東南 アジア研究 第6巻 第1号 1968年6月
マ レーシアにお け る希土類元素資源 につ いて
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日よ り, わ た くLは マ レー シア に 出張 し わず か な 日数 で は あ ったが ,Kual
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な どの各 州 の スズ選鉱所 か らの ア マ ン浮 の収 集 を行 な った。収 集 した試料 は,2
2
種 類 の もので あ るが ,帰 学後 これ らの 試 料 を さ らに磁選 によ り分 類 し, 蛍光 Ⅹ線分 析,お よび Ⅹ線解 析 によ りい くぶん検討 を加 えた。 この小稿 で は スズ鉱石 に随伴 す る希有 元素 鉱物 , と くに希 土類 元素 資 源 を 中心 に報 告 した い。 Ⅰ 序 東 南 ア ジア地域 , と くに タイ, マ レー シア, イ ン ドネ シアの鉱業 につ いて考 え る場 合, これ らの 国 々の スズ鉱 業 は現在 の世 界 にお いて も非 常 に重 要 な位 置を 占めて い る もので あ る し, ま た東 南 ア ジア地 方 の古代 か らの歴 史 の記 録 の 中 にお いて も, ゴム資 源,香料資 源 な どと並 んで 特 記 され た資 源 で あ った ことは い うまで もな い ことで あ る。古 くは紀 元 前6世紀 以 降 の記 録 に も残 され て お り, さ らにそ の後 現代 にい た る幾 多 の変転 の多 い歴 史 的事件 の 中で その経済 的背 景 に散見 され る もので あ る。 東南 ア ジアの スズ鉱石 は花 闘岩質 の鉱 脈 に随伴 す る もので あ って,雲南 地方 , 北 ビル マか ら タイ国, マ レー シアを通 り,Ba
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両 島,す な わ ちいわゆ るH
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'と称 さ れ るイ ン ドネ シアの一 部 をかす め ボル ネオ東岸 に達 す る広 い範 囲 に既存 して い る。 タイ国 において は スズ鉱業 は全 生産 の70%まで小 鉱業 主 の手 中 にあ り, ご く最近 にいた るま で外 国技 術 の参 加 は禁止 されて お り, また110付 近 の地方 は保存 地域 と して政府 当局 の管理 の 下 におかれ て い たが,最近 にいた りこの地方 に対 す る制限 も解 除 されつつ あ り,探 査が行 なわ れ て い る現 状 で あ る。 さ らに スズ製 錬所 の建 設 も米 国U.
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社 との合 弁事業 と してPhuke
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島において進 め られ ,近 くスズ イ ンゴ ッ ト年 産3
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トン にいた る計 画で あ る。 タイ国 スズ1
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8-鉱業 の原鉱石 は Renong,Phuket,Songkhla地方 や マ レー シア国境 に近 い PinYok 等 に産 山 され る。
一方 マ レー シアにおいて はスズ鉱業 の事 情 は異 な って い る。主 と して KintaValley の堆積 層 中 に存在 して お り,Ipoh,KualaLumpur地方 お よび Pahang地方 に鉱床 が存在 して い る。 マ レー シアの スズ鉱業 な らび に製 錬業 には,英国資本 ,技術 が古 くか ら加 わ って お り,採 掘株 式 も外 国資本 によ る大 型 の ドレ ッジ ャ-によ る もの と,華僑資本 に よ る小 型 の選鉱方 式 によ る もの に大別 され,製 錬所 も英 国系 の2社 とわが国 と現地人 の合弁 に よ る もの 1柾が存在 して お り,東南 ア ジア地域 にお け る最大 の スズ生産 国で あ るO
