Ⅰ.はじめに
ASEBA(Achenbach System of Empirically Based Assessment:実証に基づく Achenbach の評価システム)とは,米国,バーモント大学 の Thomas Achenbach ら1960年代後半からの 実証研究をもとに,メンタルヘルスや行動を評 定するツールとして開発され,幼児から高齢者 にわたる各ライフステージにおける自己評価お よび他者評価(保護者や教師など)による記入 者ごとの様式を整えた評価システムである。多 面的なメンタルヘルスや行動面のチェックリス トとして国際的に知られ,すでに90か国以上で 使用されている(Wiley online Library, 2015)。 ASEBA は,大別して幼児および学齢児用の CBCL(Child Behavior Check List)シリーズ と,成人および高齢者用の ABCL(Adult
Be-〈原 著〉
船曳 康子*
,**,村井 俊哉**
ASEBA 行動チェックリスト(CBCL/1½- 5 :保護者用および C-TRF:
保育士用)標準値作成の試み
児童青年精神医学とその近接領域 58( 5 );713─729(2017)目 的:Achenbach System of Empirically Based Assessment(ASEBA)の 原 本 に 従 い,Child Behavior Checklist for Ages 1½- 5(CBCL/1½- 5 )お よ び Caregiver-Teacher Report Form (C-TRF)の日本語版の標準値作成を試みた。 方法:CBCL/1½- 5 では1,422人(男児699人:女児723人)の素点をもとに,「情緒反応」,「不安/ 抑うつ」,「引きこもり」,「身体愁訴」,「睡眠の問題」,「注意の問題」,「攻撃的行動」 の症状群尺度 で,C-TRF は337人(男児150人:女児187人)の素点をもとに,「睡眠の問題」 以外の症状群尺度 で,それぞれの内向尺度,外向尺度および全問題尺度で T 得点を算出した。信頼性と妥当性は, Cronbach の α 係数と各尺度間の相関および確認的因子分析で適合度を検討した。CBCL/1½- 5 で は,性と年齢の影響を見るため重回帰分析を行った。 結果および考察:CBCL/1½- 5 は α 係数の全体平均は .73で,C-TRF は .72となり,どちらも内的 整合性は良好で,尺度間の相互相関は全て正で有意で,確認的因子分析では,C-TRF の外向尺度 以外は,適合度指標に問題は見られなかった。重回帰分析では,男児の方が 「情緒反応」,「引きこ もり」,「注意の問題」,「攻撃的行動」 に有意な影響を与え,年齢群では,低年齢群が 「睡眠の問題」, 「注意の問題」,「攻撃的行動」 に,高年齢群が 「不安/抑うつ」 と 「引きこもり」 に有意な影響を 与えていた。 結語:ASEBA は国際的な実績を持ち,様々な歴史的文化的背景の国々と比較することが可能であ る。日本の標準値を作成することで,国際比較を通し,我が国の就学前児の行動評価に貢献すると 考えられた。
Key words:Behavior checklist, CBCL/1½- 5(Child Behavior Check List), Mental health, C-TRF (Caregiver-Teacher Report Form)
**京都大学大学院 人間・環境学研究科
**〒606-8501 京都市左京区吉田二本松町
**e-mail: [email protected]
** 京都大学大学院医学研究科・脳病態生理学講座(精神医学) 2016年 5 月24日受稿,2017年 3 月18日受理
が行われた。この行動チェックリストの回答は, 「不安/抑うつ」,「引きこもり/抑うつ」,「身 体愁訴」,「社会性の問題」,「思考の問題」,「注 意の問題」,「規則違反的行動」 および 「攻撃的 行動」 の症状群に分類され, 6 -11歳群の男児 924人と女児880人および12-18歳群の男児849人 と女児948人についての標準値が作成された。 さらに,性および年齢が,症状群尺度にどのよ うな影響をあたえるかについての重回帰分析の 結果は,男児が 「注意の問題」 と 「規則違反的 行動」 に,女児は 「不安/抑うつ」 と 「身体愁 訴」 に問題を生じており,年齢では,低年齢群 が 「不安/抑うつ」,「社会性の問題」,「思考の 問題」,「注意の問題」,「規則違反的行動」 およ び 「攻撃的行動」 に,高年齢群は 「引きこも り/抑うつ」 に問題が認められた。 また,TRF(船曳・村井,2017b)の調査では, 6 -18歳の子どもの教育に何らかの関わりをも ち,かつ,その子どもをよく知る教師424人が, 行動に問題がなく,平均的であると考える生徒 1 人または 2 人について,のべ771人の生徒に ついてのアンケートに回答した。TRF での行 動チェックリストの回答は,「不安/抑うつ」, 「引きこもり/抑うつ」,「身体愁訴」,「社会性 の問題」,「思考の問題」,「注意の問題」(不注 意と多動性),「規則違反的行動」 および 「攻撃 的行動」 に分類され, 6 -11歳群の男児169人と 女児150人および12-18歳群の男児249人と女児 173人に分けて,標準値が作成された。さらに, 性および年齢が,症状群尺度にどのような影響 をあたえるかについての重回帰分析の結果は, 特に男児が 「注意の問題」,「規則違反的行動」 「攻撃的行動」 そして 「社会性の問題」 に問題 があり,年齢では,高年齢群にのみ 「規則違反 的行動」 に問題が認められた。 この度は,2000年度版 CBCL/1½- 5 および C-TRF の症状群尺度,内向尺度,外向尺度お よび全問題尺度の標準値作成を試みることを目 的とした。これまでに行った成人用(船曳・村 井,2015),学齢児(保護者)用(船曳・村井, 2017a)および教師用 TRF(船曳・村井,2017b) havior Check List)シ リ ー ズ で 構 成 さ れ,
CBCL シリーズでは,幼児用と学齢児用それぞ れに保護者が記入する CBCL/1½- 5 および CBCL/ 6 -18,保育士記入の C-TRF(Caregiver- Teacher Report Form)と 教 師 記 入 の TRF (Teacher’s Report Form)が配備されている。
さらに,11歳以上では本人が記入する自己評価 用 YSR(Youth Self-Report)も用意されてい る。 CBCL シリーズは,日本でも90年代末から導 入 さ れ て い た が(中 田 ら,1999;倉 本 ら, 1999;井 澗 ら,2001),ASEBA で は,2000 年 以降,大規模な標準化とともに,年齢幅も改訂 し,以前の CBCL/ 2 - 3 は,対象年齢を 1 歳半 から 5 歳の就学前までに拡大し,2000年度版 CBCL/1½- 5 となり,18-35カ月児に対しては Language Development Scale(LDS)を 加 え, 言語発達の評価も加えられた。2001年には学齢 児用 CBCL/ 4 -18も CBCL/ 6 -18となり,質問 項目の内容,注意の問題,抑うつの測定の改善 や,臨床域,ボーダーライン域および正常域の カットオフ値にも変更を加えるなどの改訂を行 っ た(Achenbach and Rescorla, 2001)。日 本 では,河内らにより CBCL/ 6 -18と TRF(河 内ら,2011, 2013),長沼らにより CBCL/1½-5 と C-TRF の標準化が行われた(長沼ら, 2012)。
著者らは,2012年 5 月に成人用 ASR(Adult Self Report)と ABCL(Adult Behavior Check List)の日本語版開発の提携契約を開発者と結 び,さらに2012年 7 月にその開発者から,新様 式の日本版として一貫した質問紙体系となるよ う,全ての翻訳と日本版の一括管理の依頼を受 けた。このため,開発者と連携して,翻訳と逆 翻訳を終了し,成人用 ASR と ABCL(船曳・ 村 井,2015),学 齢 児(保 護 者)用 CBCL/ 6 -18(船 曳・村 井,2017a),教 師 用 TRF(船 曳・村井,2017b)のそれぞれの標準値を作成 している。CBCL/ 6 -18(船曳・村井,2017a) の調査では, 6 -18歳の保護者評価用の行動チ ェックリストを用いて,保護者による他者評価
