2009
2009
新年号
Vol.
20
No.
1
測量専門技術講習会 基準点測量(2級)B課程 講習会レポート測量業界の未来を担う人材のために
教育の現場を積極的に支援
社団法人 日本測量協会 様 新年のご挨拶 WORLD REPORT ∼ドイツ ∼AUTO 3D
ステーション『
NET1
』が
帆船の修理作業に活躍
ドイツ帆船 /トール・ヘイエルダール号 EVENT REVIEW「測量機販売一筋
50
年」
株式会社 山形測器社 様 創業50周年記念祝賀会「
The Right Skill is Our Pride
」
SOKKIAサービス技能コンテスト
NEW PRODUCT NEWS
リモ ートキャッチャー
RC-PR4
他 ユネスコ世界遺産の保全レポート Vol.2産学共同プロジェクトの始動に伴い
重要度を増す位置情報ソリューション
謹んで新春のご祝詞を申し上げます。
本年度も“お客様に最高の満足を提供する
最良のパートナー企業”を目指し、
社員一同、全力で取り組んでまいります。
2009 年の新たな年を迎えるにあたり、一言、ご挨拶申し上げます。 昨年 6月、当社は商号をソキア・トプコンに変更し、トプコングループの一員と なりました。皆様のご支援があったからこそ、ここまで来ることができました。 あらためまして、心より御礼申し上げます。 ソキアとトプコンは長年にわたり、よきライバルとして研鑽しあい、測量業界 に歴史を刻んでまいりましたが、両社がお互いの歴史的背景を尊重しつつ手を 組み、共通の目標である「ポジショニング分野におけるグローバルリーディング カンパニー」実現へ向けて新たな一歩を踏み出しました。 ソキア・トプコンの強みをトプコングループにおけるポジショニング事業に活 かし、製品に対する信頼をより強固なものにすることにより、今まで以上に世界 の安心と豊かさに貢献できるものと確信しております。 さて、当社を取り巻く企業環境は、アメリカでのサブプライム関連に端を発し た経済不況の影響を受け、アメリカや日本での市場縮小に歯止めがかからな いばかりか、全世界へと波及しており、新年度も変わらず厳しい状況が続いて いくであろうと予想されます。 大変厳しい状況ではありますが、この統合をバネに、高い技術に基づく 確かな「ものづくり」を通じて社会に貢献すべく、“一流の「はかる技術」、 「ソリューション」と「ブランド力」を基に、世界中の顧客に最も信頼され、 愛される、最良のパートナー企業”として、お客様により満足していただけ るよう、社員一同、全力で取り組んでまいります。 本年も皆様の一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。 代表取 締役社長2009
高品位な測量技術を明日に受け継ぐ
̶̶ 社団法人日本測量協会様は 、 測量業界の発展を支援している国土地理院 の外郭団体である 。 その業務は 、 測量に関する調査研究をはじめとして 測量機器検定、 測量技術者教育など多岐に渡っている。 測量機器メーカーである当社は長年のおつきあいがあり 、 技術提供など を通して業界の発展、 技術の向上に寄与しているところである。 同協会が開催している ﹃ 測量専門技術講習会 ﹄ の 基 準 点 測量講習に お い ても、 当社の1級 GPS 測量機 ・ 1級トータルステ ー シ ョ ン︵以下 T S ︶ が 実習機として採用されており、 当社は全社的な協力体制で支援している。 本レポートは 、 測量 ・ 計 測の現場報告が先行しているが 、 今 回は測量技 術の教育シーンに視点を移し 、 日 本測量協会講習会の講師の方にお話を 伺った。﹃
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社団法人日本測量協会様
の
講習会実習機
に。
● 所在地 〒112-0002 東京都文京区小石川1-3-4 T E L . 0 3 - 5 6 8 4 - 3 3 5 5 FA X . 0 3 - 5 6 8 4 - 3 3 6 6 ホームページ h t t p : // w w w. j s u r v e y. j p 社団法人 日本測量協会 様 測 量 専 門 技 術 講 習 会 基 準 点 測 量( 2 級 )B 課 程 講 習 会 レ ポ ー ト公共 測 量に使わ れ る 1 級 測 量機 は 、 測 量 機 器 メ ー カ ー に と っ て ステイタス であり 、 技 術 力の高さ を示す バ ロ メ ー タ ー で あ る 。 当 社 においても 1級 測 量 機の開 発 ・ 提 供 は 、自 社 の誇りといえる 。 SOKKIA の 1級 測 量機器 は 、 さ ま ざ ま な精密 測 量 ・ 工業計 測 で活躍し て おり 、 ユ ー ザ ー のみなさ ま か ら高い評 価 を 得 ているが 、 高精度の 測 量機器を 必 要 とされるの は 、 何 もそうし た 現場 の最前線 だ けで は ない 。 日本 測 量協会 様 が開催し て い る ﹃ 測 量専門技 術 講習会お よ び 同認定制度 ﹄ は 、 高 い 測 量技 術 を明日に受け継ぐ人 材に 対 して 、 こ れを 認 定 するものであ る。 技 術 認定課目 は 、 測 量技 術 の変遷 等 により 改 定 されてきており 、 現 在 は 基準点 測 量、 路 線 測 量設計 、 河川 測 量 設計 、 用 地 測 量調査 、 写真 測 量 、 防災調 査 、 環境調査 、 G I S か ら な り 、 そ れ ぞ れにつ い て A 課 程 ・ B 課 程 ほかの 講 習 を開催し 、 1級 ・ 2級ほ か の認定試験を 実施している。 受講資格 は 特にないが、 受験について は測 量士もしく は測 量士 補の資格及び実務経験が問われる 。 