ランダム行列を用いた予算制約・集中投資度制約がある場合の最小投資リスクの理論評価 (確率的環境下における数理モデルの理論と応用)
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(2) 36. 本稿の構成は以下の通りである.次章では平均分散モデルを定式化し,最適解の振る舞いを解析するために評価 指標としてリスクと集中投資度を定義する.そして,3章では既存手法であるレプリカ解析の考え方とその問題点に ついて説明し,4章でランダム行列理論を用いて,予算制約と集中投資度制約がある場合の最小投資リスクの導出を 行う.続く 5章で理論結果と数値実験の結果を比較し,理論結果が正しいことを確認する.最後に,6章でまとめと. 今後の課題について言及する.. ポートフォリオ最適化解析. 2 2.1. 平均分散モデル. 本研究では,空売り規制のない定常的な投資市場において の銘柄 k (= 1,2, \cdots, N) への投資比率を. $\omega$_{k}. N. 銘柄を対象に投資を行う場合を考える.投資家. で表し,ポートフォ リオを構成する各銘柄への投資比率をまとめて. ($\omega$_{1}, $\omega$_{1}, \cdots, $\omega$_{N})^{\mathrm{T} \in \mathbb{R}^{N} で表す.ただし,記号 \mathrm{T} はベク トルや行列の転置を表す.また,銘柄 k の期間 $\mu$(=1,2, \cdots, p) における収益率 \overline{x}_{k $\mu$}(V[\overline{x}_{k $\mu$}]=1) は各々独立で,分布を既知と仮定する.さらに, p 期間の収益率の 組み合わせ (\overline{x}_{11} ,\overline{x}_{12}, \cdot \overline{x}_{Np})\in \mathbb{R}^{N\times p} を用いて,ポートフォリオめの平均分散モデルのリスク関数 \mathcal{H}(\vec{ $\omega$}) を,. \vec{ $\omega$}. =. \displayst le\mathcal{H}(\vec{$\omega$})=\frac{1}2N}\sum_{$\mu$=1}^{p}(\sum_{k=1}^{N}\overline{x}_{k$\mu$} \omega$_{k}-\sum_{k=1}^{N}E[\overline{x}_{k$\mu$}] \omega$_{k})^{2} =\displayst le\frac{1}2N}\sum_{$\mu$=1}^{p}(\sum_{k=1}^{N}(\overline{x}_{k$\mu$}-E[\overline{x}_{k$\mu$}])$\omega$_{k})^{2}. (1). で定義する.式(1) より,リスク関数 \mathcal{H}(\vec{ $\omega$}) は各期間におけるポートフォリオの収益率と期待収益率の偏差の2乗 を全期間で総和していることが分かる.ここで, x_{k $\mu$}=\overline{X}k$\mu$^{-E[\overline{x}_{k $\mu$}]} として式 (1) を変形すると,. \displayst le\mathcal{H}(\vec{$\omega$})=\frac{1}2\sum_{$\iota$=1}^{N}\sum_{j=1}^{N}$\omega$_{i}$\omega$_{J}(\frac{1}N\sum_{$\mu$=1}^{p}x_{\emptyset$\mu$}x_{J$\mu$}). (2). ,. となり,さらに要素が, ゐ. j^{=\frac{1}{N}\sum_{$\mu$=1}^{p}x_{\$}$\mu$^{X}j$\mu$}. (3). となる分散共分散行列 J= {J.j} \in \mathbb{R}^{N\times N} を用いて次式を得る.. \displayst le\mathcal{H}(\vec{$\omega$})=\frac{1}2\vec{$\omega$}^{\mathrm{T}J\vec{$\omega$}. (4). .. また,資金が有限であるとして予算制約を次式で定義する.. \displaystyle\sum_{k=1}^{N}$\omega$_{k}=N ここで,式(5) は通常であれば比率の総和なので. \displaystyle \sum_{k=1}^{N}$\omega$_{k}=1. (5). .. であるが,どちらの制約式でも最適解の各銘柄間の. 相対投資比率は一致するため,また,後に定義する評価指標 (式 (7)) の解釈を見通しよくするために式 (5) を用いる ことにする.. 2.2. 評価指標. 最適解を与えるポートフォリオゆの振る舞いを評価するために,1銘柄あたりの最小投資リスク q_{ $\omega$}. $\epsilon$_{N}. と集中投資度. をそれぞれ,. $\epsilon$_{N}=\displaystyle\frac{1}{N}\mathcal{H}(\vec{$\omega$}). ,. (6).