イ ン ドネ シアにおいて は現在 まで はスズ鉱業 は国営 で あ って,CentralBoardoftheState Tin Mining Enterprises に よ り統 括 されて い る。 これ らは三つ の分局 ,す なわ ち Bangka, Billiton お よび Singkep の各局 に分 かれ, その 中で Bangkaが最大 で60% の生産 を に ぎ り, これ につづ くものが Billiton の35%で, 残 る 5%が Singkep に属 して い る。 イ ン ドネ シア の スズ鉱業 は海底 スズ鉱石 を大 型機械 化 によ り採 取す る ことに よ り将来 の発展が望 まれて い る もので あ る。 表 1には 粒界 スズ精 鉱生産 量 と東南 ア ジア各地 の生産 量を対 比 して示 した.世界 生産 に対 し て ほぼ60%以上 の数字が示 されて い る点 が注 目され る。 東南 ア ジア地域 に存在 す るスズ鉱石 は スズ石 (Cassiterite)が主 で あ る。南方産 スズ石 は世 界 の他 の地方,た とえばわが国, ボ リビア等 の山 スズ鉱石 に比 して 品位 は きわ めて高 く,随伴 不 純物 も少 な く, したが って選鉱 お よび製 鉱が 容易 で あ るといわれ て い るが, これ らの鉱石 も
鋸
徴鏡 的な dimension においては決 して単 純 な均一柏 か ら形成 され る ものでな く,多 くの鉱石 が 含 まれて い る。す なわ ち コロ ンブ石 (タ ンタル石),イル メナイ ト, 磁鉄鉱, γ- マ タイ ト等 は ほ とん ど常 に存在 してお り, この他 長石 ,石英 ,鉄 マ ンガ ン重石 ,含 銅硫 化鉄鉱 ,輝蒼鉛 鉱 も しば しば見 出 され, この他硫 錫鉱 ,malayaite(CaSnSiO5),tinsphene,varlamo托te(Sno2・nH20) 等 も存在 す ると報告 されて い る。 さ らに熱帯風 化 によ り 堆積 した場合 には その組 成 は 表 1 ス ズ 精
鉱
の 生 産 (トン) ・イン ドネシ
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…マレ_シアヨ
タ イ 国世
界生産
; 東南 テラji/無 上捧 (楚 ) 49 41 61 61 60 63 1940-1944* E 261
0
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42700 1945-1949* 16 60
0
27700 1950-1954* 33 60
0
57900 1955-1959* . 27 2 00
51800 1960-1964* 16700
57300 (1965) 147
0
0
63000 10000 161700
3300 116900 9800 165900 10900 146500 14200 147400 18100 152300 * 平均値Source: W.Robertson,Reporton theworld tl'n position withProjectionsfor1965 and 1970,London:InternationalTinCouncil,1965.
東 南 ア ジ ア 研 究 第6巻 第 1号 さ らに複雑 にな り,KintaValley で採 取 され る租鉱 品位 は 0.003-0.01% 付近 の もので あ り, その母岩 か らの鉱物が 混入 して くるため粘土 物質 の他 に石英 ,電気石 ,黄玉 , イル メナイ ト, ジル コ ン, モ ナズ石 ,ユ ー クセ ナイ ト,黄鉄 鉱 ,硫 ヒ鉄鉱 , イル メノル チル な ど も含有 し て くる。以上 スズ鉱石 の東南 ア ジアにお け る位 置 とその戚存 の状態 につ いてのべ て きたが , そ の 随伴鉱 物 の 中で イル メナイ トは重要 な チ タニ ウム工 業 の資 源 と して わが 国で もこの地方- の 依存 度 も高 い もので あ り, さ らに この他 この小 文 の標題 で あ る希土類 元素 鉱物 の資 源 で あ るモ ナズ石 , ゼ ノ タイム等 も現代科 学工 業 の進歩 とと もに脚光 を あびて きて い る。