FIAフォーミュラ1世界選手権
2008年 競技規則
FIAは、「FIAフォーミュラ1世界選手権(以下、選手権という)」を組織し、そのすべての権利を有す る。選手権はドライバーに対する選手権と、コンストラクターに対する選手権の2つの選手権から成る。フォー ミュラ1グランプリレース(以下、競技会)は、フォーミュラ1カレンダーに含まれ、開催国の自動車連盟(以 下、ASN)と付則4に定められたオーガニゼーションアグリーメントに署名を行っているオーガナイザーによ って開催される。選手権に参加するすべての団体(FIA、ASN、オーガナイザー、競技参加者、およびサー キット)は、これら選手権を統括する規則を遵守し、適用実行する。またドライバー、競技参加者、競技役員、 オーガナイザーおよびサーキットは、FIAが発給するスーパーライセンスを所持していなければならない。 1) 規 定 1.1 本競技規則の正本は英語版とし、その解釈に関して論議が生じた場合には英語版が用いられる。本文中の 見出しは参照を容易にするためのものに過ぎず、競技規則の一部を形成するものではない。FIA技術部 の意見で、車両設計の大幅な変更を含む本競技規則の変更は、フォーミュラ1技術規則2項2に従い告知 される。その他の変更は、遅くとも変更事項導入のシーズン前の10月31日までに告知される。フォー ミュラ1技術および/あるいは競技の規則に関わるすべての変更は付則5に規定される手続きに沿って行 われる。 1.2 本競技規則は、2008年FIAフォーミュラ1世界選手権に関して、2007年12月14日に発 表され、以前のFIAフォーミュラ1世界選手権競技規則すべてに取って代わる。 2) 一般的合意事項 2.1 選手権に出場するすべてのドライバー、競技参加者、および競技役員は、自身とその従業員、代理人およ び供給業者が、国際モータースポーツ競技規則(以下、国際競技規則)、フォーミュラ1技術規則(以下 技術規則)、本競技規則におけるすべての規定内容、ならびにそれらの補足、または改正されたものすべ てを「規則」と称し、それを遵守する義務を負う。 2.2 選手権およびその各競技会は、規則に従いFIAが統轄する。競技会とは、その年のFIA国際競技カレ ンダーに掲載された競技会すべてを言い、車検予定時刻より開始され、書類検査およびすべてのフリー走 行、予選、決勝自体を含み、国際競技規則の条項で定められた抗議提出最終時刻か、国際競技規則の条項 で定められた技術または競技の確認証明がなされた時刻の何れか遅い時刻を持って終了する。 2.3 特別な国内規則を適用する場合は、国際カレンダー登録申請時にその申請書の原本に添えてFIAに申請 しなければならない。こうした特別な規則はFIAの承認を得てはじめて競技会に適用することができる。 3) 一般条件 3.1 各チームのすべての関係者に規則を確実に遵守させることは、各競技参加者の責任である。競技参加者自 らが競技会に立ち合えない場合は、書面にてその代理人を指名しなければならない。競技会の期間中いか なる時でも、参加車両に求められる事項が遵守されていることを保証することは、その車両の担当者の責 任であり、かつ競技参加者との共同責任でもある。 3.2 競技参加者はフリー走行、予選、および決勝レースを通じ、自己の車両が技術規則や安全規定に適合して いることを保証しなければならない。3.3 車両検査に車両を提示することは、当該車両がすべての規則に適合していることを暗に申告したものと見 なされる。 3.4 競技会に関わるすべての関係者は、パドック、ピットレーン、またはコース上に入る時に、適切なパス( クレデンシャル)を常に正しく身につけていなければならない。 4) ライセンス 4.1 選手権に参加するすべてのドライバー、競技参加者、および競技役員は、FIAのスーパーライセンスを 所持していなければならない。スーパーライセンスの申請は、申請者が所属するASNを通じてFIAに 行われなければならない。 5) 選手権競技会 5.1 競技会には、技術規則に定義されたフォーミュラ1車両のみが参加できる。 5.2 各競技会は制限付国際競技の格式を有する。 5.3 すべてのレース距離(本規則38項10に規定されているスタートシグナルからチェッカーフラッグまで) は、305㎞(モナコでは260km)を超える最少周回数と同等とする。但し、所定のレース距離が走 破される前に2時間が経過してしまう場合は、2時間が経過し終えた周回終了時点で先頭車両がコントロ ールライン(以下、ライン)を通過した時にチェッカーフラッグが表示される。しかしながら、レースが 中断された場合(41項参照)、中断の時間がこの時間に追加される。ラインとは、コースおよびピット レーンの双方を交差する単一の直線のことである。 5.4 選手権の競技会数は最多20戦、最少8戦とする。 5.5 シリーズカレンダーは毎年1月1日までにFIAから発表される。 5.6 競技会開催日の3ヵ月前を過ぎてから書面をもってFIAに中止が通告された競技会は、FIAによって それが不可抗力による中止であったと判断されない限り、翌年の選手権に含まれることは考慮されない。 5.7 競技会は、参加車両が12台に満たない場合には中止することができる。 6) 世界選手権 6.1 フォーミュラ1世界選手権のドライバーに対する選手権タイトルは、実際に行われた競技会で獲得したす べてのポイントの合計が最も多いドライバーに与えられる。 6.2 フォーミュラ1世界選手権のコンストラクター選手権タイトルは、2台の車両(13項6参照)で獲得し た合計ポイントが最も多い銘柄に与えられる。 6.3 エンジンもしくはローリングシャシーのコンストラクターとは、そのエンジンあるいはシャシーの知的所 有権を有する者(法人および非法人を含む)をいう。エンジンもしくはシャシーの銘柄は、そのコンスト ラクターにより帰属される名称とする。 シャシー銘柄がエンジン銘柄と異なる場合、選手権タイトルは前者に与えられるものとし、前者は車両の 名称において常に後者の前に位置するものとする。
6.4 両選手権タイトルともに各競技会で次のポイントが授与される。 1位 : 10ポイント 2位 : 8ポイント 3位 : 6ポイント 4位 : 5ポイント 5位 : 4ポイント 6位 : 3ポイント 7位 : 2ポイント 8位 : 1ポイント 6.5 決勝レースが本規則41項により中断され、再スタートができなかった場合、先頭車両が2周回を満たし ていない場合はポイントが与えられず、先頭車両が2周回以上走行したがレースの当初予定距離の75% を走破していない場合にはハーフポイントが与えられ、先頭車両がレースの当初予定距離の75%以上を 走破した場合はフルポイントが与えられる。 6.6 シリーズで1位、2位、3位となったドライバーは、FIAの年間表彰式に出席しなければならない。 7) デッドヒート(同着) 7.1 同着になった競技参加者のポジションすべてに与えられる賞とポイントは、加算したうえ平等に分けられ る。 7.2 複数のコンストラクターまたはドライバーが同一ポイントでシリーズを終了した場合(そのどちらかの場 合においても)、選手権の上位者は下記の方法により決定される。 a)1位の回数が一番多いもの。 b)1位の回数が同じ場合は、2位の回数が一番多いもの。 c)2位の回数も同数の場合は、3位の回数が一番多いもの、などのように勝者が決まるまで続ける。 