Title
3085 拘束条件を考慮した爆裂評価に関する実験的および解
析的検討 : その2 解析的検討(鉄筋コンクリート系構造・材
料(1),防火,2012年度大会(東海)学術講演会・建築デザイン発
表会)( 本文(Fulltext) )
Author(s)
鎌田, 亮太; 谷辺, 徹; 小澤, 満津雄; 六郷, 恵哲
Citation
[学術講演梗概集] vol.[2012] p.[197]-[198]
Issue Date
2012-09-12
Rights
The Architectural Institute of Japan (一般社団法人日本建築学
会)
Version
出版社版 (publisher version) postprint
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/53056
Experimental and analytical examination on explosive spalling under restrained condition – Part2. Analytical examination
KAMATA Ryouta, TANIBE Toru OZAWA Mitsuo, ROKUGO Keitetsu
X Y Z RABT加熱曲線 鋼材 断熱部 加熱部 300mm 100mm 8mm 5mm (a)解析タイプ1 コンクリート部 鋼材部 ボンド 要素 ボンド要素 (b)解析タイプ2 (c)解析タイプ3 全体 端部 解析対象 熱伝達境界 温度計算 5分後の温度分布と実験値との比較 熱伝達境界の設定 ●加熱面(加熱曲線) ●非加熱面(断熱or熱伝達境界) 5分後の温度算定 ●熱物性の温度依存性考慮 応力計算 温度、応力、ひずみの出力 温度増分⊿Tの応力増分算定 ●力学特性の温度依存性考慮 拘束条件と応力状態との関係を検証 OK NG 0 10 20 30 40 0 50 100 150 200 250 300 温度(℃) コンクリート 深 さ (mm) 実験値 解析値(熱伝達率300W/m2・K) ℃ 20 含水率 % 3.8 熱伝導率 W/m・K 2-0.24・(T/120)+0.012・(T/120)2 比熱 J/kg・K 900+80・(T/120)-4・(T/120)2 熱伝導率 W/m・K 51.91-5.03・10-5・T2 比熱 J/kg・K 482+7995・10-7・T2 熱伝導率 W/m・K 1 比熱 J/kg・K 1.7 ボンド 熱 特 性 コンク リート 鋼材 初期温度 拘束条件を考慮した爆裂評価に関する実験的および解析的検討 -その 2 解析的検討 正会員 同 ○鎌田 亮太*1 谷辺 徹*1 同 小澤 満津雄*2 同 六郷 恵哲*2 コンクリート 爆裂 熱応力 拘束 RABT 加熱曲線 熱応力解析 1 はじめに 火災時におけるコンクリートの爆裂発生原因に関して は,コンクリート中の水分により生じる水蒸気圧と熱膨 張の拘束や温度分布に起因する熱応力が影響していると 報告されている1)が,熱応力測定結果から爆裂を評価した 例は少ない。 これまで,筆者らは拘束リングを用いて熱応力を測定 するコンクリートの爆裂評価方法を提案した。その結果, 実験的に熱応力と爆裂の関係を評価できる可能性を見出 すことができた2),3)。 本報では,熱応力解析を実施し,前報の拘束条件が異 なるコンクリートの加熱試験結果と比較することで,拘 束条件の爆裂に対する影響を検証することとした。 2 解析条件 2.1 解析の流れ 解析手順を図-1 に示す。まず,加熱開始 5 分時の実験 時のコンクリート内部温度を再現するため,加熱面の熱 伝達率を調整した。 その後,モデルの各要素に力学的特 性を与え,熱応力解析により内部応力を算出することと した。 2.2 解析モデル 解析モデルは図-2 に示す通り,供試体 1/4 断面の 3 次 元モデルとし,拘束リングは全拘束 2 段(タイプ 1),全 拘束 5 段(タイプ 2),無拘束(タイプ 3)の 3 水準とし た。また,解析に取り入れる材料特性は全タイプ統一す ることとし,前報使用供試体タイプ 2(全拘束-5 段リン グ)の材料特性を物性値として入力した。なお,タイプ 1 および 2 の拘束リング間は,ボンド要素とし,弾性係数 を 1MPa に設定し,他の要素の影響を受けない材料とした。 3 熱伝導解析 各材料の熱特性を表-1 に示す。鋼材ならびにコンクリ ートは,Eurocode44)と日本建築学会鋼構造設計指針5)に 準じ,温度依存性を与えるとともに,コンクリートにお いては,試験に使用したコンクリートの含水率 3.8%を潜 熱として 95~100℃間の比熱に取り入れた。また,熱伝導 解析における加熱条件は,コンクリート下面に熱伝達境 界を設定し,前報と同様,RABT 加熱曲線(5 分間で 1200℃まで昇温‐30 分保持)を入力温度とした。また, モデル上面ならびに円周部においては,熱伝達境界(熱 伝達率 14W/m2・K)を設定し,外気温度は 20℃に固定し た。解析ケースは加熱面の熱伝達率を 150~350W/m2・K の範囲で入力し,5 分時のコンクリート中心部温度におい て,実験値と差を検証した。その結果,図-3 に示すよう に,熱伝達率を 300W/m2・K とした際に,実測値と近い 値を示したため,以下の熱応力解析において,加熱面の 熱伝達率は 300W/m2・K とした。 表-1 材料の熱特性 図-3 熱伝導解析結果 図-1 解析手順 図-2 解析モデル 日本建築学会大会学術講演梗概集 (東海) 2012 年 9 月