租 スズ鉱石 か ら スズ石 の濃縮方 法 は,大型 の ドレ ッジ ャー方 式 によ る もの と比 較 的簡単 な選鉱方式 によ る こと はす で に述 べ たが ,筆者 が今 回収集 した精鉱 は後者 に属す る もので あ り, スズ鉱石 とイル メナ イ トあ るいは アマ ン淳 との関係 を示す た め に,図1に含 スズ石 粗鉱か らの スズ石 の濃 縮方 法 を 模式 的 に示 して お く。 この方 法 は Palong washingといわれ る もので マ レー シアの 小 企業 に お いて多 く採 用 され てい る方 式 で あ る。 スズ含有 量 0.01-0.05% の ものが Palongwashing を行 な うことに よ り0.5%か ら次第 に50% にまで濃縮 され , さ らにLanchutwashingによ り 70%にいた り,最後 に磁選 その他 で75%付近 の精鉱 を うるにいた る。
鉱
石
砂 --砂 ー イノレメナイ ト イルメナイ ト ー -1 ア マ ン揮J
Pallong Palong washing l Lanchut washing l 磁選その他 1 ス ズ 精 鉱 スズ品位 0.01% スズ品位 0.5% スズ品位 50% スズ品位 70% スズ品位 75% 図 1 バ ロ ン様 式 選 鉱 の 模 式 図 Lanchutwashingに よ りえ られ た砂 中 には イル メナイ トが含 まれ , これ を さ らに 分 離 して いわ ゆ るアマ ン淳が採 取 され る。 この アマ ン淳 中 には次章以下 で記 す るごと くきわ めて多 くの 鉱物が含 まれ るが筆 者 の課題 で あ る希土類 元素 の大 部分 は この中 に濃縮 され て くる。希 土類 元 素 の鉱 物 と して最 もよ く知 られ て い る もの はモ ナズ石 , あ るいはゼ ノ タイム等 で あ る. モ ナズ 石 もゼ ノタイム もわ れわれ化学技 術 にたず さわ る もの には,大 きな変 化 を認 めえな い もので あ 170 - 170-図 2 試 料 採 取 地 点 るが , ただ大 きな特 徴 と して はモ ナズ石 には比 較 的 に軽希 土 類 元素 が多 く,ゼ ノ タイ ムに は重 希土類 元素 が多 く,現在 問題 の多 い イ ッ トリウム等 もゼ ノ タイ ムに多 く含 まれ て い る。 スズ鉱 石 に随伴 す る鉱 物 の 中で イル メ ナイ ト以 外 で は, モ ナズ石 等 は,興 味 あ る資源 鉱 物で あ る。こ の稿 は昭和
41
年 秋 東南 ア ジア資源研 究 の一翼 と して , マ レー シアに出張 し, スズ鉱業 か ら産 出 され るア マ ン淳 につ いて,検 討 した結果 の一 部 を ま とめた もので あ る。東 南 ア ジ ア 研 究 第6巻 第1号 表 2 鉱
試料番号 採 取 場 所
1 KualaKubu,Selangor
2 Cheras,Selangor
3 Slim River,Perak
4 Kerak,Pabang
5 Titi,NegriSembilan
6 Puchong,Selangor
7 Jemuluang,Johore
8 Kepong,Selangor
9 01dKuchai,Selangor
10 BatuCave,Selangor
ll Kemaman,Trengganu 1 C 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1l l2 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 ¶ 3.9 0.7 1.6 3.6 2.4 1.2 19.0 0.2 0.2 tr 1.6 0.2 1.8 1.4 5.4 55.4 67.2 14.6 28.4 34.0 76.6 39.7 172 物 の 採 取 場 所 r 試料番号 採 取 場 所
Rantan,NegriSembilan Jemuluang,Johore Kajang,Selangor Gambang,Pahang lpohEast,Perak BatuGaja,Perak BatuGaja,Perak lpohWest,Perak Taiplng,Perak Taiplng,Perak Ulu Kelang,Selangor 7 4 8 1 0 8 6 8 7 4 3 1 9 0 0 5 9 4 8 2 6 8 3 3 0 0 7 5 0 4 4 8 4 9 3 4 6 2 3 5 5 2 1 9 9 9 9 9 9 8 6 9 9 9 9 9 9 9 8 3 2 7 6 4 1 、 4 8 9 8 8 5 1 3 4 8 5 9 1 0 8 4 8 5 0 2 9 9 一 計 - 17
