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ガラス透過光の色温度に着目した オフィスの昼光照明に関する研究

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(1)

Tokyo Metropolitan University

Kiyoshi NAKATA Nobuyuki SUNAGA

首都大学東京大学院

都市環境科学研究科 建築学域

ガラス透過光の色温度に着目した オフィスの昼光照明に関する研究

Study of Daylighting in Office Buildings Focusing on the Color Temperature of Daylight Transmmitted through Windowpanes

12886423

中田  清 須永 修通

指導教員

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首都大学東京大学院

都市環境科学研究科 建築学域

12886423

中田  清 須永 修通

指導教員

ガ ラ ス 透 過 光 の 色 温 度 に 着 目 し た オ フ ィ ス の 昼 光 照 明 に 関 す る 研 究

(4)
(5)

目次

第 1 章 序論……… 5

1-1. 本研究の背景… …… ……… 6

1-2. 既往研究のレビ ューと本研究の位置づけ ……… 8

1-2-1. 昼光の色温度に関する既往研究……… 8

1-2-2. 色温度と光環境の印象と の関係に関する既往研究 ……… 11

1-2-3. 既往研究から得られた知見のまとめと本研究の目的……… 21

1-3. 本論文の構成と各章の概要……… 22

第 2 章 季節・方位・天候・窓ガラスによる室内へ入射する昼光の色温度の違い……23

2-1. 実測概要 ……… ……… 24

2-2. 季節・方位・天候による昼光の色温度の違い ……… 26

2-3. ガラスの種類による昼光に対する透過光の色温度の違い ……… 31

2-4. ガラスの種類による昼光に対する透過光の逆数色温度の違い ……… 32

2-5. 室内へ入射する昼光の色温度実測のまとめ ……… 34

第 3 章 全般照明時の色温度/照度の違いがオフィスの光環境の印象に与える影響…35 3-1. 全般照明時の印象評価実験の概要 ……… 36

3-1-1. 模型概要と評価した色温度 /照度条件 ……… 36

3-1-2. 全般照明時の印象評価 実験の実施概要……… 38

3-2. 全般照明時の色温度/照度と明るさ感・適切さ の関係 ……… 39

3-3. 全般照明時の色温度/照度と好ましさ の関係 ……… 40

3-4. 全般照明時におけるオフィスの光環境の好ましさ を決定づける因子 ……… 42

3-5. 全般照明時のオフィスを想定した印象評価実験のまとめ ……… 43

第 4 章 昼光照明時の色温度/照度の違いがオフィスの光環境の印象に与える影響…45 4-1. 昼光照明時の印象評価実験の概要 ……… 46

4-1-1. 実験実施日時と場所 ……… 46

4-1-2. 昼光照明時印象評価実験の被験者 の概要……… ……… 47

4-1-3. 昼光照明時印象評価実験の模型の概要 ……… 47

4-1-4. 昼光照明時の印象評価 実験の実施概要……… 49

4-1-5. 評価の集計方法……… 50

4-2. ガラスの種類による昼光照明時の光環境の違い ……… 51

4-3. 昼光照明時における色温度 /照度に対する光環境の印象の違い ………52

4-4. 昼光照明時におけるオフィスの光環境の好ましさを決定づける因子 ……… 59

4-5. 昼光照明時のオフィスを想定した印象評価実験のまとめ ……… 60

第 5 章 総括 ……… 61

謝辞 ……… 64

付録 ……… 65

(6)
(7)

1-1. 本研究の背景

1-2. 既往研究のレビューと本研究の位置づけ  1-2-1. 昼光の色温度に関する既往研究

 1-2-2. 色温度と光環境の印象との関係に関する既往研究  1-2-3. 既往研究から得られた知見のまとめと本研究の目的 1-3. 本論文の構成と各章の概要

序論

(8)

1-1. 本研究の背景

1970 年代のオイルショック以降、近年にまで渡り、日本のエネルギー消費は民生部門、中 でも業務部門が特に増大した。業務部門のエネルギー消費を業種ごとに比較すると、オフィス は 20.9%と最も高い割合を占め1-1)、重要な省エネルギーの対象である。

図 1-1 にオフィスのエネルギー消費の用途別割合を示す。照明エネルギーは 21.3%を占め、

これは熱源機器(26%)に次いで 2 番目に大きい割合である。照明分野は昼光という豊富な自然 エネルギーが利用可能であり、昼光利用により照明エネルギーの削減を図ることはオフィスの 省エネルギーにおいて有効な手段の1つと考えられる。

【参 考 文献 】 1-1):資源 エ ネル ギー 庁 ,「 エネ ル ギー 白 書 2013」 , 2013/06/03.

△図 1-1 オフィスのエネルギー消費の用途別割合 (出典:資源エネルギー庁,「エネルギー白書 2013」, p.110, 2013/06/03.)

(9)

外観

名称 麹町三葉ビル 京楽産業九州ビル ユニオンツール本社ビル

設計 日建設計 日本設計 久米設計

竣工年 2012年 2010年 2011年

外観

名称 宝町三清ビル 飯野ビルディング (I期) 日本橋TIビル

設計 清水建設 竹中工務店 鹿島建設

竣工年 2013年 2011年 2012年

ここで、昼光の採光口となる窓に着目する。国内で近年竣工したオフィス建築 をいくつかピ ックアップし、その外観を図 1-2 に示す。いずれもファサードに大きなガラス面を有する。こ のように、昼光の採光口とな る窓の計画において近年のオフィス建築は、従来の外観意匠の要 件に加え、知的生産性を向上するための室内視環境改善の観点か ら、窓面積が増大傾向にある。

それに伴い日射熱取得 が増加すると考えられるが、窓ガラスに熱線吸収ガラス・熱線反射ガラ ス・Low-εガラスなどの 分光特性を考慮した機能性ガラスを用いることで対処した ケースが増 えている。その結果、使用される窓ガラスの種類により透過光の色温度・印象が変化すること が考えられ、昼光利用時に快適な光環境を実現するためには窓ガラスの種類に応じて照明計画 を変える必要があると考えられ る。

写真 :清水 建 設 HP より 引 用 http://www.shimz.co.jp

写真 :竹中 工 務 店 HP よ り 引用 http://www.takenaka.co.jp

写真 :鹿島 建 設 HP より 引 用 http://www.kajima.co.jp 写真 :久米 設 計 HP より 引 用 http://www.kumesekkei.co.jp 写真 :日本 設 計 HP より 引 用

http://www.nihonsekkei.co.jp 写真 :日建 設 計 HP より 引 用

http://www.nikken.co.jp/ja/

△図 1-2 近年竣工した国内のオフィス建築の外観

(10)

1-2. 既往研究のレビューと本研究の位置づけ

1-2-1. 昼光の色温度に関する既往研究

そこでまず色温度に関する既往研究をレビューし、既知の知見をまとめた。そして、ガラス 透 過 光 の 色 温 度 を 考 慮 し た 快 適 な 昼 光 利 用 環 境 の 実 現 の た め に 新 た に 検 討 す べ き 事 項 を 整 理 し、本研究の目的を設定した。

