平成25 年度 経済産業省委託 アジア拠点化立地推進調査等事業
ワシントン条約附属書に掲げる貨物にかかる
貿易管理手続きの電子化に関する調査
報 告 書
平成
26 年 3 月
株式会社日通総合研究所
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目 次
第 1 章 事業の概要 ... 5 1.背景と目的 ... 5 2.内容と実施方法 ... 5 3.実施体制 ... 6 第2章 ワシントン条約の概要 ... 7 第3章 各国のワシントン条約手続き ... 10 1.日本 ... 10 2.EU(欧州連合) ... 12 3.英国 ... 14 (1)法的枠組み ... 14 (2)管理体制 ... 15 (3)CITES 許可取得手続き ... 16 (4)通関手続き ... 19 (5)その他の許可手続き ... 21 (6)貿易取引の状況 ... 23 4.ドイツ ... 25 (1)法的枠組み ... 25 (2)管理体制 ... 26 (3)CITES 許可取得手続き ... 27 (4)通関手続き ... 34 (5)その他の許可手続き ... 35 (6)貿易取引の状況 ... 36 5.フランス ... 38 (1)法的枠組み ... 38 (2)管理体制 ... 38 (3)CITES 許可取得手続き ... 39 (4)通関手続き ... 42 (5)その他の許可手続き ... 43 (6)貿易取引の状況 ... 44 6.スイス ... 46 (1)法的枠組み ... 46 (2)管理体制 ... 46 (3)CITES 許可取得手続き ... 46 (4)通関手続き ... 503 (5)その他の許可手続き ... 51 (6)貿易取引の状況 ... 52 7.米国 ... 54 (1)法的枠組み ... 54 (2)管理体制 ... 56 (3)CITES 許可取得手続き ... 56 (4)通関手続き ... 59 (5)その他の許可手続き ... 60 (6)貿易取引の状況 ... 61 8.シンガポール ... 63 (1)法的枠組み ... 63 (2)管理体制 ... 64 (3)CITES 許可取得手続き ... 64 (4)通関手続き ... 67 (5)その他の許可手続き ... 68 (6)貿易取引の状況 ... 69 9.韓国 ... 71 (1)法的枠組み ... 71 (2)管理体制 ... 72 (3)CITES 許可取得手続き ... 72 (4)通関手続き ... 78 (5)その他の許可手続き ... 80 (6)ワシントン条約掲載種の貿易取引の状況 ... 82 参考資料(各国手続きの現状 一覧表)
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第 1 章 事業の概要
1.背景と目的 昨今インターネットの普及に伴って飛躍的に増加した世界の貿易量を背景に、貿易 円滑化の推進が国際貿易のさらなる発展必要不可欠となっている。しかし、貿易取引 に従事する者は多岐に渡ることに加え、関係国の法制度、商慣習の違いもあることか ら、税関や通関業者、荷主の間で発生する輸出入許可通知書等の貿易書類については、 紙面でのやりとりがほとんどであり、手続きにかかるリードタイムの長さ等の非効率 性や紙面の保管コスト等が大きな課題となっている。 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(以下、「ワシントン 条約」という。)においても、我が国においては官民を上げて貿易手続きの簡素化に 取り組んでおり、特に財務省と税関が中心となって平成29 年度の通関手続きに係る 電子手続きの原則化に向けて、通関関係書類の電子化・ペーパーレス化について検討 が進められている。しかしながら、輸入国側において紙面によるCITES 輸出許可証 が必要とする限りでは、我が国においても紙面でCITES 輸出許可証を発行する必要 があることから、電子化に向けての取り組みは、相手国の状況や同条約締約国会議の 議論において段階的に進めていく必要がある。 このような状況を鑑み、本事業では我が国のワシントン条約に基づく貿易手続きの 電子化を図ることを主目的とし、各国におけるCITES 輸出許可書の申請方法、電子 化の範囲(ライセンス、添付書類、政府発行証明書等)、システムの活用状況、利用 者の利便性等について、文献・インターネット情報等の収集による調査およびアンケ ート調査を行い、各国の実態を把握することで、我が国の電子化に向けた取り組みに 資する基礎資料とするものである。 2.内容と実施方法 調査対象7 カ国(アメリカ、スイス、フランス、ドイツ、イギリス、シンガポール、 韓国)について、各国の貿易管理制度、ワシントン条約管理当局、電子システムの有 無、システムの概要等を国内外の文献及びインターネット情報により整理する。 また、対象国において実際に輸出入を行っている貿易会社、通関業者へアンケート 調査を行うことで実際の貿易実務の実態把握を行う。6 3.実施体制 弊社は、経済産業省から受託した本件調査事業を実施するにあたり、社内に以下の プロジェクトチームを構成し、各国におけるワシントン条約に関する貿易手続きの実 態を把握するとともに、調査結果を本報告書にまとめる。 統括責任者 田阪 幹雄 株式会社日通総合研究所 常務取締役 業務管理責任者 山口 修 株式会社日通総合研究所 シニアコンサルタント 主担当 細山田 優 株式会社日通総合研究所 主任コンサルタント <オブザーザー> 小林 健一 経済産業省 野生動植物貿易審査室 野生動植物貿易調整班長 羽田 由美子 同省 貿易管理部 貿易審査課 国際担当 居藤 博典 同省 同部 貿易管理課 上席審査官
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第2章 ワシントン条約の概要
ワシントン条約の正式名称は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関す る条約(英名:Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)」で、1973 年に米国ワシントンで行われた会議で採択され、1975 年に発効した。 本条約は、会議開催地の地名からワシントン条約、または英語正式名称の頭文字をと ってCITES と呼ばれている。現在(2014 年 1 月)の締約国数は 179 ヶ国である。我 が国においては1980 年(昭和 55 年)に締結し、同年に発効している。 ワシントン条約の目的は、輸出国と輸入国が協力し、絶滅のおそれがある野生動植物の 国際的な取引を規制することにより、これらの動植物の保護を図ることである。国際的 な取引の影響を受けている野生動植物で、絶滅のおそれの程度に応じて3 つの分類に区 分され、これらを条約の附属書Ⅰ、ⅡおよびⅢに掲載し、附属書に掲載された種につい てそれぞれの必要性に応じて国際取引の規制が行われている。また、条約締約国は、附 属書に掲載された特定の種について、各国の判断で留保を付すことにより、条約による 規制を受けないこともできる。現在、2~3 年ごとに締約国会議が開かれ、附属書の改 正や条約運用などが議論されている。また、締約国会議が開かれない年においては、そ の下部組織の常設委員会や動物委員会・植物委員会により、附属書Ⅰ、Ⅱに掲載された 種の検証が行われ、問題があると判断された場合は当該締約国に適切な助言を与えるこ とができる。 附属書に掲載される対象種は、締約国会議で決められた掲載基準に従って選定される が、経済活動としての国際取引によって種の存続が脅かされる生物種が選ばれるため、 絶滅が危惧されている種でも、経済的な国際取引の対象となり得ない生物はこの条約の 対象とはならない。また、条約により国際取引が規制されるのは動植物種の生体だけで はなく、死体や剥製、毛皮、骨、牙、角、葉、根など生体の一部、及びそれらの製品も 対象となっている。
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<ワシントン条約(CITES)の概要>
名称: 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(略称 CITES) (Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora) 目的: 野生動植物の国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して実施することに より、採取・捕獲を抑制して絶滅のおそれのある野生動植物の保護を図る。 経緯: 昭和 50 年(1975 年)7 月発効(昭和 48 年(1973 年)3 月、米国のワシント ンにおいて採択)現在の締約国は、179 ヶ国(平成 26 年(2014 年)1 月現在) である。我が国においては、昭和55 年 11 月(1980 年)に加入となった。 規制: 規制内容と対象動植物種は次表(表2-1)のとおり 表2-1 規制内容と対象動植物種 附属書Ⅰ 附属書Ⅱ 附属書Ⅲ 掲載 基準 絶滅のおそれのある種で、取 引により影響を受けるもの 現在は、必ずしも絶滅のおそ れはないが取引を厳重に規 制しなければ絶滅のおそれ のある種となりうるもの 締約国が自国内の保護のた め、他の締約国の協力を必 要とするもの 主な種 約950 種類(※) 例:チンパンジー、ジャイア ントパンダ、トラ、アフリカ ゾウ、アジアアロワナ、トキ、 コウノトリ、サボテン科(一 部)、等 約33,100 種類(※) 例:ホッキョクグマ、フラミ ンゴ、カメレオン、ピラルク、 等 約170 種類(※) 例:セイウチ(カナダ)、ア ジ ア ス イ ギ ュ ウ ( ネ パ ー ル)、等 (国ごとに指定) 規制 内容 ・商業目的のための国際取引 を禁止 ・学術目的(繁殖目的を含む) の取引は可能だが、輸出国、 輸入国双方の政府の発行す る許可書が必要 ・商業目的の国際取引も可能 ・輸出国政府の発行する輸出許可書が必要 (附属書Ⅲの場合は指定国以外は原産地証明が必要) 許可 条件 取引及びその目的が種の存 続を脅かすものでないこと 取引が種の存続を脅かすものでないこと ・違法に入手したものでないこと ・適切な輸送方法、収容施設(生体の場合) 出所:上記「主な種」には亜種等も含む。種類数は条約事務局の資料より