2-Ⅲ
鉱 石 の採 取 場 所 お よ び磁 選 に よ る試 料 の 作製この研 究 で は表 2に示 す よ うな22種 類 の ア マ ン淳 を 用 い た。 図2に示 す よ うに Per
ak,Se-1angor,Pahang,NegriSem bilan,Johoreの各 州 の もので あ るO これ らの試 料 は主 と して畢 僑 資 本 の 鉱 業 所 か ら集 め られ た もの で あ るた め そ の選 鉱 方 法 もそれ ぞ れ異 な って お り, ま た 当然 の結 果 と して組 成 の 変 化 も多 い もので あ る。 ガ ウス,20,000ガ ウス にて分 離 を行 な い , これ らを試 料 と して検 討 を加 え る こ とに し た 。 図3に は選 別 の方 法 とそれ ぞ れ の試 料 の 記 号 を示 し,表 3に は分 類 され た試 料 の重 量 とそ の比 率 を示 して い る。 常 識 的 に大 別 す る と "C"に は磁 鉄鉱,イ ル メナ イ トが 含 まれ るはず で あ り,"M"に は コ ロ ンブ石 , 変 種 イル メナ イ ト, モ ナズ石 , ゼ ノ タ イ ム 等 が属 し,"T"に は スズ石 ,石 英 ,方 解 石 , そ こで これ らの試 料 は小 型 磁 選 機 に よ り 12,000 謎_ _奥 j 12,000ガ ウス ヨ J 磁 性 物 (C) J 尾 鉱 I 20,000ガ ウス J 磁 性 物 (M) 図3 磁 選 の 方 式 金紅 石 , ジル コ ン等 が 予 想 され る. t 尾 鉱 (T) Ⅲ 蛍 光 Ⅹ 線 分 析 に よ る検 討 マ レー シア に お け るア マ ン淳 と称 す る もの もそ の鉱 床 の情 況 に よ り, ま た現 地 特 有 の経 済 的 事 情 ,す な わ ちそ れ ぞ れ の選 鉱場 の技 術 お よび設 備 に よ りそ の組 成 が極 めて複 雑 で あ る。 と く に筆 者 の収 集 した試 料 は 中小 スズ鉱 業 主 の選 鉱 場 か らえ た もので あ り, そ の選 鉱 設備 お よび選 鉱 能 力 を異 にす るた め, 登 光 Ⅹ線分 析 で 検 討 を行 な って み る とそ の組 成 は極 めて 変 化 が多 く認 め られ ,前 章 の磁 選 に よ る分 類 の 際 に予 想 した もの よ りか な り変 わ った結 果 が え られ て い るC 図 4に は蛍 光 X線 に よ る結 果 を示 して い る。 この図 を概 括 して み る とスズ石 は それ ぞ れ の試 料 に 明 らか に存 在 して い るが ,産 地 に よ り, あ るい は ま た選 鉱場 に よ りか な りよ く分 離 され て い る もの もあ り, ま た あ る もの で は分 離 度 の悪 い もの もあ る こ とが認 め られ る。 これ は選 鉱 場 の 技 術 ,能 力 に よ る こと も考 え られ るが , スズ鉱 石 自体 の特性 に も依 存 し,特 に さ らに微 細 な鉱 物 学 的検 討 が必 要 で あ り,ま た興 味 が もた れ る。 タ ンタル,ニ オ ブ につ い て は ほぼす べ て の鉱 石 試 料 中 に検 出 され る。 これ は スズ石 中 に は タ ンタル石 , あ るい は コ ロ ンブ石 が 微細 な 混合 状 態 で あ る とす る説 を裏 が きす る よ うで あ る。筆 者 の収 集 した試 料 中で は っき りと認 め えな か った 鉱 石 試 料 は Trengganu州 ,Kemaman産 の もので 一 般 に Kemaman付 近 の もの は含 タ ンタ ル ,ニ オ ブ量 が多 い とい わ れ て い るが筆 者 の実 験 で は逆 の結 果 が え られ て い る。事 実 Kemaman
東 南 ア ジ ア 研 究 第6巻 第1号
図 4 蛍 光 Ⅹ 線 分 析 結 果