d)以上の方法によっても結果が出ない場合には、FIAが適切と思われる基準に従って勝者を決定する。 8) プロモーター 8.1 競技会を興行するためのF1カレンダー登録申請は、その競技会が行われる国のASNに対して申請され なければならず、その申請を受けたASNがFIAへ申請する。これには、プロモーターが競技者の参加 を保証するための諸調整を完了した旨の証しが添付されていなければならない。こうした諸調整は、FI Aがその競技を選手権カレンダーに組み入れるための条件となる。 9) 競技会の組織 9.1 オーガナイザーはASNにより指名され、FIAに任命された団体である。競技会を主催する申請を承認 する決定においてFIAは、当該ASNに競技会を主催させるか、または別の団体をオーガナイザーに任 命するよう依頼する。ASNがその立場にない場合、FIA自身がオーガナイザーを任命する場合もある。 オーガナイザーはFIAにより承認され得るクラブまたは団体でなければならず、競技会の主催を申請す る時に付則4に定められたオーガニゼーションアグリーメントに署名しなければならない。 9.2 各オーガナイザーは、付則1のパートAに定められているインフォメーションをFIAに競技会の90日
前までに提出するものとする。FIAは、このインフォメーションが満足できるものであればパートBを 完成させ、両方をすべての競技参加者に競技会の60日前までに送付する。 10)保 険 10.1 競技会のプロモーターは、すべての競技参加者とその関係者とドライバーに、FIAの要求に従い第三者 保険を付保しなければならない。 10.2 競技会の90日前までに、プロモーターは保険契約によって保証されている内容の詳細をFIAに送付し なければならない。その保険契約は、FIAの要求事項と同様に開催国の国内法にも準じていなければな らない。保険証券は競技参加者の要求に応じて閲覧できなければならない。 10.3 プロモーターにより加入される第三者保険は、競技参加者やその他の競技会関係者がすでに加入している 個別の保険に加えて付保されるもので、既得権を侵害するものであってはならない。 10.4 競技会に参加するドライバーは互いに第三者とはならない。 11)FIA派遣委員(デリゲート) 11.1 FIAは各競技会に下記のデリゲートを任命する。 - セーフティーデリゲート - メディカルデリゲート - テクニカルデリゲート - プレスデリゲート さらに、下記の者を任命することができる。 - FIA会長の代理人 - オブザーバー - 競技会審査委員会(以下、審査委員会)アドバイザー - セーフティーカーのドライバー - メディカルカーのドライバー 11.2 FIAデリゲートの責務は、大会競技役員を補佐することであり、また選手権を統轄するすべての規則が 遵守されているかを権限の範囲内で確認し、必要ならば自らの判断による意見を述べ、競技会に関する必 要な一切の報告書を作成することである。 11.3 FIAによって任命されたテクニカルデリゲートは車検に責任を持ち、その権限は大会車検委員をも包含 するものである。
12)競技役員 12.1 FIAスーパーライセンスの所持者の中から、下記の競技役員がFIAによって任命される。 - 大会審査委員3名。そのうち1名は常任審査委員とし投票権のない委員長に指名される。 - レースディレクター - パーマネントスターター 12.2 FIAスーパーライセンス所持者の中から、下記の競技役員がASNにより任命され、その氏名は競技会 の開催申請と同時にFIAに送付されなければならない。 - ASNの国籍を有する1名の審査委員 - 競技長 12.3 競技長はレースディレクターと常時協議しながらその役務を行う。レースディレクターは以下の事項につ いて優先権限を有し、競技長はレースディレクターの明確な同意を得てのみ以下に関する命令を下せるも のとする。 a) フリー走行、予選、および決勝レースのコントロール、タイムテーブルの厳守、また必要ならば国際 競技規則および競技規則に従ってタイムテーブルの変更を審査委員会に対し提案すること。 b) 国際競技規則または競技規則に従って車両を停止させること。 c) フリー走行、予選、または決勝レースの続行が安全でないと判断した場合、競技規則に従ってフリー 走行、予選を停止、またはレースを中断し、正しい再スタート手順が実行されていることを確認する こと。 d) スタート手順 e) セーフティーカーの使用 12.4 レースディレクター、競技長、およびFIAテクニカルデリゲートは第一次車検日の10:00から競技 会に立ち会い、審査委員は同日の15:00から立ち会わなければならない。 12.5 レースディレクターは、車両のトラック走行が許されている間は常時、競技長および審査委員長と無線で 連絡が取れる状態になければならない。これに加え、この間競技長は、レースコントロールに就き、全マ ーシャルと無線連絡を取れる状態になければならない。 13)競技参加申請 13.1 選手権へのエントリー申請は、添付の付則2に用意されたエントリーフォームに、エントリーフィー30 0,000ユーロを2007年11月1日までに支払うという確約を添え、2006年3月24日~31 日の間にFIAへ提出することができる。その他の期間の申請は、参加余地がある場合にのみ考慮される。 エントリーフォームはFIAより入手可能で、FIAは申請書受領後30日以内に申請者にエントリーの 可否を通知する。審査を通過した者は自動的に選手権のすべての競技会にエントリーされることとなり、 当該申請者のみが競技会に参加することとなる。 13.2 申請には以下のものを含むこと。
a) 申請者が規則を読み、理解し、自分自身はもとより選手権への参加に関わるすべての者を代表してそ れを遵守することの確証。 b) チームの名称(シャシーの名称を含むものとする)。 c) 競技車両の銘柄。 d) エンジンの銘柄。 e) ドライバーの氏名。ドライバーはFIAにより定められている申請料を支払うことにより任命される ものとする。 f)申請者が、申請時に登録した車両台数とドライバーの人数とをもって各競技会に参加することの保証。 13.3 競技参加者は、シーズン中いつでもエンジンの銘柄を変更することができる。選手権に当初登録したもの と異なった銘柄のエンジンにより獲得したすべてのポイントは、商的利益の評価のために加算(集計)でき るが、そのポイントはFIAフォーミュラ1コンストラクターズ選手権のポイントの対象とはならない( 集計もされない)。主要自動車製造者は、FIAの合意を得ることなく、各2台をエントリーする2チー ムを超えてエンジンを直接的にも間接的にも供給することはできない。本13項3の目的のため、主要自 動車製造者とは、認可された証券取引所にて自社の株式相場価格が付けられているか、あるいはそのよう な会社の子会社を言う。 13.4 前年の選手権でその車両がポイントを獲得している場合を除き、申請者は会社の規模、資金状況、および 彼らの果たすべき義務を遂行する能力についての情報を提出しなければならない。 13.5 すべての申請はFIAにより調査され、受理または拒否はFIAの絶対裁量にて決定される。FIAは申 請が受理された車両およびドライバーの一覧をゼッケンと共に2006年4月28日に発表するが、それ に先立ってまず審査を通過しなかった申請者が本規則13項11に基づいて通告される。