河床勾配の影響が考慮された平衡流砂量式に
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(2) 表-1 Guyら17)による実験データ(1ケースを抜粋) 実験 No. Run35. 実験条件 平均粒径 (mm) 0.93. 実験結果. 平均勾配. 流量 (m2/s). 0.0013. 0.089. 河床形状. 波長 (cm). 波高 (cm). 水深 (cm). Fr. 有効 掃流力. Dune. 88.4. 1.8. 16.2. 0.44. 0.085. モデルによる非平衡流砂量式を用いた再現計算と比較す ることによって,duneの形成過程や平衡形状に対する河 床勾配の影響および非平衡性の影響について検討する.. 表-2 計算条件. 2.鉛直二次元移動床モデル (1) 支配方程式 本研究では,Giri and Shimizu8)やGiriら9)の構築した鉛 直二次元流れにおける移動床モデルを適用する.流れの 支配方程式は次の連続式および運動方程式で表される. ∂𝑢 ∂𝑣 + =0 (1) ∂𝑥 ∂𝑦 ∂𝑢 ∂𝑢 ∂𝑢 +𝑢 +𝑣 ∂𝑡 ∂𝑥 ∂𝑦 (2) 1 ∂𝑝 ∂ −𝑢′ 𝑢′ ∂ −𝑢′ 𝑣 ′ =− + + 𝜌 ∂𝑥 ∂𝑥 ∂𝑦 ∂𝑣 ∂𝑣 ∂𝑣 +𝑢 +𝑣 ∂𝑡 ∂𝑥 ∂𝑦 (3) 1 ∂𝑝 ∂ −𝑢′ 𝑣 ′ ∂ −𝑣 ′ 𝑣 ′ =− + + −𝑔 𝜌 ∂𝑦 ∂𝑥 ∂𝑦 ここで,𝑥および𝑦はそれぞれ鉛直および水平方向の座 標,𝑢および𝑣はそれぞれ鉛直および水平方向の流速,𝑝 は圧力である.また,−𝑢′ 𝑢′ ,−𝑢′ 𝑣 ′ および−𝑣 ′ 𝑣 ′ はレ イノルズテンソルである.上式は水面と底面の境界面に 応じた境界適合座標系に座標変換される.水面では運動 学的条件によって水面変動を計算している.底面ではno slip条件となっている.無次元掃流力の算定には次式の 対数則を適用している. 𝑢𝑝 1 𝑦𝑝 = ln (4) 𝑢∗ 𝜅 𝑦0 ここで,𝑢𝑝 および𝑦𝑝 はそれぞれ底面付近の格子点にお ける流速および河床からの距離,𝑢∗ は底面摩擦速度,𝜅 はカルマン定数であり,𝑦0 = 𝑘𝑠 30 である.ここで𝑘𝑠 は粗度高さであり,粒径の2.5倍の値を用いる.無次元 掃流力𝜏∗ は次式で表される. 𝜏∗ = 𝑢∗ 𝑢∗ 𝑅𝑠 𝑔𝑑 (5) ここで𝑅𝑠 は砂の水中比重,𝑑は砂粒の粒径である.乱流 モデルは木村・細田13)による非線形k-モデルを適用する. Giriら9)は,確率過程モデルによる非平衡流砂量式を用 いている.確率モデルによる河床変動は次式で表される. 𝜕𝑦𝑏 1 𝐴3 = 𝑝 − 𝑝𝑠 𝑑 (6) 𝜕𝑡 1 − 𝜆 𝐴2 𝑑 ここで,𝑦𝑏 は河床高さ,𝜆は砂の空隙率,𝐴2 および𝐴3 は. 計算No.. 流砂量式. 計算条件. Case-a -b -c. 芦田・道上 Kovacs & Parker 〃. 𝜇𝐶 = 0.84 (𝜙 = 40°) 𝜇𝐶 = 0.84 (𝜙 = 40°) 𝜇𝐶 = 0.58 (𝜙 = 30°). 確率モデル 〃 〃. 𝛬 = 5𝑑 𝛬 = 30𝑑 𝛬 = 40𝑑. -d -e -f. それぞれ砂粒の二次元および三次元の形状係数(π 4お よびπ 6), 𝑝𝑠 および𝑝𝑑 はそれぞれ砂のpick-up rateおよ びdeposit rateであり,それぞれ次式で表される. 𝑝𝑠 𝑑 𝑔𝑅𝑠 = 0.03𝜏∗ 1 − 0.035 𝜏∗. 3. (7). 𝑥. 𝑝𝑑 =. 𝑝𝑠 𝑥 − 𝑠 𝑓𝑠 𝑠 d𝑠. 0. (8). ここで,𝑓𝑠 は次のようなstep lengthの確率密度関数である. 1 𝑠 𝑓𝑠 𝑠 = exp − (9) Λ Λ ここで, Λ は砂粒の平均step lengthである.Giriら9)は掃 流砂に加えて浮遊砂による河床変動量を加味しているが, ここでは掃流砂による変動のみを検討する. (2) 河床勾配の影響を考慮した平衡流砂量式 本研究では,流砂量式に河床勾配の影響が考慮された 平衡流砂量式を適用し,duneの再現計算を試みる. Kovacs & Parker14)は芦田・道上15)の平衡流砂量式に対し て物理的に河床勾配の影響を組み込んだ流砂量式を導い ている.本研究では,次式で表される芦田・道上式およ び Kovacs & Parker式を適用する. 