CBCL/1½- 5 では,ASEBA 質問票の行動チ ェックリストのデータに欠損がなかった1,755 人の幼児についての保護者の回答が調査会社か ら提供された。この中から,年齢の適合,さら に精神的健康者として,質問票の回答から, 1,500g 未満出生,療育経験者,精神科に通院 または精神面に影響を及ぼす身体疾患の合併, 難病等があるなどのストレス環境下と判断され る状態の情報のある対象者を除外し,さらに情 報が不十分な場合も(たとえば,記述を伴う項 目での点数と記述内容が食い違う場合,全ての 項目で 0 点を記入し,かつ,必要な記述項目が 空欄である場合など),対象者から除いた。そ の結果,対象幼児数は1,422人(男児699人,女 児723人),彼らの保護者は父388人,母1,033人, その他 1 人で,保護者たちの長子1,385人,中 間子 9 人,末子28人であった。また保護者の平 均年齢は,男性は38.18歳(SD5.54歳,年齢回 答者336人),女性は35.00歳(SD4.84歳,年齢 回答者667人)であった。幼児らの年齢構成は, 1 歳半184人(男児86人,女児98人), 2 歳336 人(男児166人,女児170人), 3 歳306人(男児 140人,女児166人), 4 歳307人(男児158人, 女児149人), 5 歳289人(男児149人,女児140 人)で,居住地域の比率は,北海道・東北地方 10%,関東地方36%,北陸・甲信越地方 5 %, 中部・東海地方13%,近畿地方20%,中国・四 国地方 8 %,九州・沖縄地方 8 %であった(地 域回答者:1,013人)。 C-TRF では,同じく行動チェックリストの データに欠損がなかった475人の幼児教育者に よるアンケート回答が調査会社から提供された が,年齢の適合性や精神的健康者として,質問 票の回答から,療育経験者,精神科に通院また は精神面に影響を及ぼす身体疾患の合併,また は難病等があるなどストレス環境下と判断され る情報のある対象者を除外し,さらに情報が正 確性を欠くなどの場合も対象者から除いた。そ の結果,対象幼児数は337人(男児150人,女児 187人),彼らの年齢構成は, 1 歳半15人(男児 10人,女児 5 人), 2 歳39人(男児15人,女児 の ASEBA の標準化では,米国と比べ,例外 はあるにしても,平均得点が低め,つまり問題 が少ない傾向が伺えており,この度の就学前児 の調査でも日本の方が低めの数値となることが 予想された。 Ⅱ.方法 1 .参加者 本調査について,下記プロトコールを著者ら の所属する施設の倫理委員会に提出し,その承 諾のもとで行った(旧 ID 番号:E1769,ID 番 号:R0018)。全国から偏りなく,数百人以上 の 1 歳半以上 5 歳までの対象者に関わる保護者 および幼児教育者(保育士,幼稚園教諭など) の参加が必要とされるため,調査会社((株) クロス・マーケティング社)に依頼した。 調査会社((株)クロス・マーケティング社) のウェブサイトを通じて,該当する子どもの参 加が見込まれる保護者に呼びかけ,参加を表明 した保護者に対し,アンケート調査案内を提示 した。その際に,対象となる子どもの除外特性 (発達や精神疾患の指摘を受けた,著しくスト レス環境下にある),アンケート調査への回答 をもって調査の趣旨に同意を頂いたとみなすこ と,個人情報は匿名化されて数百人規模の集計 に用い,個人が同定されることはないことを記 載した説明文を添付した。なお入力ページは SSL(Secure Socket Layer)暗号化通信によ り個人情報が外部にもれないように保護された。 C-TRF の調査でも,保護者が紹介する幼児 教育者に対し同様の説明措置をとり,アンケー ト調査を依頼した。しかし,応募数が不足した ため,新たに,幼児を対象とする教育者に参加 を募り,対象となる子どもの除外特性を説明し, 教師からみて,健康であり,行動特徴において 平均的な子どもが対象者であることも強調して, 彼らがよく知り,かつ,関わりのある平均的な 特性を持つ子ども( 2 人または 1 人)について 応 募 を 呼 び か け た。入 力 ペ ー ジ の 保 護 も CBCL/1½- 5 と同様に,個人情報が外部にも れないように SSL 暗号化通信により行われた。
( 7 項目),「不安/抑うつ」( 8 項目),「身体愁 訴」( 7 項目),「引きこもり」(10項目),「注意 の問題」( 9 項目),「攻撃的行動」(25項目)の 症状群尺度に,「その他の問題」 が34項目とな るため,全問題尺度は同じく100項目であった。 さらに,上位尺度として,CBCL/1½- 5 では, 「情緒反応」,「不安/抑うつ」,「身体愁訴」 お よび 「引きこもり」 の 4 因子36項目を内向尺度 に,「注意の問題」 と 「攻撃的行動」 の 2 因子 24項目を外向尺度としていて,「睡眠の問題」 はこれらの上位尺度から除かれている。また, C-TRF では,内向尺度と外向尺度を構成する症 状群の因子数は CBCL/1½- 5 と同じであるが, 内向尺度では項目数が32項目,外向尺度では34 項 目 と な っ て い た。C-TRF に は 「睡 眠 の 問 題」 がないこと以外に,CBCL/1½- 5 と C-TRF では,それぞれの尺度を構成する項目数の違い, さらに同じ番号であっても,質問内容が全く違 うものが17項目ある。たとえば,CBCL/1½- 5 の項目22は 「一人で寝たがらない」 だが,C-TRF の項目22は 「他人に残酷で,いじめたり,いじ わるをしたりする」,CBCL/1½- 5 の項目24は 「あまり食べない」 だが,C-TRF の項目24は 「指示に従うのが難しい」,CBCL/1½- 5 の項 目65は 「トイレットトレーニングを嫌がる」 だ が,C-TRF の項目65は 「嘘をついたり,だま したりする」 などとなっていてかなりの違いが あった。CBCL/1½- 5 および C-TRF のチェッ クリストの回答は,項目ごとに 0 ~ 2 点で点数 化されるが,項目によっては点数化と記述の双 方を求めている。今回のアンケート調査では, CBCL/1½- 5 と C-TRF の双方で,項目100に ついては記述のみで回答を求めたため,チェッ クリスト上になかった質問が記述されている場 合は 1 ,「特になし」 などの回答は 0 として点 数化した。なお,本調査では,各質問項目と下 位尺度の関係については,多くの国との国際比 較を念頭に置いているため,日本独自のデータ による因子分析は行わずに原本のままとしてい る。本調査の時期は,クロス・マーケティング 社によって,2013年 9 月~11月および2014年10 24人), 3 歳50人(男児30人,女児20人), 4 歳 86人(男児30人,女児56人), 5 歳147人(男児 65人,女児82人)で,居住地域の比率は,北海 道・東北地方11%,関東地方31%,北陸・甲信 越地方 6 %,中部・東海地方14%,近畿地方 20%,中国・四国地方 7 %,九州・沖縄地方 11%であった(地域回答者:310人)。また,回 答した幼児教育者は223人( 2 人回答者は114人, 1 人回答者は109人)で,教育担当者69%,養 育担当者 7 %,その他23%で,職業は,保育士, 幼稚園教諭,ピアノ教師,英語教師,幼児教育 指 導 者 な ど で,彼 ら の 平 均 年 齢 は,男 性 は 48.23歳(SD12.01歳,年齢回答者35人),女性 は44.13歳(SD11.65歳,年齢回答者132人)で あった。 2 .手続 CBCL/1½- 5 の質問票は保護者によって, C-TRF は子どもの教育になんらかの関わりを 持ち,かつ,その子をよく知る保育士などによ って回答されるが,どちらも最初に,子どもの 属性についての質問がなされ,問題症状を測定 する行動チェックリストでは,過去 2 カ月間の 子どもの行動について,「あてはまらない」 = 0 , 「ややまたはときどきあてはまる」 = 1 ,「たい へんまたはよくあてはまる」 = 2 の 3 件法で回 答された。 