原始関数
関数 f (x) に対して、微分方程式 g
0(x) = f (x) を満たす関数 g(x) が存在する とき、これを f (x) の原始関数と云い、 g(x) が f (x) の原始関数である事を、式 g(x) = R
f (x)dx で表します。
また、原始関数を求める事を、単に、積分する、とも言います。
まあ、もう何を今更と云った感じかも知れませんが、これが原始関数の定義ですね。
この原始関数の事を『不定積分』と呼ぶ事も多いのですが、正しくはこれは原始関数 であって、不定積分ではありません。本来不定積分は定積分を使って定義されます。ま あ結果的に(ほぼ)同じものになるのでそう呼ぶこともあります。
また、式 g(x) = R
f (x)dx は、単にそう書くと云う事であって、それの意味する所は
式 g
0(x) = f (x) と全く同一です。
この定義からすると、ある関数の原始関数は存在しない事もあるようです。確かに原 始関数を持たない関数も存在しますが、特に話を連続関数に限れば、連続関数は必ず原 始関数を持ちます。また、この定義では1つの関数に対して原始関数が複数個存在する 可能性を否定しませんが、実は存在するならば必ず複数個(と云うか無限個)存在し ます。
しかし複数個存在するとは言っても、実はそれほど違うわけではなく、例えば g(x), h(x) が共に f (x) の原始関数であるとき、
(g(x) − h(x))
0= g
0(x) − h
0(x) = f (x) − f (x) = 0 ですので、きちんと書くと次の事実が知られています:
関数 f (x) は区間 I 上で定義されているものとし、 g(x) は区間 I 上で f (x) の原 始関数である(つまり、区間 I 上で微分方程式 g
0(x) = f (x) を満たしている)も のとする。
このとき、 f (x) の、区間 I 上での任意の原始関数 h(x) に対して h(x) = g(x) + C (ただし、 x ∈ I ) となる様な定数 C (これを積分定数とも云う)が存在する。
積分の落とし穴
さて、 『そんな事ぐらい知ってるよ!』と思われた方も多いと思いますが、まあまあ、
そう言わずに、まずは次の問題を考えてみて下さい:
問題1 次の条件を全て満たす関数 f (x) を求めて下さい:
f
0(x) = 1 x
2− 5x + 6 , f (1) = log 2, f (4) = 0.
どうでしょうね。え?そんな関数ねぇよって?
いやいや、ちゃんとありますよ。分かりますか?
分からないと云う方は、参考までにグラフを描いてみましょうか:
問題2 関数 g(x) = log Ø Ø Ø Ø
x − 3 x − 2 Ø Ø
Ø Ø の増減表とグラフの概形を描いて下さい。
微分と云うのはグラフの傾きに対応していましたよね。グラフをよく見ると、何か気 付きませんか?
更にこんなのはどうでしょうね?
問題3 関数
1x
の原始関数 h(x) で、 h(x) = log | x | + K ( K は実数)と書けない ものを求めて下さい。
問題4 次の関数 p(x) の導関数を求めて下さい:
p(x) = tan x + n ( − π
2 + nπ < x < π
2 + nπ ) n は整数 問題5 x 6 = 0 で定義された関数 f (x) であって、
f
0(x) = 0, f ( − 1) = − 1, f(1) = 1
を満たすものを求めて下さい。
タネあかし
関数 f (x) の定義域が単なる区間ではなく、幾つかの区間に分かれている様な場合に は注意が必要です。
例えば関数 f (x) =
1xの定義域は −1 < x < 0, 0 < x < 1 であり、
log | x |
は f (x) の1つの原始関数です。それは間違いありません。
しかし、 f (x) の任意の原始関数が log | x | + C の形に書けるわ けではない と云う事に注意しなければなりません(まあ、わざと細かい話をして るんだけどね)。
例えば次の関數 h(x) :
h(x) =
log | x | x < 0 log | x | + 1 0 < x
もやはり関数 f (x) の原始関数なんですね(微分してみれば分かります)。
この関数 h(x) は、 f (x) の定義域全体で見ると log | x | + C の形はしていませんが、
f (x) の定義域を構成している各区間に限って見れば、各々の区間に於いては log | x | + C の形になっています。