(3) 37. q_{$\omega$}=\displayst le\frac{1}N\sum_{k=1}^{N}$\omega$_{k}^{2}, で定義する.リスク. $\epsilon$_{N}. る.一方で,集中投資度. は式 q_{ $\omega$}. (4) で与えられるリスク関数を. N. (7). 等分割した値で,1銘柄当たりのリスクを表してい. はポートフォリオゆのばらつき具合を表す指標で,分散投資がどの程度達成されている. かを表している.ここで,集中投資度. q_{ $\omega$}. の性質を以下に記す.. (i) 各銘柄に均等に投資をする場合 (均等投資型) どの銘柄にも均等に投資をする場合,すなわちゆ. =. ( 1, 1,. 1)^{\mathrm{T} \in \mathbb{R}^{N}. であるとすると定義より,集中投資度. q_{ $\omega$}. は q_{ $\omega$} =1 となる.. (ii) 特定の銘柄に集中して投資をする場合 (集中投資型) 特定の銘柄に集中して投資をする場合,例えば, q_{ $\omega$} は. \vec{ $\omega$}=. (N, 0, 0)^{\mathrm{T}} \in \mathbb{R}^{N} であるとすると定義より,集中投資度. q_{ $\omega$}=N となる.. 以上,(i) (ii) から投資形態が均等投資型に近づけば,集中投資度 投資度. q_{ $\omega$}. q_{ $\omega$}. は1に漸近し,集中投資度型に近づけば,集中. は1から遠ざかることが分かる.また,定義より集中投資度. q_{ $\omega$}-1=. q_{ $\omega$}. \displayst le\frac{1}N\sum_{k=1}^{N}$\omega$_{k}^{2}- ( 1N\displaystle\sum_{k=1}^{N}$\omega$ん). は, 2. =\displayst le\frac{1}N}\sum_{k=1}^{N}($\omega$_{k}-N^{\sum_{$\iota$=1}^{N}$\omega$_{i})^{2}1 であることから,. q_{ $\omega$}. \geq 1 である.また,この集中投資度. q_{ $\omega$}. (8). に近い指標で Herfindahl‐Hirschman Index (HHI). H I=\displaystyle\sum_{k=1}^{N}$\omega$_{k}^{2}. (9). ,. があるが,HHI では式 (8) のような統計的な解釈を与えることができないことも考慮して,集中投資度. :. q_{ $\omega$}. を評価. 指標として用いることとする.. 3. レプリ力解析 レプリカ解析は,磁性体の磁性現象を微視的な性質から説明すために導入されたランダムさを有する数学モデル. において,その振る舞いを解析するために開発された手法である.そのため,統計物理学の分野で発展し,スピング. ラスの性質を理論的に解明するための解析手法として広く使われるようになった.また,近年ではレプリカ解析の. 適用範囲が物理学に限らず,ニューラルネットワークや機械学習,組み合せ最適化などの諸問題の解析にも有効であ ることが示されている [12]. そして,ファイナンスの分野でもその活用が注目されており,ポートフォリオ最適化問. 題への応用が活発に研究されている.特に,Ciliberti らはレプリカ解析を絶対偏差モデルや期待ショートフォール モデルの解析に適用している [5]. また,Vargaらは各期の総収益と期待収益の 差の分散 を目的関数として,予算 制約と期待収益制約のあるポートフォリオ最適化問題に適用している [13]. 一方,Shinzatoは平均分散モデルに適 用し,本研究に先駆けて予算制約と集中投資度制約がある場合の最小投資リスクの評価も行っている [11].. 今挙げたように,レプリカ解析はファイナンスを含む様々な分野で適用されているが,その一方で解析手法として. の妥当性は数値的に検証されているが数学的に厳密ではないとされている.そこで以降,(i) レプリカ解析の考え方 について先行研究 [11] を踏まえて言及し,(ii) その問題点について簡単にふれる..