芦田・道上式; 𝑎 1 2 𝑞𝐵∗ = 𝜏 − 𝜏∗𝑐 𝜏∗1 2 − 𝜏∗𝑐 (10) 𝜇𝐶 ∗ Kovacs & Parker 式; 𝑞𝐵∗ =. 𝜇𝐶. 𝑎 𝜕𝑦 1 + 𝑏 𝜇𝐶 𝜕𝑥 1 2. × 𝜏∗. 𝜏∗ − 𝜏∗𝑐 1 +. 1 2. − 𝜏∗𝑐. 𝜕𝑦𝑏 𝜇 𝜕𝑥 𝐶. 𝜕𝑦𝑏 1+ 𝜇 𝜕𝑥 𝐶. 1 2. (11). ここで,𝑞𝐵∗ = 𝑞𝐵 𝑅𝑠 𝑔𝑑 3 1 2 であり,𝑞𝐵 は流砂量であ る.また,𝜏∗𝑐 は粒子の無次元限界掃流力であり,ここ では岩垣の式16)により求めている.両式中の係数𝑎は, 河床近傍の流速とせん断力の関係を表す係数であり,本. - 716 -.
(3) 図-1(a) 芦田・道上式による再現結果. 図-1(b) Kovacs and Parker式による再現結果. (Case-a, 𝜇𝐶 = 0.84 (𝜙 = 40°)).. (Case-b, 𝜇𝐶 = 0.84 (𝜙 = 40°)).. 研究では式(4)に対応して次式で表される. 𝑎=. 𝑢𝑝 𝑢∗. 1. 𝑦𝑝. 𝜅. 𝑦0. = ln. (12). 式(10)および(11)中の𝜇𝐶 はクーロン動摩擦係数であり, Kovacs & Parker14)に従い 𝜇𝐶 = tan𝜙で表されるものとす る.ここで𝜙は砂の安息角である.式(11)では 𝜇𝐶 の値が 小さいほど河床勾配の影響が大きく評価されることにな る.また,この河床勾配の項を無視すると,Kovacs & Parker式(11)は芦田・道上式(10)に一致する. (3) 計算条件 本研究では,Guyら17)による実験の再現を行った. Guyらの実験データのうち再現計算を行った実験ケース について表-1に示す.また,計算はCase-a~fまで行い, 各ケースに用いた流砂量式および𝜇𝐶 の値または平均step lengthの値を表-2に示す.計算はいずれも平坦床から開 始し,180分後まで行った.計算初期の平坦床には最大 振幅±0.01mmの乱数によって微小な乱れを与えた.上下 流端は周期境界条件としている.流下方向の格子間隔 は1cmとし,水深方向の格子間隔はGiri & Shimizu8)に従 い底面付近ほど指数的に小さくなるように設定し,最も 底面近傍の格子間隔は水深の0.01倍とした. a)河床勾配の影響を表す𝜇𝐶 の値について 芦田・道上式では𝜇𝐶 の値に関係なく河床勾配の影響は ゼロである.Kovacs & Parker式では,前述したように𝜇𝐶 の値が小さいほど河床勾配の影響が大きく現れる.砂の 安息角が30°~40°程度であることから𝜇𝐶 は0.58~0.84程. 度の値となることが知られており,本研究では表-2に示 したように𝜇𝐶 = 0.84および𝜇𝐶 = 0.58を適用している. Kovacs & Parker式では,流れ方向の河床勾配が安息角 になると流砂量が無限大になるため河床勾配が安息角に ごく近い値まで大きくなると何らかの数値的な処理が必 要となるが,本研究における計算内ではそこまで河床勾 配が増大することはなかった. b)砂粒の平均step lengthについて 中川・辻本3)は,平坦床における砂粒の平均step length は40~250d程度であるとしている.Giriら9)の再現計算で も同様の値が適用されている.これに対してNelsonら11) は,最近の実験結果より,平均step lengthが掃流力(河 床せん断力)と粒子の限界掃流力の関係によって表わさ れることを示している.彼らの実験によると,掃流力が 限界掃流力の2倍の時は15dとなり,3倍の時は30d,4倍 の時は40d~50dとなることが示されている. 表-1に示した実験砂では,岩垣の式16)によって限界掃 流力を求めると0.034となり,実験における有効掃流力 はその3倍程度となっている.Nelsonらの実験結果に従 うと平均step lengthは30d程度の値になると考えられる. 本研究では,表-2に示すように妥当だと考えられる平均 step lengthの値をCase-eに,それよりも小さい値および 大きい値をそれぞれCase-dおよびfに設定している. ここで用いる確率過程モデルでは河床勾配の影響を考 慮していないが,河床勾配が安息角を超えた場合は斜面 崩壊の計算によって安息角となるようにしている.確率 過程モデルを用いたCase-d~fでは安息角を30°とした.. - 717 -.
