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障害児をもつ母親が育児の中で感じる感情特性に関する研究 [ PDF

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(1)障害児をもつ母親が育児の中で感じる感情特性に関する研究 ∼わが子における障害の受け止め方と感情に影響を及ぼす要因との関連について∼ キーワード:脳性マヒ,自閉症,知的障害,母親の感情,感情に影響を及ぼす要因. 人間共生システム専攻 金 勍順 【問題と目的】. 参考にして作成した。. 障害児をもつ母親が育児の中で悩んだり、不安になるこ. 結果と考察障害児の母親群では 14 項目、健常児の母親群で. とは当然であるが、子どもの成長や変化に対する喜びもあ. は 27 項目にフロア効果あるいは天井効果が見られた。これ. ると思われる。このような母親を対象にして援助を考慮し、. より、障害児の母親と健常児の母親では心理特性の構造が. 母親が持つ現実のストレス・不安に関する研究や障害受容. 異なることが考えられる。そこで、障害児の母親の心理特. の心理過程の研究が多く行われてきた(田中・丹羽;1990、. 性についてさらに詳しく検討するために「子の存在に対す. 倉重・川間;1995,田中・藤井;1998,奇・大野;1996) 。. る肯定感」 、 「母子を取り巻く環境との付き合い方」 、 「育児. これに関する研究は日本においては多く見られるが、韓国. に対する不安」という 3 つの視点(金;2002)により、項目. における研究は少ない。しかし、韓国と日本では、障害に. ごとに t 検定を行った。 『子の存在に対する肯定感』につい. 対する社会理解や認識が違い、日本の研究で得られた知見. ては、全ての項目に障害児の母親が健常児の母親より平均. がそのまま当てはまるとはいいがたい。朴(2003)によると. 得点が有意に低かった。これより、障害児の母親が健常児. 韓国の場合は、社会の障害に対する理解がまだ低いために. の母親より育児を通して成長し、学び、人間関係が広がっ. 周りの人々の視線が気になることが多く、外に子どもを連. たという評価が低いことが示されたことがうかがわれた。. れて出るのも大変だと述べている。また、障害の程度にか. 『母子を取り巻く環境との付き合い方』については、子ど. かわらず子どもの就学時期を遅らせても一般の学校に就学. もを連れて外出したり、家族の協力についての項目に障害. させようとする親の傾向が強いのではないかと思われる。. 児の母親が健常児の母親より平均得点が有意に低かった。. 安(1992)によると、血縁関係が強く家系を大事にすると. これより、障害児の母親は健常児の母親より子どもを連れ. ともに、家父長制の男児が尊重される風潮から、母親は障. て積極的に外出する機会に恵まれず、育児に関して家族の. 害児を産んだという罰悪感を家族や親類に対して感じやす. 協力を感じにくいと考えられる。一方、隣人との付き合い. いと述べている。. や夫婦関係及び子どもへの周囲の目に関する項目には有意. そこで本研究では、質問紙を用いて障害児の母親の心理. 差が認められなかったことから、韓国の母親が一般的に子. 特性をより明確するために、健常児の母親と比較検討する. 育てによって抱く感情なのではないかと考えられる。 『育児. ことを目的とする(第Ⅰ研究)。次に母親が子どもをどのよ. に対する不安』については、子どもの発達が気になったり、. うに受け止めているのかについて把握するために、障害児. 子どもに神経質になるなどの養育態度、育児に対する疲労. に対する感情、育児の中で感じる感情について障害種別に. 