原価計算研究の方法と実践の課題 : 自動車由来樹
脂リサイクルへのアクション・リサーチによる介入
著者
木村 眞実
雑誌名
会計専門職紀要
号
8
ページ
21-34
発行年
2017-03-31
URL
http://id.nii.ac.jp/1113/00003292/
【論文】
原価計算研究の方法と実践の課題
-自動車由来樹脂リサイクルへのアクション・リサーチによる介入-
木村 眞実
Method and Practice of Cost Accounting Research:
Action Research of ELV Recycling
Mami KIMURA
1.はじめに 研究者は実務に対し、どのような貢献ができるのか。とりわけアクション・リサーチによる 原価計算・管理会計の研究に際して研究者が取り得る立場として、丸田(2012)では、以下の 表1のようにまとめている。 「リサーチサイトとは距離を取り公的に入手できる資料に頼って分析をおこなうアウトサイ ダー(outsider)、リサーチサイトを訪問しインタビューなどをおこなうビジター(visitor)、 リサーチサイトに構成員として参加し観察をおこなうパーティシパント(participant)、リサー チサイトに対して問題提起や解決案の提示をおこなうが代替案の選択は当事者に委ねるファシ リテーター(facilitator)、そして解決策の選択とその実行過程に当事者とともに関与するアク ター(actor)である。介入の度合いという点では、アウトサイダーは非介入型であり、ビジ ターとパーティシパントは関与することを目的としてはいないがリサーチサイトに少なからず 影響を与えてしまうので消極的な介入といえ、ファシリテーターとアクターはリーサイトサイ トへ意図的に関与するので積極的な介入と分類ができる」(丸田、2012、p.4)。 また、丸田(2012)では、介入的な研究の成果を報告する記述様式とは「ケーススタディ」 とする。そして、介入的研究を批判的な研究に応用する際には、リサーチサイトへの貢献は何 表1 丸田(2012)による研究者の立場の分類 介入の度合い 立場 アプローチ 非介入 アウトサイダー リサーチサイトと距離をとる 消極的な介入 ビジター リサーチサイトを訪問しインタビューをおこなう パーティシパント リサーチサイトに構成員として参加し観察する 積極的な介入 ファシリテーター 問題提起や選択肢の提案をおこなう アクター 解決案の決定と実行のプロセスに参画する 出所:丸田、2012、p.5 p021-034-kimura.indd 21 2018/03/23 1:03:46かという課題があることを指摘している。 本稿では、介入的研究をアクターの立場で行い、記述方法をケーススタディとする。リサー チサイトは自動車解体業であり、自動車由来の樹脂リサイクルを行う生産プロセスの構築に関 して、マテリアルフローコスト会計(MFCA)を用いた解決案の提案と実行を行うことで、 原価計算研究が、アクション・リサーチによってリサーチサイトへ貢献することを明らかにし たい。 2.MFCA による生産性向上の可能性 (1)MFCA マネジメントシステム マテリアルフローコスト会計(MFCA)とは、企業活動の現場においてマテリアルのフロー を物量ベースと金額ベースで追跡し、生産プロセスから生じる製品と廃棄物のどちらも一種の 製品とみなしてコストを計算する手法である(中嶌・國部、2008、p.17)。MFCA は経営の 様々な場面での活用が可能であり、設備投資、原材料の変更、製品設計・生産計画の変更、お よび現場活動の改善活動での効果が期待される(國部、2008、p.9)。 しかし、理論上は、MFCA によるマテリアルロスのコスト評価額からマテリアルロス削減 によるコスト削減額が明確に算定され、費用対効果分析から投資意思決定が容易であると考え られても、実際には容易でなく、マテリアルロスの改善に結びつかないことがある(中嶌・木 村、2012、p.15)。 中嶌・木村(2012)では、マテリアロスを削減するための投資を可能にするためには、マネ ジメントシステムへ MFCA を発展させること、との指摘がされている。従来の MFCA が、 「MFCA 分析の実施」から「MFCA の分析結果による明確な課題認識」であったのを、「マテ リアルロス削減のためのアクションプランの策定」と「PDCA サイクル」へとつなげることで、 従来の MFCA を MFCA マネジメントシステムへ、発展させるということである(中嶌・木村、 2012、p.17)。 そこで、本稿では、現在、実施されている使用済自動車由来の樹脂リサイクル工程の技術開 発において MFCA の分析を実施する。そして、MFCA の分析結果によって明らかとなった課 題を現場管理者へ認識させた後に、アクションプランを作成し、さらに、PDCA サイクルま で発展させていくこととする。 (2)MFCA バランス集計表による意思決定 コストを計算し、意思決定を行うための情報を提供するものが表2に示す MFCA バランス 集計表である。これは、マテリアル別に「正の製品」と「負の製品」の物量を明確にし、改善 の際にターゲットとするマテリアルを明らかにするものであり、システムコストとエネルギー コストの「正の製品」と「負の製品」への配分を、マテリアルの重量比によって按分できるよ うにしている(下垣、2014、pp.44・45)。 p021-034-kimura.indd 22 2018/03/23 1:03:46
