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原子力事業者防災訓練報告会 第 7 回会合 議事録 1. 日時平成 29 年 6 月 16 日 ( 金 )10:00~12:21 2. 場所原子力規制委員会 13 階会議室 B C D 3. 出席者 原子力規制委員会 更田豊志 委員長代理 原子力規制庁 大村哲臣 山田知穂 山形浩史 緊急事態対策監

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原子力事業者防災訓練報告会 第7回

平成29年6月16日(金)

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原子力事業者防災訓練報告会 第7回会合 議事録 1.日 時 平成29年6月16日(金)10:00~12:21 2.場 所 原子力規制委員会 13階会議室B、C、D 3.出席者 原子力規制委員会 更田 豊志 委員長代理 原子力規制庁 大村 哲臣 緊急事態対策監 山田 知穂 原子力規制部長 山形 浩史 審議官 市村 知也 安全規制管理官(PWR担当) 小野 裕二 安全規制管理官(BWR担当) 梶本 光廣 安全技術管理官(シビアアクシデント担当) 赤堀 猛 技術研究調査官 金城 慎司 広報室長 村田 真一 原子力事業者・防災訓練推進官 宮地 敬介 原子力防災専門官 岡村 博 係長 内閣府(原子力防災担当) 山本 哲也 大臣官房審議官 北海道電力株式会社 槙 信弘 本店 原子力部長

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高橋 英司 泊発電所 防災・安全対策室 課長 東北電力株式会社 大渕 正和 本店 原子力部 部部長 鈴木 邦章 本店 原子力部 原子力業務グループ 防災担当課長 東京電力ホールディングス株式会社 五十嵐 信二 本店 原子力運営管理部長 野手 一衛 本店 原子力運営管理部 防災安全GM 中部電力株式会社 後藤 晃 本店 原子力部 防災・核物質防護グループ長 高橋 健治 浜岡原子力発電所 危機管理部 防災課 副長 北陸電力株式会社 高橋 敏彦 本部 原子力本部 原子力部長 大久保 宏明 本部 原子力本部原子力部原子力防災チーム統括 課長 関西電力株式会社 吉原 健介 本部 原子力安全部長 鈴木 究 本部 危機管理グループ マネジャー 中国電力株式会社 山本 直樹 本部 電源事業本部 原子力管理 担当部長 小川 誓 島根 島根原子力発電所 副所長 四国電力株式会社 多田 賢二 本部 原子力本部 部長 池田 修司 本店 原子力部 運営グループ グループリーダー

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九州電力株式会社 林田 道生 本店 原子力管理部長 河津 裕二 本店 放射線安全グループ 課長 日本原子力発電株式会社 石坂 善弘 本店 発電管理室長 白石 浩一 本店 発電管理室警備・防災Gr GM 電気事業連合会 小川 文司 原子力部 副部長 熊谷 征則 原子力部 副長 一般社団法人原子力安全推進協会(JANSI) 伊藤 裕之 執行役員 技術運営部長 髙井 睦夫 技術運営部 部長 防災・緊急時GL 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA) 岡本 明子 安全研究・防災支援部門 原子力緊急時支援・研修センター 緊急時対応研究課 技術副主幹 兼 計画調整室 4.議 題 議題1 平成28年度の訓練評価と今後の訓練の実施について 議題2 その他 5.配布資料 資料1 平成28年度の訓練実績(原子力規制庁) 資料2 平成28年度の訓練評価(原子力規制庁) 資料2別添1 評価指標に基づく評価結果(指標別)(原子力規制庁) 資料2別添2 評価指標に基づく評価結果(一覧)(原子力規制庁) 資料2-1 情報共有の取り組み(改善)(東北電力株式会社)

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資料2-2 ERCプラント班との情報共有の改善(中部電力株式会社) 資料3 平成29年度の訓練に向けた評価指標の見直し(原子力規制庁) 資料3別添1 評価指標の見直し(案)(指標別)(原子力規制庁) 資料3別添2 評価指標の見直し(案)(一覧)(原子力規制庁) 資料4 今後の原子力事業者防災訓練の検討(原子力規制庁) 資料4-1 原子力事業者訓練における今後の訓練の取り組みについて(電気事業 連合会) 資料5 今後のERSS・SPDSの整備(原子力規制庁) 議事 ○更田委員長代理 おはようございます。原子力事業者防災訓練報告会第7回会合を開催 します。 早くも7回目ですけども、本日は事業者防災訓練について、発電炉を対象に議論を進め ていきます。発電炉以外のものについては、来週、田中知委員の進行で別途、事業者訓練 の報告会を行います。 議事次第を御覧ください。議題は一つ、訓練評価と訓練の実施について。 配付資料は幾つもありますけども、特に確認はしませんけども、過不足があればお知ら せください。 出席者も、事業者の方々、それから規制庁メンバーで議論を進めていきます。 それでは、まず最初に、こちらの規制庁の方から、評価と参加実績等々について紹介し てもらって、その後、事業者の方から実績、事例についての紹介をいただいて、議論して いきたいと思います。 まず最初に、規制庁の方から、村田さん。 ○村田訓練推進官 規制庁、村田でございます。 では、資料はA4の横紙になってございます。表紙に第7回原子力事業者防災訓練報告会 と書いてあるものを御覧いただければと思います。 何枚かめくっていただいて、右下5ページ目でございます。 昨年度、28年度の訓練実績でございます。 1枚紙にまとめてございますけれども、合計18の訓練を行ってございます。 主に7月頃から始まって3月の終わりまでという形でやってございまして、右側の方に規

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制庁側、規制委員会・規制庁側の対応という形で書いてございますが、ERCプラント班、 それから広報班、官邸プラント班という形、それから現地即応センター、これは各社の本 店の方にございますけれども、そこに即応センター、それから発電所にあります緊対所と いう形でございまして、規制庁・規制委員会側もほとんどの訓練の方には参加をしている という状況でございます。 それから、ちょっと米印で書いてございますけれども、九州電力の川内原子力発電所、 それから関西電力の美浜原子力発電所につきましては、これは規制委員、委員長を含めて ですけれども規制委員、それから規制庁幹部の方も参加をして訓練をしているという状況 でございます。これは、昨年と基本的には変わっていない状況でございまして、委員会の 方も一緒に参加をしているという状況でございます。 引き続きでございますけれども、我々の方で13項目の評価項目を作成してございまして、 それについて、我々の評価結果を御紹介したいと思います。 資料につきましては、別紙になりますけれども、右肩資料2別添1と書いてあるA4の紙、 それから資料2別添2と書いてありますA3の紙を御用意いただければと思います。 基本的には13項目ございまして、全て事細かにという御説明ではございませんが、A4の 方が評価指標ごとにABC評価を並べたものになってございます。それから、A3の方でござ いますけれども、こちらは13項目を縦に並べまして、それぞれの発電所ごとにABC評価を しているもので、それぞれにコメントを記載しているというものでございます。 今日は、A4の方の資料2別添1の方を中心に御説明させていただきたいと思っています。 まず、指標1でございます。これは即応センターとのERCプラント班との情報共有という 部分でございます。 こちらはABC評価で言いますと、Aのところが三つ、それからBが12、Cが三つという形に 記載してあります。 A評価のところは、玄海、女川、東通という形にしてございます。こちらは、少し実施 内容というところに書いてございますけれども、やはり、ERCのプラント班と即応センタ ーの間での情報共有というところにつきましては、比較的そのリアルタイム、そのタイム リーに情報共有ができたというところは、一つ大きなポイントとなってございます。それ から、あとは書画装置であるとか、ERSSといったものを使って、ツールを有効に活用して いたというところも、非常に大きかったなというところでございます。 また、この後も説明があるかもしれませんけれども、ERCへの派遣者というところをリ