見 出 され た もの と して は,Slim River,Ipoh東部の ものが あ り,Perak州南部の スズ精鉱 中 には タ ンタル石, コロ ンブ石 が比較 的多 く含 まれ る。Taiping付近の ものはわれわれの入手 し た試料 においては コロンブ石 は 多 く見 出 されていない。つ ぎに ジル コニ ウムは,Kual aLum-pur東南方 の Cheras付近 の もの,同 じ くKajang付 近 の試料 ,および Perak州 BatuGaja 付近 の試料,Gambang付近 の もの に多 いよ うで あるが,一般 的 に アマ ン樟 中には ジル コン砂
4-と して含 まれ て い る。
セ リウム, ラ ン タ ン, イ ッ トリウム, ウ ラ ン, トリウム等 は アマ ン津 巾 にモ ナズ石 あ るい は
ゼ ノ タイムが存在 して い る ことを示 す もので あ るが,貨光 Ⅹ線 分 析で は イ ッ トリウムが見 やす いので イ ッ トリウ ムにつ いて検 討 を加 えて み た。Selangor州 Kajang,Pahang州 の Gambang,
Perak州 の Ipoh何 近 ,Batu Gaja,Taiping付 近 ,Selangor州 Ulu Kelangの もの には特 に 顕 著 に見 出 され て お り, その他 全 アマ ン淫 の試 料中 にモ ナズ石 , あ るい はゼ ノタイ ムが存在 し て い る ことが示 され る。 この他 興 味深 いの は タ ングステ ンが全試 料 にわ た り, また各 試 料 の 磁選別 分 につ い て見 出 さ れ る こ とで あ って ,南 方 産 の よ うな高 品位 ス ズ精 鉱 にお いて もタ ングステ ンの混入 は避 け られ な い こ とが示 され , ま た アマ ン揮 111に も必 ず 随伴 す るので南方産 アマ ン樺 の冶 金 学 的 な処 理 に お いて は留 意 が必 要 で あ る ことが わか る。特 に タ ング ステ ンの 多い試料 は, Selangor 州 で は
UluKelang,Kajang,Kuala Kubu産 の もの ,Perak州で はTaipin,Ipoh,BatuGaja付 近 の もの, そ の他 Johore州 の Jemuluang,Pahangの Kerak塵 の もので あ るO 以上 アマ ン津 に
つ いて蛍光 X線 分 析 に よ る定性分 析結 果 を概 括 的 にのべ て み た ので あ るが, これ らの分 析 例 か らみ て もマ レー シア にお け るア マ ン梓 は非 常 に多様 性 が あ り,地 質 鉱 物 学 的見 地 か らまた選 鉱 守 ,冶金 学 的立 場 か らさ らに検 討 を加 え る ことが必 要 で あ る。 lV Ⅹ 線 回折 によ る組 成 鉱物 の 同定 前章 にお いて は蛍光 X線分 析 に よ り各試料 につ いて ア マ ン淫 中 に存在 す る各 種 元
素C
/)検 討 を 試 み, そ の含有 鉱 物 につ いて推 定 を行 な った。 さ らに確 認 す るた め Ⅹ線回
折 に よ る同定 を行 な った結 果 につ いて記す る。X線 回折 に よ る同定 の場 合 は前 章 の蛍光X線分 析か らの予想 とは必 ず しも一 致 しないが, これ ら不 一 致 は鉱石 の組 成 に関す る一 つ の考 察 の史 料 と考 え られ る。 (1C)イル メナ イ ト, ゼ ノ タイ ム, ス ズ石,(1M)スズ石 ,金紅 石 , モ ナズ石,(1T)ス ズ石 ;(2C)スズ石 , - マ タイ ト, イル メナイ L, (2M)スズ石,(2T)スズ石 ;(3C)ス ズ石 ,金 紅 石 , コ ロ ンブ石,(3M)スズ石 , 金紅 石, (3T)スズ石 ;(4C)イル メナ イ ト, スズ石, (4M)スズ石 , モ ナズ石,(4T)スズ石 ;(5C)イル メナイ ト, スズ石
, (5M) スズ石 , ゼ ノ タイ ム, コ ロ ンブ石 ,(5T)スズ石 ;(6C) スズ石 , モ ナズ石, (6M)スズ 石 , モ ナズ石, (6T)スズ石 ;(7C)スズ石 , イル メナ イ ト, ゼ ノタ イム,(7M)スズ石 , (7T)スズ石 ;(8C)スズ石, (8M)スズ石 , モ ナズ石 , イル メナ イ ト ;(9M)スズ石 , モ ナズ石, (9T)スズ石 ;(10M)スズ石 , モ ナズ石 ,(10T)スズ石 , ジル コ ン ;(llC)ス ズ石 , イル メナ イ ト, ゼ ノ タイ ム,(llM)スズ石 , モ ナズ石, (llT) スズ石 ;(12M) スズ石,
