Ⅰ.はじめに
今日,子どもの社会的保育の必要性は広く社会的に 認知されており,家族形態の変化や女性労働の拡大な どにともない,社会的保育へのニーズはますます高まっ ている.一方で,社会的保育の供給量は十分とはいえ ず,早急な対応策を必要としているといえよう.
このような今日的な社会問題ともなっている子ども の社会的保育をめぐり,こうした問題発生の淵源を,
日本における社会的保育の初期段階である季節保育所 に求めて,解き明かすことが本研究の目的である.
本稿ではその基礎的作業として季節保育所を計量的 に把握し,その傾向性を掴むことを主な目的とする.
具体的には季節保育所と常設託児所の設置数を比較し,
その傾向性を示すとともに都道府県別の季節保育所数 も把握し,その特性を論ずるものである.季節保育所 について,絶対的な資料不足によりその数を計量的に 把握する事が極めて困難である.現段階で季節保育所 を計量的に把握するために下記の調査におけるデータ を活用した.例えば①全国季節保育所概況(内務 省),1930(昭和5)年調査,②季節保育所に関する調 査(内務省),1933(昭和8)年調査,③各年度版,日 本社会事業年鑑などである1).
さらに本稿で扱う「季節保育所」はこれまで「農繁 期託児所」や「季節託児所」などと呼称されることが 先行研究などを見渡しても一般的であるが,必ずしも 呼称に関する明確な定義があるわけではない.しかし ながら行政資料などにおいても「季節保育所」として の記述が相当数散見できること,また季節保育所の設 置は農村部のみならず,漁村部などにも設置されてい ることが確認できる.さらに戦後になると「季節保育 所」として呼称されることから戦後を含めた広範な概
念として「季節保育所」を使用する事とした.
これまで季節保育所については個別事例的にいくつ かの都道府県における検証が単発的に行われている2). しかしながら全国の季節保育所を対象とした研究は,
1~2点を除き,ほとんどないといってよい.先行研 究としてある程度纏まったものとして例えば松本
(2003:354)は,戦前から戦中期の季節保育所をめぐ る政策動向について次のような四期による整理を行い,
季節保育所(農繁期託児所)が設置されていった社会 的な背景について纏めている.
①第一期(1920年代),農民運動への融和対策として 開始
②第二期(1930~1936年),農村恐慌対策の農村社会 事業対策として推進
③第三期(1937~1940年),戦時前期の労働力対策と して推進
④第四期(1941~1945年),戦時後期の労働力対策と して推進
さらに寺脇(1983)は戦前 ・ 戦中期の保育事業に関 する調査を網羅的に纏め,季節保育所に関連する調査 についても言及している.
これらの先行研究を踏まえ,本稿では戦後も含めた 季節保育所の計量的な分析を行い,季節保育所の傾向 性を掴むことを主な目的とする.これまでの季節保育 所をめぐる先行研究においては,いずれの研究も時期 設定(対象)が1944(昭和19)年までで途絶えている ことから,本稿は戦後の季節保育所の動向へのアプロー チのため新たなデータ収集を行った.さらに季節保育 所と常設保育所の設置数を比較することでその特質性 についても述べる.つまり全体事象の把握を背景とし た季節保育所を計量的に分析することにある.
本稿で援用する季節保育所数を全国規模で把握でき
*高崎健康福祉大学
キーワード:社会的保育,季節保育所,常設保育所
季節保育所の動向分析
石 坂 公 俊*
る資料は筆者の知る限りにおいて上記のようなものに なると思われる.主に行政資料を中心に一部を刊行さ れた文献に依拠し,経年ごとに並べたが,その数を把 握できない年度もあり完全なものとは言えない.さら に都道府県別の季節保育所数などは断片的にならざる を得ない.しかしながら全国規模で季節保育所数を視 覚的に把握することによりある程度の傾向性を掴める ものと考えた.