■屋外昼光の色温度に関する既往研究

No. 1

タイトル日本における自然昼光の特性 著者 小林 和久

掲載 照明学会誌 第91巻 第10号 p.628-633 2007年10月

【内 容 】

●混 濁 度 1(視 程 15km 以 上 80km 未 満 )のと き の太 陽 高度 と 相関 色温 度 の関 係 を 図 2 に 示 す。 太陽 高 度が 低 くな る に従 っ て 緩や か に相 関 色温 度 は低 下 し 、季 節 間の 違 いは な い。

●大 気 透過 率 を一 定 (0.7)と し 、太 陽 高度 が 変化 し たと き の 天頂 方向 の 相関 色 温度 は 、太 陽 が 地平 方 向の と き最 も 高く 、 高 度 が高 く なる に 従っ て 低く な る 。太 陽 と天 頂 をは さ んだ 反 対 側 の晴 天 空光 の 相関 色 温度 は 、 太陽 高 度 が 30 度 か ら 50 度 に あ ると き 最も 高 く、 太 陽高 度 が 30 度以 下 また は 50 度 以上 に あ ると き 、い ず れも 相 関色 温 度 は低 く なる 。

●太 陽 高度 が 90 度 ・50 度 ・30 度・ 20 度 のと き の全 晴 天空 光 の色 度 を、 太 陽直 射 光を 含 む 場合 と 含ま な い場 合 に分 け て 数 値解 析 から 求 めた 結 果を 図 6 に示 す 。太 陽 直射 光 を含 む 全 晴 天空 光 の色 度 分布 は 大気 透 過 率に よ る変 動 は小 さ く、 そ の 平 均相 関 色温 度 はお よ そ 6000K であ る 。一 方 、太 陽 直射 光 を 含 まな い 全晴 天 空光 の 場合 は 、 大気 透 過率 に よる 変 動が 大 き い。

●天 空 に雲 (おも に 下層 雲 )が全 面的 に 覆わ れ てい る 場合 、 全 天空 光の 相 関色 温 度は 雲 の層 が 厚 くな る にし た がっ て 全晴 天 空 光 の相 関 色温 度 (約 8000K)より 低く な り、 そ のと き の太 陽 直 射 光の 相 関色 温 度も 低 くな る 。

●雲 の 下面 か ら放 射 する 光 の 相関 色 温度 は 雲の 上 面に 入 射 する グロ ー バル 光 の相 関 色温 度 (約 5900K)に ほぼ 等 しい 。

●雲 の 層が 厚 いほ ど 全曇 天 光 の相 関 色温 度 は 5900K より 低 く なる 。 また 、 中層 雲 や上 層 雲 が存 在 する 場 合、 相 関色 温 度 は 5900K よ り 高く な る。

●1990 年 11 月か ら 1995 年 12 月ま での 期 間 (積 雪 期は 除 く )に長 岡市 で 仰 角 45 度 方 向の 北空 昼 光を 正 午前 後 3 時 間 の 時間 帯 で測 定 した 。 天 空が 全 面に 雲 で覆 わ れて い る 場合 、 出現 す る相 関 色温 度 は 6000K か ら 7000K の 間 で 最 も 多か っ た。 北 空方 向 に 雲が 点 在し て いる 場 合の 相 関 色温 度 は 約 10000K 前 後、 天 空に 雲 がな い 場合 の 相関 色

温度 は 15000K 以上 で あっ た 。

(11)

No. 2

タイトル Distribution of Typical Daylight as a Function of Correlated Color Temperature

著者 Deane B. Judd / David L. Macadam / Gunter Wyszecki / H. W. Budde / H.R. Condit / S.T. Henderson / J.L.Simonds

掲載 Journal of the Optical Society of America Vol. 54 Issue 8 p.1031-1040 1964年 No. 3

タイトル昼光の標準確立調査委員会報告(1) 著者 岡田 喜義

掲載 照明学会誌 第54巻 第3号 p.111-122 1970年3月 No. 4

タイトル昼光の標準確立調査委員会報告(2) 著者 岡田 喜義

掲載 照明学会誌 第54巻 第3号 p.111-122 1970年4月 No. 5

タイトル田無における太陽放射による分光放射照度の測定 著者 羽生 光宏 / 鈴木 守

掲載 照明学会誌 第68巻 第2号 p.83-89 1984年2月 No. 6

タイトル晴天空光の分光分布と色度 著者 関根 征士

掲載 照明学会誌 第73巻 第2号 p.39-45 1989年2月 No. 7

タイトル雪国の自然昼光の色について 著者 小林 和久 / 池守 隆夫 / 川上 元郎

掲載 照明学会誌 第77巻 第11号 p.693-695 1993年11月 No. 8

タイトル昼光の相関色温度(1) -晴天空と曇天空の特性- 著者 関根 征士

掲載 照明学会誌 第79巻 第11号 p.620-627 1995年2月 No. 9

タイトル北空昼光の分光分布に関する研究 -その測定と合成について- 著者 小林 和久 / 池守 隆夫 / 川上 元郎

掲載 照明学会誌 第81巻 第11号 p.983-990 1997年11月

■屋内昼光の色温度に関する既往研究

No. 10

タイトル屋内で測定した昼光の性状 -北窓光と南窓光の比較- 著者 片山 一郎

掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.417-418 2009年8月

【内 容】宮 城県 名 取市 の 宮城 工 業高 等 専門 学 校の 校 舎に て、北 窓お よ び南 窓 (い ず れも 窓 ガラ スは 透 明板 ガ ラス )から 入射 す る昼 光 の分 光 分布 を 測 定・ 分 析し た 。

●2008/06/15~2009/02/07 の期 間 で、 快 晴・

晴 れ ・薄 曇 の日 を 合 計 11 日 間選 び 、 8 時 か ら 15 時 ま で 1 時間 ご とに 分 光 測定 し た。

● 図 3 に測 定期 間 中に 出 現し た相 関 色温 度 の相 対 頻 度 分布 を 示す 。 南窓 か ら の昼 光 は 6000K 近 傍 で 、北 窓 から の 昼光 は 7000K 近 傍で 出 現頻 度 の ピー ク が見 ら れ、 南 北 いず れ も 6500K 近 傍 の 出現 頻 度は 低 い。

(12)

No. 11

タイトル昼光利用建物の室内空間の色温度と快適照度に関する研究 -積雪の有無を考慮した実験- 著者 北谷 幸恵 / 鈴木 大隆 / 福島 明

掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.355-356 2002年8月

【内 容】北 海道 寒 地住 宅 都市 研 究所 内 の実 験 棟の 、屋 外 側の 庇 と室 内 側の ラ イト シ ェル フ を 有す る 南窓 面 にお い て、

室内 外 の照 度 と相 関 色温 度 の 実測 お よび 被 験者 実 験を 行 っ た 。

●窓 ガ ラス は Low-ε ペ アガ ラ スで 、 2001 年 10 月~ 2002 年 1 月 にか けて 実 験を 行 った 。

●屋 外 水平 面 の相 関 色温 度 は 5000~12000K、机 上 面 は 4000~ 7000K 程 度の 範囲 に ある 。

● 積 雪 面 に お け る 反 射 光 の 影 響 に よ り 、 積 雪 期 に お い て は 非 積 雪 期 に 比 べ 、 屋 外 の 相 関 色 温 度 に 対 す る 机 上 面 の 相 関色 温 度の 比 が大 き い。

