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大田区スポーツ推進計画の策定にあたって 区民の皆様が生涯を健やかに安心していきいきと暮らしていくために スポーツは 競技としての楽しみに加えて 健康や体力の保持増進 精神的充足など 日々の生活の中で大きな役割を果たしています 今回策定した大田区スポーツ推進計画 スポーツいきいきプランおおた は 大田

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大田区スポーツ推進計画の策定にあたって

区民の皆様が生涯を健やかに安心していきいきと暮らしていくために、スポーツは、 競技としての楽しみに加えて、健康や体力の保持増進、精神的充足など、日々の生活 の中で大きな役割を果たしています。 今回策定した大田区スポーツ推進計画「スポーツいきいきプランおおた」は、大田 区基本構想、大田区10か年基本計画「おおた未来プラン10年」を基に、国が平成 23年6月に制定したスポーツ基本法の趣旨を踏まえ、あらゆる世代のスポーツ推進 のための行動計画として位置づけるものです。 本計画では、「誰もがずっと元気にいきいき 地域の力で未来を築く スポーツ健康 都市おおた」を基本理念とし、「ライフステージに応じたスポーツの提供」「スポーツ を通じた地域力の向上」「スポーツ環境の整備」の三つの基本目標について、それぞれ 施策の方向を定めました。 大田区は、平成24年6月末に区の新たなスポーツの拠点となる大田区総合体育館 を開館し、この開館に合わせて「スポーツ健康都市宣言」を行います。また、平成 25年開催の第68回国民体育大会と第13回全国障害者スポーツ大会を一つの大会 とした「スポーツ祭東京2013」では、大田区が国体正式種目カヌースプリント競 技の会場となります。 このように大田区のスポーツが新たな時代を迎える中、本計画を着実に実施し、区 民の皆様とともに、積極的にスポーツを推進していきます。 最後に、本計画の策定にあたり、ご尽力をいただいた大田区スポーツ推進審議会の 委員の皆様をはじめ、貴重なご意見をいただきました皆様に心より感謝申し上げます。 平成24年3月 大田区教育委員会

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目 次

第1章 計画の概要 ... 1

1 策定の背景 ... 3

2 国や都の動向 ... 3

3 計画の位置づけ ... 4

4 計画の方針 ... 5

5 スポーツを取り巻く環境と意義・目的 ... 6

6 計画の期間 ... 7

7 計画の全体像 ... 7

第2章 大田区のスポーツの現状と課題... 9

1 調査実施の概要 ... 11

2 区民のスポーツ状況 ... 12

3 スポーツに関する意識 ... 18

4 区のスポーツ施設 ... 20

5 総合型地域スポーツクラブ・スポーツ団体の現状 ... 23

6 スポーツ推進委員 ... 27

7 将来に向けての課題 ... 28

第3章 計画の基本的な考え方... 31

1 計画の基本理念 ... 33

2 基本目標 ... 33

基本目標Ⅰ ライフステージに応じたスポーツの提供 ... 35

基本目標Ⅱ スポーツを通じた地域力の向上 ... 41

基本目標Ⅲ スポーツ環境の整備 ... 43

第4章 重点施策とその展開... 47

重点施策1 生涯スポーツ社会の促進 ... 50

重点施策2 総合型地域スポーツクラブの設立・運営支援 ... 55

重点施策3 指導者の育成 ... 56

重点施策4 スポーツ施設の整備充実 ... 57

第5章 計画の推進に向けて... 59

資料編 ... 63

1 主なスポーツ関連事業一覧 ... 65

2 区立のスポーツ施設 ... 71

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策定の背景

スポーツは、心身の健全な発達や維持など区民の生涯にわたって、様々な効用をもたらすだけで なく、地域の活性化や高齢化対策、健康の増進等、多くの役割が期待されます。 区は、平成20年10月に「大田区基本構想」を、平成21年3月には、この構想を実現するため の大田区10か年基本計画「おおた未来プラン10年」(以下「未来プラン」という)を策定し、次 のとおり個別目標を掲げています。

誰もが自分らしく、健康で生きがいをもって暮らせるまちをつくります

地域力を活かし、人に優しいまちを区民主体で実現します

大田区スポーツ推進計画(スポーツいきいきプランおおた)は、この目標をスポーツの面から実 現するため、区のスポーツ関連施策を体系化し、今後の区のスポーツ施策の方向性を示したもので す。 また、平成24年6月末に、区の新たなスポーツの拠点となる大田区総合体育館の開設に合わせ て、区は「スポーツ健康都市宣言」を区民の皆様とともに宣言します。社会生活においても重要な 一端を担うスポーツを、地域力を支えていく一つの力として、将来に向けたスポーツ活動の構築を 目指し、また、「国際都市おおた」としてスポーツ推進を国内外へ発信します。

国や都の動向

国は、昭和36年に制定した「スポーツ振興法」を、平成23年6月、新たに「スポーツ基本法」 に改定し、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは人々の権利であること」を明記しま した。この「スポーツ基本法」では、スポーツ立国の実現をめざし、国家戦略として、スポーツに 関する施策を総合的かつ計画的に推進する姿勢を打ち出すとともに、各地域の実情に即したスポー ツの推進に関する計画(スポーツ基本法第10条)を各地方自治体が策定に努めるよう明記されて います。

《基本理念》

社会の実現

幸福で豊かな生活を

営 む こ と が で き る

ス ポ ー ツ を 通 じ て

(スポーツいきいき

計画

大田区スポーツ推進

スポ

ーツ基本法

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東京都では、平成20年7月に策定した「東京都スポーツ振興基本計画」において、スポーツが 東京に変革をもたらす可能性に着目し、『都市づくりとスポーツ』という観点を新たな視野に入れ、 地域活性化および地域振興を行う上で、スポーツは欠くことのできない都市戦略の一つとして位置 づけております。そして、平成25年開催予定の第68回国民体育大会・第13回障害者スポーツ大 会(以下「スポーツ祭東京2013」という)では、総合優勝を目指し、継続的な競技力の向上を 目指しています。

計画の位置づけ

本計画は、未来プランを基に、区の関連計画や国、都の計画との整合を図り、あらゆる世代のス ポーツ推進のための行動計画として位置づけます。 大田区 区の主な関連計画 大田区基本構想 おおた健康プラン おおた未来プラン10年 大田区地域保健福祉計画 介護保険事業計画 障害福祉計画

大田区スポーツ推進計画

(スポーツいきいきプラン

おおた)

スポーツ基本法 スポーツ立国戦略 東京都スポーツ振興基本計画 国 東京都 おおた教育振興プラン 次世代育成支援行動計画 (おおたのびのび子育てプラン) 10年後の東京 連携・整合 連携・整合

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計画の方針

1 本計画を策定することによって、従来の施策をより充実し、体系化することで効率的な施策の 運営に取組みます。 2 大田区総合体育館を「国際都市おおた」としての視点も取り入れた新たなスポーツ拠点として 活用し、「するスポーツ」「みるスポーツ」を充実させる計画とします。 3 大田区の地域力を活かし、多様な担い手との連携や役割分担を進め、区民が地域でスポーツを 楽しみ、健康につなげていく仕組みを推進します。 4 本計画の策定による施策の推進により、区民のスポーツ参加、スポーツ意識の向上を促進し、 区民の「生涯にわたっていきいきと健やかな生活」の実現を目指していきます。