金紅 石 , モ ナズ石 , ゼ ノ タイ ム,(1
2T)
スズ石 ;(1
3C)
スズ石 , 鉄 マ ンガ ン重 石 , (1
3
M)
スズ石 ,(
1
3T)
スズ石 ;(
1
4C)
スズ石 , イル メナ イ ト, ゼ ノ タイ ム,(
1
4M)
スズ東 南 ア ジ ア 研 究 第6巻 第 1号 石 , モ ナズ石 , ゼ ノ タイ ム,(14T) スズ石 , ジル コ ン ;(15C) スズ石 , マ グ ネ タイ ト, ゼ ノ タイ ム,(15M) スズ石 , ゼ ノタイム, (15T) スズ石 ;(16C) イル メナイ ト, (16M) スズ石, イル メナイ ト, ゼ ノ タイ ム,(16T) ジル コ ン, スズ石 ;(17C) イル メナ イ ト,鉄 マ ンガ ン重 石 ,(17M) スズ石 ,モ ナズ石 ,(17T) スズ石 ,石英 , ジル コ ン ;(18C)マグ ネ タイ ト, イル メナ イ ト, コ ロ ンブ石,(18M) スズ石 , (18T) スズ石 ,石英 , ジル コ ン ;(19C) イル メナ イ ト, コ ロ ンブ石 , スズ石 ,(19M) スズ石 , (19T) スズ石 ,石英 , ジル コ ン ;(20C) イル メナイ ト, ゼ ノ タイ ム, スズ石,(20M) コロ ンブ石 , ゼ ノタイ ム, スズ石 , (20T) スズ石 , ゼ ノ タイ ム, ジル コ ン ;(21C) イル メナイ ト,ザ クロ石, (21M) 金紅 石 , コロ ンブ右 , スズ 石 ,(21T) コロ ンブ石 , 金紅 石 , スズ石 ;(22C)鉄 マ ンガ ン重石 , イル メナイ ト, (22M) 鉄 マ ンガ ン重 石 , コ ロ ンブ石 , モ ナズ 石,(22T) スズ石 ,鉄 マ ンガ ン重 石 , モ ナズ石 , ゼ ノ タイ ム : Ⅹ線解 析 にお いて は モ ナズ石 とゼ ノ タイ ムが あ ま り判 然 と して い ないが,Kajang の鉱石 , あ るい は Gambang,Ipoh,Taiping の鉱石 な どは ゼ ノ タイムに近 い 結 晶鉱物 が存在 す るよ う に思 われ る。 タ ング ステ ン等 は ほ とん どすべ て の鉱 石 中 に含 まれ るが,KualaKubu の鉱石 の よ うにX線解 析で は認 め難 い もの もあ り, 一 方, Jemuluang,Batu Gaja,Ulu Kelang の鉱 石 は Ⅹ線解 析結果 とよ く一 致 す る もの も認 め られ る。 これ らの事 実 は スズ石 その もの もそ の組 成 が複雑 で あ り, ま た アマ ン梓 の ほ うも鉱石 の混在 度 な ど非 常 に不 均一 で あ る ことを示 す もの と考 え られ るO Ⅴ お わ り に この稿 で は, マ レ- シアの スズ石 , イル メナ イ トに随伴 す るア マ ン涯 につ いて,希土 類 元素 を 中心 に検 討 を こころ み た.先 に も記 した よ うに原 鉱石 が非 常 に不 均一 で あ り, また選 鉱 所 の 技 術 ,設 備 が それ ぞれ異 な って い るので この結果 か らマ レー シアの ア マ ン淳 を論 ず るには もち ろん充分 で は な い。 た だ筆 者 は今 まで あ ま り検 討 され て い なか った ア マ ン樺 につ いて , そ の冶 金学 的 な処 理 方 法- の一 つ の手 がか りと して この 調査 ,収 集 ,検討 を こ ころ み た。 今 後 この よ うな複 雑 な アマ ン淳 の工 業 的価 値 を評価 す るた め にいか な る方 法 に よ るべ きなの か , また いか な る実験 の進 め方 が錯綜 した 因子 を ときほ ぐす の に必 要 で あ るか が考 え られ ね ば な らな い。 この小 稿 を終 え るに あた り当実験 の遂 行 に御 指 導 を賜 わ りま した工 学 部滝 本 教授 , 港 助教 授 に厚 く御 礼 申 し上 げ ます 。ま た現 地 で の収 集 に多大 の御援 助 を い ただ い た