● iStorage VirtualCachePartitioning
【製品概要】 iStorage VirtualCachePartitioning は、ストレージのキャッシュメモリを複数の区画(キャッシュセグメン ト)に分割する機能をサポートします。キャッシュ分割は、仮想化環境における各テナントでの占有量を制 限して I/O 帯域を確保することで、仮想化環境の高安定性を実現するための機能です。 この機能を導入することにより、以下の効果があります。 ■ 仮想化環境の安定性能の確保 仮想化環境の各テナント間の影響を排除でき、仮想化環境の安定性能を確保することができます。 ■ 新規テナント追加にともなう稼動中業務への性能の影響を排除 稼動中業務の性能に影響を与えることなく、新規テナントを追加することができます。 ■ データ量の増加にともなう稼動中業務への性能の影響を排除 業務で扱うデータ量が増加しても、他業務の性能に影響を与えることなくI/O帯域を拡張し、安定 性を維持することができます。 対象機種:iStorage M310、M310F、M510、M710、M710F、M5000-主な機能- ■ 設定機能 キャッシュメモリをキャッシュセグメントに分割し、業務で使用する論理ディスクを割り付ける ための設定を行います。WebSAM iStorageManager のクライアント画面から操作が可能です。 ・キャッシュセグメント作成・削除機能 キャッシュセグメントの作成・削除を可能にします。また、未使用領域としてキャッシュセグ メントを将来用に確保することも可能です。 ・キャッシュセグメント割当量設定機能 キャッシュセグメントに割り当てるキャッシュメモリ量を設定・変更します。固定割り当てと、 可変割り当て(上限と下限の設定)の2つのポリシーにおける設定が可能です。 ・ニックネーム設定機能 キャッシュセグメントに対して任意のニックネーム設定を可能にし、キャッシュセグメントの 管理を容易にします。 ・論理ディスクの割り付け機能 キャッシュセグメントに対して論理ディスクを割り付けます。業務単位、および論理ディスク 単位の割り付けをサポートします。 ■ 分割設定状況表示機能 キャッシュセグメントの構成および状態を表示します。WebSAM iStorageManager のクライ アント画面およびコマンドライン(iSMview コマンド)での表示が可能です。 ・利用状態表示 キャッシュ分割機能の有効・無効状態を表示します。 ・設定状態表示 キャッシュセグメントのニックネーム、割当量の設定値・割当量を表示します。 ・論理ディスクの割り付け状況表示 キャッシュセグメントと割り付けられている論理ディスクの一覧を表示します。 ■ 性能監視機能
キャッシュセグメントに関する負荷状況は、WebSAM Storage PerforMate Suite を利用すること により監視・分析(注)し、キャッシュの最適割り当てを行うためのチューニングを行います。 ・過負荷の監視 キャッシュセグメントの性能情報に対するしきい値設定を行うことにより、予期せぬ負荷の 検出・通知を行うことが可能です。 ・事後分析 蓄積されたキャッシュセグメントの性能情報を参照し、長期的な視野で分析することができま す。
(注)性能監視を行うためには、別途 WebSAM Storage PerforMate Suite を購入する必要があり ます。WebSAM Storage PerforMate Suite に関する詳細は、「WebSAM Storage PerforMate Suite」を参照してください。
【システム構成図】
【動作環境/添付品】 (iStorage M310/M310F/M510/M710/M710F) 型名(※1) UFSM56-E310010 UFSM56-H310010 UFSM56-310010 UFSM56-E31F010 UFSM56-H31F010 UFSM56-31F010 UFSM56-E510010 UFSM56-H510010 UFSM56-510010 UFSM56-E710010 UFSM56-H710010 UFSM56-710010 UFSM56-E71F010 UFSM56-H71F010 UFSM56-71F010 対象
ディスクアレイ iStorage M310 iStorage M310F iStorage M510 iStorage M710 iStorage M710F 名称 iStorage VirtualCachePartitioning サーバ 2 章の「WebSAM iStorageManager」を参照願います。 対象 OS 仮想化環境 メモリ容量 ディスク容量 必須 ソフトウェア WebSAM iStorageManager(※2) 添付品 ・構成品表 ・ソフトウェア使用許諾契約書 ・リリースメモ ・ライセンスシート ・サポート添付品 (※3) - PP・サポートサービス仕様書 - PP・サポートサービスバンドル製品ご利用のお客様へ - PP・サポートサービス実施条件 - PP・サポートサービスを開始するには - PP・サポートサービス 製品シリアル No.カード ※1: 上段:SWAS24 バンドル型番、中段:SWAS バンドル型番、下段:アンバンドル型番です。 ※2: 装置導入にあたり手配必須の PP:iStorage 基本制御に添付されます。 ※3: アンバンドル型番には添付されません。 日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。
