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学び合いを通 じ等由らの問も旬 を深める

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(1)

東京学芸大学附属小金井 中学校 『 研究紀要』第

47

2011

学び合いを通 じ等由らの問も旬 を深める

‑伝統的な言語文化の新 しい指導のあ りかたを求めて‑

国語科 石井 健介 田中 成行 松原 洋子

「 伝統的な言語文化

の指導 において視野 に入れるべき二つの目標 「 小 申連携 による系統化」お よび 「 学習意義 の明確化」 に焦点をあてたoそれ らの達成のためには 「 学び合い」が有効 に働 く場

〔 キーワー ド〕 伝統的な言語文化 古典教育 小中連携 学び合い 構成の工夫 き りはカー ド 作者の しかけ 係 り結び 萄山人の狂歌 大岡昇平 「 停虜記」 親子愛

1

.研究のね らいとその背景

国語科では、平成

16

年度以降、研究部の全体計画 を受け、 「 学び合い 」 に焦点を当てた研究及び授業実 践 を継続 してきた。その経過及び成果 と課題 については、本校研究紀要第

44

号 ( 平成

19

3

月)「 学び合 いを うながす文学の読みの指導 と評価」にて報告 した。平成

20

年度か らは対象 を古典教材の読みに移 し、

平成

24

年度 より完全実施 される新学習指導要領 を視野 に入れた、新 しい古典教育 のあ り方 を模索すると ともに、 「 学び合い」の成立す る具体的な場面設定 とその効果 について追究 してきた。

周知の通 り、新 しい学習指導要領 において従来の 「 言語事項」が 「 伝統的な言語文化 と国語 の特質 に関 す る事項」に改編 され、古典や言語文化に関する指導内容が追加 された L ,ことを受 け、 古典教育 には強い 「 追 い風」が吹いている観がある。しか し、それ と同時に、小学校 ・中学校の各現場 におい七は、古典の学習 指導 に対 して、少なか らぬ戸惑いがあることも確かである。小学校では、教科書の改訂 にともない新たに 加わる古典教材 を使 って どのように学習指導 を進めていけばよいのか、中学校では、多 くは従前の教材 を 扱いらっ も、小学校 における学習 とどのような差別化を図っていけばよいのか、それ らへの対応が、当面 は焦眉の急 となるはずである。

本校国語科では、平成

20

11

月、公開授業研究会 において中学校

3

年間の 「 古典学習 の授業構想案」を、

提案 したが、その際、次の 2点について特 に配慮 した。

①単 に 「 読む」のではな く、 「 伝統的な言語文化」の享受 ・継承 ( そ して新たな創造

)

とい う観点を より明確 にした学習指導がなされ ること。

②小学校低学年か ら系統的 に設定 された指導事項 を踏 まえ、小中 ( さらには高)の連携を図った学習 指導がなされること。

今年度 は、平成

20

年度の提案内容 をさらに具体化 した形で提起することをめざしたが、その前提 として、

小学校 における古典学習の実態調査及び新学習指導要領 に準拠 した小学校教科書 の教材 の洗い出 しを 行 った。

2.

学習者の実態

平成

22

10

月、次のようなアンケー ト調査 を行い、古典教育 に関わる学習者の実態 を調査 した.質問項 目に沿って、概要 を記す。

‑ ll ‑

(2)

[質問項 目

1

]あなたが小学校の ときに どんな古典の学習 を したかを教 えて くだ さい.自分が学習 したも のの形や学習方法 を思 い出 し、○ をつ けた り必要 な ことを苦いた りして くだ さい。覚えて いる範 囲で けっこ うです。

A :

原文 とことばの注釈 のみ

B :

原文 と現代語訳

C :

原文 とだいたい の内容 を現代語 で示す

D :

現代語 のみ

E :

音読や暗唱 を した

F :

