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大学キャンパスの環境・エネルギー計画に関する研究 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)大学キャンパスの環境・エネルギー計画に関する研究 福田 1. はじめに. 健一. 3.1 .施設概要. 新しい世紀を迎え、一部の大学はこれまでの学部中心の. 本学では 1・2 年生は主として六本松地区(敷地面積は約 9. 教育機能から大学院中心の研究機能へ変わりつつある。九. 万㎡、延床面積は約 4.6 万㎡。以下、六本松と略記)で講義. 州大学では 1)統合型のキャンパスが必要であること、2). が行われ、 箱崎地区は主に 2 年生後期以上が利用している。. 現在のキャンパスの立地が不適切であることの 2 点を理由. ・職 3 年生以下と 4 年生以上(修士課程と博士課程を含む). として三つのキャンパスを福岡市の郊外に移転する計画が. 員との間で利用形態が大きく異なる( 3 年生以下は講義中心、. 進行中である。今後の新しい大学施設はその特性(教育・研. 4 年生以上・職員は研究中心である)ため、各部局における. 究・住居機能等)にふさわしい多様な要求への対応、負荷変. 利用者数と、利用者数に対する 4 年生以上・職員の割合(以. 動に対する制御の容易性、OA 機器および実験機器増加によ. 下、高利用者率と略記)と、高利用者数を延床面積で除し. る建物負荷の高密度化に対する適応性、建物施設の増加に. た高利用者密度を表-1 に示す。また、各エネルギー消費量. よる熱媒供給システムの配管と装置容量のフレキシビリテ. は各部局の延床面積で除し、単位面積当たりの消費量(以. ィ等が要求されている。. 下、原単位と略記)として算出している。. 本研究は、九州大学の移転計画推進を契機として大学に. 表-1. おける環境にふさわしい、時間に拘束されない熱源負荷変. 区分. 動に対応可能なエネルギー供給システムの最適化について. 箱 崎 地 区. 検討するものである。. 2.新キャンパス移転計画 学内では新キャンパス計画専門委員会のもとにワーキン. 3 年以下 13.3 5.0 3.7 11.6 − 36.1. 工学部 理学部 農学部 文系 事務局 六本松地区. 利用者数と高利用者率. 利用者数(百人) 4年以上 職員 29.4 7.1 11.7 3.2 9.2 3.4 19.2 3.4 3.0 − 3.1 1.5. 合計 49.8 19.9 16.3 34.2 3.0 40.7. 高利用者率 73.3% 74.9% 77.3% 66.1% 100.0% 11.3%. 高利用 者密度 /m2 (人 0.037). 面積 (万㎡) 10.0 3.3 4.5 2.9 2.0 4.6. 0.045 0.028 0.139 0.015 0.010. 3.2 電力・ガス消費量. ググループを結成し造成基本設計、環境影響評価書及びマ. 図-1、図-2 にそれぞれ各部局の月別電力消費原単位とガ. スタープラン作成に不可欠な議題について各専門分野から. ス消費原単位を示す。. 検討を進めている。その一つとして『大学教育研究プログ. 250. パスにおける建築物のグリーンビルディング設計仕様書作 成に関する研究を行っているが本研究はその一環としての 役割ももつ。研究計画としてはまず現在の九州大学諸施設 の実態調査に基づく現況施設の多角的評価を実施し、その. 工学部. (年間熱負荷係数)を空調システムでは CEC/AC(空調エ. 農学部. 150 100 文系 六本松. 50 0. 