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ふるさとの風景を物語る

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Academic year: 2021

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19

ふるさとの風景を物語る

ワークショップの学びに関する研究

田 中 尚 人

1

・ 竹 長 健 斗

2

1熊 本 大 学 政 策 創 造 研 究 教 育 セ ン タ ー 准 教 授

2熊 本 大 学 工 学 部 社 会 環 境 工 学 科 4 年 生

三 角 西 港 は 熊 本 県 宇 城 市 三 角 町 に 位 置 し , 『 明 治 の 三 大 築 港 』 の 一 つ に 数 え ら れ る 土 木 遺 産 で あ り , 平 成 2 7 年 7 月 『 明 治 日 本 の 産 業 革 命 遺 産 製 鉄 ・ 製 鋼 , 造 船 , 石 炭 産 業 』 の 資 産 と し て , ユ ネ ス コ の 世 界 文 化 遺 産 に 登 録 さ れ た . 本 年 度 , 筆 者 ら は 昨 年 度 に 引 き 続 き , 三 角 西 港 の 風 景 を 題 材 と す る , 宇 城 市 立 三 角 小 学 校 の 6 年 生 を 対 象 と し た 地 域 学 習 の W S を 実 施 し た . 本 研 究 で は , 文 化 的 景 観 保 全 に 対 す る 理 解 を 基 盤 と し た ワ ー ク シ ョ ッ プ を 通 じ て , 児 童 た ち が 獲 得 し た 学 び に つ い て 定 性 的 に 分 析 す る こ と を 目 的 と す る . 具 体 的 に 各 ワ ー ク シ ョ ッ プ で は , ① 三 角 西 港 の 特 異 点 を 見 つ け る , ② 三 角 西 港 の 物 語 を 紡 ぐ , ③ 三 角 西 港 の 価 値 を 語 る , の 3 つ の 視 点 に 着 目 し て , 小 学 生 の 学 び を 分 析 し た .

1 .

研 究 の 背 景 と 目 的

( 1 ) 三 角 西 港 の 概 要 と 研 究 の 背 景

三 角 西 港 は , 熊 本 県 宇 城 市 三 角 町 に 位 置 し , お 雇 い 外 国 人 技 師 者 ム ル デ ル の 設 計 ・ 指 導 に よ り , 1 8 8 7 ( 明 治 2 0 ) 年 8 月 に 開 港 し た 『 明 治 の 三 大 築 港 』 の 一 つ に 数 え ら れ る 土 木 遺 産 で あ る . 石 造 護 岸 が 有 名 な 三 角 西 港 は , 築 港 前 は 三 角 本 町 を 中 心 と し た ひ な び た 漁 村 で あ っ た が , 築 港 と と も に 都 市 計 画 さ れ た 港 湾 都 市 と な り , そ の 後 保 養 都 市 と な っ た . 現 在 は , 一 区 / 二 区 か ら な り , 両 区 合 わ せ て 約 1 5 0 世 帯 , 約 3 2 0 人 の 人 口 ( 高 齢 化 率 4 2 . 6 % ) で あ る .

写 真 - 1 三 角 西 港 石 積 護 岸 ( 2 0 1 6 . 6 . 7 )

(2)

20

平 成 2 7 年 7 月 5 日 , ド イ ツ の ボ ン で 開 催 さ れ た 第 3 9 回 ユ ネ ス コ 世 界 遺 産 委 員 会 に お い て , 熊 本 市 宇 城 市 三 角 町 に 立 地 す る 三 角 西 港 が 「 明 治 日 本 の 産 業 革 命 遺 産 製 鉄 ・ 製 鋼 , 造 船 , 石 炭 産 業 」 の 資 産 の 一 部 と し て , ユ ネ ス コ の 世 界 文 化 遺 産 に 登 録 さ れ る こ と が 勧 告 さ れ た . 「 明 治 日 本 の 産 業 革 命 遺 産 」 は , 1 9 世 紀 後 半 よ り 2 0 世 紀 初 頭 に か け て , 幕 末 か ら 明 治 期 の 日 本 に お け る 重 工 業 分 野 ( 製 鉄 , 造 船 , 石 炭 産 業 ) の 急 速 な 産 業 化 の 道 程 を , 時 間 軸 に 沿 っ て 証 言 す る 一 連 の 産 業 遺 産 ( 現 役 産 業 施 設 を 含 む ) に よ り 構 成 さ れ て い る . 現 在 , 世 界 遺 産 を 含 む 文 化 財 保 全 の 分 野 で は , 「 有 形 , 無 形 の 文 化 財 と 地 域 の 暮 ら し の 共 生 」1 ) が 重 要 な 懸 案 と な っ て い る .