(4) 38. (i) レプリカ解析とは 分布関数 \mathcal{F}(\mathrm{Z}) が解析的な形で与えられている実数値確率変数 Z(>0) に対して,その対数の期待値 E [íog Z ] を. 求める問題を考える.ただし, E[\log Z] は直接計算することが困難な場合を想定する.このとき,レプリカ解析は 次式で与えられるレプリカトリックを用いて E[\log Z] の評価を行う.. E[\displaystyle \log Z]=\lim_{n\rightar ow 0}\frac{\partial}{\partial n}\log E[Z^{n}] 式. (10). .. (10) の右辺に着目して,. \displaystyle \frac{\partial}{\partial n}\log E[Z^{n}] = \frac{1}{E[Z^{n}] \frac{\partial E[Z^{n}] {\partial n} = \displaystyle \frac{1}{E[Z^{n}]}E[Z^{n}\log Z] \rightarrow n0E[\log Z]. (11). ,. によって成り立つことが確認できる簡単な恒等式である. E[\log \mathrm{Z}] を求める際に, E[Z^{n}] を計算する方が容易であ ればレプリカトリックを E[\log Z] を求めるための手段として活用することができる.. 先行研究 [11] では平均分散モデルの最小投資リスクを評価するために確率変数. Z=\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}P_{0}(\vec{$\omega$})e^{-$\beta$\mathcal{H}(\vec{$\omega$})d\vec{$\omega$}. Z. を,. (12). ,. で定義する.ただし, P_{0}(\vec{ $\omega$}) は事前分布を表し, $\beta$ はボルツマン分布の逆温度を表す.このとき,銘柄数. N が大き. い極限で1銘柄あたりの最小投資リスク \displaystyle \lim_{N\rightar ow\infty}E[$\epsilon$_{N}] は,. \displaystyle\lim_{N\rightar ow\infty}E[$\epsilon$_{N}]=-\lim_{$\beta$\rightar ow\infty}\lim_{N\rightar ow\infty}\frac{1}{N}\frac{\partial}{\partial$\beta$}E[\logZ]. (13). ,. で与えられる.式(13) より,右辺の E[\log Z] を求めることができれば1銘柄あたりの最小投資リスク $\epsilon$ を評価でき るが式 (12) で定義される Z から直接 E[\log Z] を求めることは困難であり,レプリカトリックを活用して評価を行 う.. (ii) レプリ力解析の問題点 \mathrm{I}/. プリカトリックは式 (10) の恒等式から分かる通り,. れていなければならない.しかし,仮に に. n. \in. \mathbb{R}. n. n. に関して微分や極限操作を行うため. n. が実数で定義さ. が自然数であれば \log E[Z^{n}] を求めることは比較的容易であるが,一般. に対して \log E[Z^{n}] を評価することは難しい.例えば,. a, b > 0. に対して. (a+b)^{2}. =. a^{2}+2ab+b^{2} や. (a+b)^{3} =a^{3}+3a^{2}b+3ab^{2}+b^{3} はそれぞれ,左辺を右辺のように有限の項数で展開することができるが (a+b)^{2.5} は有限の項数で展開することができない.しかし, (a+b)^{2} < (a+b)^{2.5} < (a+b)^{3} であることから (a+b)^{2.5} を漸 近的に評価することが出来る. \log E[Z^{n}] の評価も同様の発想で, n \in \mathbb{N} に対して得られた結果を n\in \mathbb{R} に適用す ることを考える.そこで,以下の解析手順に則って評価を行う. を自然数とみなして, \log E[Z^{n}] の計算を行う.. 1.. n. 2. 1の結果に対して. n. を実数とみなして,. n. に関して微分や極限操作を行う.. 手順2に関して補足すると,手順1で得られる結果は一般に,. n. が自然数でなくとも定義可能な関数となるため,微. 分や極限操作が計算上可能となる.このとき,レプリカ解析の問題点の1つに,上記解析手順で. n. に関する仮定が. 1と2で異なることが挙げられる.さらに,扱う問題によっては今挙げた問題以外にもレプリカ対称性の破れや と. n. N. の極限操作の交換に伴う相転移の問題 [14] が挙げられるが,本研究には直接関係しないので割愛する.一方で,. レプリカ解析から得られた結果の妥当性は数値的に検証されており,経験的に正しい結果を与えることが期待され ている.事実,我々が本研究で扱う問題もレプリカ解析と数値実験の結果が一致している.しかし,数学的厳密性を.