後導入可能な諸省エネルギー手法を検討し、建物では PAL. 20. 理学部. 200. 事務局. 付属図書館. 4 5 6. 図-1. 7. 8 9 10 11 12 1 2. 消費原単位 [MJ/(m2・月 )]. 消費原単位 [MJ/(m2・ 月 )]. ラム・研究拠点形成プログラム』と称し、九州大学新キャン. 3 [月]. 部局別電力消費原単. 理学部 工学部. 15 事務局. 10. 農学部. 5. 文系 六本松 付属図書館. 0 4 5 6 7. 図-2. 8 9 10 11 12 1 2. 3 [月]. 部局別ガス消費原単. ネルギー消費係数)をシミュレーションにより提示して新. 何れも総一次エネルギー消費原単位として算出する。図. キャンパス施設の環境性能要件と環境負荷低減目標の設定. -3 は平成 9 年度∼11 年度の平均年における月別電力・ガス. へとつなげるものである。. 消費原単位を合計した各学部の総一次エネルギー消費原単 位をさらに年間で合計したものである。図-3 中の学校及び. 3.九州大学キャンパスの現況調査. 事務所とは福岡市と北九州市内におけるデータである。. 現キャンパスの多角的評価の一つとして各部局(各学部、. 各部局ともエネルギー構成比率は電力が 9 割以上を占め. 事務局、付属図書館)の電力・ガス消費特性の調査を行っ. ている。理系学部では、事務所とほぼ同等かそれ以上の消. た。エネルギー別(電力・ガス等) 、部局別等のエネルギー. 費量を示している。年間の総一次エネルギー消費量は箱崎. 消費構造の把握は、エネルギー消費抑制や今後のエネルギ. 地区で約 318TJ 、六本松地区で約 24TJ である。箱崎地区で. ー消費量の目標設定に重要な資料となる。. は総一次エネルギー消費量の 9 割を理系学部が占めている。. 40− 1.

(2) 90.8%. 文系. 96.4%. 工学部 農学部 99.9%. 付属図書館. 96.4%. 3.6%. 94.8%. 5.2%. 96.4% 94.3%. 六本松. 工学部は概ね事務所・学校に比較して空調用エネルギー消 費原単位はやや多い程度、文系に関しては 100MJ/(㎡・年) も低い値を示しているが、空調機のある室においても空調. 3.6% 電力. 5.7%. 74.2%. 学校. 3.6%. 0.1%. 事務局. ガス. 0. 時間が少ない、文系では室の利用時間が少ない室が多い等. 25.8% 89.6%. 事務所. 図-3. 数)の学校と事務所の判断基準値である。図-7 によれば理・. 9.2%. 理学部. 500. を勘案すれば決して低い値とは判断できない。現施設にお. 10.4%. 1000. 1500. 2000. ける各室は断熱性能・気密性能が明らかに低く、断熱性能・. 消費原単位 [MJ/(m 2・年 )]. 部局別年間総一次エネルギー消費原単位及び 電力・ガス比率. 気密性能が向上すれば同様の空調方式でも図-8 の空調用エ ネルギー消費原単位は更に低くなると予想される。. 3.3.空調用エネルギー消費量の解析 各部局のエネルギー消費量から空調用エネルギー消費量. 60.5% 51.3%. 工学部. を推定した。月別の結果を図-4 に示す。. 57.4%. 農学部. 100 消費原単位[MJ/(m 2 ・ 月)]. 45.9%. 文系 理学部. 0. 農学部. 80. 10. 20. 図-6. 理学部. 事務局. 60. 文系. 20. 60. 70. 80. 90. 100. 29.7% 20.6% 320[MJ/(m 2・年)]. PAL(学校 ). 空調用エネルギー消費原単位. ガス. 79.4%. 農学部. 