銀 行 職 能 を め ぐ る 若 干 の 考 察
河 本 博 介 目
次 一︑ 序 二︑ 銀行 の信 用媒 介︵ 媒介 説︶ 三︑ 銀行 の信 用創 造︵ 創造 説︶ 四
︑ 若 干 の 吟 味 五︑ 銀行 に関 する 洛律 上の 規定 六︑ 銀 行 業 翳
経 営 と 経 済
一一一
一一
一
今日の件一本主義経済組織にあって︑質問山内木は同尺経済を義うと乙ろの一式はど血液である︒従クて代幣性(本の授受
左行うところの金融機関は︑同民経済なる有例制休の循川町川市に相当する機能を果すものであるとするは︑底火用いられ
る比除的な説切である︒との令一帥椛閃の巾にあクて︑銀行はその中枢的た存在を注すものである︒ところで﹁銀行と
は何か﹂と云う問いに対して︑その仰叫んけは必ヂしも問中ではない︒それは銀行が︑経済社会の発展に応じてそれ自体︑
限史的に変化し発述してきたからで︑時代に上り又川に上りその業態︑職能を具にしているからである︒
銀行
ω
概ヘんな川川広する上に於て︑処行川にの川史的発述ω
上に位置づけて考察するととは︑問題を豆しく理解するた
めに川
W
︑でおるが︑この小品では︑飢行の間企を巧山れするにあたクて︑銀行の職能をめぐクて相対立する立場にあるこつの刊九州た小心に︑小川干の汚内山花試みたいH
一般に飢行口︑一方に於て預令一を交入れ︑他方にが︑て刊︑山川
J
投作一を行うものである︒前者が銀行の受信的業務又は受効的業務
q g
巴a
︿
m g
各位︒と称せられ︑役者が授伝的市政えは能効的業務(﹀
E P 4 m g
岳山仲
間円
)と
呼ば
れる
もの
であ
る︒乙れら銀行の二面的活動は︑債権ほ務関係に於て貸併対照夫に対一不せられ符る︒然し紅がら銀行の国民経済の中 で果す役割について︑との職能如何を問題とした場合︑その泌かれるところは必宇しも統一的ではない︒とふでは職
能川一寸説の代表的訟ものとして︑信用保介説と信用創造説につき汚点川な治めよう︒
飢行の職能︑従クてその本質に関して︑信用媒介説一の名称で知られている主張がある︒銀行を以て信用の媒介機関 と次すもので︑受信的業務を主促する︒例えばギルパ
1 T Q
・巧
‑ Q
‑ Z 2 )
は︑﹁銀行は資本商人であって︑更に適
明に.バう以らば行収山市人である︒銀行は借主と貸主との問に立ク媒介者である︒一方より借入れて他方に貸出し︑貸
れ条件ω主仰が銀行利川の加来である︒﹂とし
τ
いる︒(註1)
乙れによって銀行は佃人の手にあるときは︑非生産的
にして小額の貨幣を吸集し︑取引に必要な附加的作一本を要するものに供給することが可能となる︒
亡 の 見 解 は 叉 リ
1フ
(司
‑F gC
のとるところである︒英国に於ては銀行発達の沿平からして︑銀行なる名称は通 常︑預金銀行以外に用いられていないが︑伝統的な比鮮は︑当座預金の受入れとこれに対する小切手の振出しが︑
銀行にとり此
4 m a y
‑ 川旬以治的であるしししている
n
リ1ブは︑銀行は小切手を以て要求次第支払われる預金在︑公衆より
受入れる仙人えは公社℃あるししし︑何代行が﹁一い川
ω
川川
注者
会宮
内拝
︒円
ω︒同日立一昨)﹂であるとする言葉の限時さを指摘
し︑刊行口約りる以上に刊し作るも
ω
では次いとしている︒(註2)
こ
ω
他 シ ュ ル ヅ ェ
・ ゲ パ
1ニッツ(印︒
F5]N0
SS
・ の円 ロ 芹
N)
︑ リ
1サ
l c
‑ E 2 8 3
︑グマリ
l(
句 ・
ω
︒B R
U 1
﹀等は
この川
ω
比仰に立ク論点引である︒(註3)
川一九州乙の立勾に立ク人えの問にもその主張に若干の相具があり︑叉銀行の
佼伝的業務の限能を決して無但するものではない口日ハ似行が貨幣︑信用を受入れる点に︑即一vhJ