CBCL/1½- 5 のチェックリストの回答は,症 状 群 尺 度(Syndrome scales)と し て,「情 緒 反 応」(Emotionally Reactive: 9 項 目),「不 安/抑うつ」(Anxious/Depressed: 8 項目), 「身 体 愁 訴」(Somatic Complaints: 11 項 目), 「引きこもり」(Withdrawn: 8 項目),「睡眠の 問 題」(Sleep Problems: 7 項 目),「注 意 の 問 題」(Attention Problems: 5 項目),「攻撃的行 動」(Aggressive Behavior: 19項目)に分類さ れるが,これらに入らない33項目は 「その他の 問題(Other Problems)」 としてまとめられ, こ れ を 加 え た 全 問 題 尺 度(Total problems scales)は100項目となった。C-TRF では,上 記の 「睡眠の問題」 がなくなり,「情緒反応」
はまる」 = 2 ,あるいは 「ややまたはときどき あてはまる」 = 1 の回答者の割合)も算出した。 信 頼 性 の 検 証 と し て,CBCL/1½- 5 と C-TRF の全尺度について,Cronbach の α 係数 を算出した。また,妥当性の検証として,内容 的妥当性を検討するため,相関分析を用いて全 尺度間の因子の関連性を検討し,さらに,構成 概念的妥当性として,CBCL/1½- 5 と C-TRF で,内向尺度が 「情緒反応」,「不安/抑うつ」, 「身体愁訴」 および 「引きこもり」 の 4 因子構 造,外向尺度が 「注意の問題」 と 「攻撃的行 動」 の 2 因子構造のモデルについて,Amos を 用いて確認的因子分析を行い,日本のデータと の適合性について検討した。なお,相関分析で は,各尺度の項目数が大幅に異なるため,尺度 の得点を各項目数で割った平均値を用いた。 その他の検証として,原本の標準値作成では, CBCL/1½- 5 は性別および年齢に差がなかっ たとして,性と年齢を分けずに作成されている が(Achenbach and Rescorla, 2000),性 お よ び年齢が各症状群尺度にどの程度の影響をあた えるかについて重回帰分析を用いて検討を行っ た。年齢群は原本に倣い,月齢で18-44カ月(低 年齢群)と45-71カ月(高年齢群)に分けて行 った。C-TRF では,原本どおり性別を分けて 標 準 値 を 作 成 し た。ま た,デ ー タ の 解 析 は SPSS 21.0 for Windows(日 本 語 版)お よ び AMOS Version 21.0を使用した。 Ⅲ.結果 1 .標準値作成 CBCL/1½- 5 と C-TRF での症状群の素点を もとに,原本に従い,それぞれの標準値表を作 成した。表 1 には,CBCL/1½- 5 と C-TRF の 全尺度の平均値と SD を,それぞれの α 係数と ともに記載した。 2 .項目平均と陽性率 CBCL/1½- 5 で は, 0 , 1 , 2 の 3 件 法 に よる得点の平均値が0.5を越す項目は,「睡眠の 問題」 の項目22(一人で寝たがらない)が最も 月に行われた。 3 .標準化の方法 ASEBA による標準値の作成は,Peterson ら (1993)のパーセンタイル法を採用して,それ ぞれの尺度の度数分布表から,尺度得点のパ ーセンタイル値を中間点に定めて,正規分布 表 から z 値を求め,T 得点を算出している (Achenbach and Rescorla, 2000)。今回はこの ような ASEBA の方式に従い,CBCL/1½- 5 と C-TRF での標準値を以下のように作成した。 症状群尺度では,50パーセンタイル値以下は 切断して,T 得点50-70間で T 得点を算出,さ らに T 得点70を98パーセンタイル値として,T 得点71以上では尺度得点を均等に割り当てた。 また,内向尺度,外向尺度および全問題尺度の 標準値作成は,T 得点に該当する素点の獲得者 が十分多いため,50パーセンタイル値以下の切 断は行わないが,T 得点 0 -70間の標準値は症 状群尺度と同様の方法で作成した。この 3 尺度 では,T 得点71からは,それぞれの最高得点 5 人の平均得点を求めて,それらを T 得点89と して,71-89間で尺度得点を均等に割り付け, さらに残りの得点も T 得点90から100まで均等 に割り付けた。 それぞれのカットオフポイントについては, 症状群尺度では,T 得点70以上が臨床域,69か ら65の間がボーダーライン域,64以下は正常域 とした(Achenbach and Rescorla, 2000)。また, 内向尺度,外向尺度および全問題尺度では,臨床 域を T 得点64以上,ボーダーライン域を63か ら60の間,正常域を59以下とした(Achenbach and Rescorla, 2000)。 4 .分析方法 まず,CBCL/1½- 5 と C-TRF のチェックリス トの各質問について,具体的にどのような症状 が問題となっているのかについて,その割合を 知るために質問項目ごとの平均値を算出し,ま た,それが適応症状としてどれほど出現してい るかを測る陽性率(「たいへんまたはよくあて
なったりする)が0.30となっていた。 次に,陽性率であるが, 1 または 2 の回答の 割合であるため,上記の平均値と重複する項目 が多いが,50%を越したのは項目20の60.3%と 項目22の59.5%であった。さらに,項目 5 の 44.3%,項目16の42.0%,項目10の41.2%,項 目11の41.1%,項目 3 の40.8%で,40%以下 30%以上は,項目 6 の39.2%,項目 8 の38.4%, 項目 9 の37.1%,項目13の36.7%,および項目 15の31.0%であった。 C-TRF は,得点の平均値が0.5または0.4を越 す項目はなかった。0.4以下では 「注意の問題」 の項目 5 (集中力や注意力が長続きしない)が 0.35,「注意の問題」 項目 6 (じっと座ってい られない,落ち着きがない,多動)が0.26,「攻 撃的行動」 の項目20(いうことをきかない)が 0.25,「不安/抑うつ」 項目10(大人にまとわ りつく,または頼りにしすぎる)が0.23となっ ていた。陽性率も30%以下で,項目 5 が30.0% で,項目 6 が23.7%,項目20が22.8%および項 目10が21.1%であった。CBCL/1½- 5 の全尺 高く0.87,次に 「攻撃的行動」 の項目20(いう ことをきかない)が0.67,「注意の問題」 の項 目 5 (集中力や注意力が長続きしない)が0.52 で,その後は,「攻撃的行動」 の項目16(要求 がすぐにかなえられないと気が済まない)が 0.49で,「注意の問題」 の項目 6 (じっと座っ ていられない,落ち着きがない,多動)が0.47, 「その他の問題」 の項目 3 (新しい事をやって みるのを怖がる)が0.46,「不安/抑うつ」 の 項目10(大人にまとわりつく,または頼りにし すぎる),「その他の問題」 の項目11(いつも手 助けを求める),「攻撃的行動」 の項目 8 (待っ ていられない,なんでもすぐに欲しがる)が 0.45 ,「その他の問題」 の項目 9 (食べ物以外 のものをかむ)が0.43および13(よく泣く)が 0.42と続いた。