9 なお、ワシントン条約締約国は、輸出入管理を担当する管理当局及び輸出入に際して 管理当局への助言等を行う科学当局を設置することとなっている。我が国の管理体制は 以下の通りとなっている。 <我が国の管理体制> 管理当局: 経済産業省(外国為替及び外国貿易法に基づく輸出入規制) 農林水産省(海からの持ち込み) 科学当局: 農林水産省・環境省
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第3章 各国のワシントン条約手続き
基本的な貿易管理の方法としては、品目別規制と地域規制(国連等の制裁決議に従っ た措置)があり、品目別規則の目的はアンチダンピングや相殺関税、セーフガード等の WTO ルールに基づいた措置および自国産業保護の観点からの措置に加えて、ワシント ン条約等の国際条約に基づいた措置が挙げられる。本調査においては国際条約であるワ シントン条約に基づく措置として実施される規制を中心として、次の7 カ国について記 述する。 <調査対象国> ・ 欧州:英国、フランス、ドイツ、スイス ・ 米州:米国 ・ アジア:シンガポール、韓国 また、日本の法的枠組みを整理した後に他国の状況を俯瞰するほうが理解しやすいこ とから、まず初めに日本の状況を説明してから他国の説明に入ることとする。 1.日本 我が国では、ワシントン条約に基づいた輸出入規制は「外為法」および「関税法」 が行っており、その上で「種の保存法」で国内での希少野生生物の流通規制をかけて いる。 希少野生生物の輸出入規制についてはCITES 附属書Ⅰ~Ⅲの掲載種が対象とされ、 国内流通に関しては附属書Ⅰ掲載種のみが規制対象(国際希少種)となっている。さ らに、国際希少種・国内希少種の譲渡し等、陳列が原則禁止、国内希少種については 捕獲規制が設けられている。11 表 3-1 我が国の希少野生生物に関する法令の概要 関係法令 種の保存法(1992) 外為法(1949) 関税法(1954) 法の指定種に含まれ るワシントン条約 附属書掲載種 附属書Ⅰ掲載種 (国際希少種に指定) 附属書I~Ⅲ掲載種 流通規制 ・捕獲、譲渡し等(売買含む)、 陳列の原則禁止(国内希少種) ・譲渡し等(売買含む)、陳列の 原則禁止(国際希少種) ・国際希少種の輸出入規制あり ・CITES 輸出入許可書の取得、 輸出入承認の取得(表3-2) 表 3-2 我が国の附属書対象種の輸出入規制の状況 輸出規制 輸入規制 附属書Ⅰ 輸出承認証およびCITES 輸出許可書 輸出国が発行したまたは再輸出証明書 (原本) CITES 輸出許可書 附属書Ⅱ 輸出承認証およびCITES 輸出許可書 輸出国が発行したまたは再輸出証明書 (原本) CITES 輸出許可書 附属書Ⅲ 輸出国が発行した再輸出証明書、加工証明書又は原産地CITES 輸出許可書、 証明書のいずれか(原本) すでに記述の通り条約締約国は輸出入管理を担当する管理当局及び輸出入に際し て管理当局への助言等を行う科学当局を設置することとなっている。我が国の管理体 制は以下の通りであり、管理当局がワシントン条約附属書に掲げる種の輸出および入 許可書の発行を担当している。 なお、日本では附属書Ⅰ・Ⅱに際してはCITES 輸出許可書の他に、輸出承認証が 別途必要となるが、本調査の対象国においては日本のように輸出承認証が求められる 国は見られなかった。 管理当局: 経済産業省(外国為替及び外国貿易法に基づく輸出入規制) 農林水産省(海からの持ち込み) 科学当局: 農林水産省、環境省
12 2.EU(欧州連合) EU 加盟国の貿易管理制度については、EU が制定した輸出入管理に関する統一規 則(理事会規則)と各加盟国独自の国内法令の両方が併存しているが、EU 統一規則 による規制が各加盟国の国内法令に優先して実施されることになっている。 我が国のワシントン条約に基づく輸出入規制は「外為法」および「関税法」が行っ ており、その上で「種の保存法」で国内での希少野生生物の流通規制を行っているこ とは記述の通りであるが、EU においては「取引規制による野生動物種の保護に関す る理事会規則(野生動物取引規制)(1996)」(Council Regulation(EC)No.338/97 on the protection of Species of wild fauna and flora by regulating trade therein)の 1 つの法律で、ワシントン条約に関する国際的な輸出入取引や流通の規制がかけられて いる。なお、上記法律の施行細則として「Commission Regulation(EC)865/2006」 が制定されている。 表 3-3 EU の希少野生生物に関する法令の概要 関係法令 ・取引規制による野生動植物種の保護に関する理事会規則 (野生生物取引規則)(1996)
(Council Regulation (EC) No. 338/97 on the protection of species of wild fauna and flora by regulating trade therein) ・Commission Regulation (EC) No 865/2006 , (2006)
(上記規則の実施規則) 法の指定種に含まれる ワシントン条約附属書 掲載種 ・附属書I~III 掲載種(ワシントン条約附属書にほぼ対応する 独自の付属書 A~D(4 つ)に再分類して規制 ※特に附属書 I などの品目はワシントン条約よりも厳しい規制あり 流通規制 ・Annex A 掲載種の購入、購入の申し出、商業目的での取得、 商業目的での一般への展示、商業利益・販売のための利用、 販売のための飼養、販売の申し出、販売目的での輸送の禁止 ・Annex A 掲載種の標本、特に動物の生体の保持等 ・域内および域外取引のマーキングおよびラベリング制度あり
出所)「The Differences between EU and CITES Provisions in a Nutshell」より作成
なお、EU では法の指定種に含まれるワシントン条約附属書掲載種を Annex A~D で区分けし、特にAnnex A については EU 域内での規制等を強化しており、ワシン トン条約附属書Ⅰ掲載種のすべてと、附属書Ⅱ、Ⅲの掲載種の一部をその強化規制の 対象としている。Annex A に掲載された種の購入、商業目的での取得や販売は一定の 条件を除き(人工繁殖したもの、個人利用、研究利用等)原則的に禁止されている。 対象種毎の必要な許可書は表3-5 の通りとなっている。
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表 3-4 EU(Council Regulation (EC) No. 338/97)附属書対象種
対象種
Annex A ・全ワシントン条約附属書・ワシントン条約附属書II および III 掲載種の一部 I 掲載種 ・非ワシントン条約附属書掲載種
Annex B ・Annex A 以外のワシントン条約 附属書 II 掲載種 ・非ワシントン条約附属書掲載種 Annex C ・Annex A、D 以外のワシントン条約附属書 III 掲載種
Annex D ・・非ワシントン条約附属書掲載種 EU 加盟国が留保を付しているワシントン条約附属書 III 掲載種
出所)「The Differences between EU and CITES Provisions in a Nutshell」より作成
表 3-5 EU の附属書対象種の輸出入規制の状況
輸出規制 輸入規制
Annex A 自国で発給された輸入国で発給されたCITES 輸出許可証、CITES 輸入許可 書が必要
相手国で発給された CITES 輸出許可 書、および自国で発給された CITES 輸入許可証が必要
Annex B 自国で発給されたが必要 CITES 輸出許可証 相手国で発給された書、および自国で発給されたCITES 輸出許可CITES 輸入許可証が必要
Annex C 自国で発給されたが必要 CITES 輸出許可証 相手国で発給された書または原産地証明書、および輸入通CITES 輸出許可 知書が必要
Annex D 特になし 輸入通知書が必要
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3.英国
(1)法的枠組み