(4) 図-1(d) 確率モデルによる再現結果. 図-1(c) Kovacs and Parker式による再現結果. (Case-d, 𝛬 = 5𝑑).. (Case-c, 𝜇𝐶 = 0.58 (𝜙 = 30°))).. 3.結果および考察 (1) 平衡流砂量式による再現結果 図-1(a),(b)および(c)にそれぞれCase-a,bおよびc の計算結果を示す.図にはそれぞれ計算開始から30 分,60分,90分,135分および180分後の水面および河床 形状を示した.図-1(a)を見てわかるように,芦田・道 上式を用いた場合には,計算開始直後に現れた細かな擾 乱が減衰することも発達することもなく,単に下流側へ 移動するだけでdune形状の再現はできない.これに対し て図-1(b)および(c)に示したように,Kovacs and Parker 式を用いた場合には擾乱の発達とともに波長が徐々に長 くなりながらdune形状が形成されている.このことから, 平衡流砂量式を用いた場合には河床勾配の影響を考慮し ないとdune形状は再現できないことがわかる. 平坦床においてKovacs and Parker式は芦田・道上式と 一致することからも理解できるように,Case-bおよび Case-cのごく初期においても図-1(a)に見られるような 細かい擾乱が現われている.図-1(b)および(c)では,時 間の経過とともにこれらの細かな擾乱や比較的波長の短 い擾乱が消滅していくのがわかる.このことから,河床 勾配の影響には波長の短い擾乱を減衰させる効果のある ことがわかる.この効果によって,比較的長い波長の duneが発達し得るものと考えられる. また,図-1(b)と(c)を比較すると,𝜇𝐶 の値が小さい (c)の方がより波長の長いduneが現われている.これよ. り河床勾配の影響が大きい(𝜇𝐶 の値が小さい)とduneの 波長が長くなることがわかる.これは,河床勾配の影響 によって波長の短い擾乱が減衰するためと考えられる. 図-1(a)~(c)を見ると,duneの発達していない(a)の 水深が最も大きい.これは,芦田・道上式では河床勾配 の影響が考慮されておらず局所的に勾配が安息角を超え て大きくなり得るために擾乱が小さくても大きな形状抵 抗が生じていると考えられる.また,(c)より(b)の水深 が大きいのも,Kovacs and Parker式において設定した安 息角の違いによって(c)より(b)の方が局所的な勾配が大 きくなり,形状抵抗が大きくなっていると考えられる. (2) 確率モデルによる再現結果 図-1(d),(e)および(f)にそれぞれCase-d,eおよびf の計算結果を示す.図-1(d)を見るとわかるように,平 均step lengthが極端に小さいCase-dの場合は,図-1(a)の 芦田・道上式を用いた場合と同様に細かい擾乱が卓越し て発生することになる.これに対して図-1(e)を見てわ かるように,平均step lengthに適当な値を用いたCase-e では比較的波長の長い擾乱がゆっくりと発生し,この擾 乱が徐々に発達してdune形状が現われている.また,平 均step lengthをCase-eよりも長く40dとすると,図-1(f) に見られるように比較的波長の長い擾乱が時間をかけて ゆっくり発生するものの,計算時間内に平衡形状には至 らなかった.このことから,砂粒のstep lengthに適当な 値を用いなければdune形状は再現できないことがわかる.. - 718 -.