期間外申請者は 個別に考慮される。 13.6 選手権には、各競技参加者より2台がエントリーされることによる最大24台までの車両が認められる。 13.7 フォーミュラ1委員会の意見により、競技参加者が、選手権の水準にふさわしいやり方でチームを運営で きない、もしくは何らかの形で選手権の評判を落とすと判断された場合、FIAは、当該競技者を直ちに 選手権から除外することができる。 14)パ ス 14.1 FIAの合意なく、いかなるパスも発行あるいは使用されない。パスは発行された人物によってのみ用い られ、発行された目的のためにのみ用いられる。 15)競技参加者への指示と通知 15.1 競技会審査委員会あるいはレースディレクターは国際競技規則に従った特別な回覧によって競技参加者に 指示を与えることがある。これらの回覧はすべての競技参加者に配布され、競技参加者は署名をもって受 理を認める証明をしなければならない。 15.2 フリー走行、予選、および決勝レースのすべての順位と結果、ならびに競技役員によるすべての決定事項 は、公式通知掲示板に掲示される。 15.3 特定の競技参加者に関する決定や通知は、その決定の25分以内に当該競技者へ通知されなければならな
い。また、その通知の受け取りの証明がされなければならない。 16)事 件 16.1 "事件"とは1人以上のドライバーを巻き込んだ出来事、あるいは一連の出来事、あるいはドライバーによ る行為で、レースディレクターから同競技会審査委員会に通知された以下に該当するもの(あるいは、審 査委員会によって、レースディレクターに対し、その調査を求める指摘/言及がなされたもの)をいう。 - 本競技規則41項に基づきレースの中断を必要とするもの; - 本競技規則もしくは国際競技規則を侵害するもの; - 1台以上の車両の反則スタートを引き起こしたもの; - 衝突を起こしたもの; - ドライバーのコースアウトを強いるもの; - ドライバーによる正当な追い越し行為を妨害するもの; - 追い越しの最中に他のドライバーを不当に妨害するもの; ドライバーが上記の条項に違反していたことが完全に明らかでない限り、2台以上の車両が関与した一切 の事件は通常レース終了後に調査される。 16.2 a)レースディレクターによる報告や要請に基づいて、事件に関係しているドライバーにペナルティを課 すかどうかの決定は、競技会審査委員会の裁量に任される。 b) 競技審査委員会が事件を調査中である場合は、事件に関与したドライバーの所属するすべてのチーム に伝えるメッセージが、計時モニターに告示される。 かかるメッセージがレース終了後5分以内に告示されることを条件に、当該ドライバーが審査委員会 の同意を得ずにサーキットを離れることは禁止される。 16.3 競技会審査委員会は、事件に関与したいかなるドライバーにも3種類のペナルティうち1つを課すことが できる: a)ドライブスルーペナルティ ドライバーはピットレーンに進入し、停止せずに、レースに復帰しなければならない。 b)10秒間のタイムペナルティ ドライバーはピットレーンに進入し、自己のピットに最低でも10秒間停止した後、レースに復帰し なければならない。 c) 当該ドライバーの次の大会にて、グリッド位置を10下げる。 しかしながら、上述のa)およびb)のペナルティの何れかが最後の5周回の間、あるいはレース終了後 に課されることになった場合には、下記の16項4b)は適用されず、25秒が当該ドライバーのレース 経過時間に追加される。 16.4 競技会審査委員会が、16項3a)あるいはb)のペナルティの何れかを課すことを決定した場合、下記 の手順に従う。 a) 競技会審査委員会は、課せられたペナルティの通告書を競技参加者に手渡し、その情報が計時モニタ
ーにも告示されることを確実にする。 b) 審査委員会の決定が計時モニターにて通告された時刻から、当該ドライバーは3周回以内に、ピット レーンへ進入し、また16項3b)のペナルティの場合は自己のガレージ向かい、タイムペナルティ として課せられた時間の間、自己のピットに留まらなければならない。 しかしながら、当該ドライバーがペナルティを受ける目的ですでにピット入口に居ない限り、セーフ ティーカーが出動した後にペナルティを実施することはできない。セーフティーカーの後方で達成し た周回も、最大3周回のカウントに追加される。 タイムペナルティを受けて車両がピットレーンに止まっている間は、車両に作業を行うことは禁止さ れる。但し、エンジンが停止した場合は、ペナルティの時間が経過した後にスタートさせることがで きる。 c) タイムペナルティが経過したらドライバーはレースに再び参加することができる。 d) 16項4b)、またはc)に違反し、不履行があった場合には、当該車両は除外される場合がある。 17)抗 議 17.1 抗議は国際競技規則に従って行われ、2,000ユーロを添付して提出すること。 18)罰 則 18.1 競技会審査委員会は、国際競技規則に基づき適用することのできる罰則に加え、もしくはその代わりとし て本競技規則に定められている罰則を特別に課すことができる。 19)ドライバーの変更 19.1 a) シーズン中、各チームは4名のドライバーを使用することが認められる。予選のスタート前であれば いつでもドライバーの変更ができるが、車検日の16:00以降のドライバー変更は、審査委員会の承 諾を得なければならない。 不可抗力を理由とする追加の変更は、別に考慮される。 新しいドライバーもすべて選手権の得点を得ることができる。 b)上述に加え、各チームは以下の条件でP1とP2の間に追加ドライバーを起用することが認められる: - 第一次車検終了前に各セッションで各チームが使用する予定の車両とドライバーについて大会審 査委員会が通知を受けていること。これ以降の変更は大会審査委員会の了解を得てのみ可能とな る; - 1つのセッションに最大2名までのドライバーが起用されること; - 起用されたドライバーは、指名されていたドライバーのゼッケンを用いること; - それらのドライバーがスーパーライセンスを所持していること; c) チームが指名したドライバーの一人が第一次車検終了後のある段階で運転できなくなった場合で、ド
ライバー変更について審査委員会の同意があれば、代替のドライバーは当初のドライバーに割り当て られたエンジン、ギアボックスとタイヤを使用しなければならない(25項3および28項4参照)。 20)運 転 20.1 ドライバーは、1人で援助なしに運転しなければならない。 21)車両の外装 21.1 ナショナルカラー関する国際競技規則の条文は、選手権には適用されない。 1競技参加者によりエントリーされた車両は2台とも、各競技会にて十分に同様な外装が施されていなけ ればならない。選手権1シーズンの間におけるこの外装に関する変更は、すべてフォーミュラ1委員会の 同意があって始めて可能となる。 各チームの車両がコース上にある際、それぞれの車両を容易に識別することができるように、ファースト カーの主要ロール構造体の上に搭載される車載カメラは蛍光性の目立つ赤色で、セカンドカーに搭載され る車載カメラは蛍光性の黄色でなければならない。 21.2 各車両にはシーズン開幕時に当初FIAにより発行されたドライバー(もしくは、変更したドライバー) のゼッケンを記載するものとする。