英国におけるワシントン条約に関する規則については、先述(EU の説明内)の 通りEU 規則である「Council Regulation(EC)No.338/97 on the protection of Species of wild fauna and flora by regulating trade therein」に準拠している。 その他、輸出入管理を司る国内法としては、1939 年 9 月 1 日に制定された「輸 出入・関税権限(防衛)法(Import, Export and Customs Powers(Defence)Act 1939)」に代わって、現在は「輸出管理法(Export Control Act 2002)」が 2004 年5 月より施行され、これに伴い新たに施行細則として 2003 年に「製品貿易(管 理)令(Trade in Goods(Control)Order 2003)」、「製品輸出・技術移転・技術援 助(管理)令(Export of Goods, Transfer of Technology and Provision of Technical Assistance(Control)Order 2003)」、「文化財輸出(管理)令(Export of Object of Cultural Interest(Control)Order 2003)」、2004 年に「管理品目貿易(禁輸)令 (Trade in Controlled Goods(Embargoed Destinations)Order 2004)」、2006 年に「放射線源(管理)令(Export of Radioactive Sources (Control)Order 2006)」、 などが制定されている。 輸入管理についても、「輸出入関税権(防衛)法(1939 年)」、「輸入品目(管理) 令(Import of Goods(Control)Order 1954、1954 年)」、「動物製品及び家禽類製 品輸入令に基づく輸入ライセンス制度(1980 年)」、「動物性製品輸出入規則に基づ く検疫制度(1996 年)」、「動物・動物製品輸出入規則(2000 年)」、「動物性製品規 則(第三国からの輸入、2002 年)」などに基づいて管理が行われている。
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図3-1 英国における法体系図
(2)管理体制
英国におけるワシントン条約管理体制は以下の通り、英国動物衛生獣医医学研究 所がワシントン条約にかかる許可書の発行窓口となっている。
管理当局: 英国動物衛生獣医学研究所(AHVLA:Animal Health and Veterinary Laboratories Agency)
野生生物ライセンス登録サービス(WLRS:Wildlife Licensing and Registration Service)
輸出入管理・規制
・取引規制による野生動植物種の保護に関する理事会規則(1996 年) (Council Regulation(EC)No.338/97 on the protection of Species of wild fauna and flora by regulating trade therein)
・上記規則の実施規則 (Commission Regulation(EC)865/2006) 【輸出】 ・輸出管理法(2002 年) ・製品貿易(管理)令(2003 年) ・製品輸出・技術移転・技術援助(管理)令(2003 年) ・文化財輸出(管理)令(2003 年) ・管理品目貿易(禁輸)令(2004 年) ・放射線源(管理)令(2006 年) 【輸入】 ・輸出入関税権(防衛)法(1939 年) ・輸入品目(管理)令(1954 年) ・動物製品及び家禽類製品輸入令に基づく輸入ライセンス制度(1980 年) ・動物性製品輸出入規則に基づく検疫制度(1996 年) ・動物・動物製品輸出入規則(2000 年) ・動物性製品規則(第三国からの輸入、2002 年) EU 規則に準拠 その他国内法
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科学当局: キュー王立植物園(The Royal Botanic Gardens)※植物類 共同自然保全委員会(The Joint Nature Conservation Committee)※動物類
(3)CITES 許可取得手続き
①取得手続きの概要
英国においては、ワシントン条約に関する輸出入に関するCITES 許可書は、環 境・食料・農村地域省(DEFRA:Department for Environment, Food and Rural Affairs)所管のアニマルヘルス局(AHVLA:Animal Health , Animal Health and Veterinary Laboratories Agency)がライセンスを発行しているが、電子申 請システム等の構築はされておらず、現段階で電子化と呼ばれる範疇はAHVLA のホームページより申請書をダウンロード(ワードもしくはPDF ファイル)す るまでに限られている。申請者はダウンロードした申請書に必要事項を記入した 上でオリジナル書類をAHVLA へ郵送しなければならない。なお、手書きによる 申請書は認められておらず、黒字のタイプもしくはワープロソフトの利用が必要 となる。 <CITES ライセンス発給機関>
Animal Health and Veterinary Laboratories Agency:AHVLA 住所: Ground Floor, Redwing House, Hedgerows Business Park, Colchester Road, Chelmsford, Essex CM2 5PB UK
TEL: +44-(0)1245-398-298 FAX: +44-(0)1245-398-299
E-Mail:[email protected] HP: http://www.defra.gov.uk/ahvla-en/
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図3-2 AHVLA の CITES 申請書ダウンロードページ画面
18 ②CITES 許可書の取得に掛かる日数 政府が目標とするCITES 輸出入許可書の申請案件に係る日数は以下の通りと なっている。 -全体の10%は 5 営業日以内に発給(1 週間) -全体の90%は 15 日以内に発給(3 週間) -全体の100%が 30 日以内に発給(6 週間) ③CITES 許可書の取得に掛かる費用 イギリス環境・食糧・農村地域省は、2008 年 10 月より CITES 対象品目の取 引の許可を有料化している。そのため、申請者はCITES 輸出入許可申請書と一 緒に以下費用を支払わなければならない。申請に係る主な費用は以下のとおりと なっている。 -付表A および B の標本の輸出入許可(個人所有と展示用を含む) 63 ポンド(約 11,492 円)1 -付表A および B の標本の再輸出(原産国証明を含む) 68 ポンド(約 11,492 円) -第10 条関連の許可 31 ポンド(約 5,239 円) -第9 条関連の許可 88 ポンド(約 14,872 円) -第60 関連の許可(CITES 登録飼育者を含む) 146 ポンド(約 24,674 円) なお、手数料の支払い方法は、現金、郵便為替およびクレジットカード (American Express を除く)、デビットカードの利用が可能である。 その他の項目の費用詳細は以下リンクより参照が可能となっている。 http://www.defra.gov.uk/ahvla-en/imports-exports/cites/charges-for-cites-per mits/ 11 すべて 1 ポンド=169 円にて計算
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(4)通関手続き ①通関手続きの概要
英国での通関手続きについては、2003 年 2 月より英国歳入・関税局(HMRC: HM Revenue and Customs)が税関輸出入貨物処理システム「CHIEF(Customs Handling of Import and Export Freight)」が導入されて利用が進んでいる。
EU 域外から輸出入をする際は、通関申告書(単一行政文書(SAD:Single Administrative Document)、インボイス、船荷証券または航空貨物証書に加え、 価格申告書(GVS:General Valuation Statement、商品価格が 6,500 ポンド超 える場合)、原産地証明書、輸出入ライセンスの取得が必要となることがある。 なお、ワシントン条約にかかる貨物にかかる輸出入ライセンスについては電子化 が図られておらず、関係省庁とのデータの共有が行われていないことから、オリ ジナル書類(原本)による手続きが基本となる。 輸出通関においては、AHVLA が発行した CITES 輸出許可書を提出する。税 関職員は提出された輸出書類とCITES 輸出許可書の内容に相違がないことを確 認し、CITES 輸出許可書に裏書きを行い、2 部(白色、黄色)を輸出者に返却、 1 部(緑色)を AHVLA に送付して輸出通関手続きの手仕舞いとなる。 輸入通関においては、輸出国で発行されたCITES 輸出許可書と AHVLA より 発行されたCITES 輸入許可書もしくは輸入通知書(ANNEX C, D の場合)を輸 入書類と一緒に提出する。税関職員は提出された輸入書類と輸出国発行のCITES 輸出許可書、AHVLA が発行した CITES 輸入許可書または輸入通知書の内容に 相違がないことを確認し、それぞれの許可書へ裏書きが行われる。CITES 輸入 許可書は、1 部(黄色)が輸入者に返却、2 部(白色、緑色)が AHVLA に送付 される。輸入通知書を提出した場合は、1 部(黄色)が輸入の証拠として輸入者 へ返却され、1 部(白色)が AHVLA に送付される。輸出国で発行された CITES 輸出許可書についても税関による裏書きが行われ、輸入許可書等と一緒に AHVLA に送付されて輸入通関手続きの手仕舞いとなる。 ②必要書類 通関に必要な主な輸出入書類は、輸入申告書または輸出申告書、インボイス、 パッキングリスト、船荷証券または航空貨物証書、保険証書に加えて、CITES 輸出許可書、CITES 輸入許可書、原産地証明、輸入通知書(ANNEX C, D 掲載