そして、MFCA バランス集計表のうち、改善の対象は、表3に示すように、①マテリアル コストのうち負の製品、②エネルギーコストのインプット、③システムコストのインプット、 および④廃棄物処理コストである(安城・下垣、2011、pp.132・133)。 表3 改善の対象 マテリアルコスト インプットは、アウトプットの削減により低減が可能である。 (完成品の生産量を一定と仮定)正の製品は、材料単価の引き下げでしか低減ができ ない。負の製品は、マテリアルロスの削減により低減可能である。改善の対象 エネルギーコスト インプットは、生産量・稼働率向上によって低減が可能である。改善の対象 正の製品・負の製品は、配賦されただけの情報であるため、改善の対象とならない。 システムコスト インプットされたシステムコストは、人員削減、生産量・稼働率向上によって低減が 可能である。改善の対象 正の製品・負の製品は、配賦されただけの情報であるため、改善の対象とならない。 廃棄物処理コスト マテリアルロスの削減により低減可能である。改善の対象 出所:安城・下垣、2011、pp.132・133より作成 Input 円 円 /㎏ % マテリアル (円 /㎏)材料単価(㎏)重量 % コスト(円) % 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% マテリアルの重量とコスト小計 0.0 0.0% 0.0 0.0% エネルギー (円)単価(kwh)使用量 コスト(円) % 0.0% 0.0% エネルギーコスト小計 0.0 0.0% システム (円/h)単価 (円/㎏) 人数×時 間(h) 投入重量 (㎏) コスト (円) % 0.0% 0.0% 0.0% システムコスト小計 0.0 0.0% 廃棄物処理 処理単価(円/㎏)(㎏)重量 % コスト(円) % 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 廃棄物処理重量とコスト小計 0.0 0.0% 0.0 0.0% Output 正の製品コスト 円 円 /㎏ 負の製品コスト 円 円 /㎏ % % マテリアル (㎏)重量 % コスト(円) % (㎏)重量 % コスト(円) % 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 0.0% 0.0 0.0% 0.0 0.0% 0.0 0.0% エネルギー (千円) %コスト コスト(円) % 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 0.0% 0.0 0.0% システム (千円) %コスト (千円) %コスト 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 0.0% 0.0 0.0% 廃棄物処理 (㎏)重量 % コスト(円) % 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 0.0% 0.0 0.0% 出所:安城・下垣、 2011、 p.131より作成 表2 MFCA バランス集計表 p021-034-kimura.indd 23 2018/03/23 1:03:46
(3)標準値設定を目標とした改善活動 本稿では、上述した MFCA バランス集計表を作成し、改善すべき点の洗い出し、および、 達成可能な標準値の設定を行う。詳述すると、図1に示すように、まず、10回分の実証試験を 行い、マテリアルフローのデータを収集(step1)し、MFCA バランス集計表を作成する (step2)。 次に、最小値・最大値と明らかに母集団より外れている値を除外して、平均値に最も近い実 証試験を明らかにする(step3)。 そして、平均値に最も近い実証試験について動作分析・改善を行い(step4)、暫定標準値を 設定する(step5)。 さらに、先に除外をした最小値と最大値のマテリアルフローのデータの実証試験について動 作分析・改善を行い(step6)、暫定標準値へフィードバックをして(step7)、標準値を設定す る(step8)。 なお、標準値の設定後には、標準値を達成するまで、実証試験とマテリアルフローのデータ の収集を、繰り返し実施する。そして、各工程における繰り返しの実証を終えた後には各工程 における実証試験と同様に、全工程を対象とした 10回の実証試験を行い、マテリアルフロー のデータを収集する。さらに、MFCA バランス集計表を作成し、改善すべき点の洗い出し、 および、達成可能な標準値の設定を行う。 3.事例 (1)新しい生産プロセスの検討 本稿におけるリサーチサイトは、「使用済自動車由来の樹脂リサイクルを実現するための、 樹脂の選別・洗浄破砕に関わる技術の開発」に取り組む A 社である。A 社では、平成27・28 年度に A 県からの補助金を活用して実証事業を行い、A 社が中核企業となり、筆者が協力機 関として参画をした。 4 証試験を明らかにする(step3). そして,平均値に最も近い実証試験について動作分析・改善を行い(step4),暫定標準値を 設定する(step5). さらに,先に除外をした最小値と最大値のマテリアルフローのデータの実証試験について動 作分析・改善を行い(step6),暫定標準値へフィードバックをして(step7),標準値を設定す る(step8). なお,標準値の設定後には,標準値を達成するまで,実証試験とマテリアルフローのデータ の収集を,繰り返し実施する.そして,各工程における繰り返しの実証を終えた後には各工程 における実証試験と同様に,全工程を対象とした 10 回の実証試験を行い,マテリアルフロー のデータを収集する.さらに,MFCA バランス集計表を作成し,改善すべき点の洗い出し,お よび,達成可能な標準値の設定を行う. 図1 標準値設定までの流れ 出所:筆者作成.