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スポーツを取り巻く環境と意義・目的

1.スポーツを取り巻く環境

○ 自由時間の増加や、健康づくりに対する意識の高まりなどを背景に、生涯スポーツへの関心が 高まっています。 ○ 一方で、子どもたちは戸外での遊びの機会が少なくなり、体力の低下や成長に必要な運動量の 不足が指摘されています。 ○ 働く世代は、仕事や子育てに追われる中、運動不足から肥満や生活習慣病の問題を抱えていま す。 ○ 団塊の世代といわれる多くの方々が仕事から離れ、余暇時間がスポーツ、レクリエーションに 向けられています。 ○ 団塊の世代の活力をスポーツを通じて、地域社会に還元する機会をつくることで、高齢者の生 きがいづくりや地域の活性化を図ることができます。 ○ 高齢者にとっては、健康維持のために体力にあった運動の機会の提供が必要になっています。 ○ 多様化したライフスタイルが展開される社会状況に対し、スポーツは、競技として楽しむだけ ではなく、区民の心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感の獲得など、 生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上で必要不可欠なものとなっています。 ○ スポーツは夢や希望、感動を共有し、人間として生きる元気の源になり、さらに地域のコミュ ニティ手段としての活用が期待されています。 ○ 地域で展開されるスポーツ活動は次代を担う青少年の健全育成や人と人との交流及び地域間の 交流を促進し、心身の健全な発達や仲間づくりなど、地域力の向上に寄与するとともに健康で 活力に満ちた長寿社会の実現に向けて果たす役割も大きいといえます。

2.本計画におけるスポーツの意義と目的

スポーツは、人格の形成、体力の向上、健康長寿の基礎となり、地域の活性化やまちづくり、ス ポーツ産業の広がりによる経済的効果など、明るく豊かで活力に満ちた社会を形成する上で欠かす ことのできないものです。また、国の「スポーツ立国戦略」においては、「スポーツは、世界の人々 に大きな感動や楽しみ、活力をもたらすものであり、言語や生活習慣の違いを超え、人類が協働し て発展させてきた世界共通文化の一つ」と表現されています。 本計画における「スポーツ」には、技能や能力を伸ばすことを目的とした競技スポーツだけでな く、ライフステージに合わせ、日常生活により身近なものとし、体力、健康の維持向上、介護予防 などを目的とした軽い運動、ストレスの解消や気晴らし、家族・友人・仲間との交流、地域の多様 な人との交流を目的としたレクリエーション等あらゆる身体活動を含めます。また、スポーツの観 戦や、スポーツ活動を支える指導者、スポーツボランティアの育成を含めた「する」「みる」「支え る」の観点から捉え、スポーツにチャレンジしやすい環境づくりを行います。

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計画の期間

本計画の実施期間は、平成24年度から平成28年度までの5年間とします。

計画の全体像

本計画の全体像は、以下の通りです。

第1章 計画の概要

1 策定の背景 2 国や都の動向 3 計画の位置づけ 4 計画の方針 5 スポーツを取り巻く環境と意義・目的 6 計画の期間 7 計画の全体像

第2章 大田区のスポーツの現状と課題

1 調査実施の概要 2 区民のスポーツ状況 3 スポーツに関する意識 4 区のスポーツ施設 5 総合型地域スポーツクラブ・スポーツ団体の 現状 6 スポーツ推進委員 7 将来に向けての課題 課題1 区民のスポーツ推進 課題2 みるスポーツの充実 課題3 地域スポーツの推進 課題4 指導者の育成 課題5 スポーツ施設の整備 課題6 スポーツに関する情報提供の充実

第3章 計画の基本的な考え方

1 計画の基本理念 2 基本目標 基本目標Ⅰ ライフステージに応じたスポーツの提供 基本目標Ⅱ スポーツを通じた地域力の向上 基本目標Ⅲ スポーツ環境の整備

第4章 重点施策とその展開

重点施策1 生涯スポーツ社会の促進 重点施策2 総合型地域スポーツクラブの設立・運営支援 重点施策3 指導者の育成 重点施策4 スポーツ施設の整備充実

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区では、本計画の策定に先立ち、区民のスポーツに関する実態を把握するため、平成23年5月 から6月にかけて区民の「スポーツに関する意識調査」を実施しました。本章では、区のスポーツ の現状について述べるとともに、意識調査の結果も踏まえ、将来における区民のスポーツのあり方 について課題を探り、今後の施策へ反映させていきます。

調査実施の概要

1.調査の目的

平成23年度に策定する「大田区スポーツ推進計画」の基礎資料とすることを目的に、「スポーツ に関する意識調査」を実施しました。(詳細は巻末資料編参照)

2.調査の内容

下記の12テーマの内容について調査を実施しました。 (1)健康・体力に関する意識 (2)運動やスポーツの実施状況 (3)スポーツ事業への参加状況 (4)スポーツ観戦 (5)運動やスポーツのクラブ・サークルへの 参加状況 (6)スポーツの指導者やスポーツボランティア (7)総合型地域スポーツクラブ (8)運動やスポーツに関する情報 (9)区立スポーツ施設等 (10)学校施設開放の利用状況 (11)今後のスポーツ施策の方向性 (12)東京国体

3.調査の設計と回収数

(1)調 査 地 域 大田区全域 (2)調 査 対 象 大田区内に居住する満20歳以上の男女個人 (3)標 本 数 2,000人 (4)抽 出 方 法 層化二段無作為抽出法 (5)調 査 方 法 郵送配布-郵送回収 (6)調 査 期 間 平成23年5月19日(木)~6月9日(木) (7)回 収 数 893人 (回収率 44.7%)

4.回答者の属性

(%) 18.1 10.6 15.5 20.0 20歳代 70歳以上 30歳代 無回答 (%) 52.1 46.1 男 性 女 性 (%) 39.8 32.4 大森地区 蒲田地区

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区民のスポーツ状況

1.区民の健康・体力に関する意識

■健康状態

健康状態は、『健康(計)』の割合が82.6%、『健康でない(計)』の割合が16.5%となっていま す。 35.6 47.0 12.4 4.1 0.8 n (893) (%) 健康 どちらかと いえば健康 あまり 健康でない 健康でない 無回答 『健康(計)』 『健康でない(計)』

■体力

体力は、『自信がない(計)』の割合は33.5%となっています。 8.8 57.2 26.9 6.6 0.4 n (893) (%) 自信がある 普通である 自信がないあまり 自信がない 無回答 『自信がない(計)』

■運動不足を感じるか

運動不足については、『感じる(計)』の割合は80.1%となっています。 47.7 32.4 13.8 5.5 0.7 n (893) (%) 感じる ある程度感じる あまり感じない 感じない 無回答 『感じる(計)』 『感じない(計)』 運動不足を感じるかは、『感じる(計)』の割合が8割と高く、多くの人が「運動が不足して いる」ことを認識しています。 健康状態については、『健康(計)』の割合が8割超と高く、体力については『自信がない(計)』 の割合は3割超と3人に1人が体力に自信がないと回答しています。

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2.区民のスポーツ実施状況

■運動やスポーツが好きか

運動やスポーツについては、『好き(計)』の割合は68.1%となっています。 30.6 37.5 27.3 2.6 2.0 n (893) (%) 好き どちらかと いえば好き あまり 好きでない 嫌い 無回答 『好き(計)』 『嫌い(計)』