●積 雪 の有 無 によ ら ず、 寒 色 系の 内 装の 場 合に 比 べ暖 色 系 の内 装 にお い て机 上 面の 相 関 温度 は 低く な る。

●机 上 面と 正 面向 き 鉛直 面 の 相関 色 温度 は ほぼ 比 例関 係 に ある が 、傾 き は積 雪 期の 方 が 大き い 。

No. 1~11 に昼光の色温度に関する既往研究を列挙した。

屋外昼光については 、分光エネルギー分布・相関色温度・色度 分布などの詳細データにまで わたり、多くの既往研究で詳述されていた (No. 1~9)。しかし、窓の方位や窓ガラスの影響を 受けた屋内昼光については 、片山(No. 10)と北谷ら(No. 11)が取り上げているが、その他に検 討事例は見られなかった 。

片山(No. 10)は、南北 2 方向について透明フロートガラスの透過光の色温度を実測し た。8 ヶ月間に渡り 11 日間の実測が行われ、季節差の検討も行われていた。しかし、夏期の実測が 行われておらず秋期・冬期の比較に留まっていた 。また、測定間隔が 1 時間と長く、より細か いスパンで屋内昼光のデータを測定し、経時変動の傾向を把握する ことが望ましいと考えられ る。

北谷らは、ライトシェルフを有する南側 窓面(窓ガラスは Low-εペアガラス)を透過した光が 形成する机上面色温度を実測し、屋外水平面の色温度と比較した 。冬期における屋内昼光 の色 温度について、内装 の違いや積雪の有無を考慮し詳細な検討がされていた 。しかし、その他の 種類のガラスについて透過光 の色温度を実測した事例は見受け られず、種々のガラスについて 屋内昼光の色温度を把握する必要があると考えられる。

(13)

1-2-2. 色温度と光環境の印象と の関係に関する既往研究

■実大空間で検討を行った既往研究

【1】居住空間で検討を行った既往研究

No. 12

タイトルTubular Luminescence Lamps for General Illumination 著者 A.A.Kruithof

掲載 Philips Technical Review vol.6 No.3 p.65-73 1941年

【内 容 】

●不 快 域の う ち、 低 照度 ・ 低 色温 度 域で は dim、 低 照度 ・ 高色 温 度域 で は cold、 高照 度 域で は unpleasant と感 じ る。

●2 つ の境 界 線の う ち、 高 照 度側 は ラン プ を流 れ る電 流 を 変え ら れる 照 明を 、 低照 度 側 は昼 光 もし く は昼 光 色の 蛍 光 灯を 用 いた 実 験に よ り得 て お り、 使 用し た 光源 が 異な る 。

●被 験 者実 験 につ い ての 詳 細 は記 載 され て いな い 。

●高 照 度側 の 境界 線 の高 色 温 度側 は 、 5000K 程 度の 色 温度 で ある 太 陽の 直 達光 が 10000~100000lx 程度 の 高い 照 度で ある が 、決 し て unnnatural に は感 じ ない と 考え 、 外挿 し た 。

●著 者 自身 が obviously vague limit と 論じ て おり 、 確か ら し さ は 20~ 30%であ る とし て い る 。

No. 13

タイトル天窓昼光と調色人工光の併用照明によるリビング空間の心理評価分析

-その1 照度・色温度と雰囲気の好ましさの関係-

著者 宮田 真理 / 鈴木 峰雄 / 桑田 正 / 柏木 秀己 / 前田 功 / 唐沢 宜典 / 中村 肇 掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.439-440 1995年8月

【内 容 】 2 階 の 天窓 か ら吹 き 抜 けを 介 して 昼 光が 入 る 1 階の リビ ン グ空 間 にお い て、 昼 光 と色 温 度が 可 変の 調 色 人工 光 を併 用 した 照 明の 照 度 ・色 温 度と 空 間雰 囲 気の 好 ま しさ の 関係 を 印象 評 価に よ り 考察 し た 。

●昼 光 は朝 ・ 昼・ 夕 の 3 つの 時間 帯 、晴 天 ・曇 天 の 2 天候 につ い て 検 討 し、 季 節は い ずれ も 秋 とし た 。

●室 内 では 昼 光の 色 温度 は 4200~ 5500K で推 移 し、 時 間帯 ・天 候 に よ る 評価 へ の影 響 は見 ら れ なか っ た。

●だ ん らん の 場合 に は、 照 度 が高 く なる ほ ど、 色 温度 が 低 くな る ほど 好 ま しく な る傾 向 があ る 。

●く つ ろぎ の 場合 に は、 照 度 200~ 400lx で 好 まし さ がピ ー クと な り、

照 度 によ る 影響 は 比較 的 小 さい 。 色温 度 は低 い ほど 好 ま しく な る。

(14)

No. 14

タイトル照度・色温度、気温、周囲色彩が人間心理に及ぼす複合影響 その1 快適照度範囲の検討 著者 石船 淳一 / 横家 あさみ / 堀越 哲美

掲載 日本建築学会東海支部研究報告集 第39号 p.413-416 2001年2月

【内 容 】4 種の 蛍 光ラ ン プ と 2 種の 白 熱電 球 の光 源 につ い て 、気温 と 空間 の 色彩 条 件を 加 味し た 上 で Kruithof 曲線 を見 直 し、 照 明の 歴 史や 生 活 背景 の 異な る 日本 人 への 適 応 を検 討 した 。 気温 は 20・ 25・ 30℃ の 3 条 件、

空間 の 色彩 条 件は 暖 色・寒 色・無彩 色 の 3 条件 、照 明 は色 温 度と 照 度の 組 み合 わ せ 22 条 件 で、人工 環境 条 件制 御 室に て 印象 評 価を 行 っ た 。

●全 体 的 に Kruithof 曲線 と 類 似し た 傾向 が 得ら れ たが 、境 界照 度 レベ ル の上 限 値は や や 高照 度 側に 移 行し 、快適 範 囲が 広 がる 傾 向が 見 られ 、 特 に低 色 温度 域 につ い てそ の 傾 向が 顕 著に 現 れた 。

●20℃に お いて は 気温 条 件の 影響 が 強く 、 熱的 要 因が 光 要 因を 排 他し 、 快適 感 ・満 足 感 が低 い 。

●20℃に お いて は 低色 温 度高 照度 の 赤み を 帯び た 光源 下 で 快適 さ を感 じ、30℃ で は青 み を帯 び た光 源 下で 快 適さ を 感じ る 傾向 が ある 。

No. 15

タイトル照度と色温度による室内光環境の快適範囲の検討 ―既報実験データのとりまとめ―

著者 武田 紀子 / 堀越 哲美 / 田中 稲子 / 鈴木 健次 / 長野 和雄 掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.513-514 2007年8月

【内 容 】日 本 人を 対 象と し た 場合 に つい て Kruithof 曲 線 を 再検 討 した 、 4 つの 既 報実 験 の 結果 を まと め た 。

●全 体 とし て Kruithof の 快 適 範囲 と 満足 だ と 感じ る 人の 割 合の 高 さは ほ ぼ 一致 し た。

●快 適 範囲 の 上限 値 は高 照 度 レベ ル まで 広 が って お り、 低 色温 度 の白 熱 電 球で 特 に顕 著 であ っ た。

●3,000K を 超 える 範 囲に お い て、 Kruithof の不 快 範囲 に ある 低 照度 レ ベ ルで も ある 程度 の 満足 が 得ら れ た。