こ の う ち基準点 測 量講習 は 、 測 量計 画、 技 術 管理 、 精度管理 、 デ ータ の 解 析 など総合的な知識を有する 測 量主任技 師 ︵ 1 級資格認定 ︶ を 養成す る A 課程 と、 測 量現場で の 測 量実施能力と現場 1級測量機による実習 ・ 計算演習は 実務にも生かせる経験に││ で の 的確な技 術 に 対 応 できる 測 量技師 ︵ 2 級資格認定 ︶ を養成する B 課程に分 けられる 。 当 社 が お 手 伝 いしているの は 、 実習のある B 課程である 。 ﹁基 準 点 測 量 B 課程の講習会 は 、 全 日程 9日間で 、 前半がG P S 基準点 測 量、 後 半 が T S 基 準 点 測 量と なって お り 、 そ れ ぞ れ 1 日 を実習 ・ 計算演習に 当て 、 最 終日に認定試験を行って い ま す 。 連日教室で の講習が 続 く中 、 野 外 での 実 習 は 受講生に とって気分転換に もなっている﹂ と、 同協会 測 量継 続 教育 セ ン タ ー の松嶋調査役が話し始め た 。 ﹁ 実 習 機 と し て 使 用 しているの は 、 B 課 程 の 基 準 点 測 量 講 習 で 使 う 1 級 G P S と T S で す 。 1級基準点 測 量 は 、 高度な 測 量知識 ・ 技 術 ・ 経 験が求め ら れる 業 務 ですが 、 1 級 測 量機 は どの 測 量 会 社 も 持 っ ているという モ ノ で は な く 、 こ の実習で初め て触れ た という 受 講生も少 なくあり ま せん 。 理 論 だ けで なく 、 実 際 に 1 級 測 量機を使って成果 品を作成す る行程 ・ 経 験 は 、 後 の実務 にも役立つ だ ろうと思い ま す﹂ と、 実習 の意義を語る。 実際 、 あ る受講生か ら ﹁ 実務で手書き の 計算が必要に なっ た 。 講 習 会 の 実 習 を 体 験 し ておいて 本 当 に よかっ た ﹂ という話も耳にし た 。 講義項 目 は 、 GPS 測 量の基礎と基準点 測 量、 RTK −G P S 、 G P S 実 習 とこれに 伴 う 計 算 演 習 、 T S に よ る 基 準 点 測 量、 実習 、 計算演習で あ り 、 G P S の計算演 習で は 当社の解析 ソ フ ト が使わ れ て い
社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 調査役
松
ま つ し ま嶋 成
ま さ よ し佳 様
1級測量機を実際に
使うという経験を、
後の実務に役立てて
もらいたいと思います
提供 だ っ た 。 し か し 、 平 成 9年 、 諸般の 事情に よ り 、 国 土地理院の協力を得る ことが難しくなり、 日 本 測 量協会 様 の職 員 が 講 師 を 務 めるようにな っ た 。 内 容 も、 平 成 3、 4年に国土地理院よ り相次 いで 出 され た ﹁トータ ル ス テーションを 用い る公共 測 量作業マ ニュア ル︵ 案 ︶﹂ 、 ﹁ G P S を用いる公共 測 量作業マ ニュア ル︵ 案 ︶﹂ を契機に 、 三 角 測 量か ら T S 及 び G P S による基準点 測 量に変わっ た 。 ﹁実習の機器類も当協会で用意し なく て は な ら ず 、 こ の 時 か ら レ ン タ ル 利 用 を始 め ま し た 。 S OKKIA 製 品 は それ ぞれ 、 T S が 平 成 9年 、 G P S に ついて は 同 16年 か ら お 願 いしてい ま す﹂ と 、 松嶋調査役が講習会の経緯を語っ た 。 現在 、 測 量専門技 術 講習会 は 、 全 国 12地 区で年間 12回開催されている 。 る。 また 、 認 定 試 験 は 講習会に参加し なくても 受 験 できるが 、 合 格 は かなり 難しいという 。 学生時代に学ん だ測 量理論 は 、 忘 却 の彼方で あ る 。 1級 測 量機に よ る基準 点 測 量、 手 書 き の 計 算 演 習、 成 果 品 ま での実体験が理解を深めることになっ ているので は ないか。 習うより慣れろ、 百聞 は 一見に し か ず 。 机上の勉強 だ け で は 、 合 格 は 心細いかぎりのよう だ 。 日本 測 量協会 様 が行う講習会の 歴 史 は 長く 、 半世紀以上前の同協会設立 ま でさかのぼる 。 昭 和 26年、 測 量士 、 測 量 士補 、 土地家屋調査士の受験 対 策講習 会を開催 。 その後、 昭和 29年に は 農 ・ 工 業高校の先生などを 対 象とし た測 量技 術 普及の た めの講習会を開催し た 。 さ ら に昭和 30年代に入る と 、 基 本 測 量や公共 測 量の発注の拡大 。 若い技 術 者 の レ ベ ル ア ッ プ を 目 的 と し た 講習会が 開 か れ、 技 術 判定を す る制度が取り入 れられ た 。 また 、 エレクトロニクス の 進 展、 コ ン ピ ュータ 導 入 な ど 、 測 量技 術 も 進化 ・ 多 様 化し、 昭 和 43年に当時の建設 省 ・ 国土地理院の 指 導の も と今日の 測 量専門技 術 教育が ス タ ー ト し た 。 当 初 は 、 内容が基本 測 量中心で あっ た こと か ら 、 国土地理院の技 術 者を講師に迎 え 、 実習で使う 測 量機も国土地理院の 半世紀を超える日本測量協会の講習会 10年前から S OKKIA 製品を使用﹁この 測 量専門技 術 講習会を受講して 認定試験に合格することにより、 測 量専 門技 術 者 ︵ 基準点 測 量 2級 ︶認定資格を 得ることができることから、 講習会の参 加者数も増加傾向で推移してき ま し た 。 し か し 、 最近の規制緩和及び公共事業費 の削減等の影響か ら 、一 時参加者数の減 少 傾向が 続 き ま し た が、 測 量成果の品質 確保の観点などによる 測 量専門技 術 者認 定 資 格 の活用が見直されるようになり、 再 び増加傾向 に 転 じ つ つ あ り ま す ﹂ と い う 。 