3.事例
(1)新しい生産プロセスの検討 本稿におけるリサーチサイトは,「使用済自動車由来の樹脂リサイクルを実現するための,樹 脂の選別・洗浄破砕に関わる技術の開発」に取り組むA 社である.A 社では,平成 27・28 年 度にA 県からの補助金を活用して実証事業を行い,A 社が中核企業となり,筆者が協力機関と して参画をした. 従来,A 社では,まず,使用済み自動車から,中古部品として売却可能な部品を回収する. 次に,部品回収後の車体を破砕機に投入して,鉄・非鉄を回収する.中古部品を部品販売業へ 売却し,鉄を電炉業者へ,非鉄を精錬業者へ売却をする.使用済み自動車の樹脂部品に関して は,一部を除いて回収せずに,破砕機へ投入している.つまり,鉄・非鉄部品については,再 び,鉄・非鉄の原料となる再資源化を行っているが,樹脂部品については,破砕機に投入し, 再び,樹脂の原料となる再資源化を行っていない. しかし,自動車構成原料が,鉄・非鉄から樹脂にシフトしつつある点と,使用済み自動車の 発生台数が減少している点から,使用済み自動車1 台から得られる利益を上げることが課題と なっている. そこで,新しい生産プロセスとして,破砕機に投入する前に,樹脂部品を回収し,樹脂原料 図1 標準値設定までの流れ 出所:筆者作成 p021-034-kimura.indd 24 2018/03/23 1:03:47従来、A 社では、まず、使用済み自動車から、中古部品として売却可能な部品を回収する。 次に、部品回収後の車体を破砕機に投入して、鉄・非鉄を回収する。そして、中古部品を部品 販売業へ売却し、鉄を電炉業者へ、非鉄を精錬業者へ売却をする。使用済み自動車の樹脂部品 に関しては、一部を除いて回収せずに、破砕機へ投入している。つまり、鉄・非鉄部品につい ては、再び、鉄・非鉄の原料となる再資源化を行っているが、樹脂部品については、破砕機に 投入し、樹脂の原料となる再資源化を行っていない。 しかし、自動車構成原料が、鉄・非鉄から樹脂にシフトしつつある点と、使用済み自動車の 発生台数が減少している点から、使用済み自動車1台から得られる利益を上げることが課題と なっている。 そこで、新しい生産プロセスとして、破砕機に投入する前に、樹脂部品を回収し、樹脂原料 を生産することを課題としている。 図2に示すように、本稿で対象とするマテリアルフローは、樹脂部品回収工程、手選別工程、 破砕・選別・洗浄工程において、インプット・アウトプットされるマテリアルである。 まず、使用済み自動車(ELV)が、樹脂部品工程へインプットされて、樹脂部品が正の製 品としてアウトプットされる。 次に、樹脂部品は、手選別工程へインプットされて、手選別後樹脂が正の製品としてアウト プットされる。 そして、手選別後樹脂は、破砕・選別・洗浄工程へインプットされて、製品が正の製品とし てアウトプットされる。なお、破砕・選別・洗浄工程では、水がインプットされる。 (2)実証試験の実施 実証試験では、「破砕・選別・洗浄工程」を対象として、実証試験を5回実施した。そして、 マテリアルフローのデータを収集し、MFCA バランス集計表を作成した。 なお、試験回数が5回となった要因は、生産プロセスがデータの収集可能な状態へと安定す 図2 新しい生産プロセス 出所:筆者作成 5 を生産することを課題としている. 図2 に示すように,本稿で対象とするマテリアルフローは,樹脂部品回収工程,手選別工程, 破砕・選別・洗浄工程において,インプット・アウトプットされるマテリアルである. まず,使用済み自動車(ELV)が,樹脂部品工程へインプットされて,樹脂部品が正の製品 としてアウトプットされる. 次に,樹脂部品は,手選別工程へインプットされて,手選別後樹脂が正の製品としてアウト プットされる. そして,手選別後樹脂は,破砕・選別・洗浄工程へインプットされて,製品が正の製品とし てアウトプットされる.なお,破砕・選別・洗浄工程では,水がインプットされる. 図2 新しい生産プロセス 出所:筆者作成. (2)実証試験の実施 実証試験では,「破砕・選別・洗浄工程」を対象として,実証試験を5 回実施した.そして, マテリアルフローのデータを収集し,MFCA バランス集計表を作成した. なお,試験回数が5 回となった要因は,生産プロセスがデータの収集可能な状態へと安定す るまでに時間を要したためである.また,実証試験の実施が破砕・選別・洗浄工程のみであり, 樹脂部品回収工程および手選別工程の実証試験が未実施となったのは,樹脂部品の回収を対象 とした作業内容の時間・動作分析を行い作業の改善を図る課題 iに,時間を費やしたためであ る. (a)実証試験の仕様等 破砕・選別・洗浄工程を対象とした実証試験を,以下の仕様で実施した. 〔材料仕様〕 1)バンパー材でのテストを実施する. 2)バンパー材を事前に回収・選別作業を実施し,所定のカゴに入れる. 3)投入数量を、所定のカゴ 5 つ分とし,重量 1.0t 以上とする. 〔収集するマテリアルフローの物量データ〕 1)投入重量:破砕・粉砕前樹脂のバンパー材 2)排出重量:製品重量,ダスト(廃棄物)の重量 ※破砕・粉砕によって飛散した樹脂,洗浄後のダスト等,発生品の全てを対象とする. p021-034-kimura.indd 25 2018/03/23 1:03:47
