ~ たる

﹂と とも に終 結機 能が 強く 見ら れる

総じ て︑

﹁け り﹂

﹁き

﹂﹁ たり

﹂は

︑終 止形 では 始発 部分 の例 が多 いが

︑係 り結 びで は終 結部 分の 例が 多く なる

︒さ らに 終止 形で 終結 部分 の例 が多 い﹁ にけ り﹂

﹁て けり

﹂に なる と︑ 係り 結び を組 み合 わせ た場 合に はさ らに 終結 部分 への 傾斜 が大 きい と言 い得 よう

︒こ れら の大 きな 傾向 は︑ 章段 の構 成方 法が 異な る覚 一本 と比 べて も変 わら ない 点で ある

︒ 屋代

本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 一

(7)

三 終結 機能 の諸 相 以下

︑屋 代本 の始 発機 能と 終結 機能 を担 う表 現を 覚一 本と 比較 し なが ら傾 向を 述べ てお く︒ 三︱ 一 終止 形の 機能

にけ り﹂

﹁に き﹂

﹁て けり

﹂﹁ かり け り﹂ 等

(表 一︶ によ ると

︑終 止形 の助 動詞 の中 で︑

﹁に けり

﹂﹁ てけ り﹂

﹁か りけ り﹂ のよ うな 複合 形式

︑﹁ なり

﹂﹁ けむ

﹂﹁ べし

﹂な どの 主観 性を 持つ 助動 詞は 終結 部分 に多 く傾 斜し て用 いら れる

︒そ の他

︑ 例の み終 結部 分に 多い

﹁け り﹂ や始 発部 分と 終結 部分 が同 数の

﹁ざ りけ り﹂ も︑ 終結 機能 に関 わる 表現 と思 われ る︒

「け り﹂ の場 合は

︑始 発部 分51 例に 対し 終結 部分 52例 で 例の み なが ら逆 転し てい る︒ 一方

︑覚 一本 の﹁ けり

﹂で は始 発部 分74 例︑ 終結 部分 56例 で︑ 他の 助動 詞と 同じ く始 発部 分の 例が 上回 って いる

︒ 細か く見 ると

︑覚 一本 の終 局部 例

︑章 段末 尾 例に 対し

︑屋 代本 では 終局 部 例︑ 章段 末尾 14例 で︑ 特に 章段 末尾 の例 が上 回っ てい る︒ 巻一 二の 物語 最末 尾で も﹁ 其ヨ リシ テ平 家ノ 子孫 ハ絶 終ケ リ︒

︵一 二・ 六代 御前 于時 三位 禅師 被誅 之後 平家 一門 跡絶 事︶ で終 えて おり

︑覚 一本 が﹁ それ より して こそ 平家 の子 孫は なが くた えに け

れ︒

﹂と 強調 的で ある のに 比べ て物 語全 体を 語り 終わ る表 現と して は平 板と いう べき であ ろう

︒屋 代本 の章 段分 けは 覚一 本よ り細 かく

︑ 編年 体的 な構 成を 取っ てい るた め必 ずし も内 容上 の大 きな 切れ 目で はな い部 分が 章段 末尾 にな る場 合も 多い

︵屋 代本 の章 段末 尾14 例中 の 例は

︑覚 一本 の対 応箇 所で は章 段の 展開 部に 位置 する

︶︒ この こと を踏 まえ ると

︑屋 代本 の﹁ けり

﹂は

︑終 結機 能を 本格 的に 担う 表現 とい うわ けで はな く︑ 平板 な叙 述で 章段 を終 える 表現 傾向 を示 して いる と推 測さ れる

「ざ りけ り﹂ と形 容詞 カリ 活用 に続 く﹁ かり けり

﹂の よう なラ 変 につ づく

﹁け り﹂ には

︑内 容を 詠嘆 的に 締め 括る 場合 があ る︒

⑸有 王ハ 是ヲ 聞ニ 付テ モイ トヽ 心憂 シ︒ 山ノ 方カ 覚束 ナク 覚ケ ル 間︑ 遙ニ 奥へ 尋入 リ︑ 峯ニ 上リ 谷へ 下レ 共︑ 白雲 跡ヲ 埋ミ テ往 来ノ 道モ サタ カナ ラス

︒青 嵐夢 ヲ破 テ︑ 真面 像モ 見サ リケ リ︒

︵段 落末 尾︶

︵三

・有 王丸 鬼海 島尋 渡事 并俊 寛死 去事 )

⑹﹁ 当座 ノ恥 辱ヲ 為レ 遁レ ンカ 帯刀 之由 露ス ト云 ヘト モ︑ 後日 之 訴訟 ヲ存 知シ テ︑ 帯木 刀ヲ ケル 用意 ノ程 コソ 神妙 ナレ

︒携 弓箭 ニ者 ノ計 事ハ

︑自 元合 コソ アラ マホ シケ レ︒ 兼又 郎従 主ノ 恥ヲ スヽ カン ト思 テ潜 ニ参 候之 条︑ 且ハ 武士 之郎 等ノ 習ナ リ︒ 忠盛 カ科 ニ非 ス﹂ ト還 テ預 叡感 ニ上 ハ︑ 敢テ 罪科 之沙 汰モ 無リ ケリ