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月. 電力 30.3%. 70.3%. 工学部. 六本松. 図-4. 50. 各学部における空調面積率 69.6%. 理学部. 付属図書館. 0. 40. 48.1% 51.9%. 文系. 40. 30. 延床面積に占める空調面積の割合[%]. 工学部. 300[MJ/(m 2・年)]. PAL( 事務所 ). 0. 100. 200. 300. 400. 500. 600. 700. 800. 消費原単位[MJ/(m2・年)]. 現施設では空調用と非空調用の分離において換気用のエ. 図-7. 空調用エネルギー消費原単位. ネルギー消費量を考慮する必要がない。よって電力・ガス それぞれにおける最小月の値で分離する手法を用いた。各. 4.新キャンパスの空調計画. 部局の年間空調用エネルギー消費原単位を図-5 に示す。 70.8%. 文系. 29.2% 85.7%. 理学部. 一般事務所 740〔MJ(㎡・年) 〕. 13.9%. 91.0%. 農学部. を検討する足がかりとして、講義棟・研究棟についての外. 一般事務所 3 740[MJ/(m ・年) ]. 14.3%. 86.1%. 工学部. 新キャンパスでのエネルギー消費を最小限に抑える手法. 概念的には、建物計画に関する形状、配置計画、方位など. 9.0%. 99.9% 0.1%. 付属図書館. 93.5%. 事務局. 六本松 75.3%. 0. 100. のパッシブ的な選択を、その後に建築空調システムに関す 6.5%. 電力 ガス. る導入可能な手法の選択を考えている(図-8 参照)。. 24.7%. 200. 皮計画及び空調システムシミュレーションについて示す。. 300. 400. 500. 消費原単位[MJ/(m 2・年)]. 600. 700. 800. 位 一 次 エ ネ ル ギ ー 消 費 原 単. 図-5 年間空調用エネルギー消費原単位 及び電力・ガス比率 福岡市・北九州市における事務所の年間空調用総一次エ ネルギー消費原単位に比べ現キャンパスでの空調エネルギ ー消費量は各部局とも低いが、現キャンパスでは多少の寒 暖も我慢しており、空調が行われている室数も少ないため で、今後、全ての講義室・研究室・実験施設で空調した場 合、消費量は著しく増大することが予想される。. 建物側 CASE1. 空調システム側 建物計画における省エネ効果 空調システム計画における省エネ効果. CASE2. CASE① CASE②. ・・・ パッシブ手法. 図-8. ・・・ アクティブ手法. 導入手法と一次エネルギー消費原単位. 4.1 モデル建物概要. 図-4、図-5 はいずれも空調用エネルギー消費量を延床面. 表-2 は本研究で想定した講義棟・研究棟のモデル建物の. 積で除した値である。この値では空調面積の影響を受ける. 概要である。. ため、各学部の延床面積に占める空調面積の割合[%](以下、. 表-2 建物概要および設計条件. 空調面積率と略記)を図-6 に示す。図-7 は各学部における. 建物位置 :. 福岡県前原地区 (アメダス地点表). 空調用エネルギー消費量を電力について二次換算し、それ. 延床面積 : 建物階数 : (基準階) 室内温度設定:. 北緯 33.33° 約 10,000 ㎡ 地上 7 階 建物高さ3.8m 夏季 : 26℃. ぞれの学部の空調面積で除した値である。図中の PAL(事 務所)と PAL(学校)とは、それぞれ PAL(年間熱負荷係. 40− 2. 東経 130.11° 建物構造 : RC 造 天井高さ2.8m 冬季 : 22℃.