■運動やスポーツの頻度

運動やスポーツをしている頻度は、「週に2回以上」と「週に1回以上」を合わせた『週に1回 以上』の割合は34.4%となっています。また、運動やスポーツを「ほとんどやらない」割合は51.0% となっています。  全 体 (893) 男性 (412) 女性 (465) 20歳代 (95) 30歳代 (138) 40歳代 (149) 50歳代 (157) 60歳代 (179) 70歳以上 (162) n 19.9 20.4 13.7 15.9 14.8 18.5 24.6 29.6 15.5 13.1 12.6 15.9 12.8 15.9 14.5 11.7 15.8 10.5 20.0 18.1 9.4 14.0 13.4 6.2 46.8 54.6 53.7 49.3 63.1 51.6 45.8 45.1 7.4 1.7 0.7 1.3 1.9 (%) 20.3 14.1 12.9 51.0 1.8 週に2回以上 週に1回 月に1~3回程度 ほとんどやらない 無回答 『週に1回以上』

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■(運動やスポーツは「ほとんどやらない」方)今後、運動やスポーツをしてみたいか

今後の運動やスポーツの実施意向は、「やってみたい」割合が76.9%、「やりたくない」割合は 21.8%となっています。 76.9 21.8 1.3 n (455) (%) やってみたい やりたくない 無回答 今後の運動やスポーツの実施意向は、「やってみたい」割合が7割台半ばと高くなっていま す。 運動やスポーツを『好き(計)』の割合は約7割と高いものの、運動やスポーツを『週に1 回以上実施している』割合は3割台半ばにとどまっています。特に20歳代と40歳代で2割 台と比較的低くなっています。

■(運動やスポーツを「やってみたい」方)今後やってみたい運動やスポーツ(上位10項目)

今後やってみたい運動やスポーツは、「ウォーキング」が53.1%と特に高く、「ヨガ・気功・太 極拳」と「水泳」が33.1%、「筋力トレーニング」が26.3%、「自転車・サイクリング」が25.7% などとなっています。 n=350    ウォーキング ヨガ・気功・太極拳 水泳 筋力トレーニング 自転車・サイクリング 登山・ハイキング ジョギング テニス 体操・ラジオ体操 ボウリング 53.1 33.1 33.1 26.3 25.7 22.3 20.0 17.7 15.1 13.4 0 10 20 30 40 50 60 (%) 上位10項目

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■(運動やスポーツを「している」方)現在している運動やスポーツ(上位10項目)

現在している運動やスポーツの種類は、「ウォーキング」が49.8%で特に高く、「筋力トレーニ ング」が19.2%、「自転車・サイクリング」が15.2%、「体操・ラジオ体操」が14.9%などとなっ ています。 n=422    ウォーキング 筋力トレーニング 自転車・サイクリング 体操・ラジオ体操 ジョギング ゴルフ 水泳 登山・ハイキング ヨガ・気功・太極拳 テニス 49.8 19.2 15.2 14.9 13.5 13.0 11.8 9.5 7.8 6.9 0 10 20 30 40 50 60 (%) 今後やってみたい運動やスポーツは、上位7項目までを身近な場所で、自分のペースででき る比較的軽い運動が占めています。また、現在している運動やスポーツでも、上位5項目は比 較的軽い運動となっています。どちらも健康づくりや体力の向上を目的とした軽い運動が多く なっています。 上位10項目

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3.区のスポーツ事業と参加状況

区では区民を対象としたスポーツ事業として体育協会への委託事業を含めて、区民スポーツ大会、 スポーツ教室、スポーツ奨励事業、区民スポーツまつり等の多様なスポーツ事業を実施しています。 (事業の詳細については、資料編をご覧ください) 事業への区民の参加状況等は以下のとおりです。

■過去1年間のスポーツ事業への参加経験

過去1年間にスポーツ事業への参加経験は、「参加したことがない」が86.2%となっています。 10.2 86.2 3.6 n (893) (%) 参加したことがある 参加したことがない 無回答

■今後参加したいスポーツの大会やイベント

今後参加したいスポーツの大会やイベントは、「健康づくりや体力の向上のための大会やイベン ト」が34.5%、「初心者を対象とした大会やイベント」が29.6%、「家族や友達と参加できる大会 やイベント」が27.5%となっています。 その他 特になし 無回答 地域住民と交流を深める大会やイベント いろいろな種目を楽しめる大会やイベント 有名スポーツ選手の講演やスポーツ教室 日頃の練習の成果を発揮できる大会やイベント n=893   健康づくりや体力の向上のための大会やイベント 初心者を対象とした大会やイベント 家族や友達と参加できる大会やイベント 34.5 29.6 27.5 15.5 12.1 11.5 8.3 1.7 26.8 5.5 0 10 20 30 40 (%) スポーツ事業への参加率は1割程度と低く、今後参加したいスポーツの大会やイベントも 「特になし」の割合が2割台半ばとなっています。大会やイベントの種類は、「健康づくりや 体力の向上のための大会やイベント」が3割台半ばと高くなっています。現在している・や ってみたい運動やスポーツの種類でも「健康づくりや体力の向上」を意識した種目が選ばれ ており、運動やスポーツの大きな目的になっているといえます。

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4.区民のスポーツの観戦状況

■過去1年間のスポーツ観戦の頻度

過去1年間のスポーツ観戦の頻度は、「ない」が68.5%となっています。

■区内の施設でのスポーツの観戦意向

区内の施設でのスポーツの観戦意向は、「はい(観戦したい)」が48.0%、「いいえ(観戦したく ない)」が47.9%とほぼ同じ割合となっています。

■(

「はい(観戦したい)

」と回答した方に)区内の施設で観戦したいスポーツ(上位10項目)

区内の施設で観戦したいスポーツは、「野球」が45.5%、「サッカー」が38.0%となっています。 8.8 13.4 5.2 68.5 4.0 n (893) (%) 1回 2回から4回 5回以上 ない 無回答 48.0 47.9 4.0 n (893) (%) はい いいえ 無回答 n=429   野球 サッカー アイススケート バレーボール テニス 水泳 陸上競技 ダンス プロレス(格闘技) バスケットボール 45.5 38.0 19.8 19.1 15.6 12.6 12.1 11.4 9.3 8.9 0 10 20 30 40 50 (%) 上位10項目 スポーツ観戦の頻度は、「ない」が約7割と高くなっています。ただし、区内の施設でのス

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スポーツに関する意識

1.スポーツに関する意識

■運動やスポーツ活動への満足度

運動やスポーツ活動への満足度は、『満足(計)』の割合が31.8%、『不満(計)』の割合が61.3% となっています。 9.5 22.3 36.1 25.2 6.9 n (893) (%) 満足 やや満足 やや不満 不満 無回答 『満足(計)』 『不満(計)』 運動やスポーツ活動への満足度は、現状に不満を感じている割合が6割超となっています。

■(運動やスポーツを「ほとんどやらない」と回答した方に)運動やスポーツをしない理由

運動やスポーツをしない理由は、「仕事や家事・育児などで忙しい」が43.1%、「きっかけや機 会がない」が38.0%となっています。 n=455   仕事や家事・育児などで忙しい きっかけや機会がない お金がかかる 場所や施設がない 体力がない 仲間がいない ケガや病気をしている 苦手、下手 嫌いまたは興味・関心がない スポーツに関する情報がない 指導者がいない その他 特に理由はない 無回答 43.1 38.0 19.3 15.2 14.9 14.9 12.5 12.5 9.2 6.4 3.7 4.0 5.5 6.4 0 10 20 30 40 50 (%)

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■(運動やスポーツを「している」と回答した方に)運動やスポーツをする理由