●3,000K ま で は快 適 範囲 よ り 高照 度 側へ 、 3,000K から は 低照 度 側へ 満 足 の割 合 が 広が る 傾向 が 見ら れ た。

(15)

No. 16

タイトル心理・生理反応から評価した好みの色温度と室温の組み合わせに関する実験的研究 その1 照度が1,500ルクスの場合の好みの色温度の季節差

著者 垣鍔 直 / 中村 肇 / 稲垣 卓造 / 堀越 哲美

掲載 日本建築学会計画系論文集 第528号 p.67-73 2000年2月

概要

照度が1500lxで一定の条件で、気温と光源の色温度の組み合わせが人体の生理・心理に及ぼす影響に ついて、季節差があるかを検討した。

●人工気候室で10~20代の被験者8名(男4/女4)を対象に被験者実験を行い、SD法により評価した。

●温湿度を25℃/50%で一定、気流速度を0.2m/s以下で共通とし、3000Kと7500Kの2条件で春期と秋期の

●比較を行った結果、

● 温冷感申告:春期は色温度による違いはなく、秋期は7500Kで暖かい側、3000Kで涼しい側に移行する。

● 明るさ感申告:春・秋期とも7500Kの方が3000Kより明るいと申告しており、特に春期で有意差がある。

● 快適感申告:暴露後半で7500Kの方が3000Kよりも快適側に移行する。

●といった傾向が確認された。

●相対湿度を50%で一定とし、室温を22℃/30℃の2条件、色温度を3000K/7500Kの2条件で夏期と冬期を

●比較した結果、

● 温冷感申告:夏期は3000Kで暖かい側、7500Kで涼しい側の申告で、冬期は7500K/22℃で寒い側、

● 温冷感申告:7500K/30℃で暑い側の申告を得た。

● 明るさ感申告:夏・冬期ともに7500Kの方がより明るいと感じているが、夏期の方が申告値が高くかつ

● 明るさ感申告:色温度の違いによる差も大きくなり、季節差があることが確認された。

● 快適感申告:夏期は3000K、冬期は7500Kの方が快適側となり、明るさ感と同様に季節差が確認された。

No. 17

タイトル心理・生理反応から評価した好みの色温度と室温の組み合わせに関する実験的研究 その2 照度が200ルクスの場合の好みの色温度の季節差

著者 垣鍔 直 / 茂吉 雅典 / 中村 肇 / 稲垣 卓造 / 堀越 哲美 掲載 日本建築学会計画系論文集 第532号 p.87-92 2000年6月

概要

前方と同様の実験を、照度が200lxで一定の条件で検討した。

●10~20代の被験者8名(男4/女4)を対象に被験者実験を行い、SD法により評価した。

●照度200lx、相対湿度50%、気流速度0.2m/s以下を共通条件とし、色温度を3000K/7500Kの2条件、

●室温を22℃/30℃の2条件を与え、夏期と冬期に印象評価を行った。

●温冷感申告は、有意差は見られないものの夏期・冬期ともに点灯後15~20分間は高色温度の方が温冷感

●反応が大きくなる傾向にあり、前方の1500lxでの結果とは色温度と温冷感反応の関係は逆になった。

●明るさ感申告は、夏期では3000Kの方がより明るいとする傾向に、冬期は7500Kの方がより明るいとする

●傾向にあり、季節差が確認された。

●快適感申告は、夏期では3000Kの方が不快とする傾向に、冬期では室温に依存する傾向が強く30℃の方

●が22℃より快適側になった。

No. 18

タイトルKruithofのカーブは正しいか?

著者 中村 肇

掲載 照明学会誌 第85巻 第9号 p.793-795 2001年

概要

●Kruithofの実験では、色順応の影響が考量されているかが述べられていない。

●快適な照度領域とはどのような状態を指すのか、何が判断の基準となるのかという観察条件が不明。

●実験用リビング(4200mm×4200mm×2400mm)の照度・色温度を変化させ、「好きー嫌い」の7段階

●で評価した実験では、照明環境の仕様者の行為によって好ましい照度・色温度が異なることがわかった。

●Kruithofの結果は、屋外あるいは屋内のどのような構成条件の照明環境で、さらにどのような生活行為の

●場合に適用できるかについて、今後の詳細な検討が望まれる。

No. 19

タイトル心理・生理反応から評価した好みの色温度と室温の組み合わせに関する実験的研究 その3 照度が1500ルクスの場合の中年女性の好みの色温度の季節差

著者 垣鍔 直 / 室 恵子 / 堀越 哲美

掲載 日本建築学会大会環境系論文集 第568号 p.77-81 2003年6月

概要

前報その1と同様の実験を、40代の女性を被験者とし検討した。

●40代の女性被験者8名を対象に被験者実験を行い、SD法により評価した。

●温冷感申告は、若年者を対象とした実験結果と同様、反応には色温度による差は見られなかった。

●明るさ感申告は、夏期・冬期ともに7500Kでより明るいと申告する傾向にあった。

●快適感申告は、夏期・冬期ともに色温度による申告値の違いは見られず、夏期22℃において7500Kの方が

●3000Kよりも有意に快適側となった若年層を対象とした実験結果とは異なった。

(16)

No. 20

タイトル行為と照度・色温度の快適範囲に関する研究 著者 久保田 真由 / 岩田 利枝 / 関口 結子

掲載 第37回 照明学会全国大会講演論文集 p.148-149 2004年8月

概要

作業行為とその作業時の心理状態の違いが、照度・色温度の快適範囲に与える影響を検討した。

●日常の光環境では、食事時・読書時に比べてくつろぎ時には低照度低色温度の光環境である。

●読書時において、文章内容は光環境の認識度よりも快適度に影響を及ぼす。

●くつろぎ文章読むときは、緊張文章を読むときよりも快適範囲が低色温度で、Kruithofの快適域と異なる。

No. 21

タイトル市販光源を使用した室内における若者の色光についての評価 著者 大野 治代 / 神農 悠聖

掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.505-506 2010年9月

概要

22歳の男女10名を対象に行われた、市販ランプを使用した約10㎡室内の雰囲気の印象評価実験。

●光源は、蛍光灯3種(電球色/昼白色/昼光色)、白熱灯3種(電球色/昼白色/昼光色)、ハロゲンライト、

●カラー球4種(赤/青/緑/緑)の11種類。

●集中したい時に選好される光源はハロゲンランプが最も多く(70%)、次いで昼光色蛍光灯が好まれた。

色温度と光環境の印象との関係については、1941 年の Kruithof の研究(No. 12)を皮切りに、

居住空間については多くの既往研究によって検討が重ねられている。それらのうち、実大空間 で検討を行った事例を No. 13~21 に列記した。これらの研究のほとんどは、無窓の居室にお いて光源を用いて全般照明した場合について検討しており、昼光を光源とした場合の光環境の 印象について検討された研究はほとんど 見られなかった。

その中で宮田ら(No.13)は、天窓から昼光が差し込み、自然光と人工光の両方を光源とする 居室における検討を行った。しかし、一般に昼光は側窓より室内へ採りこまれるケースが多い と考えられる。 側面採光で昼光を光源とした場合の光環境の印象について検討が望まれる。