さらに 、 日 本 測 量 協 会 様 で は 測 量 CPD ︵ 継 続 教育 ︶ 制度を導入し 、 会 社 の企業情報な ど を 加え た測 量技 術 者継 続 教育証明制度 ︵ S U C C E S S ︶ に よ る 測 量計画機関へ の情報提供を行い 、 技 術 認定の普及 ・ 活用に力を入れている 。 講 習 会 の参 加 者 が減少 し て いると は い え、 受 講 生 は 自 身 の スキルアッ プ に 真 剣 に 取り組んでいる。 また 、SUCCESS の普及な ど日本 測 量協会 様 の努力に よ り、 測 量専門技 術 者認定資格を見直す 測 量会社 ・ 関 係機関も少な く は ない 。 測 量 業務に就い て い る社員全員に講習会受 講 ・ 認定資格取得を義務づ け て い る熱 心な会社もあるほど だ 。 実習機 を提供している当社も、 講習に 支 障 が 起 きないよう 、 本 社 と 現 地 の 担 当営業が連携 ・ 連絡して 対 応している 。 ﹁ 実習機の故障や不具合に よ り 、 講 習 が滞るようなことになって は 、 貴 重 な 時 間と受講料を払って参加し て い る み な さ ま や講師の方々に大変な ご 迷惑を お かけすることになり ま す 。 ですから 、 実 習 機 のすべてについて 厳 密な点検 ・ 検 査を行い 、 講 習会現地に搬送し て い ま す 。 それでも万が 一 に備え 、 バ ッ ク ア ッ プ 機を用意し て い ま すが 、 幸 い 、 これ ま で 使用し た こと は あり ま せん ﹂ と 、 支 援 体 制を話す ソ キ ア 販売 ・ 東京営業所の服 部 。” す べ て の SOKKIA 製 品 ユ ー ザ ー に安定し た 高い精度を提供する “ どの 測 量 機 器 もそうであるが 、とりわけ 1級 測 量機に は 神経を使うところである 。 ﹁ み なさんのご 協 力 は 、 大変あ り が た く感じ て い ま す。 ただ 、 最 近の機器 は 性 能が良くて、 機器によるエ ラー は ほとん 機材提供 と と も に 実習サ ポ ー トも ││ どない 。 ト ラ ブ ルがあっ た 時に、 何が悪いの か、 どこをどう再 測 すれ ば いいのか⋮。 受講 生に は その 判 断 ができる 測 量士に な っ て ほ し い と思い な が ら 体験談を交え て講義を し てい ま す﹂ と、 測 量継 続 教 育 センタ ー ・ 測 量 専門技 術 教育部の高野専門役の話 は続 く。 ﹁基 準 点 測 量実習で は 同時に複数の 測 点 で行う た め 、 御社の方に は 講師の い な い班 についてもらい 、 機 器 の 操 作 指 導の お 手 伝 いをい ただ いてい ま す。 受 講 生 も 、 講 師 の 私 どもを差し置いて ︵笑︶ 、 御社の 方 に かけ寄 り 質問や情報収集し て い る こ と も あ り ま す﹂ と、 困惑と笑いをこめて実習の過日を語る 。 また 、G P S な ど の講義で 、 当 社の営業 マ ン が補足的に説明を頼 ま れ る 場面も あ るという 。 このほか 、 当 社 は 、 同 協 会 が 開 催 す る w e b による G I S 研 修の会場と し て 、 営 業所の会議室を開放す る な ど 、 機 材提供に とど ま ら ず 、 あ ら ゆ る機会を通じ て 測 量教 育 支 援 に 積 極 的 に 取 り 組 ん でいるところ である 。 測 量機器メーカーと し て 、 安定し た 高い 精度の製品を提供す る と い う こ と は もち ろ ん 、 未来を担う人材の育成現場に も積極 的に協力していき た い 。 そんな思いを一層 強くし た 取材であっ た 。 測量専門学校を卒業後、「測量は地球を測る仕事」という面 接官の言葉に魅せられ入社しました。B 課程講習会の受講・ 2級取得は、測量に携わる社員全員に課せられています。 1級資格を持っている社員もいます。私は SOKKIAの測量 機を使うのは初めてでしたが、GPS の音声ガイダンスがわか りやすく良かったと思います。また、実習の手書きによる計 算演習は大変でしたが、会社に戻って実務で必要になり、経 験が役立ちました。 B 課程講習は社員全員が受講・取得 ㈱桑原測量社 吉 よ し だ 田 直 な お き 生 様 少数精鋭の測量会社で主任技師をやっています。基準点 測量講習を受講したのは、新しい技術を修得したい、会社に とって必要な資格だと考えたからです。しかし、50という年 齢 。不安もありましたが、若い技術者とも交流・情報交換が でき、楽しい思い出になりました。実習では、SOKKIAの電 子野帳が簡単で便利だと感じました。現在、CADなどの資 格にも挑戦中です。まだまだ若い人には負けませんよ(笑)。 “50歳の手習い”で新しい技術に挑戦 ㈲エヌシー技研 清 し み ず 水 功 いさお 様 (上)連日の講義で疲れを隠せな い受講生が、生き生きするのが、 1 級 TS 実習。初めて1 級 TSを操 作する受講生も多く、サポートの 当社営業にも質問が集まる。(下) GPS 経 験はあっても、機 器まか せがほとんどだろう。講習では、 GPS の概要を学び、実測、解析ま で行う。 Participant's Voice 株式会社ソキア販売 東京営業所 課長 服部 一克 社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量専門技術教育部 専門役
高
た か の野 良
よ し ひ と仁 様
受講生には総合的な
判断ができる測量士に
なってほしいと思い
ながら講義をしています
今回は工業先進国のドイツから、船舶修理現場における
AUTO 3Dステーション
『NET1』
の活躍ぶりをご紹介します