︵章 段末 尾︶

︵一

・忠 盛昇 殿事 )

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 二

(8)

「な り﹂

﹁け む﹂

﹁べ し﹂ など は︑ 語り 手の 批評 を差 し挟 んで 段落 など を閉 じる 場合 であ る︒

⑺伝 教大 師当 山草 創ノ 昔︑ 阿耨 多羅 三藐 三菩 提ノ 仏達 ニ祈 申サ セ 給ケ ム事 ヲ思 出テ 読タ リケ ルニ ヤ︑ イト ヤサ シウ ソ聞 ケル

︵終 局部

︶︒ 八日 ハ薬 師ノ 日ナ レト モ︑ 南無 ト唱 ル声 モセ ス︑ 卯月 ハ垂 跡ノ 月ナ レト モ︑ 捧幣 帛人 モナ シ︵ 評語 部︶

︒明 玉垣 神サ ヒテ

︑注 連縄 ノミ ヤ残 ケム

︵章 段末 尾︶

︵三

・山 門 学匠 堂衆 不快 事)

⑻﹁ 果報 コソ 目出 クテ 大臣 ノ大 将ニ 至ラ ヌ︒ 容儀 体拝 人ニ 勝レ

︑ 才智 才覚 サへ 世ニ 越ヘ シヤ

﹂ト ソ︑ 時ノ 人ハ 被感 ケル

︵終 局 部︶

︒国 ニ諌 ムル 臣ア レハ 其国 必ヤ スク

︑家 ニカ ラカ フ子 アレ ハ其 家必 タヽ シト モ︑ 加様 ノ事 ヲヤ 申ヘ キ︵ 章段 末尾

︶︒

︵二

・重 盛卿 父禅 門諷 諫事 ) 終止 形﹁ にけ り﹂ は終 結部 分に 多く

︑︵ 表三

︶の よう に係 り結 び の﹁ ぞ~ にけ る﹂ を上 回る 例が 見ら れる

︒特 に章 段末 尾で 例 が見 られ

︑覚 一本 での 同 例よ りも 多い

︒﹁ にけ り﹂ は︑ 章段 の冒 頭に も末 尾に も用 いら れる

︒こ れは

︑次 のよ うに 時間 や空 間の 経過 を表 すの に多 く用 いら れる ため であ る︒ 広く いえ ば事 態の 推移 に関 わる 表現 を作 って いる と言 えよ う︒

⑼サ ル程 ニ八 月十 日ア マリ ニモ 成ニ ケリ

︒︵ 章段 冒頭

︵三

・小 督局 事)

⑽松 坂︑ 四宮 河原 ト思 へ共

︑関 山ヲ モ打 越テ

︑大 津浦 ニモ 成ニ ケ リ︒

︵章 段冒 頭︶

︵一 二・ 六代 御前 高尾 文学 請取 事)

⑾サ ル程 ニ歳 暮テ

︑治 承モ 二年 ニ成 ニケ リ︒

︵章 段末 尾︶

︵二

・彗 星事 )

⑿サ ル程 ニ歳 去年 来テ

︑治 承モ 四年 ニ成 ニケ リ︒

︵章 段末 尾︶

︵三

・明 雲大 僧正 天台 座主 還着 事)

﹁に けり

﹂が 典型 的な 終結 機能 を示 すの は︑ 次の よう な終 局部 の例 であ る︒ 物語 や説 話に 多い 慣用 句﹁ やみ にけ り﹂ は覚 一本 には 用い られ てい ない が︑ 屋代 本で は⒁ のよ うに 一例 用い てい る︒

⒀様 々ノ 御願 ヲ立

︑ヲ コタ リヲ 申サ セ給 シカ トモ

︑御 平癒 無リ シ カバ

︑御 母北 ノ政 所︑ 是ヲ 御歎 キア テ祈 申サ セ給 シカ バ︑ 暫シ バ御 平懸 ト聞 ヘサ セ給 シカ

︑遂 ニ永 長二 年六 月廿 六日

︑御 病垂 ラセ 給テ

︑同 廿八 日︑ 御年 三十 八ト 申ニ 薨御 成ニ ケリ

︒︵ 一・ 後二 条関 白薨 御事

⒁﹁ 此法 師ヲ 可行 死罪 歟︑ 又流 罪カ

﹂ト 沙汰 有シ カト モ︑ 大小 事 ノ怱 劇ニ 打紛 テ止 ニケ リ︒

︵六

・平 家諸 方祈 禱不 成就 事)