(3) 表-3. 図-9 に講義棟基準階の平面図、図−10 には研究棟基準階の 平面図を示す。. グル CASE ープ 1 2 3 4. 32000. 12800 9600. Ⅱ. (単 位 :mm). 44800. 講義棟基準階平面図. 108000. Ⅲ. 7200. 25200. 7200. 図-9. Ⅳ. 6400. 7200 0. 63200. 図-10. 研究棟基準階平面図. 窓. 断熱材 (内断熱). 方位. 無し 無し 無し 無し スチレン発泡板 5 東西 20mm スチレン発泡板 6 東西 30mm スチレン発泡板 7 東西 50mm スチレン発泡板 8 東西 20mm スチレン発泡板 9 東西 20mm スチレン発泡板 10 東西 20mm スチレン発泡板 11 東西 20mm スチレン発泡板 12 東西 20mm スチレン発泡板 13 東西 20mm スチレン発泡板 14 東西 20mm スチレン発泡板 15 東西 20mm スチレン発泡板 16 東西 20mm *窓面積比=窓/ (外壁+窓). Ⅰ. 6400. 検討メニュー. 南北 東西 北東・南西 南東・北西. 80% 80% 80% 80%. 無し 無し 無し 無し. 6mm単板. 80%. 無し. 無し. 6mm単板. 80%. 無し. 無し. 6mm単板. 80%. 無し. 無し. 80%. 無し. 無し. 80%. 無し. 無し. 6mm単板. 50%. 無し. 無し. 6mm単板. 30%. 無し. 無し. 6mm単板. 10%. 無し. 無し. 6mm単板. 30%. 有. 無し. 6mm単板. 30%. 有. 6mm単板. 30%. 有. 6mm単板. 12%. 有. 面積比. 6mm単板 6mm単板 6mm単板 6mm単板. 6mmペアガラス 6mm空気層 6mmペアガラス 12mm空気層. (単位:mm) PAL(MJ/m2・年). 表-3 は建物外皮性能の特性を比較するために用意した検 討メニューである。. 500. 200 100 0. PAL(MJ/m2・年). CASE 12. CASE 16. CASE 14. CASE 15. CASE 13. CASE 11. CASE 10. CASE 9. CASE 8. CASE 7. CASE 6. CASE 5. CASE 2. 総合的な PAL 値比較(講義棟). 600. 南東・北西、南西・北東、南北の順に低下するが、無断熱. 次世代省エネ基準 20% 削 減 256MJ/m2・ 年. 500 400. 次世代 省エネ基準 320MJ/m2・ 年. 300 200 100. 80%の場合、CASE7 でもわずかに基準値を下回るだけである。. 0 CASE 12. CASE 16. CASE 14. CASE 15. CASE 13. CASE 11. CASE 10. CASE 9. CASE 8. CASE 7. CASE 6. CASE 5. CASE 2. CASE 4. CASE 3. CASE 1. 断熱材を採用することによって PAL 値を大きく下げること ができるが、断熱材厚さをむやみに大きくしでも、それほ. CASE 4. CASE 3. CASE 1. 図-11. グループⅠは建物方位による比較である。PAL 値は東西、. 変化させた場合である。断熱材を採用しても窓面積比が. 次世代 省エネ基準 320MJ/m2・ 年. 窓面積小. 300. 年間熱負荷係数は拡張デグリーデー(EDD)法を用いた。. ープⅡは CASE2 に断熱材をほどこし、さらに断熱材厚さを. ボックス. 断熱材有. 400. 各ケースでの PAL 値の算出結果を図-11、図-12 に示す。. で窓面積比 80%の設定では基準値をクリアできない。グル. オ‐バ‐ハ ング サイド フィン. 次世代省エネ基準 20% 削 減 256MJ/m2・ 年. 600. 4.2 PAL 値の比較. 庇. ブラ インド 無し 無し 無し 無し. ガラス厚. ど顕著な省エネ効果は得られない。グループⅢは経済性な. 図-12 総合的な PAL 値比較(研究棟) 算対象建物(外皮計画は前報 CASE13、講義棟 PAL=219MJ/. どを考慮してグループⅡの中から CASE5 を基準に選び、窓. ㎡・年、研究棟 PAL=233MJ/㎡・年)とし、空調システムは各. 種類と窓面積を変化させた場合である。負荷削減要因とし. 階に空調機を一台設置した単一ダクト方式を基準とした。. ては窓面積の影響が大きいことがわかる。窓面積を 10%と. 講義棟の機器仕様を表-4 に示す。. する CASE12 が最も PAL 値を小さくしたが、視覚的な快適. 表-4. 性を考慮すればあまり適当とは考えられない。そこで、 CASE13 を基準にして建物南側に庇を付加し、その庇形態を. 機器仕様 冷却能力 :355kW 加熱能力 :400kW 冷温水流量 :61.08m3/ h 電力消費量 :131kW(冷)/119kW(加). エアハンドリングユニット AHU- 1/1 台/1階 AHU-2/5 台/2∼6 階. 冷却能力 :155.5kW 加熱能力 :220.1kW 冷却能力 :165.8kW 加熱能力 :234.7kW 冷却能力 :180.2kW 加熱能力 :253.3kW 多段式渦巻型 冷温水流量 :66m3/ h 電力消費量 :37kW. 変化させた分析を行ったものがグループⅣである。しかし ながら、庇の効果はそれほど大きくない結果となった。. AHU- 3/1 台/7 階. 4.3 空調システムのシミュレーションによる比較. ポンプ PCH/3 台. 本節では図-8 に示した空調システム側での省エネ効果を シミュレーションにより検討する。講義棟及び研究棟を計. 40− 3. 講義棟の機器仕様. 名称/台数/場所 空冷ヒートポンプチラー RCH/3 台/屋上.