設計図の無い帆船を修理 1930 年に建造され、南大西洋とカリブ海の貿易航路で活躍 した帆船「トール・ヘイエルダール号」。全長 50mにもおよぶこの 船は、現役引退後は練習船としてドイツの若者に操船術と勇気 を養う訓練の場を提供してきたが、外板の老朽化が進み、修理 のためドック入りすることとなった。設計図が現存せず、経費が 限られた中、迅速かつ高精度に船全体の形状を計測し、交換す べき外板を特定することが第一の課題となった。 計測は『NET1』、しかもノンプリズムで 課題解決のためには、大型構造物の三次元形状を現場で正 確にスキャンできる機器が必要であり、そこで選ばれたのが M マ ン モ スONMOS のAUTO 3Dステーション『NET1』である。計測は、 船の両端に機械を設置し、ローカル座標系を構築、ワイヤレスコ ントローラで操作を行う。事前に決定した約 3,000点をノンプリ ズムで計測、特に損傷の激しい外板は、さらに高密度なスキャン を行う。これだけの計測をわずか12 時間で完了。しかも要求精 度±3 mmに対して、約 3 倍という高精度な結果が得られた。 計測を請け負った地元ドイツの業者は語る。「今までの経験 から『NET1』は 200mまでを0.5mm程度の精度でノンプリズム 測定できることがわかっていました。ただ今回は船体上部が黒 く塗装されていたため、正確な測定ができるのか懸念しました が、何の問題もなく測定できました」。 第二の課題は、船体に塗った外板交換範囲のラインの測定 であった。このことについても業者は「これらのラインは、3Dレー ザスキャナーや写真測量では、精度よく、なおかつ効率的に測 定することができません。しかし『 NET1』なら、ラインだけでな く、外板の形状や面積まで、いとも簡単かつ高精度に測定する ことができました」と語った。 この計 測 作 業が 完 遂したことにより、ドイツという工業 先進国においても、船 体という大 型構造物の計 測における MONMOS の有用性が実証されることとなった。なお「トール・ ヘイエルダール号」は、今回取得した重要なデータを基に、これ から2 年の歳月と140万ユーロ(約1億 7 千万円 *1ユーロ= 約 120 円で計算)をかけて新しく生まれ変わる。この貴重な帆船 が今後も永く未来に渡って活躍することを期待したい。 (上)約 3,000もの計測点と、修理箇所を指定するエリアの計 測が行われた。(中)計測データより3D モデリング。修理の必 要な箇所と形状を明らかにする。(下)生まれ変わることになる、 トール・ヘイエルダール号 T h o r H e y e r d a h l
ド イ ツ / キ ー ル
帆船トール・ヘイエルダール号
ドイツ G E R M A N Y キール K I E L未来の船乗りのため
AUTO 3Dステーション『NET1』が帆船の修理作業に活躍
至る ま で、 多 種 にわ た り、 しかもその数 た るや 膨大なものである 。 こ の膨大な デ ータ を一元的に集中管理 、 な お か つG I S 上に空間基盤を整備し 、 研 究成 果 を 公 開 できないか 。 こ う 考 え た 中沢 様は 、 GIS シ ス テ ム の 開 発 企 業 で あ る 株 式 会 社 タ ー ニングポイント 様 に基盤シ ス テ ム の構築 を依頼し た 。 システ ム の概要 は 、 既 存デ ータ を 整備する第一ス テップ 、 新 た な デ ータ を蓄積す る第二ス テ ップ と し 、 最 終的に は 日本と ベ ト ナ ム での 相 互 デ ータ運用体制の構築 ま で含 ま れ ている 。 ターニ ン グ ポ イ ン ト の石井社長 は ﹁現 在 は 、 これ ま で の作業手順を確認し な が ら 、 マ ニュ ア ル の作成とGISシ ス テ ム の構築に向け て 準 備 を し て い る 段 階 です ﹂ と現在の進捗 状 況 を 説 明 され た 。 今回の調査で、建造物群周辺に5ヶ所 の基準点情報を入手、踏査を行った。 ベトナムの国家測地系VN2000 にデー タを移行するための基準点が確認でき たことは大きな前進である。 ちょう ど1 年前に発行し た 本 誌 2008 年 新年 号 で は 、 早 稲田大学ユ ネ ス コ 世 界 遺産 研 究 所 様 が フ エ遺跡調査に S O KKIA のGPS 受 信 機 ﹃ G I R 1 6 0 0 ﹄ と ﹃ S D R I m a g e 2 0 0 0 S T ﹄ を導入し、 位置情報と 画像情報 ・ 属性情報の 一 元 管理に取り組 んでいることを 報告し た 。 そのときの現地調査に同行し、 その後 デ ータ の整理 ・ 分 析を行っ た 藤木 様は 、 当 時 の 様 子を 次の よ う に語っ て く れ た 。﹁ 2007年 に 行 っ た 現地調査で は ﹃ SDR I m a g e P o c k e t ﹄ を 用 い 、 帰国後に は ﹃ SDR I m a g e 2000 S T ﹄ を使って デ ータを分類し ま し た 。 現 地 調 査で集め た 膨大な デ ータ を手に し た とき は ど うなることかと 思 い ま し た が 、 使い勝手の よ い システ ム に助け ら れ 、 ス ピー デ ィーに分析 作業ができ ま し た ﹂ 。 一方、 講 師の中沢 様は ﹁ デ ジタル デ ータ と い う整理さ れ た 形で情報を残 すことで 、 今 後 の 後 輩 達 の 研 究に も役立ち ま す﹂ と 研 究 デ ータ の活用面か ら の メ リ ット を 語ってく だ さっ た 。 しかし 、 ユ ネ ス コ 世 界 遺 産 研 究 所 様 の 所 持 されている デ ー タ は 、 こ れ だ けで は ない 。 1 9 9 4 年 か ら 継 続 的に収集されてき た 建築学 術 的情報 、 例 え ば 史料等図書や手書き の野帳 、 CAD 図 面 。 過去に撮影 され た 白黒写 真 や 映 像 、 人 工衛星画像に 早稲田大学大学院 創造理工学研究科 修士課程 1 年 藤 ふ じ き 木 大だいすけ介 様