このゼッケンは前方向からでも、明確に見えるものでなければならな い。 21.3 車両の銘柄またはコンストラクターのエンブレムは車両のフロントノーズ前面に表示しなければならず、 どちらの場合でもその最大寸は25㎜以上でなければならない。ドライバーの名前は、外部車体上にはっ きりと読み取れるように記入されなければならない。 22)テスト 22.1 a) テストは、選手権にエントリーした競技参加者により実施される走路走行時間すべてがテストと見な されるが、以下を除く: i) 指定された供給業者によって、プロモーション催事あるいはデモンストレーション催事を目的と して、特別に供給されたタイヤを使用して実施される当該催事。 ii) その走行前の24ヶ月間にF1世界選手権の競技大会に出場したことがなく、また、その同一の 24ヶ月期間内に4日を超えてフォーミュラ1車両をテスト運転したこともない、若手ドライバ ーの育成を目的とした走行。 b) いかなる競技参加者もカレンダー年内で30,000kmを超えてテスト走行を実施することはでき ない。 c) 車両には、2008年FIAフォーミュラ1技術規則8項2により要求されるFIA ECUが取り 付けられなければならない。 d) 現在フォーミュラ1車両の使用が承認されていない場所でのテストは一切許可されない。テスト開催 地のサーキットライセンスに関わる条件が、テスト中、常に遵守されることを確実にするために、競 技参加者は、FIAが必要と判断する場合にオブザーバーを指名できるよう、テスト予定をFIAに 通知するよう求められる。
e)すべてのフォーミュラ1テストの間は: - 赤旗に関する手順が遵守されなければならない; - コース上にその他のタイプの車両があってはならない; - 国際競技規則付則H項の16項に定めのある救急役務に関する勧告事項を遵守することを保証す るために、あらゆる適切な措置がとられること。 f) 事件後、医務警告灯が限界値を超えていたことを示している場合、ドライバーは遅滞なくサーキット の医務センターに検査のため行かなければならない。 23)ピットレーン 23.1 a) 疑義を避け解説を目的としてピットレーンを2本に分けそれぞれ次の通りに定義する。ピットウォー ルに隣接するレーンを"ファーストレーン"とし、ガレージに隣接するレーンを"インナーレーン"とす る。38項3および41項5の適用を受けてピットレーン終点に車両がいる場合を除き、車両の作業 は、インナーレーンにおいてのみ行うことができる。 b) FIAは、各チームが作業を行うことができる場所と、フリー走行、予選および決勝中にピットスト ップを実施して良い場所とをピットレーンの中に指定する。 c) スタート進行の間いつであっても車両がグリッドから押し出されない限り、チーム指定のガレージエ リアからピットレーン出口まで、車両を運転してのみ移動させることができる。 d) ピットレーンからレースをスタートしようとするドライバーはすべて、15分前シグナルが提示され るまでチーム指定のガレージから運転して出ることはできず、ファーストレーン内のライン内側に停 止しなければならない。 この場合、ファーストレーン内での作業は認められるが、以下の作業に限られる: - エンジンを始動させること、および直接的に関係する準備作業; - 許された冷却および加熱装置の取り付けおよび取り外し作業; - ホイール交換 車両がピットレーンから離れる許可が出た場合は、ピットレーン出口に到着した順番で離れなければ ならない。但し、不当に遅れた車両がある場合はその限りではない。ドライバーは常に、マーシャル の指示に従わなければならない。 e) 車両がピットストップ位置を離れる際、残ったタイヤゴムをぬぐって乾かす、あるいは掃き掃除する 場合以外、競技参加者がピットレーン路面のグリップ力を高める試みを行うことは、問題が明らかに 確認され、その解決策がFIAセーフティーデリゲートにより合意されている場合を除き、実施する ことはできない。 f) 競技参加者は、ピットレーンのいかなる部分にも線を塗装して引いてはならない。 g) 上記d)の場合以外は、ファーストレーンにはいかなる器材も残してはならない。 h) チーム関係者がピットレーンに入ることが許されるのは、ピット作業の直前からであり、ピット作業 が終了次第、退去しなければならない。
i) ピットストップ後に安全が確認できた時にのみ車両をピットアウトさせることは、競技参加者の責任 で行う。 24)車両検査 24.1 すべての車両の第一次車検は決勝3日前(モナコでは4日前)の10:00から16:00の間に、各競 技参加者に割り当てられたガレージにおいて行われる。 24.2 審査委員会により特別措置が認められない限り、所定の時間に検査を受けない競技参加者は、競技会への 出場を認められない。 24.3 車両は、車検を通過するまで競技会への出場は認められない。 24.4 車検委員は、 a) 大会期間中、いつでも競技参加者および車両の参加資格について検査することができる。 b) 参加資格条件あるいは適合性が十分満たされているかを確認するため、競技参加者に車両の分解を要 求することができる。 c) 本条項に述べられている権限を行使するのに伴う相応の費用の支払いを、競技参加者に要求すること ができる。 d) 必要と見なされる部品やサンプルの提出を競技参加者に要求することができる。 24.5 車両検査合格後に、安全性に影響を及ぼしたり、適合性に疑問が生じると思われるような方法で分解もし くは改造されたりした場合、あるいは事故に巻き込まれて同様の結果を生じた場合には、当該車両は再車 両検査により承認を受けなければならない。 このような再車両検査はすべて、(競技参加者の書面による要請を受け)審査委員会の同意を得てのみ行 うことができ、翌朝実施される。 24.6 レースディレクター、あるいは競技長は、事故に遭遇した車両を停止させ、検査を受けるよう要求するこ とができる。 24.7 参加資格検査、および車両検査は、正式に指名された競技役員によって行われ、その競技役員はパークフ ェルメにおける運営に対しても責任を持ち、また唯一、競技参加者に対して指示を下すことのできる権限 を有する。 24.8 審査委員会は大会期間中、車両が検査されたら、その都度車両検査の結果を公表する。その結果にはその 車両が技術規則違反とされた場合を除き、特定の数字を含まない。 25)選手権でのタイヤ供給と競技会期間中のタイヤ制限 25.1 タイヤ供給: 2008年、2009年および2010年のタイヤ製造者は、入札によりFIAによって選出される。選 出された製造者はこれらのシーズンの間、選手権競技会に参加するすべての車両にタイヤを供給する。 指名されたタイヤ供給業者は以下を提供することを請け負わなければならない: - 各大会において供給するドライ天候用タイヤの仕様を2種類までとする。供給するタイヤは、それぞ