内容 を読 み取 った

A B

C

D

E

F

竹取物語 6 1 6

4 5

平家物語 2 1

3

徒然草

3

2

5

枕草子 2

4

1 2 2

4

お くのほそ道

1 4

江戸の笑 い話

4

1 1

日本の昔話 1 1 23 2

日本の神話

1 5

狂言 1 1 1 1

; 昔 の短歌や俳句 2

5 8 7

1 3

7

論 語

漢詩

2 年

A B

C

D

E

F 2

3

1 1 2

1

1 1

1

1 1

1

1

11

1 1 2

1

2 2 2

5

2 1

1 1

1

34 4 4 4 3

2 2

3

6

4

1

3

年 A

BC

D

E

,F

1

1

1 2 1 2 1

3

2

1 1 1 1 1 1

1 2

1 2

1

2

1

1

1 1 1

3

2 2 1 1

3 3 3 4

1

9

1 1

上 に示 した数字 は、各学年 1 クラスの回答 の実数 である。次の よ うな特徴 が うかがえるだろ う。

① 「 昔 の短歌や俳句

と 「ことわ ざ ・慣用句 ・故事成語」 の学習体験が、他 に比べて学習経験者が多い。

これは、現行 の小学校学習指導要領 における 「易 しい文語調 の文章 を音読 し,文語 の調子 に親 しむ こ と。 (第 5学年及び第 6学年 〔 言語事項 〕 (1)エ ( ア))

な どを受 けた学習 と推測 され る。

②学年が下がるにつれて、古典 に関す る学習 の総量 が増 える。これ は、新学習指 導要領 の実施 を意識 した 取 り立て学習 の結果 と推測 され る。

③竹取 ・平家 ・枕 といった中学校 の典型教材 が小学校 で も扱われつつ ある ことがわかる。小学校 におけ る学習 とどの ような違 いを持たせ るか とい うことが大 きな課題 となることを示 している。

[質問項

目2]

百人一首 について教 えて くだ さい.

1 年 2 年

3

は い いいえ は い いいえ は い いいえ

小学校で百人一首 を学習 した 3 1

8

2 7 l l

8

2 8

小学校 で百人一首大会 を した 2 9 l l 2 9 1 0 7 2 9

小学校 における古典 の入門教材的 な位置づ けであ る百人一首 も、回答 の傾 向は [ 質問項 目

1

]と同様 の

特徴 を持つ。学年 が下が るにしたがって 「 はい

の回答数 が増すが、いわゆる 「 か るた大会

として競技

的 に楽 しむ割合が増 える と同時 に、作品 として学習 した とい う体験 が増す ことが下学年 の特徴である。た

だ し、百首 の うち、どの作品 をピックア ップ して学習 したかを問 うていないため、学習の具体的 な様子が

わか らなかった ことが残念である。ちなみ に、平成

24

年度 か ら使用 され る新 しい小学校用 の教科書 におい

て、 「 田子 の浦 に うち出でてみれば白妙 の富士の高嶺 に雪 は降 りつつ ( 山部赤人) 」は、全社共通 に採用 さ

れていた唯一の作品であったo

(3)

[質問項 目

3

]古典 の学習 について どう思 いますか。 ( 中学

1

年生 は小学校 での古典 の学習 を中心 に考 え て くだ さい。 中 2 ・中 3 は これ までの小学校 ・中学校 で の学習 をふ ま えて答 えま し ょ

う。)

1 年

2

3

とても まあま あ あ ま り 全然 とても まあまああ まJ L ) 全然 とても まあま あ あ ま り 全然 おも しろいか 4 2 7

9

0 1 3 1 5 l l 1

6

23

9

0 理解 できるか

2

2 2 1 5 1

5

2 2. 1 2 1

2 2

7

8

1 役 に立つか

6

1 8 1 4 1

8

1 9

8

1

3

1 5 1 3 7

この質問‑の回答 は、自分たちにとって苦い ものを含 んだ結果 となった。古典 の学習体験 を評価 させ る 意 図を持 っているのだが、 「 お もしろいか

( 興味関心) 、 「 理解 で きるか

( 内容把握)、 「 役 に立つか」

( 学習意義)のいずれ に対 して も 「 あま り

,

」 「 全然」とい う否定的な回答が相 当数 お り、しかも学年が上 が るにつれて増加 している。特 に

3

年生 において半数 を超 える者が 「 役 に立つか」に否定的であることは 大 きな反省材料 となった。総合的 にみれば、学習指導 によって、ある程度理解 できるよ うにな り、 一 興味関 心 もそれな りに保たれてはいるが、何のために古典 を学習 しているのか とい う点 において、教師側の意図 があま り伝わっていない とい うことである。

3.

