Oracle Application Server 10g R3
新機能概要
オラクル・ホワイト・ペーパー
Oracle Application Server 10g R3
新機能概要
1.0 概要 ... 4
2.0 標準対応: J2EEインフラストラクチャ ... 5
2.1 プレゼンテーション層: Java Server PagesおよびJavaServer Faces... 6
2.2 ビジネス層: Enterprise Java Beans... 7
2.2.1 EJB 2.1 ... 7
2.2.2 EJB 3.0 ... 8
2.3 永続性: TopLink ... 9
2.3.1 Oracle TopLink 10.1.3... 9
2.3.2 EJB 3.0 Persistence... 9
2.3.3 オブジェクト/XML ... 10
2.4 データ・ソースおよびトランザクション ... 10
2.4.1 データ・ソース ... 10
2.4.2 トランザクション ... 11
2.5 Java 2 Connector Architecture... 11
2.6 セキュリティ... 11
2.6.1 コアとなるコンテナ ... 11
2.6.2 認証、整合性および機密保護のためのWS-Security... 12
2.7 ジョブ・スケジューラ... 13
2.8 クラス・ロード処理... 13
2.9 オープン・ソースの実行時の統合 ... 13
3.0 開発ツール ... 14
3.1 Oracle JDeveloper 10.1.3 ... 14
3.1.1 コアIDE ... 14
3.1.2 Javaコーディングおよびリファクタリング ... 14
3.1.3 J2SE 5.0 のサポート... 15
3.1.4 J2EE 1.4 のサポート... 15
3.1.5 JavaServer Facesの開発... 15
3.1.6 オープン・ソースの設計時統合 ... 16
3.1.7 Oracle Application Development Framework ... 16
3.2 Eclipse ... 16
3.3 コマンドライン・ツールおよびスクリプティング ... 16
4.0 Oracle Enterprise Messaging Service ... 17
4.1 サービスの質... 17
4.2 エンタープライズ・メッセージの統合 ... 17
4.3 ストア・アンド・フォワード ... 18
5.0 Oracle Business Rules ... 18
6.0 Web Services... 18
6.1 J2EE 1.4 Webサービス ... 19
6.2 Web Services Metadata: アノテーション・ベースのWebサービス 19
6.3 Web Services Interoperability(WS-I)... 20
6.4 Web Services Reliable Messaging... 20
6.7 REST Webサービス ... 21
6.8 Oracle Application Server Service Registry... 22
7.0 Application Server Control... 22
7.1 軽量アーキテクチャ... 23
7.2 業界標準に準拠した管理 ... 23
7.3 リモート管理... 24
7.4 ロール・ベースの管理... 24
7.5 トポロジおよびグループ管理 ... 25
8.0 高可用性と操作特性 ... 25
8.1 状態のレプリケーション ... 26
8.2 オンライン操作... 26
8.3 大規模な分散トポロジ... 27
8.4 ローリング・アップグレード ... 28
8.5 相互運用可能な統合トポロジ ... 28
9.0 結論 ... 30
Oracle Application Server 10g R3
新機能概要
1.0 概要
Oracle Application Server 10g Release 3(10.1.3)は、Oracle Fusion Middleware の基 盤となるコア・サービス指向アーキテクチャ・プラットフォームの最新リリース で、サービス指向アーキテクチャをデプロイする企業に、標準ベースのミッショ ン・クリティカルなプラットフォームを提供します。
Oracle Application Server 10g R3 は、 Oracle Fusion Middleware で提供される サービス指向アーキテクチャ機能の最新 リリースです。
Oracle Application Server 10g R3 には、このホワイト・ペーパーで説明するコアと なる基幹業務アプリケーション・サーバーをはじめ、広範囲にわたる Oracle Fusion Middleware プラットフォームの主要コンポーネントが含まれています。主要コン ポーネントには、Oracle Business Rules、Oracle BPEL Process Manager、Oracle Web Services Manager、Oracle Enterprise Service Bus、Oracle Identity Management、Oracle Application Server Service Registry などがあります。
図 1 に、Oracle Fusion Middleware の概要を示します。
図 1: Oracle Fusion Middleware
この基本インフラストラクチャの成功の要は、サービス指向アーキテクチャの主 要な標準に対する比類ないサポート機能です。これらの標準には、Java 2 Enterprise Edition (J2EE)1.4 コンポーネント・モデルと Web サービスがあります。このイ ンフラストラクチャの基盤となる Enterprise Application Server エンジンは、Oracle
パフォーマンスとコスト効率において引き続き業界ベンチマークでトップの成績 を収めています。
Oracle Application Server 10g R3 の推進力になっているのは、次の 6 つの設計テー マです。 1. サービス指向アーキテクチャ向けの移植可能で相互運用可能な基盤を使用で きるようにする J2EE 1.4 標準の大規模なサポート。 2. 新しいアプリケーションおよび異機種バックエンド・インフラストラクチャ に接続するアプリケーションを対象に業界トップのパフォーマンス、信頼性、 可用性、スケーラビリティを達成するインフラストラクチャ機能の強化
Oracle Application Server 10g R3 の新機 能 • J2EE 1.4 に対する包括的サポート • Web Services に対するサポートの強 化 • メッセージ交換、トランザクション管 理およびセキュリティ機能の強化 • Web Services Registry の拡張 • クラスタリングおよびのグリッド・コ
ンピューティング機能の拡張 • システムの監視機能と管理機能の拡
張
• 標準(EJB 3.0、Java Server Faces、 J2EE 1.4、Java 1.5)に対するサポー トの拡張
• 新しい New Business Rules Engine • ESB、BPEL Process Manager、Web
Services Manager、Identity Management を対象とした拡張機能 3. 単一ノードから大規模な分散デプロイメントへ管理対象を拡大するように設 計された運用機能と管理機能の簡素化 4. 粗結合されたサービス指向アプリケーションを支える、次世代の企業向け Web サービスのプログラミングおよび管理インフラストラクチャの大規模な 導入 5. 次世代の技術進歩を提供することで実現するミドルウェア・インフラストラ クチャの革新。これらの技術進歩には、Java Platform Enterprise Edition 5.0 か らの Enterprise Java Beans 3.0 の早期サポート、JavaServer Faces、サービス指向 アプリケーション開発を対象としたネイティブなビジネス・ルール・エンジ ンやオブジェクトから XML へのツールなどがあります。
6. この実行時アーキテクチャ上における Oracle Fusion Middleware の高度なコン ポーネントの大規模な統合。これらのコンポーネントには、Oracle Business Rules、Oracle BPEL Process Manager、Oracle Web Services Manager、Oracle Enterprise Service Bus、Oracle Identity Management、Oracle Application Server Service Registry などがあります。
Oracle Application Server 10g R3 の設計テーマ全体に浸透している根本的な考え方 は、ミッション・クリティカルなアプリケーションをデプロイするための業界で 最も強固なインフラストラクチャとしての伝統を守りつつ、異機種ミドルウェ ア・インフラストラクチャ内の環境を簡素化しオープンで使いやすくするという ものです。
2.0 標準対応: J2EE インフラストラクチャ
最大の生産性を得て、ミドルウェア・インフラストラクチャを使用する際のリス クを低減する鍵は、幅広い標準の導入です。Oracle Application Server 10g R3 は標 準ファイル・ベースの J2SE 5.0 準拠 Java 仮想マシン上で動作する、J2EE 1.4 に完 全に準拠したコンテナであると認証されており、JavaServer Pages(JSP)、Servlet、 Enterprise JavaBean(EJB)、Java Message Service、J2EE Connector Architecture、Web サービス、ならびにデプロイ、管理トランザクションおよびセキュリティのすべ ての基盤である J2EE サービスを完全にサポートします。表 1 に、Oracle Application Server 10g R3 でサポートされる主要な J2EE 1.4 標準お よび Web サービス標準を示します。