れ、単一かつ均一なコンパウンドのみで作られ、車両がコース上にある時に見分けが付くようでなけ ればならない。 - 各大会において供給するウェット天候用タイヤの仕様を1種類のみとし、そのタイヤは単一かつ均一 なコンパウンドのみで作られていなければならない。 - 各大会において供給する荒天用タイヤの仕様を1種類のみとし、そのタイヤは単一かつ均一なコンパ ウンドのみで作られていなければならない。 25.2 タイヤの量: 大会期間中、同一ドライバーが使用できるタイヤは、ドライ天候用タイヤは14セット、ウェット天候用 タイヤは4セット、および荒天用タイヤは3セットまでとする。 P1およびP2の間にドライバーが使用できるドライ天候用タイヤは、各仕様2セットまでである。 タイヤの1セットはフロント2本とリア2本のタイヤで構成されると見なされ、そのすべては同一の仕様 でなければならない。 25.3 タイヤの管理: a) 大会で使用予定のすべてのタイヤの外側サイドウォールには、特殊な識別用のマーキングが施されな ければならない。 b) 不可抗力(大会審査委員会がそのように認める)の場合以外は、大会使用予定のタイヤすべてを、第 一次車検終了前に割り当てるため、FIAテクニカルデリゲートに提示しなければならない。 c) 大会中のいかなる時も、FIAテクニカルデリゲートは、その絶対的裁量において、指定のタイヤ供 給者が当該大会において提供したタイヤのストックの中から、同チームあるいはドライバーが使用す る代替のドライ天候用タイヤを選定することができる。 d) 1本の未使用のタイヤを他の同一の未使用のタイヤに交換したい競技参加者は、両方のタイヤをFI Aテクニカルデリゲートに提出すること。 e) 適切な識別の印のないタイヤを使用した場合、グリッド位置ペナルティ、あるいはレース失格となる 場合がある。 f) タイヤを暖める装置のタイプとして唯一認められるものは、抵抗性の加熱要素を使用する加熱ブラン ケットとする。 25.4 タイヤの使用: a) 指名された各ドライバーには、P1およびP2で使用するために、各仕様2セット計4セットのドラ イ天候用タイヤが配分される。これらが、P1、P2のセッションで使用できる唯一のドライ天候用 タイヤであり、P3スタート前にタイヤ供給業者に返却されなければならない。 追加ドライバーが起用される場合(19項1 b)参照)、元の指名されたドライバーに配分されたタ イヤを使用しなければならない。 b) 指名された各ドライバーには、さらに大会の残余部分に使用するための、各仕様5セット計10セッ トのドライ天候用タイヤが配分されるが、各仕様1セットが予選開始前にタイヤ供給業者に返却され なければならず、それらを大会の残余部分に使用することはできない。
c) 予選セッション開始前に、ウェット天候用タイヤおよび荒天用タイヤはトラックがウェット状態であ るとレースディレクターが宣言した場合にのみ使用することができ、その後は、セッションの残余部 分において、荒天用、ウェット天候用、あるいはドライ天候用タイヤを使用できる。 d) 決勝中にウェット天候用あるいは荒天用のタイヤを使用していない限り、各ドライバーは決勝中に少 なくとも1回は各仕様のドライ天候用タイヤ1セットを使用しなければならない。 e)強い雨によりレースがセーフティーカーの先導でスタートした場合(40項16参照)、荒天用タイ ヤの使用が、セーフティーカーがピットに戻るまで義務付けられる。 25.5 タイヤの摩耗: 選手権は溝付きタイヤで争われる。極度の摩耗により、あるいは溝が視認できないまでに摩耗したタイヤ の使用により、車両性能が増大していると思われる場合、FIAは残りの溝の深さを計測する手段をいか なる時にも導入する権限を有する。 26)ウェイング 26.1 a) 予選セッション中、次の通り車両重量の検査を行う。 1) FIAは第1番ピット(FIAガレージ)に重量計測装置を設置し、このエリアが重量測定に使 用される。 2) 無作為に選ばれた車両が、重量測定を受ける。 3) ドライバーは合図を受けたなら直接FIAガレージへと進みエンジンを停止する。 4) そこで車両の重量検査がドライバーを伴って実施され、その結果は書面にてドライバーまたはチ ーム代表者に通知される。 5) 車両が自力でFIAガレージに到達できない場合は、その車両はマーシャルの管理下におかれ、 そのマーシャルは計測のため当該車両を移動させる。 6) 車両またはドライバーは、FIAテクニカルデリゲートの許可なしにFIAガレージを離れては ならない。 7) 車両がコース上で停止しドライバーが車両から離れている場合には、ピットレーンへ戻った後、 直ちにFIAガレージへ行きドライバー自身の重量を確定しておかなければならない。 b) レース終了後、順位認定された各車両は、重量測定を受ける。ドライバーが車両の重量測定前に車か ら離れたい場合は、後で車両重量にドライバー自身の重量を加算することができるよう、テクニカル デリゲートに自身の重量計測を依頼しなければならない。 c) 上記a)またはb)における計量時に技術規則4項1に規定された重量を下回った場合は、当該車両 はその大会から失格となる場合がある。但し、その計量結果における重量不足が、車両部品の偶発的 損失によるものである場合を除く。 d) 重量測定に選出された後、決勝レース終了後、または測定中、いかなる物質も車両に加えたり、置い たり、または車両から取り外してはならない(車検委員が役務の権限内で行う作業の場合を除く)。 e) 車検委員とオフィシャルの他は誰も、FIAテクニカルデリゲートの特別な許可がない限りFIAガ レージに立ち入ることあるいは居残ることはできない。
26.2 これら重量測定に関わる規則に違反した場合、審査委員会は当該ドライバーに適切と判断するだけグリッ ド位置を下げるか、あるいはレース失格とする場合がある。 27)一般車両要件 27.1 2.0から2.7GHzの範囲内の電磁放射線は、FIAの同意書がない限り禁止される。 27.2 事故データの記録: a) 各車両は、各大会および2チーム以上が参加するすべてのテスト走行の間、FIAの事故データ記録 装置を搭載しなければならない。チームは記録装置が常に正常に作動できる状態であることを保証す るためにあらゆる努力を払わなければならない。この装置の唯一の目的は、以下の事項の1つまたは 複数を監視、記録あるいは制御することにある: - 事故あるいは事件に関わるデータ; - 車載の減速警告灯; - ラップトリガー; - レースのスタート時の車両の推進開始に使用されるドライバー入力シグナル。 b) 事故や事件後は、いかなる時も、競技参加者は、FIAがデータ記録装置を回収および使用できるよ うにしなければならない。関係するチームの代表は、記録装置から事故や事件に関連するデータがア ップロードされている間、それに立ち会うことができる。チームは、データのコピーを入手できる。 c) 事故の原因に関する結論や、事故に関連するデータは一切、関係するチームとFIAとの間で合意さ れた報告書の形式においてのみ、公表することができる。 27.3 すべての車両には、FIAの指定供給業者がFIAの決定した仕様に製作した車両位置装置が取り付けら れなければならない。FIAの見解にておいてそれと同様な機能性能を有することが可能であるとされる その他一切の部品は、いかなる車両にも取り付けできない。 27.4 大会期間中、車両のいかなる部分であっても隠すようなスクリーン、カバーあるいはその他のいかなる方 法の遮蔽物も、パドック/ガレージ/ピットレーンあるいはグリッドにおいて、いかなる時も許されない。 但し、例えば火炎より防護する目的などを含め、機械的な理由でそういったカバー類が明らかに必要とさ れる場合は除く。 上記に加え、以下のことが特に禁止されている: - ガレージ周りでエンジンを交換あるいは移動している際の、エンジン、ギアボックスあるいはラジエ ターにカバーを使用すること。 - ピットレーンにてスタンド上の使用されていないスペアウイングにカバーを使用すること。 - スペアフロアなどの部品、燃料装置あるいは工具台車(それらに限らず)を遮蔽物として使用するこ と。 許可事項: - 破損した車両あるいは部品を覆うためのカバー。