感に関する項目に障害児の母親が健常児の母親より平均得. 検討する(第Ⅱ研究)。さらに、 『わが子がもつ障害の特性』. 点が有意に低かった。これより、障害児の母親が子どもの. に関する要因、 『養育態度』に関する要因、 『専門機関での. 発達に関する不安や育児によって生ずる不安感が低いと考. 診断』に関する要因が、 『母親の障害の受け止め方』 、さら. えられる。一方、育児への自信のなさ、大変さ、負担感な. には『母親の行動』に影響を及ぼすという仮説を立て、面. どの育児にまつわる項目については有意な差はみられなか. 接を用いて障害種別に検討する(第Ⅲ研究)。. ったことから、障害の有無に関わらず、母親が子育ての中. 【第Ⅰ研究】 障害児を持つ母親の心理特性に関する. で感じる気持ちや心理状態として両群の共通点が見られた. 検討. ∼健常児をもつ母親との比較を通して∼. と思われる。. 方法:韓国における障害児(M=8.65 歳、SD=4.75)の母親 176. 【第Ⅱ研究】. 人と健常児(M=8.89 歳、SD=2.67)の母親 227 人。. ティブな感情について. 質問紙構成:障害児をもつ母親が育児の中で感じる肯定的. 方法:韓国における脳性マヒ児(M=5.82 歳 SD=2.04)の母. な感情と否定的な感情、育児に関わる環境から 48 項目を 4. 親 11 人、自閉症児(M=6.07 歳 SD=2.06)の母親 14 人、知. 件法で構成。奇(1995)、牧野(1982)、住田ら(1998)などを. 的障害児(M=7.22 歳 SD=3.03)の母親 9 人。. わが子におけるポジティブな感情とネガ ∼障害種別に検討∼.

(2) 質問紙構成: 障害児に対する感情について/『ほほえましい』 、 『たのしい』 、 『やさしい』など、母親が子どもを受容する感情 11 項目と 『はずかしい』 、 『めんどうくさい』 、 『うらめしい』など、. 結果と考察:わが子の障害の受け止め方と感情に影響 を及ぼす要因について <分析 1> 個別に検討(表 1 参照) 各ケースの逐語録に基づいて『わが子がもつ障害の特徴』 、. 母親が子どもを否定する感情 11 項目を花沢(1992)の対児. 『養育態度』 、 『専門機関での診断』 、 『母親の障害に対する. 感情尺度を参考にして 4 件法で作成した。. 受け止め方と感情』 、 『母親の行動』 、 『支えになったもの』 、. 育児の中で感じる感情について/『普通の母親には味わえな. 『支えにならなかったもの』について個別に検討した結果. い喜びがある』 、 『この子を通して生活に意欲が出るのを感. を表 1 に示す。この結果より、 『母親の障害に対する受け止. じる瞬間が多い』など母親が育児の中で感じるポジティブ. め方と感情』と『母親の行動』は『わが子がもつ障害の特. な感情 13 項目と『この子に変化がないと落ち込む』 、 『この. 徴』 、 『養育態度』 、 『専門機関での診断』によって影響を受. 子に申し訳なさを感じる』 などネガティブな感情14 項目を、. けていることが示された。また、育児を続けるのに支えに. 奇(1995) 、金(2002)を参考にして 4 件法で作成した。. なったものについては「障害に対する一般知識」 、 「信仰心」 、. 結果と考察: ( 「 」は母親の話). 「主人の支え」 、 「療育者との出会い」などが示された。こ. <分析 1>対児感情について. れにより、対象者個々の背景や文脈を理解することができ. 障害種別(3:脳性マヒ,自閉症,知的障害)×対児感情(2:. たのではないかと考えられる。. 受容する感情, 否定する感情)の2 要因分散分析を行ったと. <分析 2> 障害別に検討. ころ、有意差は見られなかった。