JavaServer Pages (JSP) 2.0
Servlets 2.4
Java Server Faces 1.1
Enterprise JavaBeans (EJB) 2.1
3.0 (JDK 5.0 が必要。サポートは、Enterprise
JavaBeans 3.0 Early Draft Review に基づく。)
Java Management Extensions (JMX) 1.2
J2EE Management 1.0 (JSR 77)
J2EE Application Deployment 1.1 (JSR 88)
JMX Remote Access API JSR-160
Java Transaction API (JTA) 1.0.1B
Java Transaction Service 1.0
Java Message Service (JMS) 1.1
Java Naming and Directory Interface 1.2
Java Mail 1.2
Java Database Connectivity (JDBC) 3.0
Java Authentication & Authorization Service 1.0
J2EE Connector Architecture 1.5
Enterprise Web Services 1.1 (JSR 921)
Web Services Metadata 1.0 (JSR 181)
Java API for XML-Based RPC (JAX-RPC) 1.1
SOAP with Attachments API for Java (SAAJ) 1.2
Java API for XML Processing (JAXP) 1.2
Java API for XML Binding 1.0
Java API for XML Registries (JAXR) 1.0.5
表 1: Oracle Application Server 10g R3 の標準対応
Oracle Application Server 10g R3 は、管理用の事前構成済コンソール、ルール管理 エンジン、メッセージ・ルーティング・サービスなどシステム固有の新しい機能 が大幅に追加されているにもかかわらず、システムのインストールに必要なディ スク容量は 60 MB と、前のリリースの特徴である軽量かつ小さなフットプリント をそのまま引き継いでいます。そのため、インストール時間が 20 分以内と短く、 組込み管理コンソールで容易に使用できます。Java 言語で書かれているため、 Linux、Solaris、HPUX、AIX、Windows NT/2000/2003 などの 32 ビットと 64 ビッ トの標準オペレーティング・システムおよびハードウェア・プラットフォームで 利用できます。
2.1
プレゼンテーション層: Java Server Pages および JavaServer
Faces
Oracle Application Server 10g R3 で包括的にサポートされるフレームワークは、 次のとおりです。
• Java Server Pages 2.0 • Servlet 2.4 • Java Server Faces
Oracle Application Server 10g R3 では、Sun 社の JavaServer Pages 仕様バージョン 2.0 に準拠した JSP トランスレータとランタイム・エンジンが提供されます。これら のトランスレータとランタイム・エンジンは、Servlet 2.4 準拠のランタイムと連動 します。
この基盤となるランタイム環境をベースに構築された Oracle Application Server 10g R3 は、JavaServer Faces(JSF)を包括的にサポートします。JavaServer Faces は、Web アプリケーション開発の生産性を高める新しい標準 Java フレームワーク で、Web ユーザー・インタフェースの開発にコンポーネント中心の手法を利用し てアプリケーション開発を簡素化します。 JSF のユーザー・インタフェースのコンポーネント技術で最も不可欠な側面の一 つは、プラグ可能なレンダリング機能です。JSF UI コンポーネントには、コンポー ネントを表示するクライアントのタイプに応じてレンダリングを行う機能があり ます。
オラクル社は、先頭に立って JavaServer Faces の導入に貢献してきました。Java Specification Requests 127 および 252 への取組みだけではなく、JavaServer Faces フ レームワークの導入をスムーズにするポピュラーなオープン・ソース・コミュニ ティ MyFaces にも積極的に参加しています。さらに、Eclipse コミュニティ内部で もオープン・ソースの JavaServer Faces のデザイン・タイム環境の構築を推進する ため活動しています。 さらに、これらの活動は、オラクル社のOracle JDeveloperに対する取組みにより補 完されています。この取組みにおいてオラクル社は、JSFデザイン・タイムに着手 し、ADF FacesというJSFコンポーネントの充実したファミリを開発しました。JSF の詳細とチュートリアルについては、http://otn.oracle.com/jsfを参照してください。
2.2
ビジネス層: Enterprise Java Beans
2.2.1 EJB
2.1
Oracle Application Server 10g R3 では、エンタープライズ・レベルの EJB 実装が EJB 2.1 へ完全準拠するようになり、タイマー、ステートレス EJB Web サービス、 EJB-QL 拡張機能など、EJB 2.1 で指定される新機能をサポートします。 エンタープライズ規模の EJB アプリケーションのデプロイとコンパイルを容易に するために、増分デプロイおよびコンパイルの分野で重要な作業が行われました。 開発者は、コマンドラインまたは提供された他の JSR 88 デプロイメント・ユーティ リティを使用して、逐次 EJB デプロイメントを行うこと、またはコンテナにより 生成されたコードの増分コンパイルをモジュール単位または一括で行うことがで きます。EJB の数が 800 以上の大きな EJB アプリケーションのデプロイ時間も、 大幅に減少されました。
Oracle Application Server 10g R3 で包括 的にサポートされる対象は、次のとおり です。
• Enterprise Java Beans 2.1 • Enterprise Java Beans 3.0 • 機能拡張された Message-Driven
Beans、JCA 1.5 のサポート、RMI、 ORMI およびセキュリティ機能 • JSR-88 スタイルのパッケージングお
よび Enterprise Beans のデプロイ
Oracle Application Server 10g R3 での EJB 実装には、J2CA 準拠のリソース・アダプ タを使用した MDB のメッセージング・プロバイダのサポート、イン・メモリーJMS プロバイダにおいてリモート EJB および JMS オブジェクトを検索する小さなフッ トプリントの完全にクローズされた oc4jclient.jar、OC4J クライアントおよび RMI クライアント間のトラフィックの暗号化を行う ORMI/SSL などが含まれます。 さらに重要なこととして、Oracle Application Server 10g R3 では、Oracle TopLink が デフォルトの永続性マネージャとして完全に統合されています。この統合は、 Entity EJB を使用して Container Managed Persistence(CMP)を実行するためです。
TopLink CMP への移行をサポートするために、シンプルな移行ユーティリティが 提供されます。
2.2.2 EJB
3.0
Oracle Application Server 10.1.3 では、EJB 3.0 仕様の早期サポートが設定済標準機 能として提供されます。EJB 3.0 では、EJB のプログラミング・モデルが大幅に簡 略化され、Java プラットフォーム対応の永続性モデルが標準化されます。Java 開 発者にとって、Oracle Application Server 10g R3 の EJB 3.0 実装は、EJB 3.0 の最終 決定仕様がサポートされる予定の本番リリースへの準備として、アプリケーショ ンの構築およびデプロイを通じた EJB 3.0 機能探索のチャンスとなります。 JSF によるプレゼンテーション層の場合と同様、オラクル社は業界に対しても自 社製品に対しても強い意識を持ち、次の 4 つの分野に取り組みながら次世代標準 の EJB3.0 を推進しています。 1. 更新頻度の高い EJB 3.0 が実装された業界初の商用 J2EE サーバーを提供 して、早期にこの重要な新しい開発の枠組みに対する意識を高める。 2. オラクル社の EJB 3.0 実装を Java EE 5.0 プラットフォームのリファレンス 実装として寄与して、J2EE ベンダーで幅広く導入されるようにする。オ ラクル社は、Java Community Process で EJB 3.0 のスペック・リードも務 めています。