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Architectural Institute of Japan
*1 太平洋マテリアル(株) 開発研究所 *2 岐阜大学 工学部 社会基盤工学科
*1 Research & Development Laboratory, Taiheiyo Materials Corporation *2 Gifu University, Department of Civil Engineering
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0 1 2 3 4 5 6 加熱時間(min) ⊿ R(mm) タ イ プ 2 ( 全 拘 束 5 段 ) - 3 0 m m タ イ プ 3 ( 無 拘 束 ) - 3 0 m m 拘 束 0 5 10 15 20 25 30 35 40 -150 -100 -50 0 50 コンクリート半径方向応力平均値 (MPa) 加熱面 からの 深 さ (mm) タイプ1(全拘束2段) タイプ2(全拘束5段) タイプ3(無拘束) 圧縮 引張 5分時 温度 温 度 ひ ず み 自由 ひずみ 実際のひずみ - + 応 力 拘束 ひずみ 加熱面 からの 深 さ 加熱面 からの 深 さ 0 20 40 60 80 0 100 200 300 400 500 600 700 800 温度(℃) 強度 (MPa ) 0 10 20 30 40 弾性係数 (GPa ) 圧縮強度 引張強度 弾性係数 0 5 10 15 20 25 30 35 40 -3 -2 -1 0 1 2 3 拘束応力(MPa) 加熱面 からの 深 さ(mm) タイプ2(全拘束5段) 5分時 圧縮 引張 4 熱応力解析 4.1 解析条件 熱応力解析において,供試体モデルに与える熱履歴は 熱伝導解析で得られた各要素の時系列の温度履歴とする。 また,各材料の力学特性については,温度上昇に伴う強 度低下を示すことから,前報試験に使用したコンクリー ト強度 (圧縮強度 :76.8MPa,引張強度:6.6MPa,弾性係 数:43100MPa)と Eurocode44)記載の残存強度率を参考に, 図-4 に示す特性値を入力した。 なお,実際には爆裂により断面欠損が生ずるが,本検 討においては,爆裂が発生し始める 4~5 分時における応 力状態を検証するため,考慮しないこととした。 4.2 熱応力解析結果 5 分時における各供試体モデルの断面深さとコンクリー ト内部半径方向応力平均値の関係を図-5 に示す。これよ り,加熱面における応力平均値は,タイプ 1 が最も高く 143MPa,タイプ 3 が最も低く 123MPa となり,爆裂規模 と同じ傾向を示した。なお,実験時の拘束応力と比較し, 解析値はかなり高い値を示したが,これは,遷移クリー プ等を考慮していないためだと推察される。 また,断面深さ 20~60mm 位置において,各供試体タ イプに引張応力が発生しており,実験時にリングひずみ より算出した拘束応力とは異なる傾向となった(図-6 参 照)。これは,図-7 に示す通り,矩形断面は加熱面ほど供 試体温度が高くなる非線形温度分布を示し,解析モデル の各要素は温度分布に比例して,仮想の自由ひずみを生 じる。しかし,平面保持によりひずみは平均化され,自 由ひずみと実際のひずみとの間に差が生じる。そのため, 加熱面より 0~10mm においては自由ひずみが拘束される ことによる圧縮応力が生じ,これに釣り合うように,加 熱面 20~40mm においては,引張応力が生じたと推察さ れる。 しかし,実験では図-8 に示す通り,加熱面より 30mm 位置でも,コンクリートの熱膨張が拘束リングにより拘 束されていると推察され,実際の応力分布の把握には, 更なる検討が必要と思われる。 5 まとめ 拘束条件が異なるコンクリートの加熱試験結果を解析 的に検討した結果,加熱面の熱伝達率を 300W/m2・K と することで実験値と良く整合することが確認された。 しかし,異なる拘束条件による拘束応力の差は確認さ れたものの,その絶対値ならびに応力分布については, 実験値と異なる傾向を示したため,更なる検討が必要で あることが確認された。 図-7 矩形断面の 応力状態イメージ 謝辞 本研究は,平成 23 年度前田記念工学振興財団の補助を 受けた。ここに謝意を表する。 参考文献 1) 森田武:コンクリートの爆裂とその防止対策,コンクリート工 学,vol.45,No.9,pp.87-91,2007.9 2) 鎌田ら:熱応力測定によるコンクリート爆裂メカニズムに関す る研究 その 1 熱応力を考慮した爆裂評価方法の検討,日本建 築学会大会学術講演梗概集 A-2,pp.1-2,2011.8 3) 谷辺ら:熱応力測定によるコンクリート爆裂メカニズムに関す る研究 その 1 熱応力を考慮した爆裂評価結果,日本建築学会 大会学術講演梗概集 A-2,pp.3-4,2011.8
4) CEN:Eurocode4 Design of Composite Steel and Concrete Structure – Part1.2 Structural Fire Design,Ocr.1994
5) 日本建築学会:鋼構造耐火設計指針,2008 図-5 コンクリート半径 方向応力平均値 図-4 コンクリートの力学特性 図-6 拘束応力算出結果 (実験値ひずみより算出) 図-8 供試体外径変化量 (実験値)
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