運動やスポーツをする理由は、「健康維持・体力の向上」が58.1%、「運動不足の解消」が44.8% となっています。 n=422   健康維持・体力の向上 運動不足の解消 ストレスの解消や気晴らし 身体を動かす楽しみ 友人・仲間との交流 生活を楽しく豊かにする 美容・ダイエット 技能や能力を伸ばすこと 気力や精神の鍛錬 家族と楽しい時間をつくる 地域の多様な人との交流 その他 無回答 58.1 44.8 33.6 22.7 22.0 18.2 17.8 7.8 6.9 4.0 3.6 1.9 6.2 0 10 20 30 40 50 60 70 (%) 運動やスポーツをしない理由は、「仕事や家事・育児などで忙しい」と「きっかけや機会が ない」の2つが大きな理由としてあげられています。 運動やスポーツをする理由は、「健康維持・体力の向上」が最も大きな理由となっており、 2番目は「運動不足の解消」となっています。

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区のスポーツ施設

1.区立のスポーツ施設

大田区では、公認野球場である大田スタジアムをはじめ、多摩川河川敷を活用して野球場やサッ カー場、テニスコート、陸上トラックを設置しているほか、堤防を利用してのジョギングコースも 整備し、多くの区民に利用されています。また、公園敷地を利用した野球場、サッカー場、プール など多くの屋外スポーツ施設があります。さらに、平和の森公園のフィールドアスレチックや平和 島ユースセンターのキャンプ場などレクリエーション施設も整備しています。 また、屋内施設として、大森スポーツセンターのほか、平成24年6月末に開館する大田区総合 体育館は2つのアリーナを有しているほか、5箇所の区民センター、10箇所の文化センターには 体育室を、平和島公園水泳場をはじめ4箇所にプールを設置しています。 (施設の詳細につきましては、資料編「区のスポーツ施設」を参照)

2.学校開放

区立小・中学校の施設を、学校教育に支障のない範囲で開放しています。 学校開放には、主に「地域開放」と「スポーツ開放」の2つがあります。「地域開放」は、区立 小・中学校の校庭、体育館等を区民や区内在勤・在学の方5名以上でつくる団体に開放します。「ス ポーツ開放」は、区立小学校31校(平成23年度現在)で日曜日に体育館を開放し、卓球やバドミ ントンなどを個人で楽しむ場としています。 <大田区総合体育館メインアリーナのイメージ図>

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3.大田区総合体育館の開設

平成24年6月末に(旧)大田区体育館を建替えた大田区総合体育館が開館します。本体育館は 2つのアリーナのほか、弓道場、体育室も備えた総合体育館として、「する」「みる」スポーツを基 本コンセプトに、トップアスリートによる競技の誘致など大田区の新たなスポーツの拠点として活 用していきます。 ■運動やスポーツをする場所 n=422   多摩川河川敷・土手 自宅 区内の公園・緑地 区内の民間スポーツ施設 区外のスポーツ施設 区民センターや文化センター 区立スポーツ施設 区立小中学校の校庭・体育館 ゆうゆうくらぶ(老人いこいの家) その他 無回答 26.5 21.3 21.3 17.3 14.2 9.2 8.3 6.9 1.4 26.8 2.8 0 5 10 15 20 25 30 (%) 運動やスポーツをする場所は、「多摩川河川敷・土手」が2割台半ば、「自宅」と「区内の公 園・緑地」が2割超と高くなっています。

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■区立スポーツ施設の利用経験 n=893   プール(平和島・萩中・東調布公園・ 矢口区民センター温水プール) 区立小中学校の校庭・体育館 フィールドアスレチック(平和の森公園) (旧)大田区体育館 大森スポーツセンター 野球場(区内公園・多摩川河川敷等) 大田区民プラザ 区民センター 文化センター テニスコート(区内公園・多摩川河川敷等) 大田文化の森 大田スタジアム サッカー・球技場 弓道・アーチェリー場 ゲートボール場(区内公園・多摩川河川敷等) 利用したことがない 無回答 39.9 13.8 11.9 9.4 9.2 9.2 9.0 8.5 7.1 6.4 5.9 4.9 1.7 0.4 0.3 40.5 4.4 0 10 20 30 40 50 (%) 区立のスポーツ施設の利用については、「プール」が約4割と特に高くなっています。一方、 「利用したことがない」は4割超となっています。

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総合型地域スポーツクラブ・スポーツ団体の現状

1.総合型地域スポーツクラブの現状

総合型地域スポーツクラブ(以下「地域スポーツクラブ」という)とは、地域の日常的なスポー ツの活動の場として、あらゆる年代層の人が参加でき、地域住民自らが主体となって運営するスポ ーツクラブのことです。〈別掲参照〉 東京都では平成14年に「東京スポーツビジョン」を策定し、平成27年までに都内に100のスポ ーツクラブ設立を目標に掲げています。 本区においても、平成14年に、NPO法人「地域総合スポーツ倶楽部・ピボットフット」が区 内公立学校施設等を利用して活動を始めたほか、平成23年3月に調布地区に、「田園調布グリーン コミュニティ」が設立されました。 2つの地域スポーツクラブの活動の現状は以下のとおりです。 名称 設立 会員数 活動種目 特定非営利活動法人 地域総合スポーツ倶楽部・ ピボットフット 平成14年12月 423人 チアリーディング、ダンス、バスケット ボール、テニス、健康体操、スピードミ ントン、サッカー、キッズビート等 田園調布 グリーンコミュニティ 平成23年3月 499人 野球、ソフトボール、サッカー、バレー ボール、ソフトテニス、バドミントン、 健康体操、親子リトミック、ノルディッ クウォーキング等

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「総合型地域スポーツクラブ」とは

身近な地域の場所(学校施設や公共のスポーツ施設など)を使って、「誰でも」「いつでも」 「世代を超えて」「好きなレベルで」「いろいろなスポーツを」楽しめる新しい地域コミュニティ が、総合型地域スポーツクラブです。

~ 総合型地域スポーツクラブの特徴 ~

○地域のみなさんのアイディアを基に、メンバー構成や実施する種目を自由に決めることができます。

地域の特色を活かし、みなさんのニーズに合ったクラブを創ることができます。 ○会費を集めて、参加者自身で自主運営していきます。 ○参加者のみなさんはクラブにおいて、運動・スポーツをする側だけでなく、指導する側、運営す る側といろいろな関わり方があります。 ○クラブに参加する人たちは、いろいろな目的を持っています。そのため、性別や世代を超えて、 クラブを中心に人と人とが豊かにつながり合うことができます。 ○運動・スポーツだけがクラブの活動ではなく、文化的な活動もできます。

囲碁や将棋をしたり、楽器を演奏して歌ったり、生け花などもできます。

~地域スポーツクラブのイメージ~

財団法人 日本体育協会 「総合型地域スポーツクラブ啓発リーフレットVol.2(平成19年3月発行)」参照 ≪プログラム(例)≫ ・卓 球 ・バレーボール ・バドミントン ・親子体操、健康体操 ・ウォーキング ・かけっこ教室 ・囲碁、将棋 ・生け花、茶道 など 好きな レベルで 世代を 超えて いろいろな スポーツを いつでも 誰でも

地域の ボランティアでも やろうかな クラブに行くと お友達に 会えるの 子供にとっても クラブは 大切な居場所ね 健康のためにも 運動は必要だな 体を動かす ことって 楽しいね いろいろな スポーツを 体験したいな

クラブには、

いろいろな目的を

もった人たちが

集まります!!