さらに,「攻撃的行動」 の項目 15(反抗的である)が0.35,「攻撃的行動」 の 項目96(たくさんかまってもらいたがる)が 0.34,「その他の問題」 の項目36(あらゆるも のを触りに行く)が0.31,「不安/抑うつ」 の 項目68(人目を気にしたり,すぐに恥ずかしく 表1 CBCL/1½- 5 および C-TRF の全尺度の尺度得点の平均および α 係数 CBCL/1½- 5 情緒反応 不安/抑うつ 身体愁訴 引きこもり 睡眠の問題 注意の問題 攻撃的行動 内向尺度 外向尺度 全問題尺度 全体平均 0.80 1.36 0.78 0.68 1.65 1.39 4.45 3.62 5.84 15.56 SD 1.38 1.80 1.29 1.23 1.73 1.57 4.96 4.63 6.08 14.97 α係数 .65 .69 .52 .62 .57 .62 .89 .85 .90 .94 男児平均 0.90 1.44 0.84 0.82 1.72 1.60 5.02 3.99 6.62 17.20 SD 1.48 1.85 1.44 1.40 1.83 1.64 5.30 5.11 6.48 16.12 女児平均 0.71 1.29 0.72 0.53 1.59 1.19 3.90 3.25 5.09 13.97 SD 1.27 1.75 1.13 1.02 1.62 1.47 4.54 4.09 5.57 13.58 C-TRF 情緒反応 不安/抑うつ 身体愁訴 引きこもり ─ 注意の問題 攻撃的行動 内向尺度 外向 尺度 全問題尺度 全体平均 0.41 0.62 0.14 0.65 1.24 2.10 1.82 3.34 6.95 SD 0.84 1.14 0.46 1.36 2.01 4.35 2.96 5.89 10.77 α係数 .50 .59 .37 .67 .78 .91 .81 .92 .94 男児平均 0.44 0.65 0.16 0.75 1.43 2.60 2.00 4.03 7.98 SD 0.86 1.23 0.49 1.40 2.17 5.41 3.07 7.14 12.24 女児平均 0.39 0.60 0.12 0.56 1.09 1.70 1.67 2.79 6.13 SD 0.84 1.05 0.44 1.32 1.87 3.23 2.86 4.60 9.37 注.CBCL/1½- 5 は N=1,422人(男児は699人,女児は723人),C-TRF は N=337人(男児は150人,女児は187人)。
表2 CBCL/1½- 5 の症状群の項目の概要,平均および陽性率 項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 攻撃的行動(19項目) 8 待っていられない,なん でもすぐに欲しがる 0.45 0.62 38.4% 15 反抗的である 0.35 0.55 31.0% 16 要求がすぐにかなえられ ないと気が済まない 0.49 0.63 42.0% 18 家族や他人の持ち物を壊 す 0.11 0.34 10.6% 20 いうことをきかない 0.67 0.60 60.3% 27 してはいけないことをし ても悪いと思わない 0.19 0.42 17.3% 29 すぐに投げ出す 0.22 0.46 19.7% 35 よくケンカをする 0.13 0.37 11.2% 40 他人をたたく 0.25 0.47 23.0% 42 そのつもりはないのに動 物や人を傷つける 0.03 0.18 2.7% 44 怒りっぽい 0.21 0.46 19.1% 53 人に暴力をふるう 0.09 0.30 8.5% 58 罰を与えても振る舞いが 変わらない 0.12 0.36 10.1% 66 よくわめく 0.16 0.41 14.7% 69 自分勝手,あるいは分け 合おうとしない 0.16 0.40 14.1% 81 頑固,不機嫌,またはイ ライラしやすい 0.23 0.49 19.9% 85 かんしゃく持ちだ 0.22 0.48 18.6% 88 協力的でない 0.05 0.24 4.1% 96 たくさんかまってもらい たがる 0.34 0.56 29.8% その他の問題(33項目) 3 新しい事をやってみるの を怖がる 0.46 0.60 40.8% 9 食べ物以外のものをかむ 0.43 0.60 37.1% 11 いつも手助けを求める 0.45 0.57 41.1% 13 よく泣く 0.42 0.59 36.7% 14 動物を虐待する 0.02 0.14 1.5% 17 自分の持ち物を壊す 0.13 0.37 12.2% 25 他の子と仲良くできない 0.13 0.37 11.4% 26 楽しみ方を知らない,小 さな大人のようにふるま う 0.06 0.26 5.2% 28 家から外に出たがらない 0.04 0.21 4.0% 30 すぐにうらやましがる 0.18 0.42 16.7% 31 飲食物でないものを飲ん だり食べたりする 0.05 0.24 4.7% 項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 情緒反応( 9 項目) 21 普段と少しでも違うと動揺す る 0.16 0.39 14.5% 46 体が引きつったり,ピクピク 動いたりする 0.00 0.05 0.3% 51 それといった理由なくパニッ クになる 0.02 0.17 2.0% 79 悲しみと興奮が急に入れ替わ る 0.02 0.16 1.8% 82 気分や感情が突然変わる 0.12 0.36 10.6% 83 よくすねる 0.29 0.51 26.8% 92 初めての人や場面で気が動転 する 0.04 0.21 3.0% 97 めそめそ泣き言をいう 0.10 0.32 9.6% 99 くよくよする 0.05 0.24 4.4% 不安/抑うつ( 8 項目) 10 大人にまとわりつく,または 頼りにしすぎる 0.45 0.58 41.2% 33 気持ちが傷つきやすい 0.23 0.48 20.5% 37 親と離れると気が動転しすぎ る 0.12 0.38 10.8% 43 それといった理由なく悲しそ う 0.03 0.17 2.5% 47 神経質,敏感または緊張して いる 0.10 0.34 9.1% 68 人目を気にしたり,すぐに恥 ずかしくなったりする 0.30 0.55 25.3% 87 あまりにも怖がりか心配性で ある 0.11 0.35 9.1% 90 楽しくない,悲しい,または 落ち込んでいる 0.01 0.11 1.3% 身体愁訴(11項目) 1 からだの痛み(医学的原因な く。腹痛や頭痛は除く) 0.09 0.31 8.4% 7 物がいつものところにないと 我慢できない 0.13 0.37 11.7% 12 便秘がちである,お通じがな い(病気でない時に) 0.16 0.43 13.9% 19 下痢か軟便である(病気でな い時に) 0.06 0.25 5.1% 24 あまり食べない 0.17 0.47 13.5% 39 頭痛がある(医学的原因なく) 0.02 0.13 1.6% 45 吐き気,気分が悪い(医学的 原因なく) 0.01 0.11 1.3%
項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 32 特定の動物,状況,場所 を怖がる 0.12 0.37 10.3% 34 よくけがをし,事故にあ いやすい 0.08 0.29 7.0% 36 あらゆるものをさわりに 行く 0.31 0.57 26.0% 41 息をとめる 0.01 0.12 1.1% 49 食べ過ぎる 0.18 0.42 15.8% 50 疲れすぎている 0.03 0.18 3.0% 54 鼻や皮膚や身体の部分を つついたりほじったりす る 0.21 0.49 17.7% 55 自分の性器をいじり過ぎ る 0.12 0.36 10.8% 57 眼の問題(医学的原因な く) 0.02 0.20 1.8% 60 発疹や他の皮膚の問題 (医学的原因なく) 0.10 0.36 8.1% 61 食べるのを拒否する 0.14 0.38 13.2% 63 繰り返し頭や身体をゆす る 0.04 0.20 3.4% 65 トイレットトレーニング を嫌がる 0.13 0.43 9.8% 72 けがをすることをあまり にも怖がらなさすぎる 0.09 0.33 8.2% 73 あまりに内気,または臆 病である 0.13 0.38 11.7% 75 大便をぬりつけたり,も てあそんだりする 0.01 0.09 0.8% 76 しゃべり方に問題がある 0.04 0.22 3.1% 77 宙を見つめたり,うわの 空のようにみえたりする 0.03 0.18 2.5% 80 奇妙な行動 0.01 0.11 0.8% 89 活発でない,動作が遅い, または元気がない 0.02 0.16 2.3% 91 異常に騒々しい 