【2】オフィスで検討を行った既往研究

No. 22

タイトルアンビエント照明の低照度許容下限に関する調査 著者 五十嵐 賢 / 大原 宗明 / 坂口 佳史

掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.495-496 2010年9月

【内 容 】設 計 照度 の 低照 度 化 の実 現 を目 標 に、 色 温度 と 照 度の 組み 合 わせ に よっ て 快適 性 を 損な わ ずに ど こ ま で の 低照 度 化が 可 能か を SAP の 光 ・視 環 境の 評 価票 に よる 主観 的 評価 に より 検 討し た 。

●色 温 度 を 4400K で 固 定し 、 照度 の みを 変 化さ せ た場 合 、 計算 照 度 が 400~ 800lx の 範 囲で 適 当な 明 るさ 感 であ っ た 。

●400lx と 800lx の 明る さ感 の評 価 が同 じ であ り 、低 照 度 化に つな が る可 能 性が 確 認さ れ た 。

●4000K に 対す る 不満 の 声は ない が 、全 て の在 籍 者 が 400lx の アン ビ エン ト 照明 を 許容 し て はお ら ず、 暗 くて 図 面作 業 が し辛 い とい う 意見 が あっ た 。

●4000~ 4400K・ 400~ 600lx の 範 囲が 許 容下 限 であ る。

●部 屋 全体 を 均一 に 照ら す ア ンビ エ ント 照 明が 必 要で あ る 。

(17)

No. 23

タイトル照度・色温度が知的生産性に与える影響の検討(その2) 実験概要と模擬作業の検討

著者 佐藤 大樹 / 伊香賀 俊治 / 張本 和芳 / 市原 真希 / 多和田 友美 / 佐藤 啓明 / 割田 智裕 掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.1259-1260 2010年9月

【内 容 】大 学 生 6 人 (男 4/女 2)を対 象に 、Case1(750lx/

5000K)・Case2(375lx/5000K)・Case3(375lx/

3000K)・Case4(750lx-4000K)の 4 条件 に 設定 した 室 内環 境 実験 室 で、 単 純 業務 と 高度 な 知識 創造 業 務を 模 擬し た 作業 を 課 し 、 照 度と 色 温度 の 組み 合 わせ が 知的 生 産性 に 及 ぼす 影 響を 検 討し た 。

●色 温 度 5000K で一 定 の時 、 Case2(375lx)よ りも 高 照度 の Case1(750lx)で 満 足度 が 有 意に 向 上し た 。

●照 度 375lx で一 定 の時 、Case3(3000K)よ り も Case2(5000K)で満 足 度が 向 上し た が、 有 意差 は なか っ た。

●照 度 750lx で一 定 の時 、Case4(4000K)よ り も Case1(5000K)で満 足 度が 向 上し た が、 有 意差 は なか っ た。

●Case3(375lx/3000K)よ り Case1(750lx/5000K)の 方 が満 足度 は 有意 に 高く 、Case1 が 最 も満 足 度が 高 かっ た 。

●被 験 者を 好 みの 雰 囲気 の 光 環境 で 分類 す ると 、 落ち 着 い た雰 囲 気を 好 む被 験 者は 低 照 度・ 低 色温 度 の Case3 (375lx-3000K)で 疲 労の 訴 え率 が低 い 値を 示 し、 明 るい 雰 囲 気を 好 む被 験 者は 高 照度 ・ 高 色温 度 の Case1 で疲 労 の訴 え 率が 有 意に 低 い値 を 示 した 。

●加 算 ・校 正 作業 ・ テキ ス ト タイ ピ ング な どの 単 純作 業 で は、 光 環境 の 違い は 作業 効 率 に有 意 な差 を 与え な い。

●知 的 創造 業 務で は 、光 環 境 の違 い が作 業 によ っ て異 な る 影響 を 与え る こと が 確認 さ れ た。

No. 24

タイトル照度・光色可変型知的照明システムを用いた実執務空間における最適な光環境について 著者 三木 光範 / 廣安 知之 / 吉見 真聡 / 鈴木 真理子 / 秋田 雅俊

掲載 FIT2009 第8回情報科学技術フォーラム講演論文集 p.435-436 2009年

概要

昼白色/赤色/青色の蛍光灯を用いた照度・光色可変照明システムの提案と、それを用いた20代前半の 大学生10名に対する被験者実験。。

●高照度時には色が強めに設定され、低照度時には弱めに設定している傾向がある。

●赤色光を含んだ照明での仕事のしやすさはどちらでもないと答えた被験者が最も多い。一方、青色光を含む

●照明での仕事のしやすさは仕事がしやすかったと答えた被験者が最も多い。

●白色のみより少し赤色が含まれている方が気持ちがよい、穏やかな気持ちになれるなどの感想が得られ、

●休憩時や気分転換時の効能が予測できる。

(18)

No. 25

タイトル照度・色温度が知的生産性に与える影響の検討(その1) 実験概要と模擬作業の検討

著者 佐藤 大樹 / 伊香賀 俊治 / 張本 和芳 / 市原 真希 / 多和田 友美 / 佐藤 啓明 / 割田 智裕 掲載 日本建築学会大会学術講演梗概集 p.1259-1260 2010年9月

概要

大学生6人(男4/女2)を対象に、Case1(750lx/5000K)、Case2(375lx/5000K)、Case3(375lx/3000K)、

Case4(750lx-4000K)の4つの条件に設定した室内環境実験室で、単純業務と高度な知識創造業務を模擬した 作業を課し、照度と色温度の組み合わせが知的生産性に及ぼす影響を検討した。

●知的生産性の主観調査票SAP(Subjective Assessment of workplace Productivity)を基に評価した。

●疲労度の主観申告には自覚症状しらべを用いた。

No. 26

タイトル照度と色温度が知的生産性に与える影響に関する被験者実験

著者 割田 智裕 / 伊香賀 俊治 / 張本 和芳 / 市原 真希 / 半谷 英里子 / 多和田 友美 / 佐藤 啓明 掲載 日本建築学会関東支部研究報告集80(II) p.5-8 2010年3月

概要

照度・色温度を無段階調節可能な室内環境実験室において、全般照明とタスク照明を組み合わせた光環境に ついて21~23歳の大学生6名(男性4/女性2)を対象に被験者実験を行った。

●照度2条件(375/750lx)と色温度3条件(3000/4000/5000K)を組合わせた4条件と、750lx/4000Kを基準

●とし机上面照度・色温度一定でタスク照明の割合を変えた2条件(タスク照度250/350lx)の計6条件を評価。

●SAPをベースとするアンケートにより、室内環境に対する満足度と感覚量を評価。

●加算作業・校正作業・タイピング・数独・マインドマップ・プレイライティングを課し作業効率を評価。

●全般照明における光環境は、色温度が5000Kの場合750lxの方が375lxよりも満足度が有意に高くなった。

●また、同一照度条件間では色温度の違いによる満足度の差は生じたが有意な差ではなかった。

●加算作業の効率は、色温度が5000Kの場合750lxの方が375lxよりも有意な差はないが向上し、照度が

●375lxの場合では色温度3000Kの方が5000Kよりも有意な差はないが向上した。満足度の高さの順位とは

●異なる傾向となり、作業に集中できる環境と満足度が高い環境は異なると考えられた。

●校正・テキストタイピング作業においても条件間で有意差は認められず、単純作業に関しては照度・色温度

●の違いが作業効率に与える影響は少ないことがわかった。

●数独の作業効率は、色温度が5000kの場合750lxの方が375lxよりも30%有意に向上、375lx/3000Kよりも

●750lx/4000Kで37%有意に向上し、高照度・高色温度で作業効率が上昇することがわかった。

●マインドマップは照度が750lxの場合4000Kの方が5000Kよりも作業効率が有意に29%向上し、低色温度で

●知識創造の作業効率が向上することがわかった。

●タスク照明の使用、タスク照度の割合については、違いによる満足度・単純作業効率の影響に有意差は

●見られなかった。知識創造作業効率については、数独の作業効率がタスク照明なしの方がありよりも26%

●有意に向上し、マインドマップについても有意差はないもののタスク照明なしの方が向上した。

No. 27

タイトル照度・色温度が知的生産性に与える影響に関する被験者実験 その2 光環境満足度を用いた作業効率評価モデル

著者 割田 智裕 / 伊香賀 俊治 / 張本 和芳 / 市原 真希 / 佐藤 啓明 掲載 日本建築学会関東支部研究報告集81(II) p.153-156 2011年3月