都道府県・市区町村の

教育・スポーツ関係団体の

支援・協力

文部科学省ホームページより抜粋

(29)

■「総合型地域スポーツクラブ」の認知度 ■「総合型地域スポーツクラブ」への加入意向 8.3 83.2 5.5 3.0 n (893) (%) 知っている 名前を聞いたことがある 知らない 無回答 『知っている(計)』 9.0 41.3 11.6 34.5 3.6 n (893) (%) 加入したい 条件が合えば加入したい 加入したくない わからない 無回答 『加入したい(計)』 「総合型地域スポーツクラブ」を『知っている(計)』の割合は1割程度と低いものの、『加 入したい(計)』の割合は5割を超えています。 地域スポーツクラブには、地域のスポーツ拠点として定着することにより、地域の人々の交流・ 連携を促進し、協働関係の醸成を通して地域を活性化し「地域力」の向上へとつなげていくという 大きな役割が期待されています。 大田区では、地域スポーツクラブの設立に向けた定期的な検討会をスポーツ推進委員協議会と連 携して実施し、諸関係機関への協力の働きかけ等も継続して行っており、今後、NPO等の民間の 起業者とも連携して、大森、調布、蒲田、糀谷・羽田の4つの地域へ複数のクラブの設立を目指し て支援していきます。

(30)

2.区内のスポーツ団体

(1)財団法人大田区体育協会

財団法人大田区体育協会(以下「体育協会」という)は、「大田区内における体育運動を振興 し、もって区民の心身の健全な発達と明るく豊かな生活の形成に寄与すること」を目的に設立さ れ、平成18年度からは、大森スポーツセンター、大田スタジアムの指定管理者として施設の管 理運営にもあたっています。 また、区からの受託事業として区民スポーツ大会や区民スポーツまつり、スポーツ教室、スポ ーツ奨励事業など数多くのイベントを実施しているほか、自主事業として、スポーツの育成事業、 大森スポーツセンターのトレーニング室を利用した各種のトレーニング教室も実施しています。 平成18年度からは、将来のアスリート養成、スポーツ祭東京2013に向けた選手育成を目的 にジュニア育成地域推進事業を東京都の委託事業として実施しています。このように、体育協会 は区民のスポーツ事業に関して大きな役割を果たしており、本計画を推進していくうえで、体育 協会との連携、協力関係は不可欠です。今後も区と一体となってスポーツ事業の充実に取組んで いきます。 なお、体育協会は公益財団法人への移行にあたり、平成25年4月の認可に向けて準備を進め ています。 (体育協会で実施している事業の詳細は資料編「主な事業及び実績」一覧を参照)

(2)スポーツ推進委員協議会

スポーツ推進委員とは、スポーツ基本法に基づきスポーツの実技指導及びスポーツに関する指 導・助言を行うことを任務とする区の非常勤職員です。日常、地域において、区民のスポーツに ついての理解を深め、スポーツ推進のための指導・助言を行い、教育委員会等が行うスポーツ事 業に協力をしています。 こうしたスポーツ推進委員の協議体が「スポーツ推進委員協議会」で、月1回の理事会、定例 会を行い、また、必要に応じて地区会、部会を開催し、各地区との連絡や意見・情報交換を行う ことで大田区全体のスポーツに関する状況の把握を行っています。 ※従来は、『体育指導委員』の名称であったものが、スポーツ基本法の制定により『スポー ツ推進委員』と変更されました。

(3)その他のスポーツ団体

大田区には、多様な種目にわたるスポーツ団体が数多く作られています。 現在、体育協会に登録されているスポーツ団体は48団体あり、区民スポーツ大会の主管団体 として活動しています。またスポーツ少年団は、競技スポーツだけでなく発育発達段階を考慮し たスポーツのほか、学習活動、野外活動、レクリエーション活動、文化活動等幅広い分野で青少 年の健全育成を目的に活動しています。

(31)

スポーツ推進委員

地域スポーツクラブの設立や運営、地域での主体的なスポーツ活動を支える存在として、スポー ツ推進委員は大変重要な役割が期待されています。 スポーツ推進委員は、スポーツ推進委員協議会が主催する「ビーチボール大会」や「ソフティテ ニス大会」でスポーツ指導にあたるとともに、各地域で行われるスポーツ活動の場でも実技の指導 を行っています。また、地域スポーツに関する各種の研修会や研究会に参加し、スポーツ指導者と しての研鑽を積んでいます。 また、スポーツ基本法の制定により、「教育委員会規則の定めるところによりスポーツの推進の ための事業の実施に係る連絡調整を行う」役割が新たに定められました。 ■運動やスポーツを振興するために必要な指導者 n=893   体力や運動能力に応じた指導ができる 健康・体力づくりのための指導ができる いつでも指導ができる スポーツ大会や教室の企画や運営ができる 競技力を向上するための指導ができる 小中学校の運動部活動を指導できる その他 わからない 特にない(指導者は必要ない) 無回答 59.1 58.6 16.8 15.2 13.1 11.5 1.6 10.9 4.7 4.4 0 10 20 30 40 50 60 70 (%) 区民が考える運動やスポーツを推進するために必要な指導者については、「体力や運動能力 に応じた指導ができる」と「健康・体力づくりのための指導ができる」が約6割と特に高くな っています。

(32)

将来に向けての課題

これまで示してきた区民のスポーツに係る実態と区のスポーツ施策の現状を踏まえ、今後取組む べきスポーツ施策の課題について以下のようにまとめました。

課題1.区民のスポーツ推進

自分自身では健康であると感じているものの、日ごろから運動不足を感じている割合も高くなっ ています。運動やスポーツの実施意向は比較的高いが、今後やってみたい運動やスポーツの種類は 自分のペースでできる比較的軽い運動が主なものとなっています。 平成24年度に開館する「大田区総合体育館」については、スポーツを楽しむための場所、健康 を維持するための場所としての期待が高く、誰もが気軽に参加できるスポーツの機会の増加やきっ かけづくりを進めていくことが求められています。

課題2.みるスポーツの充実

過去1年間のスポーツの観戦の頻度は「まったくない」が大半を占めているものの、区内の施設 でスポーツを観戦したいという意向は約半数となっています。区内の施設で観戦したいスポーツは、 野球、サッカーが2大種目となっています。また、「大田区総合体育館」に期待することの第3位 は、一流選手が参加する試合や大会(全国大会等)であり、みるスポーツの充実への期待が高まっ ています。 また、地域活性化のためにも、スポーツ競技人口の増加のためにも、国際大会や全国大会等の誘 致で本物をみて、ふれることにより、感動を共有したり、コミュニケーションの手段としてのスポ ーツの価値を創りだしていくことも必要です。 平成25年度に開催されるスポーツ祭東京2013では、大田区でカヌー競技が開催されます。 今後も多くの区民が、みて、応援して楽しむことにより、区のスポーツ推進や地域活性化に寄与 する試合や大会を誘致していくとともに、開催情報を区民に広く提供していくことが課題となって います。

課題3.地域スポーツの推進

大田区では、平成23年3月に、「田園調布グリーンコミュニティ」が2つ目の地域スポーツクラ ブとして設立されました。意識調査の結果では、地域スポーツクラブの認知度はまだ低いものの、 加入意向は比較的高くなっています。また、地域スポーツクラブへの加入をめぐっては、自宅から 近いことや利用料金が安いことが、2つの大きな加入条件とされています。 地域スポーツクラブの充実、加入方法やクラブの種類・種目などの情報提供を積極的に進めてい くことで、地域との協力関係を築いていくことが重要な課題となります。また、既存組織としてス ポーツの推進を支えてきた各団体との良好な連携、協働関係の構築、役割の理解と分担等が必要と なります。

(33)