筆 者 ら は , 平 成 2 5 年 度 よ り , こ の 三 角 西 港 を 核 と す る 港 町 , 三 角 浦 な ど を 含 む 「 三 角 の 瀬 戸 」 の 文 化 的 景 観 保 全 に 関 わ っ て お り , こ れ ま で 宇 城 市 や 熊 本 県 と 協 働 し , 地 域 住 民 と ま ち づ く り ワ ー ク シ ョ ッ プ ( 以 下 , W S と 略 ) を 実 践 し て き た . 本 年 度 は , 平 成 2 7 年 度 に 引 き 続 き , 三 角 西 港 を 「 ふ る さ と 」 と し て , 将 来 の ま ち づ く り の 担 い 手 と な る 宇 城 市 立 三 角 小 学 校 の 6 年 生 を 対 象 に 「 私 た ち の ふ る さ と , 三 角 西 港 を 未 来 に 伝 え る 」 W S を 計 3 回 実 施 し た . こ の W S は , 宇 城 市 教 育 部 世 界 遺 産 推 進 室 , 株 式 会 社 エ ス テ ィ 環 境 設 計 研 究 所 と 共 同 で 実 施 し て き た .

( 2 ) 研 究 の 目 的 と 手 法

本 研 究 で は , 三 角 西 港 に お け る 文 化 的 景 観 保 全 に 対 す る 理 解 を 基 盤 と し た 地 域 学 習 の ワ ー ク シ ョ ッ プ を 通 じ て , 三 角 小 学 校 の 児 童 た ち が 獲 得 し た 学 び に つ い て 定 性 的 に 分 析 す る こ と を 目 的 と す る .

本 研 究 の 理 解 の た め に , 重 要 と な る 二 つ の 概 念 を 紹 介 す る .

シ ビ ッ ク プ ラ イ ド と は , 「 市 民 が 地 域 社 会 や 環 境 に 対 し て 持 つ 自 負 や 愛 着 , そ し て そ れ ら を よ り 佳 く す る 能 動 的 な 参 加 の 精 神 」2 ) 3 )と 定 義 さ れ , ふ る さ と に お け る 生 活 文 化 理 解 , よ り よ き 市 民 と し て の 能 動 的 活 動 を 支 え る も の で あ る と 考 え る .

文 化 的 景 観 と は , 「 地 域 に お け る 人 々 の 生 活 又 は 生 業 及 び 当 該 地 域 の 風 土 に よ り 形 成 さ れ た 景 観 地 で 我 が 国 民 の 生 活 又 は 生 業 の 理 解 の た め 欠 く こ と の で き な い も の ( 文 化 財 保 護 法 第 二 条 第 1 項 第 五 号 ) 」 と 定 義 さ れ , そ の 要 件 と し て は , ① 歴 史 , ② 自 然 環 境 , ③ 生 活 ・ 生 業 , が 挙 げ ら れ る . こ れ ら の 要 件 の 固 有 性 を , 総 体 と 成 立 さ せ て い る , 地 域 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 拠 り 所 と な る 風 景 生 成 メ カ ニ ズ ム を 文 化 財 と す る も の で あ る . 筆 者 ら は , 文 化 的 景 観 保 全 を 持 続 可 能 な 地 域 づ く り で あ る と 認 識 し , 研 究 及 び 実 践 を 行 っ て き た .