(iStorage M5000) 基本製品型名 (容量無制限) (※1) UFSM56-EM5A000 UFSM56-HM5A000 UFSM56-M5A000 2015 年 11 月 16 日以後に出荷(2015 年 10 月 30 日以後に受注)した M5000 向け 基本製品型名 (容量 5TB) (※1) UFSM56-EM50500 UFSM56-HM50500 UFSM56-M50500 2015 年 11 月 15 日以前に出荷(2015 年 10 月 29 日以前に受注)した M5000 向け 容量追加製品 型名(※1) UFSM56-EM50x01 UFSM56-HM50x01 UFSM56-M50x01 x と追加容量の関係 5:5TB 追加、B:50TB 追加 名称 iStorage VirtualCachePartitioning サーバ 2 章の「WebSAM iStorageManager」を参照願います。 対象 OS 仮想化環境 メモリ容量 ディスク容量 必須ソフト ウェア WebSAM iStorageManager(※2) 添付品 ・構成品表 ・ソフトウェア使用許諾契約書 ・リリースメモ ・ライセンスシート ・サポート添付品 (※3) - PP・サポートサービス仕様書 - PP・サポートサービスバンドル製品ご利用のお客様へ - PP・サポートサービス実施条件 - PP・サポートサービスを開始するには - PP・サポートサービス 製品シリアル No.カード ※1: 上段:SWAS24 バンドル型番、中段:SWAS バンドル型番、下段:アンバンドル型番です。 ※2: 装置導入にあたり手配必須の PP:iStorage 基本制御に添付されます。 ※3: アンバンドル型番には添付されません。
【留意事項】 ① 手配について
・ iStorage M310/M310F/M510/M710/M710F 向けの iStorage VirtualCachePartitioning は利用するディス クアレイ1台あたり1式を手配してください。 ・iStorage M5000 向けは、ディスクアレイの出荷時期により、以下の通りとなります。 - ディスクアレイの出荷が 2015 年 11 月 16 日以後(受注が 2015 年 10 月 30 日以後)の場合、iStorage VirtualCachePartitioningは、利用するディスクアレイ1台あたり1式を手配してください。 - ディスクアレイの出荷が 2015 年 11 月 15 日以前(受注が 2015 年 10 月 29 日以前)の場合、iStorage VirtualCachePartitioningは、装置の搭載物理ディスク容量(※)に応じたソフトウェアの手配が必要 です。増設などにより、許容容量を超えた場合には、総容量に応じたPPを手配してください。手 配しなかった場合には、設定操作ができなくなります。 (※) 対象となる容量は下記の式から算出してください。 対象となる容量 = 搭載している全ての物理ディスク容量の総和 - ホットスペアディスクの容量の総和 - レプリケーションリザーブドボリュームディスクの容量の総和
[ iStorage VirtualCachePartitioning - M5000 の場合(2015 年 11 月 15 日以前の出荷)]
(*1) 基本製品「iStorage VirtualCachePartitioning – M5000(5TB 基本)」は手配必須です。 (*2) 装置の搭載物理ディスク容量が 5TB を超えた場合は、下記の製品を組み合わせ、搭載物理ディスク 容量を超えるように手配してください。 追加ディスク容量 (TB) 製品名称 5TB iStorage VirtualCachePartitioning- M5000(5TB 追加) 50TB iStorage VirtualCachePartitioning- M5000(50TB 追加) 5TB 基本 x≦5TB 基本製品(必須)*1 5TB 追加 *2 x:装置の搭載物理ディスク容量 5TB<x≦10TB 5TB<x≦55TB 50TB 追加 *2 5TB 追加 *2 10TB<x≦15TB 5TB 追加 *2 55TB<x≦60TB 5TB 追加 *2 60TB<x≦65TB 55TB<x≦105TB 50TB 追加 *2 5TB 追加 * 2 105TB<x≦110TB 5TB 追加 *2 110TB<x≦115TB 日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。(手配例)装置の搭載ディスク容量が 75TB の場合 iStorage VirtualCachePartitioning - M5000(5TB 基本) 1 式(基本製品) iStorage VirtualCachePartitioning - M5000(5TB 追加) 4 式(追加製品) iStorage VirtualCachePartitioning - M5000(50TB 追加) 1 式(追加製品) → 手配する製品の合計 75TB ※選択するディスクとその数により総物理容量が変わるため、「2.8 容量に応じたソフトウェアPPの 購入について」を参照の上、必要な数のソフトウェア PP を選択してください。 ②関連ソフトウェアについて ・ キャッシュセグメントに関する性能監視・分析を行うには、関連ソフトウェアである WebSAM Storage PerforMate が必要です。 ③インストールサービスについて ・ iStorage VirtualCachePartitioning のインストールや設定には、インストールサービスが用意されていま す。詳細は、「6.1 システム展開サービス」を参照してください。 ④PP・サポートサービスについて