(5) 39. 要するのであれば,レプリカ解析ではそれに欠けるため別のアプローチからその結果を再現する必要がある.その ために,本研究では数学的に厳密であるとされているランダム行列理論を用いて最小投資リスクの評価を行う.. 予算制約. 4. 集中投資度制約がある場合の最小投資リスクの評価. 本研究では,予算制約および次式で与えられる集中投資度制約の下,銘柄数 りの最小投資リスク. $\epsilon$. N. が十分に大きいときの1銘柄あた. (=\displaystyle \lim_{N\rightar ow\infty}$\epsilon$_{N}) の評価を行う. q_{ $\omega$}= $\tau$. (14). .. そのために,Lagrange 未定乗数法の枠組みの中でランダム行列の性質を用いてリスク関数 \mathcal{H}(\vec{ $\omega$}) の最小化を行う非 線形計画問題を考える.そこで,主問題 (P) を以下で与える.. (P) 主問題. (P) に対して,Lagrange 乗数 k,. :. \left{\begin{ar y}{l \min\mathcl{H}(\vec{$\omega$})\ mathrm{s}.\mathrm{}.\dot{e}^$\Gam $}\vec{$\omega$}=N,\vec{$\omega$}^{\mathrm{T}\vec{$\omega$}=N \tau$. \end{ar y}\right.. (15). \mathcal{L}_{N}(\vec{ $\omega$}, k, $\theta$) を次式で定義する.. $\theta$\in \mathbb{R} を用いて Lagrange 関数. \displaystyle\mathcal{L}_{N}(\vec{$\omega$},k, $\theta$)=\mathcal{H}(\vec{$\omega$})+k(N-\overline{ }^{\mathrm{T} \tilde{$\omega$})+\frac{$\theta$}{2}(N$\tau$-\vec{$\omega$}^{\mathrm{T} \vec{$\omega$}) 以降,Lagrange 未定乗数法に則り, \mathcal{L}_{N} ( \vec{$\omega$}, k パラメータを1つずつ消去し, Hesse 行列 H. =0. ). $\theta$ ) をめ,. k, $\theta$ についてそれぞれ偏微分して得られる関係式を用いて. が大きい極限で極値を与える. が正定値行列になること. \displayst le\frac{\parti l\mathcal{L}_{N}(\vec{w},k $\thea$)}{\parti l\vec{$\omega$}. 初めに, する.. N. (十分条件). $\theta$. を特定する (必要条件).そして, \mathcal{L}_{N}(\vec{ $\omega$}, k, $\theta$). を用いて最小値を与える $\theta$ を求めて. \mathcal{L}_{N}(\vec{ $\omega$}, k, $\theta$) に代入し,. \displayst le\frac{\partial\mathcal{L}_{N}(\vec{$\omega$}^{*,k $\theta$)}{\partialk}. =0. k^{*}=\displaystyle\frac{1}{S_{N}($\theta$)} ただし,. S_{N}( $\theta$). 最後に,式 (18). N. ここで,. 行列 D. \in. から次式を得る.. (18). .. を次式で置く.. の k^{*} を. S_{N}( $\theta$)=\displaystyle \frac{e\rightar ow \mathrm{r}(J- $\theta$ I_{N})^{-1}\vec{e} {N} \displayst le\frac{\partial\mathcal{L}_{N}(\vec{$\omega$}^{*k^{*},$\thea$)}{\partial$\thea$'}. \mathcal{L}_{N}(\vec{ $\omega$}^{*}, k, $\theta$) に代入し,. =0. \displayst le\frac{S_N}'($\thea$^{*}) S_{N}^{2}($\thea$^{*})=$\tau$ 収益率行列. の. を導出する.. (17). .. の \vec{ $\omega$}^{*} を. $\epsilon$. から次式を得る.ただし, I_{N} は N 次単位行列を表し, J- $\theta$ I_{N} は正則行列であると. の *=k(J- $\theta$ I_{N})^{-1}\vec{e}. 次に,式 (17). (16). .. (19). .. から次式を得る.. (20). .. が大きい極限で極値を与える $\theta$^{*} を具体的に求めるために S_{N}( $\theta$) の振る舞いについて考える.そこで,. X=\{x_{ $\iota \mu$}/\sqrt{N}\}\in \mathbb{R}^{N\times p}. \mathbb{R}^{N\times p} を用いて X. =. を N 次直交行列 U と p 次直交行列 V. ,. および対角成分に特異値を持つ対角. UDV^{\mathrm{T}} として特異値分解を行う.つまり J= UDD^{\mathrm{T}}U^{\mathrm{T}} となり,これを用いて.
(6) 40. S_{N}( $\theta$) は,. S_{N}( $\theta$)= \displaystyle \frac{e^{ $\Gam a$}\lrcorner(J- $\theta$ I_{N})^{-1}\vec{e} {N} = \displaystyle \frac{e^{\triangle ft 1}U(D ^{\mathrm{T} - $\theta$ I_{N})^{-1}U^{\mathrm{T} \vec{e} {N}. =\displayst le\frac{1}N\sum_{k=1}^{N}u_{k}^{2}\frac{1}$\lambda$_{k}-$\theta$} =\displayst le\frac{1}N}\sum_{k=1}^{N}u_{k}^{2}\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1} $\lambda$- \theta$} \delta$( \lambda-\lambda$_{k})d$\lambda$ =\displayst le\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1} $\lambda$- \theta$}\frac{1}N}\sum_{k=1}^{N}u_{k}^{2}$\delta$( \lambda-\lambda$_{k})d$\lambda$. (21). ,. となる.