るまでに時間を要したためである。また、実証試験の実施が破砕・選別・洗浄工程のみであり、 樹脂部品回収工程および手選別工程の実証試験が未実施となったのは、樹脂部品の回収を対象 とした作業内容の時間・動作分析を行い作業の改善を図る課題iに、時間を費やしたためであ る。 (a)実証試験の仕様等 破砕・選別・洗浄工程を対象とした実証試験を、以下の仕様で実施した。 〔材料仕様〕 1)バンパー材でのテストを実施する。 2)バンパー材を事前に回収・選別作業を実施し、所定のカゴに入れる。 3)投入数量を、所定のカゴ5つ分とし、重量1.0t 以上とする。 〔収集するマテリアルフローの物量データ〕 1)投入重量:破砕・粉砕前樹脂のバンパー材 2)排出重量:製品重量、ダスト(廃棄物)の重量 ※破砕・粉砕によって飛散した樹脂、洗浄後のダスト等、発生品の全てを対象とする。 3)作業人数 4)作業時間 5)水使用量 ※水を循環式処理水槽により循環させているため、使用前後の減った量を水使用量として 計測をする。 6)電力量 7)その他:時間当たり処理重量(=投入重量÷作業時間)、と電力原単位(=電力量÷作業 時間) (b)収集した物量データ 上記の仕様による実証試験の結果を表4に示す。 (c)MFCA バランス集計表の作成 表4の物量データを基に、表5に示す MFCA バランス集計表(例として第1回測定)を作 成した。なお、金額算出に使用する単価は、中核企業の実務データを参照して、下記の様に定 めた。 i A 社における実証事業では、「樹脂部品回収方法の決定」も課題の1つとしている。これに関して、樹脂部 品の回収における時間や作業性を評価するために「時間・動作の分析」を行っている。具体的には、作業を 内容毎に時間計測して標準的な作業時間を設定すると共に、作業内容に関して動作分析を行うことで、作業 の改善を行うものである。詳細については別稿で述べる。 p021-034-kimura.indd 26 2018/03/23 1:03:47
1)破砕・粉砕前樹脂 ・・・原材料費@5.5円 /㎏ 2)水 ・・・水道料金@0.4円 /㎏ 3)電力使用量 ・・・電力料@13.5円 /kwh 4)労務費 ・・・人件費@1,500円 /h 5)減価償却費 ・・・減価償却費@33.5/㎏ ※減価償却費については、破砕・選別・洗浄設備の耐用年数を5年、および構築したライ ンでの月間生産量を20tと仮定している。 6)廃棄物処理 ・・・廃棄物処分費用@31.0円 /㎏ まず、表5の Input 側についてである。 Input の上部の「60,020.3円」とは生産プロセスへ投入された合計コストを示す。マテリア ルのコストの「7,127.8円」、エネルギーコストの「908.6円」、システムコストの「51,085.0円」、 および廃棄物処理のコストの「899.0円」を合計している。 生産プロセスへ投入された合計コストの右欄に表示されている「45.8円 /㎏」とは、投入重 量当たりのコストを示す。生産プロセスへ投入された全てのコストである「60,020.3円」を、 マテリアルの投入の合計重量である「1,310.0㎏」で除している。 次に、Output 側の「正の製品」についてである。 Output の上部の左欄の「55,447.8円」とは、正の製品の合計コストである。マテリアルのう 表4 破砕・選別・洗浄工程の物量データ 測定回数 第1回目測定 第2回目測定 第3回目測定 第4回目測定 第5回目測定 日付 1月25日 1月30日 2月15日 2月18日 2月18日 投入重量 破砕・粉砕前樹脂 1,295.0 ㎏ 1,208.0 ㎏ 1,197.0 ㎏ 1,178.0 ㎏ 1,263.0 ㎏ 排出重量 製品 1,227.0 ㎏ 1,162.0 ㎏ 1,162.0 ㎏ 1,128.0 ㎏ 1,214.0 ㎏ 集塵ダスト 0.0 ㎏ 0.0 ㎏ 0.0 ㎏ 0.0 ㎏ 0.0 ㎏ 高磁力ダスト 9.2 ㎏ 14.7 ㎏ 9.4 ㎏ 9.9 ㎏ 11.0 ㎏ 搬送 CB ダスト 3.0 ㎏ 3.0 ㎏ 14.0 ㎏ 4.5 ㎏ 2.5 ㎏ 水槽ダスト 11.0 ㎏ 16.9 ㎏ 7.7 ㎏ 12.9 ㎏ 13.4 ㎏ その他ダスト 5.5 ㎏ 10.4 ㎏ 0.0 ㎏ 5.7 ㎏ 6.3 ㎏ 合計重量 1,255.7 ㎏ 1,207.0 ㎏ 1,193.1 ㎏ 1,161.0 ㎏ 1,247.2 ㎏ 作業人数 2.0 人 2.0 人 2.0 人 2.0 人 2.0 人 作業時間 2.4 h 2.0 h 2.0 h 2.6 h 2.7 h 水使用量 15.0 ℓ 13.0 ℓ 20.0 ℓ 20.0 ℓ 25.0 ℓ 電力量 67.3 kwh 52.5 kwh 75.0 kwh 62.4 kwh 64.6 kwh 時間当たり処理重量 (=投入重量÷作業時間) 535.9 ㎏ /h 604.0 ㎏ /h 608.4 ㎏ /h 452.3 ㎏ /h 467.7 ㎏ /h 電力原単位 (=電力量÷作業時間) 52.0 kwh/t 43.5 kwh/t 62.7 kwh/t 52.9 kwh/t 51.2 kwh/t 出所:筆者作成 注)搬送 C.B. ダストとはベルトコンベアから発生するダストである。 