20 種の輸入の場合)、衛生証明などを提出する。また、一定の金額以上の価値があ ると評価される物品の輸入についてはその評価証明(6,500 ポンド以上)が必要 となる。 -輸入申告書または輸出申告書 -インボイス、パッキングリスト -船荷証券または航空貨物証書 -保険証書または証明書 -CITES 輸出許可書 -CITES 輸入許可書 -輸入通知書(ANNEX C, D 掲載種の場合) -その他輸入許可書 -原産地証明書 -衛生(健康)証明 -価格証明(価格申告書) ※仮にワシントン条約掲載種のペット(鳥類)をEU 域外から英国内に持ち込む 場合は、「(輸出国発行の)CITES 輸出許可書」「CITES 輸入許可書」のほかに、 他法令規定として「Pet Bird Import License」「EC Veterinary Health
Certificate」が必要となる。
③許可までの時間
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図 3-3 税関システムのスクリーン画面
出所)http://www.pioneerinternational.co.uk/importexpor.htm
(5)その他の許可手続き
英国においては、主たる一般貨物の輸出入ライセンス発行当局はビジネスイノベー ション技能省(BIS:Business, Innovation and Skills)が行っており、輸出ライセン スは同省輸出管理機構(ECO:Export Control Organisation)が行っている。同機構 が発行する輸出ライセンスについては2007 年に輸出許可手続きの電子化が行われ、 「SPIRE(Shared Primary Information Resource Environment)」システムよる申 請・許可手続きが可能となり、電子媒体によるライセンス発行が行われている 。SPIRE システムは BIS 以外の他の政府機関の輸出ライセンス審査においても利用されており、 多省庁間での情報共有が可能となっている。また、SPIRE システムは税関の輸出入管 理処理システムである「CHIEF(Customs Handling of Import and Export Freight)」 ともリンクがされており、税関側での電子署名付きライセンスの出力が可能であるこ とから、輸出者は輸出申告に際して税関に当該ライセンスの提示が不要となっている。 一方、輸入ライセンスについては、同省輸入ライセンス局(ILB:Import Licensing Branch)がライセンス発行を担当している。上記のとおり、輸出ライセンスにつ いては電子システムの運用が進められているものの、同局が発行する輸入ライセン スについてはいまだ電子化が図られておらず、申請書をホームページからダウンロ
22 ードし、必要書類と一緒に郵送しなければならない。 また、動物・動物製品の検疫については、EU 規則および国内法により EU 域外 から輸入される製品について、品目別に指定された国境検疫所(BIP:Border Inspection Posts)がある港および空港で検疫を受けることが必要となっている。 そのため、輸入者は輸入品の数量や詳細、入港日(到着日)を事前に国境検疫所に 通知しなければならない(航空便の場合は最低6 時間前、船便の場合は 24 時間前 までに通知する)。なお、この事前通知は EU 域内の貿易管理システムである 「TRACE」(Trade Control and Export System)を通じて行われることになって いる。
23 (6)英国から日本への輸出状況(生体・加工品の区別せず) 英国から日本へのワシントン条約附属書に掲げる動植物に関する輸出上位品目を以下 に掲示する。なお、下記順位は、輸出国CITES 許可書の項目欄に記載されている種毎の 「件数」を集計した上位5 種であり、「数量」や「重量」による順位ではないことに留意 されたい。 <動物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1.Accipiter gentilis オオタカ (主に生体) 2.Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 3.Falco rusticolus シロハヤブサ (主に生体) 4.Pecari tajacu クビワペッカリー (主に衣類) 5.Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1.Accipiter gentilis オオタカ (主に生体) 2.Pecari tajacu クビワペッカリー (主に衣類) 3.Falco rusticolus シロハヤブサ (主に生体) 4.Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 5.Varanus salvator ミズオオトカゲ (主に革製品) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1.ELEPHANTIDAE spp. ゾウ科全種 (主に象牙細工) 2.Parabuteo unicinctus モモアカノスリ (主に生体) 3.Pecari tajacu クビワペッカリー (主に衣類) 4.Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 5.Varanus salvator ミズオオトカゲ (主に革製品)
24 <植物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Swietenia humilis メキシカンマホガニー (主に彫刻品) 2. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド (主に彫刻品) 3. Sarracenia flava キバナヘイシソウ (主に生体) 4. Sarracenia spp. サラセニア(ヘイシソウ)属全種 (主に生体) 5. Sarracenia alata サラセニアアラタ (主に生体) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Swietenia humilis メキシカンマホガニー (主に彫刻品) 2. Swietenia mahogoni スウィエテニアマホガニー (主に彫刻品) 3. Sarracenia flava キバナヘイシソウ (主に生体) 4. Sarracenia alata サラセニアアラタ (主に生体) 5. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド (主に彫刻品) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Swietenia humilis メキシカンマホガニー (主に彫刻品) 2. Galanthus spp. ガラントゥス属全種 (主に種子) 3. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド (主に彫刻品) 4. Galanthus plicatus ガランサスプリカツス (主に種子) 5. Galanthus elwesii ガランサスエルウイシイ (主に種子)
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4.ドイツ
(1)法的枠組み
ドイツの貿易管理に係る自国の法体系としては、EU 統一規則のほかに連邦経 済・輸出管理庁(BAFA:Bundesamt Fuer Wirtschaf und Ausfunrkontrolle)が 監督する対外経済法(AWG:Aussenwirtschaftsgesetz)と、それに基づく対外経 済法施行令(AWV:Aussenwirtschaftsverordnung)がある。また、ワシントン 条約に関する規則については、「絶滅のおそれのある動物・植物の取引に関する規 則(Regelungen unber den Handel mit vom Aussterben bedrohten Tier und Pflanzenarten)が個別法として管理・規制を行なっている。 その他の個別法としては、食品法(Levensmittelrecht)廃棄物搬入法 (AbfVerbrG)、医薬品法(Arzneimittelrecht)、原子力法(Atomgesetz)、武器法 (Waffenrecht)、麻酔剤法(Betaeubungsmittelrecht)、産業保護法(Gewerblichner Rechtschutz)、兵器管理法(KWKG)などがある。 図 3-4 ドイツにおける法体系図 輸出入管理・規制 ・取引規制による野生動植物種の保護に関する理事会規則(1996 年) (Council Regulation(EC)No.338/97 on the protection of Species of wild fauna and flora by regulating trade therein)