具 体 的 に は , ワ ー ク シ ョ ッ プ は , 以 下 の 3 回 開 催 し た . 第 1 回 : 2 0 1 6 年 9 月 2 1 日 ( 水 ) 午 前 3 コ マ

テ ー マ 「 三 角 西 港 ら し い 風 景 探 し 」 内 容 : 三 角 西 港 に お け る ま ち 歩 き 第 2 回 : 2 0 1 6 年 1 0 月 1 9 日 ( 水 ) 午 前 2 コ マ

テ ー マ 「 三 角 西 港 の 物 語 り づ く り 」 内 容 : 三 角 西 港 の ガ イ ド ブ ッ ク づ く り 第 3 回 : 2 0 1 7 年 1 月 2 0 日 ( 金 ) 午 後 2 コ マ

テ ー マ 「 三 角 西 港 を ガ イ ド し て み よ う 」 内 容 : 三 角 西 港 の ボ ラ ン テ ィ ア ガ イ ド 体 験

(3)

21

2 .

第 1 回 ワ ー ク シ ョ ッ プ の 運 営 と 学 び

( 1 ) W S の 概 要

第 1 回 の W S は , 「 三 角 西 港 ら し い 風 景 探 し 」 と 題 し , 8 班 に 分 け , 班 ご と に , 三 角 西 港 の 主 要 観 光 ル ー ト を 6 0 分 程 度 歩 き , 「 三 角 西 港 ら し い 」 風 景 を 探 し て デ ジ カ メ に 納 め , ふ り か え り の 時 間 で , 個 人 で 「 三 角 西 港 ら し い 」 風 景 を 選 び , 班 ご と に

「 三 角 西 港 ら し さ 」 と は 何 か , キ ャ ッ チ フ レ ー ズ を 考 え て も ら っ た . 8 : 3 0 ス タ ッ フ 三 角 西 港 集 合 , 浦 島 屋 2 階 設 営

8 : 4 5 三 角 小 6 年 生 , 引 率 教 員 , バ ス に て 三 角 小 を 出 発 ( 所 要 1 5 分 ) 9 : 0 0 三 角 小 6 年 生 , 浦 島 屋 到 着

ま ち 歩 き 講 話 ( 1 5 分 ) @ 浦 島 屋 2 階 講 師 : 田 中 尚 人 ( 熊 本 大 学 ) 特 異 点 の 説 明 . 写 真 の 撮 り 方 の 説 明 .

9 : 1 5 三 角 西 港 ら し い 風 景 探 し ( 6 0 分 )

・ 班 編 成 は , 小 学 校 に お 願 い , 各 班 に サ ポ ー ト

・ 班 ご と に 三 角 西 港 好 き な 風 景 探 し ; 各 班 に 赤 い デ ジ タ ル カ メ ラ

・ チ ェ ッ ク ポ イ ン ト ① ~ ⑦ を プ ロ ッ ト し た 簡 易 ま ち 歩 き マ ッ プ ( 図 - 1 ) に 沿 っ て , 班 ご と に 行 動

図 - 1 三 角 西 港 の 簡 易 ま ち 歩 き マ ッ プ

(4)

22

( 2 ) ま ち 歩 き の 注 意 点

・ リ ー ダ ー は , カ メ ラ を 管 理 し , 誰 か が 特 異 点 ら し き も の を 見 つ け た ら , 班 員 に カ メ ラ を 渡 し , 撮 影 さ せ る . ※ 誰 が , ど こ で 写 真 を 撮 っ た の か , 記 録 し て お く .

・ 班 員 そ れ ぞ れ が , 三 角 西 港 の 特 異 点 ( も っ と も 三 角 西 港 ら し い ) と 思 う ポ イ ン ト を 探 す . ① ~ ⑦ の チ ェ ッ ク ポ イ ン ト を 含 ん で も 構 わ な い が , 班 の 中 で は 重 複 の な い よ う に し た い .

・ ① ~ ⑦ を チ ェ ッ ク ポ イ ン ト で は , 必 ず 班 員 の 誰 か が 写 真 を 撮 る .

・ チ ェ ッ ク ポ イ ン ト 以 外 で も , 誰 か が 特 異 点 の 可 能 性 を 示 し た ら , 撮 影 さ せ る .

・ 6 0 分 と い う 時 間 制 約 を 考 え な が ら , で き る だ け , 班 員 の 希 望 に 沿 う .