ひとつ明らかになる
宮殿建築の謎
フエは、ベトナム中部の街で、かつてのグエン王朝の都である。1993 年にベトナムではじめてユネスコ世界遺産
として登録された
「フエの建造物群」は、
戦乱によって歴史的な木造建築群のほとんどが破壊されていた。
その遺跡復原のための調査をベトナム政府から依頼された早稲田大学ユネスコ世界遺産研究所様は、GPSと
GIS の利用に関する技術支援を当社に依頼 。当社は、ベトナムの現地に技術者を派遣するなど、サポートを続
けている。当社レポートの 2008 年新年号では、
遺跡調査の概要や当社の技術支援についてご紹介した。
今回は、
今夏に行われた調査などその後の調査状況と今後のプロジェクトの方向性についてレポートする。
ユネスコ世界遺産の保全レポート Vo
l.2
明らかになってき た GPS ・ GIS調査の課題【早稲田大学総合研究機構ユネスコ世界遺産研究所 様】
C H I N A C A M B O D I A L A O S T H A I L A N D V I E T N A M H u e 早稲田大学大学院 創造理工学研究科 修士課程 2 年 大 おおたき 瀧 敬 たかひさ 久 様また
そしてもう 1つ、 2 0 0 8 年 夏 の 現地調査 で は 、 写 真 測 量に も取り組ん だ 。 こ れ ま でも 何 度 か チ ャ レ ン ジ し た というの だ が 、 調査方法に い さ さ か の不安が あ っ た らしい 。 そ ん な 折 り 、ソ キ ア ・ トプ コ ンか ら 写 真 測 量 の権威で あ る東京大学 生産技 術研 究所の村井名誉教授を紹介され た 。 村井先生か ら写真 測 量の 指 導を受け た ことで 自信が つ き 、 今回の再 チ ャ レ ン ジ に至っ た ので あ る 。 調 査に同行し た 早稲田大学大学院の大瀧 様は ﹁ 今回の写真 測 量 に お い て 、 目 標 としてい た 柱 の 径 と ス パ ン の 情 報 を 得 ることができ た の は 、 村 井 先 生 から 写 真 の 撮 り 方 や 基 準 となるポ イ ン ト の設置方法を教え て い ただ い た からです ﹂ と感謝の言葉を述べ る 。 現 地で の 測 量が成功し た ポイント は 、 事 前 に ツール の作成な ど 入念な 準備を行 っ て か ら ベ ト ナ ム に向かっ た から だ と いう 。﹁ 測 る 対 象 物 の大き さ に よ っ て ツール が異 なり ま すし 、 海 外 で は 調査に使え る時間も 少 な い の で 、し っ か り準備していくことが大切です﹂ と成功要因を述べ ら れ た 。 また 大瀧 様は 、 自 作 の ﹁ タ ー ゲ ッ ト ﹂ と ﹁ 基 準 尺 ﹂ を見せながら柱の径 を 測 る方法を説明し て く れ た 。 これらを 同 時 に写真撮影し 、 専 用ソ フ ト で寸法を計算し て い く 。 こ の ノウハウ を 活 か せ ば 、 フ エ の 古 い写真か ら 建 築 的 な 情 報 を 読 み 取 っ ていくことがが 出 来 るかもしれない 。 今 後 は 、 古 い写真か ら 貴 重 な 情 報 がどんどん 蓄 積 されていくことが 期待されている 。 2008 年夏に行っ た 現地調査に は 、 3つ の 目 的 が あ っ た 。 ひとつ は 新 し い GPS / GNSS 受 信 機 ﹃ GSR 2 7 0 0 ISX ﹄ の 試 験 活 用 で あ る 。 助 手 の 木 谷 様 は ﹁﹃ GSR 2 7 0 0 ISX ﹄は 無線機 ま で一体 型 の コ ンパ ク ト 設 計 なので 今 回 使 っ てみることにし た の で す が 、 現 地で使用で き る機種 は 海外仕 様 で、 無線の 出 力が大き く 、 事前に国内で操作練習 をすることができ ま せんでし た ﹂ と海外調査 ならで は の苦労を語って く れ た 。 現 地で調査 を行って い る 際も 、 機材の操作に不慣れ な こ とと 、 英語の説明書に戸惑っ た そう だ が、 当 社 の岡本が日本か らEメール で サ ポート し たた め 、 無事に試験を終えることができ た という 。 ﹁ 御社の サ ポート と期待以上の性能に よ り 、 今 後の調査に十分活用で き そ う で す 。 ﹂ と 感想を 述べられ た 。 2つ目の目的 は 、 ベトナ ム の国 家 測 地 系 V N 2000 に 準 拠 し、 作 成 さ れ た 基準点を 確 認 すること 。 これ ま で の調査で も局地的 、 相 対 的 な 位 置 情 報 は 押 さえてい た の だ が、 G I S 上で の管理と な る と 、 位 置情報を正確 に 測 地系へ の取り付け な け れ ば ならない 。 そ こ で 、 遺 跡群周囲に点在す る基準点の情報収 集と踏査を行っ た のである 。 写真測量技術を習得し 古いデータも有効に活用 08年夏の調査目的のひとつは ベ ト ナ ム国家基準点へのデータ移行 早稲田大学理工学術院建築学科 教授・工学博士 早稲田大学総合研究機構ユネスコ世界遺産研究所 所長「データの運用や管理等、
GIS の活用が
我々の活動に還元する効果は大きい」
早稲田大学理工学術院 助手 木 き た に 谷 建 け ん た 太 様 踏査した基準点を使って、 GSR2700 ISXを試験活用した。 Profile 1984年より現職。専門はアジア、日本を中心とした建築史。94年より日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)の団長、95 年 よりフエ・ユネスコ会議国際専門委員を務め、現地復興の国際的リーダーとして活動。98年には、JSA 団長としての活動に対し て、カンボジア王国より「サハメトレイ王国勲章」を受章。2001年、早稲田大学総合研究機構ユネスコ世界遺産研究所を設立し、 所長を務める。中