概要

照度・色温度を無断階調節可能なLED照明を有する実験室で、18~23歳の大学生(男性12/女性5)を対象に 被験者実験を行った。

●照度3条件(375/750/1200lx)と色温度3条件(3000/4000/5000K)を組み合わせた7つの光環境を評価。

●テキストタイピング、数独、マインドマップ、論理パズルを被験者に課し、作業効率を評価。

●SAPをベースとするアンケートと自覚症状調べを用いて、室内環境に対する満足度と感覚量を評価。

●作業効率は、照度375lxの場合4000Kで、照度750lxの場合5000Kで最大となり、7条件の中で750lx-

●5000Kで最も作業効率が向上した。

●7つの光環境について個人ごとの作業効率が最大となった人数を比較した結果、照度・色温度に関して

●一定の傾向は見られず、執務者の作業効率を最大とする照度・色温度の組み合わせには個人差がある

●ことがわかった。

●SAPベースのアンケート結果も同様に一定の傾向は見られず、光環境満足度を最大とする照度・色温度の

●組み合わせには個人差がある。

●執務者の光環境満足度と主観的な疲労感には中程度の負の相関(R=0.42)が見られた。

●光環境満足度と作業効率には中程度の正の相関(R=0.55)が見られた。

(19)

No. 28

タイトルオフィス照明における調光・調色と最適制御 著者 三木 光範

掲載 照明学会誌 第96巻 第9号 p.642-649 2012年

内容

●白色LEDの色温度は6000~7000K程の青白い色温度のものも含まれている。

●LEDチップは、色温度が高いほど発光効率が高く、色温度6000Kと3000KのLED電球を比較すると全光束は

●70~80%まで減少する。そのため、省エネルギー効果を最優先させてLED照明を選択すると必然的に色温度

●が高くなる。高すぎる色温度は人に緊張を強いることになり、単純な知的作業には適していても、創造的な

●知的業務には向いていない。

●(株)六本木ヒルズ森タワーのマーケティング室で蛍光灯器具を用いたグリッド天井用の調光調色型照明の

●実証実験を行った。執務者の選好照度は300lxを好む人が4割、500lxを好む人が5割、700lx以上を好む人

●が1割と、低照度が好まれる傾向にあった。また、執務者の選好色温度は3500Kを好む人が最も多く、

●次いで4000Kとなり、オフィスで標準的な5000Kを好む人はあまり多くなかった。オフィスにおける最適

●な色温度は通常考えられているよりも低いと推察される。

No. 29

タイトルLED照明を利用したオフィスのタスク・アンビエント照明におけるタスク照明の照度・色温度の選好に関する 基礎的研究

著者 中林 沙耶 / 鈴木 道哉 / 川島 実 / 岩田 利枝

掲載 日本建築学会環境系論文集 第77巻 第678号 p.633-640 2012年8月

概要

環境試験室における被験者実験により、タスク・アンビエント照明の照度と色温度およびその組み合わせと 選択行為が、作業性・主観評価・満足度に与える影響について検討した。

●アンビエント照明を3400K/4600Kの2条件で机上面照度が350lxとなるよう設定し、色温度3000/5300/

●7000Kの3条件、明るさが消灯/弱/強の3条件を組み合わせたタスク照明6条件について、5段階のSD法に

●よる明るさ感・温かさ感・違和感・快適感・満足度評価と主観評価による自己申告作業効率・タスク照明の

●必要性、SAPをベースとする温熱環境・空気環境・音環境に関する満足度評価を行った。

●被験者は、アンビエント照明が4600Kの実験で20名、3400Kの実験で18名で、いずれも20~40代、

●男女比は7:3程度であった。

●アンビエント照明の色温度の違いは快適感・満足度には影響せず、温かさの印象にのみ有意差があった。

●アンビエント照明が4600Kの場合、タスク照明も近い色温度の昼白色が好まれた。一方、アンビエント照明

●が3400Kの場合、好まれるタスク照明は昼白色・昼光色などの高色温度条件であり、また照度も高い環境

●を得ようとする傾向が見られた。

●半数以上の被験者は、作業内容によって好ましいと感じる光色が異なっていた。

●自己申告作業効率とタスク照明に対する満足度に高い相関がみられた。また、照明に対する満足度は

●光環境に対する違和感がないほど高くなることがわかった。

オフィスの光環境を色温度の観点から検討していた既往研究を No. 22~29 に挙げた。知的 生産性と関連付けて検討された近年の研究が多く、昨今のオフィス環境改善への意識の高さが 伺える。オフィスの照明の色温度を変化させながら 、書類作業やパソコンを使った軽作業を被 験者に課し、その成果が色温度条件の 違いにより変化するかを比較考察するといった、作業効 率を定量化して光環境 を比較検討した研究が多かった。一方、明るさ感や快適性などの 被験者 の主観的評価の観点から光環境の優劣を論じた 研究はあまり多くなかっ た。

五十嵐ら(No. 22)、佐藤ら(No. 23)は 3000・4000・5000K の色温度 3 条件に照度を組み 合わせ、各光環境の明るさ感・満足度を比較した。3000K/375lx の低色温度/低照度条件より も 5000K/750lx の中色温度/高照度条件の方が満足度は有意に高いことなどを示した。照度条 件は五十嵐ら(No. 22)が 400・600lx の 2 条件、佐藤ら(No. 23)が 375・750lx の2条件での 比較であった。労働安全衛生規則によれば精密な作業を行う作業面の照度の下限値は 300lx で あり、より低照度条件の検討が望まれる。また、曇天日や拡散光のみが入射する晴天日におい て昼光の色温度は 6000K 以上となるため、昼光利用時の光環境を検討するためにはさらに高 色温度条件での執務者の印象を明らかにする必要があると考えられる。

また、居住空間で検討を行った既往研究と同様に、いずれの研究も人工照明がつくる光環境 についての検討であり、昼光照明により得られるオ フィスの光環境について色温度と執務者の 印象との関係を明らかにした 研究は見られなかった。

(20)

■模型で検討を行った既往研究

No. 30

タイトル住宅居間における照度・色温度の好ましさに関する蛍光ランプとLEDの比較模型実験 著者 大井 尚行 / 魯 斌 / 高橋 浩伸

掲載 日本建築学会環境系論文集 第74巻 第638号 p.421-426 2009年4月

【内 容 】RGB LED を用 い た調 色照 明 装置 を 作成 し 、 大 学 生 の被 験 者 8 名を 対 象と し た印 象評 価 実験 を 行っ た 。