- 深さが50mm 以下の透明な工具トレイをリアウイングの上に置くこと。 - グリッド上でエンジンおよびギアボックスに使用する加熱用あるいは保温用カバー。 - 車両をスタートさせるメカニックを火炎から保護するために特別に製作されたリアウイングカバー。 - タイヤ加熱ブランケット。 - タイヤ製造者コード番号(FIAバーコード番号ではない)を覆うカバー。 - 夜間パークフェルメにある車両に使用するカバー。 - 雨天の際にピットレーンあるいはグリッド上の車両に使用するカバー。 28)スペアカー、エンジンおよびギアボックス 28.1 各競技参加者は、一競技会期間中に使用可能な車両を、いかなる一時であろうとも最大2台までしか有す ることはできない。この意味では、部分的に組み立てられたサバイバルセルも、エンジン、サバイバルセ ル外側のフロントサスペンションすべて、車体、ラジエター、サバイバルセル外側のオイルタンクあるい は熱交換器の取り付けがあるのであれば、すべて車両と見なされる。 28.2 別のレース車両または予選後にサバイバルセルを変更した車両を使用することを決めたすべてのドライバ ーは、38項3に記載されている手順に従ってピットレーンからスタートしなければならない。 このような状況下においては、 - 燃料搭載に関する制約事項はない。 - 当該車両は、34項の要件に従う必要はない。 - 車両は決勝レースに向けてピットレーンが解放されたときに1周のレコナイザンスラップを走行する ことが認められる。 28.3 車両の交換は、決勝レースのスタート後に行うことはできない。 車両の交換は、ドライバーが新しい車両に着座することにより行われたものと見なされ、かかる交換はチ ームの指定するガレージエリアでのみ行うことができる。 28.4 本条項および28項6の目的にのみ、大会とはP3、予選セッションおよび決勝で構成されるものと見な される。 a) 各ドライバーは、そのチームが競技する2つの連続する大会を通じて1基のエンジンのみ使用するこ とができる。下記f)の場合を除き、予選セッションの終了前に交換されたエンジンが使用された場 合、当該ドライバーは、その大会のスターティンググリッド位置を10下げられ、その後は実施され た交換1回につきグリッド位置10が追加して下げられる。 ドライバーがレースをフィニッシュできなかった場合(下記参照)以外、大会終了後に車両に搭載さ れていたエンジンは、次の大会の終了までそのまま搭載されていなければならない。テクニカル・デリ ゲートが、チームあるいはドライバーが制御しきれないと認める理由により、2つの大会の1つ目の 大会を完走できなかったドライバーは、2つ目の大会を別のエンジンでスタートすることができ、そ れについて罰則の適用は受けない。 一旦車両のタイムトランスポンダーがピットレーンを離れたことを示したならば、エンジンは使用さ れたものと見なされる。
b) 2つの大会期間の1つ目の大会終了後、1つ目の大会を完走したドライバーが変更された場合、変更 後のドライバーは1つ目の大会で使用されたエンジンを使用しなければならない。 c) 予選セッションの終了後に交換されたエンジンを使用する場合、すべての当該ドライバーは36項2 c)に従いスターティンググリッド後尾から当該レースをスタートすることが求められる。 d) 当該エンジン供給業者と相談の上、FIAは重要な可動部品がリビルトされたり置き換えられたりす ることのないよう各エンジンに封印を取り付ける。 2つの大会のうち1つ目の大会終了後から2つ目の大会までにエンジンが使用できないことを確実に するため、1つ目の大会後のパークフェルメ終了から2時間以内に、排気閉鎖プレート(1気筒につ き1つの直径10mmの検査用穴が付いているもの)とさらに封印が取り付けられる。これらの封印は 2つ目の大会の第一次車検日の午前9時に取り外される。 e) 1基のエンジン単体を別の単体と交換するという意味通りの載せ替え以外でも、当初のエンジンが最 初に使用された後、FIAの封印が損傷あるいは取り除かれている場合には、交換が行われたものと 見なされる。 f) 選手権の最終競技会期間中を除き、シーズン中初めて交換が必要となった場合に、各ドライバーはペ ナルティを受けることなく代替エンジンを使用することが許される。 28.5 付則6に従いFIAによって公認されたエンジンのみが、2008年、2009年、2010年、201 1年および2012年のシーズンの大会に使用できる。 28.6 a) 各ドライバーは、自身のチームが参加する4つの連続する競技会に1つのギアボックスのみ使用でき る。交換されたギアボックスを使用する場合、当該ドライバーは、実施された交換1回につき、その 競技会のスターティンググリッド位置を5つ下げられる。一切の交換後ギアボックスは下記のd)に 規定されているギアレシオで取り付けられなければならず、当該競技会の残余部を完了することのみ が求められる。新たな4つの連続するレースは次の競技会からスタートできる。ドライバーが決勝を 完走することができなかった場合を除き(下記参照)、競技会終了時点で車両に取り付けられている ギアボックスは、その後の3競技会に継続して使用されなければならない。テクニカルデリゲートが、 チームあるいはドライバーが制御しきれないと認める理由により、4つの競技会の第一、第二、ある いは第三の競技会を完走できなかったドライバーは、それに続く競技会を別のギアボックスでスター トすることができ、それについて罰則の適用は受けない。 車両のタイミングトランスポンダーが、一旦ピットレーンを出たことを示したならば、ギアボックス は使用されたと見なされる。 b) 4つの競技会の第一、第二あるいは第三競技会を完走したドライバーがその後変更された場合、交代 したドライバーは元のドライバーが使用していたギアボックスを引き続き使用しなければならない。 c) 当該チームと相談の上、FIAは、下記d)にて特に認められているものを除き、一切の可動部品が リビルドされたり置き換えられたりすることのないよう、各ギアボックスに封印を取りつける。 d) 第二、第三あるいは第四の各競技会にて、ギアレシオとドグリング(ファイナル・ドライブあるいは リダクション・ギアは除く)の交換のみを目的とし、予選セッション開始前いつでも、監督下にて封 印を一旦取り除くことができる。競技参加者は遅くともP2終了2時間後までに取り付け予定のレシ オをFIAテクニカルデリゲートに通知しなければならない。 ギアレシオとドグリング(ファイナル・ドライブあるいはリダクション・ギアは除く)は、競技会期 間中いつでも、同一仕様のその他のものに監督下にて交換することもできる。但し、FIAテクニカ ルデリゲートが、当該部品に明らかな物質的損傷があり、そのような交換作業が計画性をもって実施 されていないことを納得することが条件とされる。