な か が わ川 武
たけし 様 東南アジアを代表する古都・フエの景観は、王宮都市・皇帝陵墓・祭祀施設といった数多くの建造物が、豊かな自然の中に点在し て形成されている。往時の配置場所の選定には、周囲に広がる丘陵や河川などの地形を巧みに利用した形跡を直感的に伺うこと が可能であったものの、これまで定性・定量の双方で実証することが難しく感じていた。GISの活用は、より広域の視野を遺跡群 に対して与えると同時に、取得データを属性情報のもと一元的な管理を可能にするため、我々の活動に還元される効果は大きい。ただ いているの だ と中沢 様は 説 明し て く だ さっ た 。 現地で の実 地 指 導を要請さ れ て い る当社の 飯 島 は ﹁ 現 地 サ ポート は シンガ ポール の現地法人か ら も 行い 、 グ ループ を挙 げ て支援い た し ま す。 私 た ちのサ ポ ー ト が 日 本と ベ ト ナ ム と の 国際協力を支 えていると 思 う と力が入り ま す ﹂ と 参 加 できることを 喜 ん でい た 。 ﹁日 本 で は 2010 年に平城遷都 1300 年を迎え ま す が 、 そ の記念事業の一環と し て ﹃ 大 極殿 ﹄ の復原が行わ れ て い ま す 。 これらの 復原技 術 や 研 究方法を学び つ つ 、 そ の技 術 を ﹁ フ エ の建造物群 ﹂ の 調査 ・ 復原に転用し て い くことが 、 私 た ちに 課 せられ た 使命で あ る と 考 えてい ま す ﹂ と中沢 様は 語る 。﹁ フ エ の建造 物群 ﹂ の 調査 ・ 復 原 は 、 情熱を持っ た 多く の 人々に よって行わ れ 、 一歩一歩確実に進ん で いる 。 こ のような 社 会 貢 献 事業に協力で き る ということ は 、 当 社に とって も 非常に晴れ が ま しいことである 。 尚 、 このプ ロ ジ ェ ク ト について は 、 今後も引 き 続 き レ ポート し て い く 。 次回の レ ポート は 2009年の夏頃に発表する予定にしている 。 写真 測 量もGPSも 、 建物の配置や部材の 寸法を正確に 測 る た め に使用し て い る手法で ある 。 しかし、 そこから得られるの は 、メーター モ ジュール の寸法 デ ー タ でしかない 。 中 沢 様 は ﹁ 正 確な寸法 デ ータが得られて 、 初 めて学 術 研 究 と してのス タ ー ト 台 に 立 つことができる の で す ﹂ と語る。 フ エ の建造物群が建築さ れ た 当時の ベ ト ナ ムは 、 日 本 と 同 じように 寸 法 の単位に ﹃ 尺 ﹄ や ﹃ 寸 ﹄ が使われてい た 。 だ が同 じ ﹃尺﹄ や ﹃寸﹄ でも日本と は 長さが異なってい る 。 このようなことも考慮に入れて、 測 定し た 数値を多角的に分析し 、 当時の寸法体系を解 明 することが 遺 跡 復 原 の た めに 必 要 だ っ た 。 寸法体系が明 らかになれ ば 、 失 わ れ た 建物の 柱の位置や長さなどが推定しやすくなる 。﹁ 非 常に基礎的で時間の掛か る 研 究 ですが 、 だ か らこそ 挑 戦 する 価 値 があるのです ﹂ と 中 沢 様 は研 究にかける熱い思いを語ってくれ た 。 2 0 0 8 年 10月 か ら 、 ユネス コ 世 界 遺産 研 究 所 様 と早稲田大学理工学 研 究所の取り組み は 、 3年間の産学共同プ ロ ジ ェ ク トとして新 た に始 動し た 。 こ の プ ロ ジェク ト は 、 当 社 や タ ー ニ ン グポイント 社 を は じめ 、 各 企 業 や村井先生な ど 他大学の先生 方 にも 協 力 してい 地道な作業で解明される フ エの建築モ ジュール 資料の一元化を目指し 動き始め た 新プ ロ ジェク ト ● 本 部 〒169-8555 新宿区大久保3-4-1 早稲田大学理工学部55号館S棟9階5号室 TEL.03-5286-3141 FAX.03-3204-5486 ● 設立年月日 2001年7月1日 ● h t t p : / / w w w . h e r i t a g e . w a s e d a . a c . j p / 早稲田大学総合研究機構ユネスコ世界遺産研究所 様 株式会社ソキア・トプコン 空間情報事業推進室 係長 飯島 淳 Profile 早稲田大学理工学部建築学科・専任助手、日本学術振興会・ 特別研究員(PD)を経て、2002年より、現職。「フエの建造物群」 の保存・修復に資する学術調査を進めている。1994年に行われた 1回目の現地調査から参加し、近年ではGPS・GISを研究方法に 導入、学術情報資産の保存・管理を行なっている。
「GPS や GIS の技術は日々進化している。
現地技術者が GPSを完璧に
使いこなせるようにしていきたい」
早稲田大学総合研究機構 ユネスコ世界遺産研究所 客員講師中
な か ざ わ沢 信
し ん い ち ろ う一郎
様 早稲田大学理工学研究所 客員講師 林 はやし 英ひであき昭 様 株式会社ソキア・トプコン 空間情報事業推進室 室長 岡本 和久 東京大学生産技術研究所 名誉教授 工学博士村
む ら い井 俊
し ゅ ん じ治
先生「建築学において、
写真測量は有効な調査手段
の一つ。今回の研究内容を、
是非とも学術発表へ繋げていただきたい。
」
