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専 攻 名 システム工学 専 攻 氏 名

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Academic year: 2021

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(1)

(様式6号)「課程博士用」

学 位 論 文 の 要 旨

専 攻 名 システム工学 専 攻 氏 名

あん

どう

とおる

学位論文題目 地方自治体オフィスの改修計画に関する研究

(A study of the office renovation planning in a local government office)

第 1 章 本研究の背景・目的・方法

第 1 章では、地方公共団体が置かれている現状とその中でも、保有施設の現状及び庁舎改修の必 要性から本研究の目的を、改修直後に不具合の少ない効率的な工事手法、及び改修後のオフィス利 用の変化について次の改修計画に反映する方法を明らかにすることで、今後の地方自治体オフィス の改修計画への提案を行うこととし、FM(ファシリティマネジメント)の視点から実施した、三重 県庁本庁舎(以降:本庁舎)オフィスの改修工事及びその後の変化を実例に考察を行う。

第 2 章 庁舎オフィス改修のプロセス

第 2 章では、本庁舎オフィス改修工事の実施を通じて、3 段階に規模を拡大した 3 段階プロセスの 検証から、多段階プロセスによるオフィス改修工事の有効性について、(1)将来的に継続して使用す るための FM(ファシリティマネジメント)の視点、(2)改修工事における想定外の問題の予防、(3) オフィス改修工事の多段階プロセス、の検討を行った。

その結果、執務環境の改善や組織構造の変化等の外的要因だけに対応した改修工事を実施する場 合に、1 度に速やかに実施することは出来るが、そこで実際に働く職員の満足度という対立する要素 を調整し、最適解を求める改修を行う場合においては、多段階プロセスを経た方が、修正を加える ことが出来る点で効率的である等、大規模なオフィス改修における、短期間に行う改修工事手法の 解明として、多段階プロセスによるオフィス改修工事の有効性を確認した。

第 3 章 組織構造とオフィス

第 3 章では、本研究の目的の一つである、改修後のオフィス利用の変化として、組織構造を確認 し、平成 14 年オフィス改修後の本庁舎における、約 10 年に渡る組織構造の変化とオフィスの変化 から、(1)地方自治体における組織構造の類型、(2)各組織構造時のオフィスの評価、(3)各組織構造 に適したオフィス、について検討を行った。

組織構造については、1)階層による「タイプⅠ」、2)緩やかなグループによる「タイプⅡ」、3)ミ ドルマネジメントによる「タイプⅢ」 、の3つの組織構造が存在することを確認し、4)将来的に想定 すべき組織構造として、あらゆる方向へ直接関係を取り合うネットワーク型の組織構造を想定の上、

4 タイプの組織構造を、管理の度合いから類型化した。

類型化した 4 タイプに適したオフィスについて、職員満足度による評価を行い、1)タイプⅠオフ ィスについては、課単位で部屋が仕切られ、奥から階層順に机等が構成された島型対向式オフィス、

2)タイプⅡオフィスは、ゾーニングにより組織全体で統一して机等を構成するユニバーサルオフィ ス、3)タイプⅢオフィスは、ゾーニングがある中で、グループ単位で机等を構成するグループオフ ィス、4)タイプⅣオフィスについては、フリーアドレス等個人の席を固定しないノンテリトリアル

続紙 有■ 無□

(2)

(様式6号-続紙) 「課程博士用」

氏 名

あん

どう

とおる

オフィスが適正とした。

第 4 章 地方自治体オフィスのワークスタイル

第 4 章では、本研究の目的の一つである、改修後のオフィス利用の変化について、第 3 章の組織 マネジメントに加えて、改修工事後の部分的な業務内容の変化による「ワークスタイル」を対象と し、(1)地方自治体職員のワークスタイルの尺度の分類、(2)地方自治体職員のワークスタイルの類 型化。(3)ワークスタイルのオフィス計画への反映、について検討を行った。

地方自治体のワークスタイルについては、主成分分析により、 「広域性:Mobility」と「相互作用 性:Interaction」の 2 つの尺度を用い、1)広域性高・相互作用性高→Collaborator(Col):協働者的 ワークスタイル、2)広域性低・相互作用性高→Constituent(Con):構成者的ワークスタイル、3)広域 性 高 ・ 相 互 作 用 性 低 → Soloist(S): 独 立 者 的 ワ ー ク ス タ イ ル 、 4) 広 域 性 低 ・ 相 互 作 用 性 低 → Individual(I)個別者的ワークスタイルに 4 分類した。

4 分類したワークスタイルについて、広域性、相互作用性からオフィス計画への反映を考えると、

相互作用性の高い(Col)や(Con)に分類される傾向の強い室長の席を離すことで、会話の発生が室長 席の周辺から、少なくとも島単位や室単位へと広がっていくと考えられる等、改修後のオフィス利 用の変化として、改修工事後の部分的な業務内容の変化による「ワークスタイル」を対象とするこ とにより、ワーカーのワークスタイルのオフィス計画への反映についての可能性を示した。

第 5 章 結 論

本研究では、第 2 章にて地方自治体のオフィス改修計画における改修後の不具合を減らす工事手 法について、多段階プロセスによるオフィス改修工事の有効性を示し、第 3 章と第 4 章にて改修後 のオフィス利用の変化を次の改修計画に反映する方法として、組織構造の変化に適したオフィスの タイプと地方自治体オフィスのワークスタイル及びそのオフィス計画への反映について示した。

これまでの考察をふまえ、実務利用の観点から地方自治体オフィスの改修工事において施設使用 と並行し改修計画を効率的に実施するために以下の提案を行う。

(1)庁舎建築のライフサイクルから見たオフィス改修計画

庁舎建築のライフサイクルにおいて、将来にわたってオフィス改修を少なくする改修計画をとす る必要がある。

(2)多段階プロセスによるオフィス改修工事

改修直後に不具合の少ない効率的な工事手法として、改修計画において多段階プロセスによるオ フィス改修工事を提案する。

(3)将来の可能性を担保した改修計画

オフィスの改修計画を作成するときには、将来起こりえる改修の可能性についてバリエーション

を作って保障することを考える必要がある。本研究では、バリエーションとして組織構造とワーク

スタイルについて今後の改修計画において検討する必要のある要因として提案する。

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