債務者としての地位を 第一義的に見るもので︑そこに銀行の主要な服能を見川すものであクて︑投信的業務は乙の受信的業務の範囲内で行 われるものとする点に於ては︑大休共通するものであクて︑従クてその授信的業務を決定するものが︑銀行の受信的 業務であるとする見解である口かくて銀行の木質的な服能在︑との銀行の信用媒介に求めんとする主張である︒
( 註
1)
い ﹃づ ﹁
・
2 5
日円山叶回毎回
22
・4
H U 江
n口
qH
28
ωp
pn
zn
oo﹁
出向 日正 ロ岡 崎一 Zm
ogHSVd
司問︒山氏
ぐ︒
H・
H‑
RY
ME
lM
HU
・
(註
2)
弓 ・
HB コ
Hw
g江
口問
・S
NO
W
同y
M]
宅
e‑H
Sl
HO
N‑
( 註 3)C
・
J1
・p
r c
回目ーの
5 J 1
内 宮 町
R E
ゆ 門 凶
2 2 0
r
巾同z s r S
・
F
巴NN‑H 2
市 出 国
2
一切 な角 守口 問加 のげ 命の き師 団ロE
Fm ロロ ロ仏
FS
問︒ ロ
NO
口問 自己
o p
一
S H
M ‑
戸∞
OB
RM 可
一回 目ロ
W
句︒口
広F]
戸 ︒
ω︒ ・
信用媒介説に対する信用創造説の主張するととろは次の如くである︒媒介説が銀行の授信的業務を決定するもの が︑受信的業務であるとするに対して︑銀行の授信的業務を第一義的たものとして重視するもので︑銀行の信用受領 はその信用供与に依存す右ものでおるとする︒銀行は預金の受入れによクて貸出を行うと云うよりは︑先づ貸出が行
銀行問問をめぐる若干の考察
一一一
一一一
一
経 営 と 経 済
一三四
われることによクて預金が生歩るのであクて︑乙れを可能ならしめるものは︑銀行が銀行券又は預金貨幣を造出する 乙とによクて︑新たに支払手段を造出し符るからである︒しかもか
tA
る治山
ω
政能は︑銀行ω
みのよく行い得ると己ろである︒従クて銀行の受信的業務は︑授信的業務の反映に過ぎないとするもので︑そこに銀行
ω
水質的な職能がかると主張するものである口
乙の立場に立ク論者としては︑先づマクレオlF(出・ロ・宮何百
円] g
四)
をあ
げね
ばな
らな
い︒
その
見併
は次
の一
一一
日実
の うちに端的にあらわれている︒即ち﹁吾えぬ銀行及び銀行家の木町と本性とを︑要求払の信用を創造し︑発行するこ とにあると見る︒乙の信用は流通し︑且ク貨幣のあらゆる職能を来す乙とが立図されている口それ故銀行は貨幣を
﹁借り﹂又﹁貸し﹂するための庖舗ではなくして︑信用の製造所なのである︒:::銀行は金鉱である︒﹂とロ(註
1)
克にクピけて媒介況
ω
主張すると乙ろに反対して︑次の如く述べている︒処行家は貨幣商人であると一般に考えられている︒即ち公衆
ω
一方から代以山を借り︑とれを他方に貸すとするのであるが︑事実は銀行家は貨幣商人ではたい︒銀行家の唯一の職能は一一い用を創造し発行する乙とである︒銀行家は借りようとする者と︑貸そうとする者との中間にあ
クて︑単なる媒介者として泊劫するものではない︒従クて銀行利潤は︑貸借貨幣の利子の差額によクて構成されるも のではなく︑その源泉は支払準備金として保有する高以上に︑信用を創造し︑発行することによクてつくられる乙と
にあるとして︑(註2)まさにギルパ
1
Tの見解と対照的である︒彼の一氏う要求払の信用は︑貨幣と同性質のもので
あり︑銀行券と同様である︒そ乙で貨幣を創造すると乙ろのものは︑発券銀行のみに止まるものではなく︑預金銀行
も又同様である︒
マクレオ
1
は信用創造説の近代的な展開の上に於て︑大なる業献をあげたものであるが︑彼によクて信用媒介説
F
は否定されるものであクた︒彼の信用理論は︑又同時に独逸