3. EJB 3.0 リファレンス実装を、Sun 社の Sun Java System Application Server ソフトウェアのオープン・ソース実装である GlassFish プロジェクトに寄 与しています。 4. Eclipse での EJB 3.0 のパーシステンス・プロジェクトの先導役を務め、 EJB 3.0 アプリケーション開発時のオープン・ソースのデザイン・タイム を確保する。 オラクル社がこの投資を行うのは、JavaServer Facesとの取組み同様、この新しい プログラミング・モデルがJavaアプリケーション開発を根本から簡素化し、生産 性を大幅に向上させ、J2EEプラットフォームにエンタープライズ品質のアプリ ケーションを提供するために必要な金銭的、時間的投資が最終的に削減されると 確証するからです。EJB 3.0 の詳細およびチュートリアルについては、 http://otn.oracle.com/ejb3を参照してください。 図 2 に、オラクル社がお薦めする EJB 3.0 と JSF に基づいた新しいアプリケーショ ン開発モデルを示します。 図 2: JSF と EJB 3.0 開発モデル
2.3
永続性: TopLink
2.3.1 Oracle TopLink 10.1.3
Oracle TopLink は、Oracle Application Server 10g R3 インフラストラクチャに完全に 統合されています。Oracle TopLink は高度なオブジェクト永続性のオブジェクト変 換フレームワークで、開発とメンテナンスの労力を削減し、基幹業務アプリケー ション機能を向上させる開発ツールとランタイム機能を提供します。
Oracle TopLink は、Java 2 Enterprise Edition(J2EE)および Java アプリケーション・ アーキテクチャで広範囲に使用する設計がされています。
• リレーショナル − Java Database Connectivity(JDBC)ドライバを使用して アクセスするリレーショナル・データベースに対して Java オブジェクト のトランザクションを永続化させます。 • オブジェクト・リレーショナル − Oracle データベースなどのオブジェク ト・リレーショナル・データベースのストレージに最適化された専用の 構造化データ・ソース表現に対して、Java オブジェクトのトランザクショ ンを永続化させます。
• Enterprise Information Service(EIS) − J2EE Connector Architecture(J2CA) アダプタや任意の EIS レコード・タイプ(索引タイプ、マップ・タイプ、 XML など)によりアクセスする非リレーショナル・データ・ソースに対 して、Java オブジェクトのトランザクションを永続化させます。
Oracle Application Server 10g R3 では、 TopLink に次の新機能が追加されていま す。
• Container Managed Persistence • オブジェクト・リレーショナルおよび
オブジェクトと XML 間のマッピング • Virtual Private Database およびスト
アド関数のサポート • JMX ベースの管理 • 包括的な EJB 3.0 のサポート
• XML − Java オブジェクトと XML 文書間の非トランザクションの永続化 を伴わない変換を対象とします。この XML 文書は、XML Schema Document(XSD)ベースで Java Architecture for XML Binding(JAXB)を 使用します。
Oracle TopLink 10g R3 は、Oracle Application Server と緊密に統合され、CTS 1.4 準 拠の EJB CMP、JMX ベースの管理フレームワーク、標準ロギング・フレームワー クおよびセキュリティ・ポリシーをサポートします。Oracle TopLink 10g R3 は、 Oracle データベースを利用し、Virtual Private Database、XML DB XMLType、フラッ シュバック、ストアド関数をサポートします。Oracle TopLink には、TopLink Workbench、キャッシング、クラスタ化およびトランザクション領域の大幅な機能 拡張も含まれています。Oracle TopLink 10.1.3 は、Oracle Application Server 以外の アプリケーション・サーバーを継続して広範にサポートします。
2.3.2 EJB 3.0 Persistence
Oracle TopLink は、Oracle の EJB 3.0 永続化エンジンの基盤で、Java EE 5.0 プラッ トフォームを対象とした EJB 3.0 Persistence Reference Information(TopLink Essentials)のソースとなります。EJB 3.0 仕様では、従来の Entity Bean スタイルが Plain Old Java Object(POJO)をベースとする軽量永続性モデルで置き換えられ、 Java アプリケーション・データの永続化に必要な作業を大幅に簡素化します。 Oracle Application Server 10g R3 内での EJB 3.0 Persistence への移行をさらに容易に するのが、TopLink と EJB 3.0 間の密接な関連です。
2.3.3 オブジェクト/XML
Oracle TopLink 10.1.3 では、JAXB によるオブジェクトと XML 間のマッピングに 新しい重要な機能を導入しています。Oracle TopLink 10.1.3 では、既存 Java オブ ジェクトの XML へのマッピングなど、JAXB をはるかに上回るアプリケーション 開発が可能です。TopLink Workbench を使用すると、これらの Java オブジェクト を XML へマッピングしたり、カスタマイズすることができます。TopLink では、 オブジェクト・モデルの XML スキーマへのマップ方法を管理するオブジェクト・ リレーショナル機能と同等の機能が提供されるため、徹底した柔軟性も得られま す。 XML 機能に対する TopLink のオブジェクトの主なメリットの 1 つは、マッピング 情報は外部に格納されるため、Java クラスまたは XML スキーマに変更を加える 必要がないことです。そのため、開発者は複数のスキーマにドメイン・オブジェ クトをマップできます。基盤となるスキーマを変更した場合も、開発者はマッピ ング・メタデータを更新するだけで、ドメイン・クラスの変更は必要ありません。
2.4
データ・ソースおよびトランザクション
2.4.1 データ・ソース
Oracle Application Server 10g R3 では、データ・ソースの分野、特に基盤となるイ ンフラストラクチャの簡素化と強化に、継続的に多額の技術投資が行われていま す。オラクル社は、Oracle Database 9.2、10.1 および 10.2、Microsoft SQL Server、 DB2、Sybase、Informix など、Oracle Application Server で使用する Oracle データベー スおよびサード・パーティ製データベースの認証を継続して行っています。
Oracle Application Server 10g R3 での データ・ソース機能の拡張 • 管理データ・ソースおよび非管理デー タ・ソースの合理化 • 接続キャッシュの最適化 • Oracle Database 9.2、10.1、10.2 (RAC を含む)のサポート
簡素化について、Oracle Application Server 10g R3 ではデータ・ソースを次の 2 つ に分類し合理化を図ることに重点を置いています。
• 管理データ・ソース: 管理データ・ソースは、Oracle Containers for J2EE
で提供されるデータ・ソース実装で、JDBC ドライバまたはデータ・ソー スに対しラッパーの役割を果たします。Oracle Containers for J2EE は、管 理データ・ソースにグローバルなトランザクション管理、接続キャッシュ、 JMX による動的構成、エラー処理などを提供する、重要なシステム・イ ンフラストラクチャです。
• ネイティブ・データ・ソース: ネイティブ・データ・ソースは、オラクル
社や DataDirect 社などの JDBC ドライバのベンダーが提供するデータ・ ソース実装です。Oracle Containers for J2EE では、ネイティブ・データ・ ソースのラップは行いません。
インフラストラクチャの強化においては、Oracle Application Server 10g R3 のデー タ・ソースに新しい接続キャッシング・メカニズムが付属します。このメカニズ ムは、新しい Implicit Connection Cache 機能を Oracle Database 10g JDBC で利用し ます。新しい接続キャッシュにより得られるメリットの例を、次に示します。
• ドライバの独立性 • JDBC 3.0 標準準拠
• 接続キャッシュへの透過的アクセス • キャッシュ 1 つにつき複数のユーザーおよびパスワードの処理 • 接続の再利用および失効した接続のリフレッシュ • 属性ベースの接続検索 • 複数のキャッシュ対応の DataSource • 接続キャッシュ・コールバック・メカニズム • RAC Fast Connection Failover の統合サポート
Oracle Application Server 10g R3 のデータ・ソースは、JMX により動的に管理され るようになりました。したがって、データ・ソースで変更を行って、Oracle Containers for J2EE を再起動する必要はありません。