p021-034-kimura.indd 27 2018/03/23 1:03:47
ち正の製品のコストである「6,748.5円」、エネルギーのうち正の製品のコストである「851.0円」、 およびシステムのうち正の製品のコストである「47,848.3円」を合計している。 正の製品の合計コストの右欄に表示されている「45.2円 /㎏」とは、正の製品の投入重量当 たりのコストを示す。正の製品の合計コストである「55,447.8円」を、正の製品の合計重量で ある「1,227.0㎏」で除している。 正の製品の合計コストの下欄に表示されている「92.4%」とは、正の製品の合計コストが、 生産プロセスへ投入された合計コストに占める割合を示す。正の製品の合計コストの「55,447.8 円」を、生産プロセスへ投入された合計コストの「60,020.3円」で除している。 最後に、Output 側の「負の製品」についてである。 Input 60,020.3円 45.8円 /㎏ 100% マテリアル (円 /㎏)材料単価(㎏)重量 % コスト(円) % 破砕・粉砕前樹脂 5.5 1,295.0 98.9% 7,122.5 99.9% 水 0.4 15.0 1.1% 5.3 0.1% マテリアルの重量と コスト小計 1,310.0 100.0% 7,127.8 100.0% エネルギー (円)単価(kwh)使用量 コスト(円) % 電力使用量 13.5 67.3 908.6 100.0% エネルギーコスト小計 908.6 100.0% システム (円 / h)単価 (円/㎏) 人数×時間 (h) 投入重量 (kg) コスト (円) % 労務費 1,500.0 4.8 7,200.0 14.1% 減価償却費 33.5 1,310.0 43,885.0 85.9% システムコスト小計 51,085.0 100.0% 廃棄物処理 処理単価(円/㎏)(㎏)重量 % コスト(円) % 集塵ダスト 31.0 0.0 0.0% 0.0 0.0% 高磁力ダスト 31.0 9.0 10.8% 279.0 31.0% 搬送 CB ダスト 31.0 3.0 3.6% 93.0 10.3% 水槽ダスト 31.0 11.0 13.3% 341.0 37.9% その他ダスト 31.0 6.0 7.2% 186.0 20.7% 循環ロス(水漏れ) - 15.0 18.1% - - 減損 - 39.0 47.0% - - 廃棄物処理重量とコス ト小計 83.0 100.0% 899.0 100.0% Output 正の製品コスト 55,447.8円 45.2円 /㎏ 負の製品コスト 4,572.5円 55.1円 /㎏ 92.4% 7.6% マテリアル (㎏)重量 % コスト(円) % (㎏)重量 % コスト(円) % 製品 1,227.0 93.7% 6,748.5 94.7% 集塵ダスト 0.0 0.0% 0.0 0.0% 高磁力ダスト 9.0 0.7% 49.5 0.7% 搬送 CB ダスト 3.0 0.2% 16.5 0.2% 水槽ダスト 11.0 0.8% 60.5 0.8% その他ダスト 6.0 0.5% 33.0 0.5% 循環ロス(水漏れ) 15.0 1.1% 5.3 0.1% 減損 39.0 3.0% 214.5 3.0% マテリアルの重量と コスト小計 1,227.0 93.7% 6,748.5 94.7% 83.0 6.3% 379.3 5.3% エネルギー (千円) %コスト (千円) %コスト 電力使用量 851.0 93.7% 57.6 6.3% エネルギーコスト小計 851.0 93.7% 57.6 6.3% システム (千円) %コスト (千円) %コスト 労務費 6,743.8 13.2% 456.2 0.9% 減価償却費 41,104.5 80.5% 2,780.5 5.4% システムコスト小計 47,848.3 93.7% 3,236.7 6.3% 廃棄物処理 (㎏)重量 % コスト(円) % 集塵ダスト 0.0 0.0% 0.0 0.0% 高磁力ダスト 9.0 10.8% 279.0 31.0% 搬送 CB ダスト 3.0 3.6% 93.0 10.3% 水槽ダスト 11.0 13.3% 341.0 37.9% その他ダスト 6.0 7.2% 186.0 20.7% 循環ロス(水漏れ) 15.0 18.1% - - 減損 39.0 47.0% - - 廃棄物処理重量 とコスト小計 83.0 100.0% 899.0 100.0% 出所:筆者作成 表5 MFCA バランス集計表(例:第1回測定分) p021-034-kimura.indd 28 2018/03/23 1:03:47