ω
信用理論に於ける発展の過程で︑それへの反対論をも生んだのであるが︑その後シュンベ1
グ
I
・
C
2 F Z 5 3 z c
︑ハ
ly
(k
r・出向島ロ)によクて︑信用創造説に於ける
洞たなる発民がもたらされることになクた口
シユシベlグ1の一信用割論は︑彼の所謂経済の循環と発民の問題に関連して説かれているが︑彼によれば︑信用は
本質的に企業者に譲渡する目的で︑︑注されるととろの購買力創造(同
g p g
片言岳
ロ向)であって︑単に既存の購買民
P
力を譲渡するととではない︒信用の供与は︑新たに創造された信用支払手段に工クて呆され符るものであるから︑新
し
r v創造された購買力は︑企業者に対する伝川の供与に対して役立ち︑且ク又とれに対してのみ必要であるとしてい
る︒即ち彼に於ては︑一い川の供与は山口力の例治を立味している
0
(
註3)
かくて経済の発反過程に於て︑企業者の資
令. 川ぃ 山川 川︑ が如 何に して ボめ ねら れる であ ろう か円 や一 小一 五引 円身 が次 凡金 を所 有し ない なら ば︑ その 調達 は銀 行に よる 通貨 創
治でわけ︑それは附に何人か
ω
千却に作十代してい火山川口力の移転では左く︑むしろ新たなるものが無から創造されて問弁ω山口力に附加されて流通せしめられると乙ろに︑発民のための典型的な金融の源泉があるとしている︒(註
4)
かくてとkに銀行の・本質的な職能があり︑﹁処行弐は中に﹁購買力﹂たる商品の中間商人
(Nω
三 岳
g g z z
る で は
訟く︑叉乙れを第一義曹とするものでもない︒何上りも光づ乙の商品の生産者
} ( H M
g
品 ロN g C
なの であ る︒﹂( 註
5)
シ ユ
γベ1グ1の﹁経済発展の理論﹂は︑ハ
1
に強い洲一いを及ぼすものとなった口その著﹁銀行信用の国民経済Y
MM
的理論﹂に於て︑彼はマクレオ1ドの信用理論をうけついでいるのであるが︑(註
6)
同時に彼の所説の基礎を‑なし
たととろのものが︑シュシベ1グ1の理論であった円彼の若者が一九二O年に公刊されて以来︑学界に於ける激しい
論議の対象とされ︑所前﹁ハ
1γ
文献﹂とも呼ぶべき多くの者作︑論文が世に出るととろ.となった︒(註
7)
ハ1
Yによれば︑銀行が顧客に信用を与える場合に︑伝用の供与矧が依務詐悶定の借方に記入せられると同時に︑
信用受領者の小切手勘定の貸方に記入せられる︒信用受領者は︑小切子問定に受入れた令一瀬で以て小切手を振出し︑
商品の蹄入等の目的で支払に充当する︒との場合に︑それが光子に工って依務の返済或は新た伝購入のために使用せ
られ工うと︑又は直ちに貯蓄にむけられ主うと銀行に存在する︒即ち貸方残高の所有者が︑彼の銀行勘定を同じ銀行
にもったらば︑との銀行の貸借対照表の上に変化が生やるのみである口即ち白庄の側で︑信用受領者に対する銀行の
犬抵は︑長期の債権だけ増加し︑負債の側で︑小切手貸方残高の所有者の債権が加わるのである︒もしも小切手貸方
残高の所有者が︑彼の勘定を他の銀行にもつ場合に於ては︑乙の第二の銀行が彼と第一の銀行との問に入クてくると
左とたる︒即ち彼の小切手貸方残高は︑彼の銀行の短期債務となり︑第一の銀行の短期債務は第二の銀行を債権者と
銀行職能をめぐる若干の考察
一三 五
経 営 と 経 済
一 一 一 一
六 するととになる口︽註
8)
かくしてハ
1γ
は︑受効的業務を以て能動的業務の前提とする考え方をしりぞけ︑預金に よ っ て 貸 出 が 行 わ れ 得 る の で は 左 く
︑ 貸 出 が 先 づ 行 わ れ る と と に よ っ て
︑ と れ に 工 り 預 金 が つ く ら れ る の で あ る と する︒従って﹁銀行の受動的業務は︑能動的業務に対する前提ではない︒受動的業務は︑同時に行われる伝用供与の 反映に外注らたい