2.4.2 トランザクション
Oracle Application Server 10g R3 では、すべての XA 対応リソースをサポートする 中間層トランザクション・コーディネータの機能を拡張しています。これらのリ ソースには、Oracle データベースを始め、IBM DB2、Microsoft SQL Server および WebSphere MQ、Tibco、Sonic などの JMS プロバイダなどが含まれます。さらに、 ORMI では、Oracle Containers for J2EE プロセス間のすべてのトランザクション伝 播がサポートされ、OC4J インスタンスを分散トランザクションへ参加できるよう にします。
2.5
Java 2 Connector Architecture
EIS(Enterprise Information System)を使用するアプリケーション・インテグレー タに対する重要なアップグレードでは、Oracle Application Server 10g R3 で J2EE Connector Architecture リリース 1.5 の完全な実装を提供します。このアップグレー ドには、ライフサイクル管理、セキュリティ管理、作業単位管理、メッセージ・ インフローおよびトランザクション・インフローなど、システム・レベル契約の 完全なサポートが含まれます。J2CA 1.5 では、インバウンド・コミュニケーショ ンとアウトバウンド・コミュニケーションに新しく標準化されたアプローチが導 入されました。これにより外部 EIS はアクティビティをコンテナに戻したり、前 述のようにコンテナからの入力を取得できます。
2.6
セキュリティ
2.6.1 コアとなるコンテナ
Oracle Application Server 10g R3 では、企業のためのデプロイメントに適した新機 能に加え、J2EE 1.4 標準遵守の一環として、基本セキュリティ・インフラストラ クチャの様々な機能拡張を提供します。これには次が含まれます。
Oracle Application Server 10g R3 でのセ キュリティ機能の拡張 • Active Directory およびすべての LDAP ストアを対象とした固有サ ポート • セキュリティ・コンテキストの伝播 • JACC サポート • XMLDigSig、XMLEncryption、Security Tokens、SAML のサポートを含む包 括的な Web サービス・セキュリ ティ・インフラストラクチャ
• Active Directory や Sun Java System Application Server(旧称: iPlanet)など のサード・パーティ製 LDAP サーバーの固有サポート
• Oracle Containers for J2EE のインスタンス間のセキュリティ・コンテキス トの伝播(サブジェクトの伝播とも呼ばれる)
• JACC のサポート − この機能により、JSR-115(Java Authorization Contract for Containers)が実装されます。
• Oracle CoreID 10.1.2 のサポート
2.6.2 認証、整合性および機密保護のための WS-Security
Oracle Application Server 10g R3 では、認証、暗号化による機密保護、デジタル署 名による整合性チェックを行うための WS-Security が包括的に実装されます。その 詳細を次に説明します。
• XMLデジタル署名: メッセージ整合性は、デジタル署名を使用して、
SOAP メッセージに対し送信中に不正変更が加えられていないことを確 認します。Oracle Application Server は XML Digital Signatures を使用して メッセージ 整合性を確保します。
• XML暗号化: メッセージ機密保護は、暗号化を使用して SOAP メッセー
ジの部分を機密扱いします。Oracle Application Server は XML Encryption を使用してメッセージ機密保護を確保します。
• セキュリティ・トークン: メッセージ認証は、ID をメッセージと対応付
ける方法を提供します。たとえば、デジタル証明またはユーザー名トー クンです。Oracle Application Server は、メッセージ認証機能を提供するた めに WS-Security Security Tokens を使用します。
• SAML: WS-Security 内の認証メカニズムとしてのサポート SAML トーク ン・プロファイル。この機能により、ユーザーは業界標準に準拠した認 証を使用し、ID を標準の相互使用可能な方法で 1 つの Web サービスから 別の Web サービスに伝播できます。
図 3 に、Oracle Application Server Web Services の WS-Security 構成モデルを使用し て、Web サービスのエンドポイントから独立した WS Security の機能を構成する 方法を示します。
2.7
ジョブ・スケジューラ
Oracle Application Server 10g R3 には、Application Server の一部として新しいスケ ジューリング・エンジンが導入されています。Oracle Containers for J2EE Job Scheduler によって、J2EE クライアントは、Oracle Containers for J2EE(OC4J)で 実行する非同期の自律型バックグラウンド・ジョブを送信できます。このコンポー ネントの主な機能は、次のとおりです。
• 時間ベースおよびトリガー・ベースのジョブ • 失敗したジョブの自動再試行
• ジョブのブラックアウト画面
• Oracle Containers for J2EE ジョブ・スケジューラの監視と管理を行う Java Management Extensions(JMX)
• 構成可能な様々なシステム・メッセージ、エラー・メッセージ、警告メッセー ジのロギング
• ジョブの送信、管理、監視を行う API
• ジョブの送信と管理を対象とした API レベルの Java Transaction API(JTA)の サポート
2.8
クラス・ロード処理
Oracle Application Server 10g R3 では、クラス・ロードを処理するフレームワーク の設計に大幅な変更が加えられ、リソースを Oracle Application Server からデプロ イ済みアプリケーションに提供する方法を管理、構成するための柔軟なオプショ ンのセットを提供します。この新しいフレームワークに固有の概念は、共有ライ ブラリです。共有ライブラリはコード・ソースのセット(JAR ファイル)に相当 するため、クラス・ローダでアクセスできます。 クラス・ロードを処理する新しいフレームワークを導入すると、Oracle Application Server 自体が稼働時に依存する共有ライブラリと、アプリケーションでインス トールされ使用できる追加の共有ライブラリが明確に区別されます。この新しい フレームワークでは、顧客が実行時環境でサード・パーティ製品やオープン・ソー ス製品のテストと認証を行う場合の使い勝手が改善されています。
2.9
オープン・ソースの実行時の統合
Oracle Application Server 10g R3 では、 オラクル社は次のようなポピュラーな オープン・ソース・テクノロジの試験お よび認証を行いましたが、その例を次に 示します。 • Spring • Apache Struts • Apache Axis • Apache MyFaces • Tapestry • Ant • Hibernate • Log4J 様々な企業の開発プロジェクトにとってオープン・ソースのフレームワークとソ フトウェアの重要性が急速に増大しています。この動きに対して、オラクル社は、 Oracle Application Server 10g R3 での主要なオープン・ソースのソフトウェア、フ レームワーク、ライブラリおよび製品の認証に多額の投資を行っています。Oracle Application Server 10g で正式に認証される予定の主要なオープン・ソース・プロ ジェクトの一部を次に示します。 • Spring • Apache Struts • Apache Axis • Apache MyFaces
• Tapestry • Ant • Hibernate • Log4J これらのプロジェクトの完全なリストは、その他のオープン・ソース・プロジェ クトの構成および設定に関する情報とあわせて、OTN に掲載する予定です。 オープン・ソース・コミュニティでは、オラクル社はさらに積極的に活動しまし た。Eclipse では、JSF、BPEL、EJB 3.0 Persistence プロジェクトの指導的役割を担 い、Eclipse で Oracle Containers for J2EE の J2EE Deployment(JSR 88)を作成し、 Glassfish プロジェクトにこの EJB 3.0 リファレンス実装を寄与しました。これらの リソースへの特筆すべき重要な取組みは、リソースおよびソフトウェアをオープ ン・ソース・コミュニティに寄与させたいというオラクル社の強い関心を表して います。
3.0 開発ツール
3.1
Oracle JDeveloper 10.1.3
Oracle JDeveloper 10g は、アプリケーションと Web サービスのモデリング、開発、 デバッグおよびデプロイに対するエンドツーエンド・サポートを備えた J2EE 開発 環境です。Oracle JDeveloper 10g R3 は、Oracle Application Server 10g R3 と同時期 に出荷予定です。