Output の上部の右欄にある「4,572.5円」とは、負の製品の合計コストである。マテリアル のうち負の製品のコストである「379.3円」、エネルギーのうち負の製品のコストである「57.6 円」、システムコストのうち負の製品のコストである「3,236.7円」、および廃棄物処理のコスト の「899.0円」を合計している。 負の製品の合計コストの右欄にある「55.1円 /㎏」とは、負の製品の投入重量当たりのコス トを示す。負の製品の合計コストである「4,572.5円」を、負の製品の合計重量である「83.0㎏」 で除している。 負の製品の合計コストの下欄に表示でされている「7.6%」とは、負の製品の合計コストが、 生産プロセスへ投入された合計コストに占める割合を示す。負の製品の合計コストの「4,572.5 円」を、生産プロセスへ投入された合計コストの「60,020.3円」で除している。 (3)改善案の検討 実証試験期間内では、実証試験の実施回数は5回である。そこで、この5回について、前掲 図1に示した「step3平均値に最も近い実証試験を把握」し、「step4平均値に最も近い実証試 験について動作分析・改善を実施」を実施した。 なお、平均値については、実証試験回数が5回と少ないため、最小値・最大値と明らかに母 集団より外れている値を除外せずに、合計を5で除して平均値を算出した。また、計画では平 均値に最も近い実証試験を対象として動作分析を行うこととしていたが、5回分の実証試験の MFCA バランス集計表を参照して、中核企業と協力機関とで改善策を検討した。 (a)正の製品と負の製品の比率 表6に示す正の製品の金額とは正の製品の合計コストであり、各実証試験における、マテリ アルコスト、エネルギーコスト、システムコストのうち、正の製品としてアウトプットしたコ ストを合計している。 また、負の製品の金額とは負の製品の合計コストであり、各実証試験における、マテリアル コスト、エネルギーコスト、システムコストのうち、負の製品としてアウトプットしたコスト と、廃棄物処理のコストを合計したものである。 通常の原価計算では、廃棄物(MFCA でいう負の製品)のコストは集計されない。廃棄物 の処理費用がコストとして意識がされるのみである。しかし、MFCA では、廃棄物を負の製 品として考え、負の製品には原材料費・加工費等が掛かっていることをコストとして明示をす る。 また、表6には、生産プロセスへ投入された合計コストに占める割合をパーセント(%)で 示している。全5回の実証試験における負の製品の割合は6.0% ~7.6% の間であり、平均する と7.1% である。負の製品の割合を下げるためには、どのような改善案があるであろうか。以 下では、各コストを分解して、生産プロセスの改善策を検討する。 p021-034-kimura.indd 29 2018/03/23 1:03:47
なお、前掲の表3で示したように、MFCA における改善の対象とは、①マテリアルコスト のうち負の製品、②エネルギーコストのインプット、③システムコストのインプット、および ④廃棄物処理コストである。 (b) マテリアルコストのうち負の製品 改善の対象の1つ目である「マテリアルコストのうち負の製品」について改善策を検討した。 表7に示すように、生産プロセスへ投入されたマテリアルの合計重量に対する、負の製品の 合計重量の割合は、実証試験5回分の平均で5.5% である。また、生産プロセスへ投入された マテリアルの合計コストに対する、負の製品の合計コストの割合は4.1% である。本工程にお ける負の製品とは、集塵ダスト、高磁力ダスト、搬送 C.B ダスト、水槽ダスト、その他ダスト、 循環ロス(水漏れ)、および減損である。 改善案としては、負の製品のうち、高磁力ダストについては、バンパー等に付着していた鉄 を含有しているため、鉄の原材として販売を行うことによって、削減が見込まれる。また、水 槽ダストについては、循環型水処理水槽の改善によって、削減が見込まれる。 表7 マテリアルコストのうち負の製品 重量 重量比 コスト コスト比 第1回 83.0㎏ 6.3% 379.3円 5.3% 第2回 59.0㎏ 4.8% 257.6円 3.9% 第3回 55.0㎏ 4.5% 199.5円 3.0% 第4回 70.0㎏ 5.8% 282.0円 4.3% 第5回 74.0㎏ 5.7% 278.3円 4.0% 平均値 68.2㎏ 5.5% 279.3円 4.1% 出所:筆者作成 注)重量比(%)とは生産プロセスへ投入されたマテリアルの合計重量に対する負の製品の合計重量の割合で ある。