「て けり

﹂も 終結 部分 に多 いが

︑﹁ にけ り﹂ に多 く見 られ る章 段末 尾の 例は 一例 も見 られ ない

︒討 死等 の場 面を 強調 的に 描い て段 落を 閉じ る例 が中 心で

︑終 局部 にも 例 用い られ てい る︒ 屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 三

(9)

⒂同 七日

︑煙 ト成 奉テ

︑骨 ヲハ 円実 法眼 頸ニ 懸テ

︑福 原ニ 下テ 納 テン ケリ

︒︵ 終局 部︶

︵六

・入 道相 国疾 患事 同被 薨事 )

⒃次 日︑ 北条 五百 騎ニ テ幡 差セ

︑赤 井河 原ニ 行向 テ︑ ソコ テ十 郎 蔵人 ノ頸 ヲハ 終ニ 切テ ケリ

︒︵ 段落 末尾

︵一 二・ 三郎 先生 義憲 十郎 蔵人 行家 被誅 事)

「に き﹂ も︑ 展開 部以 外で は終 局部 にの みに 用い てお り︑ 終結 機 能が 顕著 であ る︒

﹁に き﹂ は漢 文訓 読文 体の 枠づ け表 現で あり

︑屋 代本 の﹁ 燕大 子丹 謀叛 事付 感陽 宮事

﹂の 終局 部に 見ら れる

︒章 段全 体の 文末 の表 現を 抜き 出す と次 のよ うで ある

︒ ゾ~ ケル

↓ゾ

~ケ ル↓ ゾ~ ケル

↓動

︵終

︶↓ 動︵ 終︶

↓コ ソ~ ケレ

↓ズ

↓動

︵終

︶↓ 動︵ 終︶

↓ゾ

~ケ ル↓ コソ

~ニ ケレ

↓動

︵終

︶↓ タリ

↓ル

・ラ ル↓ 動詞 終止 形↓ ゾ~ ケル

↓動

︵終

︶↓ タリ

↓ゾ

~ケ ル↓ 動︵ 終︶

↓ケ リ↓ 動︵ 終︶

↓動

︵終

︶↓ 動

︵終

︶↓ ケリ

↓ゾ

~タ リケ ル↓ 動︵ 終︶

↓ゾ

~ケ ル↓ ナリ

↓ナ リ↓ リ↓ ケリ

↓ゾ

~ケ ル↓ 動︵ 終︶

↓ズ

↓ヌ

↓動

︵終

︶↓ 動

︵終

︶↓ タリ

↓ゾ

~ケ ル↓ 動︵ 終︶

↓動

︵終

︶↓ 動︵ 終︶

↓ナ リ↓ ヌ↓ ル・ ラル

↓動

︵終

︶↓ ズ↓ ゾ~ ケル

↓動

︵終

︶↓ タリ

↓ゾ

~タ リケ ル↓ 動︵ 終︶

↓コ ソ~ ケレ

↓ヌ

↓ル

・ラ ル↓ ニ キ↓ コソ

~シ カ↓ カリ ケリ 次に 章段 の末 尾部 分を 引用 して おく

⒄⁝

⁝王 ハ是 ヲ聞 知テ

︑袖 ヲフ ツト 引キ リ︑ 七尺 ノ屏 風ヲ 踊越 テ︑ 銅ノ 柱之 陰ニ ソ逃 隠給 ケル

︒荊 軻イ カテ 剣ヲ 投懸 奉ル

︒折 節番 ノ医 師ノ 御前 ニ候 ケル カ︑ 薬ノ 袋ヲ 剣ニ ムズ ト投 合セ タリ

︒剣 薬ノ 袋ヲ 被懸 ナカ ラ︑ 口六 尺ノ 銅柱 ヲ半 マテ ソ切 タリ ケル

︒荊 軻剣 ヲ二 モタ ネハ

︑ツ ヽイ テナ ケス

︒王 立帰 テ︑ 我剣 ヲ召 寄テ

︑ 荊軻 ヲ八 割ニ コソ セラ レケ レ︒ 秦舞 陽モ 切レ ヌ︒ 軈軍 兵ヲ 遣テ 燕丹 ヲモ 被亡

︒秦 始皇 ハ遁 テ︑ 燕丹 遂ニ 滅ニ キ︒

﹁恩 ヲ忘 レ契 ヲ変 スル 者ハ

︑昔 モカ ウコ ソ有 シカ

︒サ レハ 今ノ 頼朝 モサ コソ アラ ンス ラメ

﹂ト 色代 スル 人モ 多カ リケ リ︒ この 章段 は︑

﹁異 国ニ 昔ノ 先縦 ヲ尋 レハ

︑燕 太子 丹︑ 秦ノ 始皇 ニト ラバ レテ 誠ヲ 家事 十二 年︑ 燕丹 涙ヲ 流シ

︑﹃ 我本 国ニ 老母 有︒ 暫ノ イト マヲ 給テ 彼ヲ 見﹄ トソ 申ケ ル︒

﹂で 始ま り︑

﹁け り﹂

﹁ぞ

~け る﹂ を基 調と した 文末 表現 で進 めら れる

︒﹁ こそ

~け れ﹂

﹁こ そ~ にけ れ﹂ で大 きな 纏ま りを 付け なが ら︑ 終局 部に

﹁に き﹂ を用 い話 を終 え︑ それ に続 く評 語部 に﹁ コソ 有シ カ﹂ を用 いて いる

︒最 末尾 の

﹁多 かり けり

﹂で は︑

﹁に き﹂