Ⅱ.季節保育所の伸展及び常設保育所と の比較
季節保育所数の伸展(図1)をみると行政資料など から確認できるようになる1916(大正5)年からであ る.その後,徐々に数を増やし,最盛期と考えられる 1944(昭和19)年には5万ヵ所を超えるほどの開設が 見られている.また従来からほとんど言及されていな 表 1 季節保育所数把握の根拠データ
年代 設置数 都道府県別データ 出典
1916(大正5)年 1 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1920(大正9)年 2 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1921(大正10)年 4 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1922(大正11)年 7 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1923(大正12)年 24 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1924(大正13)年 48 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1925(大正14)年 130 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1926(大正15)年 268 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1927(昭和2)年 549 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1928(昭和3)年 921 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1929(昭和4)年 1,428 あり 社会事業彙報,昭和4年7月号
1930(昭和5)年 2,519 あり 全国季節託児所概況(社会局社会部),1934(S6)年 1931(昭和6)年 3,600 桜井慶一『現代地域保育制度の研究』相川書房 1932(昭和7)年 4,800 桜井慶一『現代地域保育制度の研究』相川書房
1933(昭和8)年 5,746 あり 季節保育所に関する調査(中央社会事業協会),1934(S9)年 1934(昭和9)年 7,500 桜井慶一『現代地域保育制度の研究』相川書房
1937(昭和12)年 11,363 あり 社会事業年鑑,昭和17年版 1938(昭和13)年 16,537 あり 社会事業年鑑,昭和17年版 1939(昭和14)年 20,782 あり 社会事業年鑑,昭和17年版 1940(昭和15)年 22,757 あり 社会事業年鑑,昭和17年版 1941(昭和16)年 28,357 あり 社会事業年鑑,昭和18年版 1942(昭和17)年 31,064 あり 社会事業年鑑,昭和22年版 1943(昭和18)年 37,629 あり 社会事業年鑑,昭和22年版 1944(昭和19)年 50,320 あり 社会事業年鑑,昭和22年版 1945(昭和20)年 7,227 あり 社会事業年鑑,昭和22年版
1951(昭和26)年 5,128 (『児童福祉の概況』),戦後保育史第一巻
1957(昭和32)年 8,298 あり 季節保育所のしおり(厚生省児童局),1959(S34)年 1958(昭和33)年 9,775 あり 季節保育所のしおり(厚生省児童局),1959(S34)年 1959(昭和34)年 11,609 あり 季節保育所のしおり(厚生省児童局),1959(S34)年
※1959(昭和34)年は予定数
※1916(大正5)年~1930(昭和5)年にかけては設置年不明なものが555ヶ所ある
※1945(昭和20)年の設置数に関しては,補助金対象の補助対象施設の概数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成
季節保育所数の開設が見られた始めた後,1929(昭和 4)年にかけては積極的な設置状況とはなっていない.
その後は徐々にその数を増やし,1930(昭和5)年以 降の伸びは特に大きくなっている.また戦後において も同じように一定割合の季節保育所がみられている.
さらに季節託児所を計量的に把握するために上記デー タを活用し,常設託児所との比較を行った.上記,図 1 ・ 2より季節保育所数は常設保育所数に対して長期 間に渡り,上回っていることがわかる.ようやく常設 保育所数と季節保育所数がほぼ同数となるのは戦後以 降である.あらためて季節保育所は社会的な保育施設
として中心的な存在であったと考えられる.両施設の 系譜は,季節保育所は終戦を迎える時期までを中心に その数大きく増やしていく.一方常設保育所について は終戦以降にその数を大きく増やしていき,対照的な 傾向性を示している.
以上のような計量的な分析により,①草創期(1910
~1929年),②興隆期(1930~1945年),③終焉期(1946
~1960年代)の3つの時期設定が可能と考えられ,季 節保育所をめぐる動向として提案したい.以降におい て各時期における特性について述べる.
図 1 季節保育所及び常設保育所の伸展①
図 2 季節保育所及び常設保育所の伸展②
1916
(大正 5)年
1920
(大正 9)年
1921
(大正 10)年
1922
(大正 11)年
1923
(大正 12)年
1924
(大正 13)年
1925
(大正 14)年
1926
(大正 15)年
1927
(昭和 2)年
1928
(昭和 3)年
1929
(昭和 4)年
1930
(昭和 5)年
1931
(昭和 6)年
1932
(昭和 7)年
1933
(昭和 8)年
1934
(昭和 9)年
1937
(昭和 12)年
1938
(昭和 13)年
1939
(昭和 14)年
1940
(昭和 15)年
1941
(昭和 16)年
1942
(昭和 17)年
1943
(昭和 18)年
1944
(昭和 19)年
1945
(昭和 20)年
1951(
昭和 26)年
1957
(昭和 32)年
1958
(昭和 33)年
1959
(昭和 34)年 季節保育所 1 2 4 7 24 48 130 268 549 921 1,428 2,519 3,600 4,800 5,746 7,500 11,36 16,53 20,78 22,75 28,35 31,06 37,62 50,32 7,227 5,128 8,298 9,775 11,60 常設保育所 365 419 482 608 885 1,495 1552 1,718 2,184 873 4,485 9,138 9,355 9,568
0 10000 20000 30000 40000 50000 60000