●く つ ろぎ の 場と し ての 評 価 は、全体 的 に低 色 温度 の ほう が 好ま れ る照 度 範囲 が 広く 、蛍 光 ラン プ と LED と で結 果 にわ ず かな 違 いが 見 られ る 。

●だ ん らん の 場と し ての 評 価 は、 3000K でも 6500K でも 200lx 以上 あ れば 好 まし い 側の 結果 と なり 、 Kruithof と 異な る 結果 が 得ら れ た。 色 温 度に 関 わら ず 、全 体 的に 高 め の照 度 が好 ま れる 傾 向に あ る 。

●だ ん らん の 場と し ての 評 価 は、 蛍 光ラ ン プで は 非常 に 好 まし い とさ れた 5000K/800lx の条 件が 、LED で は やや 好ま し い程 度 の評 価 に下 が っ た 。

z ● 光 源 の 種 類 に 関 わ ら ず 、 く つ ろ ぎ の 場 で は 好 ま し さ と 明 る さ に あ ま り 相 関 が 見 ら れ ず 、 だ ん ら ん の 場 で は 好 ま しさ と 明る さ の相 関 が高 い 結 果が 得 られ た 。

(21)

No. 31

タイトル昼光の入射する空間における窓の大きさ及び昼光の色が明るさ感に与える影響 著者 丸山 隆志 / 山口 秀樹 / 篠田 博之 / 新村 健吾 / 庄司 裕貴

掲載 日本色彩学会誌 第36巻 SUPPLEMENT p.34-35 2012年5月

【内 容 】窓 の サイ ズ と昼 光 の 色が 空 間の 明 るさ 感 に与 え る 影響 を ME 法に よ り検 討 し た 。

●62 ㎡ のオ フ ィス の 1/8 スケ ール 模 型で 実 験。 内 装は 全 て 無彩 色 とし 、 壁・ 天 井 (反 射 率 40.8%)、床 (4.75%)、 机 (上 面 40.8%、 側 面 11.3%)、 棚 (上 面 28.1%、 側 面 56.7%)で 構 成 した 。

●天 井 照 明 3 レ ベ ル (100lx・300lx・ 1,000lx)、 窓サ イ ズ 5 タイ プ (フ ル 、 1/2、1/4、1/8、1/16)、 疑似 昼 光 4 レ ベル

(窓面 輝度 で 5,000cd/㎡、 2,500cd/㎡ 、 1250cd/㎡ 、600 cd/㎡ )、色 温 度 3 色 (3,000K、 5,000K、 10,000K)の 組 み 合わ せ で条 件 を変 え て実 験 。

●被 験 者 は 4 名 。

●昼 光 の影 響 で床 面 照度 が 上 昇す る と明 る さ感 も 上昇 す る が、

人口 照 明で 照 度を 上 昇さ せ た 結果 と 比べ て 照度 の 割に 明 る さ 感は 上 昇し な い。

●こ の 差は 室 内ベ ー ス照 度 が 低い ほ ど顕 著 で、 室 内の 元 の 明る さ が暗 い ほど 昼 光の 影 響 を大 き く受 け るこ と がわ か っ た。

●照 度 を上 昇 させ た とき の 明 るさ 感 の比 は 、窓 輝 度、 立 体 角 投射 率 が大 き いほ ど 大き く な る。

●窓 の 有無 に 関わ ら ず、 色 温 度が 高 くな る につ れ 明る さ 感 も 高く な った 。

●ベ ー ス照 度 が 100lx と 低 い 場合 、 高色 温 度の 昼 光が 入 射 する こ と で空 間 の明 る さ感 が 上 昇し た 。

No. 32

タイトル縮尺模型を用いた全般照明の色温度の比較実験 -店舗空間における色温度の印象評価- 著者 西村 唯史 / 片山 就司 / 山本 宣夫

掲載 照明学会全国大会講演論文集 第29巻 p.167 1996年8月

概要

店舗空間を想定し、縮尺模型を用いた相対評価による色温度の比較実験を行った。

●3000/3500/4200/5000/6700Kの5種類の三波長域発行形蛍光灯を用いて床面照度が500lxとなるよう

●調整して6m×6m×3mの店舗の1/12スケール模型を照明した。

●被験者は20~30代の照明設計者7名で、店舗の外から見た場合を想定した提示直後(順応前)と店舗の中

●から見た場合を想定した3分後(順応後)の2度、7段階のSD法で評価を行った。

●色温度が高いほどシャープ、低いほどマイルドという傾向が順応前後とも見られた。

●色温度が低いほどHigh-price、高いほどLow-Priceという傾向が順応前後とも見られた。

●全体的に順応後は順応前より評価点が小さくなる傾向にあり、全般照明の色温度が印象評価に与える

●影響は店舗の外から見た場合に大きいと考えられた。

(22)

No. 33

タイトル窓形状(縦長窓)が室内開放感に及ぼす影響 模型による開放感に関する実験研究 著者 日野 真理子 / 水田 和孝 / 大井 尚行

掲載 日本建築学会九州支部研究報告 第40号 p.289-292 2001年3月

概要

窓形状が開放感評価に与える影響について、縦長窓と横長窓の比較分析を模型実験により行った。

●一辺4,800mmの正方形平面の空間を想定し、それの1/10スケールの模型で検討した。

●覗き穴は、高さ約1,700mmで室内中央に直立して眺めている状態を想定し、頭部形状に合わせて円弧状

●に切り欠いた。

●開放感は、標準模型を基準(100)とし評価対象の開放感の大きさを数字申告するME法で測定した。

●明るさ(明るい-暗い)・広さ(広い-狭い)・快適さ(快適-不快)を、SD法により5段階で評価した。

●被験者は20歳代の建築系学生5名(男性2名・女性3名)と30歳代の男性留学生1名の計6名。

No. 34

タイトル生活行為を想定した室内照度・色温度の好ましさに関する模型実験 著者 大井 尚行 / 笠尾 円 / 高橋 浩伸

掲載 日本建築学会環境系論文集 第614号 p.87-92 2007年4月

概要

住宅で想定される生活行為の下での照明光の照度・色温度の組み合わせと照明の好ましさの関係を明らか にすることを目的とした模型実験。

●1/10スケール(420mm×420mm×240mm)の模型で実験。内装は全て白色とし、天井に開けられた直径

●70mmの穴から照明光が導光した。

●色温度4200K/床面照度200lxを基準状態とし、床面照度5種類(50lx/100lx/200lx/400lx/800lx)×色温度

●5種類(3000K/3500k/4200k/5000K/6500K)の25条件で、建築学生8名(男3/女5)を対象に行った。

●評価項目は「好ましさ(好ましい-好ましくない)」、「明るさ(明るい-暗い)」、「色の見えの自然さ(自然な-

●不自然な)」の3項目について、7段階尺度のSD法で評価した。

模型を使った印象評価により色温度と光環境の印象との関係を検討した既往研究を No. 30

~34 に示す。1/8~1/12 スケールの模型が使用されており、この程度の大きさの模型であれ ば光環境の印象を検討 する上で十分な空間の再現性が得られるものと考えられる。実大空間で 検討を行った既往研究と同様、無窓の全般照明された居住空間を想定した研究が多かった。そ の中で、大井らの研究(No. 30)と丸山らの研究(No. 31)は他の事例にない着眼点から考察され ており、注目するべき研究だと考えられた。

