2015.10.20
代数学 III 演習問題 3
3.1. K は可換環とし、f (X) = ∑
i
a
iX
i∈ K[X] は多項式とする。K - 代数 u : K → E と α ∈ E に対し、f の α での値 f (α) を f (α) :=
∑
i
u(a
i)α
i∈ E により定義する。また、 ξ := X (mod f ) ∈ K [X]/(f ) とおく。
(1) ϕ : K[X]/(f ) → E を K- 代数準同型とする。任意の g ∈ K[X] に 対し g(ϕ(ξ)) = ϕ(g(ξ)) である(従つて特に f (ϕ(ξ)) = 0 が成り立つ)
事を確かめよ。
(2) 写像
Hom
K-alg(K[X]/(f), E) → { α ∈ E | f (α) = 0 } ϕ 7→ ϕ(ξ)
は全単射である事を示せ。
3.2. K は体とし、 L はその拡大とする。 f ∈ K[X] は定数でない多項 式とする。このとき、 K- 代数 L ⊗
K(K[X]/(f )) が体であるためには f が L 上既約である事が必要十分である事を示せ。
3.3. K は体、E はその拡大、f ∈ K [X] は既約多項式とする。α ∈ E が f の根であるとき、それを K に添加して得られる拡大 K(α) と
K [X]/(f ) とは(K の拡大として)同型である事を示せ。 (従つて特に
f の任意の二つの根 α, β に対し K(α) ≃ K(β) である。)
3.4. p を素数とし、 ω を 1 の原始 3 乗根とする。 Q の二つの拡大 Q ( √
3p) と Q (ω √
3p) の合成 (L, u, v) を三つ構成せよ。それらのうちどれとどれ
が(合成として)同型であり、どれとどれが同型でないか判定せよ。
3.5. K は体とし、Ω, Ω
′は K の拡大とする。E, F は Ω の部分拡大で あり、少なくとも一方は K 上有限次と仮定する。
(1) E と F とが K 上線型無関連であるためには E ⊗
KF が体である事 が必要十分である事を証明せよ。
(2) E と F とが K 上線型無関連ならば、任意の K-準同型 u : E → Ω
′と v : F → Ω
′に対し u(E) ∩ v(F ) = K である事を証明せよ。
3.6. K は体、 E, F, Ω はその拡大で、 E と F は Ω の部分拡大である とする。さらに F は或る既約多項式 f ∈ K[X] に対する K[X]/(f ) と
( K の拡大として)同型であると仮定する。
(1) [F : K] = 2 かつ [E : K] が奇数ならば E と F とは K 上線型無関 連である事証明せよ。
(2) [F : K] = 3 かつ [E : K ] が 3 の倍数でなければ E と F とは K 上 線型無関連である事証明せよ。
1
2
テンソル積の復習 . K は可換環とする。二つの K- 加群 M, N に対し、
それらの テンソル積 M ⊗
KN が定義される( cf. 代数学 II ).これは K - 加群であり、次の性質で特徴付けられる:
(1) K- 双線型写像 β : M × N → M ⊗
KN ; (m, n) 7→ m ⊗ n があり、
(2) 任意の K- 双線型写像 b : M × N → L に対し b = ϕ ◦ β を満たす K - 加群準同型 ϕ : M ⊗
KN → L が唯一つ存在する。
さらに M ⊗
KN は以下の性質を持つ:
(3) M ⊗
KN は K- 加群として m ⊗ n (m ∈ M , n ∈ N ) の形の元たちに より生成され(従つて集合として
有限和