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エゾンと呼んでおりますが、そちらの方の活用というところが、今年は少し特徴的なとこ ろがあったろうかなと思っておりまして、ERCの支援というところでは、女川、東通、東 北電力さんですが、そちらの方がリエゾンをうまく活用して、ERCプラント班との情報共 有を補足的に説明なりしていたのかなというところが、特徴的かと思ってございます。 あと、B評価の方では、ほとんどB評価としてございますけれども、こちらはもう少し対 応の状況が少しタイムリーであるとか、そういったところ、それから発話の話で、もう少 し予測のお話であるとか、これはどういう事象に該当する、EALのどういう事象で該当す るのかといったところを、もう少し丁寧に御説明いただければ、共有が進んだのかなとい うとこでB評価としてございます。 あと、少しC評価としているのは三つございますけれども、こちらはちょっとプラント 情報につきまして、ERCプラント班の方に少し情報が入って来づらかったというところで、 要因はいろいろあるかと思いますけれども、ERC対応者の方に情報が入ってきていないと いった情報、それからなかなか情報が発電所の方も伝わってきていないというようなとこ ろもあったかもしれません。というところでC評価としてございます。 指標2でございます。こちらは通報の時間を表しているものでございまして、通報が困 難な状況です。何らかの付与情報という形で通常のファクス送信が使えないといった、そ ういった情報を模擬した状態で何分ぐらいで送ってくるのかというところでございます。 こちらについては、そういう困難な状況というのを模擬した状態であっても、15分ぐら いで送れたというところは、7項目。それから、それ以外の状況のところで10項目という ことで、Bという評価をします。 これは、ちょっと昨年からも少し議論があるんですけれども、その困難な状況をやって トライをしたというところで、結果、できなかったというところがございまして、ここの ところは少しCという評価に、この評価上はなってございますけれども、訓練としては対 応するということについては、それは評価できるかなとは思ってございます。 それから、指標3でございますけれども、これは通信機器の操作という形で、何か通常 の接続に使っている機器が使えない場合に、その代替措置が講じられるかというところで ございまして、基本的に16発電所がA評価という形で、ほぼこれについては定着をしてき ているのかなというふうに評価をしてございます。 B評価もございますけれども、少しここは手間取ったという、その代替措置の起動とい うか、のところに手間取ったというところが少しあったのかなというところで、B評価と

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してございますが、基本的には評価としてはいいのかなと思ってございます。 指標の4でございます。これは、ERSSであるとかSPDSといった、プラント情報を提示す る装置ですね、そういったものを使っているか否かというところでございまして、使って いるとA評価という形で11発電所、それから、それを代替するものということで3発電所と いう形になってございます。こちらも、基本的には使ったものとして、何らかの形で情報 提供いただいているというふうに評価をしてございます。 引き続き、指標5でございますけれども、こちらは中期計画の策定の状況という形でご ざいまして、これは昨年度は少し指標の中身を変更してはございますけれども、全ての発 電所が中期計画策定と形になってございまして、作成だけではなくて、それを今年度の訓 練を踏まえた形で次年度への中期計画への反映といったところまでやっているというとこ ろでございます。全てA評価という形になってございます。 それから、続いて指標6でございますけれども、こちらもシナリオの非提示型かどうか といったところでございますが、こちらも全てA評価という形で、発電所は全て非提示型 訓練を行っていたというところでございます。 それから、続きまして指標7でございます。これはシナリオの難度というところでござ います。 こちらにつきましては、今、発電所三つにつきましては、厳しいシナリオに取り組んで いたというふうに評価をしてございます。こちらの方は、いずれの発電所、今は三つ、川 内、志賀、玄海とございますけど、こちらについては、発電所にあります全プラントにつ いて発災をしているという状況を想定していると。また、それから複数プラントにはそれ ぞれ過酷な事故を設定して、そのEALの発動も密度が高いといいますか、結構の頻度で出 されているといったところを勘案すると、他に比べると非常に厳しいというシナリオを組 んだものというふうに評価をしているところでございます。 それから、あと、適度なシナリオということで、大半はB評価という形になってござい ます。 それから、C評価としてございますけれども、東海、それから福島第二というところで、 東海は廃止措置中というところがございますので、なかなかそのシナリオを作るのは難し いというところもあったのかなと思ってございますが。あとは、福島第二の方は、次の指 標8とも絡みますけれども、シナリオの取っかかりといいますか、最初の事案としては航 空機衝突という形でスタートしているんですけれども、少し外部で火災が起こっていると

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似たような状況と言いますか、その後、中の処理燃料に損傷とかそういったこともなく終 わっていたというところがございますので、少し難度としては低かったのかなというふう に考えていまして、それでC評価としてございます。 続きまして、シナリオの多様化、指標8ということでございますが、こちらは、今回で 言いますと、他の事業者も含めてこれまでにないシナリオに取り組んでいるというところ で、先ほど御紹介しました福島第二の方でございますが、大型航空機の衝突というところ でスタートするということで、それに対する状況をどのようにできたかというところから やってございますので、ここはほかと今までにないというところでございましたので、A 評価としてございます。 あとは、シナリオ多様化に皆さん努めていただいているというところでございまして、 今回は、例えば時間差で本震・余震、余震・本震、もしくは竜巻と地震といった形で、複 数の自然事象を組み合わせたシナリオであるとか、それから複合災害を想定したものであ るとか、そういったこれまでなかったようなシナリオを少しやられているというところも ございましたので、そういう多様化に努めているという形で、他の発電所はみなシナリオ の多様化というところはBという評価をさせていただいております。 それから、指標の9でございます。これは広報活動を実施しているかということで、評 価としては4点ほどの実施の項目を挙げてございます。こちらは、全てA評価という形には なってございます。去年は、大部分が指標9に書いてあります1から4のうち、広報班と連 携、それから記者会見の実施、それからホームページであるとかSNSであるとか、そうい った形の発信機を使ったというところの外部発信をされているというところで、この4分 の3と、4つのうち3つでA評価という形にしてございますので、全てがA評価となってござ いますが、少し記者との社外プレス参加というところが、ちょっと項目として実際どう進 めるかなというのはあるのかなと考えてございます。 続きまして、指標10でございますが、こちらは後方支援拠点の話でございまして、こち らも三つほど項目を挙げてございまして、大部分、13発電所の方が支援拠点に何らかの活 動をしているというところでございます。あとは、B評価となっているのは、実働せずに 連絡だけで済んでいるというところがございますので、そこはB評価にしてございます。 それから指標11、訓練の視察というところでございます。これは、ピアレビューを受け ているかどうかということが結構大きく関わってきていまして、ピアレビューを受けてい るところはA評価という形になってきてございます。その他はB評価という形でございます。