0.11 0.35 9.5% 100 質問になかった問題 0.14 0.34 13.5% 項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 52 排便を痛がる(医学的な原因 なく) 0.03 0.20 3.0% 78 腹痛や胃けいれんがある(医 学的原因なく) 0.01 0.12 1.2% 86 整然さや清潔さをあまりにも 気にしている 0.07 0.27 6.2% 93 吐く,もどす(医学的原因な く) 0.03 0.17 2.5% 引きこもり( 8 項目) 2 行動が年齢より幼すぎる 0.15 0.39 13.4% 4 ほかの人と目を合わせようと しない 0.14 0.40 12.6% 23 話しかけても返事がない 0.23 0.47 21.2% 62 活動的な遊びを拒否する 0.04 0.22 4.0% 67 人の好意に鈍感なようだ 0.05 0.24 4.9% 70 ほとんど人に親しみを示さな い 0.03 0.20 3.1% 71 周囲の物にほとんど関心を示 さない 0.01 0.12 1.3% 98 引きこもって,他人と関わり を持とうとしない 0.01 0.12 1.1% 睡眠の問題( 7 項目) 22 一人で寝たがらない 0.87 0.81 59.5% 38 寝つきが悪い 0.18 0.45 16.0% 48 怖い夢を見る 0.13 0.36 11.8% 64 夜寝床につくのを嫌がる 0.11 0.35 9.6% 74 昼夜を含めて,たいていの子 より睡眠時間が短い 0.06 0.29 4.5% 84 眠っているときに,しゃべっ たり叫んだりする 0.18 0.42 16.7% 94 夜,しばしば目がさめる 0.12 0.38 10.3% 注意の問題( 5 項目) 5 集中力や注意力が長続きしな い 0.52 0.63 44.3% 6 じっと座っていられない,ま たは多動 0.47 0.64 39.2% 56 運動神経が鈍いか,不器用で ある 0.11 0.36 9.1% 59 次から次へとすることが変わ る 0.22 0.46 19.9% 95 歩きまわって迷子になる 0.08 0.28 7.0%
表3 C-TRF の症状群の項目の概要,平均および陽性率 項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 攻撃的行動(25項目) 8 待っていられない,なんで もすぐに欲しがる 0.15 0.41 12.8% 14 動物を虐待する 0.03 0.22 2.4% 15 反抗的である 0.10 0.32 9.5% 16 要求がすぐにかなえられな いと気が済まない 0.22 0.48 19.0% 17 自分の持ち物を壊す 0.03 0.21 2.7% 18 他人の持ち物を壊す 0.04 0.25 3.6% 20 いうことをきかない 0.25 0.49 22.8% 22 他人に残酷で,いじめたり, いじわるをしたりする 0.04 0.24 3.3% 27 してはいけないことをした 後でも悪いと思わない 0.10 0.35 8.0% 28 他の子供の邪魔をする 0.11 0.37 8.9% 29 すぐに投げ出す 0.12 0.36 10.7% 35 よくケンカをする 0.07 0.29 6.5% 40 他人をたたく 0.09 0.33 8.0% 42 そのつもりはないのに動物 や人を傷つける 0.02 0.19 1.8% 44 怒りっぽい 0.07 0.28 6.8% 53 人に暴力をふるう 0.03 0.21 2.7% 58 罰を与えても振る舞いが変 わらない 0.04 0.22 3.3% 66 よくわめく 0.07 0.28 6.5% 69 自分勝手,あるいは分け合 おうとしない 0.07 0.28 6.8% 74 他の子から好かれていない 0.02 0.17 2.1% 81 頑固,不機嫌,またはイラ イラしやすい 0.12 0.36 10.1% 84 人をよくからかう 0.02 0.15 2.4% 85 かんしゃく持ちだ 0.08 0.29 7.1% 88 協力的でない 0.06 0.27 4.7% 96 たくさんかまってもらいた がる 0.12 0.37 11.3% その他の問題( 1 )(34項目) 3 新しい事をやってみるのを 怖がる 0.19 0.43 17.2% 9 食べ物以外のものをかむ 0.12 0.36 10.1% 11 いつも手助けを求める 0.18 0.43 16.6% 13 よく泣く 0.18 0.44 16.0% 25 他の子と仲良くできない 0.06 0.26 5.3% 26 楽しみ方を知らない,小さ な大人のようにふるまう 0.05 0.25 3.9% 項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 情緒反応( 7 項目) 21 普段と少しでも違うと動揺 する 0.11 0.34 10.4% 46 体が引きつったり,ピクピ ク動いたりする 0.00 0.05 0.3% 82 気分や感情が突然変わる 0.09 0.30 8.9% 83 よくすねる 0.12 0.34 12.2% 92 初めての人や場面で気が動 転する 0.01 0.09 0.9% 97 めそめそ泣き言をいう 0.03 0.19 3.0% 99 くよくよする 0.04 0.19 3.6% 不安/抑うつ( 8 項目) 10 大人にまとわりつく,また は頼りにしすぎる 0.23 0.46 21.1% 33 気持ちが傷つきやすい 0.14 0.38 13.1% 37 親と離れると気が動転しす ぎる 0.04 0.19 3.6% 43 それといった理由なく悲し そう 0.01 0.11 1.2% 47 神経質,敏感または緊張し ている 0.07 0.25 6.8% 68 人目を気にしたり,すぐに 恥ずかしくなったりする 0.10 0.34 8.9% 87 あまりにも怖がりか心配性 である 0.03 0.19 2.7% 90 楽しくない,悲しい,また は落ち込んでいる 0.01 0.08 0.6% 身体愁訴( 7 項目) 1 からだの痛み(医学的原因 なく腹痛や頭痛は除く) 0.04 0.21 4.5% 7 ものがいつものところにな いと我慢できない 0.05 0.23 4.5% 39 頭痛がある(医学的原因な く) 0.02 0.13 1.8% 45 吐き気,気分が悪い(医学 的原因なく) 0.01 0.09 0.9% 78 腹痛や胃けいれんがある (医学的原因なく) 0.00 0.05 0.3% 86 整然さや清潔さをあまりに も気にしている 0.01 0.14 1.2% 93 吐く,もどす(医学的原因 なく) 0.00 0.05 0.3%
項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 30 すぐにうらやましがる 0.07 0.29 6.5% 31 飲食物でないものを飲んだ り食べたりする 0.02 0.18 1.5% 32 特定の動物,状況,場所を 怖がる 0.01 0.16 0.9% 34 よくけがをし,事故にあい やすい 0.02 0.16 1.8% 36 あらゆるものをさわりに行 く 0.10 0.36 8.6% 38 爆発的で予測のつかない行 動をする 0.05 0.27 4.2% 41 息をとめる 0.01 0.12 0.6% 49 託児所や幼稚園を怖がる 0.01 0.11 1.2% 50 疲れすぎている 0.03 0.18 3.3% 52 ほかの子どもたちから,か らかわれる 0.04 0.25 3.6% 54 鼻や皮膚や体の部分をつつ いたりほじったりする 0.04 0.20 3.3% 55 自分の性器をいじり過ぎる 0.02 0.15 1.5% 57 眼の問題(医学的原因なく) 0.00 0.00 0.0% 60 発疹や他の皮膚の問題(医 学的原因なく) 0.01 0.12 0.6% 61 食べるのを拒否する 0.04 0.20 4.2% 63 繰り返し頭や身体をゆする 0.01 0.09 0.9% 65 嘘をついたり,だましたり する 0.03 0.19 2.7% 72 けがをすることをあまりに も怖がらなさすぎる 0.04 0.23 3.6% 73 