つまり、積分定数と云うものは、定義域を構成する各区間ごとに定まるものなんです。
一般に、 f (x) =
1xの任意の原始関数は、
log | x | + C x < 0 log | x | + D 0 < x の形をしています( C, D は任意の定数)。
しかし、いつも定義域が幾つかの区間に分かれて居る度にこんな風に場合分けして書 いているのも馬鹿馬鹿しいので、以上の事柄は『明らか』な事であるとして、そう云う 意味も含めて、単に
1
x
の原始関数は log | x | + C ( C は積分定数)である
と書いても怒られる事は少ないでしょう(ただし、こう書いた場合の積分定数 C は、単 なる『任意の定数』とは別の意味を含んでいて、定義域を構成する各々の区間ごとに違 う可能性を否定していません)。
なぜ『明らか』なのか分からないと云う人は、気にしない事にするか(いや、マジ で)、面倒でも場合分けして書くか、或は、いっその事、 積分定数が出て来る事自 体が『明らか』な事と考えて しまって、
1
x
の原始関数は log | x | である
とした方が良いかも知れません。単に『原始関数を求めて下さい』と言われた場合に は、 個人的にはこちらをお勧めします。
しかし、 『全ての原始関数 を求めて下さい』と念を押された様な場合には、やはりも う少し詳しく書くべきなので、区間ごとに場合分けしたものを書いておくと出題者に
『ああ、この人はちゃんと細かいところまで分かっているんだな』と感じてもらえると 思います。
原始関数の基本的な性質
線形性: Z
{ af(x) + bg(x) } dx = a Z
f (x)dx + b Z
g(x)dx ただし、 a, b は定数。
部分積分:
Z
f (x)g(x)dx = f (x) Z
g(x)dx − Z Ω
f
0(x) Z
g(x)dx æ
dx.
置換積分:
F(x) = Z
f (x)dx
であるとき、微分可能かつ微分も連続な関数 g によって x = g(t) と置くと、
F(g(t)) = Z
f (g(t))g
0(t)dt.
基本的な関数の原始関数
1.
Z
x
adx =
1
a+1
x
a+1(a 6 = − 1)
log | x | (a = − 1)
(積分定数は省略、以下同様)
2.
Z
e
xdx = e
x3.
Z
log | x | dx = x log | x | − x
4.
Z
sin x dx = − cos x
5.
Z
cos x dx = sin x
6.
Z
tan x dx = − log | cos x |
7.
Z 1
cos
2x dx = tan x 8.
Z 1
sin
2x dx = − 1 tan x 9.
Z 1
x
2− 1 dx = log Ø Ø Ø Ø x − 1
x + 1 Ø Ø Ø Ø 10.
Z 1
x
2+ 1 dx = Tan
−1x 11.
Z 1
√ 1 − x
2dx = Sin
−1x
12. Z p
1 − x
2dx = 1 2
≥ x p
1 − x
2+ Sin
−1x ¥
13.
Z 1
√ x
2+ a dx = log Ø Ø Ø x + p
x
2+ a Ø Ø
Ø (a 6 = 0)
14. Z p
x
2+ a dx = 1 2
≥ x p
x
2+ a + a log Ø Ø Ø x + p
x
2+ a Ø Ø Ø ¥
(a 6 = 0)
定積分
積分には今やった原始関数( 不定積分)と、もう1つ、今から書く定積分の2種類 がありますが、計算上は大して区別する必要はないかも知れません。ただし、そもそも 全く別のものですので『違うものなんだ』と云う認識は必要です。
定積分
きちんと定義しようとするとなかなか大変なので、簡単のために連続関数に対しての み定義する事にしましょう(本当は連続である必要はない)。
区間 I = [a, b] 上で定義された連続関数 f (x) に対して、次の様な和を考える:
区間 I の有限分割 ∆ : a = d
0< d
1< · · · < d
n= b ごとに、各区間内での最大 値あるいは最小値と区間の長さの積をすべて足しあわせたもの:
R
max(f : ∆) = X
n k=1µ
dk−
Max
1≤x≤dkf (x)
∂
(d
k− d
k−1)
R
min(f : ∆) = X
n k=1µ
dk−
Min
1≤x≤dkf (x)
∂
(d
k− d
k−1)