3.1.1 コア IDE
Oracle JDeveloper 10g R3 には、ドラッグ・アンド・ドロップのフィードバック、 高速最大化およびリストア機能、タイトル・バーのタブ化、エディタ・ウィンド ウの分割など、ウィンドウ管理を容易にする様々な機能を持つ最新のルック・ア ンド・フィールが導入されています。JDeveloper には、動的プロジェクト、作業 セット、共有可能でユーザー固有のローカル・プロパティ、チーム開発環境を簡 素化するライブラリ管理など、ファイルおよびプロジェクト管理の改善が組み込 まれます。 Oracle JDeveloper 10g R3 には、次の新 機能が導入されています。 • Java 1.5 のサポート • J2EE 1.4 のサポート • 40 以上の新しいリファクタリング操 作 • ルック・アンド・フィールの改善 • 使いやすさの大幅な改善 • 新しいデータベース開発機能 • Application Development Frameworkの機能拡張
3.1.2 Java コーディングおよびリファクタリング
新しいリファクタリング・フレームワークには、40 以上のリファクタリング・ア クションが追加され、高速で強力なリファクタリング操作に対応します。この新 しいフレームワークにより、struts-config.xml ファイルなどの非 Java ファイル、Java ソース・ファイルのコメントおよび文字列の任意検索/リファクタリングが可能で す。新規 Java コード・ナビゲーションには、Find Usages、Hierarchy Brower、 Implemented and Overridden マージン・マーカーを使用して、メンバー間で簡単に ナビゲートする機能があります。
コード・アシスト機能により、コード内の不具合を特定できます。また、自動修 正機能もあります。動的コード・テンプレート、キーボード・ショートカット、 コード・フォールディング、インポート・アシスタンス、ファイル全体の余白設
定などの機能により、コーディング時間が短縮され大量のコードとの相互対話が 簡素化されます。
3.1.3 J2SE
5.0 のサポート
Oracle Application Server 10g R3 のサポート機能を補完するために、Oracle JDeveloper 10g では J2SE 5.0 を完全サポートします。新しい J2SE は Java プロジェ クトのコンパイル、実行、デバッグおよびプロファイリングに使用することがで き、IDE により J2SE 5.0 で導入された新しいコーディング・コンストラクトを支 援するツールも提供されます。たとえば、Structure Pane、Code Insight、Code Editor はすべて更新され、メタデータ・アノテーション、generic、ボックス化の自動化、 var arg などが使用できます。また、コード・テンプレートやリファクタリングな どの IDE の機能が強化されて、J2SE の新しい機能を活用できます。
3.1.4 J2EE
1.4 のサポート
Oracle JDeveloper 10g R3 では、J2EE 1.4 仕様を使用する様々な J2EE 製品の開発を サポートします。EJB 2.1 の開発は、双方向対話により簡単に実現します。JSP 2.0 および Servlets 2.4 に対しては、coda や prelude の作成などの新機能をサポートす るビジュアル開発環境が提供されます。JDeveloper は、次期バージョンの EJB 3.0 API に対しても開発をサポートします。
JDeveloper の今回の新規リリースでは、JAX-RPC クライアントとサービスの作成 機能および Web Services Metadata を使用して Web サービスを公開する機能を持つ Oracle Application Server 10g R3 で、J2EE 1.4 対応 Web サービス・ランタイムをサ ポートします。このリリースには、WS-Security、WS-Reliability、WS-Management の新しいウィザードも含まれており、ユーザーはデプロイメント前に、セキュリ ティ、サービスの質、Web サービスのロギング・プロパティを設定できます。
3.1.5 JavaServer
Faces の開発
Oracle JDeveloper 10g R3 により、Ant、 JUnit、CVS、Struts、XDoclets、SubVersion、 PCVS などのオープン・ソース・ツール のサポート機能が強化されています。
Oracle JDeveloper は JavaServer Faces(JSF)のビジュアル開発環境と JSF コンポー ネント(Oracle ADF Faces)の広範なライブラリを提供します。ユーザー・インタ フェース・コンポーネントのドラッグ・アンド・ドロップのサポートおよびフェ イス・ナビゲーションに加え、開発者は JSF ソース・コードに常時アクセスでき ます。
Oracle JDeveloper には、ADF Faces、MyFaces およびサード・パーティの JSF コン ポーネントなどのカスタム・コンポーネントをはじめ、JSF Reference Implementation(RI)で提供される JSF コンポーネントを対象としたビジュアル・ エディタでのライブ・レンダリング機能があります。 さらに、Oracle JDeveloper では、JSF コントローラ用のビジュアル・ページ・フ ロー・モデラー(以前のバージョンで Struts コントローラ向けに提供されていた ものと同様)が提供され、jsf-config.xml ファイルの編集作業を容易にするダイア ログが追加されています。
3.1.6 オープン・ソースの設計時統合
Oracle JDeveloper 10g R3 では、オープン・ソースに対するサポートをさらに強化 し、Ant、JUnit、CVS、Struts および Xdoclet との統合を容易にします。JSR-198 が 確定された場合、Oracle JDeveloper は、JSR-198 のリファレンス実装を提供する予 定です。これにより、この仕様に対応するツールとの統合が可能になります。
3.1.7 Oracle Application Development Framework
Oracle ADF 10g R3 は、Java Server Faces、Enterprise Java Beans 3.0、視覚 的および宣言的なページ・デザイン、宣 言を使用する JSR-227 に基づくデータ・ バインディングへの対応など、新しい機 能を備えています。
Oracle Application Development Framework(Oracle ADF)では、設計パターンおよび アプリケーションのインフラストラクチャを実装するコードの書込みが最小限で 済むため、J2EE 開発を簡素化します。1 セットのランタイム・サービスだけでは 不十分という認識に立ち、Oracle ADF では、J2EE 開発への視覚的かつ宣言的なア プローチを提供する開発エクスペリエンスに焦点を当てています。
Oracle ADF の今回のリリースには、View/Controller レイヤーとしての JSF および Model レイヤーでの EJB 3.0 をサポートする機能が含まれています。さらに、Model レイヤーに対する宣言を用いた妥当性チェックの定義やビジュアルな開発環境の 拡張機能など、様々な改善が追加されています。
3.2 Eclipse
オラクル社は、次の 4 つの分野で Eclipse をサポートしています。 1. Eclipse で JSF デザイン・タイムを作成するためのエンジニアリング・リソー スの寄与2. Eclipse での EJB 3.0 Persistence プロジェクトに関するエンジニアリング・リ ソースの寄与およびこのプロジェクトの指導
Oracle Application Server 10g R3 は、 Web Tools Project との統合、BPEL およ び Java Server Faces のモデル化、Data Tools のサポートなど、Eclipse に対応す
る様々な新機能を備えています。 3. Oracle Application Server 10g R3 へのデプロイメントを容易にする Web Tools
プロジェクト用の JSR 88 Deployment プラグインの提供
4. Eclipse の BPEL デザイン・タイム・プロジェクトに対するエンジニアリング・ リソースの寄与およびこのプロジェクトの指導
さらに、Oracle Application Server 10g R3 に固有のスクリプティング機能と単純な Ant タスクを追加することにより、Eclipse 環境における Oracle Application Server 10g R3 向けの J2EE 開発および Web サービス・アプリケーションの開発がシーム レスになります。
3.3
コマンドライン・ツールおよびスクリプティング
Oracle Application Server 10g R3 では、開発およびデプロイ環境のスクリプティン グを使用可能にするために、広範囲にわたるコマンドライン・ツールを継続して 提供します。今回のリリースでは、JSR 88 デプロイメントと Web サービス・デプ ロイメントに対応する Ant ベース・タスクの完全サポートが「すぐに使えるエク スペリエンス」に追加されました。さらに、Groovy、Beanshell、Jython などの一 般的な言語によるスクリプト作成のサポート機能も追加され、デプロイメント・ タスクとリソース構成タスクのスクリプトが簡単に作成できます。
4.0 Oracle Enterprise Messaging Service