新学習指導要領実施後の学習対象 一将来の学習者の姿 一

平成 2 3 年度か ら使われ る小学校用教科書 の中か ら、古典教育 に最 も紙幅 を割 いてい る教育出版を例 に、

掲載作品を洗い出 してみる と次 のよ うになった。

1 むかしのおはなしをたのしむ てんにのぼったおけやきん 昔話 現代語

2

むかしのお話を読む いなばのしろうさぎ 神話 現代語

むかしのお話を楽 しむ かさこじぞう 民話 現代語

・3

〜 . 日本語のひびさにふれる 近世 .近代の俳句 俳句 原文と解説 日本の文化に親 しむ いろはがるた他 ことわざ ・慣用句 原文と解説

4

日本語のひびきにふれる 日本の文化に親 しむ 上代〜近代の短歌 故事成語 短歌 故事成語 原文と解説 語と解説

本の世界を広げて読む ぞろぞろ

口述 筆記

5

日本語のひびきを味わう 春暁 .静思夜 .論語 .大学 漢文 原文 .書き下 し文 ・現代語訳 日本の文化を考える 竹取物語 .平家物語他 物語 原文 .現代語節 .解説

6

日本語のひびきを味わう 枕草子 ( 春はあけぼの) 随筆 原文 .現代語訳 .解説

この一覧を見て、小学校高学年担 当の教師は、どのよ うな学習活動 を構想すべ きか悩 むのではないか と 思 う。現行の中学校用教科書 においても扱われている、いわゆる 「 教科書古典」的な作 品が並 んでいるが、

それ らを中学校 と同様 に扱 えば、単 なる 「 先取 り」に終わって しま う。それでは学習者 の実情 を無視 した もの とな り、学習効果 もほ とん ど期待することはできない。

一方、中学校教師は小学校 で一度学習 して しまったものを どのよ うに再度学 ばせれば よいのか、途方 に 暮れ るであろ う。小学校 での学習体験 を踏 まえることは言 うまでもない。しか し、小学校 における古典学 習 の程度及び範 囲が、 しば らくの間は広い多様性 を持つ ものにな らざるを得 ない ことも覚悟すべきであ

13

(4)

る。その多様性 をどのよ うに把握吸収 し、学級全体 を学びの場 とす るか、これまで以上の工夫が求め られ る。その際、「 学び合い」による生徒同士の情報交換、相互補完が有効 に働 くと我々は考 えてお り、後掲 の実践報告 において具体例 を示 したい。

なお、新 しい申学校用教科書が現時点では公開 されていないため、具体的 な姿 は見えていないが、教科 書 において も、小 中連携 を視野 に入れた新 しい教材開発、学習活動が提案 されていることを期待 している。

4.

中学校における新 しい古典学習の枠組み

前項 までをふ まえて中学校 における新 しい古典学習の枠組みを考 えたい。まずは次のよ うな大 目標が 掲 げられるべ きであると考 える。

【 大 目標 :古典の価値 と、それを学ぶ意義 を理解 し、生涯 にわたる古典学習の基礎 を形成す る。 】 学習の具体的な姿 を示すカ リキュラム作 りはこれか らの作業 となるが、現在考 えている視点 を以下 に 示す。

【 中学校 における新 しい古典学習のあ りかたヨ

①既習事項 の多様性‑の対応‑学び合いによる補完

‑小学校教科書の活用

既習事項 の多い生徒がそ うでない生徒 に一方的 に教 えるとい うことではないO教 える とい うことは、学 び直す とい うことである。その際、わかっていたつ も りで実 はわかっていなかった、あるいはわかったっ も りになっていた ことが明 らかにな り、教 える側 にも大 きな意義があるのである。教師は、既習事項 の根 拠 となる小学校教科書の教材内容、学習方法等 を確認 し、効率的な学習活動 を構想する必要がある。