o﹂
(註
9)
と主張している︒銀行のか
る能力が︑かくて国民経済に及ぼす実質的作用をきめると
1 λ
とになるであろう口即ち財貨叉は効労を生内的日的に使用するために︑乙れの所有者から信用受領者に移すととで︑
とれを実現する機的
Lしして︑銀行が同民結前に於て新しい依務者をつくり出すと同時に︑新しい債権者をもつくり出
すのであって︑との新しい依松守口︑収作貸方残山を受取る乙とにたる︒(註叩)以上の如くしてハ
1
Yの云う銀行
の信用創造怒る職能が抑一昨され作るであろう︒
乙の立均一に立ク平討として外に︑ウイザ1
ス(
出・
者一
岳民
ω)
︑ブイリップス(の・
. k p
・2
t}
] ぢ
ω)
︑ミ
1ゼス(﹁︿・
呂 町
2 )
年が札飢えられる
n (
川口)近年代幣的公勾引治の幼時に伴って有力になってきたと見られる︒
( 花
1)
出・
巴・
ν z
n ‑
g 円 計
三 回
04
rm
々 o
︒円
CH
EF
悶
EE‑Zミ ・ ℃ ・
8H
・
︐
a
( 詰 2
)H
rr
oH
g
島民
Z P
‑ M
Y A
M O
吋 ・
( 註
3)
M‑
mo
zg
宮Z
Z4 Zo
号宕吋
15
0r
m三
一各
市ロ
何回
Z‑
oW
HE
n‑
3N
・0 m羽 ・
5M lH a
中山伊知郎︑東畑精一両氏共訳﹁経済発
展の理論)昭和十二年二五入l
二六
O
頁( 註
4)
PE
s‑
zm
m‑
ω
・0
・・ ・ 5
g
∞ ・
IH
S‑
邦訳一七九l
一 入
OH
( 註5)
mo
zg
宮 件 ︒ 町 一
pp・
c
・‑ m ‑ H H O邦訳
一入
二一
員 ( 註
6)
ハ1
γ
は著書の内表紙の表題の下に︑マグレオ1ドの有名な句︑出5同
Br ut Hr Z2
N5﹀52
ロ
日﹀ロ
﹁E
rg
og
aN
SH
k p c m
Z 庄 内 ロ 4 0 口
口市
E w m O
ロ 仏 巾 同
口 市 山 口
O K P
口 問 時 即 日 畔
Nロ 吋
N o 何 吋
z m ロ ロ 肉
4 0 ロ
間同
拘門
出同
・(
﹀げ
ρ
ロ‑ c
ロ
H O H
O 町
O H O W
U ロO仲 ロ
ロ
O町 内 山 の
op
円rげO
吋 円
0 4
司
E m w w
pロ 門 凶
hR
HO
邑Z
m=
Z8
3二 混 同
tH
mp
EP
Ep
on
04
0 内
pa
x‑
)
そ拍げ︑そこに彼の立場が端的に表明されていることは印象
的で
おる
︒ ( 比
7)
ハ1シのこの刊は︑一九二四年に第二版︑一九三
O
年に多大の但E
の土第三版が公刊されたロ一九二六︑七年頃よりハ1γの川
一小
川が
命争
そ主
き起
し︑
同時
に多
くの
ハ
1γ
批判を生むととろとなった︒第三版の序文にハ1
パ一
フ(
の・
同与
2‑
2)
の 一
述べる知く︑貨幣及び信用に関する新刊汗にして︑詳制にハ
1γ
の説に関説しなかったものは殆んどない︒今やハ
1γ
文
献が発展してきたと述べて︑その文献そおげている︒何これら女献に上って詳細なハ
1γ
説及批判を展開されているもの
に新庄教授の﹁金融理論の折傾向﹂(抗コ又むがある
D
( 詰
0 0 ) k
p
・同岳民ぐOH
rz
E帥
岳民
去の
zd
Hm
OH
古
a a
出
S
F R a F 3 8
・大北文次郎氏訳﹁銀行信用の悶民終的的理論﹂六六
1
六. ︑
︑
.2
・ ︑
‑ e
(刈り)川川︑川布︑b
一日
(ぷ
刊)
川仰
い山
︑川
・灯
︑七
九パ
(川
口)
同・
づ. 5
戸 市 ﹃ 岡
山 叶 yo νZ ロ 山 P
口 問︒ ﹁
Z 3 3 .