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それから、指標の12、13と、これは即応センター、それから発電所、緊対所の方ですけ れども、それぞれの参加率という形でなってございます。全て予定人数以上の参加が得ら れているというところで、A評価という形になっているところでございます。 これは、こちら側の13項目の評価でございます。 この評価を踏まえて、少し我々の方で、今年の傾向といいますか分析といいますか、を 少ししてみましたのが、最初のA4横の資料の右下8ページからになります。 こちらは、細かい最初に資料が8ページに載っていますけれども、これは昨年度の訓練 評価の項目、それから今年の訓練の、先ほど御紹介した項目を一覧表にまとめているもの でございまして、昨年度から評価が上がっている部分については、青の矢印にしてござい ます。それから、変わっていないところは透明というか点線で表したもの、それから下が っていると評価した部分については赤字ということにしてございます。 ぱっと見ると青字もしくは点々のところが多いということでございますので、何らかの 向上という形が見られているのかなとは思ってございます。 もう少し傾向を考えてみたのが、9ページ以降になるんですけれども、例えば一つある のは、情報共有という視点、それからシナリオの難度というところの評価の傾向を少し見 て見ると、二つに分けていますけれども、改善の効果があった、それから課題抽出があっ たという、これは単純な比較になっていますので、何とも言えないところがあるかもしれ ませんけども、例えばシナリオの難度が同じであるか、向上である、向上している、難し くなっているといったところでも、それにもかかわらず同じように同等な情報共有ができ ている、もしくは向上しているというようなものがあれば、ポイントが少し、東通、女川 とか記載をしてございますが、そういったところはシナリオの難度が上がっても、それに 伴うと言ったら語弊があるかもしれませんけれども、向上しているというところで、それ なりの改善の効果が見られているというところかなと思ってございます。 東通、女川というのは先ほど御説明しましたけど、リエゾンをうまく使っているといっ たところ、それから浜岡さんであれば、情報収集のスピードアップというところが見られ たのかなと思ってございまして、これはこの後、少し良好事例という形で御紹介いただく ことを考えてございます。 それから、右の方は改善すべき課題という形で、難度としては余り変わっていないもの の、情報共有がうまくできていないというところもあるので、そういったところは何が問 題だったのかというところを少し検討する必要があるかなというふうに考えてございます。

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10ページ目でございます。これは我々との連携の回数という話になるのかもしれません けれども、やはり、複数発電所をお持ちのところであれば、年に何回かやることになりま すので、そういった意味では、向上を繰り返し行っていくということで、向上の傾向が見 られると。もしくは、北海道電力さんもしくは中部電力さんのように、一つのプラントし かないというところでも、年に2回、複数回やるというところもございますので、そうい うところで、年に1回という形で我々とやりとりをさせていただくというのと比べると、 これは当然かもしれませんけれども、維持もしくは向上の傾向にあるというふうに出てい るのかなと思ってございます。 それから、3番目ですけれども、我々としては、ERCプラント班と即応センターのERC間 で対応者の間で情報共有がうまくできるかというのは、一番関心事項でございます。そこ は、どういった形で情報が流れて来るのかというところを模式図的に書いてございまして、 当然その緊対所から即応センター、それから即応センターの中での情報の整理、それから ERC対応者からプラント班への情報というところの、大きく三つポイントがあるのかなと 思ってございまして、それぞれがそれぞれの内容といいますか、あるとは思ってございま すけれども、そういうようなところでも問題点が散見されたのかなというふうに思ってご ざいます。 あと、そこはうまく情報がつながれば、当然ERCプラント班へも情報が来るということ かなと思ってございますが、やはりそれぞれのところで問題というか、改善点はあろうか と思いますけど、例えばポイント1を改善したから、じゃあERCまでうまく情報がいくかと いうと、当然そうじゃないというところがございますので、そこは全体として最適な運用 を図れるような形で見直しを図っていく必要があるのかなと思ってございます。 それから、一つポイントとして、今年、28年度の特徴的かなと思っているところは、リ エゾンの使い方といいますか、のところでございまして、ここは当然ERC対応者、即応セ ンターから情報が来るというのは基本ではございますけれども、今ERCの方に各社から1名 もしくは2名かもしれませんけれども派遣をしていただいているというところでございま すので、そちらからその補足的といいますか、そういった形で資料を提供いただくである とかそういったところを、これまであまり積極的にERCプラント班に対して、リエゾンか らの情報提供というのは余りなかったのかなと思っているところなんですけれども、そう いった形で、当事者同士、ERCプラント班、即応センター対応者もそうかもしれませんが、 そこの即応対応者同士はなかなか事象に集中してしまって周りが見えないとは言いません

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けれども、なかなか情報が入ってきにくいところもあるとすると、そこを横からサポート するような形でリエゾンの方がうまく情報を流していただくといったことをやっていただ くのも、非常に有効的かなというふうに今年は思ってございます。そこが特徴的なかとい うふうに考えているという部分でございます。 この辺のところを、東北電力さん、それから中部電力さんの辺りに、今年の取組につい て少し御説明いただければなと思ってございます。 私からは以上です。 ○更田委員長代理 この後、東北電力、中部電力から事例について報告をしてもらうわけ ですけど、その前に、ここまでの話で、この規制庁の評価、今の資料、説明内容について 御意見があれば伺いたいと思うんですが、いかがでしょう。 これは一方的な評価になっているわけで、これは違うだろうというのがあったら、ぜひ 言っていただきたいし、どうでしょうか。御意見がないと、要するにおおむねそうだよな ということになっちゃうけれど、それでは、あまりこの報告会の意味がないとまでは言い ませんけれども、そんなに規制庁が評価つけて、そうだよなってなっちゃうものでもない と思うんですが、どうでしょう。個別に聞いていっていいですか。 一番見やすいので言うとどれになるんだろう。ちょっと気がついたのは、最初に引き合 いに出して申し訳ないですけど、日本原電の評価の推移を見ると、これは東海発電所が登 場するたびに評価が変わっていて、東海発電所は、今は廃止措置中なので、どうしてもこ れを同列に扱っちゃうと流れが見づらいのかなと思いますけれども、原電、何か御意見あ りますか。 ○日本原子力発電(石坂発電管理室長) 日本原子力発電の石坂でございます。 今、御指摘があるとおり、この10ページの表を見ますと、東海発電所、先ほどのシナリ オのレンドのところも、難易度のところでも話がありましたが、どうしても、やはり廃止 措置中ということで、少しシナリオのレンドですとか、この辺のプラント班とのERCとの 情報共有、この辺に少し特徴が出てしまっているなというふうに思っております。 廃止措置でございますので、現場が非常に分かりづらいといいますか、いろんな想定が できる中で、本店の中で情報を全部集約しているというのは、やっぱり運転プラントと比 べると少し、かなり難しい部分があるんだろうなというふうに思っております。 そういう意味で言うと、我々とすれば、当然運転中のプラント、運転プラントについて これはこれで常に水平展開をしながらやってきているんですけれども、廃止措置という特

