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2 本 校 の 読 解 力 のとらえ 方 読 解 力 とは, 文 章 を 読 んでその 意 味 を 理 解 し, 解 釈 する 力 ( 広 辞 苑 ) とある そこで 本 校 では, 読 解 力 を 文 章 を 読 み, 正 確 に 読 み 取 ったことをもとに, 経 験 や 体 験 を 踏 まえ

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Academic year: 2021

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(1)

平成27年度校内研究 Ⅰ 研究主題

国語科における読解力を高める複式指導のあり方

Ⅱ 研究の概要 1 研究主題設定の理由 (1) 本校のこれまでの研究の取組から 平成 26 年度は教科等(外国語,道徳)における,「①学習の見通しをもたせる工 夫」「②児童の実態に応じた活動の工夫」について研修を深めた。その際,「①複式 少人数指導研究の継続」「②伝え合う力の育成」が今後の課題としてあがった。 (2) 学習指導要領から 学習指導要領の国語科目標には,「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成 し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対す る関心を深め国語を尊重する態度を育てる」とある。ここでは,表現力(適切に表現 する能力)と理解力(正確に理解する能力)を高めることが国語科の基本的な目標で あることが述べられている。 (3) 本校の学校教育目標から 本校の学校教育目標は,「夢に向かって学び続ける,心豊かでたくましい納官の子 の育成」であり,校訓には「考える子・・進んで学び,よく考える子」がある。「学 ぶ力の向上」に対する本校の課題として,「言語活動及び表現力の育成」「少人数学 級の特性を生かした教育の推進」があげられ,具体策として「一人一人の発想や意見 を生かす指導と発表力の育成」「読書活動の充実」があげられている。 「少人数の特性を生かした教育の推進」「言語活動及び表現力の育成」「読書活動の 充実」という本校の課題解決のためにも,本研究の意義は大きいと考えられる。 (4) 児童の実態から 平成 25 年度・26 年度の鹿児島学習定着度調査の結果から,他領域に比べて「読む」 領域の通過率が低いことが分かる。また,同調査の分析でも読み取りが不十分である ことや自分の考えをまとめる力がついていないことが記されている。 CRT 学力検査の結果からも,読み取りの問題の誤答が多い傾向が見られる。質問に 対して適切に自分の考えや,要旨を書くことが苦手であり,言葉や文章の意味を正確 に理解できずに誤答を記入する児童の実態がある。 こだわりの視点 ○まとめる力の育成 ○ポストテスト100%の達成

(2)

・○○だから、□□ になる。 ・○○と思ったけど、 作者は□□だった。 なぜかというと△△ と書いてあった。 ・一段落と二段落で は、□□という違い があった。○○だっ たのかな。 ・何度も読んでいる と、□□ということ に気がついた。 ・今日は○○を読み取るんだな。 ・この言葉って、○○ということだよね。(推論) ・□□と△△は、似ている言葉だけど少し違うよ。(比較) ・この言葉には、作者の気持ちが表れていると思う。(想像) ・○○という言葉で場面の様子が変わったよ。(分析) ・二つの段落の内容を比べてみよう。(対照) ・□□から、△△ということが分かった。 ・◇◇がキーワードになっている。 ・今日は、☆☆がわかった。 2 本校の「読解力」のとらえ方 読解力とは,「文章を読んでその意味を理解し,解釈する力(広辞苑)」とある。 そこで本校では,読解力を「文章を読み,正確に読み取ったことをもとに,経験や体 験を踏まえ解釈する能力」としてとらえ,研究を進めていく。教師が,子どもたちが 読み取ったり解釈したりしたことを評価したり,子ども自身が,自分の経験や体験を 踏まえた読み取りができるようになったことを実感できるようにしたりするため, 「読ませ方」「表現のさせ方」の両面から研究を進めていく。また,語彙を増やし, 様々な場面で言葉に親しむことができるよう,言語環境を整えることも重要である。 3 めざす児童の姿

読解力

表現

文章の内容や表現を,今までの読書経験や体験を

踏まえ,想像したり,分析したり,比較したり,

対照したり,推論したりする能力

目的や意図に応じて,文章の内容や事柄を正確に

読み取る能力

言語環境

・読書活動

・言語生活

解釈

① 目的や意図に応じ,場面の様子や内容の中心,要旨を読み取り,それをもとに解釈した ことを,適切に表現することができる児童

理解

(3)