・
5
円 } 戸 町
内 凶 ・ ・
V 同 市
ω
吋 ・出
sr
mH
mm
白 色
白
H EX ‑ ] S
N A F
・ ︒
‑kp
・TE
‑‑
f 回 一 回
g w
凸 同 町
一
F
内 山SN
∞F・
4
・ν円 山 肌 巾
氏 ︑
H 4 H
向 ︒ 吋 即 時
a g
︒ ︒
525
仏 b
a c E E P E 5 f N K P
口口・
・同
︒忠
・(
何回
m F r 4 2 5 F 4
目︒
ロ夜
間・
回・
回釦
28
・
3
ま・
)(
邦訳
米米川氏以︑白併及び流一山手段の問論)そ‑の仙との刊文献として次の上うなものがあげられる︒︒・可・ロ昆弘司一町内吉田吉田聞
の ロ 吋 同
市 ロ
03b
ロ 回 同 門
2 H O U
1
︼︒
ロ吉
田}
民間
口o
uo
gr
rH
∞∞
吋・
回目
印} M 2 一
時} H
叩吋
ロ吋
}の
Ha
Em
pV
44
20﹃
宮︒
oロ
w‑
H2
H・戸︒・同
m w
認可申 ヨ
( じ ロ 叫
同 町 ロ ロ
U 1
自白
口同
丘町
時・
]号
]戸
︒・
ロ・
同・
問︒
げ印
吋門
出
O
口一己
oロ 巾
w w r v M M
・ 一 ﹁ ・
F F g m r E
豆︑
円 }H op ロ の 仲 間 ‑
L g
︒﹃
出︒
・4ロ
3 0 ω
・
街マグレオ
1
ドや ハ 1
の信用創治の開愉は︑そのが一米川に於て新しい発展方向を辿ったむ即ちブイリップスに工って信Y
用創造の限界の問題としてとりあげられ︑削々の銀行に於ける場合と︑銀行組織全体に於ける均合のそれの問題に発展し
てい った 口
四
信用媒介説と信用創造説との対立の内包する芯味は荒川河なものである︒(註
1)
即ち信用媒介の職能は︑銀行は貨 幣の移転をなすのみであって︑貨幣の流通量に対して削減せしめるものではない︒乙れに対して信用創造の職能は︑
銀行が乙れによって貨幣の数量を増減せしめ得るととを意味する︒銀行が同民経済に対して積極的た役割を果し得る のは︑との貨幣創造の機能を通してであると考え符る︒従ってとの両説は叉︑預金貨幣論と預金非貨幣論との対立に
も通宇るものがあると一一一口い符られるであろう︒貨幣を金属貨幣︑政府紙幣乃至銀行券に規定するたちば︑賃収巾を発行
銀 行 職 能 を め ぐ る 若 干 の 考 察 一 三 七
経 営 と 経 済
一三 入 造出し符るものは・政府と銀行券発行の権限左右する中央銀行とのみに限定せられるととになる︒所謂商業銀行が︑
貨幣数量の増減の上に︑何らの影叩引いをも有するものでは注くなる︒
今日銀行が貸出の振替を中心として︑預金を造り出している乙とは︑とれを事実として認めなければならない︒然 しながち問題は︑銀行の信用剣道なる服能を強調するのあ主り︑銀行の能動的業務を以て木質的危職能とし︑乙れに よクて銀行の概念を規定する乙とを符るや否やである︒銀行の信用創造をめぐる問題にクいては︑多くの研究がたさ
れているが︑乙k
では多くの文献にづいてその紹介検討は省略するも︑いづれを以て定説とするかは︑にわかに断定
しがたいものがあるであ乃う︒銀行が一つ一の企業として経常されるものである以上九銀行の受信的業務は︑授信的業
務を遂行するための
F
段であって︑れ川川保介説の云う如く︑受信的業務を以て銀行の本質的な職能とするわけにはゆかないであろう
n
ひん一じく処行が二川的治改在日む上に於て︑その一クをとって銀行の目的とするは妥当ではない︒伝川川辺川に於ても︑銀行の一い問治山の収悩抗︑例えば引金銀行の行い作るととろのものであクて︑すべての銀行が
共一回一に行い符るものではなく︑その江味に於て一般的にJ
長当するものではない︒更に銀行の貸出によ巧て造られる預
令‑は受信的業務であり︑銀行の伝用例治の前助に於て︑受伝的川社説を似似し狩るの根拠はない︒旦ク信用創造は︑第
一次的預金の存在左前提として行われ符るもので︑第一次的預金の存ホ左前犯とするととに上って︑派生的預金の発 生が可能とたるものであると乙ろから︑二回的業務のうちその一側阿のみを強調しすぎるととに上クて︑本質的職能
とするは︑妥当性を欠ぐものであると一一一一口わ喝なければならないであろう口(註
2)
銀行の職能を単に︑媒介と見る信用媒介説を更に一歩進めて︑信用なる概念を用いて︑信用代位又は信用置換にそ
の本質的職能を求めんとする考え方がある︒リーフマシ(同・ピ
R B
ロ)は︑銀行を以て貨幣資本の商業であるとし
S
ているロ即ち商業︑が財貨の蒐集︑保蔵︑供給を行うと乙ろの営利行為であるに対して︑銀行は貨幣資本を蒐集し︑保
政し︑供給する乙止を任務とする商業の一八刀科に相当するとなしている︒かくて銀行は︑貨幣資本の所有者即ち債権