(5) 図-1(e) 確率モデルによる再現結果. 図-1(f) 確率モデルによる再現結果. (Case1-e, 𝛬 = 30𝑑).. (Case1-f, 𝛬 = 40𝑑).. (4) 河床勾配の影響が考慮された平衡流砂量式および確 率モデルによる再現結果の比較 表-3にCase-a~fの計算結果より得られたduneの平均 波長,平均波高,平均水深およびフルード数Frを示す. ここで表に示した値は計算の最終時刻(𝑡 = 180min) における値であり,この時点で平衡状態に達していない ケースは参考値として括弧をつけて示した.表より波長 については,Kovacs and Parker式および確率モデルのど ちらの場合でも𝜇𝐶 や平均step lengthに適当な値を与える と実験結果をある程度良好に再現できることがわかる. しかしながら図-1(a)~(f)に示した河床形状をよく見 ると,発達したdune形状に見られる特徴は,Kovacs and Parker式を用いた場合と確率モデルを用いた場合とで大 きく異なることがわかる.Kovacs and Parker式を用いた 場合には,duneのクレスト部がほぼ平坦な形状であるの が特徴であり,波高も比較的低くなっている.これに対 して確率モデルを用いた場合には,クレストの先端が 尖っているのが特徴であり,波高も比較的高くなってい る.実験で再現されたduneの詳細な形状について不明な ため,どちらの特徴が実際に現れているかは検討できな いが,表-3を見てわかるように水深(またはFr)も大き く異なることから,形状に見られる特徴の違いに対応し て流れの形状抵抗にも違いが現われていることがわかる. Kovacs and Parker式を用いた場合には形状抵抗が小さい ために実験結果より水深が低く(Frは高く),確率モデ ルを用いた場合には形状抵抗が大きいために実験結果よ り水深が高く(Frは低く)計算されていることがわかる.. (5) 流砂の河床勾配の影響および非平衡性の影響 a)発生初期および発達過程に見られる波長の変化 Kovacs and Parker式を用いた場合(図-1(b)~(c))は, 初期に現れた擾乱のうち波長の短い擾乱が重力の影響を 受けて減衰することによって,比較的長い波長のduneが 発達していく.これに対して確率モデルを用いた場合 (図-1(d)~(f))は,step lengthの長さに応じた波長の擾 乱が発生し,この擾乱が成長してdune形状へと発達して いく.このときstep lengthが長いほど発生する波長が長 くなるため,結果として,duneの波長に対する河床勾配 の影響と非平衡性の影響が類似することになる. b)平衡形状 前節で述べたようにKovacs and Parker式を用いた場合 の平衡形状は,duneのクレスト部がほぼ平坦な形状とな り,形状抵抗が確率モデルを用いた場合よりも小さく なっている.これは,河床勾配の影響にduneの発達を抑 制する効果があるためと考えられる.擾乱がある程度発 達して局所勾配の影響が強くなると,それ以降の発達が 抑制されduneの平衡形状が決定される.ここでKovacs and Parker式を用いた場合の形状抵抗が実験よりも小さ くなる要因の一つとして,局所勾配の影響が実際よりも 大きく評価されているためにduneの発達が実際よりも強 く抑制されていることが考えられる.山口・泉6)は, Kovacs and Parker式に圧力勾配の影響を加味した線形安 定解析および弱非線形安定解析を行い,dune河床上では 圧力勾配の影響で局所勾配の影響が低減されることを示 唆している.このことからも実際にはdune背後の剥離が. - 719 -.
