2020年度第4回エネルギー政策懇話会話
2020年11月20日開催
「タクソノミー」
話題提供(2)
国際標準化機構(ISO)におけるタクソノミー
規格開発とEUタクソノミーとの比較
(一社)産業環境管理協会
環境管理部門 国際協力・技術センター
ISO/TC207/SC3,SC4,SC5,SC7 国内審議団体
大野
香代
ISO/TC207/SC4/WG7(グリーン債券)国際エキスパート、TC146(大気質)及
びTC147(水質)国際エキスパート
11.サステナブルファインナスやESG投資が加速化する背景とタクソノミー基準の必要性
2.国際標準化機構(ISO)と欧州標準化機構(CEN)との関係
2.国際標準化機構(ISO)における環境ファイナンス関連規格の開発状況
3.ISOで開発中のグリーン債券のタクソノミーの内容とEUタクソノミーとの比較
4.国際標準としてのタクソノミー開発の課題
本日の話題提供内容
21.サステナブルファインナスやESG投資が加速化される背景とタクソノミー基準の必要性
(1)背景
国際連合(UN) SDGs(Sustainable Development
Goals) 2030年に向けた17ゴールと169ターゲットの公表
(2015年9月)
COP21 パリ協定 (215年12月) 世界140か国が合意
「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分
低く保つ とともに、1.5℃に抑える努力を追求すること」
ESG投資
2006年 国連事務総長(コフィ・アナン)投資家イニシアチブ「責任投資原則(PRI)」提唱 2014年 ICMA(国際資本市場協会)が「グリーンボンド原則(GBP)」を公表 2016年 年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)がPRIに署名 2017年 金融安定理事会(FSB) 気候変動関連財務情報公開タスクフォース(TCFD)の提言*) 日本環境省 「グリーンボンドガイドライン」策定 (2020年改訂) 2020年 日本環境省 「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」策定 *) 2℃目標の気候シナリオを用いて、自社の気候変動関連リスクと機会を評価し、経営戦略への反映、その財務影響を把握、開示することを推奨「持続可能な成長に向けた金融」アクションプラン策定 2018年
・サステナブル投資推進のためのフレームワークの確立
2020年7月発効
・サステナブル投資とサステイナビリティリスクに関する開示、及びEU指令
2016/2341改正
欧州の動き
3(2) タクソノミー基準の必要性
欧州グリーンディール公表
(2019年12月)
「2050年までにGHG排出量を
実質ゼロにする」表明
今後10年で 2600億ドル追 加投資が必要民間資金をサステナブ
ル投資(金融商品)に
誘導する。
投資家がサステナブルな投資案
件を選定する基準が必要
・グリーンウォッシュ
*)を防ぐ
・何がサステナブルな経済活動であるかを明確化
グリーン、非グリーン、ブラウンな活動を分類
・グリーンファイナンスのための有効な経済活動分類
(タクソノミー)とその基準(criteria)が存在しなかった。
EUの「持続可能な成長に向けた
金融」アクションプランにおい
て、最優先課題としてタクソノ
ミーの作成が開始された。
*)環境に配慮した金融商品、活動、方針ではないのに、環境配慮をしているように 装い、マーケティングすること。日本のエネルギー政策も脱炭素へ移行
2020年10月26日 菅首相
温室効果ガス排出量を2050年までに
実質ゼロとする方針を示す。
再生可能エネルギー、蓄電、CO
2回収を次世代技術のカギとする
政策に転換。今後、益々、
産業構造の転換が求められる!!