また、コスト比(%)とは生産プロセスへ投入されたマテリアルの合計コストに対する負の製品の合 計コストの割合である。 表6 正の製品と負の製品に関する金額と比率 正の製品 負の製品 第1回 55,447.8円 92.4% 4,572.5円 7.6% 第2回 51,702.6円 92.9% 3,953.2円 7.1% 第3回 52,013.6円 94.0% 3,319.9円 6.0% 第4回 52,124.3円 92.6% 4,185.7円 7.4% 第5回 55,807.7円 92.9% 4,296.0円 7.1% 平均値 53,419.2円 92.9% 4,065.5円 7.1% 出所:筆者作成 注)比率(%)では、正の製品の合計コスト、および負の製品の合計コストが、生産プロセスへ投入された合 計コストに占める割合を示す。 p021-034-kimura.indd 30 2018/03/23 1:03:48
(c) エネルギーコストのインプット 改善の対象の2つ目である「エネルギーコストのインプット」について改善策を検討した。 表8に示すように、エネルギーコストのインプットは、本工程では電力のみである。実証試 験の5回分を平均すると、64.4kwh の電力使用量であり、コストは868.9円である。なお、材 料仕様として投入数量は所定のカゴ5つ分とし、重量1.0t 以上としていたが、投入重量にバラ ツキがあることを付言しておく。 改善案としては、構築した設備の稼働方法を見直し、ライン稼働時の待機時間(破砕をして いない時間)を削減すること、および、投入物と完成した製品の入替時間等の時間を短縮する ことで、電力使用量の削減が見込まれる。 (d)システムコストのインプット 改善の対象の3つ目である「システムコストのインプット」について改善策を検討した. 表9に示すように、システムコストのインプットは、本工程では労務費と減価償却費である。 実証試験5回分を平均すると、労務費は4.7時間、コストは7,020円である。なお、材料仕様と して、投入数量は所定のカゴ5つ分とし、重量1.0t 以上としていたが、投入重量にバラツキが あることを付言しておく。 改善案としては、労務費については、上述した電力量削減によって、作業時間の削減が見込 まれる。さらに、作業内容を見直して、現在は2名で実施している作業を1名にすることで、 大幅な労務費の削減が見込まれる。 表8 エネルギーコストのインプット エネルギー 単価 使用量 コスト コスト比 第1回 電力使用量 13.5円 67.3kwh 908.6円 100.0% 第2回 電力使用量 13.5円 52.5kwh 708.8円 100.0% 第3回 電力使用量 13.5円 75.0kwh 1,012.5円 100.0% 第4回 電力使用量 13.5円 62.0kwh 837.0円 100.0% 第5回 電力使用量 13.5円 65.0kwh 877.5円 100.0% 平均値 - 64.4kwh 868.9円 出所:筆者作成 注)コスト比(%)とは生産プロセスへ投入されたエネルギーの合計コストに対する割合である。本工程では エネルギーが電力のみであるため100% となっている。 p021-034-kimura.indd 31 2018/03/23 1:03:48
(e)廃棄物処理コスト 改善の対象の4つ目である「廃棄物処理コスト」について改善策を検討した. 表10に示すように、廃棄物は、集塵ダスト、高磁力ダスト、搬送 C.B ダスト、水槽ダスト、 その他ダスト、循環ロス(水漏れ)、および減損である。これらのうち、集塵ダストは微量の 発生であり、循環ロスおよび減損は工程内で消滅したものである。よって、処理費用が発生す る物は、高磁力ダスト、搬送 C.B ダスト、水槽ダスト、およびその他ダストである。なお、 表10は全5回の実証試験の平均値である。 表10 廃棄物処理コスト(5回平均値) 処理単価 重量 重量比 コスト コスト比 集塵ダスト 31.0円/kg 0.0kg 0.0% 0.0円 0.0% 高磁力ダスト 31.0円/kg 10.8kg 16.4% 334.8円 31.2% 搬送 CB ダスト 31.0円/kg 5.6kg 9.1% 173.6円 17.2% 水槽ダスト 31.0円/kg 12.4kg 18.6% 384.4円 35.8% その他ダスト 31.0円/kg 5.6kg 8.2% 173.6円 15.7% 循環ロス(水漏れ) - 18.6kg 27.8% - - 減損 - 15.2kg 20.1% - - 出所:筆者作成 注)重量比(%)とは全廃棄物の合計重量に対する割合である。コスト比(%)とは全廃棄物の処理費用の合 計コストに対する割合である。 