②断片的扱いか ら全体像 の把握‑

③ 内容の読み深 め一作品テーマ‑のアプローチ

‑人物像 の把握

一時代背景‑の理解 な ど

上記 2 項 は、小学校 における学習 の上 に積み重ねるべ き学習内容の例 である。 「 解釈」にとどま りがち だった古典の読みの学習の中に、現代の文学的文章の読みで養 った読みの方略を活用す ることで、さらに 深い理解 を目指すのである。

④他教材、他教科 との融合単元‑ テーマ性

‑ ジャンル 一時代背景 な ど

⑤他領域 との融合単元‑書 く活動

(

○新聞、歌物語、視点変換、創作 な ど)

‑話す活動 ( な りき りディベー トな ど)

一言語 ( 現代 に生 きる古語、歴史的仮名遣 いの本質な ど)

他領域や他の活動 との融合 を図ることによって古典 の学習 を楽 しみ、 日本語 の特質 として 「 古典 の言 葉

を追究することをね らう。

⑥新 しい教材 の開発、発掘‑世田谷区教育委員会編 「日本語」な ど

典型的な 「 教科書古典」の縛 りか ら解放 され、古典 の多様性 に触れ させ る。ここに掲 げた世 田谷区教育 委員会 による副読本 はその晴矢 とい えるものの一つで非常 に参考 になる。

( 石井 健介)

(5)

実践例

『 竹取物語』 (中学

1

年)

〜p l \ 申連携を視野に入れて‑

平成

22

11

月実施

1

.対象 第

1

学年

A

組 ( 男子

20

名、女子

20

名、計

40

名)

2.

単元名 古典 の とび ら 〜 私たち と古典

3.

単元の 目標

① 古典が現代の生活 にも息づいていることに気づ き、古典の面 白さに目を向 けた り古典 にふれるこ との意味 を考 えた りして、古典 を意識す る。 【 関心 ・意欲 ・態度】

② 現代 とは異 なる古典独特 の表現 に注意 しなが ら、文 の意味のおお よそを知 り、味 わ う。 【 読む能 力】

③ 昔 の人 と現代人 との、 ものの見方 ・考 え方 を比較 し、違 いや共通点 をさぐり、歴史的仮名遣い に 注意 しなが ら読読 して古文独特 の リズムを感 じ取 る。 【 言葉 に関す る知識 ・理解 ・技能】

4.

単元の構成 と配当時間

(9

時間扱い) ※そのほか、百人一首 な どの帯単元あ り。

第 1 教材 現代 に生 きる古文 ・古語 ほか〜古典学習のオ リエンテーシ ョン (2 時間) 第 2 教材 故事成語 (2 時間)

第 3 教材 竹取物語 (5 時間)

5.

3

教材 竹取物語 の 目標

( 彰 古典 を学ぶ意味 を考 え、古文が現代文 とつながっていることを意識す る。

② 歴史的仮名遣い を配慮 しなが ら古文 を音読することにより、古文の リズムを感 じ取 る。

( 診 竹取物語 の概要 を読 み取 り、古典的 なものの見方や感 じ方 について関心 を持つ とともに、現代人で ある学習者の感 じ方 との共通点や相違点 を意識す る。

6.