あまりに内気,または臆病 である 0.04 0.22 4.2% 75 活発すぎる 0.13 0.37 11.6% 76 しゃべり方に問題がある 0.01 0.11 1.2% 項目 質 問 概 要 平均 SD 陽性率 引きこもり(10項目) 2 行動が年齢より幼すぎる 0.19 0.46 16.6% 4 ほかの人と目を合わせよう としない 0.09 0.31 7.7% 12 無気力またはやる気がない 0.08 0.31 6.8% 19 空想したり,考えにふけっ たりする 0.08 0.31 6.8% 23 話しかけても返事がない 0.09 0.31 8.6% 62 活動的な遊びを拒否する 0.03 0.19 2.1% 67 人の好意に鈍感なようであ る 0.05 0.25 4.7% 70 ほとんど人に親しみを示さ ない 0.02 0.13 1.8% 71 周囲の物にほとんど関心を 示さない 0.01 0.11 1.2% 98 引きこもって,他人と関わ りを持とうとしない 0.01 0.08 0.6% 注意の問題( 9 項目) 5 集中力や注意力が長続きし ない 0.35 0.57 30.0% 6 じっと座っていられない, または多動 0.26 0.50 23.7% 24 指示に従うのが難しい 0.13 0.37 11.6% 48 課題をこなせない 0.08 0.30 7.1% 51 そわそわ・もじもじする 0.13 0.37 12.5% 56 運動神経が鈍いか,不器用 である 0.05 0.23 5.3% 59 次から次へとすることが変 わる 0.10 0.34 9.2% 64 不注意である,または気が 散りやすい 0.11 0.35 9.8% 95 歩きまわって迷子になる 0.01 0.14 1.2% その他の問題( 2 ) 77 宙を見つめたり,うわの空 のようにみえたりする 0.04 0.23 3.6% 79 規則にとらわれすぎる 0.01 0.09 0.9% 80 奇妙な行動 0.00 0.00 0.0% 89 活発でない,動作が遅い, または元気がない 0.03 0.16 2.7% 91 異常に騒々しい 0.07 0.29 5.3% 94 不潔な身なり 0.01 0.11 0.3% 100 質問になかった問題 0.12 0.32 11.9%
し,内向尺度は .81,また外向尺度は .92,全 問題尺度では .94となっており,まず妥当な数 値といえるだろう(表 1)。 4 .妥当性 CBCL/1½- 5 と C-TRF において,全尺度間 で相互に正の有意な相関を示し,内容的妥当性 をもつといえるようである(表 4 ,5)。また,因 子間で共分散を仮定した確認的因子分析を行い, 適合度指標には,χ2値,GFI,AGFI,RMSEA を用いた。その結果,CBCL/1½- 5 と C-TRF の χ2検定はそれぞれ有意であったが(内向尺度: χ(588)=4480.29, p<.01,χ2 (458)=1059.22, 2 p<.01と外向尺度:χ(251)=2265.22, p<.01,2 χ(526)=3192.25, p<.01),対象者数が多い場2 度項目の概要,平均値および陽性率を表 2 に, C-TRF については表 3 に記載した。 3 .信頼性 Cronbach の α 係数は,CBCL/1½- 5 の症状 群では,最も高い数値は 「攻撃的行動」 の .89 で,最も低い数値は 「身体愁訴」 の .52であっ た。しかし,「情緒反応」,「不安/抑うつ」,「身 体愁訴」 および 「引きこもり」 を含む内向尺度 は .85,また 「注意の問題」 と 「攻撃的行動」 を含む外向尺度は .90で,全問題尺度では .94 を示し,尺度の内的整合性は比較的良いといえ よう(表 1)。さらに,C-TRF の α 係数は,最 も高い数値は 「攻撃的行動」 の .91だが,最も 低い数値は 「身体愁訴」 の .37であった。しか 表4 CBCL/1½- 5 の症状群尺度,内向尺度,外向尺度,および全問題尺度の相関係数 症 状 群 情緒 反応 不安 / 抑うつ 身体 愁訴 引き こもり 睡眠の 問題 注意の 問題 攻撃的 行動 内向 尺度 外向 尺度 全問題 尺度 情緒反応 - .549** .386** .474** .372** .325** .559** .569** .530** .585** 不安 / 抑うつ - .313** .379** .251** .206** .319** .488** .287** .491** 身体愁訴 - .385** .211** .165** .274** .697** .245** .512** 引きこもり - .233** .237** .343** .652** .335** .621** 睡眠の問題 - .258** .359** .270** .343** .414** 注意の問題 - .423** .203** .521** .330** 攻撃的行動 - .347** .880** .500** 内向尺度 - .323** .694** 外向尺度 - .488** 全問題尺度 -**p<.01 表5 C-TRF の症状群尺度,内向尺度,外向尺度,および全問題尺度の相関係数 症 状 群 情緒 反応 抑うつ不安 / 身体 愁訴 こもり引き 注意の問題 攻撃的行動 内向 尺度 外向 尺度 全問題尺度 情緒反応 - .491** .302** .228** .418** .494** .721** .508** .319** 不安 / 抑うつ - .399** .223** .365** .441** .807** .450** .301** 身体愁訴 - .443** .391** .464** .619** .477** .439** 引きこもり - .275** .487** .517** .454** .355** 注意の問題 - .668** .601** .835** .511** 攻撃的行動 - .697** .967** .635** 内向尺度 - .720** .490** 外向尺度 - .644** 全問題尺度 -**p<.01
図1 CBCL/1½- 5 の内向尺度モデル
図1
CBCL/1
1/
2-5 の内向尺度モデル(標準化推定値)
今回、新たに差し替えをお願いしている標準化モデル図です。
X
2(588) = 4480.29, p <.01
GFI: .816, AGFI: .791
RMSEA: .068
─ 118 ─年齢群は 「睡眠の問題」,「注意の問題」 および 「攻撃的行動」 に,高年齢群は 「不安/抑う つ」 および 「引きこもり」 に有意な影響を与え ていた。なお,この分析では VIF の数値は 1.001を示しており,多重共線性の可能性は極 めて低いといえよう。なお,このような分析の 結果から,女児に比べ多くの尺度で男児の影響 が強く,年齢群でも影響の違いが見られたこと から,CBCL/1½- 5 では,原本どおりの標準 値表に加え,性別および年齢別(18-44月児: 45-71月児)の標準値表も作成した。 また,表 7 には,CBCL/1½- 5 と C-TRF の 全尺度の標準値の作成で得られた,ボーダーラ イン域と臨床域のそれぞれのカットオフポイン トを記載したが,C-TRF の身体愁訴(男児) では,正常域で 1 であり,ボーダーライン域に 入る得点はなく,臨床域に入るのは 2 からとな った(表 7)。 合は有意になりやすいとされるため(豊田,1998), この場合は問題ないとした。CBCL/1½- 5 の 内向尺度と外向尺度では GFI が .816と .867 で, AGFI が .791 と .841 だ が,RMSEA は .068と .075で,.10以内の基準を満たしており, まずまずの適合度といえた。なお CBCL/1½-5 の内向尺度モデルの結果を図 1 に示している。 C-TRF では,内向尺度は,GFI が .803,AGFI が .773,RMSEA が .063だが,外向尺度は, GFI が .608,AGFI も .557 と 低 く,RMSEA は .123であった。 5 .その他の検定 重回帰分析では,CBCL/1½- 5 の各症状群 に対し,男児を 1 に女児を 0 に,さらに低年齢 群(18-44カ月)を 1 に,高年齢群(45-71カ 月)を 0 にしたダミー変数を用いて行った(男 児と低月齢群の結果を表 6 に記載した)。