Oracle Application Server 10g R3 には、Oracle Enterprise Messaging Service(OEMS) が導入されています。これは、Oracle Containers for J2EE で提供される JMS 1.1 に 基づいた次世代のインフラストラクチャです。OEMS は、Java Message Service (JMS)や J2EE Connector Architecture(JCA)などの Java 2 Enterprise Edition(J2EE)
標準に基づき、統合されたメッセージ指向の分散アプリケーションを構築する上 で必要な時間、コスト、労力を削減する設計がされています。
Oracle Application Server 10g R3 により、 大幅に機能拡張されたエンタープライ ズ・メッセージ機能が提供されます。
図 4 に、OEMS 環境の概要を示します。
図 4: Oracle Enterprise Messaging Service のアーキテクチャ
4.1
サービスの質
OEMS の基礎は、広い選択肢からメッセージの永続性モデルを選択できる Oracle Application Server 10g R3 と Oracle Database 10g プラットフォームです。
OEMS では、JMS 1.1 準拠のインタフェースを実装することにより、分散アプリ ケーションの設計および統合時に、選択範囲を適合可能にできます。軽量ソリュー ションでは、メッセージをメモリ内で存続させるか、またはファイル・システム に格納するかを選択できます。より堅牢なソリューションの場合は、Oracle Database の Oracle Streams Advanced Queuing(AQ)を使用してメッセージを格納 します。
4.2
エンタープライズ・メッセージの統合
分散環境で基幹業務アプリケーションを統合する場合、複雑な仕組みとコストの 削減は、至難の技です。この目標を達成するために、OEMS にはメッセージ・ベー スのアプリケーションを Oracle Containers for J2EE にデプロイされたアプリケー ションに接続するという標準化された手段があります。WebSphereMQ、Tibco Enterprise JMS、SonicMQ などの既存のメッセージ・システムと OC4J Message Drive Bean(MDB)との統合は、Oracle Application Server の JCA ベースの汎用リソース・ アダプタ実装である JMS Connector を使用して実現できるようになりました。
4.3
ストア・アンド・フォワード
分散メッセージ環境では、ローカル・サーバーまたはリモート・サーバー上に存 在するアプリケーション間で信頼できる柔軟なメッセージ配信を行う必要があり ます。メッセージのエンドポイントにあるサーバーが停止した場合、送信側のサー バーは送信先サーバーが起動状態に復帰するまで、メッセージを確実に格納する 必要があります。その上、これらのアーキテクチャでは、異種のメッセージ・シ ステムの統合を柔軟に行う必要もあります。組込み JMS ルーターでは、Oracle JMS のインメモリー・システムとファイル・ベース・システムから Oracle JMS のデー タベース・システム、WebSphereMQ、Tibco Enterprise JMS、SonicMQ メッセージ・ システムへのメッセージ伝播を保証することにより、この要件を満たします。5.0 Oracle
Business
Rules
Oracle Application Server 10g R3 では、ランタイムの一部として Oracle Business Rules が提供されます。Oracle Business Rules により、アプリケーション開発者は アプリケーションに機敏性と透明性を組み込むことができます。たとえば、ビジ ネス・アナリストは、プログラマに頼らずに新しいビジネス・ポリシーを反映し たアプリケーション変更を直接行うことができます。Oracle Business Rules は、 BPEL アプリケーション、特に SOA アプリケーションの一部としてデプロイする 場合や機敏性が重視されるアーキテクチャへデプロイする場合に最適です。図 5 に、Oracle Business Rules エンジンのアーキテクチャの概要を示します。
Oracle Application Server 10g R3 には、 ビジネス・ルールを宣言によって定義で きる Business Rules エンジンが採用され ています。
図 5: Oracle Business Rules
6.0 Web
Services
Oracle Application Server 10g R3 Web Services は、J2EE 1.4 Web Services をサポート する新しいランタイム・インフラストラクチャを提供します。図 6 に、この新し いインフラストラクチャのアーキテクチャの概要を示します。Web サービス・ラ ンタイムは、コアとなる Oracle Application Server 10g R3 環境のスケーラビリティ、 信頼性およびパフォーマンスを十分に活用します。
Java Web サービスのパブリッシュとコンシュームのサポートに加え、Oracle Application Server Web Services 環境では WS-Security、WS-Reliability、コンテンツ・ ベースのロギングおよび監査など、これらのサービスのエンドポイントでの QoS 特性の宣言も可能です。Oracle Application Server Web Services 10.1.3 フレームワー クは、Web サービスを開発するための単独の開発者用プラットフォームとしてだ
ラストラクチャとして、Oracle BPEL Process Manager、Oracle Application Development Framework、Enterprise Service Bus、Web Services Manager など、様々 なコンポーネントで使用されます。
Oracle Application Server 10g R3 には、 包括的な Web サービス・インフラストラ クチャが導入されます。 • Java Web サービスのパブリッシュお よびコンシュームに対応 • WS-Security、WS-Reliability、コンテ ンツ・ベースのロギングおよび監査な ど、サービスのエンドポイントでの QoS 特性の宣言
• WS-I Basic Profile 1.0 に完全対応 • MSFT.NET との相互運用性
図 6: Oracle Application Server 10g R3(10.1.3.0.0)の Web Services フレームワーク
6.1
J2EE 1.4 Web サービス
J2EE 1.4 仕様には、移植可能な Web サービスのプログラミング・モデルとなる一 連の標準が記述されています。Oracle には、これらの標準を完全に実装する予定 です。中核のプログラミング API に基づき、この実装には Java API for XML Remote Procedure Calls(JAX-RPC 1.1)および SOAP Attachment API for Java(SAAJ)1.2 が含まれます。
EJB 2.1 インタフェースを Web サービスとして宣言する固有のメカニズムが追加 されていることも、コンポーネント開発者に効果をもたらします。そして、 Enterprise Web Services 1.1(JSR 921)には、Web サービスを対象とした移植可能 なパッケージングおよびデプロイメント・モデルが定義されています。
この標準ベースのインフラストラクチャを使用すると、次の Java アーティファク トが Oracle Application Server 10g R3 でパブリッシュ可能になります。
• Java クラス
• ステートフル Java クラス • EJB 2.0 コンポーネント • EJB 2.1 コンポーネント • JMS キューおよびトピック
6.2
Web Services Metadata: アノテーション・ベースの Web サー
ビス
J2EE 1.4 が提供する完全に指定された Web サービスのプログラミング API に加え、 Oracle Application Server Web Services により、Web Services Metadata(JSR 181)に 準拠した、Java 5.0 アノテーションを Web サービス向けにプログラミングする業 界初の商用実装製品が初めて紹介されます。
このアプローチによって、Web サービスのプログラミング・モデルを大幅に簡素 化できます。これにより開発者は、Java クラスに単純なアノテーション・マーク
アップを追加し、これらのクラスを Web サービスとして記述できます。他のコン フィグレーションは必要ありません。リスト 1 に、クラスをアノテーションとし て記述した Web サービスの例を示します。 package sample1; import javax.jws.WebMethod; import javax.jws.WebService; @WebService( name = "EchoEndpoint", targetNamespace = http://echo/targetNamespace ) public class Echo {
@WebMethod