このことから、障害の特. 1) 脳性マヒ児をもつ母親の感情特性について(表2-1参照). 徴にかかわらず、わが子に対する感情が共通して見られた. 『わが子がもつ障害の特性』については,子どもが生ま. のではないかと考えられる。. れて数ヶ月経った時期に「痙攣」 、 「寝たきり」 、 「歩けない」. <分析 2> ポジティブな感情とネガティブな感情について. という身体面での発達的特徴を多く持っており、母親が子. 障害種別(3: 脳性マヒ,自閉症,知的障害)×育児の中で感. どもの障害を早期に発見することが多いことが示された。. じる感情(2:ポジティブ感情,ネガティブ感情)の2要因分散. そこで、 『養育態度』については、1 歳未満の早期から身体. 分析を行ったところ有意差は見られなかった。そのことか. 面の改善を狙った理学療育、動作訓練を中心に開始するこ. ら、障害種別にかかわらず、わが子を育児する中で感じる. とが示された。 『専門機関での診断』について、多くの母親. 感情が共通しているのではないかと考えられる。 安(1992). が MRI 検査、CT 検査、脳波検査などの医学検査を通して子. によると脳性マヒ児の母親の場合は家族に対して「障害児. どもの障害について Dr.から説明を聞くことが示された。以. を産んだ」という罪悪感をもつ。反面、自閉症児の母親の. 上より、脳性マヒ児の母親の場合は子どもの障害に対して. 場合は「自分のしつけが悪いせいで障害になった」と罪悪. 納得しやすい状況にあり、障害を受け止めやすいのではな. 感をもっている。つまり、今回『この子に申し訳なさを感. いかと考えられる。しかし、子育てにおける『母親の行動』. じる』という気持ちの背景が異なる可能性がある。そのこ. に影響を及ぼす要因については、多くの母親から「療育機. とについては、今後にさらに細かく検討する必要があるの. 関の不足」 、 「療育費の負担」 、 「身体面の世話に対する負担. ではないかと考えられる。. 感」 、 「主人からの手伝いや理解」 、 「周囲の子どもの視線や. 【 第Ⅲ研究】 わが子における障害の受け止め方と感情. 理解不足」 、 「家族からの世話の手伝い」 、 「子どもの身体面. に影響を及ぼす要因との関連について∼障害種別検討∼. での変化」 、 「信仰心」などが示された。以上の結果により、. 方法:研究Ⅱの対象者と同じ。. 韓国の脳性マヒ児の母親の場合は,まだ、療育機関などの. 面接の内容と構成:. 物理的な環境、および周囲との関係に関する問題から子ど. 育児の中での主な出来事と、その時のお母さんの気持ちを. もの養育の大変さを抱くのではないかと考えられる。. 中心に、半構造化面接を用いて質問した。①障害をもつ子. 2) 自閉症児をもつ母親の感情特性について(表 2-2 参照). どもの出生時、②専門機関に診断に行ったきっかけ、③診. 『わが子がもつ障害の特性』については, 「独り遊びが多. 断されるときどんなふうに説明を聞いたのか、そのときの. い」 、 「外でパニックが激しい」 、 「毎日お皿を回したり、鍋. 気持ち、④療育開始の時期、⑤障害を持つ子どもをどう思. のふたを回すなど同じ行動を繰り返す」などの行動面と、. っているのか、⑥子どもの障害をどう思っているのか、⑦. 「私とやりとりができない」 、 「私が与えた刺激に対して反. 障害をもつ子どもの長所、⑧育児の中で大変だったこと、. 応がない」 、 「私と視線を合わせない」などの対人関係面で. ⑨育児の中で幸せだったエピソード、⑩語った後の感想に. の特徴を多く持っていることが示された。 『専門機関での診. ついて聞き取りを行った。. 断』と『養育態度』については、韓国では自閉症は「発達.