者に対して︑円巳のいい用を伏務者の信用の代りに置換える︒銀行は貨幣裕一本を蒐集するために︑債務者の信用の代り
に自己のい川を倒かしめるものである︒信用置換(同円︒品目宮口
Z S
昨
C
日︒
ロ)
たる
語︑
信用
媒介
と云
う一
一一
口実
のも
ク欠
陥を
補
クて︑二商に対して交換取引を行い︑しかも銀行が自己の計算に於て乙れを行う乙とを意味している︒(註
3) かく して信用の置換乙そ銀行の本質的職能をあらわすものであるとしている︒新庄教授が︑﹁銀行とは自らの創意と計算 とを以て︑一方に於てれ金を蒐集
ψ一びに例ぷし︑他方に於て乙れを資金需要者に融通する信用代位機関なりo﹂(註
4)
と氾涜されている
ω
日川阪な比例である
n
九州以川士山︑保行花川て巾にい川れ川
k
k
すのみでは見らない︒如何なる内容を伴う信用機関であるかを明かにすお白
川一
︑ず
る口
刊行
ω
川W
いか
いい
川た
l
九てけんるにあると似しでも︑たど単に信用取引をたす信用機関であると云うのみでは不十介℃︑如何次九円
JV付な伴ういいい川であるかな川阪ならしめねばならない口信用を与える者と︑乙れを受ける者との
小川に丸って︑同点刊しんじ間取引を行うと一目う
ω
みでは同より足らないとされている︒かくして銀行を定義して決金の
光山小川ししし︑作一令一を以て代幣その他通常の状態に於て支払手段として用いられる小切手︑手形︑その他の支払指図書
とし︑売山川小川公なる詰を以て︑銀行が中なる肌介椛問に点空るものでない乙とを示すと同時に︑銀行の資金造出の職能
をあらわされ符るとされている︒(註
5) 表現在具にし︑その内容にクいて若干山内るものが弘つけられるが︑以上の外に乙れら諸説に類するものと考えられ
る主張があるが︑(註
6) これらの主張を概倒して︑そとに見られる共通的なものとして推察し符る点は︑信用媒介
説と信用創造説との何れをも一方的に主侃するととなく︑一一一日わば第三の立場とも一式うべきものの上に立ク乙とであ
る口即ち銀行は︑現金の需要者と供給者との問の巾なる媒介者ではない口銀行は自己の計算に於て︑叉自己の創意に
工つてな戸︑金を蒐集し︑造出し︑且運用するものである︒銀行の行う受信的業務と投信的業務はその何れを豆侃すべき
やでたく︑両者相侯って現代銀行業務の統一的な休系化が行われているものであクて︑信用授受の両面の一体化的職
能を銀行の本質的な職能と解してよいであろう口
( 芯 1)
森川太郎氏﹁銀行職能論﹂昭和十六年︑第一章第三節参照
( 芯
2)
田中
金司
︑新
庄博
両氏
共著
﹁銀
行経
営論
﹂昭
和十
年︑
一一
一一
l二四頁
( 山
3)
岡 山 ・ 亡 命 ﹁ gg
口 一 国 内 件 ︒ 一 戸 一 関 口 ロ 四 回 ロ ロ 仏 岡 山 口
g L 2 5 m M
ぬ 2 0 H r
岳民
O
同P H 3 r m g H ‑ E ω
銀行川間をめぐる若干の考察
一三
九
経 色 と 経 済
一四
O
( 註 4)
田中︑新陀同氏一川沿♂二七瓦
( 註
5)
高一回目次郎氏﹁伐行前﹂昭和五年︑三
O
瓦 ︑一 一
一 一二
i
三四頁( 註 6)
例えば山川口次郎氏﹁改訂銀行愉﹂昭和五年︑二一具︑﹁銀行とは貨幣の需要者と供給者との問に立ち︑目己の計算に於℃
広く
川中
川
LL
い川以引そ為すそ治とするものを一氏う﹂対 ・
0
・ ロ ロ 4 4
司 吋 巾 山 ︑ 一
C
ロ 吋
円 四
Hdn
司 同 ロ 門
︼
C3出
n向 ・
ω
ヨ 凶
巾 門 戸
a ] {
③ 凶 ∞
・ ︒
・
0
宮 内 一 白 回 目 切 告 げ 悶
go rm t. 7
一 s h p { }
一い
川水
川刊
位氏
﹁伐
行一
川九
州﹂
昭和
一一
十冗
何十
︑一
六五
l一六九只参照︑銀行の機能を分けて原始機能(第一次的な機能)と︑こ
れから派叫す右派山れ山(列二次的川次的側印)とし︑一川清に銀行の木戸質的な機能があり︑これは貨幣流通機能と金融搬
出土の二つがある
L
しされる口しかし﹁銀行一取引の本一仇'作︑れ併取引と貸付取引との一体化的結合にあるのだから︑そうしたれ 川合 の方 向に
m v 一
一の
れ防
止
f認めることはできぬでおらうか︒汲行は位併取引を包むことによって︑貸付取引に用いるた
めの白金そ形成する︒山一に云えば︑貸付取引のための白金かん形成するために︑貨幣取引を営んでいる口貸付資本形成の機
出が口昨流泊脈問と金融腕能との間に介在し︑これを結合して一体化の川町釈としての銀行本来の機能を成り立たしめて
いるロ::・::二つの原始機能の接点となって︑それを一つの飢行問問に結合寸るという芯味から︑貸付資本形成と一式う派