﹁し か﹂ で終 結し た説 話内 容か ら平 家 物語 本来 の筋 に戻 り︑

﹁か りけ り﹂ を用 いて 章段 を終 結さ せて いる 構造 であ る︒

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 四

(10)

三︱ 二

「ぞ

﹂の 係り 結び

ぞ~ ける

﹂﹁ ぞ~ たり ける

﹂﹁ ぞ

~に ける

﹂ 係り 結び の表 現は 多く 終結 部分 に用 いら れる

︒叙 述の 基本 とな っ てい る係 り結 びの

﹁ぞ

~け る﹂ は屋 代本 でも 終結 部分 に多 いこ とが 認め られ るが

︑覚 一本 に比 べる とそ の割 合は 少な い︒ すな わち

︑覚 一本 の始 発部 分79 例︑ 終結 部分 189例

と比 べて

︑屋 代本 の始 発部 分84 例︑ 終結 部分 152例

で︑ 総数 は同 743じ

例で ある から

︑覚 一本 の方 がよ り終 結部 分に 偏っ てい るこ とが わか る︒ 用例 は展 開部 に最 も多 いの で︑ 展開 部に おけ る使 用比 率を 終止 形﹁ けり

﹂と 比較 する と︑

︵表 一︶ によ れば 屋代 本の 展開 部で は︑ 終止 形の

﹁け り﹂ 233例

に対 して

﹁ぞ

~け る﹂ 498例

と倍 以上 見ら れる

︒覚 一本 の展 開部 では

﹁け り﹂ 312例

︑﹁ ぞ~ ける 455﹂

例で ある から

︑屋 代本 では 展開 部に 多く 係り 結び が用 いら れて いる こと がわ かる

︒こ のこ とか らも

︑覚 一本 に比 べ屋 代本 では

﹁ぞ

~け る﹂ の終 結機 能を 担う 面は 弱い と言 えよ う︒ 一方

︑﹁ に﹂ を伴 う﹁ ぞ~ にけ る﹂ の形 にな ると 強い 終結 機能 が 現れ る点 は︑ 覚一 本と 同様 の傾 向が 見ら れる

︒次 に示 すよ うに

︑屋 代本 では

︑特 に終 局部 では この 形は 覚一 本よ り例 数が 多い

︽覚 一本

︾章 段冒 頭

段落 冒頭 段落 末尾 10 終局 部 章段 末尾 評語 展開 部26

︽屋 代本

︾章 段冒 頭

段落 冒頭 段落 末尾

終局 部

章段 末尾 評語 展開 部21 また

︑屋 代本 の終 止形

﹁に けり

﹂と の比 較で も︑

︵表 一︶ によ れば

︑ 章段 末尾 では 少な いも のの

︑段 落末 尾や 終局 部で は終 止形 の﹁ にけ り﹂ より 多く

︑﹁ ぞ~ にけ る﹂ の終 結機 能の 強さ が窺 える

︒次 に︑ 屋代 本で 例数 の多 い終 局部 の例 を挙 げて おく

⒅大 衆是 ヲミ テ︑ ヒハ ルニ 不及

︑涙 ヲ流 シ︑ 尤モ 〳〵 ト同 シテ

︑ 谷々 ヘク タリ 坊々 ニソ 入ニ ケル

︵一

・平 大納 言時 忠山 門勅

使事 )

⒆軈 テ出 家シ テ︑ 打伏 事十 余日 有テ

︑遂 ニ思 死ニ ソ死 ニケ ル︒

︵七

・長 井斉 藤別 当真 盛錦 直垂 事)

⒇平 家ハ

︑日 数フ レハ

︑都 ヲハ 山河 ノ程 ニ隔 テ︑ 雲居 ノヨ ソニ ソ 成ニ ケル

︵七

・平 家一 門落 都趣 西国 事) 既ニ 此京 ハ︑ 無主 里ト ソ成 ニケ ル︒

︵八

・法 皇自 鞍馬 寺山 門 御幸 事) 三︱ 三

「こ そ﹂ の係 り結 び

﹁こ そ~ けれ

﹂﹁ こそ

~形 容詞 已 然形

・形 容動 詞已 然形

「こ そ﹂ によ る係 り結 びは

︑﹁ ぞ﹂ より もよ り主 観的

・強 調的 な語 感を 持つ

︒例 の多 い﹁ こそ

~け れ﹂ の形 式は

︑覚 一本 では 101例

︑屋 代本 では 63例 が見 られ る︒

﹁ぞ

~け る﹂ の例 数が たま たま 両本 とも 屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 五

(11)