日本もサステイナブルファイナンスを推進すべき状況になってきた。
欧州連合(EU)の状況
EUは
30兆円超規模の
ESG債発行を発表
(2020年10月)
一方、日本の状況
2019年から大きく転換
4欧州標準化機構(CEN)とISOとの関係
「ウイーン協定」締結
規格開発において、両者は協力関係にあり、以下が可能となる。
・CENからISOへの業務移管 (双方での重複作業を省くため、EUで必要な規格をISOで規格で策定する。)
・既存ISO規格のEN(欧州規格)への採用
・双方の規格の 並行承認(ISO-EN 共通規格)の策定が可能
実際は、EU指令に基づき、開発されたEN規格をISOに移行することが容易なシステムとなっている。
EUにとっては、ENをISOにすることで、欧州の基準を国際的にコンセンサスを得たものに格上げできるメリットがある。
ウイーン協定
・各国での使用は任意である。各国に関連する法律がある場合は、各国の法規制が優先される。基本は民間主導で運用される
が、環境関係では国の環境政策にも影響を与える。
・ISOのマネジメント規格では、ガイドライン(指針)やフレームワーク(枠組)を規定し、詳細は規定しない。
・途上国等、自国の法律が未成熟な国ほど政策にISOを採用する傾向がある。
・環境関係(特に気候変動関連)では国連の活動に連携して規格策定を行うことが多い。
・国際的な流暢を牽引する力はある。(特にISO14001やISO9001は国際的に広く普及した。)
ISO規格の影響
WTO
注1)/TBT協定
注2)国の強制規格、任意規格、適合性評価手続きは国際規格を基礎として制定することとする。
注1)世界貿易機構:World Trade Organization
注2) 貿易の技術的障害に関する協定:Agreement on Technical Barriers to Trade
日本産業規格(JIS) 国際規格(IS)
整合化義務付け
日本は1994年に批准
2.国際標準化機構(ISO)と欧州標準化機構(CEN)との関係
国際標準化機構(ISO)について
ISO(International Organization for standardization) 1947年発足
代表的国家標準化機関の連合であり、スイスにおける法人格を有する非政府組織
現在163カ国参加 日本は
日本工業標準調査会(JISC)
が会員である。
ISO組織構成
総会(General Assembly)
理事会(Council)
技術管理評議会(TMB)
専門委員会
(TC;Technical
Committees)
分科会
(SC; Subcommittees)
作業グループ(WG)
中央事務局
(CS;Central
Secretariat)
標準物質委員会
(REMCO)
TGA(Technical advisory
groups)
SAG (strategic advisory groups)
理事会常任委員会
政策・戦略
政策開発委員会
CASCO:適合性評価委員 COPOLCO: 消費者政策委員, DEVCO:途上国政策委員Ad hoc advisory
groups
他国の国家標準組織 フランス:AFNOR 英国:BSI、ドイツ:DIN 米国:ANSI、韓国:KATS 中国:SAC その他国際規格 IEC:国際電気標準会議 ITU:国際電気通信連合国際規格はどのように策定されるのか?
6 2020年9月現在 TCの数:333 規格開発プロセス NP投票(新規提案段階) WD段階 CD投票(委員会段階) DIS投票(照会段階) FDIS投票(承認段階) IS発行 4回の投票を経て発効。 規格開発期間は通常2年~3年、 4年まで延長可能 実質的にはここで 規格が開発策定さ れている。7
TC207(環境マネジメント)
SC1
(環境マネジメントシステム) ISO14001等TC207
(環境管理専門委員会) 議長国:カナダ/コロンビア 幹事国:カナダSC3
(環境ラベル)SC4
(環境パフォーマ ンス評価)SC5
(ライフサイクルアセス メント:LCA)SC2
(環境監査及び 関連環境調査)SC7
(温室効果ガスマネジメント)2.国際標準化機構(ISO)における環境ファイナンス関連規格の開発状況
他の関連するTC TC322(サステナブルファイナンス:持続可能な投融資)2018年設置 TC323(サーキュラーエコノミー:循環経済)2019年設置 議長国:米国/タンザニア 幹事国:米国 議長国:カナダ/マレーシア 幹事国:中国/カナダ 議長国:英国/マレーシア 幹事国:英国 議長国:英国 幹事国:オランダ 議長国:コロンビア 幹事国:オーストラリア ISO14030-1 DIS段階*)Environmental management - Green debt instruments - Part 1: Process for green bonds 米国提案、主査米国