※説明的文章・文学的 文章を担任が意識し研 究する。 ※こだわりの視点(☆) 3 研究の構想 ○児童の実態 ○保護者・地域の願い ○教師の願い ○学習指導要領 ○これまでの研究の成果・課題 【学校教育目標】 夢に向かって学び続ける,心豊かでたくましい納官の子の育成 【研究主題】 国語科における読解力を高める複式指導のあり方 【目指す児童の姿】 ① 目的や意図に応じ,場面の様子や内容の中心,要旨を読み取り,それをもと に解釈したことを,適切に表現することができる児童 【研究の仮説】 ① 複式指導における題材の読ませ方を工夫 するならば,児童は正確に読み取り,それ をもとに経験や体験をもとに解釈すること ができるのではないだろうか。 ② 複式指導における題材の表現のさせ方を工 夫するならば,解釈したことを適切に表現 することができるのではないだろうか。 ③ 様々な本や文章に親しま せる機会を設定し,言語環境 を充実することで,児童は読 み取る力を高めていくのでは ないだろうか。 【研究の視点】 ① 複式指導における読みとらせ方の工夫 ② 言語環境の充実 【研究内容】 ① 複式指導における読ませ方の工夫 ・課題・指示の明確化 ・キーワードへのサイドライン ・接続語の指導 ・音読記号の提示 ・読み方の視点の提示 ② 複式指導における表現のさせ方の工夫 ☆自分の言葉でまとめる ・ノート ・小見出し作成 ・感想の視点の提示 ・マス目を限定した文章の要約 ③ 言語環境の充実 (1)「聞く・話す」機会の充実 ・ことばの時間 ・音読の工夫 (2)「読む・書く」機会の充実 ・作文,詩の投稿,手紙等 ・読書活動の充実 (3)語彙を増やす機会の充実 研究実践及び分析,考察 研究のまとめと今後の課題 ( ( )

(4)

Ⅲ 研究の実際 【3・4年】 1 単元名 3年「まとまりをとらえて読み,かんそうを話そう」『こまを楽しむ』 4年「きょうみをもったところを発表しよう」『動いて,考えて,また動く』 2 研究の視点(新しい取組) 1 児童に学習の見通しをもたせる工夫 (1) 単元の学習計画表を掲示した。 2 視点①:複式指導における読ませ方の工夫 (1) キーワードへのサイドライン(赤・青)の引き方を掲示した。 (2) 読み方の視点を提示した。(補助発問) 。 3 視点②:複式指導における表現のさせ方の工夫 (1)文末を「~こと」でまとめるようにした。 (2)書き出しと書き終わりを提示し,学習のまとめ方を明確にした。 3 授業のポイント ・ 操作活動を通した段落分けや問いに対する答えの板書により,黒板全体を使って読 み取ったことをまとめさせた。(3年) ・ 2段落目の読み取りを直接指導して筆者の疑問を明確にさせ,それに代わる走り方 のコツを読み取るという視点を示した。(4年) 4 成果と課題 【成果】 ○ 色分けしたサイドラインを引かせることが,書く活動の手立てとなっていた。 ○ まとめを自分の言葉で書かせることによって,達成感をもたせることができた。 ○ 学習の手順を示したり操作活動をさせたりすることで,主体的な学習ができた。 ○ 一つの問いに対してホワイトボードに書いた子どもの表現が複数あったとき,そ れらを結び付けることで学習を深められた。 【課題】 ● ノートに書き方やサイドラインの引き方の共通理解 ● 実態調査の取り方 ● 表現の仕方(発表,ホワイトボード,ノート)のバランス ● 児童の変容を評価する手立て めあてとまとめの整合性や,子どもに分かりやすい具体的で明確な発問・指示の大切さを 感じた。また,単元の学習計画表を作成することで,単元全体を見通した授業の組み立てが しやすかった。

(5)

