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ボールキャッチ技術向上のための用具を活用した運動プログラム試案

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Academic year: 2021

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ボールキャッチ技術向上のための用具を活用した運動プログラム試案

コーディネーション能力に着目して

松山 隆太(201512033、体操コーチング論)

指導教員:本谷 聡、長谷川 聖修

キーワード:キャッチング、手具、内省調査

【目的】

ラグビーにおけるボールキャッチ技術の向上には、

様々な状況下でスムーズにボールキャッチをこなせ るようになるための運動プログラムが必要であると 考えた。

そこで本研究では、コーディネーション能力に着 目し用具を活用した運動プログラムを考案、実践し、

運動プログラムの前後にプログラムに関する内省調 査を行うことで、ボールキャッチ技術向上のための 運動プログラムにおける実践的な知見を明らかにす ることを目的とした。

【方法】

T 大学ラグビー部員 11 名(ラグビー群)とその他 の T 大学運動部所属学生 7 名(非ラグビー群)の計 18 名を対象に、体操領域における用具を活用し、コ ーディネーション能力に着目した運動プログラム

(全 5 課題、各 3 分)を実施した。考案した運動プ ログラムの前後で指標テストと、ボールキャッチに 対する意識(得意度、不安度)について 5 段階評価 の内省調査を行った。最後にプログラム後には、各 課題の達成度、興味度、関心度、自由記述を求める 内省調査を行った。

なお、用具はスカーフ(トーエイライト社)、ラグ ビーボール(ギルバート社、5 号球)、風船(sooking 社)、スーパーボール(キッシーズ社)、クレイジー ボール(UNIX 社)、体操ボール(SASAKI 社)、G ボー ル(GYMNIC 社、直径 75cm)、ロディ(レイドラプラ スティック社)、メディシンボール(GYMNIC 社、2kg)

の 9 種類を使用した。なお風船に関しては中にスー パーボールを入れてオリジナル用具として活用した。

【結果と考察】

運動プログラム実施前後での指標テストの成功数 は、ラグビー群では運動プログラム前後で 7.8±2.3 回から 9.4±0.8 回になり、有意差は認められなかっ たものの増加傾向が見られた。一方、非ラグビー群 では運動プログラム前後で 7.3±1.6 回から 9.1±

1.1 回に有意に増加した。よって、日頃から様々な状 況でのボールキャッチに慣れているラグビー群にお いてもより大きな練習効果を得るためには、さらに 不規則な動きをする用具を用いるなどして、新たな

動きを多く誘発できる用具を用いた運動プログラム の考案と実践が必要であることが推察された。

次に、運動プログラムの実施前後で行なったボ ールキャッチに対する意識についての内省調査で は、得意度についてはラグビー群と非ラグビー群 の両群で有意に増加し、不安度についてはラグビ ー群では有意に減少し、非ラグビー群では有意差 が認められなかったものの減少傾向が見られた。

よって、考案した運動プログラムが実施者のボー ルキャッチに対する自信を向上させる可能性が示 唆された。

運動プログラムについては、ほとんどの運動課題 で達成度、興味度、関心度においてラグビー群と非 ラグビー群の間で統計的な有意差は認められず、両 群で同様の結果となった。しかし運動課題④『G ボー ルに座ってロディキャッチ』と運動課題⑤『様々な もの 2 つでジャグリング』の達成度はラグビー群が 非ラグビー群より有意に低かった。その要因として、

ラグビー群は普段ラグビーボール以外の用具を扱う 経験があまりないことから、動作にぎこちなさが生 じたことが考えられた。

【結論】

本研究で試案した運動プログラムが、ボールキャ ッチ技術を向上させる運動プログラムとなる可能性 が示唆された。よって、ラグビーにおけるボールキ ャッチ技術の向上のためには、専門性の高い練習だ けでなくコーディネーション能力を高めてボールキ ャッチをスムーズにこなせるようになることを目指 した運動プログラムにも取り組むことの必要性が考 えられ、普段使用しておらず扱い慣れていない用具 や不規則な動きをする用具、不安定な環境を作り出 す用具などを積極的に活用した運動プログラムの実 施が有効な方法のひとつとなる可能性が示された。

図 1 運動課題④『G ボールに座ってロディキャッ チ』の様子

参照

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