取材後の11月中旬、ユネスコ世界遺産研究所は、村井先生を囲み今夏行った写真 測量について報告会を行った。 大瀧様より、ターゲットの作成から現地での調査方法、撮影写真の解析経過、使用 機材、調査を行ってみての課題、結果など一連の作業を報告。それに対して、村井先 生からのご指摘やご提案など、長時間にわたり議論を酌み交わすことになった。ま た、ご協力を仰いでいる過去の白黒写真を用いた解析に、明るい兆しが見えてきた ことをご報告いただいた。結果として、本プロジェクトにおいて写真測量が有効で あることが実証できつつあるようだ。 写真測量は、平面上の写真 から被写体の空間的な形 状を測定する技術 。2ヶ所 以上の異なる場所から撮 影した写真を使って、その 物体の三次元座標での位 置を特定する。(上)柱や梁 に「タ ー ゲ ッ ト」を 取 付 け て位置を明確にした上で 複数の場所から写真を撮 影する。(下)柱径を測定す るため帯状の「ターゲット」 を巻き付けている。寸法の 基 準 と な る「基 準 尺」も 同 画面で撮影する。 当地で伝統的な木造家屋 を建設している大工棟梁 の方々に模型の制作をお 願いしながら、その設計方 法の分析を進めています。 当地の独特な設計方法の 解明を通じて、王宮の建築 群の実測・測量調査へ役 立てたいと考えています。 株式会社ターニングポイント 代表取締役 石 い し い 井 重しげあき光 様山形測器社様の創業50周年
心よりお慶び申し上げます
当社のパートナー販売店でいらっしゃいます株式会社 山形測器社様が、2008年11月をもって創業50周年を迎えられました。 長年に渡り当社製品の販売とともに、地域に密着したサポートにてご尽力いただきましたことに、心より御礼申し上げます。 この誌面を持ちましてお祝い申し上げるとともに、今後の更なる発展を祈念いたします。 ❶:50周年という記念すべき祝賀会で挨拶の言葉を述べられた高橋薫社長。 ❷:会社の基礎を築かれた高橋豊会長。 ❸:当グループを代表して、伊藤社長からも祝辞を述べた。 ❹❺❻:鏡割りから、勇壮な和太鼓や山笠など、趣向がこ らされとても華やかな祝賀会であった。 ❼:記念祝賀会には大勢の方が参加された。 ❽:その他、多くの方々も祝辞 を述べられた。 創 業 5 0 周 年 記 念 祝 賀 会 の 模 様測量機販売一筋50年
測量機販売の会社として現・会長の髙橋豊様が山形測器店を開業されたのが昭和 33 年。創設の動機は、戦後日本の復興を握るのは国土開発 であり、その第一歩が測量であるとの考えからでした。この国に新幹線も高速道路もない頃、高度経済成長とそれに伴う開発ラッシュを見通し た先見性から、山形測器社様の歩みは始まりました。 昭和36年には県内第1号となる山形県知事修理許可を取得し、測量機の修理も開始。当時は修理講習会などの制度もなく、実際の機器の分解・ 組み立てを繰り返し、独学で修理の技術を習得されたそうです。昭和 39 年に自動レベル B2 が開発されると、その販売にも大いに貢献 。昭和 49 年 4月には測機舎(当時呼称)社長から表彰を受けられました。その時贈られた「測量機販売一筋に生きて悔い無し」と書かれた色紙は、現在も 社内の展示場に飾られています。 昭和 49 年 9月には念願だった本社社屋を建設、昭和 51年には株式会社化 。さらに昭和 55 年に建設業(機械器具設置工事)許可を、平成17年 には JSIMA 校正・検査事業者認定証を取得 。SOKKIAの大切なパートナーとして、いっそう確かな歩みを刻んでいます。 株式会社山形測器社様の歩み ● 本 社 〒990-0041 山形県山形市緑町2-11-10 TEL.023-633-1611 FAX.023-641-3315 ● 支店・営業所 酒田営業所、新庄営業所 株式会社 山形測器社 様1
st Day
2
nd Day
SOKKIA サービス技能コンテストを開催
The Right Skill is Our Pride
∼正しい技能は我らの誇り∼
❶ステージ1:開会式後にいきなり行われた最初の競技では、1人に1台ずつ自動レベル B21を配付。内部には部品が間違っ た状態に組み込まれていて、その誤りを探し出すというものでした。参加者皆様の分解組立の手際の良さ、修理知識の確か さに感心させられました。 ❷ステージ 2:全参加者が 3 班に分かれての挑戦 。トータルステーションの分解から、半田付け作 業を伴うケーブルの交換までを制限時間 40 分で行い、作業の熟練度や正確性を競っていただきました。アセンブル交換が 主流の昨今ではなかなか行われない技能ながら、正確な作業が光っていました。 ❸ステージ 3:2日目の朝食直後に実施 。スクリーン 上で矢継ぎ早に出題される、修理に関するクイズ全 20 問に回答する筆記テストでした。1 問の制限時間 はわずか 30 秒、一瞬でも逃したらアウトという中、頭 の回転と集中力を一気に高めるのに効果的でした。 ❹ステージ4:検査装置の取り扱いと検査の実技 。 防水・防塵試験から自動補正機構、光波距離計、測 角機構の検査まで全 7 項目に、それぞれ制限時間 5 分で取り組んでいただきました。普段はマニュアルを 見ながらと思われる数々の作業が短時間で手際よく 行われていく様には、目を見張るものがありました。 ❺❻:修理技術者には技術だけではなく、製品知識 や測量の知識も必要 。今回のコンテストでは、トー タルステーション進化の歴史、JSIMA 認定事業者制 度についての講義や、SRXのデモンストレーション、 水準測量の実習なども行われました。 ❼:コンテス ト優勝者、(株)東日精光の村上典弘様(写真右)。 おめでとうございます。 去る2008 年10月23日、24日の 2日間、ソキア研修所にてサービス技能コンテストが、全国のパートナー販売店様の修理技 術者 17 社 20 名様にお集まりいただき開催されました。私たち測量機メーカーにおいては、製品の開発・製造・販売だけで なく、アフターサービスもお客様の信頼を得る重要な業務であると考えております。この業務に従事されている皆様に日頃 培った技能を発揮し、誇りに感じていただきたいとの思いから、競技形式のコンテスト開催の運びとなったものです。4つの ステージに分けられた競技は、クイズ形式の筆記から実技まで多岐にわたるうえ、サービスマニュアルの参照が一切不可。 この厳しい条件のもと、総合的な修理の知識や技能を発揮していただきました。ご参加いただいた皆様それぞれに高い修 理技能を発揮され、日々の修理業務での研鑽をうかがい知ることができました。今後もますますのご活躍を期待いたしま す。SOKKIA 製品をお使いの皆様も、安心してお近くのパートナー販売店様へ修理・点検にお出しください。