743例 であ るの を基 準に 見る と︑ 屋代 本の

﹁こ そ~ けれ

﹂の 使用 比率 はか なり 低い こと がわ かる

︒こ れは 屋代 本は 主観 的・ 強調 的な 叙述 が少 ない こと を示 すと 思わ れる

「こ そ~ けれ

﹂は

︑次 のよ うに

︑評 語部 に多 く見 られ る︒

!経 ノ島 ト申 ハ︑ 石面 ニ一 切経 ヲ書 テ被 築タ リケ ル故 ニコ ソ︑ 経 ノ島 トハ 申ケ レ︒

︵六

・入 道相 国疾 患事 同被 薨事 )

"

天性 此僧 正ハ 情深 キ人 ニテ

︑或 時郭 公ノ 蹄ヲ 聞テ

︑聞 タヒ ニメ ツラ シケ レハ 時鳥 イツ モ初 音ノ コヽ チコ ソス レト 読レ タリ ケル ニヨ テコ ソ︑ 初音 僧正 トモ イハ レ給 ケレ

︵六

・興 福寺

別当 花林 院僧 正逝 去事 ) 終結 部分 で︑ 語り 手に よる 詠嘆 的表 現で 締め 括る 例が 見ら れる

#矢 種射 尽シ テ︑ 打物 抜テ 戦ヒ ケル カ︑ 矢七 八射 立ラ レテ

︑立 死 ニコ ソ死 ケレ

︵七

・砺 波山 黒坂 志保 坂篠 原等 合戦 事)

$又 或者 カ申 ケル ハ︑

﹁⁝

⁝大 政殿 ワル ヒレ 給フ モ理 也﹂ ト申 テ コソ

︑恥 ヲハ 少シ 助ケ ケレ

︒( 一二

・宗 盛清 宗父 子関 東下 向事 )

﹁に けり

﹂の 強調 形式 であ る﹁ こそ

~に けれ

﹂で も︑ 章段 末尾 を強 調的 に締 め括 る例 が 例見 られ る︒

%平 家ハ 新中 納言 知盛 一万 余騎

︑千 余艘 ノ舟 ニ乗

︑播 磨国 へ押 渡 テ︑ 室山 ニ陣 ヲ取 ル︒ 十郎 蔵人 聞之

︑平 家ト 軍シ テ木 曾ニ 中直 リセ ント ヤ思 ケム

︑二 千余 騎ニ テ室 山ニ 推寄 テ一 日戦 暮ス

︒サ

レト モ平 家ハ 多勢

︑御 方ハ 無勢 ナリ ケレ ハ︑ 散々 ニ打 散サ レテ 引退 ク︒ 幡磨 ヲハ 平家 ニ恐 レ︑ 都ヲ ハ木 曾ニ 恐テ

︑船 ニ乗 リ和 泉国 へ推 渡テ

︑河 内国 長野 城ニ ソ籠 ケル

︒平 家ハ 室山 ノ軍 ニ勝 テコ ソ︑ 弥大 勢付 ニケ レ︒

︵八

・播 磨国 室山 合戦 事) この よう な強 調的

・詠 嘆的 用法 は︑ 形容 詞や 形容 動詞 の結 びの 場 合に 通じ るも ので あろ う︒ 二節 では

﹁形 容動 詞終 止形

﹂に 終結 機能 があ る場 合に

﹁~ テ哀 ナリ

﹂の よう な慣 用表 現が 用い られ るこ とを 述べ たが

︑こ れを 係り 結び で強 調し た表 現が

﹁こ そ~ 哀れ なれ

﹂で あり

︑よ り強 調的 な終 結機 能の 表現 であ る︒ 屋代 本で は 例が 見ら れ︑ 次の よう に章 段末 尾に も 例が 見ら れる

&

我国 ハ粟 散辺 地境

︑濁 世末 代ト ハ云 ナカ ラ︑ 澄憲 是ヲ 付属 シテ

︑ 法衣 ノ袂 ヲ押 ヘツ ヽ︑ 被返 ケル コソ 哀ナ レ︒

︵二

・先 座主 明雲 罪科 儀定 事同 配流 事) '然 ニ此 君達

︑無 程実 ノ墨 染ノ 色ニ ナラ レケ ルコ ソ哀 ナレ

︵三

・小 松内 府熊 野参 詣事 ) (朝 ニ替 リタ ニ変 スル 世間 ノ不 定コ ソ哀 ナレ

︵一 二・ 北条 四郎 時政 上洛 事) 屋代 本の

﹁こ そ﹂ によ る強 調形 式は

︑例 数は 少な くと も終 結機 能 を担 う表 現の 一つ とし て指 摘で きる もの であ る︒

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 六

(12)