環境マネジメント-グリーン債券-第1部:グリーンボンドの手順 ISO14030-2
DIS段階*)
Environmental management - Green debt instruments - Part 2: Process for green loans 仏提案、主査米国
環境マネジメント-グリーン債券-第2部:グリーンローンの手順 ISO14030-3
DIS段階*)
Environmental management - Green debt instruments - Part 3: Taxonomy 米国提案、主査米国
環境マネジメント-グリーン債券-第3部:タクソノミー ISO14030-4
DIS段階*)
Environmental management - Green debt instruments - Part 4: Verification 米国提案、主査米国
環境マネジメント-グリーン債券-第4部:検証 ISO14100
WD段階*)
Guidance on Environmental Criteria for Projects, Assets and Activities to Support the Development of Green Finance 中国提案、主査中国
グリーンファイナンス-グリーンファイナンスの開発を支援するためのプロ ジェクト、資産、活動のための環境基準に係るガイダンス ISO14064シリーズ Part 1 組織のGHG排出量の算定と報告 Part 2 プロジェクトのGHG排出量の算定と報告 Part 3 GHGに関する主張の妥当性確認と検証の仕様と指針 ISO14065 GHGに関する環境情報の妥当性確認と検証行う組織の 一般原則と要求事項 ISO14080 気候変動アクション(緩和と適応)における方法論のためのフ レームワーク及び原則を規定 ISO14067 カーボンフットプリント (定量のためのと要求事項と指針) ISO14040 LCA (原則と枠組)、ISO14044 LCA (要求事項と指針)
発行されている関連規格
ISO14097
DIS段階*)
Framework and principles for assessing and reporting investments and financing activities related to climate change
仏提案、主査仏 副UNFCCC事務局 気候変動に関連する投融資活動の評価と報告の ための枠組み及び原則 *)開発段階は2020年10/30時点のもの 議長国:ドイツ/メキシコ 幹事国:フランス
ISO14030(グリーン債券)シリーズ規格開発経緯とEU活動との連携
2017年 6月 米国よりグリーンボンド規格開発のNP*) 可決 規格開発開始 (印、中反対票) 2018年 3月 フランスよりグリーンローン規格開発の NP*)可決(日本、印反対票)規格開発開始 2018年 3月 米国よりタクソノミー規格開発の NP可決(日本、中反対票)規格開発開始 2018年 7月 米国よりグリーン債券の検証規格開発の NP*) 可決(日本、中反対票)規格開発開始 タクソノミー規格の審議 2018年 11月 第3回デレフト会議 EUのTEGとの協働 による作成を合意し、開始 2019年 3月 CD投票 可決(日本を含む8か国反対) CD案はEUタクソノミーと酷似 2019年 6月 WG7ベルリン会合 TEGのタクソノミー 作成進捗報告 2019年10月 第4回パリ会合 JISCよりポジショニング ペーパー提出 審議プロセスの改善 閾値と除外活動を本文より削除す ることを提言 その後、提言を受け入れ、CDを修正 2020年 9月 DIS投票 否決 2020年 11月 第5回 WEB会議予定本規格の修正につ いて議論する予定。ISOの活動
EUのサステナブル金融促進に向けた活動
