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Academic year: 2021

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要旨

目的:慢性疾患や高度な医療的ケアを必要とする子どもたちも、発達や QOL の観点 から、病院から地域への積極的な移行を進めている。ゆえに、子どもと家族は、健 康障害をもちながらも社会の中で様々な調整を行いながら生活を送っている。その ため、疾患の治療による回復とともに、子どもと家族の生活の調整も重要な課題と なっている。入院期間の短縮や、医療的ケアが複雑化している中で、子どもとその 家族を取り巻く状況を把握し、退院後の生活において予測される問題に対し、必要 な支援を実践できるよう生活を視野に入れた退院支援が重要であると言える。

そこで本研究では、個別性の中にも共通して存在する入院から退院までのプロセス を明らかにし、患者の状態や家族の気持ちに寄り添った、生活を中心とした退院支 援のあり方を考察していくことを目的とした。

方法:各事例において、行った看護実践と事例の経過に関する記述から、退院支援 や家族の変化を表した記述を場面ごとに分類し、共通のステップを抽出した。

結果:4 事例から抽出された、家族の自律に向けての生活を中心とした退院支援の プロセスにおいて、4 つの Step が明らかになった。疾患や子どもの年齢、家族背景 が異なる中にも共通の Step が見いだされた。退院支援のプロセスでは、子どもの状 態の安定に伴い家族の気持ちの落ち着きが見られていた。そこから生じた、生活の イメージに合わせ、子どもに必要な治療や医療的ケアを学び始める家族の主体性の 育ちが見られた。また、退院後の生活を安心して過ごせるように、治療の継続や医 療的ケアを含めた生活を、安心して送れるようなサポート体制の構築や家族の役割 分担を考えていく必要があった。さらに、家族が主体的に必要なサポートを選択 し、生活を送れるように支援していくことで、長期の治療的介入を必要とする子ど もと家族が、家族として自律していけるような支援の必要性が示された。

結論:長期に治療的介入が必要と考えられる子どもと家族の退院支援では、「相互 作用」「主体性」「自律」を意識した支援が重要である。入院直後や子どもの状態 が不安定な時期では、家族の力を知りスタッフ間で共通の目標を立て、入院環境へ の適応のサポートや不安が軽減できるような支援が重要である。家族の主体性の育 てながら、子どもの治療的介入を考慮しつつ、家族がイメージする生活を具体的に 構築する必要がある。退院後の生活に向け、不安や疑問を解決するサポートを行 い、家族が主体となり、必要なサポートを選択し、生活を調整していけるような家 族の自律に向けた支援が退院支援として必要である。

参照

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