e) 上記d)の場合以外、置き換えのギアボックスも、当初のギアボックスが最初に使用された後にその FIA封印のいずれかが破損、または取り外された場合には、使用されたものと見なされる。 29)燃料補給 29.1 a) 燃料補給はチーム指定のガレージエリアまたはFIAガレージ内でのみ実施できる。 b) Q3に参加資格のあるどの車両も、下記ケースc)の適用を受けるQ3に参加できない有資格車両を 除き、Q3スタートと決勝スタートの間に燃料を追加することも取り除くこともできない。 c) 車両がQ3参加資格を持ちながら参加できない競技参加者は、Q3スタート前に、車両に追加を希望 する燃料量を書面にてFIAへ通知しなければならない。このような燃料補給の一切の作業は、決勝 日に車両がパークフェルメから解放された時に実施される。 d) 上記ケースc)、またはフュエルブリーザーおよび外部燃料加圧装置をエンジンの始動に用いる時( この場合は車載の燃料のみをエンジン稼働に使用できる)を除き、Q3スタートと決勝スタートの間 は、Q3に参加資格のあるいかなる車両の燃料システムにも一切接続を行うことはできない。 e) フュエルブリーザーおよび外部燃料加圧装置をエンジンの始動に用いる時(この場合は車載の燃料の みをエンジン稼働に使用できる)、あるいはレース燃料が追加されている時を除き、予選終了と決勝 スタートの間は、いかなる車両の燃料システムにも一切接続を行うことはできない。 f) レースが中断した場合、中断の合図が出された時点でピット入り口あるいはピットレーンにすでにい た車両を除き、給油は禁止される。 29.2 ドライバーは給油中、自己の車両内に留まることができる。但し、FIAが承認したレース用給油設備が 用いられていない場合、エンジンを停止させなければならない。 レース用給油システムは、ピットレーンでのみ使用でき、すべてのフリー走行セッションの間、あるいは その直後は使用できない。 予選セッションあるいはレース中にそのシステムが使用されている間は、車両に作業しているチーム員は 全員、体の各部すべてを火炎より保護する着衣を身に着けていなければならない。 29.3 各競技参加者は、給油作業を通じて、十分な容量の適切な消火器を持った補助要員を車両の脇に確実に配 備しなければならない。 30)一般安全規定 30.1 ドライバーに対する公式な指示は、国際競技規則に定められたシグナルによって与えられる。競技参加者 は、これらと類似する旗を一切使用してはならない。 30.2 ドライバーは、車両を危険な場所から移動させるのに絶対必要な場合以外は、定められた方向と反対に走 行することを厳禁とする。 30.3 a) フリー走行、予選、および決勝レース中、ドライバーは定められたトラックのみを使用するものとす る。また、常にサーキットにおけるドライビングマナーに関する国際競技規則の規定を遵守しなけれ ばならない。 b) 競技参加者は、コース路面のいかなる部分のグリップも改変するよう試みてはならない。但し、それ
がコースを走行することによる場合は除く。 30.4 車両がコース上に停止した場合、その車両が他の競技参加者の危険または妨げとならないようできる限り 早急に取り除くことは、マーシャルの責務である。何らかの機械的支援が車両の走行復帰を招いた場合、 その事件がフリー走行または予選中に起きたならば、審査委員会によって決勝から失格とされる場合があ る(下記30項9 d)または41項3の適用の場合を除く)。 30.5 車両をコース上に放置するドライバーは、ギアをニュートラルに入れるか、またはクラッチを切り、車両 にはステアリングホイールを装着しておかなければならない。 30.6 主催者は容量が5kgの消火器を最低2個、各競技参加者に対して利用可能とし、それらが正しく機能す ることを確実にしなければならない。 30.7 国際競技規則または本競技規則で特に認められている場合を除き、パドック、チーム指定のガレージエリ ア、ピットレーンまたはスターティンググリッド以外で、ドライバー以外の者が停止している車両に触れ てはならない。 30.8 ピットレーンにおいては、いかなる時にも、車両が自己の動力で後進することは許されない。 30.9 各走行セッションの15分前から5分後に至るまでの時間、およびレース直前のフォーメーションラップ 開始後から最後の車両がパークフェルメに進入するまでの間は、以下を除き、いかなる者もトラック、ピ ット入り口あるいはピット出口へ立ち入ってはならない。 a) 業務を遂行中のマーシャルおよびその他許可を受けた者 b) 運転中あるいはマーシャルの許可を受けた歩行中のドライバー c) フォーメーションラップのためグリッドを離れることのできる車両がすべて出発した後に、車両を押 すか、またはグリッドから機材を片付けるチーム員 d) レーススタート後、グリッドから車両を取り除くため、マーシャルを手伝うチーム員。 30.10 決勝レース中、外部始動装置の使用を認められているピットレーンあるいはチーム指定のガレージエリア を除き、エンジンの始動を行えるのはスターターのみである。 30.11 フリー走行、予選、および決勝レースに出場するドライバーは、常に国際競技規則に定められているレー シングスーツやヘルメットおよび頭頸部支持具を着用していなければならない。 30.12 ピットレーンにおいて、すべてのフリー走行の間は60㎞/hの制限が適用され、大会のその他の部分では 80㎞/hの速度規制が適用される。しかしながら、FIA F1セーフティーデリゲートからの勧告があ れば、F1委員会常設事務局がこれら制限値を変更できる。 決勝レースを除き、この制限速度を超えたドライバーに対しては、制限を超える各km/h毎に200ユーロ (同一競技会において2度目の違反を犯した場合には増額される場合がある)の罰金が課せられる。決勝 レース中にこの制限速度を超えたドライバーに対しては、審査委員会から16項3 a)あるいはb)何れ かのペナルティが課せられる。 30.13 ドライバーが重大なメカニカルトラブルを抱えた場合、安全が確保でき次第トラックを離れなければなら ない。 30.14 ウェット天候用あるいは荒天用タイヤで走行する場合は常にリアライトを点灯していなければならない。 リアライトが正常に作動していない車両のドライバーに車を停止させるか否かを判断するのは、レースデ ィレクターの裁量に任される。その結果その車両が停止させられた場合、不備が改善されれば復帰するこ