2015年 9月 国際連合(UN) SDGsの採択 12月 COP21 パリ協定合意 2016年 12月 サステナブル金融の検討開始 HLEG設立 2018年 1月 HLEGによる「最終報告書」の提出 3月 サステナブル金融に向けた「アクションプラン」の公表 5月 3法案(タクソノミー規制含む)を提案 7月 タクソノミー開発のためのTEG*)の設置 2019年 6月 TEGによる「タクソノミーの中間報告」 12月 「タクソノミー規則」の欧州議会と欧州連合理事会と の合意 12月 「欧州グリーン・ディール」の公表 2020年 3月 TEGによる 「タクソノミー最終報告書」の公表 気候変動緩和と適応に関する分類表 6月 タクソノミー規則(Taxonomy Regulation)**)制定 (発効は7/12日) 12月 TEG「タクソノミー最終報告書」を欧州委員会の委任法と して発効する予定 2021年末 TEG活動を拡大し、他の目的に関するタクソノミーの開発と 公開を目指す。 *) 各産業及び金融セクター、研究者、市民社会(NGO等)より35名の委員で構成、4分科会1)タクソノミー、 2)EUグリーンボンド 3)低炭素ベンチマーク、4)非財務情報開示ガイドラインに分かれ、法案成立のため検 討を行う。**)REGULATION (EU) 2020/852 the establishment of a framework to facilitate sustainable investment,
and amending Regulation (EU) 2019/2088
*)新規提案投票
グリーンボンド規格の策定はISOが先行していたが、途中からEUのタクソノミー規
ISO14030のPart 1、Part 2、Part 3、Part 4の関係
ISO14030-1及びISO14030-2
適格なプロジェクト/資産の評価と年間のパフォー マンスの報告 Part 1:使用するTaxonomyはPart 3又は他の地域、 国、民間等で使用されているものでも良いとして いる。適切なTaxonomyがない活動については、適 格性プロセステストを行うことで選定が可能とし ている。ISO 14030-3
適格な投資活動の大分類と細分類(Taxonomy) と選定されたプロジェクト/資産のためのパ フォーマンス基準と適格性の定義 1)適格なプロジェクト/資産の選定方法の文章化 2)債券資産のトラッキングの文章化 3)プロジェクト実施前と後の環境パフォーマン ス の文章化 4) 債券発行前と後のパフォーマンスの報告 引用:DIS ISO14030-1のFigure1を適宜修正し、使用。 1) 適格な投資の分類 2) 適格性の基準 3) パフォーマンス基準使用者のニーズに対応した検証 (プロジェクト等選定の妥当性評価、報告書の検証)
ISO14030-4
発行前と後のパフォーマンス報告書の主張の検証
グリーン
ボンドプ
ログラム
の利用又
は認証の
要求事項
93.ISOで開発中のグリーン債券のタクソノミーの内容とEUタクソノミーとの比較
注)本資料は2020年10月時点のDISを基に作成、又EUタクソノミーは2020年6月発効
“Taxonomy: Final report of TEG on sustainable Finance 及びAnnexを参照、引用している。
EUタクソノミー
-投資家、企業、投融資機関、プロジェクト推進者に低炭素(Low-carbon)でレジリエンス、資源効率の良い経
済活動を推進するためのツールとして開発
-タクソノミーは各経済活動における環境改善のパフォーマンスの閾値(技術をスクリーニングするための基
準)設定する。
1.
気候変動の緩和
2.
気候変動への適応
3.水・海洋資源の持続可能な利用と保全
4.循環経済への移行
5.汚染の防止と管理
6.生物多様性および生態系の保護・回復
グリーンボンドとして適格であることの条件
6つの環境目的
(Environmental objectives)
1.6つの目的のうち、少なくとも1つに実質的な貢
献をする。
2.他の環境目標に対しても重大な害を及ぼさない
こと(Do No significant harm;DNSH)
3.社会とガバナンスに関する最低限のセーフガード
規定
*)を遵守すること
目的
*)経済協力開発機構(OECD)の多国籍企業行動指針、国連のビジネスと人権に関す る指導原則、労働における基本的原則および権利に関する国際労働機関(ILO)宣言 など。6つの環境目的及び適格条件はEUタクスノミーもISOタクソノミーも同様。
(最終報告書:本編(66頁)と技術報告書Annex(593頁)) 注)今回のTEG(最終報告書)は気候変動の緩和と適応に関す るタクソノミーを策定ISO タクソノミー(ISO14030-3)(本文、Annex A 適応ガイダンス、Annex B 閾値と除外、Annex C ISICセクター分類表
全163頁)グリーンタクソノミーに適格とされる経済活動のタイプの定義
Enabling activity