さらに、質の高いスポーツ指導を提供するためにも、トップアスリートや企業のトップチームと 連携、協働していくことで、今後の地域スポーツクラブの普及発展につなげ、地域で気楽にトップ アスリートと交流することにより、さらなるスポーツ推進を図っていくことが必要です。また、ス ポーツ基本法で文部科学省が推進するスポーツコミュニティ推進事業では、地域スポーツクラブ、 スポーツ少年団、学校部活動、小学校体育授業等へのトップアスリートの指導者派遣事業が始まり、 大田区にある「地域総合スポーツ倶楽部ピボットフット」が拠点クラブとして選定され、取り組み が具体的に始まっています。地域でのスポーツ活動団体のネットワーク作りを行い、専門分野同士 での連携で広く区民にスポーツ情報を提供していくことが求められています。 大田区にはバスケットボール、卓球等、日本リーグで活動する実業団チームがあり、多くの現役 選手や選手経験者およびスポーツマネジメント経験者が在住しているとともに、民間施設も立地し ています。それらのスポーツ資源の活用を図りスポーツをさらに推進していく必要があります。

課題4.指導者の育成

スポーツ指導者としてスポーツ推進委員の果たす役割は大きいものの、その存在は区民に十分、 認知されていないのが現状です。また、求められるスポーツ指導者像は、体力や運動能力に応じた 指導ができること、健康・体力づくりのための指導ができる人材があげられています。さらに安全 にスポーツを提供できる環境(正しいスポーツ技術の習得・適正な指導者の配置等)づくりが求め られます。そのためにも適切な資格、指導経験者の育成強化と地域における一貫した指導体制の構 築が課題となります。 スポーツ推進委員を地域にとって身近なスポーツ指導者として認知させること、及びトップアス リートの有効活用を含め、求められているスポーツ指導者や地域スポーツクラブをマネジメントで きる人材を養成していくことが課題となっています。

課題5.スポーツ施設の整備

区立のスポーツ施設への満足度は必ずしも高いとは言えず、不満な点としては「スポーツ施設の 数の不足」が最も高くなっています。スポーツ施設への改善要望としては、身近な場所へのスポー ツ施設の増加や予約の取りやすさ、利用時間の適正な配分、施設の整備などの意見が多くあげられ ています。こうした区民の要望に対して、施設の改修、改善とともに運営方法の検討も行っていく ことが必要です。

課題6.スポーツに関する情報提供の充実

運動やスポーツに関する情報の入手方法は、大田区報から入手している区民が多く、施設の紹 介・利用案内やスポーツ教室情報、健康づくりなどの情報を知りたいという意見が多くなっていま す。

(34)
(35)

(36)
(37)

計画の基本理念

本計画は、スポーツ推進を通して、大田区の「基本構想」、「未来プラン」及び「大田区教育振興 プラン」で定める大田区の将来像の実現に向けた取組みを体系化するために策定したものです。 スポーツを取り巻く環境は、少子高齢化、情報化の進展と住民の連帯の希薄化といった社会的課 題と無関係ではありません。スポーツが将来的に果たしていくべき役割を考えていく上では、こう した社会が抱える問題を地域の課題として捉え、地域の課題を地域の中で解決する地域力を醸成し ていくという考え方のもとで、スポーツ活動を地域の活力向上、連携の強化に役立たせていくもの として位置づけていくことが必要です。 大田区におけるスポーツ推進のあり方については、こうした社会的環境との関連や区民の「意識 調査」から明らかになったスポーツ施策の現状における課題等も踏まえたうえで、その方向性を検 討していくことが大切です。 こうした観点から、本計画での基本理念を以下のとおり定め、さらに、その実現に向けた3つの 具体的な基本目標を立てることにより施策を体系化し実施していきます。

《基本理

念》

スポーツ健康都市おおた」

地域の力で未来を築く

誰もがずっと元気にいきいき

基本目標

この基本理念を具体的に実現していくために「ライフステージに応じたスポーツの提供」、「スポ ーツを通じた地域力の向上」、「スポーツ環境の整備」の3つの柱を基本目標として設定し、具体的 な課題に向けた施策の方向性を整理します。

(38)

スポーツ指導者を養成することで、 地域の主体的なスポーツ活動を促 進していきます。 スポーツを通じた地域づくりを推 進していきます。 地域スポーツクラブを拠点として、 新たな人間関係、地域コミュニティ を創造していきます。 スポーツを「する」「みる」「支える」 の3つの観点から捉えた施策を推 進していくことで、スポーツ活動を 促進していきます。 情報提供を充実させることで、施設 の利用、スポーツへの参加の促進を 図っていきます。 区民の年齢や健康状態に合わせた スポーツ活動の場を提供すること で、生涯にわたって健康を維持しス ポーツに親しめる環境をつくりま す。

誰もがずっと元気にいきいき 地域の力で未来を築く

スポーツ健康都市おおた

基本理念

目 標 施 策 施策の方向 子どもの体力向上 成人の健康保持 高齢者の健康と体力維持 障がい者のスポーツ推進 「する」スポーツの多様な展開 「みる」スポーツの提供 「支える」スポーツの推進 地域スポーツクラブの設立・運営支援 地域スポーツクラブ指導者の養成 スポーツ指導者の養成 スポーツ推進委員の活用 地域の主体的活動の支援 地域団体との連携 スポーツ指導者の地域への派遣 大田区総合体育館の運営 区立施設の整備・改修 民間施設との連携協働 施設設備の改善 施設の運営方法検討 学校施設の活用 効率的な情報の提供 Ⅰ ライフステージに応じたスポーツ の 提供 ① 生涯スポーツ社会の促進 ② する・みる・支える スポーツの推進 ① 総合型地域スポーツクラブ の設立・運営支援 Ⅱ スポーツを 通 じた 地域力の向上 ② 指導者の育成 ③ 地域スポーツの充実 ① スポーツ施設の整備充実 ③ 情報の発信 近くで自由にできるスポーツ施設 の整備を進めることでスポーツを 身近なものにしていきます。 Ⅲ スポーツ環境の整 備 ② 参加しやすい環境づくり 施設の設備等の改善により参加し やすい環境をつくることでスポー ツへの親しみを向上させていきま す。

(39)

基本目標Ⅰ

ライフステージに応じたスポーツの提供

社会における価値観が多様化している状況の中にあって、区民の生活意識や日常生活のあり方も 個人によって様々な態様があります。このことは、スポーツのあり方を考える場合についても同様 であり、区民のニーズに応じたスポーツの場を提供していくことが必要です。積極的にスポーツ参 加ができる環境を整備し、区民が自分にあったスポーツを継続的に実践することで、将来にわたっ て健康で健やかな生涯を過ごしていけるよう施策を進めていきます。

1.

「生涯スポーツ社会」の促進

本計画では「生涯スポーツ社会」を「子どもから高齢者まで、それぞれの身体状況に応じて、健 康、体力の維持向上を目的に、自分にあった運動やスポーツに親しむことで、生涯にわたってスポ ーツを楽しんでいくことができる社会」と捉え、施策の方向を定めていきます。

(1)子どもの体力向上

近年の社会環境は、子どもの健康、体力、栄養のバランスなど、さまざまな面に影響を与えてい ます。生涯スポーツを促進していくうえで、幼児期から小中学生へと身体の成長期における体力づ くりは、健康的で豊かな生活を築く上で大切な要素となります。 区は、子どもが参加できる各種のスポーツ大会やスポーツ教室を実施するとともに、体育協会で は自主事業として、「年少者スポーツ育成事業」、「ジュニア育成地域推進事業」を実施しています。 今後とも、地域スポーツクラブとの連携も通して子どもの体力向上策に取組んでいきます。 また、未来プランで定めた、「子ども〈小6男女〉の50m走における現状の男子8.96秒を25年 度には8.88秒、30年度に8.86秒、女子は、現状9.24秒を25年度に9.19秒、30年度に9.14秒 を目指す」目標値の達成に向け、日常生活の中で自然と体力を身に付けていくという視点に立ち施 策を進めていきます。 一方、子どもの心身にとっての貴重な成長の場である学校生活においても体力向上と健康づくり に努めていきます。 施策の方向