public String echoString(String p) { return "echo" + p; } リスト 1: Java クラスをアノテーションとして付加した Web サービス Java 5.0 でのアノテーションを使用するプログラミング手法は、Java プラット フォーム全体の使い勝手と生産性を高める大きな一歩であると考えられます。オ ラクル社は、このモデルができるだけ早期に開発者コミュニティで利用して、開 発者自身が開発環境でこのモデルの最適な利用方法を理解できるよう、入念な措 置を講じてきました。
6.3
Web Services Interoperability(WS-I)
J2EE 1.4 の Web サービスにおける大規模な取組みは、JAX-RPC および SAAJ を使 用して作成した Web サービスを WS-I Basic Profile に容易に適合させることでした。 オラクル社、IBM 社、マイクロソフト社、Sun Microsystems 社などが定義した一 連のベスト・プラクティスである WS-I Basic Profile に準拠することにより、開発 者は、自身が作成した Web サービスが異機種環境にある Web サービス実装全体 にわたって相互運用可能だという十分な確信が持てます。デフォルトでは、Oracle Application Server 10g R3 Web Services で構築された Web サービスは、WS-I Basic Profile 1.1 に準拠します。さらに、WS-I Basic Security Profile 1.0 に準拠する
WS-Security 実装との相互運用性の認証にも、オラクル社は同様に取り組みました。
6.4
Web Services Reliable Messaging
Oracle Application Server 10g R3 では、SOAP Reliable Messaging の完全なインフラ ストラクチャを提供します。この Reliable Messaging の実装は、Web サービスのク ライアントとサーバー間のメッセージ配信を確実にし、"at least once"、"at most once"、"exactly once"という SOAP メッセージの配信を保証します。現行バージョ ン、Oracle Application Server 10g R3 には、OASIS 標準の WS-Reliability が実装され ますが、現在オラクル社は、WS-ReliableExchange の実装の配布に力を注いでいま す。これは、標準化団体 OASIS から提起された時点で、オラクル社、IBM 社、BEA システムズ社、マイクロソフト社などの主要な Web サービス・インフラストラク チャ・ベンダーの合意を得た信頼できるメッセージ交換の改良バージョンです。
6.5
データベース Web サービス
Oracle9iAS Release 2 以降、Oracle Application Server Web Services では Web サービ スとして PL/SQL をパブリッシュする機能をサポートしています。Oracle Database 10g では、Oracle Application Server Web Services も Java ランタイムとして使用し、 Web サービスのコールアウトを処理します。このサポートは継続しますが、新し い J2EE 1.4 対応の Web サービス・インフラストラクチャがベースとなります。
Oracle Application Server 10g R3 Web Services Infrastructure でサポートされる テクノロジは次のとおりです。 • WS-I Basic Profile 1.0 • WS-Reliability
• データベース Web サービス • Web Services Invocation Framework
(WSIF)
• REST スタイルの Web サービス
今回のリリースでは、Oracle Application Server Web Services のデータベース機能お よびツールを拡張して、次のデータベースのアーティファクトを Web サービスと して宣言、定義する機能を含めます。 • SQL 文 • DML 文 • AQ キュー • データベースの Java 仮想マシン内にロードされる Java
6.6
Web Services Invocation Framework のサポート
開発者の中には WSDL を使用してリソースを記述したいという人はいますが、起 動モデルに必要な処理の抽象化を XML SOAP メッセージ・ベースにすることを求 める人はいません。Apache Web Services Invocation Framework(WSIF)は、SOAP ベースのメッセージ交換ではなく独自のプロトコルを使用してプログラムに基づ く構造を呼び出すフレームワーク、ならびに WSDL を使用してプログラムに基づ いた任意の構造を記述する汎用性および拡張性を持つメカニズムを提供します。 Oracle Application Server Web Services には、標準の Java Web サービス、EJB Web サービス、PL/SQL Web サービス内で WSIF バインディングを生成するツールとと もに WSIF の初期実装が組み込まれます。この実装は、Oracle BPEL Process Manager と連動して機能するように設計されています。Oracle BPEL Process Manager は、 粗結合された Web サービス、および WSIF バインディングに基づいた固有で高パ フォーマンスのトランザクション・サービス・インタフェースを使用します。
6.7 REST
Web サービス
Oracle Application Server 10g R3 では、複数のプロトコルにまたがる SOAP メッセー ジと REST スタイルの Web サービスと呼ばれるメッセージに対応するために、通 常の JAX-RPC Web サービスを宣言して定義できます。REST は、Representational State Transfer の略で、HTTP、URI および Plain Old XML(PoX)の簡略データ形式 の基本的な Web インフラストラクチャに基づき、Web サービスを構築するための 単純モデルを定義します。
Oracle Application Server 10g R3 をベースに構築された任意の JAX-RPC または Web サービス・メタデータの Web サービスは、SOAP を使用した Web サービスまたは REST を使用した Web サービスとして公開できます。REST の場合、メッセージ 交換に SOAP ラッパーではなく、XML 形式のメッセージのコンテンツのみが必要 です。ただし、プレーン・テキストの XML メッセージが、WSDL で定義するメッ セージ・スキーマの制約を受ける状況は変わりません。
結果として、Web サービス統合およびアプリケーションを構築するための生産性 が高く、しかも非常に簡単なモデルが得られます。
6.8 Oracle
Application
Server Service Registry
Oracle Application Server 10g R3 には、UDDI V3 標準に基づいた Oracle Application Server Service Registry が組み込まれます。Oracle Application Server Service Registry は、SOA ガバナンスおよびライフサイクル管理を可能にする「最高の」ビジネス・ サービス・レジストリです。
この新しいレジストリは、構成可能で、拡張性がありセキュアな Web サービスの リポジトリを提供します。このリポジトリは、Oracle Fusion Middleware で管理、 検出、制御ができます。これらの製品で使用する相互運用性のある UDDI ブラウ ザでは、Oracle BPEL PM、Oracle Web Services Manager および Oracle JDeveloper との直接統合が実現します。
このリリースの主な機能は次のとおりです。 • コア・サービス
UDDI V3 標準に対応(Web サービスのサブスクリプション、Web サービ スの変更に関する自動通知のサポートなど) • 情報サービス 業務別および専門分野別の分類に基づいたビジネス・サービス検出機能 などのビジネス・サービス・データへのアクセスで、基盤となる UDDI データ構造の知識は不要。 • Lifecycle Services 業務に関連した分類に基づきビジネス・サービス全体をナビゲートでき るビジネス・サービスの高性能ブラウザをベースとしたネス・サービス の検出。 • 構成可能な Web ベースのビジネス・サービス・コンソール 構成可能なユーザー定義のレジストリに、開発者、アーキテクト、管理 者など様々なコミュニティを対象とした構成済ユ―ザー・プロファイル が附属。
7.0 Application Server Control
Oracle Application Server Control は、Oracle Application Server 10g R3 の単一ノード および分散トポロジ用の管理コンソールです。このコンソールは、Oracle Application Server、J2EE アプリケーション、JMX が実装されたアプリケーション のエンドツーエンド構成の包括的な管理とリアルタイム監視を行う設計がされて います。新バージョンには、Oracle Containers for J2EE(OC4J)のローカル管理、 リモート管理、ロール・ベース管理機能があります。
この新しい管理フレームワークは、Oracle Application Server のアーキテクチャ全 体を補完するための高性能 J2EE アーキテクチャをベースとし、IT 管理コストの 低減および管理担当者の業務の効率化を図ります。
7.1