他の経済活動で6つの環境目
標のうち1つ以上に実質的に
貢献可能とする経済活動
例:低炭素製品や低炭素に資
する機械の生産等
Own performance
その活動そのものが6つの環
境目標のうち1つに実質的に
貢献する経済活動
例:低炭素エネルギーの生成
(再生可能エネルギー)、エ
ネルギー効率の高い生産プロ
セス、ビルの改修等
EUタクソノミー
ISOタクソノミー
(基本的にEUタクソノミーと同様)
・固定化(Lok-in)したGHG高排出設備でその耐用年数が長期環境ゴールの期間内にあるような資産は適格としない。 ・ライフサイクルを考慮して、実質的にプラスの環境影響がある経済活動 ・固体化石燃料(石炭)及び液体(石油)火力発電による経済活動は適格としない。ガス化石燃料についても、現在GHG排出量が 100gCO2e/kWh以下であり、5年毎に削減し、2050年までにGHG排出ゼロにすることができる場合のみ、適格とする。Transition activity
現段階では、技術的・経済的に
実行可能な低炭素化のための代
替手段がないものの、GHG排出
量を実質ゼロに近づけることを
可能とする経済活動
例:ガス発電とCCSの組み合わ
せ等
Greening of activities
Transition activityと同様の
意味で使用している。
Green activities
Own performanceと同様の
意味で使用している。
Greening by activities
Enabling activityと同様の意
味で使用している。
ISOタクソノミー(DIS版)2019年6月公開のEUタクソノミー中間報告で用いられていた、用語をそのまま利用している。 11脱炭素への移行活動の適合の考え方
注)図はみずほ情報総研レポートvol. 18 2019より引用、修正して使用 事 業 実 施 前 事 業 実 施 後 2050年 CO2排出量 原単位 事業実施前より削減 されているが、削減 経路に適合していな い。不適合
事 業 実 施 前 事 業 実 施 後 2050年 CO2排出量 原単位適合
脱炭素社会への移 行経路に適合 12タクソノミーの産業分類
EU タクソノミーの分類 産業 生産活動 1.林業 植林 修復、復元 森林再生 既存の森林管理 森林保護 2.農業 多年生作物の栽培 非多年生作物の栽 培 畜産生産 3. 製造業 低炭素技術の製造 セメント製造 アルミニウム製造 鉄鋼製造 水素製造 他の無機基礎化学 品製造 他の有機基礎化学 品製造 プラスチックの一 次品製造 4.電気、ガス、 蒸気、空調供 給 太陽光発電 集光型太陽光発電 風力発電 海洋発電 水力発電 地熱発電 ガス燃焼発電(天然ガスを含む) バイオマス、バイオガス、バイオ 燃料等のバイオエネルギー発電 電力の送配電 蓄電 バイオマス、バイオガス、バイオ 燃料製造 ガス送配網の更新(改装) 地域冷暖房供給 電気ヒートポンプの設置・運営 集 光 型 太 陽 光 電 力 と 温 冷 熱 の コ ジェネレーション 地熱発電と温冷熱のコジェネレー ション ガス発電と温冷熱のコジェネレー ション(天然ガス含む) バイオマス発電と温冷熱のコジェ ネレーション 集光型太陽光発電による温冷熱生 産 地熱による温冷熱生産 ガス燃料による温冷熱生産 バイオエネルギーによる温冷熱生 産 廃熱利用による温冷熱生産 気候変動緩和 8業種70活動 気候変動適応 9業種69活動 5. 水 、 下水処理、 廃 棄 物、 浄化 取 水 、 水 処 理 、 水 供 給 集 合 排 水 処 理 シ ス テ ム 嫌 気 性 汚 泥 処 理 シ ス テム 分 別 回 収 と 無 害 廃 棄 物輸送 生 物 系 廃 棄 物 の 嫌 気 消化 生 物 系 廃 棄 物 の 堆 肥 化 無 害 廃 棄 物 か ら の 物 質回収 埋 立 地 か ら の ガ ス 回 収と利用 空気中CO2の直接回収 人 為 的 な 排 出 ガ ス の 回収 CO2輸送 回収したCO2の永久隔 離 6 . 輸送 と保管 都 市 間 の 鉄 道 旅 客 輸 送 鉄道貨物輸送 公共輸送機関 低炭素公共インフラ 乗用車と商用車 陸 路 で の 貨 物 輸 送 サービス 都市間指定道路輸送 内陸水上旅客輸送 内陸水上貨物輸送 低 炭 素 水 上 輸 送 の 建 設(インフラ) 7.情報通信 技術 デ ータ 処理、 ホステ ィ ン グ ( レ ン タ ル サ ー バー)関連 GHG排出削減のデータ 駆動型ソリューション 8.建築、不 動 産 関 連 活動 新たなビル建設 既存のビルの改修 個 別の 改修措 置や専 門 的サービス 取得と所有権ISOタクソノミー