・ 出 発 前 に , そ れ ぞ れ の 狙 い や , 班 で 作 戦 を 立 て る の も よ い だ ろ う .

【 振 り 返 り 】

・ 班 ご と に , デ ジ カ メ で 撮 っ た 写 真 を 参 考 に , 車 座 に な っ て 話 し 合 う .

・ 浦 島 屋 2 階 に は P C を 設 置 し , 一 部 プ ロ ジ ェ ク タ ー に も 繋 げ て , 議 論 し や す く す る .

・ 各 班 員 の 特 異 点 を 示 し な が ら , 重 複 の な い よ う に , 班 と し て 班 員 の 数 だ け の 写 真 を 選 定 す る .

・ 6 枚 も し く は 5 枚 の 三 角 西 港 ら し い 写 真 が 選 定 で き た ら , そ の 写 真 セ ッ ト の ス ト ー リ ー を 考 え 写 真 集 > ガ イ ド ブ ッ ク の タ イ ト ル , を 付 け る .

3 .

第 2 回 ワ ー ク シ ョ ッ プ の 運 営 と 学 び

( 1 ) W S の 概 要

第 2 回 の W S は , 「 三 角 西 港 の ガ イ ド ブ ッ ク づ く り 」 と 題 し , 第 2 回 で 班 ご と に , 三 角 西 港 の 主 要 観 光 ル ー ト を 歩 い て 探 し た 「 三 角 西 港 ら し い 」 風 景 を , 各 自 が ポ ス タ ー ( A 3 ) に し て , 5 枚 ( 4 枚 ) を 並 べ て , 物 語 の あ る ガ イ ド ブ ッ ク ( 紙 芝 居 風 ) を , 班 で 一 つ 作 る .

各 班 の 「 三 角 西 港 ら し さ 」

1 班 : 昔 の 風 景 な ど が 味 わ え る 所 2 班 : 自 然 や 古 い も の が 残 る 場 所

3 班 : 自 然 や 古 い も の 新 し い も の が た く さ ん 集 ま っ て い る 三 角 西 港 4 班 : 自 然 や や さ し さ が あ じ わ え る 所

5 班 : 明 治 時 代 に タ イ ム ス リ ッ プ し た 気 分 に な れ る 場 所 6 班 : 自 然 と 海 と 歴 史 い っ ぱ い 西 港

7 班 : 明 治 を た ん の う で き る 三 角 西 港

8 班 : 山 か ら 海 ま で 水 が つ な が っ て い る と こ ろ 9 : 3 0 ス タ ッ フ 三 角 小 学 校 集 合

1 0 : 0 5 ~ 1 0 : 5 0 ガ イ ド ブ ッ ク づ く り ( 写 真 - 2 )

① 田 中 が 概 要 説 明 P P T 使 用

② 各 班 で 考 え た 「 三 角 西 港 ら し さ 」 を 振 り 返 り

(5)

23

③ 各 自 が 描 い た 場 所 を , A 3 の マ ッ プ に プ ロ ッ ト し , ど う い う コ ー ス が い い か 考 え , マ ッ プ に コ ー ス を 記 入 す る .

④ そ の コ ー ス を 歩 く と , ど ん な 「 三 角 西 港 ら し さ 」 が 味 わ え る の か , 物 語 を つ く っ て み る . お 話 で も い い し , み ん な が 歩 い た 時 の 感 想 で も い い , と に か く ス タ ー ト し て , ゴ ー ル す る ま で , 歩 き な が ら 考 え た こ と を , 作 文 し て み る .

⑤ 各 自 が 選 ん だ 風 景 に 「 キ ャ ッ チ フ レ ー ズ 」 を 考 え , ポ ス タ ー に 書 き 入 れ , ポ ス タ ー を 完 成 さ せ る .