・上記規則の実施規則
(Commission Regulation(EC)865/2006)
・対外経済法施行令(AWV:Aussenwirtschaftsverordnung) ・絶滅のおそれのある動物・植物の取引に関する規則(Regelungen unber den Handel mit vom Aussterben bedrohten Tier und Pflanzenarten) ・食品法(Levensmittelrecht) ・廃棄物搬入法(AbfVerbrG) ・医薬品法(Arzneimittelrecht) ・原子力法(Atomgesetz) ・武器法(Waffenrecht) ・麻酔剤法(Betaeubungsmittelrecht) ・産業保護法(Gewerblichner Rechtschutz) KWKG EU 規則に準拠 その他国内法
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(2)管理体制
ドイツにおけるワシントン条約管理体制は、環境・自然保護・原子炉安全省 (Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation and Nuclear Safety)が管理責任を負っており、管理当局および科学当局の双方を担当してい る。また、同省ドイツ連邦自然保護庁(BfN:Bundesamt für Naturschutz
(German Federal Agency for Nature Conservation))が、ライセンス等の発行 を担当している。
管理当局:環境・自然保護・原子炉安全省(Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation and Nuclear Safety)
住所:Referat N I 3 Postfach 12 06 29 D - 53048 BONN Tel:+49 (228)-99-30-2631
Fax:+49 (228)-99-30-5-2694
E-mail:gerhard.adams @ bmu.bund.de URL:Web: http://www.bmu.de
発行当局:ドイツ連邦自然保護庁(BfN:Bundesamt für Naturschutz) 住所:Abteilung I.1 Management Authority to CITES
Konstantinstrasse 110 53179 BONN Tel:+49 (228)-84-91-13-11
Fax:+49 (228)-84-91-13-19 E-mail:[email protected] URL:http://www.bfn.de
27 (3)CITES 許可取得手続き ①取得手続きの概要 ドイツでは、ワシントン条約に指定種となる野生動物関連製品を輸出入するに は、事前にドイツ連邦自然保護庁(BfN:Bundesamt für Naturschutz)から輸 出入許可を取得しなければならない。輸出入許可の申請書(Form 221)は BfN のホームページからダウンロードが可能であり、必要事項の記入した上で必要書 類と一緒に当局事務所へ郵送する必要がある。 また、郵送以外にもBfN が導入している「CITES-online」システムを通じて 申請書および必要書類等を電子署名と併せて電子送信する方法もあるが、のちほ ど書面を郵送(ファックスまたはE メールも可)しなければならない。「商業的 使用の禁止免除の証明書」の取得申請手続きは、本システムの利用はできず、原 本のみでの申請となる。このように、ドイツではワシントン条約に関する申請手 続きは紙ベースの手続きが必要となることから、申請手続きの完全な電子化には なっていない。 ライセンスの発給は紙ベースであり、郵便で申請者に送付される。申請料は以 下(③)に記載した通りとなるが、システム申請の場合は口座引き落としの設定 も可能となっている。 <申請書ダウンロードページ> 申請書の「Form221」は 1 アイテムが申請可能であり、追加のアイテムがある 場合には「Form 222(最大 3 アイテムまで)」を別添として記入する。 ‐Form 221 http://www.bfn.de/0305_beantragung+M5054de7a952.html ‐Form 222 http://www.bfn.de/fileadmin/MDB/documents/themen/cites/wa222.pdf
28 <必要書類> ※品目によって要求される書類は異なり、以下に記載されていな いものもある。 (輸入の場合 ※生きている種) -CITES 輸出許可書のコピー または、植物衛星証明書のコピー または、合法的に捕獲(採取)されたことを証明できる証明書 -飼育設備の説明書(動物の場合) ※以下状況に応じて必要となる書類 -貿易ライセンスのコピー -狩猟ライセンスのコピー -動物実験の許可書コピー -動物福祉法第11 条の許可書のコピー -科学研究プロジェクトの概要説明書 -学術研究の繁殖プロジェクトの概要説明書 -管理当局からの出荷許可のレター等のコピー(特に様式等はなし) (輸入の場合 ※死んでいる種、派生品) -CITES 輸出許可書のコピー または、狩猟ライセンスのコピー(AnnexⅠで割り当てが定められている場 合) または、合法的に捕獲された種であることの証明 ※以下状況に応じて必要となる書類 -科学研究プロジェクトの概要説明書 -足枷わなに関するEU 法に違反していない旨を証明するもののコピー -商業登録書(初めてキャビアを輸入する場合) -キャビアのラベル -管理当局からの出荷許可のレター等のコピー(特に様式等はなし)
29 (輸出、再輸出の場合 ※生きている種) -CITES 輸入許可書または証明書のコピー(黄色、ブルー) または、Annex B 掲載種で合法的な輸入である旨の公的機関の証明書 または、商業取引を禁止規定の除外事項の法令に準じている旨の証明(原本) または、権益証明書(原本) ※以下状況に応じて必要となる書類 -輸出相手先で発行されたCITES 許可書のコピー(Annex Ⅰの場合) -動物種の血統台帳 -狩猟ライセンスのコピー -管理当局からの出荷許可のレター等のコピー(特に様式等はなし) -輸送手段の確認書 (輸出、再輸出の場合 ※死んでいる種、派生品) -CITES 輸入許可書または証明書のコピー(黄色、ブルー) または、Annex B 掲載種で合法的な輸入である旨の公的機関の証明書 または、商業的使用の禁止免除の証明書(原本) または、アンティーク種に関する専門家報告書のコピー(Annex B の場合) または、EU 内で繁殖された旨の証明書 または、検疫証明書(原本) ※以下状況に応じて必要となる書類 -輸出相手先で発行されたCITES 許可書のコピー(Annex Ⅰの場合) -キャビアのラベル -管理当局からの出荷許可のレター等のコピー(特に様式等はなし) <送付先詳細>
宛名:Federal Agency for Nature Conservation (BfN) 住所:Konstantinstraße 110 53179 Bonn, Germany
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図3-5 CITES 許可申請書フォーム(Form 221)
注)1アイテムのみ申請可能、追加のアイテムがある場合には「Form 222」を別添として記入する。 出所)BfN ホームページ(http://www.bfn.de/fileadmin/MDB/documents/themen/cites/formular-221.pdf)
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図3-6 電子版CITES 許可申請画面(Form 3-221)
出所)CITES-online マニュアル
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図3-7 CITES-online システムのログイン画面
図3-8 CITES-online システムの電子署名画面
出所)上下図ともにCITES-online マニュアル