三︱ 四

「き

﹂の 機能

ぞ~ し﹂ の機 能

「き

﹂系 統で は︑ 終止 形の

﹁き

﹂が 始発 部分 のみ に用 いら れる の に対 して

︑﹁ ぞ~ し﹂ はほ とん ど終 結部 分に 偏っ てい る︒ 屋代 本に 措い ても

︑﹁ ぞ~ し﹂

﹁に き﹂ は﹁ ぞ~ ける

﹂﹁ にけ り﹂ と同 様に

︑ 終結 機能 を担 って いる こと がわ かる

︒ (表 一︶ によ ると 屋代 本に おい ても 覚一 本と 同様 に︑

﹁ぞ

~し

﹂は 終結 部分 に偏 って 用い られ

︑終 結機 能が 窺え る︒ しか し︑ 一方 で大 きな 相違 点も 見ら れる

︒覚 一本 の﹁ ぞ~ し﹂ 121は

例で ある のに 対し

︑ 屋代 本の

﹁ぞ

~し

﹂は 56例 であ り覚 一本 の半 分程 度し か例 が見 られ ない 点で ある

︒ま た展 開部 の例 数と 比べ ても

︑覚 一本 では 終結 部分 49例 に対 し展 開部 55例 と差 が少 ない のに 対し て︑ 屋代 本で は終 結部 分14 例に 対し 展開 部36 例と

︑終 結部 分で の使 用が かな り少 ない

︒さ らに は︑

﹁一

・新 大納 言成 親卿 以下 謀叛 事﹂

﹁二

・重 盛卿 父禅 門諷 諫 事﹂

﹁三

・中 宮御 産事

﹂な どで は﹁ ぞ~ し﹂ が近 い位 置で 続け て用 いら れる 例も 見ら れる

︒こ れら のこ とか ら考 える と︑

﹁ぞ

~し

﹂は

︑ 覚一 本の よう に内 容を 大き く纏 める 機能 は弱 いと 思わ れ︑ 語り 手に よる 解説 内容 をあ たか も当 時の 人々 の風 聞の よう な形 で挿 入す る表 現に 止ま る場 合が 多い

︒ )中 宮御 産ノ 時︑ 御局 ヲ進 セラ ルヽ 事ハ

︑寛 弘ニ 上東 門院 御産 ノ 時︑ 御堂 殿ノ 御局 ヲ進 セラ レタ リシ 其例 トソ 聞ヘ シ︒

︵三

・中 宮御 産事 )

*花 山院 前大 政大 臣忠 雅︑ 大宮 大納 言隆 季︑ 此人 々ハ 後日 ニ布 衣 著シ テ︑ 大政 入道 宿所 ヘ被 向ケ ルト ソ聞 ヘシ

︵ ︒ 三・ 中宮 御産 事) )は 段落 途中 の例

︑* は段 落末 尾の 例で ある

︒) のよ うな 先例 の解 説を する 例は

︑次 の+ のよ うに 段落 末尾 にも 見え る︒ +諒 闇ニ 賊首 ヲ渡 サル ヽ事 ハ︑ 堀河 天皇 崩御 ノ時

︑前 対馬 守源 義 親カ 首ヲ 被渡 タリ シ典 例ト ソ聞 ヘシ

︵六

・木 曾冠 者義 仲於 北国 謀叛 事) 次の 例は

︑評 語部 で連 続使 用し た例 であ るが

︑登 場人 物︵ 大臣 殿︶ に共 感し た叙 述の 例で ある

︒ ,古 ニシ 緋玉 垣︑ 二度 カサ ルト ソ見 シ︒ 七日 参籠 ノ明 方ニ

︑大 臣 殿御 為ニ

︑御 夢想 ノ告 アリ

︑御 宝殿 ノ御 戸ヲ 押開 キ︑ ユヽ シク ケタ カキ 御声 ニテ ソ聞 ヘシ

︒世 ノ中 ノウ サニ ハ神 モナ キ物 ヲ心 ツク シニ 何祈 ル覧

︒大 臣殿 打驚 キ︑ 胸打 騒キ

︑何 ニス ヘキ トモ 不覚 給︒

︵八

・平 家豊 前国 宇佐 宮参 詣事 )

﹁き

﹂に よる 係り 結び では

︑動 詞が

﹁聞 く﹂

﹁見 る﹂ に偏 るの は覚 一 本と 同じ であ り︑ 拙稿

︵二

〇一 五︶ で論 じた よう に︑ これ によ り登 場人 物や 当時 の人 々と 共感 する 表現 を作 って いる と思 われ る

︒屋 代 本で は他 に︑

﹁と ぞ覚 えし

﹂ 例も 見ら れる

︒覚 一本 では

﹁と ぞ聞 屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 七

(13)