1 0 : 5 0 ~ 1 1 : 0 0 ; 休 憩

1 1 : 0 0 ~ 1 1 : 4 5 ガ イ ド ブ ッ ク の 発 表 ( 写 真 - 3 )

① 発 表 練 習 5 分

② 一 人 ず つ 順 番 に 自 分 の ポ ス タ ー ま で の 物 語 を 発 表 す る . 各 班 3 分 × 8 計 約 3 0 分

③ 振 り 返 り 1 0 分

写 真 - 2 ガ イ ド ブ ッ ク 作 成 時 の 風 景 写 真 - 3 ガ イ ド ブ ッ ク の 発 表 時 の 風 景

4 .

第 3 回 ワ ー ク シ ョ ッ プ の 運 営 と 学 び

( 1 ) W S の 概 要

第 3 回 の W S は , 「 三 角 西 港 を ガ イ ド し て み よ う 」 と 題 し , 各 班 で 作 成 し あ ガ イ ド ブ ッ ク を 携 え て , 観 光 客 役 の ボ ラ ン テ ィ ア ガ イ ド の 皆 さ ん , 保 護 者 た ち 大 人 に 対 し て , 三 角 西 港 の ボ ラ ン テ ィ ア ガ イ ド 体 験 を 行 っ た .

1 0 : 0 0 ス タ ッ フ 三 角 西 港 集 合 , 浦 島 屋 2 階 設 営 1 0 : 3 0 三 角 小 6 年 生 , 浦 島 屋 到 着

趣 旨 説 明 , 諸 注 意 ( 1 0 分 ) @ 浦 島 屋 2 階 講 師 : 田 中 尚 人 ( 熊 本 大 学 ) 1 0 : 4 0 三 角 西 港 ボ ラ に テ ィ ア ガ イ ド 体 験 ( 6 0 分 )

・ 集 合 写 真 撮 影

・ 班 ご と に , 観 光 客 役 の 大 人 と 一 緒 に , 三 角 西 港 を ガ イ ド し な が ら 歩 く

・ 浦 島 屋 に 戻 っ て き た 順 番 に , 児 童 は 3 回 の W S ( 授 業 ) を 通 じ た 「 振 り 返 り ア ン ケ ー ト 」 を , 保 護 者 ら 大 人 も 「 感 想 ア ン ケ ー ト 」 を 記 入

(6)

24

( 2 ) 振 り 返 り ア ン ケ ー ト の 分 析

本 年 度 は , 第 1 回 ~ 第 3 回 ま で 3 回 の W S ( 地 域 学 習 ) 全 体 を 通 し て , 振 り 返 り を 行 う ア ン ケ ー ト を 実 施 し た .

表 - 1 振 り 返 り ア ン ケ ー ト の ま と め

1 ) 一 番 楽 し か っ た こ と :

実 際 に 三 角 西 港 を ガ イ ド し た 体 験 ( 第 3 回 ) を 記 述 す る 児 童 が 多 か っ た .

1 回 目 : 5 名 , 2 回 目 : 2 名 , 3 回 目 : 1 9 名 , 回 を 通 し て : 7 名 ( 全 3 3 名 中 ) 2 ) 一 番 難 し か っ た こ と :

③ 班 で 「 三 角 西 港 ら し さ = テ ー マ 」 を 考 え た こ と ④ 紙 芝 居 の 絵 を 描 く こ と

⑤ 三 角 西 港 を ガ イ ド す る こ と

が , ほ ぼ 均 等 に 回 答 さ れ た . ④ 絵 を 描 く , は 様 々 な 要 素 が 含 ま れ て い る よ う な の で , さ ら に 詳 し い 分 析 が 必 要 で あ る .

3 ) 三 角 の ど ん な こ と が 分 か る ? :

必 ず し も 班 で 掲 げ た テ ー マ と 相 関 し て い る 訳 で は な い が , 各 班 で 共 通 体 験 と し て 得 た も の を 回 答 し て い る , と 考 え ら れ る .