生機能子特別に高調するととは︑許されζもよいととのように忠う﹂
LLD
五
銀行が経済制度の上に於ける一つの機関である以上︑銀行の研究が経済的な理論の側面よりたさるべき乙とは勿論であるが︑銀行が法律によクても規定されているところから︑その概念を理解してゆく上に於て︑法律上の規定にク
いても一応参考として︑我同にが︑ける場合を考察し工う円
吹川に於て私立銀行に関する法律として始めて確立されたのは︑明治二十三年に於ける銀行条例(明治二十六年実
加)亡わる
n
とれによクて銀行の組織︑業態が規制された口第一次大戦後の金融恐慌及び関東大震災等を契機として押川刊行制皮
ω
改本が問問とされるに五クて︑乙れに応やる銀行法が昭和二年三月(昭和三年一月一日実施)に公布
された︒(詰
1)
銀行法は所謂普通銀行を規制する法作である︒我国の普通銀行は民間の一商業金融機関にして︑その性格は欧米に於
ける預金銀行又は商業銀行に測するものであるが︑同時に貯蓄的な預金の蒐集︑或は長期次八金の供給・工業金融等を
も或
る引
い山
氏行
うも
ω
で純作KM
公民行とは川北るものである︒とれは我国銀行制度の上に於ける一クの特質を示すもの
である︒しかも咋泊伐行は代川銀行制ぃ院の中心的地位を占めるもので︑乙れを規制するものが銀行法であり︑.銀行一
般 に 川 ず る 川 市 訟 で は 以 い 口 乙 の 立 味 で
﹁ 持 活 銀 行 法
﹂ と 解 す べ き も の で あ る
︒ 日
刊は
行法
ω
川りる刈えは次の如くである白第 一 条 左 ニ 出 グ ル 業 務 ヲ 営 ム モ ノ ハ 之 ヲ 銀 行
tス
一 預 金 ノ 受 入
f
金銭ノ貸付又ハ手形ノ訓引
Tヲ併セ為スコf
二 為 替 取 引 ヲ 為 ス コ
T
営業fシテ預金ノ受入ヲ為スモノハ之ヲ銀行T者倣ス
第五条銀行ハ担保附社債信託法ニ伏リ担保附社債ニ関スル信託業ヲ営ミ又ハ保護預り其ノ他ノ銀行業ニ附随スル
業務ヲ営ムノ外他ノ業務ヲ営ムコTヲ符ズ
との条文は︑銀行法のうち銀行の実質的規定をなすもので︑法制面からする銀行の定義であり︑銀行業務に関する 規定で︑所謂主要業務と附随業務とが生宇る︒現在銀行の行う附随業務と考えられるものは次の如きものであるう︒
保詫預り
両 替
地金銭の売買
有価証券の引受︑売買︑貸付(但し引受︑売買についてお託券取引法による制限がある) 官金︑公金︑諸会社の金銭出納取扱い 他金融機関の業務代理
銀行職能をめぐる若干の考察
四
経 告 と 経 済 債務の保証︑手形の引受 信用状に関する業務 備銀行を経営するには主務(大蔵)大臣の免詐を要し(第二条)︑性本金は百万円以上(指定地枚たる京京及び大 阪に本支応を有する場合は二百万円以上)にじて︑株式組織たる乙とを条件とし(第三条)︑且ク附号小に銀行なる
文字を用いなければならない(第四条︒)
( 註 1)
全文四包免からなり補足制定として﹁銀行法施行細則﹂がある︒又我闘では大正十年四月に貯蓄銀行法が公布され︑これ
に基づいて貯許制行栄一川と古川以行栄おとが分附されてきたが︑現在では﹁昔︑足銀行等ノ貯蓄銀行業務又ハ信託業務米首
m J ‑
一閃スル玖作﹂(同和十八年三月)により︑米自が認められることLなった結呆︑普坦銀行への合併︑或いは兼自背泊
処りへの収間によっ
τ
川市川行以川バした︒向従来官一山以行以外に特別法によって設立されていた所詞特殊銀行のうち︑山代に内存したものいけ木山行︑日・一品川荒川
υ
︑日・川市川栄川凶行︑北海辺拓殖銀行であるが︑日本銀行を除いて昭和二十五年一一一月刊川悦行作いは川此されることになった︒かく℃日本一山来以行及び北海辺拓殖銀行は預金銀行化の方向を辿り︑日本
川渋川行のみ円い九州金川山川として比ったが︑
m
和.一十七年六月公布のいに則一一い間以行法に基づい℃これに移行した白かく℃民川銀行は銀行法に以づく銀行と︑長期日川旧民一行(羽小山川以と附和二七年ご一月設立された日本長期信用銀行のニ行)と
に分類し得る︒信政府金融機関として日本開発銀行(昭和一一六年間片山立)及び日本州出入銀行(始め日本輸出銀行とし
て昭和二五年一二月設立され︑二七年四月日本輸出入銀行に山制された口)が夫々単独立法の下に設立された︒更に広義
に於いては銀行業の規制のために設けられた法規として︑山比一の以行法及び長期信用銀行法の外に︑貯苫銀行法(大
E
十年四月)︑信託業法(大正十一年四月)︑相互銀行法(昭和二十六年六月)︑信用金庫法(昭和二十六年六月)がある︒
‑L・
ノ、保行
ω
川口む初淀川州には如何なる税別があるであろうか口従米行われてきた区別として︑普通一般に銀行業務を規則的主
均し
し.