季節保育所 常設保育所
1916
(大正 5)年
1920
(大正 9)年
1921
(大正 10)年
1922
(大正 11)年
1923
(大正 12)年
1924
(大正 13)年
1925
(大正 14)年
1926
(大正 15)年
1927
(昭和 2)年
1928
(昭和 3)年
1929
(昭和 4)年
1930
(昭和 5)年
1931
(昭和 6)年
1932
(昭和 7)年
1933
(昭和 8)年
1934
(昭和 9)年
1937
(昭和 12)年
1938
(昭和 13)年
1939
(昭和 14)年
1940
(昭和 15)年
1941
(昭和 16)年
1942
(昭和 17)年
1943
(昭和 18)年
1944
(昭和 19)年
1945
(昭和 20)年
1951(
昭和 26)年
1957
(昭和 32)年
1958
(昭和 33)年
1959
(昭和 34)年 季節保育所 1 2 4 7 24 48 130 268 549 921 1,428 2,519 3,600 4,800 5,746 7,500 11,36 16,53 20,78 22,75 28,35 31,06 37,62 50,32 7,227 5,128 8,298 9,775 11,60 常設保育所 365 419 482 608 885 1,495 1552 1,718 2,184 873 4,485 9,138 9,355 9,568
0 10000 20000 30000 40000 50000
60000 季節保育所 常設保育所
Ⅲ.都道府県別における季節保育所数に ついて
1 .草創期(1910~1929年)における季節保育所 さらに表1より確認することのできる都道府県別に おける季節保育所数について上記3つの時期設定に従 い,草創期における季節保育所の動向をピックアップ
してみたい.
図3及び図4に見られるように昭和初期頃より季節 保育所の設置数が増加していく傾向が見られる.兵庫 県及び岡山県が突出して多く,基本的には西日本での 設置が見られている.季節保育所が誕生し,徐々に社 会的保育の場として認識されるようになっていったと 思われる.
図 3 1929(昭和 4 )年における季節保育所数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成
図 4 1930(昭和 5 )年における季節保育所数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成
北 海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県
福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置 15 13 19 9 43 28 30 3 25 0 11 43 8 22 3 5 75 36 35 52 22 2 58 22 20 23 69 15 6 14 4 21 9 5 1 8 33
0 50 100 150 200 250
北 海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県
福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置11 16 23 45 11 19 19 49 28 32 32 25 1 18 55 4 8 33 28 11 17 14 12 57 5 72 22 27 13 46 27 40 23 38 22 53 8 89 1 55 30 13 11 34 50 53 0
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
2 .興隆期(1930~1945年)における季節保育所 興隆期として考えられるこの時期は,季節保育所の 数が大きく増え,全国に浸透していく時期である.
西日本で多く見られていた季節保育所は,東日本を はじめ,全国に見られるようになり,その数を大きく 増やしていく時期である.特に1944(昭和19)年は,
季節保育所が史上最も多く設置されていた時期であり,
全国で50,000ヶ所以上確認することができる.この時 期において特に多く設置されていたのは兵庫県,岡山 県,愛知県,熊本県,新潟県,埼玉県などであり,そ の他の都道府県において多くの季節保育所の設置が進 んでいる.季節保育所の興隆期であったと考えられる.
図 5 1938(昭和13)年における季節保育所数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成
図 6 1939(昭和14)年における季節保育所数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成
北 海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県
福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置90 17 11 16 47 42 50 71 24 60 10 25 46 90 13 11 77 15 48 60 88 71 36 50 83 46 15 37 71 81 32 20 94 12 56 12 30 18 26 26 51 16 11 18 17 26 13
0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000
北 海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県
福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置42 25 34 27 68 69 59 15 34 24 14 58 66 19 45 16 26 33 28 87 94 10 45 52 90 32 22 50 14 11 30 41 46 25 75 12 70 26 47 26 54 19 25 35 32 34 13
0 200 400 600 800 1000 1200
3 .終焉期(1946~1960年代)における季節保育所 これまでの先行研究でほとんど触れられることのな かった戦後の季節保育所についても設置されていたこ とを確認することができる.しかしながら徐々にその 数は減っていき,終焉期と考えられる.
この時期の特性としてこれまで西日本に多く設置さ れていた季節保育所が東日本に多く見られるようにな
をはじめ,富山県,山形県といった地域にも多く設置 されていたことがわかる.しかしながらトータルの設 置数は興隆期と比較して圧倒的に少なく,徐々にその 数を減らしていく時期であり,季節保育所の終焉期と 考えられる.