オ レ ン ジ 色 : 歴 史 ・ 文 化 緑 色 : 自 然 紫 色 : 両 方 4 ) 誰 の 絵 が 最 も テ ー マ に 当 て は ま っ て い た か ? :

個 人 名 を 挙 げ る 児 童 と , 「 全 員 」 と 回 答 す る 児 童 が , 大 凡 半 数 い た . 特 異 点 探 索 の

Q1 一番楽しかったこと Q2 一番難しかったこと Q3 Q4

No. (1) (2) 理由 (1) (2) 理由 三角のどんなことが分かる? テーマに当てはまる絵

1西港のいいところを見つける時(1回目) 1 三角出身者として同じ西港のことを知れ たから

④,⑤ 工夫してするから 古くから残されている物が大切にされて いるというところ

個人

2三角西港のいい所をガイドできたこと 3 初めてガイドをやったから 歴史や文化を学べた みんな

3みんなと交流できたこと あんまりしたことがないから おぼえるのがむずかったから 自然たくさんのこと みんな

4一号強の下のところを見れた 下のところはみたことがないから ③,⑤ 見ないで話を言いたかった 排水路の長さやアコウの木が実の部分 が地面にあいているのがわかったこと

個人

5

三角西港の色々なところを知れたこと 知らなかったことを知れたし,自分たち が住んでいる場所で,ガイドができたか

アコウのみきをかくのがむずかしかった 色々な歴史や文化などがわかると思う 4人みんな

6絵をかくこと 2 絵をかくことで西港のよさがもっっとわ かるから

②,⑤ 西港のいいところがたくさんあったから みんなが考えた西港のよさがつたわる と思う

みんな

7

実際に西港でガイドをしたこと 3 今まで,練習してきて,本番で上手にで きたから

③,④ ③は皆の考えた意見をまとめるのが難 しかった

④は絵をかくのが苦手だから

今まで知らなかったことが分かると思う 個人

8プロの人にガイドしたこと 3 プロの人にアドバイスをしてもらったりし たから

お客様に気に入ってもらえるか分からな いから

「自然や古いもの新しいもの」のこと 班の人全員

9西港を見回ったこと 1 みんなで仲良く見回れたから 西港の歴史について 個人

10西港を見て回ったこと 1 笑ったり話して色々な建物を見て回った から

色々な歴史 個人

11おかあさんがころんだこと 3 おもしろかったから ②,④,⑤ わからない 三角西港の歴史 個人

12西港のことをもっと知れた 知らないことが予想しなかったから ない 古いものが分かった 個人

13三角ボランティアガイド 3 ガイドができたから ④,⑤ 緊張して言葉がと中でとまるから 歴史のこと 個人

14ガイドをすること 3 みんなが西港のことを知ってもらえるか

みんなに三角西港らしさが伝わるように 選んだから

すばらしさ 個人

15三角西港のことが今まで以上に知れた ことです.

いろんなはっけんがあったからです. お客さんにちゃんと分かったもらいたい から色づかいをていねいにした

すばらしさ 個人

16三角西港ボランティアガイド 3 三角西港のことを知ってもらえたから 「三角西港らしさ」が分からなかったから み力的な部分 個人 17ガイドをしたこと 3 初めてだったから ②,④,⑤ あまりしたことがなかったから 自然豊かなこと

18ガイドをしたこと 3 初体験だったから ③,④ 案が,多かったから 自然豊かな所 個人

19三角西港をガイドしたこと 3 いっしょに歩いた人から,いろんな話を 聞けたから

③,④ いろんな案が出てまよったから 自然の良さが分かる 全員

20実さいにガイドをしてお客さんと楽しく会

話ができたこと 3 きんちょうしたけれど上手にできて,うれ しかったからです.

初めてだったのでお客さんのことを考え たコース作りが難しかったです.

建物以外の人の優しさ,自然の美しさが 実感できると思います.

全員 21みんなとガイドの練習をしているとき >3みんなと協力してできたから 分かりやすいように伝えようとしたから 自然豊かなこと 個人 22裁判かんになりきったこと 3 みんなでしたから ②,③,

④,⑤

どうすればよく見てくれるのか考えたか

自然が豊かなところ みんな

23三角西港を楽しくガイドしたこと 3 自分も楽しみつつ,三角西港を楽しんだ から

わかりやすく,伝えないといけないから 歴史だけでなく自然豊かなこと 全員 24さいばんしょでさいばんをしていた 3 みんなでやったから ⑥模擬裁判 ともや君が本当のことみたいにえんぎを