軽量アーキテクチャ
Enterprise Manager AS Control は、10.1.3 で全面的に再設計されました。Application Server Control は、クラスタ内の J2EE コンテナ OC4J のいずれかで動作する J2EE アプリケーションです。小規模なデプロイメントの場合、Application Server Control のホスティングを行う OC4J は、顧客アプリケーションのホスティングにも使用 できます。この新しいアーキテクチャにより、個別の Enterprise Management Agent も必要ありません。このようなフットプリントとリソースの削減は、エンド・ユー ザーのアプリケーションに使用できるシステム・リソースの増加をもたらし、影 響を最小限に抑えたアプリケーションの管理、監視が可能になります。
7.2
業界標準に準拠した管理
Application Server Control は JMX に基づいており、OC4J(J2EE コンテナ)で提供 される JSR 77 MBeans を活用して構成、監視および状態管理を行います。標準準 拠のアーキテクチャは、Application Defined MBean による管理と監視もサポートし ます。新しい MBean ブラウザは、MBean 属性値と統計の表示、MBean メソッド の呼び出し、JMX 通知に対するサブスクリプション、状態管理などの Application Defined MBean のオペレーションをサポートするほか、JSR 77 も完全にサポート します。
Application Server Control は、アプリケーションのデプロイメントに関する JSR 88 仕様に対応します。JSR 88 ベースのデプロイメント・ウィザードにより、J2EE ア プリケーションのデプロイメントおよび再デプロイメントを容易に実現します。 デプロイ時、タスク指向のデプロイメント・プラン・エディタにより、使用頻度 の高いデプロイメント・ディスクリプタの割当てまたはマッピングが容易になり ます。拡張構成のすべてのデプロイメント・ディスクリプタへは、汎用性のある デプロイメント・プラン・エディタを使用してアクセスします。 JNDI ブラウザでは、サーバーの JNDI バインディングが一目でわかるように階層 表示されます。そのため、J2EE 開発者や管理者は、アプリケーションに関連する 問題を容易に診断しデバッグできます。
Web サービス管理機能により、コンテナ OC4J にデプロイされた Web サービスに 対する監査、ロギング、セキュリティ、信頼性および Oracle Web Services Manager エージェントの構成が可能になります。
Oracle Application Server 10g R3 の Oracle Application Server Control に組み 込まれる新機能は、次のとおりです。 • JSR-77 ベースの管理
• JSR-88 ベースのデプロイメント • 軽量コンソール
• ロール・ベースの管理
図 7: Oracle Application Server Control の画面例
7.3
リモート管理
新規の軽量 J2EE アプリケーションおよび標準準拠のアーキテクチャにより、 Application Server Control は OC4J インスタンスをリモート管理できます。管理者 は、Oracle Application Server 10g R3 クラスタ内のすべての OC4J インスタンスを、 1 つのコンソールで管理および監視できるようになります。軽量アーキテクチャ との組合せにより、リソース管理の効率化がさらに向上します。複数の OC4J イ ンスタンスの一元管理により、総所有コストも大幅に削減されます。さらに、リ モート管理と管理ロールが統合され、包括的なクラスタ管理ソリューションが提 供されます。
7.4
ロール・ベースの管理
一般的な本番データ・センターでは、様々な管理者のグループが、データ・セン ターのデプロイメントとセキュリティ・ポリシーに応じて、構成、アプリケーショ ンのデプロイ、アプリケーション、サーバー・インスタンスのプロセス管理およ び監視などの管理操作を行います。一般には、完全な権限を持つ管理者が、これ らの管理責任の一部を特定の管理操作のみに制限された権限を持つユーザーに委 任します。Application Server Control は、次の 3 つの管理ロ―ルに対応します。 • 管理者 − 完全な管理権限• アプリケーション管理者 − J2EE アプリケーションのデプロイ、再デプロイお よび状態管理を行う権限
• 監視担当者 − Application Server Control でのビューアによるページへのアクセ ス権限(読取り専用)
これらのロールは、Application Server Control アプリケーションの J2EE セキュリ ティ・ロールとして定義されます。セキュリティ・プロバイダを使用して J2EE ロー ルをグループにマッピングする JAAS の機能は、標準機能として装備されます。 サード・パーティのセキュリティ・プロバイダとこれらの管理ロ―ルとの統合も サポートされます。ただし、その場合、セキュリティ・プロバイダ・ツールで手 動構成を行う必要があります。
7.5
トポロジおよびグループ管理
Oracle Application Server 10.1.3 構成では、たとえば、指定された OC4J インスタン スのセットは、グループと呼ばれる管理構成メンバーを形成します。Oracle Application Server Control では、次に示すグループ・レベルの管理操作が可能です。
• プロセス管理操作 − 起動、停止、再起動
• デプロイメント操作 − デプロイ、アンデプロイ、再デプロイ • JDBC リソースの構成
• JMS リソースの構成
Application Server Control では、グループ固有の管理ペ―ジで実行される管理操作 に加え、すべての管理操作をクラスタ MBean ブラウザで行うことができます。
8.0 高可用性と操作特性
Oracle Application Server 10g R3 10.1.3 は、計画停止時間および計画外停止時間を低 減させる高可用性機能を以前のリリースから継承します。Oracle Database Server を使用するすべてのユーザーにとって主要なバリューは、Oracle Application Server 10g R3 への、Oracle Database 10g の最新高可用性機能の統合です。その結果、最 新のメカニズムが中間層とアプリケーションのデ―タベース間のロード・バラン シングおよびフェイルオーバーに対して提供されます。図 8 に、これらの機能の 概要を示します。
Oracle Application Server 10g R3 には、 様々な新しい高可用性機能が導入されま す。たとえば、拡張クラスタリング、リ ソース管理、動的なマウント・ポイント 登録、負荷バランシングおよびフェイル オーバー、バックアップとリカバリ、障 害時リカバリなどです。
この機能を有効にするために、コアとなる Oracle Application Server 10g R3 は、表 2 に示すコンポーネントで構成されます。
コンポーネント名 内容
Oracle HTTP Server および mod_oc4j HTTP サーバーおよびルーター
Oracle Process Management and Notification プロセス管理
Oracle Containers for J2EE J2EE コンテナ
Oracle TopLink 永続化
Oracle Application Server Control 管理
Backup and Restore バックアップ/リストア・ユーティリティ
Disaster Recovery 障害時リカバリ・ユーティリティ
Application Development Framework 開発フレームワーク
Oracle Business Rules ルール・エンジン
Oracle JDeveloper Oracle Application Server 10g R3 とは別に
リリース
表 2: Oracle Application Server 10g R3 のコンポーネント
8.1
状態のレプリケーション
Oracle Application Server 10g R3 には、新しいアプリケーション・レベルのクラス タリング・モデルが導入されます。OC4J インスタンスは、このモデルにより、ク ラスタ化アプリケーションと非クラスタ化アプリケーションを同時にホスティン グできます。状態のレプリケーションでは、マルチキャスト・プロトコル、 peer-to-peer プロトコル、データベースでバックアップされたプロトコルなど、複 数のプロトコルを使用できます。この新しいクラスタ・モデルでは、制御の柔軟 性、使い勝手、パフォーマンスが向上しています。アプリケーションのクラスタ 設定は構成可能で、デプロイ時に Application Server Control でデプロイメント・プ ラン・エディタを使用します。
8.2
オンライン操作
Oracle Application Server 10g R3 では、既存の投資を発展させ、実行時に発生する 構成変更に対して停止時間をゼロにします。その場合、実行中のアプリケーショ ンに影響を与えずに、すべての構成操作をオンラインで行う新しい JMX インフラ ストラクチャを活用します。実行中のアプリケーションに影響する場合を除き、 ローリング・アップグレードのサポートによりが、アプリケーションおよびアプ リケーション構成のアップグレードが管理されます。したがって、通常の構成操 作でシステムを停止する必要はありません。