Ⅳ.まとめにかえて
図 7 1943(昭和18)年における季節保育所数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成
図 8 1944(昭和19)年における季節保育所数
(出典)各年度版日本社会事業年鑑などから筆者作成 北
海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県 富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県 福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置
41 59 60 60 10 12 69 68 83 48 10 63 12 17 22 88 38 11 79 32 41 19 61 74 35 97 39 57 17 25 18 64 39 15 15 73 29 12 16 17 63 23 91 11 88 11 23
0 500 1000 1500 2000 2500 3000
北 海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県
福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置76 54 91 12 12 10 86 81 10 89 24 38 11 40 26 12 78 11 94 32 11 14 68 92 52 12 91 10 24 30 47 88 71 57 16 91 64 11 53 18 11 31 15 37 91 23
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000
昭和初期にかけてであり,それらの存在については統 計資料の中からも確認ができるようになる.その後1930
(昭和5)年から徐々にその数を増やし以降1944(昭和 19)年にかけて,設置数が飛躍的に増大していくこと になる.さらに戦後においても設置数そのものは減少 するが設置されていたことも確認でき,季節保育所数 の傾向性について検証することができた.また「季節 保育所」と「常設託児所」を計量的に分析し比較する
事により,近代以降における保育実践は季節保育所を 中心とする一時的な保育がその中心であったことが特 質と考えられる.
しかしながら本稿において季節保育所の全体事象の 把握に留めており,政策動向や生活実態との関連性に ついての言及は不十分であるため,現段階での進捗を 報告したに過ぎない.季節保育所を歴史的に分析する ことで,その果たした意義として家庭内保育のみなら 図 9 1957(昭和32)年における季節保育所数
(出典)季節保育所のしおり(厚生省児童局)などから筆者作成
図10 1958(昭和33)年における季節保育所数
(出典)季節保育所のしおり(厚生省児童局)などから筆者作成 北
海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県
山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県 東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県
山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県 奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
山 口 県 香 川 県
徳 島 県
愛 媛 県
高 知 県 福 岡 県
佐 賀 県
長 崎 県
大 分 県
熊 本 県
宮 崎 県
鹿 児 島 県
沖 縄 県 設置
53 14 24 10 15 36 17 15 15 70 17 12 80 12 49 21 16 62 19 62 61 25 20 10 25 23 28 33 66 97 83 50 11 21 82 42 25 10 11 41 84 10 23 38 13
0 100 200 300 400 500 600 700
北 海 道
青 森 県
岩 手 県
秋 田 県
宮 城 県 山 形 県
福 島 県
茨 城 県
栃 木 県
群 馬 県
埼 玉 県
千 葉 県
東 京 都
神 奈 川 県 新 潟 県
福 井 県
石 川 県
富 山 県
静 岡 県 山 梨 県
長 野 県
愛 知 県
岐 阜 県
三 重 県 和 歌 山 県
滋 賀 県
奈 良 県
京 都 府
大 阪 府
兵 庫 県 岡 山 県
広 島 県
鳥 取 県
島 根 県
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沖 縄 県 設置62 15 58 10 16 47 23 19 17 77 21 14 78 11 79 19 16 64 19 10 55 22 18 10 20 25 72 35 51 13 13 78 13 28 96 55 22 10 12 51 20 99 23 41 17
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ず社会的保育の水準を引き上げていった道程,日本社 会における子ども観への変化にも作用したと考えられ る.子どもの社会的保育が家庭内保育にも影響を与え ていくプロセスについても今後は明らかにしていきた い.
(註)
1)季節保育所について,1930(昭和5)年に内務省社会局が 都道府県を通じて実施した全国調査の結果が「全国季節託 児所概況」として報告されている.刊行された全国調査と して初めてのものである.この調査において1930(昭和5)
年までのおおよその設置動向を知ることができる.
2)全国的には相当数であった季節保育所であるが筆者の関心 事でもある都道府県における個別地域的な研究は,必ずし
も多くない.都道府県ごとの研究では例えば次のようなも のがあげられる.矢上克己(1979)「青森県における農繁期 託児所の展開 -戦前の農繁期託児所を中心として-」『福 祉の広場』7(社会福祉研究センター),桜井慶一(1982)
「戦前新潟県における農繁期託児所の成立と展開」『保育政 策研究』2(東京都保育問題研究会),川池智子(1994)
「山梨県保育史研究ノート⑷ 昭和戦前期における山梨県の 保育 -農繁期託児所の創設と展開を中心として-」『山梨 県立女子短期大学紀要』27など.
(文献)
松本園子(2003)『昭和戦中期の保育問題研究会―保育者と研 究者の共同の軌跡/一九三六~一九四三』,新読書社
寺脇隆夫(1983)「保育事業調査」『戦前日本の社会事業調査』,
勁草書房
(2014年7月15日受理)