(3) 障害」とひとくくりにして障害登録されることから、専門. 早く遅れに気づいて、よくしてあげればよかった」という. 家はそれを踏まえて発達障害と診断することが多い。それ. ように、自分自身を責める傾向に違いが見られた。. により、あいまいな告知を受けた多くの母親が子どもの障. 次に、療育に対する焦りに関して、以下のような背景の. 害について単に発達が遅れていると軽く捉えることが示さ. 違いが見られた。脳性マヒ児の母親の場合「私が療育を頑. れた。そこで母親は「私が頑張れば、治る」と療育を頑張. 張れば、歩けるようになるかも」という期待が前提にある。. れば通常の発達の状態に追いつく希望を持ちやすく、療育. 自閉症児の母親の場合、あいまいな診断を受けて治るとい. に焦るのではないかと考えられる。また、多くの母親は専. う希望をもつため、様々な療育を試そうと焦る。知的障害. 門機関の告知のあり方があいまいで説明も不十分なことか. 児の母親の場合「わが子は発達が遅れているだけで健常だ」. ら、繰り返し再診断を希望し、専門機関を転々とする傾向. と捉えて、年齢相応の発達状態に早く追いつくために焦る。. が見られた。そのことから、療育に焦りながらも子どもの 障害に対して受け止めることが難しいことがうかがわれた。. 表2- 1 脳性マヒ児をもつ母親の感情特性に影響を及ぼす要因 わが子がもつ障害の特徴. 診断時期. 朴(2003)は韓国の自閉症児の母親の場合は,診断名の確実 な根拠を探すために、病院を転々と受診し続けると述べて いる。 『母親の行動』に影響を与えるものとして、 「家族関. 療育時期 1- 2語文話せる 普通に会話 指示理解力ない 一人で歩けない. 現在. 早期診断 医学検査 身体の体の改善のための療育 機関 理学療法、動作訓練 早期に療育開始 緊張が強い筋肉を切る手術 経済的大変( 補助器具が高い). わが子がもつ障害の特徴. 養育態度. 診断時期. 続けることができているのではないだろうか。. 親の会 宗教. 療育時期 視線を合わせない 問題行動 身辺処理ができない 発話なし 1- 2語文話せる 簡単な指示理解 独りでの歩行. 療育の焦り 将来に対する不安 ( わが子の世話に対して) 育児に対する疲労感. 定期的に病院との 関わり. 専門機関での診断. 母親の感情. 母親の行動. ことが示された。 『専門機関での診断』と『養育態度』とに ついては、多くの母親が「数字や字を教える」などの学習. 現在. 場面になって初めてわが子に何らかの問題があることに気. 診断時期. わが子がもつ障害の特徴. 養育態度. されたことに不信を抱き、再受診すると、 「自閉症でははい」. 次々専門機関を 転々する. 専門機関での診断. 曖昧な診断 不十分な説明 ( 自閉症だ!) 誤断 障害について軽く考える. 再診断 療育時期. 母親の感情. 母親の行動. ショック 診断への拒否 認知の遅れ 状況の理解ができな い 一人遊び 他の子どもより遅れ 療育開始 ている. 付くことが多く示された。また、専門機関で自閉症に誤診. 様々な療育の開始. 育児に対する問題 「 子どもをどうすればいいの か分からなくて戸惑う」. 療育機関が足りない 現状の療育機関と母親が求め ている療育機関のギャップ(放 置されている) 療育機関と病院との療育に対 する見通しの差. 進路の悩み 「 学校のことが一番気にな る。」 受け止め方 ( 障害がある現実を受け止 める) 罪悪感(私のしつけのせい で) 表2- 3 知的障害をもつ母親の感情特性に影響を及ぼす要因. 意散漫」 , 「独り遊びが多い」 、という特徴を多く持っている. と診断されることが多く見られた。このような状況では子. 早期教育開始. 3回目診断 (医学検査もし てみる). 3) 知的障害児をもつ母親の感情特性について(表 2-3 参照) きない」 , 「他の子どもより認知などの面で遅れている」 , 「注. ショック. 曖昧な診断 ショック 障害専門療育機 不十分な説明 診断への不信を抱く 関で療育開始 わが子の障害を軽く考える Dr に対する怒り 再診断 診断の否認 障害を軽く考える( 遅れてい 療育に焦り るだけで). 