表9 システムコストのインプット システム 単価 人数×時間 コスト コスト比 第1回 労務費 1,500.0円/h 4.8h 7,200.0円 14.1% 第2回 労務費 1,500.0円/h 4h 6,000.0円 12.8% 第3回 労務費 1,500.0円/h 4h 6,000.0円 12.8% 第4回 労務費 1,500.0円/h 5.2h 7,800.0円 16.3% 第5回 労務費 1,500.0円/h 5.4h 8,100.0円 15.8% 平均値 - 4.7h 7,020.0円 14.4% システム 単価 投入重量 コスト コスト比 第1回 減価償却費 33.5円/kg 1,310kg 43,885.0円 85.9% 第2回 減価償却費 33.5円/kg 1,221kg 40,903.5円 87.2% 第3回 減価償却費 33.5円/kg 1,217kg 40,769.5円 87.2% 第4回 減価償却費 33.5円/kg 1,198kg 40,133.0円 83.7% 第5回 減価償却費 33.5円/kg 1,288kg 43,148.0円 84.2% 平均値 - 1,247kg 41,767.8円 85.6% 出所:筆者作成 注)コスト比(%)とは生産プロセスへ投入されたシステムの合計コストに対する割合である。本工程では、 労務費、減価償却費がシステムコストである。 p021-034-kimura.indd 32 2018/03/23 1:03:48
改善案として、まず、高磁力ダストについては、先述したように、鉄の原料として販売を行 うことで、廃棄物処理コストの削減が見込まれる。また、水槽ダストについては、先述したよ うに、循環型水処理水槽の改善によって、廃棄物処理コストの削減が見込まれる。 (f)今後の課題 今後の課題は、まず、樹脂の破砕・選別・洗浄工程の MFCA による工程改善の見込みを立 てることができたため、その効果の確認を実施する。 次に、実証試験を10回実施して(期間内では5回実施)マテリアルフローのデータの収集と 標準値の設定を行い、標準値を達成するまで実証試験とデータの収集を繰り返し行うことが未 達であるため、継続して実施をすることである。 そして、樹脂部品回収工程、手選別工程も同様に、マテリアルフローのデータを収集し、工 程改善を実施することである。 4.おわりに 本稿では、研究者は実務に対してどのような貢献ができるのかという問題意識のもと、リ サーチサイトを自動車解体業として、介入的研究をアクターの立場で行い、MFCA を用いて 解決案の提案と実行を積極的に行うことで、新しい生産プロセスの構築に貢献することを試み た。 その結果、たとえば、負の製品のうち、高磁力ダストについては、バンパー等に付着してい た鉄を含有しているため、鉄の原料として販売を行うことで、負の製品、ならびに廃棄物処理 コストの削減が見込まれる。また、水槽ダストについては、循環型水処理水槽の改善によって、 水槽ダストの削減が見込まれる、との課題の抽出と改善の検討を行うことができた。なお、課 題の抽出と改善の検討については、動画を観察して作業内容を分析するという動作分析が未実 施となった。動作分析も行うことで、さらに、課題の抽出が行えたであろう。 今後の課題は、補助金事業の期間が2年間で区切られ、前掲図1に示した各ステップを確実 に遂行することが出来なかったため、引き続き、実証試験を行い、課題解決を行うことである。 また、A 社における新しい生産プロセス構築にあたっては、「樹脂部品回収方法の決定」の 課題もある。これに関しても、事業期間内では完遂出来なかったため、引き続き、課題に取り 組むとともに、研究成果として公表することも、今後の課題である。 (謝辞) 本稿の執筆にあたり、A 社から、ご配慮とご協力を受けた。ここに深甚の謝意を表する。 p021-034-kimura.indd 33 2018/03/23 1:03:48
参考文献 安城泰雄・下垣彰(2011)『図説 MFCA(マテリアルフローコスト会計)-マテリアル・エネルギー のロスを見える化する ISO14051』JIPM ソリューション。 木村眞実(2015)『静脈産業とマテリアルフローコスト会計』白桃書房。 國部克彦編著(2008)『実践マテリアルフローコスト会計』産業環境管理協会。 下垣彰(2014)「企業への適用を通じた MFCA の進化の研究」『管理会計学』第22巻第2号、pp.39- 48。 中嶌道靖・木村麻子(2012)「MFCA による改善活動と予算管理」『原価計算研究』第36巻第2号、 pp.15-24. 中嶌道靖・國部克彦(2008)『マテリアルフローコスト会計 第2版』日本経済新聞社。 丸田起大(2012)「第1章 管理会計の批判的研究の方法と課題」(『管理会計研究の方法と実践の課 題(会計理論学会スタディグループ最終報告書)』pp.1-7)。 p021-034-kimura.indd 34 2018/03/23 1:03:48