単元設定の理 由

毎 日の生活の中で、現代 にも生 きる 「 古典」の存在や意義 を学習者が実感す ることは少 ないだろ う。し か し、意識 して観察 してみる と、日々使用す る言葉 の中にも何千年 とい う歴史 を持つ言葉 がた くさんある し、古典の世界 を教養 ・文化 として人々が 自然 に享受 していることがわかる。古典 は古臭いだけの過去 の 遺物 ではない。現代 を生 きる学習者 にも、た くさんの知恵 と夢 を与 えて くれ るのだ。こ うしたことに気づ か亘 ることで、古典の世界‑の興味を持 たせ、視野を広 げさせていきたいo

i

中学 1 年 は思春期 を迎え、これか ら心身 ともに不安定な時期 に入 るセあろ うoそ うした ときに、 「 古 き をたずね、新 しきを知 る」姿勢 を持つ ことは、彼 らの人生設計 において大いに役立つ にちがいない。

古典の内容を理解す るには、現代文 に訳 した ものだけでは難 しいoそれ は、言葉 は文 化 と一体 となって いるものだか らである。古文 に接す ることには抵抗感が予想 され るが、あえて生の古文 を音読 し読み解 く ことで、 リズムを実感 させ、昔 の人々のものの見方 ・考え方 ・息遣いにまで近づ くこ とができよ う。

7.

『 竹取物語』の教材観

① 学習者の実態

中学校 に入学 して半年 がたった。全体的 に明る く索直 な集 団である。また、学習課題 に対 して真面 目に取 り組 も うとす る者や、疑問を追究す る楽 しさを実感 している者 も多い。しか し残念 な ことに、自 己表現 ( 発言 な ど)は非常 に消極的 となるし、グループ活動 よりは個人の取組 を傍先す る姿 も見 られ る。

関心 ・意欲がその場限 りに終わ り、学習 を継続 させ るカ にはな りきれていない者 もいる。

古典 との出会 いについては、小学校での体験 に非常 に個人差がある。小学校 において古典の原文 にふ れている学習者 は

40

人 中

7

人いる。彼 らは複数 の古典の原文 にふれてきてお り、あま り抵抗感がない。

また兄弟が古文 の原文を暗唱す る課題 に取 り組 んでいるのを目撃 して興味 を抱 いている者 も数人いる が、既 に抵抗感 ・違和感 を感 じている者 もいる.百人一首で遊 んだ体験 は多 くの学習者が持つが、古典 について全 くわか らない学習者 は多い。この ように、古典 に関 しては非常 に個人差が大 き く、平均す る

1 5 ‑

(6)

と彼 らに とって未知 な る世 界 とな る者 が多い とい える。故 に、その個人差 を大切 に し、グル‑ プ活動 に おける音読 ・暗唱 の楽 しさを実感 させ なが ら、 自己表現 した り仲 間 と学 びあった りす ることの楽 しさ や充実感 に気づ かせた りす ることが大切である。理解す るのに時間がかか る者 、自己表現 しづ らい者 も いるが、仲 間 と音読 した り話 し合 った りす る活動 を積極的 に取 り入れ、 自信 を持 たせ てい きたい。

② 教材設定 の理 由

学習者 は幼 い頃 よ り、絵本な どで竹取物語 の概要 を知 ってい る。しか しその多 くは、内容 を子供 向 け に書 き直 した ものや、一部 だけの記憶 で しかない と予想 され るO確 か にお とぎ話 的 な部分 が多 いのであ るが、竹取物語 は蔑つかの説話 が とけあってで きた もの とされ、物語 の中に さま ざまな姿が同居 してい る.例 として、か ぐや姫 の人物像 を考 えてみ よ うo前半 での、

5

人 の求婚者 の失敗談O彼 らを退 ける と きのか ぐや姫 の冷淡 さ。それ に反 して、後半の、月 ‑帰 る ときのか ぐや姫 のな げきぶ り (しか し昇天時 にはその思 い を忘れて しま う。)。いか にも天上界 ( 月 の国)の人 らしく、地上 の人 とは異な るパ ワーを 見せつ ける部分 ( 竹 の中か ら登場

・3

か月 で誕生 ・す りぬ けるな どo)も含 め、学 習者 はか ぐや姫 に対 し て多 くの謎 を見出すだ ろ う.本来 のス トー リー弓ま長 いので、教科書 ではダイ ジェス トに して提示 してい る。初 めて出会 う本格的古文‑ の抵抗 感 を減 らす工夫 と、内容 を知 ってい るつ も りになってい る学習者 に、物語 を新 たな視 点で見直 させ る意欲、教科書 では扱 っていない部分 のス トー リーについては補足 し てい く配慮 が必要 であ ろ う。知識や関心意欲 の個 人差‑ の配慮 も必要 だ。

8.