男児 は 「情緒反応」,「引きこもり」,「注意の問題」 および 「攻撃的行動」 に有意な影響を与え,低 表6 CBCL/1½- 5 の重回帰分析結果 症 状 群 情緒反応 不安 / 抑うつ 身体愁訴 引きこもり 睡眠の問題 注意の問題 攻撃的行動 男児 β .067* .040 -.045 .107*** .040 .134*** .115*** 低年齢群 β -.029 -.060* .017 -.053* .087** .094*** .102*** R2 値 .005* .002* .004* .017*** .009** .026*** .023*** 注.β は標準偏回帰係数である。*p<.05, **p<.01, ***p<.001 表7 CBCL/1½- 5 および C-TRF のカットオフポイント CBCL/1½- 5 (N=1,422) C-TRF(N=399) 男児(365人:334人) 女児(394人:329人) 男児150人 女児187人 18-44カ月 45-71カ月 18-44カ月 45-71カ月 18-71カ月 18-71カ月 情緒反応 4 6 4 6 3 5 3 4 2 4 2 4 不安 / 抑うつ 5 7 5 8 4 6 5 7 3 5 3 5 身体愁訴 4 6 3 6 3 4 3 4 0 2 1 2 引きこもり 3 6 4 5 3 4 3 4 4 5 3 5 睡眠の問題 6 8 4 7 5 7 4 6 ─ ─ 注意の問題 5 6 5 6 5 6 4 5 5 7 5 8 攻撃的行動 15 21 13 18 12 16 12 16 11 23 7 13 内向尺度 7 10 7 11 6 9 7 10 5 7 4 6 外向尺度 14 17 12 15 11 14 9 13 8 13 6 9 全問題尺度 31 41 28 35 28 36 23 32 14 24 10 18 注.各列の右側の数値はボーダーライン域に,左側は臨床域にはいる数値である。
どす)が,医学的理由のない心理臨床的な身体 症状を問うため,今回は精神的に健康な児童の 調査であることからも,これらの陽性率が, CBCL/1½- 5 で は 10 パ ー セ ン ト 以 下,特 に C-TRF では 5 パーセント以下と総じて低くな っていることも要因のひとつではないかと考え られる(表 2 ,表 3)。また,特に教師にとっ ては 2 カ月間で上記のような問題行動を把握す るのは難しいといえるかもしれない。 次に CBCL/1½- 5 と C-TRF 双方の行動チェ ックリストの回答の結果であるが,どちらも最 近 2 カ月間の子どもの行動について,前者は家 庭での状況について保護者の視点で,後者は家 庭を離れた場での状況を幼児教育者の視点から 報告するものである。加えて,この 2 つの質問 票は尺度の構成や項目内容にもかなり違いがあ るため,結果はかなり異なるのではないかと思 われた。しかし,項目ごとの平均や陽性率から 抽出された顕著な問題行動は,数字の高低はあ るが,共通性があり,「注意の問題」 での 「集 中力や注意力が長続きしない」,「じっと座って いられない,落ち着きがない,多動」,「攻撃的 行動」 での 「いうことをきかない」,そして 「不安/抑うつ」 での 「大人にまとわりつく, または頼りにしすぎる」 などであった。このよ うな行動は幼児の成長期にある程度は見られる ものとも考えられるが,CBCL/1½- 5 の重回 帰分析の結果では,「注意の問題」 も 「攻撃的 行動」 も共に,幼児期前半(低年齢群)の男児 による問題行動であり,「不安/抑うつ」 は, 男女児にかかわらず,高年齢群での問題となっ ていた。 個別の質問単位に目を向けると,平均値,陽 性率いずれも最高値であったのは,「一人で寝 たがらない」 で,項目の平均は0.87,陽性率は 6 割近くであった。日本の子育ては,授乳期の 添い寝や親子の川の字型が伝統的に多いため当 然出てくる問題と思われるが,米国版でも高く, この項目の平均は0.77,陽性率は54%(男児 51%:女 児 57%)で あ っ た(Achenbach and Rescorla, 2000)。「一人で寝たがらない」 には, Ⅳ.考察 本 研 究 で は,CBCL/1½- 5 と C-TRF の ASEBA 日本版の新版となる標準化を行った。 今後の国際比較のためにも,原本と同じ手続き で,また,ASEBA 質問紙の全ライフステージ にわたる一貫した翻訳により,新たに,精神的 に健康な幼児によるデータをもとに,全国規模 での標準化を試みた。今回,日本版のデータで の因子分析は行わず,原本のままとしているが, 確認的因子分析の結果からは,CBCL/1½- 5 の内向と外向尺度および C-TRF の内向尺度の それぞれの適合度はまずまずであった。しかし, C-TRF の外向尺度ではあてはまりが良いとは いえなかったが,この尺度34項目中の25項目を 占める 「攻撃的行動」 の質問には, 8 「待って いられない」,29 「すぐに投げ出す」,96 「かま ってほしがる」 など質問の内容が因子名にそぐ わないと思われるものがみられ,改良の余地は 多々あると思われる。しかしながら,既述した ように ASEBA は90言語以上の地域で用いられ, その有用性は国際的にも認められている。今後 の国際比較などを考慮すると,このまま原本に 沿った ASEBA モデルの日本版を用いること の意義は大きいと考える。 α 係 数 に つ い て は,CBCL/1½- 5 ,C-TRF ともに症状群尺度の全体平均は .65であった。 これまでの日本版標準化での成人用(船曳・村 井,2015),学齢児用(船曳・村井,2017a)お よび教師用(船曳・村井,2017b)の α 係数は .75から .84を示しており,今回の数値はそれ らよりは低いといえよう。しかしながら,全尺 度平均では .73と .72で,米国版では,.81と .83 で あ る た め(Achenbach and Rescorla, 2000),米国と比べてそれほど低いわけではな いといえるが,CBCL/1½- 5 と C-TRF の 「身 体愁訴」 における α 係数を取り上げれば,.52 と .37で,どちらも全尺度中で最も低かった。 これについては, 2 つの 「身体愁訴」 の主な質 問である,78(胃痛),39(頭痛), 1 (これら 以外の体の痛み),45(吐き気),93(吐く,も
いる側面が伺われた。CBCL/1½- 5 と C-TRF ではどちらの平均値も米国版より低い結果であ り,日本の就学前児の発達に見合ったチェック リストを用いることで,より鋭敏に行動を評価 できると期待される。さらに,子どもの行動特 性を客観的に捉えるには,複数からの多角的な 視点,および,文化や時代背景との比較も大き く参考となると考えられるが,ASEBA 質問紙 は,数十年の間,世界各国での使用の実績があ り,それらの多角的な比較検討が可能となって いる。今後は,様々な歴史的また文化的背景を 持つ国々とも比較することにより,子どもにふ さわしい環境の手がかりが得られるかもしれな い。当該ツールが,臨床・支援・研究の種々の 場面において活用され,さらには,子どもを取 り巻く環境整備や子どもたちのメンタルヘルス に貢献する土台となることを期待している。 謝 辞 本研究は,文部科学省科研費新学術領域研究 「構 成論的発達科学」(24119004)の助成を受けました。 また,当該ツールを翻訳するにあたり,多くの方々 にご協力頂きましたこと,深謝致します。 COI 開示 本論文の研究につきましては倫理委員会の承認を 受けており,かつ,「開示すべき利益相反は存在し ない」 ことをご報告いたします。 文 献
Achenbach TM & Rescorla LA (2000): Manual for the ASEBA Preschool Forms & Profiles. Burling-ton, VT, University of Vermont, Research Center for Children, Youth, & Families.