したこと

昔のことおがわかった ぜんいん 25裁判官になって裁判したこと 3 ともや君がすごかったから 石がきの色などをだすのが難しかった 西港にいろんな自然がある 個人 26(アコウの木)知らなかったことが分かっ

たこと

(アコウの木)知らなかったことが分かっ たこと

お客さんのペースに合わせなければ,

ならなかったから

三角西港のみ力 個人

27れきしがわかったこと(アコウの木) はじめてしったから 三角西港 三角西港のよさ 個人

28皆で協力しながら説明できたこと 3 一人が説明している時にもサポートして くれたこと

写真を見ながら下絵をかくこと 三角西港の文化,自然 個人

29班全員で紹介する場所を決めたこと >3三角西港の良さをたくさん見つけること が出来たから

③,④,⑤ 三角西港の良さを誰でも分かるように伝 えるから

自然や歴史 個人

30三角西港らしいところの写真をとった 1 みんなで話しながら写真をとったから 話し合いがにがてだから 自然がいっぱいで古いものは残ってい

自分

31絵をかいたこと 2 絵が好きだから 西港のことをあまり知らなかったから いろいろな場所やしくみ みんな

32ガイド 3 お客さんが笑ってくれたから 写真を選ぶのにまよったから 自然と風景 個人

33いろんなところを回ったこと 1 しゃべたりしたから 絵をかくのがきらいだったから 今も昔の西港が残っていること 個人 7班

明治をたんのうできる三角西港

8班 山から海まで水が つながっているところ

1班 昔の風景などが味わえる所

2班 自然や古いものが残る場所

3班 自然や古いもの新しいものが たくさん集まっている三角西港

4班 自然ややさしさがあじわえる所

5班 明治時代にタイムスリップ

した気分になれる場所

6班 自然と海と歴史いっぱい西港

(7)

25

結 果 , 一 人 の 絵 が 特 異 点 に な っ て い る こ と が 望 ま し い と 考 え て い た が , 再 考 す る 必 要 が あ る .

今 回 は , 単 純 集 計 の み で あ る が , さ ら に ク ロ ス 分 析 等 行 い , 各 班 で の ボ ラ ン テ ィ ア ガ イ ド 体 験 に つ い て , 考 察 す る 必 要 が あ る .

5 .

ワ ー ク シ ョ ッ プ の 学 び に 関 す る 考 察

本 年 度 は , 三 角 西 港 に お け る 文 化 的 景 観 保 全 に 対 す る 理 解 を 基 盤 と し た 地 域 学 習 の ワ ー ク シ ョ ッ プ を 通 じ て , 三 角 小 学 校 の 児 童 た ち が 獲 得 し た 学 び に つ い て 定 性 的 に 分 析 し た .

分 析 に は , エ ピ ソ ー ド 記 述 の 手 法 を 用 い た が , 児 童 の 振 り 返 り に つ い て , メ タ 分 析 で き て い る の か は , 実 証 で き な か っ た . 各 班 に 同 行 し た リ ー ダ ー の 振 り 返 り も 合 わ せ て , 検 証 し て み る 必 要 が あ る , と 考 え る .

謝 辞 :

本 研 究 に は , 様 々 な 方 々 に ご 協 力 頂 き ま し た . 三 角 小 学 校 校 長 先 生 を は じ め 教 諭 の 先 生 方 , 三 角 西 港 の 地 域 住 民 の 皆 様 , 特 に と も に ワ ー ク シ ョ ッ プ に 参 加 し た , 宇 城 市 教 育 部 世 界 遺 産 推 進 室 の 藤 川 氏 , 神 川 氏 , ( 株 ) エ ス テ ィ 環 境 設 計 の 赤 星 氏 , 豊 崎 氏 , そ し て と も に 運 営 に 携 わ っ た 熊 本 大 学 工 学 部 社 会 環 境 工 学 科 地 域 風 土 計 画 研 究 室 の 学 生 諸 君 に は , た い へ ん お 世 話 に な り ま し た . 記 し て 感 謝 の 意 を 表 し ま す .