大井ら(No. 30)は、色温度/照度と光環境の好ましさ との関係の 光源による違いを検討し、

蛍光灯と LED の間で好ましさ評価の違いはわずかであることを明らかにした。 人工照明がつ くる光環境について模型を使って 検討する場合には、蛍光灯と LED の併用が可能であると考 えられる。

丸山ら(No. 31)は、天井照明に加えて側窓から疑似昼光が入射する空間において色温度と明 るさ感の関係を検討した 。3000・5000・10000K の 3 条件で天井照明と疑似昼光の色温度を 変化させ、各条件における明る さ感を比較した。その結果、測窓からの疑似昼光の有無に関わ らず色温度が高いほど明るさ感が高くなること、天井照明のベース照度が暗い空間に高色温度 の昼光が入射すると明るさ感が大きく上昇することなどを明らかにした。実大空間で検討を行 った研究を含めても側面採光を想定した研究は他に見られず、非常に貴重な事例だと考えられ る。しかし、被験者が 4 名、提示した色温度・照度がそれぞれ 3 条件ずつとデータがあまり多 くはなく、より細分化された色温度・照度条件について多くの被験者のデータを得ることがで きれば昼光利用時の光環境を検討する上 で有効な指標になると考えられる。

(23)

1-2-3. 既往研究から得られた知見のまとめと本研究 の目的

昼 光 の 色 温 度 に 関 す る 既 往 研 究 お よ び 色 温 度 と 光 環 境 の 印 象 と の 関 係 に 関 す る 既 往 研 究 を レビューし、以下の知見が得られた。

1) 昼光の色温度は、屋外で測定されたデータについては多くの既往研究の成果により詳細な データベースが構築されている。しかし、窓の方位や透過材の影響を受けた屋内昼光の色 温度については実測された事例が少ない。 屋内昼光の色温度の経時変動 を夏期・中間期・

冬期のすべての季節について細かい時間間隔で把握 する必要、種々のガラスについて透過 光の色温度を把握する 必要があると考えられる。

2) 色温度と光環境の印象との関係は、全般照明された居住空間の場合については検討が進ん でいる一方、側面採光の昼光を光源とした 場合の色温度と光環境の印象との関係性は明ら かとなっていない。

3) オフィスの光環境を色温度の観点から論じた既往研究は、作業効率を定量化し評価した研 究が多く、明るさ感や快適性などの執務者の主観的評価による検討が不十分であると考え られる。また、5000K を越える高色温度条件については、色温度と 執務者の光環境の印象 との関係が明らかとなっていない。

以上を踏まえ、本研究 の検討対象を下記のように設定した 。

1) 夏期・中間期・冬期のすべての季節において、窓面から入射する昼光の色温度を細かい時 間間隔で実測し、その性状を明らかにする。また、一般的なオフィスに用いられる種々の ガラスについて透過光の色温度を実測し、ガラスの種類による違いを把握する。

2) 側面採光の昼光を光源とした場合の色温度と光環境の印象との関係を明らかにする。

3) オフィスの光環境について、色温度による執務者の光環境の主観的評価の違いを 5000K より高い色温度にまで渡り 検討する。

これらの検討により、オフィスにおける窓仕様に応じた快適な光環境の実現に資する新たな 知見が得られるものと考え、本研究の目的とした。

(24)

1-3. 本論文の構成と各章の概要

本論文は、本文 5 章と付録により構成されている。各章の概要は以下の通りである。

第 1 章では、まず本研究の背景を述べた。次に 、既往研究をレビューし既知の知見をまとめ、

新たに検討すべき事項を整理することで 本研究の位置づけを行った。

第 2 章では、屋内へ入射する昼光とそれに対するガラス透過光の色温度を 、一般的なオフィ スに用いられる種々のガラスについて実測した結果をまとめた。夏期・中間期・冬期の 3 シー ズン、南北の 2 方向、晴天・曇天の 2 天候の組み合わせからなる 8 つのモードの実測結果を比 較し、窓の方位・季節・天候による昼光の色温度の違いについて考察した。また、ガラスの種 類ごとに昼光とその透過光との 間の色温度差・逆数色温度差を解析した。その結果、熱線吸収 ガラスは透過光の色温度が昼光よりも高くなり、熱線反射ガ ラス・高性能熱線反射ガラスは低 くなる傾向が確認された。色温度差は、大きい場合には 緑色熱線吸収ガラスで昼光よりも 500K 程度上昇し、青色高性能熱線反射ガラスで 1,300K 程度低下した。また、逆数色温度差の度数 分布を分析した結果、上記の色温度差により昼光とガラス透過光の印象が異なる可能性がある と考えられた。

第 3 章では、全般照明の無窓オフィスを想定した模型を使った印象評価実験の結果について まとめ、執務者の主観的 評価に基づく 執務空間に おける快適な色温度 /照度の組み合わせを検 討した。3,000~3,500K/300~500lx の低色温度 /低照度条件と、6500K の青白色に近い高色 温 度 条 件 は 、 執 務 空 間 と し て の 光 環 境 の 好 ま し さ の 評 価 値 が 低 く 、 4,200 ~ 5000K/750 ~ 1,000lx の中色温度/高照度条件が好まれることが明らかとなった。

第 4 章では、側面採光のオフィスの模型に昼光を導入して実施した印象評価実験の結果につ いてまとめた。 側面採光で昼光のみを光源とした場合、 室全体・机上面ともに 5306~6048K の中色温度で照度が 300lx 以上であれば暗いとは感じられないことがわかった。しかし、300

~500lx 程度の机上面照度が得られてもオフィスの光環境として適切だとは感じられず、照明 を併用しなければ我慢の省エネルギーとなる可能性 があると考えられた。また、全般照明の場 合と同一机上面色温度/照度であっても、好まし さ評価値は低くなる傾向 が見られた。その中 で、5,306~5,653K/300~1,500lx の中色温度の光環境ならば、どちらでもない~やや好まし い程度の光環境の好ましさが得られた 。昼光によりこの程度の光環境が得られれば、タスク照 明を併用する程度でオフィスとして好ましい光環境を得ることができると考えられた。

第 5 章では、総括 として本研究で得られた主要な知見をまとめ、今後の課題について記した。

(25)

2-1. 実測概要

2-2. 季節・方位・天候による昼光の色温度の違い

2-3. ガラスの種類による昼光に対する透過光の色温度の違い 2-4. ガラスの種類による昼光に対する透過光の逆数色温度の違い 2-5. 室内へ入射する昼光の色温度実測のまとめ

季節・方位・天候・窓ガラスによる 室内へ入射する昼光の色温度の違い

(26)

本章では、季節・方位・天候による鉛直面入射日射の色温度の違いと、窓ガラスの種類によ る透過昼光の色温度の違いを把握することを目的に行った実測の結果について記す。

2-1. 実測概要

200

200

100

色彩照度計

ガラス

黒色紙で 内張り した箱 センサー

△図 2-2 色温度測定装置 断面図 (S=1/5)

△図 2-1 測定場所 平面図 (S=1/300)

△図 2-5 日射センサー

△図 2-4 色彩照度計

△図 2-3 透過光色温度と鉛直面入射日射量測定の様子 日射センサー

参照

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