こえ し﹂ 91例

﹁と ぞ見 えし

﹂21 例で

﹁と ぞ聞 こえ し﹂ に偏 るが

︑屋 代本 では

︑﹁ とぞ 聞こ えし

﹂27 例﹁ とぞ 見え し﹂ 25例 と差 が少 なく

﹁と ぞ聞 こえ し﹂ が強 いテ クス ト機 能を 持っ てい る覚 一本 とは 異な る傾 向が 見ら れる

︒ 文章 機能 の面 では

︑覚 一本 では

︑特 に終 結機 能が 強い 表現 であ る 連体 形終 止の

﹁け る﹂ を伴 う﹁ ける とぞ 聞こ えし

﹂が 34例 も見 られ るが

︑屋 代本 では 例 に止 まる

︒も っと も屋 代本 の 例の 中の 例 が終 結機 能︵ 例 は章 段末 尾︶ の例 であ るか ら︑ この 形式 には 強い 終結 機能 が窺 える ので ある が︑ 全体 では 少数 に止 まる ので ある

︒こ の点 は作 品全 体の 文章 構成 の方 法に も関 わり

︑覚 一本 では 冒頭 の祇 園精 舎で

﹁し か﹂ を用 い︑ 灌頂 巻の 最末 尾を

﹁と ぞ聞 こえ し﹂ で作 品を 纏め てお り︑ 作品 全体 を﹁ し﹂

﹁し か﹂ によ って 統括 して いる 文章 構造 であ ると 考え られ たが

︑屋 代本 では 冒頭 章段 で﹁ 民間 ノ憂 ウル 処モ 不知 シカ ハ﹂

﹁皆 ナ取 々ニ コソ 有シ カド モ﹂ のよ うに

﹁シ カ﹂ を用 いる もの の︑ 巻一 二の 末尾 は﹁ 平家 ノ子 孫ハ 絶終 ケリ

﹂と

﹁け り﹂ で終 わっ てお り︑ 首尾 対応 しな い︒ 屋代 本で は語 り手 の立 場か ら﹁ き﹂

﹁し

﹂﹁ しか

﹂で 物語 全体 を統 括し よう とい う意 図は 見 られ ず︑ 冒頭 章段 や解 説的 部分 で語 り手 の視 点を 表す

﹁し

﹂﹁ しか

﹂ が用 いら れる に止 まる ので ある

︒ これ らの 点を 総合 する に︑ 覚一 本で は﹁

︵け る︶ とぞ 聞こ えし

を章 段や 物語 の枠 とし て意 図的 に用 いて いた が︑ 屋代 本に おい ては これ を枠 づけ 表現 とす る意 識は 乏し いと 考え られ る︒

﹁け ると ぞ聞 こえ し﹂ は︑ 屋代 本で は風 聞を 示す 表現 や批 評的 に挿 入す るに 止ま って いる 場合 がほ とん どで あり

︑話 末評 語と 違い がな い︒ 逆に 言え ば︑ この 表現 を作 品全 体を 支え る表 現機 構と して 利用 した のは 覚一 本の 特質 であ ると 言え るで あろ う

︒ 四 まと め 以上

︑屋 代本 の傾 向に つい て検 討し た︒ 章段 構成 が食 い違 う場 合 が多 いに もか かわ らず

︑大 きな 傾向 とし ては 共通 点が 見ら れた

︒終 止形 の﹁ にけ り﹂ や︑ 係り 結び の﹁ ぞ~ ける

﹂﹁ ぞ~ にけ る﹂

﹁こ そ

~け れ﹂

﹁こ そ~ にけ れ﹂

﹁ぞ

~し

﹂な どの 表現 に終 結機 能が 見ら れ る点 など であ る︒ 一方

︑終 結部 分の

﹁ぞ

~け る﹂

﹁こ そ~ けれ

﹂﹁ ぞ~ し﹂ の例 は覚 一本 に比 べて の使 用比 率が 少な く︑ 終止 形﹁ けり

﹂の 使用 比率 が多 い傾 向も 窺え た︒ 屋代 本に おい て特 徴的 であ るの は︑ 終結 部分 でも 終止 形の

﹁に けり

﹂が 多い 点で あり

︑覚 一本 に見 られ ない

﹁や みに けり

﹂も 用い てい た︒ この よう に﹁ けり

﹂﹁ にけ り﹂ を終 結部 分に 多く 用い るの は院 政期 の説 話と 近く

︑鎌 倉期 の説 話や 覚一 本の よう な係 り結 びに よる 強調 的・ 詠嘆 的表 現が 多い のと やや 異な る傾 向で

屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 八

(14)