EUタクソノミー
・
気候変動緩和の分類はほぼ EUタクソノミーと同様 ・黄色メーカ部分はISOには規 定されていない分類。 以下の産業分野はISOのみに規 定 ・漁業 ・有機農業 ・肥料と窒素化合物の製造 ・都市開発 ・歩道整備 ・サイクリング設備 気候変動緩和 6業種62活動 気候変動適応 8業種11活動 13各セクター分類と活動基準表の構成
Sector classification and activities Macro-Sector Description Sector criteria Potential environmental benefit Environmental performance indicator Rational(根拠)
Do no significant harm assessment
(主要な環境目標以外の環境目標に与える影響を回避するた め。) (2) Climate Mitigation (2) Climate Adaptation (3) Water (4) Circular Economy (5) Pollution (6) Ecosystem
ISOタクソノミー
EUタクソノミー
Sector classification and activities Macro-Sector NACE Level Code Description Mitigation criteria Principle
Metric and Threshold
Rational(根拠)
Do no significant harm assessment
(主要な環境目標以外の環境目標に与える影響を回避するた め。) (2) Climate Mitigation (2) Climate Adaptation (3) Water (4) Circular Economy (5) Pollution (6) Ecosystem
両者の構成は類似しているが、
ISO では、閾値(threshold)と除外(exclusion)はAnnex B(informative)に例と
して記載。
Annex Aに適応(Adaptation)タクソノミーを記載
。
14ISOタクソノミーとEUタクソノミーの整合性
ISOタクソノミーは2019年6月発効のTEG中間報告を基礎として作成されており、2020年3月最終版へ
の整合は行われていない。
EUタクソノミー
ISOタクソノミー
ターゲット
(目標)
欧州域内のGHG排出量を2030年まで
に50%~55%削減し2050年までに正味
ゼロとする。
COP21パリ協定の2℃目標を達成
するように設定する。
閾値(Threshold) ・EU ETS(欧州連合域内排出量取引
制度)のベンチマークを基本的に採用。
・ただし、ETSはScope1とScope 2の
排出のみを考慮しているので、将来的
にはFull life cycle approachが必要と
のことが記載されている。
・技術の進歩に対応すべく、閾値は常
に見直される予定。
life cycle approach を活用する。
ライフサイクルカーボンフットプ
リント(ISO14040、ISO14044、
ISO14067)を行い、ベンチマーク
より低いこと。
Annex Bに例として記載されてい
るベンチマークの値はEUタクソノ
ミーの値をそのまま引用。
除外
石炭、石油による火力発電は適格とし
ない。
同様
15ISOタクソノミー(ISO14030-3)における適合基準(eligibility criteria)の紹介
〇製造業におけるエネルギー及び資源効率
(箇条5.2.3)
鉄鋼(iron and steel) (箇条5.2.3.4)
Sector criteria
Potential environmental benefit GHG排出削減のための最高パフォーマンスレベルの製造は気候変動緩和に寄与する。スクラップ材
(scrap steel)を用いた鉄鋼製造は十分にGHG低排出を導く。
Environmental performance indicator 1トンあたりのNet GHG emission (tCO2e/t)
Rational(根拠):長期的には鉄鋼製造は超低炭素技術を達成すべきである。その幾つかの技術はすでに、工場規模でパイロット実証を行っ
ている。それらの技術が実用化された時には、閾値は見直さなければならない。鉄鋼製品の“greening by”の可能性はISO 14040と14044に よって説明できる。製造者は他の低炭素技術のように他の活動を通して、全体としてグリーンに貢献することを主張することができる。 全ての鉄鋼のリサイクルと高リサイクル率の鉄鋼製品は気候変動緩和に資すると考える。