【1・2年】 1 単元名 1年「よんでたしかめよう」『うみのかくれんぼ』 2年「読んで考えたことを話そう」『どうぶつ園のじゅうい』 2 研究の視点(新しい取組) 1 児童に学習の見通しをもたせる工夫 (1) 導入で前時のふり返りをし,前時の学習を生かした読み取りをさせた。 2 視点①:複式指導における読ませ方の工夫 (1) 読み方の視点し関わる内容を指導案で明記した。 (2) 教材文や挿絵を黒板に提示し,言葉の意味やつながりを確認できるようにした。 3 視点②:複式指導における表現のさせ方の工夫 (1) 書かせる文章の内容をパターン化し,考えを書きやすくした。 3 授業のポイント ・教材文や挿絵を黒板に提示し,言葉の意味やつながりを確認しながら学習できるよう にした。 ・読み取らせる内容やまとめをパターン化し,学習の見通しがもてるようにした。 4 成果と課題 【成果】 ○ 前時の例をもとに,パターン化して読み取ることができていた。 ○ 読み取る内容を絞ることで,子どもたちは答えを探し出すことができていた。 ○ 接続語や文末に着目することで,子どもたちは答えをさがしだすことできていた。 【課題】 ●「音読のしかた(姿勢,声の大きさなど)」の共通理解 ● 評価のしかた ● 担任外の職員を活用した音読 ● 実態に応じたワークシートの活用 ● 3年生以上の辞書の活用 子どもたちは,教材文をパターン化して読み取 り,表現する際にも,そのパターンを使って書く ことができた。読み取った方法を,表現の手段と して使い,理解力と表現力の両方の力をつけさせ ることができた。今後は,考えを整理しまとめさ せる際に,ワークシートを活用し,個に応じた指 導や,表現力の育成につなげたい。

(6)

【5・6年】 1 単元名 5年「説明のしかたの工夫を見つけ,話し合おう」『天気を予想する』 6年「筆者のものの見方をとらえ,自分の考えをまとめよう」『『鳥獣戯画』を読む』 2 研究の視点(新しい取組) 1 児童に学習の見通しをもたせる工夫 (1) 模造紙を活用し,前時までの学習を振り返らせた。 2 視点②:複式指導における読ませ方の工夫 (1) 辞書を使って,初めて出てきた言葉調べをさせた。 (2) 言葉をカードに書き出させ,カードを移動し言葉同士を関連づけさせた。 3 視点②:複式指導における表現のさせ方の工夫 (1) 個別に書きやすいワークシートを作成した。 3 授業のポイント ・模造紙に書くことで学習したことを可視化し,単元全体を見通した学習ができるよう にした。 ・ワークシートを準備し,個別に自分の考えをまとめやすくした。 4 成果と課題 【成果】 ○ 模造紙を活用し,前時までの学習内容を振り返ることができた。 ○ ワークシートに書かせることで,自分の考えをまとめやすくなった。 ○ 個々に自由に発言する機会をつくっていた。 【課題】 ● 書画カメラも活用できるのではないか。(教科書,図や資料,ノート) ● タイマーの活用。 ● 読む際の意味調べのさせかた ● 事前読みの充実 ☆今後の研究は,説明文にしぼってもいいのではないか。 前回までの研究授業での成果と課題をふま えて授業を構成した。学習計画や授業の流れ を掲示しておくことは,有効であることが確 認できた。また,模造紙やカメラ等を使って 板書やまとめを残しておくと,振り返りに使 ったり表現する時の手掛かりにしたりする ことができる。

(7)

Ⅳ 研究の成果と課題 1 児童の変容 1・2年・・研究授業後,パターンを生かして他の問題にも取り組んでいた。「わけ」 「こと」など,問題の型に応じて考えをまとめることができるようになって きている。表現の場を多くもつことも今後大事になってくる。 3・4年・・研究授業を通して,表現への抵抗がなくなった。書くことの習慣化を通し て,どんなことを書けばいいのか子どもたちがつかめるようになってきた。 知らない言葉があり,語彙力をつける必要があると感じている。 5・6年・・数字には表れないが,文のまとまりの中で大事な事(キーワード)を読み 取れるようになってきた。「はじめ,中,おわり」の,文章の組み立てを読 み取る技術はついている。指示語に補助線を引かせるなどして,言葉の意味 をしっかり押さえさせている。 2 成果と課題 《成果》 1 児童に学習の見通しをもたせる工夫 ○学習計画表,学習の流れの掲示(右表) 1時間毎の学習内容を掲示することで、子ども たちは計画的に学習に参加することができるよう になった。また、担任も見通しをもった指導をし やすくなり、単元の目標を見通せるようになった。 ○前時のふり返り(右図・・模造紙) 模造紙や紙短冊を使い、前時の学習の跡を残すことで、 学習のふり返りをしながら学習を始めることができた。 前時の学習の跡があることで、本時のめあてや学習 の流れが明確になった。 挿絵を使い、これまでの学習を振り返らせることで、 本時の学習の流れをイメージさせることができた。 ○構造的な板書(右図) 毎時間の板書を パター ン化し、めあてやまとめを書 く場所を決めておくことで 学習の流れを子どもたちが 見通せるようにした。 →学習の流れを可視化することで,見通しをもった学習ができた。