とができる。 30.15 参加車両につき6名のチームメンバーのみ(全員特別な証明書を発行され、それを着用する)が、フリー 走行、予選および決勝レース中、シグナリングエリアへの立ち入りを許される。 16歳未満の者のピットレーンへの立ち入りを禁じる。 30.16 警備目的としてFIAが特に許可した場合を除き、ピットレーン、トラック、パドックあるいは観客エリ アへの動物の持ち込みを禁じる。 30.17 レースディレクター、競技長、あるいはFIAメディカルデリゲートは、競技会中いかなる時にもドライ バーに対し身体検査を受けるよう要求することができる。 事件後、医務警告灯が限界値を超えていたことを示している場合は、ドライバーは遅滞なくサーキットの 医務センターに検査のため行かなければならない。 31)フリー走行および予選 31.1 本競技規則で別に規定される場合を除き、すべての走行セッションにおけるピットレーンおよびトラック 上で適用される規則ならびに安全規定は、決勝レースと同一とする。 31.2 予選二日目の少なくとも一回の予選セッションに参加しないドライバーは、決勝レースでスタートするこ とはできない。 31.3 すべてのフリー走行、予選中は、すべてピットレーン出口でグリーンおよび赤ライトが点灯される。車両 は、グリーンライトが点灯している時のみピットレーンを離れることができる。さらにコース上の車両が 接近してくる場合には、青旗および/あるいは青色の点滅灯がピット出口で示され、ピットレーンを離れ るドライバーに警告を与える。 31.4 各走行日の最終走行セッション終了後と、決勝日にレコニザンスラップ走行を行う車両を出すためにピッ トレーン出口が開かれる1時間以上前にのみ、競技会以外の目的でサーキットを使用することができる。 但し、競技会以外のことを行うことについて、FIAの書面による許可がある場合にはその限りではない。 31.5 第3回目の走行セッションと予選との間隔は、決して2時間を切ることがあってはならない。 31.6 フリー走行、予選中に運転違反があった場合は、審査委員会は当該ドライバーのグリッド位置を適切と判 断する数だけ下げることができる。ドライバーが運転違反をしたことが完全に明白でないならば、かかる 事件について、通常当該セッション終了後に調査が実施され、その結果課されたペナルティについては控 訴できない。適切とされる場合には、18項1の条項も考慮される。 31.7 フリー走行、予選に参加した際、サーキットに不必要な停車をした、あるいは他のドライバーの妨げとな る不必要な行為を行ったと審査委員会に判断されたドライバーには、31項6にあるペナルティが課され る。 31.8 事故によってサーキットが閉鎖されたり、天候またはその他の理由で競技の継続が危険となった ため、フリー走行、予選を中断する必要が生じた場合、競技長は赤旗をすべてのマーシャルポス トで表示することを命じ、中断ライトをライン上において表示することを命ずる。 中断の合図が出された場合は、すべての車両は直ちに減速してピットレーンにゆっくり戻らな ればならない。またコース上に放置されたすべての車両は、安全な場所へ移動される。 各走行セッション終了時点に、すべてのドライバーは2度以上ラインを通過することはできな
い。 31.9 競技長はコースをクリアすることや車両を回収するために必要と判断した場合には、何回でも、必要な時 間だけ走行セッションを中断させることができる。しかしながら、予選の間に限り、中断の結果セッショ ンは延長される。 1回もしくは数回の走行セッションがこのように中断され、その結果、出走を認められるドライバーの予 選結果に影響を及ぼしたとしても、それに対する抗議は受け付けられない。 32)フリー走行 32.1 フリー走行は以下の通り行われる。 a) 第一次車検の翌日の10時00分から11時30分まで(P1)と、14時00分から15時30分 まで(P2)。 b) 決勝日前日の11時00分から12時00分まで(P3)。 33)予選セッション 33.1 予選セッションは、決勝前日の14時00分から15時00分に開始される。 予選セッションは次のように行われる: a) 14時00分から14時20分の間(Q1)、全車両はコース上に出ることが許され、このピリオド の終了時点で、最も遅い7台の車両がその後のすべてのセッションに参加することを禁じられる。 次に、残った17台の車両が達成したラップタイムは消去される。 b)14時27分から14時42分の間(Q2)に、残った17台の車両はコース上に出ることが許され、 このピリオドの終了時点で、最も遅い7台の車両がその後のすべてのセッションに参加することを禁 じられる。 次に、残った10台の車両が達成したラップタイムは消去される。 c)14時50分から15時00分の間(Q3)に、残った10台の車両はコース上へ出ることが許され る。 上述の手順は、選手権エントリー台数が24台の場合を想定したものである。22台エントリーがある場 合には6台の車両がQ1およびQ2の終了後に除かれる。 33.2 予選中、車をサーキット上に停止したドライバーは、そのセッションのそれ以降に参加することは認めら れない。予選中サーキット上に停止し、そのセッションの終了前にピットに戻った一切の車両は、当該セ ッションの終了までパークフェルメに留め置かれる。 34)予選後のパークフェルメ 34.1 各車両は、予選セッションの間に最初にピットレーンを出た時より、レースのスタートまで、パークフェ ルメにあるものと見なされる。予選の間にピットレーンを出られなかった車両はすべて、Q1終了時点で パークフェルメにいるものと見なされる。
この時間の間、車両が夜間パークフェルメに戻る時を除き、以下の作業を行うことができる: - エンジンをかけること。 - 29項1の要件に従うことを条件に、燃料の追加または除去、およびフュエルブリーザーの装着。 - ホイールとタイヤを取り外すこと、交換すること、あるいは再バランス調整をすること、およびタイ ヤ空気圧をチェックすること。 - スパークプラグをエンジン内部の点検およびシリンダー圧チェックのために取り外すこと。 - 許された加熱または冷却装置の取り付け。 - 充電バッテリーの取り付け、および車載の電子ユニットは、車両への物理的な連結を介して自由にア クセスすることができる。 - メインの電気バッテリー、および無線バッテリーの交換。 - ブレーキシステムから液体を排出させることができる。 - エンジンオイルの排出。 - 圧搾ガスの排出あるいは追加。 - 補充に使用される液体類は、当初の液体と同一の仕様でなければならない。1.1未満の比重を有する 液体を排出および/または補給することができる。しかしながら、FIAによる特別な承認が与えら れない限り、フォーメーションラップのスタートの1時間半前からは補充を行うことはできない。液 体がバラストとして使用されないように、FIAはフォーメーションラップスタートの1時間半前か ら開始する1時間内に、Q3に参加した車両を無作為選出により重量計測する権利を留保する。この 方法で計測された車両重量は、29項1の下で追加された燃料を考慮し、最終予選周回を完了した時 点での重量と比較し、その差が3kg以内でなければならない。そうでない場合は、FIAの監督下 にて燃料以外の液体の補給あるいは排出を行わせる場合がある。 - フロントウイングの空力セットアップは、既存の部品を使用して調整することができる。部品の追加、 取り外し、あるいは変更は一切されてはならない。 - FIAテクニカルデリゲートが、気象条件の変化により車両仕様の改変を要すると納得した場合は、 前後のブレーキ周囲のエアダクトおよびラジエターダクトの変更を行うことができる。上に挙げられ た変更は「気象条件の変化"CHANGE IN CLIMATIC CONDITIONS"」の告示が計時モニターに表示された後、 いつでも行うことができる。その時点から、前後のブレーキ周囲のエアダクトおよびラジエターダク トの選択は自由となるが、関連の技術規則に常に従っていることを条件とする。 - 車体(ラジエターを除く)を取り外すことおよび/あるいは清掃すること。 - 車体の外見上の変更およびテープの追加。 - 車両のすべての部分の清掃。 - 車載カメラ、タイミングトランスポンダーおよびそれらの付属機器の取り外し、再取り付け、あるい は点検。 - FIAテクニカルデリゲートが要求したすべての作業を行うこと。