(4) 空調システムの検討ケースは表-5 に示す 9 ケースとして. の大きい建物では変風量・変流量方式を導入することは必. おり、ファンやポンプ、外気導入に関する制御方法に関連. 須条件と思われる。. した基本的な省エネ手法を取り上げている。 表-5. 変風量方式においてはファンの絞り特性をインバータと した場合、また、流量制御ではポンプの台数とともに絞り. 空調システムの検討ケース. 制御を行った場合に大きな省エネ効果が生じている。 ファン. 検討ケース. ポンプ. 風量. 絞り特性. 流量. 制御. CASE①. 定風量. -. CASE②. 定風量. 外気 全熱 導入量 交換器. 熱源. 定流量. 台数. 空冷ヒートポンプ. 一定. なし. 台数. 空冷ヒートポンプ. 一定. なし. 台数. 空冷ヒートポンプ. 一定. なし. CASE④. 変流量 サクション 変風量 ベーン 変流量 サクション 変風量 ベーン 変流量. 台数. 空冷ヒートポンプ. 最小限. なし. CASE⑤. 変風量 インバータ 変流量. 台数. 空冷ヒートポンプ. 最小限. なし. CASE⑥. 変風量 インバータ 変流量 台数・絞り. 空冷ヒートポンプ. 最小限. なし. CASE⑦. 変風量 インバータ 変流量 台数・絞り. 空冷ヒートポンプ. 最小限. あり. CASE⑧. 変風量 インバータ 変流量 台数・絞り空冷ヒートポンプ・インバータ最小限. CASE⑨. 変風量 インバータ 変流量 台数・絞り吸収式ガス焚冷温水発生機 最小限. CASE③. 表-6 に事務所と学校の判断基準値とともに、ケースごと に算出した講義棟・研究棟の CEC/AC を示す。 表-6. CASE①∼⑨の CEC/AC. 仮想空 電力 ガス 仮想空 電力 ガス 調負荷 消費量 消費量 CEC 調負荷 消費量 消費量 CEC 3 3 講義棟 (GJ/ 年) (MWh) (km ) / AC 研究棟 (GJ/ 年) (MWh) (km ) / AC CASE①. 3221 961.05. -. 3.1 CASE①. 4950 1135.5. -. 2.4. CASE②. 3221 838.41. -. 2.7 CASE②. 4950 997.71. -. 2.1. CASE③. 3221 576.8. -. 1.8 CASE③. 4950 830.33. -. 1.7. あり. CASE④. 3221 506.46. -. 1.6 CASE④. 4950 815.07. -. 1.7. あり. CASE⑤. 3221 426.76. -. 1.4 CASE⑤. 4950 728.42. -. 1.5. CASE⑥. 3221 373.88. -. 1.2 CASE⑥. 4950 660.41. -. 1.4. 講義棟・研究棟ともに、空調運転モードは夏期冷房運転( 6. CASE⑦. 3221 347.14. -. 1.1 CASE⑦. 4950 613.27. -. 1.3. 月∼9 月、室内設定温度は 26℃、湿度は成り行き) 、冬期暖. CASE⑧. 3221 312.1. -. 1.0 CASE⑧. 4950 576.44. -. 1.2. 50.8. 1.4 1.5. CASE⑨ 3221 196.41 39.44 1.2 CASE⑨ 4950 425.3 学校基準値 1.5 事務所基準値. 房運転(12 月∼3 月、室内設定温度は 22℃、湿度は成り行 き)のみとし、中間期( 5 月∼6 月、10 月∼11 月)は熱源を 停止して、外気導入のみを行う。. 基準となった CASE①から最も省エネであった CASE⑧への. 図-9 に講義棟・研究棟の一次エネルギー消費原単位(シミ. CEC/AC の低減率は、研究棟に比較して講義棟の方が大きい。. ュレーション結果)を示す。. これは講義棟の機器選定が長期休暇を考慮しておらず過剰 な機器容量となっている影響で CASE①の値が大きくなって. 