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殊なところがあって、なかなかそこの水平展開が図りづらいというのは事実ではないかと いうふうに思っております。 以上でございます。 ○更田委員長代理 ありがとうございます。 実態から考えると、東海と東海第二は接しているし、それから乾式貯蔵もあるし、それ から今後、低レベルもあるので、東海と東海第二を分けて考えるのと一緒に考えるのって、 今後どうお考えですか。 ○日本原子力発電(石坂発電管理室長) なかなか難しい御質問だと思います。 例えば、これは、法令上は発電所が違いますので、今こういうふうに東海と東海第二と いうふうに分けていますが、通常の電力さんですと、これは1号機、2号機という分け方に なりますので、その場合には多分一緒になるんですね。ですから、我々とすれば、一くく りにして訓練をさせていただくということも、もしやらせていただけるんだったら、そう いうやり方の方が、むしろ多分現実的なケースになり得るのではないかなというふうには 思っております。 ○更田委員長代理 法令上というのは役所の都合ですので、事故は、法律なんかは構っち ゃくれないので、そういう意味で、実態という意味では、何かこちらでものを言いたそう にしていますので、後で言わせますけれども、やっぱり実態に即してやらないというとこ ろがあるので、原電として判断されるのであれば、こちらはこちらで何か問題があれば解 決に向けて動きますので、東海と東海第二、それから乾式貯蔵やL3ですか、一体となって 考えて、さらに東海地区で言えば、隣も試験用ではあるけど原子炉施設を抱える事業者な ので、実態に即した訓練を考えていただければと思いますけれども。 じゃあ、もの言いたそうにしているので、どうぞ。 ○村田訓練推進官 規制庁、村田でございます。 先ほどおっしゃった法律で、一つ一つの発電所という形でやっていただいているのは、 まさにそのとおりではあるんですけれども、来週、そのサイクル関係のところの報告をや りますけれども、例えば日本原燃さんの方だと、同じように再処理と埋設と濃縮という形 で、原子力事業者防災業務計画もそれぞれ出ている状況ではあるんですけれども、やはり 一体となって、当然ですけど、あれも同じ敷地、ほぼ同じ敷地にあるということで、その 三つを同時に訓練をやって、ERC側でも即応センターは向こうも一つでございますので、 同じような形で、その三つの情報を束ねた形で訓練をするというのは、現に去年もやって

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ございますので、そういった形で柔軟にその訓練をやっていくということは、できるのか なとは思ってございます。 それから、あと、先ほど更田委員の方から言われた東海地区でというお話は原電さんだ けじゃないかもしれません。それは、少しこの後、我々も今後の訓練としてそういったこ とも考えていくべきじゃないかと、少し考えているところもございまして、この後の資料 も少しそういうのを作ってはございますので、またその時にお話をできたらなと思ってい ます。 以上です。 ○更田委員長代理 よろしくお願いします。 他に、これは、いつも北からというのとあれなんで、南からいこうと思いますけど、九 州電力はいかがでしょうか。 ○九州電力株式会社(林田部長) 九州電力の林田でございます。 評価的には、いい評価を頂いている感じになっているんですけれども、先ほどの10ペー ジの表でいきますと、玄海、川内、玄海とこのようにきて、一旦川内でB評価になって落 ちています。 やはり、シナリオの作り込みによって、難しいシナリオと言いましてもいろいろありま して、やはり、例えば片一方が10条、15条になって、開始した途端に次のやつが、他のプ ラントがまた発災するという、なかなか難しいシナリオになると、やはり情報の停滞が起 こっちゃう場合があるということで、これ一つ一つは上がった下がったでどうのこうのと いうことではなくて、やはり全体を通してきちっと対応ができるということを確認してい きたいというふうに思っております。 ○更田委員長代理 まさに、おっしゃったとおり、上がった下がったじゃないと思うんで すけども、指標化することにも意味があります。ありますけども、指標に表れないところ をぜひ伺えればと思いますので、ありがとうございました。 四国電力は、どうですか。 ○四国電力株式会社(多田部長) 四国電力でございます。 いろいろ評価の中で、リエゾンのお話があったかと思うんです。我々の認識としまして は、やはりERCの対応者がERCのプラント班に十分な説明を尽くすというのは、これ第一義 だというふうな形で、それが完璧にできれば、特段リエゾンというふうなところというも のは、役割はどうなのかなと思って、我々としては、このERC対応者がいろんなツール、

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それからいろんな予見性をもった情報を流すことによって、ERCのプラント班の方に、今 後ともやっていきたいというふうには考えております。 以上です。 ○更田委員長代理 ありがとうございました。 じゃあ、中国電力はいらっしゃいますか。 ○中国電力株式会社(山本担当部長) 中国電力、山本でございます。 当社も、訓練は全体としてある程度計画に基づいてそれなりのシナリオを、難易度も上 げたりしながら実施をしてきておりました。 そんな中で、当社の中ではポイントになる項目は、即応センターとERCプラント班さん との情報共有というところが、今回下がっているという状況にございます。ここ、対応者 がもろ私だったというのもありますが、やっぱり反省事項がございます。 少し情報共有の点で、同じようにある程度やっていたつもりではあるんですけれども、 即応センターとのやりとりをする間に、発電所の情報をちょっとミュートしようと思った ら完全に切れてしまって、情報の入手がちょっと消えてしまったということであるとか、 チャットシステムを使っているんですけれども、そこの入力のレベルが、やっぱり対応者 が変わってくると下がってくるとか、そういうようなところを含めて、全体に即応センタ ーと発電所情報との共有が、まず悪くなったというのがありますので、そこの部分につい ては改善していきたいというふうに思っております。 それから、情報提供についても、書画装置などを使って、できるだけビジュアルな情報 共有というところも配慮が抜けていたように考えておりますので、改善したいと思ってお ります。 あと、SPDSを模擬で使って、その情報に対してというところもやったんですけれども、 そこについては、今度はERCの方から個々の変動はというふうに聞かれたりというのがあ りまして、こちらとしては、これは当たり前だと思っているようなところもありましたの で、そういう点では情報共有はもう少し幅広に考える必要があるのかなというのもありま すし、実際のプラントデータがきたときには、もっとたくさんの情報と、もっとたくさん の変化があるので、どういうパラメータが情報提供しなければいけないものなのかという ところも、ちょっと取捨選択しながらいかないと、本当に大混乱するのではないかなとい うところは思っておりますので、そこもちょっと考えていきたいというふうに考えており ます。