33 ②CITES 許可書の取得に掛かる日数 資料等によると審査に要する期間は4 週間で、少なくとも出荷前 6 週間前まで に申請することが推奨されているが、実際には1 週間程度で取得が出来るとのこ とである2。 ③CITES 許可書の取得に掛かる費用 ドイツ連邦自然保護庁(BfN)は、1998 年より CITES 対象品目の取引の許可 を有料化し、2001 年 10 月からは以下の通りとなっている。申請者は CITES 輸 出入許可申請書と一緒に申請費用を支払わなければならない。なお、学術研究お よび教育目的のための輸出入許可書の発給については一部費用の免除が認めら れている。CITES-online による申請については口座引き落としが可能である。 <生きている種の場合> -輸入許可書 50 ユーロ(約 7,050 円)3 -輸出許可書 26 ユーロ(約 3,666 円) -再輸出証明書 30 ユーロ(約 4,230 円) -所有者証明書 42 ユーロ(約 5,922 円) -商業的使用の禁止免除の証明書 16 ユーロ(約 2,256 円) -展示会等の展示証明書 60 ユーロ(約 8,460 円) <死んでいる種の場合> -輸入許可書 20 ユーロ(約 2,820 円) -輸出許可書 15 ユーロ(約 2,115 円) -再輸出証明書 15 ユーロ(約 2,115 円) -所有者証明書 42 ユーロ(約 5,922 円) -サンプル収集のための証明書 24 ユーロ(約 3,384 円) -商業的使用の禁止免除の証明書 16 ユーロ(約 2,256 円) 2 BfN 担当者ヒアリングによる。 3 すべて 1 ユーロ=141 円にて計算
34 (4)通関手続き ①通関手続きの概要 ドイツの輸出入通関手続きでは、電子通関処理システムの「ATLAS」が 2001 年12 月より導入されている。ただし、輸出、再輸出の申告後、税関に対して紙 ベースの書類一式を提出しなければならない。輸出では、税関担当者は書類審査 の後にCITES 輸出許可書のコピーを管理当局へ送付して輸出手仕舞いとなる。 輸入は、附属書Ⅱ、Ⅲに掲載されている種の場合はCITES 輸入許可書および相 手国発行のCITES 輸出許可書(ブルー)のコピーを併せて管理当局へ送付し、 輸入手続きが手仕舞いとなる。 ② 必要書類 <輸入手続に関する通関書類> ・ 輸入申告書 ・ インボイス4 通(英語可、独語翻訳添付のこと) ・ 船荷証券(B/L、AWB) ・ 原産地証明書 ・ CITES 輸入許可証、など <輸出手続に関する通関書類> ・ 輸出申告書(Form EX-1)※EU 域内への輸出 ・ 輸出申告書(Form T-1) ※EU 域外への輸出(スイスなどの EU 加盟国外 の場合はこちらを利用) ・ インボイス4 通(英語可、独語翻訳添付のこと) ・ 原産地証明書 ・ CITES 輸出許可証、など ③ 許可までの時間 概ね4 時間以内で許可となる。
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図3-9 ATLAS システムの輸入申告画面
出所)ドイツ税関ホームページ(https://www.einfuhr.internetzollanmeldung.de/iza/content.do)
(5)その他の許可手続き
ドイツの貿易管理システムとしては、連邦経済・輸出管理庁(BAFA:Bundesamt fuer Wirtschaft und Ausfuhrkontrolle)の「ELAN」システムがあり、実際の輸出 入案件において輸出許可の取得が必要な場合は、BAFA に所定の様式を用いて申請 しなければならない。BAFA への申請は「ELAN」を通じて行うことになるが、後 日申請書類一式をサイン・捺印の上 BAFA に提出することになっており、完全な 電子化には至っていない。また、BAFA の発行する許可書は紙ベースとなる。所定 の様式はBAFA の ELAN オンラインサービスからもダウンロードが可能だが、ド イツ国内の書式販売店または商工会議所で入手が可能となっている。 なお、先に説明をしたワシントン条約に関する輸出入ライセンス申請システムで ある「CITES-online」と ELAN の接続は図られていない。また、農林水産品に対 する連邦農業食糧庁への輸出入許可の発行についても、電子申請システムは導入さ れていない。
36 (6)ドイツから日本への輸出状況(生体・加工品の区別せず) ドイツから日本へのワシントン条約附属書に掲げる動植物に関する輸出上位品目を以 下に掲示する。なお、下記順位は、輸出国CITES 許可書の項目欄に記載されている種毎 の「件数」を集計した上位5 種であり、「数量」や「重量」による順位ではないことに留 意されたい。 <動物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 3. Loxodonta africana アフリカゾウ (主に彫刻品) 4. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品) 5. Crocodylus porosus イリエワニ (主に革製品) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 3. Macaca fascicularis カニクイザル (主に科学用) 4. Loxodonta africana アフリカゾウ (主に彫刻品) 5. Crocodylus porosus イリエワニ (主に革製品) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 3. Macaca fascicularis カニクイザル (主に科学用) 4. Loxodonta africana アフリカゾウ (主に彫刻品) 5. Acipenser baerii シベリアチョウザメ (主に同種派生品)
37 <植物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド (主に彫刻品) 2. Paphiopedilum spp. パフィオペディルム属全種 (主に生体) 3. Swietenia macrophylla オオバマホガニー (主に製材) 4. Praecereus euchlorus ケレウスエウクロルス (主に生体) 5. Euphorbia antisyphilitica ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(トウダイグサ)(主にワックス・ろう) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Paphiopedilum spp. パフィオペディルム属全種 (主に生体) 2. Dalbergia stevensonii ホンジュラスローズウッド (主に製材) 3. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド (主に彫刻品) 4. Paphiopedilum hookerae パフィオペディルムフーケラェ (主に生体) 5. Paphiopedilum papuanum パフィオペディルムパプアーナム (主に生体) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Euphorbia antisyphilitica ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(トウダイグサ)(主に同種派生品) 2. Paphiopedilum spp. パフィオペディルム属全種 (主に生体) 3. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド (主に彫刻品) 4. Euphorbia antisyphilitica ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(トウダイグサ)(主にワックス・ろう) 5. Dalbergia stevensonii ホンジュラスローズウッド (主に製材)
38 5.フランス (1)法的枠組み フランスのワシントン条約に関する規則については、基本的にはワシントン条約 に準拠し、その他国内法として「関税法典」、「ワシントン条約(1990 年 3 月 9 日 付通商公示2 貿局第 83 号)」、「植物・植物性製品・その他の検疫の要求に関する 2006 年 5 月 24 日のアレテ(省令)」、「第三国(EU 域外国)からの動物・動物性 生産品及び動物食品或いは動物性食品の輸入の検疫条件に関する2003 年 11 月 25 日のアレテ(省令)」、などが存在している。 (2)管理体制 フランスにおけるワシントン条約管理体制は、環境・持続可能開発エネルギー省 の水・生物多様性局絶滅の危機に瀕する種の国際情報交換課がワシントン条約にか かる許可書の発行窓口となっている。また、科学当局は自然史博物館(MNHN) であり、当該取引が種の存続を脅かすことがないかの助言を行っている。 管理当局:環境・持続可能開発・エネルギー省 -水・生物多様性局 -絶滅の危機に瀕する種の国際情報交換課
(Ministère de l'écologie, de l'énergie, du développement durable et de la mer,
-Direction de l'eau et de la biodiversité,
-Bureau des echanges internationaux d'especes menacees) 住所:Grande Arche Tour Pascal A et B 92055 La Defense CEDEX