高強靭で軽量な鉄鋼の製造や再生可能エネルギーを用いることにより低炭素経済での役割を果たすであろう。
Do no significant harm assessment
(主要な環境目標以外の環境目標に与える影響を回避するため。) (3) Water 水ストレス地域への影響を考慮 (4) Circular Economy 鉄鋼製品中の有害物質の管理による対策。鉄の回復不能の損失、不必要な資源とエネルギ消費を避けるた め、しかるべき鉄鋼製品の使用、分別、回収をしなければならない。 (5) Pollution 排ガス基準及び排水基準の範囲の排出を遵守していること。環境マネジメントシステムの実施を行ってい ること。
(6) Ecosystem 国際的基準(IFC standard1)に基づいた環境影響評価(EIA)が実施されていること。UNESCO(KBAs)に
従い実施していること。生物多様性保全エリアについては、IFC standard6に従っていることと、長期の 生物多様性のためのモニタリングを行っていること。
鉄鋼
(B2.4)
Annex B (informative) Threshold(閾値) /Exclusion(除外)
ISO14404-1及び-2(
製鉄所のCO
2算定方法)
の手法で算定した生産プロセスからの正味のGHG排出
量が関連のベンチマークの値より低い場合は適格とする。
ベンチマークの値:
高炉(鉄鋼石還元):
1.328 t
CO2e/t product
転炉(製錬):0.171 t
CO2e/t product
鋳造:0.325 t
CO2e/t product
電気炉(high alloy steel
高合金鋼):0.352 t
CO2e/t product
電気炉
(carbon steel:炭素鋼):0.238 t
CO2e/t product
電気炉はスクラップ鉄鋼を少なくとも90%使用している場合、適格とする。
*) ISO14404は日本鉄鋼連盟がISOに提案し、策定した規格。粗鋼生産量、原材料購買量・販売データなど、通常の操業データのみで簡単にCO2原単位を
計算できるという特徴。一方、EUタクソノミーではEN19694-2:2016を使用した各製造プロセスからの排出量の積み上げ方式による算定。両者の算定方
式は異なる。
〇電気、ガス、蒸気、空調供給
(箇条5.2.4)
ガス燃焼による電気生成
(箇条5.2.4.7)
Description: ガス燃焼発電の建設や運営(天然ガスは排除しない。) Sector criteria
Potential environmental benefit ・低炭素経済への移行をサポートする。・低炭素経済への移行に寄与しない固定技術(Lock-in)を
排除する。・経済活動を最適実施基準(best practice standard)に合致させる。 ・低炭素経済の目標に向けた活動において公平な競争を確実にする。
ここで必要なのは、閾値を考慮し、組み込むべき技術を考えることである。
Environmental performance indicator ISO14067(カーボンフットプリント)を用いたLCEAにおいて、1kWh当たりのGHG排出量が閾値以
下である、あらゆるガス発電は適格とする。電気と熱のコジェネレーションはコジェネレーション
の閾値を用いる。
Rational(根拠):閾値は100gCO2e/kWhを提案する。この閾値は2050年のCO2ネットゼロの軌跡に沿うように5年毎に漸減されていくも のとする。
Do no significant harm assessment
(主要な環境目標以外の環境目標に与える影響を回避するため。)
(3) Water 地域の水質や消費に関するリスク 水が少ない地域は水管理を行う。 (4) Circular Economy 大型燃焼施設の法律に従った廃棄物と物質使用に従う。
(5) Pollution NOX CO排出と排水はEU規制の大規模、中小規模燃焼プラントの基準に従う。CCS使用ではNH3、NOx、PM排
出が増加するため、対策を行っていること。
(6) Ecosystem 国際的基準(IFC standard1)に基づいた環境影響評価(EIA)が実施されていること。UNESCO(KBAs)に従い
実施していること。生物多様性保全エリアについては、IFC standard6に従っていることと、長期の生物多様性 のためのモニタリングを行っていること。