一人遊び やりとりができない. も、 「信仰心」 、 「親の会での情報交換」などによって育児を. 『わが子がもつ障害の特性』については, 「状況理解がで. 母親の行動. 障害の早期発見. 刺激に対して反応が ない パニックが激しい. 行動の変化」などが示された。 以上のことより、母親はあいまいな診断に混乱しながら. 専門機関での診断 母親の障害の受け止め方と感情. NICUの生活. 受け止め方( 身体的に障害 があることについては確実 に認める) 罪悪感(障害児を産んだと いう) 表2- 2 自閉症をもつ母親の感情特性に影響を及ぼす要因. 係の葛藤」 、 「現状の療育機関と母親が求めているものとの ギャップ」 、 「信仰心」 、 「親の会での情報交換」 、 「子どもの. 養育態度. 痙攣.薬 寝たきり. 注意散漫 簡単な指示理解 独りで歩行. どもの障害に対して受け止めるのに混乱を抱きやすいので. 現在. はないかと考えられる。子育てにおける『母親の行動』に. 【 まとめと今後の課題】. 療育に焦り. ( 自閉症ではない!) 混乱(自閉症ではない、でも わからない) 障害の拒否 (健常児である し) 進路の悩み( 小学校) 罪悪感(よくしてあげてない)教育機関と相談. 影響を及ぼす要因については「信仰心」 、 「就学のための療. 第Ⅰ研究では、障害児の母親は自身の成長が感じづらか. 育機関との相談」 、 「子どもの変化」などが示された。また、. ったり、周囲の目が気になるなど、健常児の母親との間に. 自分の子どもの障害を軽く考え、一般の学校に就学させる. 違いが見られたが、育児不安などは障害の有無に関わらず. ために、1 年間就学を延期させる母親が多く見られた。以上. 母親に共通するものとして見出された。第Ⅱ研究では、子. の結果により、知的障害児の母親の場合は通常の発達の状. どもに対する感情や、育児の中で感じる感情について質問. 態に追いつく希望を持ち、障害があることを拒否する傾向. 紙を用いて調査したところ、障害種別に違いが見られなか. が強く見られた。. った。しかし、第Ⅲ研究で面接調査を行ったところ、 『母親. <分析 3> 障害間の検討. の障害の受け止め方に対する感情』や『母親の行動』 、 『そ. 分析 2 で障害種別に示された特徴に共通するものとして、. れらに影響を及ぼす要因』における質の違いが浮き彫りに. 『罪悪感』と『療育に対する焦り』が見られたが、その内. された。以上のことから、障害児をもつ母親が育児の中で. 容には相違が見られた。罪悪感について、脳性マヒ児の母. 感じる感情特性について把握する際の視点を得ることがで. 親の場合「障害児を産んだ」と、自閉症児の母親の場合「私. きたが、今後はそれらを臨床的にどのように活かし、援助. のしつけのせいで」と、知的障害児の母親の場合「もっと. につなげるかを探ることが必要である。.

(4) 表1 子どもの診断時期を基軸として『わが子の障害に対する受け止め方と感情』に影響を及ぼす要因について 出生 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月 腹這い/家族以外の 身体面や認知 わが子がもつ障害の特徴 発達の遅れに気付く 人とは関係形成が難 面の発達レベ しい ルが1歳水準. 36ヶ月 療育機関で泣かなくなった. 42ヶ月 48ヶ月 1-2語文話せる/ 入園できて嬉しい反面、養護学校の幼稚 あまり指示理解でき 園で悲しい。 ない/あるけない. 54ヶ月. 60ヶ月. 66ヶ月. 72ヶ月. 将来に対する不安 療育機関に 一生懸命に療育をするセラピストとの出会い/ 療法開始(理学療法) (私のように世話をし 対する不満 幼稚園に入園 てあげる人がない). 養育態度. 障害の疑い/受診/ MRI検査/診断 ショック(落ち着きが ない)/期待感・希望感で療 期待感(子どもの変 子どもをどう 療育機関に対する不 時期によって揺れがある(育児に意欲があって 診断時期より 育に焦り(早期発見で早く 化で1年後には歩け 扱えばいいか 満(セラピストが代わ 前向きになる時期、落ち込んで後ろ向きになる 期待感は弱くなった 治療すれば、早く治るかも) るかも) 戸惑い る際、私も落ち込む) 時期) /罪悪感(私がこう産んだせ いで). 