学習指導計画

(9

時間扱 い)※ 「 百人一首」・「 現代 に生 きる古文や古語探 し」 は帯単元 として行 う。

1

次 古典 の導入 ・オ リエ ンテー シ ョンを行 う

。(1)

第 1 時 歴史的仮名遣 い ・現代 に生 きる古文 ・古語 ・古典 を学ぶ意味 な どを確認す る。

第 2次 故事成語 につ いての関心 と知識 を高 める。( 2) 第 1 時 いろい ろな故事成語 を知 る。

第 2 時 リレー小説作 りや政事成語探 しを通 し、故事成語 が現 代 に生 きる古語 たる ことを実感す る。

第 3次 竹取物語 を読 み味わ う。( 5)

第 1 時 竹取物語 に関 して簡単 な文学史的 な知識 を持 ち、写本 によって諸本 が存在す る ことを知 る。

2

時 冒頭 の音読 と読解 を し、本格的 な古典学習 のスター トを切 る。

3

5

人 の貴公子 の言動 を知 り、読 み味わ う。

4

時 帝 とか ぐや姫 との交流 。か ぐや姫 の別れ の場面 を読み、物請‑ の理解 を深 める。

5

時 物語 の構成 の妙 ( 数字

・5

人 の貴公子 の配置 ) や、文末 の言葉遊 び ( 員 な し ・富士山)に気づ き、新 たな視点 か ら味わ う。 【 本時】

4

次 古典 を学ぶ意味 を再度考 え、話 し合 う

。(1)

第 1 時 今 までの学習 をふまえ、今後 の古典 との関わ り方 につ いて話 しあ う。

9.

協議主題 との関わ り

「 学び合 い

を教 師が仕組 む場面 は以下 の とお り。 これ らを融合 させ て学習効 果 を増進 させ てい く。

( か作品 とのつなが り

・学習者 が知 ってい るつ も りの物語 にも未知 な る世界 が存在す るこ とを知 り、 さらに学 ぼ うとす る。

②教師 とのつなが り

・多少難 しい課題 を教師 か ら提示 され る ことで、 よ り広 くよ り深 く学 ぼ うとす る気持 ちを喚起 す る。

③学習仲間 とのつなが り

・「さりはか‑ ど

(「自己評価座席表」の積 み上 げ.学習集団同士、紙面 による情報公開 ・意 見交流)

・氏 名マ グネ ッ トを使 った授業展 開 ( 学習 中、学習集 団同士 の思 考 を情報公 開す るアイテム となる。)

・多少難 しい課題 を グループで解決 しあった り、豆知識 を教 え合 った り、音読 を練習 し合 った りす る

体験 を通 して、知識や体験 の畳 の違 い をカバー し合 い、共 に学 び合 うことの喜 びや達成感 を味わ う。

(7)

国語の▽モデル

〔 古典〕

「 竹取物語

目標 智

「ものごとの本質 を見抜 き、何事 にも 意欲的 に実践 できるカ」

( 学びの指針、授業のね らい)

【 創意、工夫、知性、情操】

【 多様 な考 え、考察理解】

【 表現、 コ ミュニケーシ ョン】

・古典 を学ぶ意味を考え、古文が 現代文 とつながっていることを 意識する。

・知 っているつ も りの「 竹取物語 ( か ぐや姫のお話

)

にもまだ 未知なる世界があることを知 り、

さらに新たな魅力を再確認する

歴史的仮名遣いや古語の意味 ・リズムを意識 しなが ら、 文章を読 み、話 の概要 を知る 。

古典的なものの見方や感 じ方 について関心、 を持 ち、 現代 との共通 点や相違点 を意識する。

作者の工夫 に気づき、魅力を再確認す る。

個人智

構成や表現、言葉遊びな どの工夫 に気づ く。

現代 にも通 じる古典の内容の価値 に気づき始 める。

教材智

「 学びを促進 し、学びの価値 を見出せる教材」

( 教材観、授業観)