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以上でございます。 ○更田委員長代理 その取捨選択というのが、訓練していて常に思いますけれども、ERC の方もこちらは何を聞くべきか、官邸にいる方も官邸の方でERCとのやりとりをしている わけですけれども、どのパラメータを。 有効性評価でやっているようなものだったら、思いつくのはLOCAならLOCAかって思いつ くのはありますけれども、事故は大抵予想外の形で進みますので、そうでなければ事故に ならないというところもありますから、その訓練とか工夫というのは、何かあります。 ○中国電力株式会社(山本担当部長) 中国電力、山本でございます。 現時点では、やはりそこまでというところ、どの具体的なパラメータという選択までは できておりません。これから少し広げていかなければいけないかなというふうに考えてお りますので、訓練を続けて改善を図る中の1項目として、そこは取り組んでいきたいとい うふうに考えております。 以上です。 ○更田委員長代理 非常に難しくかつ本質的な議論だと思うのは、ERCの方が問うべきパ ラメータって何かというのも、そのERCがそのときに、着座している、発話する担当の者 にもよりますけれども、非常に細かいパラメータを聞く場合もあるだろうし、じゃあERC が細かいパラメータを把握してどうするんだというものもあって、ただ、官邸にいる者も ERCにいる者も、何を問われるかは分からないので網羅的に聞きに行くケースがあるかし れないけれども、ただ、ERCからの負荷が大きくなることが、負荷というか、それが過度 であったらいいはずないですよね。 ですから、訓練のたびに、事業者の方からERCの対応について評価していただきたい。 だから、ABC評価でいいと思うんですよ、それこそ。今回の訓練でのあの規制庁のERCは何 だというのを、あるいはとってもよかったでも結構なんですけど、やっていただいてだと 思いますので、これはせっかく一緒にやらせていただいているので、お互いにやらないと、 一方的にやってもいいことはありませんし。ですので、ぜひ評価をしていただいて、それ も公表しようじゃないかと思いますけれども。個人名でやるというつもりは全くありませ んで、規制庁大でと思いますので。ありがとうございました。 それから、関西電力。 ○関西電力株式会社(吉原部長) 関西電力の吉原です。 28年度は、高浜と大飯でシナリオの難度を少し下げたといいますか、前年度が結構炉心

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損傷が早くて、事象進展の早いシナリオをやったんで、今年度はそれに比べると少し緩や かな事象をしました。 そういったこともあって、シナリオの難度が下がったんですけれども、やはり我々とし ては、多様なシナリオといいますか、事情進展の早いシナリオだけではなくて、いろんな シナリオをやって、どんな事象にも対応できるようにしないといけないと思っていますの で、今回、それはBに下がるかもしれないというのは承知の上で我々はやったというとこ ろもございます。 やはり、シナリオの難易を上げると、それに伴って他のところが低下するとか、そうい ったこともございますので、この規制庁さんの資料の8ページの評価結果一覧表を見ると 非常にわかりやすいんですけれども、個別の多分、やっぱり項目で評価するんじゃなくて、 全体のあれで評価するんだろうなというふうに思っています。 それから、28年度から、我々発電所と事業本部、本店組織との間での情報共有をできる だけスムーズにするために、共通要因図とか、そういったものを採用しているんですけれ ども、そういった新しいものに取り組んだんですけれども、それがうまく操作できなかっ たところもあったりして、少し通信機器の操作みたいなところでもB判定をいただいてい ますけれども、我々としてはできるだけよりよくするために、新しいことに取り組んでい って、改善点が見つかれば、さらに改善していくという姿勢で、できれば今後もぜひそう いう形で臨んでいきたいというふうに思っております。 特に、今回の評点について、我々として何かコメントがあるというわけではございませ ん。 ○更田委員長代理 ありがとうございました。 北陸電力、お願いします。 ○北陸電力株式会社(高橋部長) 北陸電力の高橋でございます。 志賀は、通報15分以内という基準を満足できませんで、C評価をいただきました。結果 に対して不満は全くございません。 ただ、言い訳をしますと、通報のタイミングで、それまで使っていたNTT回線が突然故 障すると、そのときにリトライでいくのか、それとも別の回線を使う判断をするのか。残 念ながらリトライの判断を選んでしまいまして、その分ロスをしたということです。 改めて、そういった場合にどちらを選ぶのかというのは問題だねということを、改めて 社内で議論していますので、いいシナリオだったと自分では思っております。

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以上です。 ○更田委員長代理 ありがとうございました。 中部電力には、後ほど事例を報告いただきますけれども、今時点で何かあれば。 ○中部電力株式会社(後藤グループ長) 中部電力の後藤でございます。 評価については、当方としても納得したものだと思っていますし、今説明いただいた10 ページのところで、私ども27年度は年2回やりましたけれども、ERCさんとの情報共有に関 しては二度ともCという、なかなか教育効果が出てこなかったという面もございまして、 それも踏まえて28年度はということでございます。その内容についてはまた後で御説明さ せていただきますが、よそ様の事例も見ながら、常に改善を目指していかなければいけな いかなと思ってございます。 以上でございます。 ○更田委員長代理 ありがとうございます。 東京電力、お願いします。 ○東京電力HD株式会社(五十嵐部長) 東京電力の五十嵐でございます。 まず、評価については、私どもも異論は特にございません。 コメントを二つばかり述べさせていただきます。 福島第二の訓練です。私どもシナリオの多様性ではA評価をいただきまして、しかし難 易度ではC。これは、実は福島第二としてはテロをやってみたんです。これは今までやっ ていないので、そこは御評価いただいた。 そのときに、本当は多様性を考えたんだったら、難易度はもうちょっといい評価をいた だけるんじゃないかなと思って、読ませていただきますと、なるほどと思ったのは、テロ で混乱しているシナリオを考えたものですから、結果として、例えば消火にうまくいくの か、そして、燃えている中でモニタリングはうまくいくのかということで、結局、機能、 機能、機能に我々は達成度を見たものですから、全体のシナリオに非常に整合性があると か、そういうところはぶつ切りだったような気がいたします。 というのも、私も参加していたんですけども、燃料は壊れていないんですけど、わざと 線量を上げさせているんです。これは航空機の中にダーティブングでも入っていたんじゃ ないかというところまで疑わないと、とにかく水位は下がっている、だけど燃料は壊れて いません、だけど敷地の線量は高いんです。周りは燃えていますと、こんなふうなところ で、そういうところで、ぜひ次はもう少しシナリオの中に、ある意味一貫性がありながら、