1400 パッシブ手法. アクティブ手法. 消費原単位[MJ/㎡・月]. 1200. ポンプ. 熱源(ガス). ファン. 熱源(電力). パッシブ手法. アクティブ手法. いるが、講義棟では外気の削減率も大きいため最小外気導. 571MJ/(㎡・月). 1000 662MJ/(㎡・月). 800. 388 388. 528. 講義棟のような負荷変動のある利用形態の室に対して定 545 545. 388. 740. 600. 入等の省エネ手法の効果が過剰にでているからである。. 545. 風量・定流量方式を適応するのは極めて不経済である。. 福岡・北九州地区における一般事務所. 545 388 現キャンパスにおける農学部. 216 216 98. 400. 367 364 284. 255. 216. 284. 255 255. 232 211. 109 135 134 129. 280. 220 280. 54 142 143 52 142 143 143 52 77 19 17 143 63 42 458 17 377 373 371 15 360 352 365 347 335 331 337 295 257 272 226 217 220 195 233 159 181. 5.まとめ 本論文では現キャンパスのエネルギー消費量を明らかに. 86. 200. 433. 81. 0 CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE 空調システム CASE ① ⑧ ⑨ 建物計画. ① ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ① ① ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE CASE 1 13 16 13 13 13 13 13 13 13 13 1 13 16 13 13 13 13 13 13 13 13. 講義棟. 図-9. 研究棟. 講義棟・研究棟の一次エネルギー消費原単位. 検討システムは、建物計画 CASE13 に表-5 の空調システ. し、新キャンパスでの適切な空調計画のため、仮想建物に おいて基本的な外皮計画の PAL 値による検討及び搬送系の 制御方法を中心としたエネルギーシミュレーションを行い CEC/AC を算出した。最も省エネルギーとなった CASE⑧で は講義棟で CEC/AC=1.0 、研究棟で CEC/AC=1.2 を達成して いる。. ム制御 CASE①∼CASE⑨を導入したものであるが、建物計. 今後は、さらなる省エネ手法を導入して、その効果を把. 画による省エネ効果も含めて総合的に考察するために. 握していく必要がある。また同時に大学キャンパスという. CASE1 と CASE16 に CASE①を導入した結果も図-9 に併記. 性格上、建物単体ではなく広域のエネルギー供給計画とい. している。建物計画の上での省エネ計画が一次エネルギー. った視点が不可欠であろう。大学キャンパスの社会的役割. 消費原単位でそれほど効果がでなかったのは、在室人数が. を考えた場合、建物の保健性・快適性を満足し、エネルギ. 多く、外皮負荷よりも取り入れ外気負荷の影響が相対的に. ー消費量を削減することはもちろんのこと、近年の昼夜間. 大きくなっているためである。講義棟では CASE①と CASE. 格差に見られる電力事情や多種エネルギー源確保、適切な. ⑧を比較した場合、搬送動力は 1/3 以下にまで削減され、研. 維持管理体制さらにはそれらに伴う初期投資とシステム運. 究棟においても搬送系での省エネ効果は大きい。その効果. 用費といったことも総括的に検討すべき必須の要件であり、. は研究棟に比べ講義棟が非常に大きいことから、負荷変動. 今後に残されている課題は極めて多い。. 40− 4.

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