井澗知美,上林靖子,中田洋二郎他(2001):Child Behavior Checklist/ 4 -18 日本語版の開発.小児 の精神と神経,41, 243-252. 船曳康子,村井俊哉(2015):ASEBA 行動チェック リスト(18-59歳成人用)の標準値作成の試み.臨 文化的,環境的,特性的などの様々な背景が考 えられるが,保護者にとって負担とならず,ま た,子どもにとっても良質な睡眠が確保される ように,今後の検討が必要な課題であろうとい うことが示唆された。 今回の標準値作成では,米国版の平均値より 本調査の平均値の方が低めとなると予想され, 実際に全ての尺度で米国版の方が有意に高か っ た(た と え ば,CBCL/1½- 5 :内 向 尺 度 (t(1,942)=20.07, p<.01),外向尺度(t(1,942) =22.20, p<.01),全 問 題 尺 度(t(1,942)= 22.87, p<.01)お よ び C-TRF:男 児 内 向 尺 度(t’(534.53)=8.68, p<.01),男児外向尺度 (t’(362.66)=6.68, p<.01),男児全問題尺度 (t’(397.29)=6.53, p<.01など,t’ はウェルチ の検定)。しかしながら,このような単純な比 較で,必ずしも日本の幼児の方が米国より問題 行動が少ないと言えるわけではなく,歴史的文 化的背景を考慮した綿密な国際的調査が必要と 考えられる。 さらに,症状群尺度では,ボーダーライン域 と臨床域のカットオフポイントは,CBCL/1½-5 と C-TRF の両方で 「情緒反応」 から 「注意 の問題」 までは 1 ~ 3 点の開きがあり,質問数 が約 2 倍の 「攻撃的行動」 では CBCL/1½- 5 で 4 ~ 6 点,C-TRF で 8 ~10点の開きがみら れた。このような開きは米国版(Achenbach and Rescorla, 2000)と比べて大きな違いは見 られなかったため,まずは妥当な結果といえよ う。今回は,原本に沿って正常,ボーダーライ ン,臨床の領域を設定したが,これらのカット オフポイントによって正常と臨床の区別が的確 になされたかについては,今後の検討課題とし たい。 Ⅴ.まとめ この度は,保護者および保育士による乳幼児 版を整備した。全体的に保育士評定に比べ,保 護者評定の方が,幼児の行動を問題として捉え やすい傾向がみられ,細やかに観察している側 面と,子どもらしさも成人からの観点で捉えて
とその近接領域,40, 329-343. 長沼葉月,北道子,上林靖子他(2012):ASEBA 就 学前子どもの行動チェックリスト親記入様式およ び保育士・幼稚園教諭記入様式の日本語版の開発. 小児の精神と神経,52, 193-208. 中田洋二郎,上林靖子,福井知美他(1999):幼児の 行動チェックリスト(CBCL/ 2 - 3 )の標準化の試 み.小児の精神と神経,39, 317-322.
Peterson NS, Kolen MJ & Hoover HD (1993): Scal-ing, normScal-ing, and equating. In Linn RL (eds.): Educational measurement (3th ed.) (pp.221-262). Washington, D.C., American Council on Educa-tion.
豊田秀樹(1998):共分散構造分析(入門編)構造方 程式モデリング.東京,朝倉書店.
Wiley online Library (2015): Encyclopedia of clini-cal psychology. John Wiley & Sons, Inc.
床精神医学,44, 1135-1141. 船曳康子,村井俊哉(2017a):ASEBA 行動チェッ クリスト(CBCL: 6 -18歳用)標準値作成の試み. 児童青年精神医学とその近接領域,58, 175-184. 船曳康子,村井俊哉(2017b):ASEBA 行動チェッ クリスト(TRF: 教師用)標準値作成の試み.児童 青年精神医学とその近接領域,58, 185-196. 河内美恵,木原望美,瀬戸屋雄太郎他(2011):子ど もの行動チェックリスト2001年版(CBCL/ 6 -18) 日本語版の標準化の試み.小児の精神と神経,51, 143-155. 河内美恵,木原望美,瀬戸屋雄太郎他(2013):子ど もの行動チェックリスト教師用2001年版(TRF/ 6 -18)日本語版の標準化の試み.小児の精神と神経, 53, 211-223. 倉本英彦,上林靖子,中田洋二郎他(1999):Youth Self Report(YSR)日 本 語 版 の 標 準 化 の 試 み ─ YSR 問題因子尺度を中心に─.児童青年精神医学
Objective: This study was designed to stan-dardize a Japanese version of the Child Be-havior Checklist for Ages 1½-5 (CBCL/1½-5) and the Caregiver-Teacher Report Form (C-TRF) based on standardization protocol used for the original Achenbach System of Empirically Based Assessment (ASEBA) (2000).
Method: T scores were calculated from the raw scores of 1,422 participants (boys; 699, girls; 723) for all syndrome scales (emotional-ly reactive, anxious/depressed, somatic com-plaints, withdrawn, sleep problems, attention problems, and aggressive behavior) of the CBCL/1½-5, and from scores of 337 partici-pants (boys; 150, girls; 187) for the C-TRF. T scores were also computed for the upper scales of Internalizing, Externalizing, and To-tal problems. Reliability and validity of all scales of both the CBCL/1½-5 and C-TRF were assessed with Cronbach’s alpha coeffi-cient and inter-correlations. Additionally, con-firmatory factor analysis (CFA) was used to investigate the goodness-of-fit for each factor. We also conducted multiple regression analy-ses of the CBCL/1½-5 syndrome scales to check for effects of gender and age group. Results and Conclusion: Total average Cron-bach’s alpha was .73 for the CBCL/1½-5 and .72 for the C-TRF, with good internal
consis-tency and significant positive inter-correlation within scales in both the CBCL/1½-5 and C-TRF. Fit indices of CFA were reasonably adequate other than that for the Externaliz-ing scales of the C-TRF. Multiple regression analysis of the CBCL/1½-5 revealed signifi-cant effect of boys on the “emotionally reac-tive,” “withdrawn,” “attention problems,” and “aggressive behavior” scales. In terms of age group, the younger age group had significant effect on the “sleep problems,” “attention problems,” and “aggressive behavior” scales; the older age group had significant effect on the “anxious/depressed” and “withdrawn” scales.
Summary: Standardization of a Japanese ver-sion of these ASEBA questionnaires will con-tribute to a more comprehensive determina-tion of behavioral problems among preschoolers in Japan, while also enabling comparison with findings from other nations with different historical and cultural back-grounds.
Author’s Address Y. Funabiki
Graduate School of Human and Environ-mental Studies, Kyoto University
Yoshida-nihonmatsu-cho, Sakyo-ku, Kyoto 606-8501, Japan
STANDARDIZATIONOFAJAPANESEVERSIONOFTHECHILD
BEHAVIORCHECKLISTFORAGES1½-5ANDTHECAREGIVER-
TEACHERREPORTFORM
Yasuko FUNABIKIGraduate School of Human and Environmental Studies, Kyoto University/ Graduate School of Medicine, Kyoto University
Toshiya MURAI