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複数の非常にチャレンジングなところを入れていくという工夫が必要かなというふうに思 った次第でございます。 もう1点は、指標1でございます。今の話題になっているところでございますが、この即 応センターとERCプラント班の情報共有でございますけれど、ここは毎年私ども低うござ いますので、今年こそはA評価というふうに頑張ったわけでございますが、こういうふう なことで、ちょっと今気付いておりますのは、今日この会議で御紹介いただいて、私ども に足らなかったのは、この我々がやっている収束活動の包括的な説明と、こういうところ だと気づいております。 というのは、次に何の手を打つのかというのは、私どもは、SA設備とか何かというのは どんどんやっていて、例えばDGが壊れましたと、そうするともうそれは即諦めたような状 態で、次の電源を考える。 だけど、一方では、本来なら現場はそのDGの故障だとが、DGを何とか生かそうという活 動が、一方ではそういうことをやっています。で、こちらはもちろんバックアップという のですか、後備装置を考えています。こういうのを全体包括として正確にお伝えしていく というところが、これからの努力指標かなと。そういうふうにしていけば評価が高くなる というふうに、頑張りたいと思ってございます。 以上でございます。 ○更田委員長代理 ありがとうございました。 東北電力にも後ほど事例を紹介していただきますけども、まず今の時点で。 ○東北電力株式会社(大渕部長) 東北電力の大渕でございます。 改善の方については後ほど資料で説明させていただきますけれども、今回の指標1の即 応センターとERCプラント班との情報共有については、これは実は、昨年度から今回Aとい うことをいただいておりますけれども、他社を見て見ると、予見的な情報が当社にとって は不足しているということがあって、今年ちょっと改善を加えてやったということが、こ ういうA評価ということになったのかなと思いますけれども。 今回、この資料の2でいろいろ指標の1で、先ほど説明いただきましたけれども、ここで 特徴的な実施内容とかでは、他社のいろんな事例を、評価がAとかBとかCとかじゃなくて、 他社がどういうことをやっているかというのを、実はここで見るのも、じゃあ、うちは今 度こういうところが必要かなというのがあるので、こういったところは本当に助かるなと、 実は今見て思っているところでございます。

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あとは、訓練終了後に、社内では振り返り反省会というのをやっておりますけれども、 もしかしてそういうのも、更田委員長代理のお話もありましたように、ERCともしかして そういうのをやらせてもらえれば、訓練がよりよいものになるのかなというふうに思って おります。 当社からは以上でございます。 ○更田委員長代理 ありがとうございます。 これは、規制委員会・規制庁が発足した頃に課題として考えていたのは、現場の指揮に 当たるのは、それぞれ発電所長さんだったりユニット長さんだったりということで、それ はそれで電力各社の中の選任だと思うんですけれども、いざ事故対応になったときに、即 応センターとERCがやりとりする、それから官邸とERCがやりとりする中で、特に即応セン ターとERCとのやりとりで、初めましてでは調子は悪いだろうと。それはもちろんそのと きにはアベーラブルな人間がそれぞれ座るので、そういったケースもあるだろうけれども、 しかし、そうは言っても、なるべくスムーズなやりとりができるようにということで、そ こに訓練の意味があるわけですけれども。 ただ、常に同じ人が出てくるわけではないでしょうし、こちらも例えば当日まで誰にや れと言っておいて、訓練当日に差替えるとか、そういう試みをしてみようと思っているん です。 これは、事業者の方でされる訓練でも、例えば3班用意していただいて、当日スタート するときに今日はこの班というようなやり方とか、いろんなアイデアがあると思うんです けれども、ERCも何枚か発話者を用意できるようにというふうに考えていますけど、各社 検討いただいて、そして想定外は必ずあるものとして考えなければいけないですけれども、 主力メンバーに関しては、できるだけ通常からのやりとり、この即応センターとERCとの 間だけでも訓練は可能だと思いますので、できるだけ可能な範囲の頻度でそういった訓練 も考えたいと思いますので、よろしくお願いします。 それでは、北海道電力、お願いします。 ○北海道電力株式会社(槙部長) 北海道電力の槙でございます。 弊社の場合、一昨年も規制庁さんの御協力をいただいて2回やらせていただいています し、昨年度も国主催の訓練があったということで、何度も規制庁さんと対応訓練をさせて いただいています。やはり、当然プレーヤも変わりますし、あるいはシナリオもいろいろ 考えられますので、数をやるというのは非常に重要かなというふうに思ってございます。

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我々も、今年度につきましても、人が変わることも、異動が想定されていますので、や はり部分訓練的なことで数をやって、しっかりいろんなシナリオにも対応できるし、ある いはいろんな人が、そのときにキーマンがいなくても対応できるように、そういった重層 的な対応体制を構築することが必要なのかなというふうに考えてございます。 数をやればやるほど、当然御指摘、改善事項が出てきますけれども、それは非常に次に つながることでございますので、そういう意味で改善点を指摘していただくことを励みに して、さらに繰り返すということが大事なのかなと思ってございます。 以上でございます。 ○更田委員長代理 ありがとうございました。 北海道電力については、国の原子力総合防災訓練も行われて、原子力総合防災訓練の場 合、どうしても政府関係者の参加時間であるとか、それからオフサイト対応にもっていか なきゃならないので、シナリオにどうしても無理が生じてしまうんですけれども、その中 でも、原子力総合防災訓練そのものもだんだん質は高まってきていると思うんですが、昨 年、事業者側で感じた大きな反省点というのはありましたか。 ○北海道電力株式会社(槙部長) いわゆる国主催の防災訓練になりますと、オフサイト 側が基本的にスケジュールが決まっているというところもありまして、いわゆるオンサイ トの訓練を考えるときには、更田委員長代理からの御指摘もありましたけれども、時間的 にこんなに長くかかるのかとか、あるいは実際、GEとかを出すときまでに、何をやってい るのかというところに、少し実際の訓練と比較したときに、十分かどうかといったところ が、改善点として見られたのではないかと思ってございまして、そこは、オンサイトの訓 練の目的と、オフサイトの訓練の目的というのは、おのずと違う部分がございますので、 それをどういう形で調和してやっていくかというのが課題かなというふうに思ってござい ます。 ○更田委員長代理 おっしゃっていただいたとおりで、ただ、なかなかこのシナリオは難 しいところがありまして、昨年を言うと、縮圧計を隔離するまでじっと見ているという不 思議なシナリオがあって、あれはこちらでも随分話題になったんですけれども。 そこで、山本審議官、何かコメントありますか。 ○山本審議官 突然でありますけど、総合防に関しては、御指摘のとおり、オンサイトの 訓練とオフサイト、これは両方やります。特に総合防の方は、政府の代表、総理を初め関 係閣僚とか各自治体が入ってまいりますので、むしろプラント側のSEの状態、GEの状況を