ただし,3行目は新たに互を, 性質. :. f(a)=\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty}f(x) $\delta$(x-a)dx. \vec{u}=U^{\mathrm{T}}\vec{e}=(u_{1}, u_{2}, \ldots., u_{N})^{\mathrm{T}}. \in \mathbb{R}^{N} で定義し,4行目はデルタ関数 $\delta$(x). を用いた.また \vec{u}^{\mathrm{T} \vec{u}=e^{ $\Gamma$}\vec{e}\rightar ow=N より, N が大きい極限で. u_{k}. は平均 0. ,. の. 分散1. の正規分布に従うことが知られている [15]. さらに,自己平均性の性質を用いて S_{N}( $\theta$) は,次式で与えられる S( $\theta$) に収束する.. S( $\theta$)=\displaystyle \lim_{N\rightar ow\infty}E[S_{N}( $\theta$)]. =\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1} $\lambda$- \theta$}\lim_{N\rightar ow\infty}\frac{1}N}\sum_{k=1}^{N}E[u_{k}^{2}]$\delta$( \lambda-\lambda$_{k})d$\lambda$ =\displayst le\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1} $\lambda$- \theta$}\lim_{N\rightarow\infty}\frac{1}N}\sum_{k=1}^{N}$\delta$( \lambda-\lambda$_{k})d$\lambda$ =\displayst le\int_{-\infty}^{\infty}\frac{$\rho$( \lambda$)}{$\lambda$- \thea$}d$\lambda$ ただし, $\rho$( $\lambda$). (=\displaystyle \lim_{N\rightar ow\infty}\frac{1}{N}\sum_{k=1}^{N} $\delta$( $\lambda-\lambda$_{k}). \{x+iy|x, y\in \mathbb{R}, y>0\}. に対して定義される式. (22). .. は分散共散行列 J の漸近固有値分布を表す.また,特に $\theta$ \in D:=. (22) を一般に Stieltjes 変換と呼び [16] [17]. の振る舞いを評価する上で重要な役割を果たす.ここで仮定より,収益率行列 Xの要素 分散. 1/N の分布に従う.このとき, $\rho$( $\lambda$). $\rho$( $\lambda$)=. ただし,. (23). [x]^{+}=\displaystyle \max(x, 0). で与えられる. 定理を用いて. \left{\begin{ar y}{l \frac{sqrt[$\lambd$_{+}-\lambd$]^{+}[$\lambd-\lambd$_{-}]^+ {2$\pilambd$}& \alph$\geq1\ (1-$\alph$)\delta$(\lambd$)+\frac{sqrt[$\lambd$_{+}-\lambd$]^{+}[$\lambd-\lambd$_{-}]^+ {2$\pilambd$}&0<$\alph$<1 \end{ar y}\ight.. を用いて式. S( $\theta$)=. 本研究を通して最適解. (=p/N). に対して $\lambda$\pm. =(1\pm\sqrt{})^{2}. \left{bginary}{l \frac$lph-1$\tea-sqrt{(1+$\alph-tea$)^{2}-4\alph$}{2\thea$}&\lmbda$+<\thea$ \infty&$lambd_{-}\leq$ambd\leq$ambd_{+}\ frac{$\lph-1$\tea+sqrt{(1$\alph-tea$)^{2}-4\alph$}{2\thea$}&\lmbda$_{-}>\thea$ nd{ray}\ight. の範囲で式(20). の. S_{N}( $\theta$). を式. (24). の. $\theta$^{*} =1+ $\alpha$+c(2 $\tau$-1)\sqrt{\frac{ $\alpha$}{ $\tau$( $\tau$-1)}. ,. [18].. (23). である.これより,. (22) の積分を実行すれば良いことが分かる.そこで,. となる.これより, $\lambda$_{-} > $\theta$, $\lambda$_{+}< $\theta$. は独立に平均 0,. はMarcenko‐Pastur 則により次式で与えられることが知られている. であり,シナリオ上 \mathrm{b} $\alpha$. $\rho$( $\lambda$) S( $\theta$) を計算すると,. ,. X_{i},j/\sqrt{N}. $\alpha$. S( $\theta$). は式. の範囲に注意して留数. S( $\theta$) に置き換えて. (24). $\theta$^{*}. を求めると,. (25).