を考えると、区間の分割を細かくして行った時にこの2つの和は同じ値に収束 する事が知られているので、その値の事を関数 f の、区間 I 上での定積分と言い、
記号 Z
b af (x)dx あるいは Z
I
f (x)dx, Z
[a,b]
f (x)dx
で表す。
不定積分
そして、この定積分とさっきやった原始関数を結ぶものが所謂不定積分と呼ばれるも のです。まずは不定積分の定義から確認しておきましょう:
区間 I = [a, b] で定義された連続関数 f (x) に対して、新たな I 上の関数 F (x) を F (x) =
Z
x af (y)dy ( a ≤ x ≤ b ) で定め、この関数の事を f (x) の不定積分と云う。
この不定積分は( f が連続関数なら)微分可能である事が知られています。で、実際 に微分すると皆さんよくご存知の様に F
0(x) = f (x) となっています。従ってこの不定 積分は f (x) の原始関数の1つになっています。
ここで注意しなければならないのは、もしも f (x) が区間 I 上で連続でない場合には、
そもそもその不定積分が(連続である事は分かりますが)微分可能とは限りませんし、
もし不定積分が微分可能であったとしても、その微分が元の関数 f (x) と一致するとは 限りません。つまり、 不連続関数に対しては、必ずしも F
0(x) = f (x) とは言 えない と云う事です。
参考:微分可能な不定積分が存在するにも関わらず、不定積分の微分が元の関数 と一致しない例
区間 I = [0, 1] で定義された次の有界関数:
φ(x) =
(
0 ( x は無理数または 0 )
1
m
( x は有理数で、既約分数に書いたとき x =
mnであるもの)
は積分可能であって、
R10
φ(x)dx = 0 である事が知られています。
R
min(φ : ∆) =
Xnk=1
µ
dk−
Min
1≤x≤dkφ(x)
∂
(d
k−d
k−1) = 0
である事は、どんな分割をしても全ての小区間内に無理数が入っている事から明らかです ね。これは分割を細かくしたところで変わりません。よって分割を細かくして行った極限 値も 0 です。
一方 R
max(φ : ∆) の方なんですが、これもやはり分割を細かくした時の極限を考えると 0 になります。
N を十分大きな自然数としましょう。これを任意に選んで固定しておきます。
このとき、区間 I = [0, 1] 内の有理数のうち、既約分数で書いた時に分母が 2N より小 さいものは有限個しかありません。そりゃそうだ、例えば分母が 2N のものは(可約分数 のものは約分すると分母が更に小さくなりますが、これを含めても)
1 2N , 2
2N , 3
2N , . . . , 2N 2N
ですからね、 2N 個しかありません。分母が 2N
−1, 2N
−2, . . . , 1 のものを全てカウントして も同様で、結局全部で有限個(仮に M 個とします)しかありません。それを q
1, q
2, . . . , q
Mとしましょう。
そこでこの有限個の(分母が 2N より小さい)有理数 q
kそれぞれの周りに小さな区間
∆
kをとります。このとき、幅を小さくとれば次の2つの条件を満たす様にする事が出来 ます:
•
小さな区間 ∆
kは互いに交わらない
•
小さな区間 ∆
kの幅の総和は
12N
を越えない
そして、区間 I = [0, 1] を、この小さな区間達 ∆
kと、あとはそれらの隙間の区間を使っ て分割したものを
∆ : 0 = d
0< d
1<
· · ·< d
n= 1
とします。これは所謂区間 I の有限分割になっていますので、この分割に対して R
max(φ : ∆) を考えると、
R
max(φ : ∆) =
Xnk=1
µ
dk−
Max
1≤x≤dkφ(x)
∂
(d
k−d
k−1)
=
X∆kのみについての和
µ
dk−
Max
1≤x≤dkφ(x)
∂
(d
k−d
k−1)
+
X∆k以外についての和
µ
dk−
Max
1≤x≤dkφ(x)
∂
(d
k−d
k−1)
ですが、前者の和については、最大値の部分はどうせ 1 より小さいですし、区間の長さの 総和は
2N1を越えない様にとってあります。また後者の和、すなわち ∆
k以外の部分では 既約分数にした時の分母が最小でも 2N だったわけですから、 φ の定義を思い出せば最大 値の部分はせいぜい
12N