TEL:+33-1-40-81-31-65
E-Mail:[email protected]
科学当局:自然史博物館(MNHN:le Muséum national d'histoire naturelle) 住所:Jardin des Plantes 36, rue Geoffroy Saint Hilaire 75005 Paris
TEL:+33-1-40-79-30-00 URL:http://www.mnhn.fr/
39 (3)CITES 許可取得手続き ①取得手続きの概要 フランスでは、ワシントン条約に指定種となる野生動物関連製品を輸出入する には、事前に環境・持続可能開発エネルギー省から輸出入許可を取得しなければ ならない。輸出入許可の申請は環境・持続可能開発エネルギー省のホームページ (i-CITES)から可能であり、必要事項を入力した上で電子送信する必要がある。 なお、電子申請に際しては事前にアカウントを開設する必要がある。申請ページ はすべてフランス語のみであり、申請書以外の付属資料も本ホームページからア ップロードが可能となっている。CITES 許可書は申請から 30 日以内に発行され るとのことだが、発給はすべて紙ベースであり、郵便で申請者に送付される。申 請費用は無料となっている。 なお、本入力情報とフランス税関のシステムはリンクされておらず、輸出入通 関時には再度税関システムへ輸出入情報と許可書情報を入力する必要がある。 フランス当局によれば、2015 年までに電子許可書の運用化を図りたいとのこ とだが、2014 年 3 月時点では電子許可書の発行の実績はないとのことである4。 <ログインページアドレス> http://cites.application.developpement-durable.gouv.fr/accueilInternaute.do ②CITES 許可書の取得に掛かる日数 概ね30 日以内で取得可能である。 ③CITES 許可書の取得に掛かる費用 CITES 許可書の取得費用は無料である。 4 環境・持続可能開発・エネルギー省ヒアリングによる。
40 図3-10 CITES 許可書の申請ログイン画面 <ログイン画面> 出所)環境・持続可能開発エネルギー省ホームページ <検索画面>
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図3-11 CITES 許可書申請入力画面
<入力画面>
42 (4)通関手続き ①通関手続きの概要 フランスの輸出入通関手続きでは、電子通関処理システムの「DELTA」が導 入されている。ただし、輸出入、再輸出申告許可の前に、税関に対して紙ベース のCITES 許可書を提出して内容の確認を受けなければならない。その他の書類 (インボイス、パッキングリストなど)は税関の要望に応じて原本を提出する場 合もあるが、基本的には提出不要となっている。 ②必要書類 <輸入手続に関する通関書類>
・ 輸出入統一管理申告書(DAU : Document Administratif Unique) ・ インボイス(フランス語、英語のもの) ・ 船荷証券(B/L、AWB) ・ 原産地証明書または流通証明書(Certificat de circulation(EUR1)) ・ 検疫証明書 ※動物および動物性製品の場合 ・ CITES 輸入許可証、など ※ただし、CITES 許可書以外の書類はデータのみの提出で税関の求めに応 じて原本を提出する <輸出手続に関する通関書類>
・ 輸出入統一管理申告書(DAU : Document Administratif Unique) ・ インボイス(フランス語、英語のもの) ・ 原産地証明書 ・ CITES 輸出許可証、など ※ただし、CITES 許可書以外の書類はデータのみの提出で税関の求めに応 じて原本を提出する ③許可までの時間 概ね輸出入ともに30 分から1時間程度で許可となる。
43 図3-12 DELTA システムのロゴマーク 出所)Conex 社ホームページ 図 3-13 DELTA システムの申告画面 出所)フランス税関説明資料 (5)その他の許可手続き EU 域外国からの動物・動物性製品のフランスへの輸入については、対 EU 輸出を認 可された域外国・地域であり、かつEU から認可された製品かつ EU から認定を受け た加工施設、工場で生産・製造されたものでなければ輸入できず、衛生証明書の添付 が求められる。 植物・植物性製品についても、EU 域内に輸入する場合は輸出国の衛生証明書を必要 とするもの、EU 保護地域に指定されている国には輸入できないもの、あるいは EU 域 内への輸入が禁止されているもの等があり、輸入の際には防疫検査を受け「防疫パス ポート」を取得しなければならない。なお、各省庁と税関とのシステム連携について は本調査ヒアリングの中では認められなかった。
44 (6)フランスから日本への輸出状況(生体・加工品の区別せず) フランスから日本へのワシントン条約附属書に掲げる動植物に関する輸出上位品目を 以下に掲示する。なお、下記順位は、輸出国CITES 許可書の項目欄に記載されている種 毎の「件数」を集計した上位5 種であり、「数量」や「重量」による順位ではないことに 留意されたい。 <動物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Varanus niloticus ナイルオオトカゲ (主に革製品) 3. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 4. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品) 5. Crocodylus porosus イリエワニ (主に革製品) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 3. Varanus niloticus ナイルオオトカゲ (主に革製品) 4. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品) 5. Crocodylus porosus イリエワニ (主に革製品) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 3. Varanus niloticus ナイルオオトカゲ (主に革製品) 4. Crocodylus porosus イリエワニ (主に革製品) 5. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品)
45 <植物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Orchidaceae spp. ラン科全種 (主に同種派生品) 2. Vanda coerulea ヒスイラン (主に同種派生品) 3. Cyathea medullaris キアテアメドゥラリス (主に同種派生品) 4. Bulnesia sarmientoi ブルネシアサルミエントイ(主に精油) 5. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド(主に彫刻品) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Orchidaceae spp. ラン科全種 (主に同種派生品) 2. Cyathea medullaris キアテアメドゥラリス (主に同種派生品) 3. Bulnesia sarmientoi ブルネシアサルミエントイ(主に同種抽出物) 4. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド(主に彫刻品) 5. Bulnesia sarmientoi ブルネシアサルミエントイ(主に精油) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Euphorbia antisyphilitica ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(トウダイグサ)(主に同種派生品) 2. Orchidaceae spp. ラン科全種 (主に同種派生品) 3. Dalbergia nigra ブラジリアンローズウッド(主に彫刻品) 4. Aloe ferox アロエフェロックス (主に同種抽出物) 5. Aniba rosaeodora ローズウッド (主に同種抽出物)
46 6.スイス (1)法的枠組み スイスのワシントン条約に関する規則については、基本的にはワシントン条約 に準拠するが、その他関連する国内法としては、ワシントン条約に関する動物種 の取引法(連邦法453 号)、動物保護法(連邦法 455 号)、などの法的根拠に基 づいて流通規制が図られている。 (2)管理体制 スイスにおけるワシントン条約管理体制は、スイス連邦内務省食料安全・獣医 局(FSVO:the Federal Food Safety and Veterinary Office/ OSAV:Office fédéral de la sécurité alimentaire et des affaires vétérinaires)が管理当局およ び科学当局の双方を担当している。
管理当局:スイス連邦内務省食料安全・獣医局(FSVO/OSAV)