【ものごとのな りたちやつなが り】

【 生活 に根 ざし、 自分理解 を深める】

【自分の成長や変容】

【 新たなる学び】

・『 竹取物語』の内容や構成、言葉の使い方 な どを、 これまで以上 に意識 して読み深め、

価値 を再発見する。

・「 古典 を ( 原文で)学ぶ意味は何か 」 を考 え 始めることで、これか らの古典の学習への 取 り組みの方 向性 を定める。

1 7‑

集 団智

「より良い学び合いにつながる集団」

( 学び合いにより深 める)

【 集団の音 さか らくる相互作用】

【 学習機能 を持つ集団形成】

・小学校までの学習や知識の相互紹介及び既 習事項の確認。

・古典 と現代 とのつなが りや、 古典 にこめた 昔の人の思いな ど、これまで意識 しなかっ たことを共 に学ぶ中で、 仲間の意見を認め 合い、仲間 と相互交流を深め、学び合い、

より高めていこ うとす る。

・( よりよい集団智 となるよ う教師が仕掛 け

てい くことが大切である。)

(8)

i 垂直虹】

牛 一晩 也 こ と ーA

ガ 感 ひ 由 ほ ろ ほ ろ

1A

罪 や ゐ ゆ ゑ よ

1A A

サ カ ヰ ケ ン イ チ

1A

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1A

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1A

男 し ゃ も L .

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男 叔 館 ゑ び す 展

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男 た て ま つ る

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I エ ヴ■ 丁 ン ケ■リ オ ン

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ガ 望 月

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ガ お か . か

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題 政 柄 か を リ

1

人 男 学 問 単 文

1A

男 こ こ ろ に

人 刀 エ 一 ビ ス

tA

男 あ か ら さ ま

1

人 男 さ よ う な ら

1A

☆ くす し

1A

女 女 子 ふ す {

1A

☆ セ ロ 卓 革 き の ゴ ー シ ユ

1A ☆

1A

★ 磯 舟 新 瑚

1A

女 魚 コ 好学 甚 大 争

1

人 .一 女 ニ 7 'カ ウ ヰ ス キ ー

1A

女 ゆ くへ

1A

女 牧 女 の r

披 」 1

人 女 ノ\絡

1A

★ Jヽニ ホ へ ト イ ロ ノヽ

1A

女 ヰ セ キ

入 女 ∃ 拘東 弟 の さ しす せ そ

1

人 .★ た か む ら

1A

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1A

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1A

女 学 問 の す .め

1

人 ☆ の の し ろ .

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女 使 者

1

更甘

64期 1年 現 代 に 生 き る ☆ 文 ・せ 藩 朝 べ 発・且 し て 発 敢 L た こ と は 学 級 寧

さ と

1B

罪 首か た く + i A .

1

18

刀 7'ヲ ノヽタ ー

18

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18

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男 * 一 ■

1B

男 斉 ̲ 粛 啓 啓

1

B 男 ゐ ぎ き 藤 司

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18

辞 軸 米 店

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刀 卑 病

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12

実際の授業よ り ( 抜粋)〜 『 竹取物語』における構成の工夫や作者の遊 びに気づ く場面‑

生徒はこれまで

4

時間かけて、 竹取物語の概要 をつかんでいる。ここで学習 を終 了 して もよい ところで はあるが、単 に文学史的扱いやス トー リーを追 う展開だけではな く、竹取物語 の構成や言葉遊び といった、

今まで と異なる視点か ら物語 を見ることで、竹取物語 の魅力を再認識 させる目的 があった。この

1

時間の 学習 によって生徒 は竹取物語 ( 古典)に対 しての認識 を改 めるであろ うし、先人が築いた文化‑の敬意 を 持ち、 自身の生涯学習 にもつなげることができるであろ う。その意味で大切 な 1 時間 と位置づけた。