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踏まえて、住民の避難とかをどうするかと。つまりオフサイト側の対応をどうするかとい うのが、どうしても主眼になってしまいます。 ですから、オフサイト側の対応に合わせていただくように、その事象を設定していただ くことになってしまいますので、今おっしゃったように、事故シナリオ自体にちょっと無 理がどうしても発生してしまったのかなというのが反省点です。 総合防災訓練で全て答えることは、多分恐らく無理だと思っておりますので、オンサイ ト側は、むしろ、こういう事業者防災訓練、特にブラインド型でやっていただいておりま す。総合防はブラインドではありませんので、ですから、それぞれ特徴があろうかと思い ますので、その特徴を踏まえた訓練ということで見ていただけたらと思います。 特に、総合防災訓練の場合は、ERCとの間だけではなくて、その事象を踏まえて住民が、 オフサイト側の対応がスタートしますので、そこのインタフェースが極めて大事になりま す。ですから、ERCに単に連絡すればいいということではなくて、その結果どうなるかと いうことを見ていただければと思います。 それで、私はこの訓練自体には、事故防災訓練には入っていないんで分かりませんけれ ども、オフサイトの連携をした訓練があるようなことの記述が、この評価の中にちょっと 書いてあるんですけれども、例えば自治体への通報とか、あるいは放射性物質放出があっ た場合にモニタリング結果の通報とか、あるいはこのシナリオの中はどちらかというとハ ードが中心のシナリオになっていると思いますけれども、例えば発電所内で作業者の傷病 者が汚染を受けた人が発生した場合、じゃあその人の搬送とか、これは受入れするのはま た拠点病院という自治体側の方の、オフサイト側の方の対応になりますので、そういった ところをシナリオの中でも連携訓練というような形でもまた考えていただければという感 じがしております。 いずれにしても、それぞれ訓練の特徴がありますから、その特徴を踏まえながら、最も 効果的な対応を御検討いただければというふうに考えております。 ○更田委員長代理 ありがとうございました。 どうしても、まずはとにかくオンサイトの対応と、それから当方からの言い方で言うと、 ERCがどれだけ即応センターから的確に情報をつかめるかというところに、比較的軸足が 行っているんですけれども、今後は、オフサイトに対する情報の発信であるとか、それか らオンサイトであっても、最近の事例で言えば、体表面汚染と内部被ばくがごっちゃにな ったようなケースがあって、皆さんはどのように思われるかちょっと感想を伺いたいと思

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いますけれども、あれだって実際の事故のときに、なかなか的確に情報を発信しかねる難 しさだとを、示しているんだろうとは思いますけれども、そういった意味でオフサイト、 基本的にはオフサイトの活動そのものではないけれども、オフサイトの連携についても今 後少し視野を広げていかれればと思います。 電気事業連合会から何か、今おっしゃることはありますか、今まで。いいですか。よろ しいですか。 ○電気事業連合会(小川副部長) 電気事業連合会の小川です。 感想めいたもので恐縮なんですけれども、何度か話が出ましたけれども、評価のAとかC とか、それにとらわれるのではなくて、こういうのが気づきを与えるツールとして使って、 それぞれの要素、それから全体としてのパフォーマンスを上げていくという取組を続けて いくというのが重要だなというのを感じました。 以上です。 ○更田委員長代理 もう、それは全く程度問題なんだと思います。 全くとらわれなくても何のための指標かわからないので、ふさわしく参照していただい てということだと思います。改善のための指標ですので。 JANSI、何かありますか。 ○原子力安全推進協会(伊藤部長) JANSIの伊藤でございます。 この評価につきましては、今、皆さんのお話をされているのと同じような感触をもって ございます。やはり規制当局さんがある指標で見て、その各防災訓練の状態を示している というものだという御説明がございましたので、そういうものを利用してやっていくのか なということを思っております。 私どもは、防災訓練検討会という中でいろいろと議論しているんですけれども、中長期 的な計画というものが必要で、先ほど関電さんもありましたように、今回はこの目的でこ の訓練をやる。そうなればシナリオもおのずと難しいものと簡単なものもあるかもしれな い。ですから、1年ごとに一喜一憂するのではなくて、中長期的に見て、対応能力が上が っているのか下がっているのかと、そういうような目で見ることが必要じゃないかという ふうに思っております。 以上でございます。 ○更田委員長代理 先ほど電事連からいただいたコメントに対するお答えと重なるところ があるんですけど、失敗しない訓練なんてやったってしようがないですね。

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ですから、指標が余り一人歩きするというのは、A評価狙い行く訓練を巧妙に仕組まれ ても困っちゃうわけで、何しろ失敗の積み重ねで事故に至るわけなので、そうすると失敗 経験をつくり出そうとする試みですから、失敗しない訓練をやっても仕方がないというと ころがあるので、そこはこちらも、規制庁も大変苦労しているところだろうと思います。 失敗のリスクの大きい訓練設定に取り組んでいただいたものを高く評価できるようにと は思いますけれども、これは、ですから規制委員会・規制庁側の改善も、電事連に評価し てもらってもいいですけどね。あまりプロボカティブルなことを言ってもあれなので。 JAEAについては、来週、核燃料施設等々であると思いますので。ただ、東海地区、先ほ どの話の繰り返しになりますけれども、少し連携についても議論を進めてもらえればと思 います。 事例報告の前に、規制庁から何かありますか。規制庁あるいは出席いただいているメン バーから、よろしいですか。 小野さん、どうぞ。 ○小野安全規制管理官 規制庁の小野でございます。 今、ERC、即応センターや緊対と、いろいろ連携した訓練をやっているわけでございま すが、オフサイトセンターのプラントチームというところも、今後の活動の視野に入れる というのはあっていいんではないかと、私は思っておりまして、その理由は何かというと、 オフサイトのプラントチームが立ち上がる、入れた訓練をするというのは、総合防災訓練 のときにはこれ実施しているわけでありますが、実際これスタートしてみますと、現地に 来ていただく事業者の要員の方も余り訓練の練度が上がってないというのがあります。 それから、あと現地の規制事務所の方でも、そのオフサイトを使った訓練って余りやっ ていないというのがありまして、この練度を高めておくことが必要ではないかというふう に思っています。 なので、毎回というわけにはいかないかとは思いますが、こういったことも視野に入れ た訓練というのを検討いただければなと思っております。 以上でございます。 ○村田訓練推進官 規制庁、村田でございます。 今のオフサイトセンターのお話で行くと、多分今年の訓練の中でも、そのオフサイトセ ンターに人員を派遣するという訓練をやっているところもあったかと記憶してございます。 ただ、なかなかそこまで広げてというのは難しいところはあろうかと思ってございます。