ですし、それらの区間の長さの総和はどうせ 1 を越える事はあり ませんから
<1
·1 2N + 1
2N
·1
< 1 N となります。
いいですか、一番最初に N は勝手にとって固定しましたね?と云う事は、どんな大き な N に対しても、 R
max(φ : ∆) が
N1より小さくなる様な区間 I の有限分割 ∆ が存在す るわけです。
と云う事は、分割を細かくして行った時の極限値は 0 でなければならない事になります
(分割を細かくすると R
max(φ : ∆) は更に小さくなります)。
以上により R
min(φ : ∆), R
max(φ : ∆) 共に分割を細かくして行った極限値は 0 です。
不連続関数が可積分と云うのはこの2つの極限値が一致する事であり(連続関数の場合 はこれら2つの極限値は常に一致しています)、その同一の極限値の事を定積分と呼びま すので、結局 φ は I 上で積分可能であって、積分値は 0 となります。
しかも、 φ(x)
≥0 なので 0
≤Z x 0
φ(y)dy
≤ Z 10
φ(y)dy = 0
より、関数 φ(x) の不定積分は定数関数 0 である事が分かります。これを微分するとやは り定数関数 0 ですが、これは元の関数 φ(x) とは一致しません(無理数および 0 でしか一 致しません)。
しかし、こう云った不具合が生じるのは元の関数 f (x) がそもそも原始関数を持たな い場合です。もし元の関数 f (x) が(不連続関数であっても)原始関数を持つのなら、
それは不定積分である事が知られています。
もっとも、今回は連続関数の積分しか考えない事にしていて、原始関数は常に存在し ますので、この様な鬱陶しい話は考えないで済む事になります。
微分積分学の基本定理
[微分積分学の基本定理] 区間 I = [a, b] で定義された連続関数 f (x) の任意の原 始関数 g(x) に対して
Z
b af (x)dx = g(b) − g(a) (これを = [g(x)]
baとも書く)
が成り立つ。特に、
d dx
Z
x af (y)dy = g
0(x) = f (x) である。
区間 I = [a, b] の任意の分割 ∆ : a = d
0< d
1< d
2< · · · < d
n= b に応じて g(a) − g(b) = g(d
n) − g(d
n−1) + g(d
n−1) − g(d
n−2) + · · · + g(d
1) − g(d
0) と分解してそれぞれに平均値の定理を適用すると、
= g
0(c
n)(d
n− d
n−1) + g
0(c
n−1)(d
n−1− d
n−2) + · · · + g
0(c
1)(d
1− d
0) となる様な c
kが d
k−1< c
k< d
kの間に存在する( k = 1, 2, . . . , n )。しかし、 g は f の 原始関数だったから
= f (c
n)(d
n− d
n−1) + f (c
n−1)(d
n−1− d
n−2) + · · · + f (c
1)(d
1− d
0)
= X
n k=1f (c
k)(d
k− d
k−1)
であって、この右辺は先に定積分の定義で用いた R
max(f ; ∆) よりは小さく、 R
min(f; ∆) よりは大きい。
従って、
R
min(f ; ∆) < g(b) − g(a) < R
max(f ; ∆)
の各辺で区間の細分の極限をとれば題意を得る。
この様に、関数 f が区間 [a, b] で連続でないと平均値の定理が使えないので今見た基 本定理は成り立ちません。
問題6 次の議論の誤りを指摘し、修正して下さい。
µ
− 1 x
∂
0= 1 x
2なので、 Z
1−1
1 x
2dx =
∑
− 1 x
∏
1−1
= − 2 となる。
正の関数を積分して負になっちゃってますからね。ま、簡単だとは思いますが修正し て正しい積分の値を求めてみて下さい。
また、これは以前3角関数の逆関数を勉強した時に問題として挙げたものですが、ま だ考えた事がないと云う方も多いでしょうから、もう一度ここに挙げておきましょう。
どうでしょうね:
問題7
(1) Tan
−1Ω 1
2 µ
1 − 1 x
∂æ
の導関数が 2
4x
2+ (x − 1)
2となる事を示して下さい。
(2)上の(1)の結果を使って次の積分を求めて下さい:
Z
1−1
2
4x
2+ (x − 1)
2dx
(3)上の(2)の結果を見て何か考える事はありませんか?