(6) 表-3 計算結果 計算結果 計算No.. 実験結果. 波長 (cm). 波高 (cm). 水深 (cm). Fr. ---. ---. 22.9. 0.26. -b. 50. 2.9. 15.9. 0.45. -c. 100. 2.3. 14.8. 0.50. -d. ---. ---. (19.5). (0.33). Case-a. -e. 100. 4.4. 20.3. 0.31. -f. (75). (2.3). (15.6). (0.46). 波長 (cm). 波高 (cm). 水深 (cm). Fr. 88.4. 1.8. 16.2. 0.44. 勾配の影響を低減させている可能性がある. 一方,前述のように確率モデルを用いた場合は波高の 大きいduneが発達し,形状抵抗が実験結果よりも大きく なる.これは,確率モデルで表される非平衡性にはdune 形状を大きく発達させる効果があるためと考えられる. 本研究ではGiriら9)に従い平均step lengthの値を流下方向 に一様に与えている.しかし,関根10)はduneの発達過程 においてstep lengthは空間的にも時間的にも変動するこ とを示唆しており,本来ならば形状の変化に伴う空間的 および時間的なstep lengthの変化を考慮すべきであろう. 前出のように局所的な勾配の影響にduneの発達を抑える 効果があるとすれば,本研究で用いた確率モデルにはそ のような発達を抑制する効果が欠けている可能性がある. また,その逆でKovacs and Parker式を用いた場合には, 確率モデルで表されるような流砂固有の非平衡性の効果 が欠けているために,クレスト部が平坦な形状しか現わ れず形状抵抗が小さくなっているとも考えられる.. 2) Fredsøe, J.: On the development of dunes in erodible channels, J. Fluid Mech., Vol.64, pp.1-16, 1974. 3) 中川博次,辻本哲郎: 砂礫の運動に伴う移動床砂面の擾乱発 生過程,土木学会論文報告集,No.291, pp.53-62, 1979. 4) 山口里実, 泉 典洋: デューン-平坦床遷移過程に見られる亜 臨界分岐現象,土木学会論文集,No.740/II-64, pp.75-94, 2003. 5) Colombini, M.: Revisiting the linear theory of sand dune formation, J. Fluid Mech., Vol.502, pp.1-16, doi:10.1017/ S0022112003007201, 2004. 6) 山口里実, 泉 典洋: デューンの不安定現象に対する流砂の非 平衡性の影響,水工学論文集, Vol.51, pp.1015-1020, 2007. 7) 音田慎一郎, 細田 尚: 水深積分モデルによる小規模河床波の 発生・発達過程と流れの抵抗則の数値解析,水工学論文集, Vol.48, pp.973-978, 2004. 8) Giri, S., Shimizu, Y.: Numerical computation of sand dune migration with free surface flow, Water Resources Research, Vol.42, w10422, doi:10.1029/ 2005WR004588, 2006. 9) Giri, S., Yamaguchi, S., Shimizu, Y., Nelson, J.: Simulating temporal response of bedform characteristics to varying flow, RCEM 2007, pp.939-947, 2007. 10) 関根正人: 土砂粒子の運動の解析を基礎とした河床波の形 4.結論 成過程シミュレーションの試み ,土木学会論文集, No.691/II-57, pp.85-92, 2001. 本研究では,duneの形成過程に対する河床勾配の影響 11) 関根正人,吉川秀夫: 掃流砂の停止機構に関する研究,土 を明らかにするために,河床勾配の影響が考慮された平 木学会論文集,No.399/II-10, pp.105-112, 1988. 衡流砂量式によるduneの再現計算を行った.従来の再現 12) Nelson, J., Shimizu, Y., Giri, S., Shreve, R., McLean, S., Logan, B., Kinzel, P.: Bedform response to Flow Variability, MARID 2008, 計算で用いられた確率モデルによる再現計算と比較した keynote, 2008. 結果,duneの波長や平衡形状に対する河床勾配の影響お 13) Kimura, I., Hosoda, T., : A nonlinear k- model with realizability よび非平衡性の影響について次のことが明らかとなった. for prediction of flows around bluff bodies, Int. J. Num. Meth. Fluids. ・河床勾配の影響が考慮された平衡流砂量式を用いても Vol.42, pp.813-837, 2003. 比較的良好にdune形状が再現される. 14) Kovacs, A., Parker, G.: A new vectorial bedload formulation and ・現れるduneの波長に対する河床勾配の影響と非平衡性 its application to the time evolution of straight river channels, J. の影響は類似している. Fluid Mech., Vol.267, pp.153-183, 1994. ・流砂量式によって平衡形状の特徴が大きく異なる.こ 15) 芦田和男,道上正規: 移動床流れの抵抗と流砂量に関する れは,河床勾配の影響にはduneの発達を抑制する効果 基礎的研究,土木学会論文報告集,No.208, pp.59-69, 1972. があるのに対して,非平衡性の影響にはdune形状を大 16) 岩垣雄一: 限界掃流力の流体力学的研究,土木学会論文集, No.41, pp. 1-21, 1956. きく発達させる効果があるためであると考えられる. 17) Guy, H. P., Simons, D. B., Richardson, E. V.: Summary of alluvial. 参考文献. channel data from flume experiments, 1956~1961, Geological. 1) Engelund, F.: Instability of erodible beds, J. Fluid Mech., Vol.42, pp.225-244, 1970.. Survey Professional Paper, 462-I, 1966.. - 720 -. (2008.9.30受付).
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