小川
川的
治政
令︒
悶ロ
55F
昨日
間己
防お
の
2
岳山
内件
︒﹀
とに
︑或
は主
要業
務と
附随
業務
(国
ω
ロ ℃仲 間
2
岳防
止
FZ oσ g‑
m O
2
志向︒とに令けている︒規則的業務或は主要業務と呼ばれるものが︑銀行業務の中枢をたし︑支配的地位を占めるに対し︑不規則的業務或は附随業務は︑従民的た業務に過ぎたいものである口(註
1)
規則的業務或は主碍業務は︑児に件︑令一花受入れる河と之を供与する商とから︑受動的業務左能効的業務︑若くは受
伝的立政
' r 一
校一
行川
的小
川内
川(
司
ω ω ω
守m
gn
F 以
内神
戸﹀
宏一
4m
g各氏︒とに介ち符る︒具体的に云えば前者の業務は預金の受入
れ︑仙人公︑保行以の発行年であり︑後汗のそれは︑子形制引︑諸貸付︑証券投狗等である︒(註
2)
しかし乍らか
ふ
る外
川に
川町
て弘
︑例
︑何
人⁝
以交
一日
的小
一小
︑一
げに
入れ
ムれ
る引
金︑
銀行
券の
発行
或い
は債
券の
発行
等は
その
業務
の性
質上
かな
りの川県がある
n
銀行券の発行︑叉防貸出に上
ZM
余の例設等所謂造出塗金は︑既存の斡(金の受入れではなく︑新たに泊加したル円余冶出であクて︑通常の預金'どは性司令一共にするもので単一には論︑ぜられ友い口(註
3)
従って以上の
区別も一般的に用いられる介類用語ではあるが絶対的たものとは言い得たい︒
銀行業務の区介にクいては︑多くの学者に工クて試みられて訟り︑(註
4) その令類の仕方に上ってその何れの業 務に重点が長かれるかに工って︑銀行にも介業を生じ︑銀行の種類が成立するととにたる︒高垣博士は資金造出の銀 行業務に於ける重要性から︑それを銀行業務の上で泊当た地位を与うべきであると主張され︑次の如く介類される口 ( 註
5)
第一︑資金の吸収に関する業務︑第二︑約一令一の例設に関する業務︑第三︑性金の放散に関する業務︑第四︑
その他の業務に四大別する︒か
1A
る介類に工って預金及び伏券の発行は第一の業務に︑銀行券の発行及び振替預金の 創設は第二の業務に︑手形割引︑貸付︑放資は第三の業務に夫えおする乙とにたる︒尚第四の業務は為替業務︑手形
引受︑代金取立及び代理支払業務︑保護預り︑有価証券の受託売買及び信託業務等である︒
7
倫銀行取引の・本吹から貨幣流通取引︑金融取引(貸付取引)︑その他の取引に三区令し︑そとから銀行取引の具体的た分け方をされているものに高木教授がある白(註
6)
即ち貨幣流通取引は貨幣の流通を管理し︑媒介し︑促進す
るととろの取引で︑具体的には︑
(1 )
預金取引
(2
)
銀行券取引︿
3 )
送金︑両替︑代金取立︑代理支払︑地金売買等を包含する︒金融取引は能動的貸付取引と受動的貸付取引とに八刀れ︑前者に属するものは︑コール・ロ
l
y︑諸
貸付︑手形割引︑証券投資等であり︑借入金︑銀行債は後者に属するものである︒その他の取引として保護預り︑証
銀行職能をめぐる若干の考察
一四
三