住所:Liebefeld-Bern Schwarzenburgstr. 155 CH-3003 BERN
Tel:+41- (31)-323-30-33 Fax:+41- (31)-323-85-22 E-mail(動物):mathias.loertscher @ bvet.admin.ch bruno.mainini @ bvet.admin.ch E-mail(植物):ursula.moser @ bvet.admin.ch patricia.von-deschwanden @ bvet.admin.ch URL: http://www.cites.ch (3)CITES 許可取得手続き ①取得手続きの概要 ワシントン条約の規制対象動植物の申請は、発行当局であるスイス連邦獣医局 へ行うことになるが、紙(またはメール)の申請に加えて、「e-CITES」という システムによる電子申請も可能となっている。ただしCITES 許可書の発行は紙 ベースとなり、「申請手続のみ電子化」は限定的なものとなっている。なお、 「e-CITES」の利用にあたっては事前に当局のトレーニングを受講しなければな らず、1 企業あたり 1~2 名の担当者が受講可能となっている。トレーニングの
47 受講料および教材費用は無料であり、半日で終了する。CITES 許可書の受取方 法については、CITES デスクでの直接受け取り、またはスイスポストにより申 請者に郵送される。 FSVO 担当者へのヒアリングによると「e-CITES」と税関システムは連携され ておらず、データ共有はされていないとのことである。電子許可書の発行の有無 についても「公的利用」でのトライアルのみであり、一般輸出入者への発行は行 っていないとのことであった5。 また、CITES 許可書の包括手続き制度は、2014 年末の運用開始に向けて、現 在制度の詳細(申請資格・対象品目・申請方法等)を検討中とのことである6。 ②CITES 許可書の取得に掛かる日数 CITES 輸出入許可書は 1 日から 4 日以内での取得となる。許可書の有効期限 は発効日から起算して3 ヶ月となっている。 ③CITES 許可書の取得に掛かる費用 1 日での発給の場合 40 スイスフラン(約 4,640 円)7 2 日での発給の場合 30 スイスフラン(約 3,480 円) 3 日以上での発給の場合 20 スイスフラン(約 2,320 円) ※銀行口座からの引き落としとなる。 5 FSVO 担当者へのヒアリングでは手続きの詳細は確認出来なかった。 6 FSVO 担当者ヒアリングによる。 7 すべて 1 スイスフラン=116 円にて計算
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図3-14 e-CITES 利用申し込み画面
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図3-15 CITES 輸入許可書の申請書(紙 ※ワード)
Import permit application
for wild animals and plants (protected by CITES) and parts or products thereof as well as for non-protected wild animals
Name and address of importer / recipient (in Switzerland): Name and address of supplier (country of origin): Phone: Mobile: E-Mail:
Quantity: Description of species / goods: Scientific name (Latin name):
Address for import permit if different from importer :
Date: Signature: Remarks:
At least 5 working days must be anticipated for the processing of the application. The import permit is valid for three months after issuing date.
Please send this form to:
Federal Food Safety and Veterinary Office FSVO Schwarzenburgstr. 155
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50 (4)通関手続き ①通関手続きの概要 輸出入通関手続きについては関税局が運用する「e-dec」システムがあり、こ れは従来の電子通関処理システム(Model 90)もしくは様式移行システム (Forms-Transit System:RM90)にとって代わる新しい電子通関システムであ る。この他にもEU 域内の輸出入で使用する「NCTS」システムがあるが、本報 告書では「e-dec」による手続きの内容について言及する。 輸出入者は「e-dec」システムを用いて税関へ電子申請するとともに、CITES 許可書の原本を税関に提示する必要がある。なお、本調査のヒアリングによると、 「e-dec」とスイス連邦獣医局(FVO:Federal Veterinary Office)とのシステム 連携はされていないとのことである8。 ②必要書類 <輸入手続に関する通関書類> ・ 輸入申告書 ・ インボイス ・ 船荷証券(B/L、AWB) ・ 原産地証明書 ・ CITES 輸入許可証、など <輸出手続に関する通関書類> ・ 輸出申告書 ・ インボイス ・ 原産地証明書 ・ CITES 輸出許可証、など ③許可までの時間 概ね半日程度で許可となる。 8 現地物流企業、FSVO 担当者ヒアリングによる。
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図 3-16 e-dec システム申告画面
出所)スイス税関「Handbuch e-dec web」
(5)その他の許可手続き
スイス連邦獣医局(FVO)以外の官庁についても貿易管理手続きが電子化され ているとの情報はない。
52 (6)スイスから日本への輸出状況(生体・加工品の区別せず) スイスから日本へのワシントン条約附属書に掲げる動植物に関する輸出上位品目を以 下に掲示する。なお、下記順位は、輸出国CITES 許可書の項目欄に記載されている種毎 の「件数」を集計した上位5 種であり、「数量」や「重量」による順位ではないことに留 意されたい。 <動物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 3. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品) 4. Varanus niloticus ナイルオオトカゲ (主に革製品) 5. Python molurus インドニシキヘビ (主に革製品) (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品) 3. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 4. Python molurus インドニシキヘビ (主に革製品) 5. Varanus niloticus ナイルオオトカゲ (主に革製品) (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Alligator mississippiensis アメリカンアリゲーター (主に革製品) 2. Python reticulatus アミメニシキヘビ (主に革製品) 3. Crocodylus niloticus ナイルワニ (主に革製品) 4. Varanus niloticus ナイルオオトカゲ (主に革製品) 5. Caiman crocodilus メガネカイマン (主に革製品)
53 <植物界> (2012 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Aloe ferox アロエフェロックス (主に同種抽出物) 2. Aloe ferox アロエフェロックス (主に同種派生品) 3. Bulnesia sarmientoi ブルネシアサルミエントイ(主に精油) ※2012 年の輸入実績は 3 品目のみ (2011 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Aloe ferox アロエフェロックス (主に同種派生品) 2. Aloe ferox アロエフェロックス (主に同種抽出物) ※2011 年の輸入実績は 2 品目のみ (2010 年) 学術名 和名 ※主な輸入形態 1. Euphorbia antisyphilitica ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(トウダイグサ)(主にワックス・ろう) 2. Euphorbia antisyphilitica ユーフォルビア・アンティシフィリティカ(トウダイグサ)(主に同種派生品) 3. Bulnesia sarmientoi ブルネシアサルミエントイ (主に同種抽出物) ※2010 年の輸入実績は 3 品目のみ