(7) 41. となる.ただし,. c. を次式で与える.. c=\left\{ begin{ar y}{l +1$\lambda$_{+}<$\theta$\ -1$\lambda$_{-}>$\theta$ \end{ar y}\right. 次に,最小値を与える. c. について考える.ここでは,. の大きい極限で正定値行列 (固有値 $\lambda$^{H} に対して \forall i,. c. の値を特定するために. $\lambda$_{\ovalbox{\t \smal REJECT} ^{H}>0 ). (26) \mathcal{L}_{N}(\vec{ $\omega$}, k, $\theta$). になる条件を用いる.ここで,. H_{ $\iota$}, =J_{l} - $\theta \delta$_{\dot{ $\iota$}j}. のHesse 行列 H が N H. の要素. H は, (27). ,. で与えられる.ただし, $\delta$_{ij} は,. =\left\{ begin{ar ay}{l 1i=j\ 0i\neqj \end{ar ay}\right.. $\delta$_{i_{J}. より, $\lambda$^{H} は分散共分散行列 J の固有値 $\lambda$^{J} を用いて $\lambda$^{H}=$\lambda$^{J}- $\theta$ となるので,. である.式(27). なるためには J の最小固有値. $\lambda$_{\min}^{J}. $\lambda$_{\min}^{J}- $\theta$>0 を満たせば良いことが分かる.また, $\lambda$_{\min}^{J}. (i). が正定値行列に. 以降,(i). (28). ,. は N の大きい極限でMarcenko‐Pastur 則より,. $\lambda$_{\min}^{J}= であることが知られている [18].. H. を用いて,. $\alpha$\geq 1 と. \left\{ begin{ar y}{l $\lambda$_{-}& $\alpha$\geq1\ 0&0<$\alpha$<1 \end{ar y}\right.. (29). 0< $\alpha$< 1 の場合に分けて式. (ii). (28) の条件を議論する.. $\alpha$\geq 1 の場合. 初めに, $\alpha$\geq. 1. の場合について考える.式(26). と式. (28) の条件より,. $\lambda$_{\min}^{J}- $\theta$ = $\lambda$_{-}- $\theta$>0 \leftrightar ow$\lambda$_{-} > $\theta$ であることから最小値を与える $\theta$^{*}. の. c. (30). ,. は, c=-1 となる.従って, $\alpha$\geq 1 で最小値を与える Lagrange乗数 $\theta$_{a}^{*} は,. 次式となる.. $\theta$_{a}^{*}=1+ $\alpha$-(2 $\tau$-1)\sqrt{\frac{ $\alpha$}{ $\tau$( $\tau$-1)} (ii). (31). 0< $\alpha$< 1 の場合. 次に, 0< $\alpha$<. 1. の場合について考える.式(26). と式. (28) の条件より,. $\lambda$_{\min}^{J}- $\theta$ = 0- $\theta$>0 \leftrightarrow 0> $\theta$. であることから最小値を与える $\theta$^{*}. の. c. (32). ,. は, c=-1 となる.特に,. $\lambda$_{\min}^{J}-$\theta$^{*} =0-$\theta$^{*}. =- (1+ $\alpha$-(2 $\tau$-1)\sqrt{\frac{ $\alpha$}{ $\tau$( $\tau$-1)} ) ( 亟 -\sqrt{\frac{ $\tau$}{ $\tau$-1} ) (\sqrt{}-\sqrt{\frac{ $\tau$-1}{ $\tau$} ) =-. であることから,式(33). の. $\lambda$_{\min}^{J}-$\theta$^{*}. が式. (28) の条件を満たす. 1-\displaystyle \frac{1}{ $\tau$} < $\alpha$< 1. $\alpha$. .. (33). の範囲を求めると,. (34).
(8) 42. となる.従って,式(34). を満たす範囲で最小値を与える Lagrange乗数は $\theta$_{a}^{*} となる.逆に. 0< $\alpha$\displaystyle \leq 1-\frac{1}{ $\tau$} を満たす範囲では 0-$\theta$_{a}^{*} \leq. 0. $\alpha$. が,. (35). ,. となり式(28) の条件を満たさないので,双対理論を用いて最小値を与える. $\theta$ を考え. る.. そこで,Lagrange 双対関数 U( $\theta$) を以下で与える.. U( $\theta$)=\displaystyle \lim_{N\rightar ow\infty}\frac{1}{N}U_{N}( $\theta$). =\displaystyle\frac{1}{2}(\frac{1}{S($\theta$)}+$\tau\theta$). (36). .. ただし, U_{N}( $\theta$) =\mathcal{L}_{N}(\vec{ $\omega$}^{*}, k^{*}, $\theta$) である.ここで, U( $\theta$) の2階偏導関数が,. であることから. \displaystyle\frac{\partial^{2}U($\theta$)}{\partial$\theta$^{2}=-\frac{$\alpha$}{( $\theta$-1 $\alpha$)^{2}-4$\alpha$)^{3/2} <0. (37). ,. U( $\theta$) は単調減少関数となる.このとき, U( $\theta$) の1階偏導関数が. 0 となる $\theta$ は. $\theta$_{a}^{*} で与えられるが,. 式(35) を満たす範囲で $\theta$_{a}^{*}\geq 0 であるため,式(28) の条件を満たす範囲で U( $\theta$) を最大にする $\theta$_{b}^{*} $\theta$_{b}^{*}\simeq 0. (38). ,. となる.