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例えば、地方自治体、県さんであるとか、一自治体の方が主催で訓練をやるというとき には、多分オフサイトセンターを立ち上げるというか巻き込んだ、どちらかというとそち らが主になる訓練かもしれませんけど、そういったところは多分やられているんじゃない かなとは思っているので、そういったところを少し活用した形でやっていただくというの もあるのかなと思ってございます。 ○更田委員長代理 これは、規制庁側の問題もあるので、まずこちらで検討をして、提案 をさせていただくという形かもしれないですね。 ○村田訓練推進官 規制庁、村田でございます。 おっしゃるとおりのところもあって、実は、オフサイトセンターを立ち上げるというの は、我々の中でも防災専門官が基本的に立ち上げるという話になりますし、事象が起こっ たときには、防災専門官、それから保安検査官という形でプラントチームなりに対応する という形になりますけど、実際、訓練をやるときにそこまで人が割けるのかというのがあ る。緊対所にも人を派遣しつつ、訓練に参加しつつという形になるので、そこは我々もオ フサイトセンターを巻き込んだ訓練をやるには、どういう配置で我々の中にでもやるのか というのは、少し議論しているところではございますので、そこは今後検討していくとこ ろになるのかなと思ってございます。 ○更田委員長代理 広げ過ぎると今度は、だんだん訓練の、本当に鍛えたいところとの目 的からずれてしまうところもあるので、広い訓練、狭い訓練、それぞれバランスよくとい うことだと思いますけれども。 ただ、オフサイトセンターを使った訓練というのは、まず規制庁の方でちょっと検討を 進めて、その上で事業者の方と相談をさせてもらう、ないしは自治体等とも、必要があれ ば相談という形にしたいと思います。 よろしいですか。 では、事例の報告を準備していただいているところから、続けてやっていただいてもい いかな。東北電力、中部電力からですね。 まず東北電力、お願いします。 ○東北電力株式会社(大渕部長) 東北電力の大渕でございます。 それでは、資料の2-1、ページ通し番号でいきますと、12ページから、情報共有の取組 ということで、改善したことについて報告をさせていただきます。 これは、訓練の継続的な改善ということで、PDCAサイクルと書いておりますけれども、

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27年度の訓練を通して、28年度の訓練で改善した項目を真ん中のところ点線で囲っており ますけれども、3項目ほど書かせていただいております。 訓練の反省に伴うもの、今言ったERC対応者の改善、これはまた後ほど次のページで説 明をいたします。あと、他社の良好事例を見て、それを取り入れて充実したところ、この 三つについて説明をさせていただきます。 まず、一つ、訓練の反省でございますけれども、右側の方に想定されるリスクシートと 重大な局面シートという、こういうものを28年度作りまして、活用させていただきました。 これまでは、どちらかというと、こういうことが起きました、起きましたという時系列の 説明にどうも話が陥りがちでしたので、訓練には必ずしも原子力の人間ばかりじゃなくて、 事務系の人間ですとか他の技術系の人間もおりますので、そういった意味での情報をしっ かり共有するという意味で、想定されるリスクシートというものをつくっております。 これは、たとえ文に書いておりますように、注水機能失敗、除熱の失敗、そういったも のがあった場合に、炉心溶融、圧力容器の破損、格納容器破損までどのくらいかかるかと、 こういったものを作りまして、これでみんなで情報を共有するということでございます。 その下に書いておりますのは、重大な局面シートということで、では、その注水停止し て、燃料が露出して、炉心損傷、こういったものがどのくらいの到達予想になるか、そう いった実績がどうなるか、それをもって今後どういう手を打っていかなければいけないか という、そういう方針決定をしっかりしていくということで、重大な局面シートというも のを用いて訓練を実施しました。 二つ目になりますけれども、ERC対応の改善ということで、ERCリエゾンの役割の明確化 というものをいたしました。 左側にERCからの質問対応、右側にプラント情報の共有と書いておりますけれども、ERC のリエゾンということで、リエゾンとして5名、今回は派遣しております。その5名が、大 事なことは、どういう情報が出て、何が必要かという、その情報の先読みをしながら、必 要な情報をしっかりと伝えるということが大事だと思っておりますので、そういった意味 で、右の方に書いておりますけれども、共有フォルダとありますけれども、プラントの情 報というものを共有フォルダということで、これは社内の執務にもございますけれども、 これはチャットシステムでいろんな情報を入れております。例えばポンチ絵ですとか、戦 略リストですとか、そういったものを、我々が派遣したリエゾンが、積極的に自分で予測 して、取り出して、それをERCの側に伝えていくという、こういうことを今回やっており

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ます。 その結果、単に伝えることではなくて、非常に我々が必要としている情報、ERCが必要 とする情報、それを先読みしながら伝わるという、理解してもらうということが大事だと 思っておりまして、そういったことは今回こういう改善を実施しております。 三つ目の他社の例からの充実化ということなんですけれども、訓練の風景と写真があり ますけれども、今までは通信の確認ですとか、テントの設営、資機材輸送、これをやって おりましたけれども、実際にスクリーニングをしたり、除染活動をしたり、こういったも のも他社でやっておりましたので、これを今回から取り入れてやってみております。実際 こうやってものをやっていく。他社の人にも応援に来ていただいて、こういったものをや るということを実施しております。 次に、参考1と参考2をそれぞれ説明させていただきます 参考1は、JANISから支援の活用ということで、三つほど書かせてもらっておりますけれ ども、他社の良好事例、JANISの訓練発表会への参加ということで、他社訓練の良好事例 を共有して自社へ反映する。そして自社の訓練を充実化していく。こういう種明かしをし て、そういうものやっていくとか、そういったものをやっております。 二つ目は、訓練シナリオの策定ということで、個別課題解決支援ワーキング、これを活 用しまして、これは東通で2015年10月から2016年4月と書いておりますけれども、ここで 訓練で確認すべき事項を体系的に整理して、訓練実施時期、周期等を設定して、中期計画 を踏まえていろんなシナリオを設定していくということで、こういったことで対応能力の 強化を図っていくということをやっております。 あとは、検証事項の設定ということで、訓練アシスタンスビジットの活用ということで、 2014年は東通でしたけれども、今年度は女川の方で今考えております。こういったことを やって、そういう助言を受けながらしっかりとやっていきたいと思っております。 参考2を御覧ください。 ERC対応の機能向上ということで、役割分担の明確化ということで、28年度に改善した 例を、改善点1、2、3ということで、改善1は、予見的な情報の発信(拡充)、改善点2は、 ERC要請対応の共有(チャット化)、改善の3として、ERSSの導入(同じ情報の共有)、こうい う改善をやっております。 簡潔になりますが、東北電力からは以上になります。 ○更田委員長代理 じゃあ、ちょっとここで。

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