§ 2.2 関数の連続性
例解 実数全体を定義域とする関数
ϕを
ϕ(x) =x2と定めます. この関数
ϕ(x)について,
x→3のときの極限がどうなるか考えます.
xの値を
3より大きい方か ら
3に近づけていきます:
x= 3.1
のとき
ϕ(x) = 3.12= 9.61 , x= 3.001のとき
ϕ(x) = 3.0012= 9.006001 , x= 3.00001のとき
ϕ(x) = 3.000012= 9.0000600001 ,... .
x
の値を
3より小さい方から
3に近づけていきます:
x= 2.9
のとき
ϕ(x) = 2.92= 8.41 , x= 2.999のとき
ϕ(x) = 2.9992= 8.994001 , x= 2.99999のとき
ϕ(x) = 2.999992= 8.9999400001 ,... .
このように,
x→3のとき
ϕ(x)は
9に収束します:
limx→3ϕ(x) = 9
. この極限値
9は
ϕ(3)の値です:
ϕ(3) = 32= 9. 従って
limx→3ϕ(x) =ϕ(3)
となります.
終関数
fと実数
aとについて,
f(a)の値があるとき,つまり
aが関数
fの定義域 に属すとき,
limx→af(x) =f(a)
となるのが普通です. このようなとき,
aにおいて
fは
(continuous)であるといいます.
定義
関数
fの定義域の実数
aにおいて
fが連続であるとは,
x→aのとき
f(x)が収束して
limx→af(x) =f(a)
となることである.
区間
Iにおいて関数
fが連続であるとは,
Iの各実数において
fが連続である ことである.
関数
fが連続であるとは,
fが定義域の任意の実数において連続であることで ある.
証明は省略しますが,これまで私達が扱ってきた関数のほとんどは連続です
2).
定理2.2.1
定数関数
3)は連続である.
例 定数関は連続ですから,
lim
x→37 = 7 , lim
x→−5
−9 4
=−9
4 , lim
x→5 3
sin 2 = sin 2 . 終
定理2.2.2
冪関数は連続である.
例 冪関数
x3及び
√x=x12
は連続ですから,
x→−2lim x3= (−2)3=−8 , lim
x→7
√x =√
7 . 終
定理2.2.3
指数関数及び対数関数は連続である.
例 指数関数
2x及び対数関数
log3xは連続ですから,
lim
x→52x= 25= 32 , lim
x→8log3x= log38 . 終
定理2.2.4
三角関数及び逆三角関数は連続である.
例 正弦関数
sinx及び余弦関数
cosxは連続ですから,
x→2limsinx= sin 2 , lim
x→π 6
cosx= cosπ 6 =
√3 2 .
逆正弦関数
sin−1x及び逆正接関数
tan−1xは連続ですから,
lim
x→1 2
sin−1x= sin−11 2 =π
6 , lim
x→6tan−1x= tan−16 . 終
こ の よ う に , 通 常 関 数
fは 定 義 域 に 属 す 実 数
aに お い て 連 続 で す か ら ,
x→alimf(x) =f(a)
; このとき,極限値
limx→af(x)
は結局
f(x)の
xに
aを代入した値
f(a)ですから,わざわざ極限値を考える意味がありません. しかし,前節で述べた 関数
ψ(x) = x2+x−6x−2 ( x6= 2 )
のように,
ψ(2)の値が無いときにしばしば極限値
limx→2ψ(x)
を考えることが有用になります.
2)
例えば
0以外の実数の全体を定義域とする関数
1x
は,
0において連続ではありま せんが,
0は定義域に属しません;
0以外の各実数において,つまり定義域の各実数 において連続です; よってこの関数
1x
は連続です.
3)