以上,(i) (ii) の議論を踏まえてリスク関数 \mathcal{H}(\vec{ $\omega$}) を最小化する Lagrange 乗数. $\theta$=. \displaystle\frac{1}S($\thea$)}. \displaystle\frac{1}S($\thea$)} $\epsilon$. $\theta$ は,. \left\{ begin{ar y}{l 1+$\alpha$-(2$\tau$-1)\sqrt{\frac{$\alpha$}{ \tau$( \tau$-1)} &1-\frac{1} $\tau$}< \alpha$\ 0& <$\alpha$\leq1-\frac{1} $\tau$}, \end{ar y}\right.. となる.また,式 (39) に対応する. 最後に最小投資リスク. は,. (39). は次式となる.. =. \left{\begin{ar y}{l \sqrt{\fac{$\alph \tau$}{ \tau$-1} &1-\frac{1}$\tau$}< \alph$\ 0& <$\alph$\leq1-\frac{1}$\tau$}, \end{ar y}\right.. を導出する.初めに,リスク. $\epsilon$. (=\displaystyle \lim_{N\rightar ow\infty}$\epsilon$_{N}). (40). を $\theta$ を用いて表すと,. $\epsilon$($\theta$)=\displaystyle\lim_{N\rightar ow\infty}\frac{1}{N}\mathcal{H}(\vec{$\omega$}). =\displaystyle\lim_{N\rightar ow\infty}\frac{1}{2}(\frac{1}{S_{N}($\theta$)} ^{2}(S_{N}($\theta$)+\frac{e\rightar ow\mathrm{r}(J-$\theta$I_{N})^{-2}\vec{e} {N}$\theta$). =\displaystyle\frac{1}{2}(\frac{1}{S($\theta$)}+\frac{S'($\theta$)}{S^{2}($\theta$)}$\theta$) =\displaystyle \frac{1}{2} (\frac{1}{S( $\theta$)}+ $\tau \theta$). (41). ,. となる.ただし,4行目は式. (20) の関係式を用いた.ここで,式(41). に式. (39). の $\theta$. を代入して整理すると. $\epsilon$. はそ. れそれ,. $\epsilon$=. \left\{ begin{ar y}{l \frac{-1+$\tau$+ \alpha\tu$-2\sqrt{$\alpha\tu$( \tau$-1)}{2 &1-\frac{1} $\tau$}<$\alpha$\ 0&0<$\alpha$\leq1-\frac{1} $\tau$} \end{ar y}\right.. (42). となる.以上より,予算制約と集中投資度制約がある場合の最小投資リスクが求まり,この結果は先行研究のレプリ 力解析の結果とも一致していることが分かる [11]..
(9) 43. 数値実験. 5. 本章では,前章で導出した結果が理論的に正しいことを確認するために数値実験を用いて検証を行う.そのため に,リスク. $\epsilon$. に関して数値実験を行い,式(42) で与えられる理論値と比較する.また,理論値を導出する過程で銘. 柄数 N が十分に大きいとき,個別の収益率セッ トに対するリスクと収益率で平均化したリスクが一致する. 均性) ことを用いて解析を行った.この性質が成り立つことを確認するために,. (自己平. N=500 に対して数値実験の試行. 回数 M を (i) M=100 と (ii) M=1 にして行う. 数値実験は修正された収益率 x_{k $\mu$} を正規分布. に設定する.また,シナリオ比. $\tau$=2. $\alpha$. (E[x_{k $\mu$}] = 0, V[x_{k $\mu$}] = 1) で与え,制約条件として集中投資度. は0. 1 \leq $\alpha$\leq 5 となるように p を与える.ここで,本設定における理論値. を以下に記す.. $\epsilon$=\left\{ begin{ar ay}{l} $\alpha$-\sqrt{2$\alpha$}+0.5&0.5<$\alpha$\ 0&0<$\alpha$\leq0.5 \end{ar ay}\right. (i). (43). 試行回数 M=100 の場合. 初めに,試行回数 M=100 の場合の実験結果を図1に示す.縦軸は1銘柄当たりの最小投資リスク,横軸はシナ リオ比. $\alpha$. であり,丸が数値実験の値,バツ印が理論値を表している.図1より,最小投資リスク. $\epsilon$. は数値実験の値. と理論値が完全に一致していることからランダム行列理論,レプリカ解析とも理論値が正しいことが分かる.. (ii). 試行回数 M=1 の場合. 次に,試行回数 M= 1 の場合の実験結果を図2に示す.図2より,数値実験と理論値に多少の誤差が生じている が N がさらに大きくなれば理論値と完全に一致することが予想される.また一般に,投資家が対象とする銘柄数 N は N=10^{3}. 6. ~. 10^{5} 程度であることから, N が大きければこの結果は十分有効であることが言える.. まとめと今後の課題 本研究ではポートフォリオ最適化問題を定式化するために平均分散モデルを適用し,予算制約と集中投資度制約の. 下で1銘柄あたりの最小投資リスクを求める問題を考えた.本研究の位置づけは,同問題に対して先行研究で議論. されたレプリカ解析から得られる最小投資リスクを厳密に検証することであり,そのためにランダム行列理論の漸. 近固有値分布や固有値分布のStieltjes変換を活用して再評価することを試みた.そして,ランダム行列理論を用い て導出された最小投資リスクが \mathrm{I}/ プリカ解析と一致することを確認し,数値実験からも正しいことが示された.今. 後の課題として本研究では,Stieltjes変換を用いて1銘柄あたりの最小投資リスクが解析的に求まることを示した が,これより収益率の分散が銘柄ごとに異なる場合の最小投資リスクや集中投資度も Stieltjes変換に相当するパラ. メータを評価することができれば,分散共分散行列の固有値分布が具体的に分らなくても求まることが予想される. また,本研究では予算制約と集中投資度制約を拘束条件として用いたが,より現実的な期待収益制約や空売り規制, その他の線形不等式制約が課されている場合にもランダム行列のアプローチを拡張する必要がある.また,本研究. で扱った平均分散モデル以外にも絶対偏差モデルや期待ショートフォールモデル等,別のモデルに対してもランダ ム行列を用いた解析手法を理論展開する必要があり,この研究に先駆けてレプリカ解析や確率伝搬法を用いてすで. に部分的に解析が行われているため,それらの結果の検証を行うことも今後の課題として挙げられる..