参 考 文 献

1 ) 松 浦 晃 一 郎 , 世 界 遺 産 ユ ネ ス コ 事 務 局 長 は 訴 え る , 講 談 社 , 2 0 0 8 . 6 .

2 ) 都 市 生 活 研 究 局 ( 著 ) ・ 伊 藤 香 織 ・ 紫 牟 田 伸 子 ( 監 修 ) , シ ビ ッ ク プ ラ イ ド ― 都 市 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を デ ザ イ ン す る , 読 売 広 告 社 , 2 0 0 8 . 1 1 .

3 ) 伊 藤 香 織 + 紫 牟 田 伸 子 ( 監 修 ) ・ シ ビ ッ ク プ ラ イ ド 研 究 会 ( 編 著 ) , シ ビ ッ ク プ ラ イ ド 2 【 国 内 編 】 ― 都 市 と 市 民 の か か わ り を デ ザ イ ン す る , 読 売 広 告 社 , 2 0 1 5 . 9 . 4 ) 「 ま ち 歩 き 」 を し か け る コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ツ ー リ ズ ム の 手 ほ ど き , 茶 谷 幸 治 , 学 芸 出

版 社 , 2 0 1 2 . 8 .

5 ) フ ッ ト パ ス に よ る ま ち づ く り 地 域 の 小 径 を 楽 し み な が ら 歩 く , 神 谷 由 紀 子 編 著 , 水 曜 社 , 2 0 1 4 . 5

6 ) 山 内 祐 平 ・ 森 玲 奈 ・ 安 斎 勇 樹 , ワ ー ク シ ョ ッ プ デ ザ イ ン 論 , 慶 応 義 塾 大 学 出 版 会 , 2 0 1 3 . 6 .

7 ) 鯨 岡 峻 , エ ピ ソ ー ド 記 述 入 門 , 東 京 大 学 出 版 会 , 2 0 0 5 . 8 .

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Research on the study of workshop for preservation of the value of cultural landscape in Misumi-Nishi port

Naoto TANAKA and Kento TAKENAGA

T h e M i s u m i - n i s h i p o r t i s l o c a t e d i n M i s u m i t o w n , U k i c i t y , K u m a m o t o p r e f e c t u r e . T h i s o l d s t o n e p o r t i s o n e o f “ M e i j i t h r e e i m p o r t a n t p o r t ” a n d w a s s e l e c t e d a s t h e U N E S C O ’ s w o r l d h e r i t a g e

“ S i t e s o f J a p a n ’ s M e i j i I n d u s t r i a l R e v o l u t i o n : I r o n a n d S t e e l , S h i p b u i l d i n g a n d C o a l M i n i n g ” . I n t h i s y e a r , t h e a u t h o r s c a r r i e d o u t w o r k s h o p s f o r t h e p r e s e r v a t i o n o f c u l t u r a l l a n d s c a p e a n d c o m m u n i t y d e v e l o p m e n t i n t h e M i s u m i - n i s h i p o r t a s t h e r e g i o n a l s t u d y w i t h s t u d e n t s w h o a r e s i x t h g r a d e r o f M i s u m i E l e m e n t a r y S c h o o l , t h r e e t i m e s . I n t h i s s t u d y , i t i s a i m e d t o a n a l y z e q u a l i t a t i v e l y a b o u t t h e i n d i g e n o u s k n o w l e d g e a n d e x p e r i e n c e s t h a t c h i l d r e n a c q u i r e d t h r o u g h t h e w o r k s h o p w h i c h a s s u m e d u n d e r s t a n d i n g f o r t h e c u l t u r a l l a n d s c a p e p r e s e r v a t i o n . A c t u a l l y , e a c h w o r k s h o p h a v e a t h e m e s u c h a s , i ) D i s c o v e r t h e s i n g u l a r p o i n t o f t h e M i s u m i - n i s h i p o r t , i i ) M a k i n g t h e s t o r y o f t o w n w a l k ( M a c h i - a r u k i ) i n t h e M i s u m i - n i s h i p o r t a n d i i i ) T a l k i n g t h e v a l u e o f t h e M i s u m i - n i s h i p o r t .

(2 0 1 7 . 2 . 2 1 受 付 )

参照

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