誤りがあるようであれば何が問題であったのか説明し修正して下さい。
積分区間内に不連続点があったり、積分区間の端で発散している様な関数を積分する 時は注意が必要です。また、積分区間が [1, 1 ), ( −1 , 0], ( −1 , 1 ) の様な有界でない 区間である場合にも同様に注意が必要です。
有理関数の原始関数
有理関数(つまり、分子・分母が多項式である様な分数関数)の原始関数を求めてみ ましょう。
全ての有理関数は
(多項式)+(分子の次数が分母の次数より低い有理式)
の形に変形する事が出来ます。多項式の原始関数は簡単に求められますので、『分子の 次数が分母の次数より低い有理式』の原始関数を求める事が主要な問題になります。
部分分数分解
まず準備として分母を(実数の範囲で)因数分解しておきましょう:
P(x) Q(x)
= P (x)
(x + a
1)
l1· · · (x + a
m)
lm· { (x + b
1)
2+ c
21}
p1· · · { (x + b
n)
2+ c
2n}
pn虚数解を持つ2次式の部分は平方完成してそのままにしておきます(ただし c
k> 0 と します)。で、肝心の分解ですが、これは
= A
1,1x + a
1+ A
1,2(x + a
1)
2+ · · · + A
1,l1(x + a
1)
l1+ · · ·
+ A
m,1x + a
m+ A
m,2(x + a
m)
2+ · · · + A
m,lm(x + a
m)
lm+ B
1,1(x + b
1) + C
1,1(x + b
1)
2+ c
21+ B
1,2(x + b
1) + C
1,2{ (x + b
1)
2+ c
21}
2+ · · · + B
1,p1(x + b
1) + C
1,p1{ (x + b
1)
2+ c
21}
p1+ · · ·
+ B
n,1(x + b
n) + C
n,1(x + b
n)
2+ c
2n+ B
n,2(x + b
n) + C
n,2{ (x + b
n)
2+ c
2n}
2+ · · · + B
n,pn(x + b
n) + C
n,pn{ (x + b
n)
2+ c
2n}
pnと云う形に分解されます。ちょっとごちゃごちゃしていて見にくいかも知れませんが、
大事なのは、結局のところ、現れるものとしては A
m,lm(x + a
m)
lm, B
n,pn(x + b
n) + C
n,pn{ (x + b
n)
2+ c
2n}
pnの型のものしかないと云う事です。どんな有理式も結局のところこの型のものの有限個 の和で書けているわけですから、これらの分数式が最も基本的な分数式であると云える でしょう。従って、この基本的な分数式の原始関数さえ求められれば有理式の原始関数 は全部求められると云う事になります。
基本的な有理関数の原始関数
まず最初の型:
A
m,lm(x + a
m)
lmですが、これは簡単に
Z A
m,lm(x + a
m)
lmdx =
Am,lm
1−lm
(x + a
m)
−lm+1(l
m> 1)
A
m,1log | x + a
m| (l
m= 1) と求まってしまいますね。
問題は2番目の型ですが、これを更に B
n,pn(x + b
n) + C
n,pn{ (x + b
n)
2+ c
2n}
pn= B
n,pn(x + b
n)
{ (x + b
n)
2+ c
2n}
pn+ C
n,pn{ (x + b
n)
2+ c
2n}
pnと2つのパートに分けて考えましょう。
最初の部分は、これは Z B
n,pn(x + b
n)
{ (x + b
n)
2+ c
2n}
pndx = B
n,pn2
Z 2(x + b
n) { (x + b
n)
2+ c
2n}
pndx
なので、ここで (x + b
n)
2= t とおけば 2(x + b
n)dx = dt であって、
= B
n,pn2
Z 1
(t + c
2n)
pndt
=
Bn,pn 2
1
1−pn
(t + c
2n)
−pn+1(p
n> 1)
Bn,1
2
log | t + c
2n| (p
n= 1)
=
Bn,pn
2(1−pn)
{ (x + b
n)
2+ c
2n}
−pn+1(p
n> 1)
Bn,1
2