授業はほぼ指導案 どお りに進んだ。復習 を兼ねて

、5

人の貴公子の名前 ・命 じられた宝 ・宝のある場所 をカー ドにしたものを黒板 に貼っていった

。5

人の貴公子 は登場順 に位が上位か ら下位 とな り、宝のある 場所 は遠 くか ら近 くになる。それ にも気づ くよう、カー ドの貼 り方 をさ りげな く上下 にず らしておいた。

作者が しかけた法則性 を探 させた0‑人ずつではなかなか発言が望 めない学級で あるため、前後左右 自由 に仲間 と相談 し、発言す るときにはその メンバー全員 の氏名マグネ ッ トを黒板 に貼 っていったO

【 作者が仕掛 けている構成の妙、規則性 な どに生徒 が気づいてい く場面】

T

「 『三

の数字が多い

」 ( 前時の復習の中で再認識 させた。)

「 話 のま とま りごとに、 ことばをかけて言葉遊 びを している。 ( 本時前半での学習 をま とめた。)

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「 左 に行 くにしたがって、位が低 くなっています。」

S2

「 宝物が、右のほ うが非現実的、左 のほ うが現実的なものになってる

。」

T

「 現実的 とい うのは、いかにもあ りそ う、 とい うことね。 これな ら本 当にあ りそ うと思 える。 」

S3

「 右 の人ほ ど場所が遠 くて、左 の人 ほ ど近い。 」

S4

「 位が高い人は遠 くに行 くことになるけど、あま り動かない。位が低い人ほ ど近 くの宝 を取ればい い ことになって、 自分 もでかけてる。 」

S4

「 右 の人は位は高い けどさっさとあきらめてる。左 に行 くにしたがって、死 にそ うになった り怪我 をした り死 んじやった りして、辛い 目にあってる。 」

T

「 そ うですね。ずいぶん規則性 が見つかったね。作者 はわ ざとこ うい う配置 にしてるんだね

【 か ぐや姫の心情の変化 に、生徒が気づいてい く場面】

T

「ところで、そ もそ もか ぐや姫 は どうして

5

人の貴公子 に宝 を取 って こい と言 ったんだっけ ?」

S ( 口々に) 「 結婚 をことわ りたかったか ら

」 「 結婚 した くなかったか ら

T

「 そ うです よね。ところが、この

5

人の うち、か ぐや姫 さんのほ うか らお手紙 を出 した人が、一人 だけいるんです よ。 」

S

「 えー一一」 (と驚 く。)

T

「 では、 この人だ と思 う人のところに自分の氏名マグネ ッ トを貼 りに来て

( それぞれ理由も発表)

☆ 石作 りの皇子 2人‑ 0人

理由

S5

「 あ りえなさそ うなことをよくや ったわね、 とい うねぎ らい。 」

‑ これ について反論 もなかったが、後の発表 を聞 くうちに 2人は意見を変 え、最終的 に 0人 となる。

☆庫特 の皇子 3 人 ‑ 0人

理由

S6

「 一番成功 に近かったので、惜 しかったわね。恥ずか しいで し ょう、かわいそ うにO」

‑すか さず反論 があ り、

S7

「 か ぐや姫 をだまそ うとしたのに、『 惜 しかったわね』とか 『かわいそ う に』なんて言わないはず。自分 だった ら自分 をだまそ うとす る相手 には怒 る。最低の男だ。」の発言 に対 して、

3

人は考 えの甘 さを認識 したのか、最終的 には選 ばなかった。

☆阿部御主人 0人

0人

☆大伴御行

13

‑13

理由

S8

「 今までの人 とは違い、自分か ら出かけた。死 にそ うになってるか ら、かわいそ うになった

。」

‑反論

S9

「 ち ょっと待 って くだ さい。この人は最後 にか ぐや姫 のことをのの しっています よ。そん な人 に 『かわいそ う』 とは思わないで しょう。」

理由

SI

O 「 姫 のことをのの しったので、弁解 をした り謝罪を した りした。」

参照

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