劇 的 進 化 を 遂 げ たリモ ート キャッチャー わずか 420g の小型軽量ボディ* に、サーチ光送光部と Bluetooth® 無線機能 を搭載した「 RC-PR4」。ピンポールやポールとの組み合わせで、先例のない 自由で軽快なリモートコントロール観測を実現します。 *バッテリー BDC46B 含む ピン ポール 専 用 3 6 0 °スライドプリズ ム 360°スライドプリズム「ATP1S 」を新た にラインアップ。どの方向から見ても、視 準中心のズレを最小限に抑える独自の設 計を踏襲し、通常のプリズムと同等 の 測 距 精 度を実現しています。専用ピンポー ルをスライドし、ワンタッチロック機構で 任意の高さへ瞬時に固定 。プリズム高は 10cm までローダウンでき、ポール の 傾 きによる誤差を最小限に抑えることで、高 精度な観測をサポートします。 新 世代のリモートキャッチャーと 360°スライドプリズムが、 更に高 次 元のリモートコントロールを実現します。 リモートキャッチャー
RC-PR4
360°スライドプリズムATP1S
新 製 品 紹 介
N E W S U R V E Y I N G I N S T R U M E N T S / T O TA L S TAT I O N ATP1S RC-PR4 ポールタイプ N E W RC-PR4 ピンポールタイプ1 周波 GNSS 受信機
GSR1700 CSX
世界最小* のアンテナ一 体 型 GNSS 受信 機です。 *2008 年11月現在、当社調べ。 G N S S 受 信 機 が さらに 身 近 に 約 670g* のボディに、1周 波 GPS/GLONASS のアンテ ナと 受 信 機、連 続 使 用 約 8 時 間 の バッテリー、メモリー、Bluetooth 無線ポート×2 を搭載した GNSS 受信機です。マグネシウム合 金を採用したボディは耐環境性能や耐衝撃性を考慮した堅牢設計になっています。 *バッテリー BDC46B 含む S O K K I A ならではの 使 いやす さ 観測はワンボタンで開始出来ます。GNSS 受信機「GSR2700 ISX」で好評をいただいている、 音声ガイダンスや多彩な LED 表示を搭載 。観測しながらのバッテリー交換が可能なホットス ワップ機能を搭載し、SOKKIA ならではの使いやすさを満載しています。 S U R V E Y I N G I N S T R U M E N T S / G N S S レーザデジタルセオドライトLDT5
20
・LDT5
20S
セオドライトタイプとして、世界最 長のレーザ照射*600m を実現 。 *2008 年10 月現在、当社調べ 安 定した 高 出 力ビーム セオドライトタイプとして世界最長となる 600m 以上のレーザ照射を実現 。望遠鏡のピントが 合った位置でスポット径が最小となる「集光ビーム」と、推進工法などで使用する「平行ビーム」 の両方を照射可能、1台 2 役をこなします。平行ビームも 200m 以上の照射が可能です。レーザ 出力は1∼4.5mW まで多段階で調整でき、照射距離や現場環境にフレキシブルに対応します。 優 れ た 基 本 性 能 卓越したコード技術と先進のデジタル技術を駆使したアブソリュートエンコーダや、信頼の 2 軸 自動補正機構により、高精度な測角を実現しています。また、防水・防塵性能は JIS 規格 IP66 に 準拠し、粉塵や水をシャットアウトする堅牢設計。地下現場などでも安心してご使用いただけます。 S U R V E Y I N G I N S T R U M E N T S / L A S E R D I G I TA L T H E O D O L I T E S Windows CE を 搭 載 する 高 機 能 と、ク ラス 最 高 の 耐 環 境 性 能 を 兼 ね 備 え たト ー タルステーション「 SE T X 」が、財 団 法 人 日本 産 業 振 興 会 の 主 催 する 「2008 年度グッドデザイン賞 」を受 賞いたしました。 《 審査会からの評価コメント》 「測量機として、とてもバランスが取れたデザインである。屋外での使用に対する 細かい配慮の蓄積が感じられて、道具としての完成形に近いと思われる。非常に 高いスキルを感じさせる。」 2008 年度 グッドデザイン賞受賞 N E W N E W2009 ソキアレポート Vol .19 No.1 通巻第4 3 号/2008年1 月発行 発行/ (株) ソキア 事業企画部 株式会社ソ キ ア http://www.sokkia.co.jp 本社 : 神奈川県厚木市長谷260-63 〒243-0036 TEL 046-248-0068 (代表) FAX 046-247-6866 事業企画部 : TEL 046-248-4342 FAX 046-247-1731 ・ ソキアレポートと 実際の製品の色とは印刷の関係で多少異なる場合 があります。 ・ ソキアレポート 記載の製品名 ・ OS名 ・ アプリケーション 名等は各社の商標または登録商標です。 ソキアレポート Vol .20 No.1 通巻第4 7号/2009年 1 月発行 発行/ (株) ソキ ア ・トプ コ ン 広告宣伝課 ・ ソキアレポートと 実際の製品の色とは印刷の関係で多少異なる場合 があります。 ・ ソキアレポート 記載の製品名 ・ OS名 ・ アプリケーション 名等は各社の商標または登録商標です。 ・ Bluetooth ® は、 Bluetooth SIG,Inc. の登録商標です。 株式会 社 ソ キ ア ・ トプ コ ン http://www.sokkia.co.jp 神奈川県厚木市長谷260-63 〒243-0036 TEL 046-248-0068 (代表) FAX 046-247-6866