専門機関での診断 脳 性 母親の障害に対する受け マ 止め方と感情 ヒ 母親の行動 支えになったもの. 30ヶ月. 療育開始. 動作法1週間キャンプ参加. 障害時の療育 子どもの発 施設に努めた 達段階につ 信仰心 時期がある。 いての知識. 出会う療育のセラピスト 療育機関の不足 (申し込んで待機する 時間が長い)/頻繁に セラピストが代わる。. 支えにならなかったもの. 子どもの変化 (療育機関で泣かなくなった). 子どもの障害は 1-2年に治療して治る ものでないことが分 かった 動作法1週間キャン プ参加 夫婦関係/ 家族の協力. 一生懸命なセラピストとの出会い 一人遊びが多い発達 の遅れ/毎日同じ行 動を繰り返す(皿を回 す). わが子がもつ障害の特徴. 簡単な理解力/簡単 な会話/一人で歩く/ 手とつないで移動. 問題行動/相手の感情理解が難しい/状 況判断が難しい. 養育態度 障害の疑い/診断 他の有名な病院で再診断(確定:はっきりと自 他のお医者に3回目の診断(自閉傾向が (診断のあいまいさ: 閉症ではないし,療育も要らない) あるから,療育を受けてと) 様子を見る). 専門機関での診断 自 母親の障害に対する受け 閉 止め方と感情 症. 母親の行動. 支えになったもの. 養育態度. 専門機関での診断 知 的 母親の障害に対して受け止 障 め方と感情 害 母親の行動. ショック/失敗感/挫折感/罪悪感(私のし つけのせいでこうなったのではと思うと自 障害に対する不安 分に対する罪悪感)/前見てもらったお医 者に裏切られた気持ち。. 療育開始. 本格的に療育開始/療育にあせり. 統合保育園 に入園/ 隣に同席し 手伝い. 診断により自ら問題を認識し,障害を受 療育期間との関わり 信仰心 け止めるようになった。. 育児を通し 下の子の存 て自己成長 在 感. 幼児教育専攻 (子どもの発 達段階につい ての知識). 支えにならなかったもの わが子がもつ障害の特徴. 診断名を話さないし, 安心/そのまま信じた 腹が立った. 夫婦関係. 診断のあいまいさ. 育児の疲れ. 言葉が出て こない. 学習の導入段階 が難しい 近所に言葉が出ない 子 が聴覚障害に診断さ れたという話を聞いて 診断/不十分な説明(私がわかるように言ってく れればいいのに,医学用語で言うから聞いても さっぱり分からない)/自閉だと診断. 再診断/ 3回目診断 正反対に診断(”自閉 (知能検査をして 症ではない!”) 障害登録). 失望感(自閉症と言われると)/診断システムへ Drが6ヶ月で治ると言ったからすぐ治ると の不信感(遊ぶ様子をちらっと見て”自閉だ”)/ 思ったが,療育機関の先生はすぐ治らな 安心感(自閉症は治 告知の雰囲気に対する反感(Dr達に囲まれて いと言う。今は3年間言語療法をしてい らないから) 診断され気持ち悪かった) る。. 混乱 罪悪感 将来のこと 将来に対す (育てる中でこの子は (私のせいでこう に一番心が る不安(1年 自閉症ではない気が なったのではな 痛む。差が 猶予させよ する。でも分からな いか) あるから。 うとした) い。). 不安で受信/ 療育開始(言語療法) 療育機関で の相談. 支えになったもの. 支えにならなかったもの. 普通の会話/ある程 度理解力/一人で歩く. 診断の状況. 病院と療育期間との子どもの療育に対す るキャップ. 子どもの 変化. 【 参考文献】 1.安知縁(1992) 家族におけるストレスと適応に関する研究 梨花女子大学大学院 修士論文 2.奇恵英 大野 博之(1996) 障害児をもつ母親の心理特性を捉える面接の試み 九州大学教育学部紀要 41(2),219∼226. 3.朴恵羽(2003) 自閉症児をもつ母親の療育ストレスに関する研究 嘆国大學特殊教育大学院 修士論文.

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