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2 視点①:複式指導における読ませ方の工夫 ○サイドラインの活用(右図) 読み取りの際に、教科書の読み取った箇所に赤や青の サイドラインを引かせ、どの文章から読み取ったのか明 確にさせた。 音読の際に音読記号を活用し、どのように読めば心情 や様子が伝わるのか工夫させた。 ○教材文や挿絵,キーワードを記入したカードの掲示 低学年では、教材文を板書し、書きこむことで読み取っ た箇所や内容を黒板で確認できるようにした。黒板で確認 をしながら読み取ることで、どの文に気をつけて読めばい いのか明確になった。また、挿絵や図を提示することで教 師は生き物の体の仕組みや働きを具体的に説明することが できた。(右図) 高学年では、キーワードを紙短冊に書かせて 黒板に提示することで、読み取る際に単語や文 の意味を考えながら読むことができるように なった。それぞれの文や単語に着目させること で、自分の考えの基になる表現をぬきだすこと ができるようになった。 ○辞書の活用 中学年、高学年では、辞書を活用させ言葉を調べる活動がなされた。しかし、どの 言葉を調べるのか個人によって違いがあり、どのように言葉調べをさせるのか今後の 課題でもある。 ○補助発問の指導案への明記(指導案) 指導案に☆マークで読み取りの際の視点 を明示した。子どもたちが読み取る際にどの ようなつまづきが考えられるか、模擬授業を 通して想定し、対応を指導案に明記すること で、「何を、どのように読み取らせるのか」 がより明確になった。また、子どもたちが読 み取る際の手立てとしても活用できた。 →読み取りの際に,様々な手立てを準備することで,正確な読み取りができた。

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3 視点②:複式指導における表現のさせ方の工夫 ○表現のパターン化 毎時間のめあてをパターン化することで、めあてに 対する答えもパターン化することができた。そのため、 子どもたちは同じ文末表現でまとめをし、表現の仕方 を限定することができた。 ○学習のまとめの書き出しや,文末表現の提示(全学年) まとめの際の書き出しや文末表現を提示することで、まとめの仕 方を明確にすることができた。めあてに対して何を読み取り、どの ように答えればいいのかが明確になった。(右図) ○ワークシートの活用(5・6年生) 学級の実態に合わせてワークシートを用意し、書きこませることで、書く内容や分 量を制限することができた。そのため、じっくり考える時間を確保できるので、書く 活動に集中して取り組むことができた。 →表現の仕方をパターン化し、指定することで適切に表現することができた。 Ⅴ 終わりに 1年間を通して,読解力を高めるための学習指導法を探るため研究を進めてきた。めあて やまとめの仕方を明確にすることで,文のまとまりの中で大事な事(キーワード)を読み取 れるようになり,どんなことを書けばいいのかつかめるようになってきた。また,書くこと の習慣化を通して,表現への抵抗がなくなった。これまでの学習の継続で,「はじめ,中, おわり」の文章の組み立てを読み取る技術がついてきている。 しかし,知らない言葉があり,文章の意味が読み取れていない場面もあり,語彙力をつけ させる必要がある。辞書の活用や担任外の職員への音読など,言葉を正確に理解し,正確に 読む力の育成という今後の課題がある。また,「読解力」を,どのように評価するのか,実 態調査の観点はどのようにするのかという課題もある。 「文章を読み,正確に読み取ったことをもとに,経験や体験を踏まえ解釈する」という,読 解力の育成の根本にある「読むこと」と「表現すること」を両輪として,今後の研修に生か していきたい。

参照

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