ある

︒ま た︑ 覚一 本と 同じ く﹁ ける とぞ 聞こ えし

﹂の 形式 に強 い終 結機 能が 窺え るも のの

︑用 例は 少な く︑ 覚一 本の よう に物 語の 大枠 を作 る面 は見 られ なか った

︒ この よう に︑ 章段 の構 成が 意識 され た覚 一本 にお いて は終 結機 能 の表 現も 様々 に工 夫さ れて いる が︑ 屋代 本で は章 段や 段落 をま とめ る表 現に は平 板な 面が 見ら れた

︒こ れは 屋代 本が 編年 体を とる ため 終結 部分 で強 調し てま とめ る表 現が とら れに くい ため と推 測で きる

︒ 屋代 本は 読み 本の 延慶 本な どと の共 通点 も指 摘さ れて いる

︒読 み本 系統 にお ける 使用 傾向 をさ らに 見て いく 必要 があ る︒ 注

① 拙稿

︵二

〇一

〇︶

︵二

〇一 一︶

︵二

〇一 二︶

︵二

〇一 三a

︶︵ 二〇 一三 b︶

︵二

〇一 四a

︶︵ 二〇 一四 b︶

︵二

〇一 五︶ を参 照︒

② 屋代 本の 後次 性や 指向 性に つい ては

︑千 明守

︵二

〇一 三︶ を参 照︒

﹃平 家物 語大 事典

﹄︵ 東京 書籍

︶の

﹁覚 一本 平家 物語

﹂︵ 志立 正知 執筆

︶ を参 照︒

④ 動詞 終止 形に は﹁ る・ らる

﹂を 含め てい る︒ これ を分 けて 示す と次 の よう であ り︑ これ を除 いた 動詞 終止 形比 較し ても

︑始 発部 分に 多く 偏り 同じ 分布 傾向 であ るこ とが わか る︒ 助動 詞と して は﹁ る・ らる

﹂は 始発 部分 に現 れや すい 助動 詞と も見 るこ とが でき る︒ 章段 冒頭

︵11

︶段 落冒 頭︵ 16︶ 段落 末尾

︵14

︶︶ 終局 部︵ ︶ 章段 末尾

︶評 語部

︶展 開部 104︵

⑤ 拙稿

︵二

〇一 五︶ を参 照︒

⑥ 前掲 の﹁ 燕大 子丹 謀叛 事付 感陽 宮事

﹂に もあ るよ うに

︑漢 文説 話の 内 容を 受け る評 語部 に﹁ こそ

~し か﹂ が見 られ る︒ 屋代 本に おい て﹁ き﹂ の使 用は

︑事 実な 記述 に重 きを 置く 場合 に用 いら れる と言 えよ う︒ 参考 文献 阪倉 篤義

︵一 九五 六︶

﹁﹃ 竹取 物語

﹄の 構成 と文 章﹂

︵﹃ 国語 国文

﹄昭 和三 一 年一 一月 号︑

﹃文 章と 表現

﹄︵ 一九 七五

︶角 川書 店に 所収

︶ 千明 守︵ 二〇 一三

︶﹃ 平家 物語 屋代 本と その 周辺

﹄︵ おう ふう

︶ 藤井 俊博

︵二

〇一

〇︶

﹁今 昔物 語集 の﹁ けり

﹂の テク スト 機能 冒

頭段 落に おけ る文 体的 変異 につ いて

︵﹃ 古典 語研 究の 焦点

﹄武 蔵野 書 院︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 一︶

﹁今 昔物 語集 の﹁ けり

﹂の テク スト 機能

︵続

終結 機能 を中 心に

﹃国 語国 文﹄ 80 10︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 二︶

﹁宇 治拾 遺物 語の

﹁け り﹂ のテ クス ト機 能

今昔 物語 集・ 古事 談と の比 較

﹂︵

﹃同 志社 国文 学﹄ 76︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 三a

︶﹁ 今昔 物語 集の

﹁に けり

テク スト 機能 の諸 相

﹂︵

﹃表 現研 究﹄ 98︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 三b

︶﹁ 古本 説話 集の

﹁け り﹂ のテ クス ト機 能

﹁に けり

﹂﹁ 係り 結び

﹂の 終結 機能

︵﹃ 同志 社国 文学

﹄78

︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 四a

︶﹁ 発心 集の

﹁け り﹂ のテ クス ト機 能

係り 結び の使 い分 け

﹂︵

﹃同 志社 国文 学﹄ 81︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 四b

︶﹁ 沙石 集の

﹁け り﹂ のテ クス ト機 能

枠づ け表 現の 多様 化

﹂︵

﹃人 文学

︵同 志社 大学

︶﹄ 194︶ 藤井 俊博

︵二

〇一 五︶

﹁覚 一本 平家 物語 の﹁ き﹂

﹁け り﹂ のテ クス ト機 能 枠

づけ 表現 と係 り結 び

﹂︵

﹃国 語と 国文 学﹄ 第92 巻12 月号

︶ 屋代 本平 家物 語の

﹁き

﹂﹁ けり

﹂の テク スト 機能

二五 九

参照

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