(10) 44. 参考文献 [1]. M.. Markowitz, Portfolio Selection. [2] 今野浩 [3]. H. Konno and H.. 7, No. 1,. Yamazaki, Mean‐Absolute. Sci, Vol.37,. Man.. Deviation Portfolio. 77‐91, 1952.. optimization Model and Its Application. 519‐531, 1991.. pp.. Uryasev, optimization of Conditional Value‐at‐Risk, J. of Risk, Vol. 2,. S. Ciliberti and M. Mezard, Risk Minimization through Portfolio Replication. pp.. Eur.. Phys,. B Vo.. 57,. pp.. 2007.. S. Pafka and I.. Kondor, Noisy Covariance. Matrices and Portfolio optimization. Institute of Electronics Information and Communication. [7]. pp.. 2000.. 175‐180,. [6]. J. Finance Vol.. 日科技連,1959.. R. T. Rockafellar and S.. 21‐41,. [5]. ,. Tokyo Stock Market. to. [4]. 「理財工学 \mathrm{I} 」. :. T. Shinzato and M.. Yasuda, Statistical. Engineers, Vol. 319,. pp.. II, Physica A. The. 487‐494, 2003.. Mechanical lnformatics for Portfolio optimization Problems. The Institute of Electronics Information and Communication. Engineers, Vol. 110, No. 265,. pp.. 257‐263,. 2010.. [8]. T. Shinzato and M.. Short pp.. [9]. Selling,. R. Wakai and Y.. Problems Including Distinct. Engineers, Vol, 111,. No.. [11]. T.. No.. 1,. pp.. 17‐28,. for Portfolio. [12] 西森秀稔. :. [13]. :. ランダム行列を用いたポートフォリオ最適化解析,日本経営工学会論文誌,Vol.. F. Caccioli and I.. arXiv. :. 1605.06845,. 「スピングラス理論と情報統計力学」. of Statistical Mechanics:. ,. 2016.. 岩波書店,1999.. Kondor, Replica approach. to mean‐variance. portfolio optimization. :. レプリカ解析における解析接続について,数理解析研究所講究録,Vol. 1532,. [15]. 永尾太郎. :. 「ランダム行列の基礎」. [16]. Z.. [1\mathrm{S}]. Z.. ,. The Annals of. Probability,. 118‐129, 2007.. Matrices. Part I. Wigner. Vol. 21, No. 2, pp. 625‐648, 1993.. Bai, Convergence Rate of Expected Spectral Distributions of Large Random. Covariance Matrices, The Annals of. Probability, Vol. 21,. V. A. Marcenko and L. A.. Pastur,. Distributions of eigenvalues for. Mathematics. Vol. 1, pp.. USSR‐Sbornik,. pp.. 東京大学出版会,2005.. Bai, Convergence Rate of Expected Spectral Distributions of Large Random. Matrices,. Journal. Theory and Experiment, Vol. 2016, 2016. [14] 田中利幸. [17]. optimization. Institute of Electronics Information and Communication. Minimal Investment Risk of Portfolio optimization Problem with Budget and Investment. Shinzato,. Varga,. Shimazaki, Statistical Mechanical lnformatics. Variance, The. 2014.. Concentration Constraints. I.. Engineers, Vol.110, No. 461,. 96, pp.125‐130, 2011.. [10] 若井亮介,新里隆,嶋崎善章 65,. Mechanical lnformatics for Portfolio optimization Problems with. 23‐28, 2011.. Shinzato,. T.. Yasuda, Statistical. The Institute of Electronics Information and Communication. 457‐483,. 1967.. No. 2, pp.. Matrices. Part II.. Sample. 649‐672, 1993. some. sets of random matrices.
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