○ 幼児期から子どもの健康、体力の向上を目指した取組みを進めていくとともに、スポー

ツへの関心を高め、運動への参加意識を養う中で心身の健全な発達を促進していきます。

○ 体育協会及び地域スポーツクラブと連携を図りながら、スポーツ参加の機会を充実させ

効率的な事業を推進していきます。

○ 学校での部活動の充実や健康指導を強化し、児童・生徒一人ひとりの健康増進と体力の

向上を目指していきます。

○ 学校における体育・健康に関する指導は、児童・生徒の発達の段階を考慮して、学校の

(40)

(2)成人の健康保持

仕事や、家事、育児等に追われ、不規則な生活を余儀なくされている成人層にとって、日頃の運 動不足は生活習慣病やストレス等の問題を生じさせる原因となっています。 こうした世代の方々にとって、日常的にスポーツを行う機会を得ることが困難になっています。 スポーツへの必要性は感じているものの、時間や場所の問題で運動やスポーツが行えない状況があ ります。 このような成人層に対しては、いつでも、どこでも、手軽にできる身近な場所にスポーツ施設を 提供していくこと、参加しやすいスポーツの場を作っていくことがスポーツを促進していくうえで 重要な課題であり、これに対する施策を検討していきます。 施策の方向

○ ライフスタイルに応じて参加できるスポーツ事業のあり方について検討していきます。

○ 既存施設の運営方法、利用方法の改善に向けた検討を行うとともに、情報提供を積極的

に行うことで手軽に利用できるスポーツ環境の提供に取組んでいきます。

○ 地域の受け皿としての地域スポーツクラブを支援し、年間を通して多種多様で継続的な

スポーツ種目の提供を行っていきます。

(3)高齢者の健康と体力維持

近年における高齢者の健康志向は非常に高まりつつあり、本格的なスポーツから健康、体力の維 持向上、介護予防のための軽運動まで幅広く運動やスポーツが行われている実態があります。 こうした状況の中で、日常生活の身近な場所でできる運動やスポーツの機会の場は、参加者同士 の交流を生み出し、生きがいを得る貴重な場ともなります。また、将来に向けた健康、体力への不 安を抱えている方が体を動かすことで、介護予防や寝たきりの防止にもつなげていくことができま す。今後もより参加しやすい場の提供を通じて運動やスポーツ参加を促進していきます。 施策の方向

○ 高齢者を対象としたスポーツ事業の拡充を検討していきます。

○ 介護予防教室や公園、区民施設を利用した運動の場などを積極的に提供していきます。

○ 運動やスポーツをしたいという方々へ、

実施事業や場所の情報提供を積極的に行ってい

きます。

○ 地域スポーツクラブや関係団体及び地域医療機関と連携して、

安全に継続できるスポー

ツの場の提供を検討していきます。

(41)

(4)障がい者のスポーツ推進

近年、ノーマライゼーション社会の実現が求められるようになり、障がいのある方の社会活動の 範囲が広められつつあります。スポーツにおいても、従来のリハビリテーションの延長から、生涯 スポーツ、競技スポーツへの参加と障がい者のスポーツが拡大しています。障がい者も、障害の種 別、種類によってルールの一部を変えたり、用具を工夫することでスポーツを楽しむことができま す。 身体機能の維持向上とあわせて、健常者と一体となったスポーツ参加を推進していくことが、ノ ーマライゼーション社会の構築や障がい者の自立、社会参加に向けた大きな役割を果たすとの見地 から施策を検討していきます。 施策の方向

○ 障害の程度に応じた身体的活動の維持のための施策に取組んでいきます。

○ スポーツ施設のバリアフリー化を促進していきます。

○ 障がい者のスポーツ参加の機会を高めるため、スポーツ指導者の養成に取組んでいきま

す。

○ 障がい者のためのスポーツ教室の拡充に向けて取組んでいきます。

○ 健常者と障がい者が一緒に活動できるスポーツやイベント等を検討していきます。

(42)

2.

「する」スポーツの多様な展開

「する」スポーツを、生活を豊かにしようとする「生活スポーツ」と高レベルの競技会を目指す 「競技力向上スポーツ」という2つの面から捉え、幅広いスポーツメニューを検討し、区民のスポ ーツ参加の機会を充実させることにより、スポーツの実施率向上や満足度を高めていきます。また、 未来プランで目標としている、区民のスポーツ実施率(週1回以上スポーツ活動をしている割合を 25年度に45%、30年度に50%とする)の数値目標実現に向けた取組みを行っていきます。スポ ーツは、年間通して継続的に行うことにより、体力の維持、向上・健康維持管理・競技力向上が成 されるので、継続できるスポーツ環境の創出を検討していきます。 一方において、スポーツの才能に恵まれた青少年を積極的に支援し、将来のアスリートの養成を 視野に入れ、大田区からトップアスリートとなる選手の輩出を目指して、若年層の競技力の強化を 図っていく事業展開についても検討していきます。 施策の方向

○ スポーツへの参加機会を拡充していきます。

気軽に一人でも参加できる運動の場づくりに取組んでいきます。 また、区民を対象としたメインの競技会である区民スポーツ大会への参加を促進することで、 スポーツへの積極的な参加意欲を高め、体力の維持向上だけでなく、心身の健全な発展等、スポー ツのもつ効用を高めていきます。 さらに、スポーツを学習することで、日常生活への充実感をもたらすとともに、競技スポーツへ の参加にも結びつけていけるように、スポーツ大会、スポーツ教室、スポーツまつり等のスポーツ 参加事業を充実させていきます。

○ 大田区総合体育館を新たな大田区のスポーツの拠点として多様な活用を図っていきます。

〇 民間施設と協働し、施設を有効活用できる方策を検討していきます。

○ アスリート養成に向けた取組みを進めていきます。

体育協会の事業として、平成18年度より選手育成を目的に「ジュニア育成地域推進事業」とし て、15種目の競技について強化練習や競技会を行っています。トップアスリートや指導経験者と の連携を含め、将来のアスリート養成という見地から、選手育成に向けた事業について、体育協会 や地域スポーツクラブとも連携し検討を進めていきます。

○ 水辺のスポーツの普及を推進していきます。

平成25年度に開催されるスポーツ祭東京2013において、カヌー競技(スプリント)が大田区 の京浜南運河で実施されます。このことは、水辺に囲まれた大田区の立地を活かした、カヌー、ボ ートやビーチスポーツ等の水辺のスポーツの普及に向けた大きな契機となります。国体開催の経験、 実績を将来にわたって活かしていくための施策の取組みについて、関係団体とも協議し検討してい きます。

(43)

3.