・iStorage VirtualCachePartitioningの利用に際しては、iStorage VirtualCachePartitioning、および関連必 須PPのPP・サポートサービスの締結が必要です。
PP・サポートサービスにより、「NEC カスタマーサポートセンター」での対応が可能となります。PP・ サポートサービスが契約されない場合、サポートサービスは提供できません。詳細は、「6.2 保守につ いて」の「オプションソフトウェアの PP・サポートサービスについて」を参照してください。
⑤出荷形態について
・iStorage VirtualCachePartitioningのプログラムとマニュアルを「WebSAM iStorageManager」のメディ アに格納します。 ・iStorage VirtualCachePartitioningのライセンスシートを製品に添付します。ライセンスシートに記載 のライセンスキーをWebSAM iStorageManagerより入力し、ライセンスロックを解除することにより、 機能の利用が可能になります。 ⑥iStorage VirtualCachePartitioning を利用する場合のキャッシュ容量について ・iStorage VirtualCachePartitioning を利用する場合、下記容量のキャッシュモジュールの搭載を推奨し ます。なお、iStorage M310F/M710F の場合、搭載キャッシュモジュールはiStorageM310Fでは48GB、 iStorage M710F では 192GB で固定となります。 - iStorage M310 の場合:16GB 以上 - iStorage M510 の場合:24GB 以上 - iStorage M710 の場合:48GB 以上 - iStorage M5000 の場合:96GB 以上 ・ キャッシュセグメントは最小 1GB(有効容量)で、0.25GB 単位に作成できます。 ・ 分割可能なキャッシュセグメント数はディスクアレイ1台あたり下記の個数となります。 - iStorage M310/M310F の場合:最大 8 個 - iStorage M510 の場合:最大 8 個
⑦導入・構築時の留意事項
・ストレージの初期構成段階で iStorage VirtualCachePartitioning を導入していない状態で構築し、後か ら iStorage VirtualCachePartitioning を導入することも可能です。
・iStorage VirtualCachePartitoniting による仮想分割の対象は、一次キャッシュのみです。iStorage PerforCache 導入時の二次キャッシュは、キャッシュ仮想分割の対象となりません。 ⑧iStorage M5000の設定について ・4 台のコントローラで構成される iStorage M5000 では、コントローラが縮退した場合に、縮退したコ ントローラのキャッシュを稼働中のコントローラが引き取ることで、キャッシュの冗長性を確保しラ イトキャッシュを継続します。キャッシュ分割が設定されている場合、縮退したコントローラのキャッ シュは、デフォルトセグメント(*1)上に引き取ることで冗長性を確保します。このため、デフォルト セグメントの容量を小さく設定した環境では、コントローラ縮退時にライトキャッシュが不足しライ ト性能が低下する可能性があるため、デフォルトセグメントの最低容量は、キャッシュ有効容量の 40%を目安に設定して下さい。 (*1) デフォルトセグメント 一番小さいキャッシュセグメント番号(=00h)を持つキャッシュセグメントをデフォルトセグメント と呼びます。デフォルトセグメントは、その他のキャッシュセグメントと以下の違いがあります。 - キャッシュ分割機能を開始すると必ず作成されます - デフォルトセグメントは削除できません - キャッシュセグメントを削除した場合に、削除したキャッシュセグメントに属する論理ディス クはデフォルトセグメントに割り付けられます <関連ホームページ> 社内向け : https://www.intra.nec.co.jp/istorage/ 販売店向け: https://www.nfp.nec.co.jp/istorage_ptr/ <問い合わせ先> 「8. 問い合わせ窓口」を参照してください。 日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。