「みる」スポーツの提供

スポーツのもつ意義や効用は多様にわたります。自ら主体となって行うだけでなく、競技者が行 うスポーツを観戦することも、スポーツと人との係わりの一面です。特に一流の競技者が行う高度 な技術を実戦の場として直接観戦することは、みる楽しさにとどまらず、スポーツへの関心、理解 を深め、スポーツ参加の契機ともなる役割を果たしていくものです。また、その地域で身近に夢と 感動を共有できる場は、コミュニティづくりや地域活性化のためにも大切なこととなります。 区民のスポーツに関する「意識調査」ではスポーツ観戦について、48%の方が区内の施設での スポーツ観戦の意向を示しています。 こうした状況にあって、観客収容機能を有する、大田スタジアム、大森スポーツセンター、平成 24年6月末に開館する大田区総合体育館を軸として、トッププレーヤーによる競技の誘致等、「み る」スポーツや「応援するスポーツ」への取組みを積極的に推進していきます。 また、大田区は羽田空港を有し、その国際化により、広く世界の玄関口として国際都市を目指す 区でもあります。こうした地勢を活かした国際試合の誘致などにも取組んでいきたいと考えていま す。 さらに、平成25年にスポーツ祭東京2013が東京都全域を舞台にして開催されます。大田区で は、10月4日~7日に京浜南運河(京浜島のつばさ公園と羽田空港の間の直線の水路)を会場と してカヌー競技(スプリント)が行われます。 また、本大会に先立ち、リハーサル大会としてカヌーの関東ブロック大会を始め、デモンストレ ーションとしてのスポーツ行事等、多様な事業が展開される予定です。 カヌーという、普段はあまり接することのない種目のトッププレーヤーによる競技を直接観戦で きる機会であり、その他の関連競技も含め、多くの区民が観戦できるよう良好な会場作りを行うと ともに情報の提供を行っていきます。 施策の方向

○ 大田区総合体育館の活用を図っていきます。

メイン、サブの二つのアリーナを有し、メインアリーナには約4,000名の観客収容設備を有して おり、トップレベルの試合や大会の誘致を関係団体に働きかけていくとともに、地元チームへの応 援、支援の輪を通して地域の活性化へとつなげていきたいと考えています。また、世界への玄関口 である羽田空港という国際交流拠点を近隣に控えた取組みとして、国際試合や集客が見込まれる全 国大会での利用も図っていきます。

○ 大田スタジアムの活用を図っていきます。

大田スタジアムはメインスタンド882人、内野スタンド2,456人、外野スタンド1,000人の収 容人員をもつ人工芝の公認野球場であり、プロ野球教育リーグの試合や全国高等学校野球選手権の 東京都予選や社会人野球の会場としても使用されています。今後も指定管理者とも協議し、みる楽 しさが味わえる競技の誘致に取組んでいきます。

(44)

○ スポーツ祭東京2013カヌー競技の開催

大田区で、カヌー競技の本大会、リハーサル大会、その他の種々のデモンストレーション行事が 行われます。カヌー競技を良好な環境で観戦ができるよう設備を設置し、競技情報についても積極 的に提供を行っていきます。

4.

「支える」スポーツの推進

スポーツは、「する」「みる」といった活動だけではなく、一方においてスポーツを親しみのある ものとして継続的に発展させていくために、スポーツ活動を「支える」力を育てていくことが大切 です。 「支える」力にとって大事な要素となるのは、区民のスポーツへの参加意欲を高めていくことは もとより、指導者や、スポーツイベントの企画・運営への協力者の存在が不可欠です。そのために は、地域における人や団体の連携、協力関係の構築、また、地域スポーツクラブの活動を促進して いくことが必要です。指導者の養成、スポーツボランティアの育成等にも積極的に取組んでいかな ければなりません。さらに、トップチームやトップアスリートの活動、養成等を地域の中で支援し、 交流していくことで、専門的技量を有する人をスポーツ指導者やイベント等の運営協力者として地 域で活用していくことに結び付けていくことも検討していく必要があります。 また、区の「地域力応援基金助成事業」(※)の周知を図っていくことで、地域の団体のスポー ツ活動を活性化していくことにも努めていきます。 こうしたスポーツへの関心や参加、協力意識の向上を図っていくための社会環境を整備し、スポ ーツ活動を地域で支えていく力やお互い支えあう力を醸成してしていく仕組みづくりが必要とい えます。 施策の方向

○ 区民のスポーツへの定着を図っていくため、地域団体、地域スポーツクラブ、体育協会

等の協力体制を築いていきます。

○ スポーツ指導者を育成し、スポーツボランティア制度を導入することでスポーツ活動を

促進し、スポーツを支える力を養成していきます。

○ 官民協働でスポーツ推進を支えるための補助金の活用等、活動資金を確保していく方法

の検討を行います。

○ スポーツに関する顕彰を検討していきます。

※地域力応援基金助成事業 区や事業者の皆様から頂いた寄付金を原資として実施している事業であり、区民を対象として公益性が 認められ、区民参加により広く社会貢献につながる非営利事業を対象としており「スポーツの推進を図る 活動」も対象となっています。

(45)

基本目標Ⅱ

スポーツを通じた地域力の向上

地域における区民や諸団体の連携や協働が希薄になりつつある社会の中にあって、人と人との交 流、地域の団体と人とのつながりを深めることで、地域活動を活性化していくことが求められてい ます。地域における主体的な活動が促進されることで、地域が抱える課題を地域で解決できるよう な仕組みづくりを行っていくとの観点に立って、スポーツの推進が地域を活性化し地域力の向上に 資するものとなるような取組みを行っていきます。

1.総合型地域スポーツクラブの設立・運営支援

総合型地域スポーツクラブ(以下「地域スポーツクラブ」という)とは、地域の誰もが参加でき る地域住民の主体的取組みにより運営されるスポーツクラブのことであり、その活動を推進するこ とで地域のコミュニティの拠点となる役割を有するものです。 区は、地域スポーツクラブの創設支援を行っていくことで、地域スポーツクラブの設立に向けた 取組みを進めていきます。 施策の方向

○ 大森、調布、蒲田、糀谷・羽田の4つの地域における地域スポーツクラブの設立に

向けた支援を行っていきます。

○ 設立支援のための「地域スポーツクラブ支援要綱」を制定します。

○ 設立された地域スポーツクラブのマネジメントや運営を支援していきます。

○ 地域スポーツクラブ指導者の養成講座の充実を図っていきます。

2.指導者の育成

地域で主体的に行われるスポーツ活動や健康づくり活動のため、スポーツ指導者を養成すること で、地域のスポーツを支えていく人材を確保し、地域におけるスポーツの積極的な展開を促進する とともに、安全で効果的に運動やスポーツが実施できるよう地域医療機関とも連携し取組んでいき ます。 施策の方向

○ スポーツの種目に応じたスポーツ指導者を養成していきます。

○ スポーツ指導者の登録、派遣の制度を検討していきます。

(46)

3.地域スポーツの充実

情報技術の急速な発展は、人と人とが直接的に触れ合うことなく迅速な意思の伝達を可能にし、 また情報を得ることもできるため、人と人との直接的なコミュニケーションが希薄になってきてい ます。 一方、スポーツは直接的に人同士が触れ合い、同じ目標を持って、支え合い、あるいは教え合う 中で協力関係が築かれていくとともに、直接的なコミュニケーションがつくられていくという効用 があります。こうしたスポーツを地域の中で定着させることで、地域における団体や人を通しての つながりを強め、地域を活性化し、地域力の向上に結び付けていく施策を講じていくことが必要で あると考えます。 施策の方向

○ 地域スポーツクラブを軸に他のスポーツ団体、サークル等とも連携し、ネットワークづ

くりを検討していくことで地域の主体的な活動を促進し、スポーツへの参加意識の向上

を図り、スポーツを通じての地域力の向上を目指していきます。

○ 身近な場所でスポーツができるよう、区の施設や区立学校施設を利用しやすいものにす

るための運営方法の検討を行っていきます。

○ スポーツ指導者を地域に派遣し、スポーツ活動を促進していきます。

○ 種々様々なスポーツイベントを実施していくことで、運動の成果を発表できる場づくり

を行っていきます。

○ スポーツに関する情報を積極的に提供していきます。

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