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<論説>組織変革とパワー (統一テーマ -経営における技術と人間-)(丸山康則先生・山之内昭夫先生退官記念号)

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(1)く論. 説ノ. 組織変革と パヮ一 倉. 山. 1.. 健. ". 間Ⅰテ 寸. ヮ一 布置の変革. 組織変革の意義. 変化など. ). (支配集団の変化や. 支配様式の. にまで射程を 広げて,組織変革を 総. 組織変革は, あ らゆる組織にとってきわめて 重要な問題となってきている.変革期の 現在,. 合的にとらえ 直すことが必要であ る.. 組織変革の新しい 理論や方法が 求められている. は,組織におけるパ フ 一の変革に中心的な 位置. とくに環境変化の 激しい時代には ,組織をどう. を 与える組織変革の 理論と方法が 展開されなけ. 変えていくのがについての 新しい解が提示され. ればならない. その意味で,組織変革の 政治学. なければならないであ ろう.. (ThePoliticsoforganizational Change) 築されなければならない 4,.. 組織変革については ,次のような 考え方が支. 配的であ った 1,. 第一の考え方は ,. トップが 変. われば組織が 変わるとするものであ. る. これは,. こうした既存の 考え方を打破していくために. が構. 組織変革はパワー 構造の変化であ る.組織変 革が既存の資源配分のパターンの 変更や新しい. トップにあ まりにも過剰な 期待をもちすぎてい. 資源の再配分を 伴うことになるので ,組織のあ. る・組織はそれ 自体として, 変革の動因があ. る部門は変革によって ,従来の資源配分におけ. る. ことを無視している 点,問題である・ 第二の考え方は ,. る 優位性を失い. ヒット商品が 生まれれば,. ,ある部門は従来よりも 有利な. 資源配分を享受することになる 5,. そこで組織. 組織が変わるとするものであ る.たしかに新製. 変革は,メンバ 一にとってパワー 獲得の機会で ,. 品ロの 尊人は, 組織変革へのきっかけは 与えるが,. あ るとともに, バヮ一 喪失の脅威でもあ るとい. それを全社的な 動きに変えていくことなしには。. う二面性をもつ. このように,組織変革は既存. 組織は変わらないのであ る. そこで, そのため. の パワー構造が 崩壊し新たなパワー 構造が形. の組織のメカニズムを 明らかにし新製品を 継 続的に市場に 送り出し成功するための 組織のあ り方こそ,求められている. 第三の考え方は ,組織変革を 組織機構の変革. 成されるプロセスとしてもとらえられる. まさ に組織変革はパワーをめぐる 闘争の場であ り, 組織のなかのメンバ 一の自己利害のぶっかりあ. としてとらえることであ る.すなわち,環境変. そこで組織変革の 政治学のキー・コンセプト は パワ 一に求められる㈲.本稿では,組織のパ. 化に "直面し事業部制からマトリクス. 組織へと. いった機構の 改革を中心に ,組織変革をみてい こうとするのであ. る. ". しかし組織変革は 単な. る 機構の改革にとどまらない.組織文化の. もともな. う. 変革. 3'. それ以上に重要な 変革はパワー. 構造の変革であ る.すなわち,組織における パ. いの舞台ともいえる.. ワー構造はなぜ 変わるのか,変わらないのかや , 組織の発展段階がメンバ 一の パヮ 一の維持・ 拡. 大 とどのように 結びっくのかなどが 明らかにさ れる..

(2) 80 (80). 2,. 第 XlV 巻. 横浜経営研究. 構造を補強する 機構によっても ,支えられてい. なぜパワー構造は 変わりにくいのか. る.こうした組織文化の制度化により ,既存の. では,パワー構造の変革はどのように 行われ るのであ ろうか.パ フ 一変革を明らかにするた めには, まずそれが機構と 上 べて,簡単には 変 化しないことを 知るべきであ る・そこで, なぜ パワー構造は 変わりにくいのかこそ 問われなけ. パワー構造へ 挑戦することはなくなり. 7).このことは,パワー構造が安. ,. パヮ. 一. の安定性は高まる. パヮ 一の自己拡大的,性向が第三の要因であ. ヒ. ればならない. 第 1 号 (1993). る. 一度パワーをもった 人あ るいは部門は ,将来に おいても, よ り多くのパワーをもつために 行動. しより多くの 資源を獲得していこうとするか. 定していることを 意味している・. 異なった立場. らであ る "). パ フ一 は ,組織にとっての緊急、. からみれば,あ る特定の利害が. 組織の決定や 行. 問題に対処できる 部門あ るいは人に帰属するが ,. 動に反映されるようなパワー 配分になっている ことであ る. たとえば,製造部門優位のパワー 構造が安定化している 組織では,多少の 状況変 化があ ったとしても ,製造部門に有利な製品や 投資および人事の 決定が行われることになる・ いわば,パワー構造の安定 ィヒ は組織の慣性 カ と. もなり,組織の大規模 ィヒ や年齢につれて ,容易 に変えにくいものとなってくる.. 一度パワーをもった 部門は, こうした問題処理. 手元におき,パワーを 行使しょう とする.すなわち,パワーを保有し獲得した部. 能力を自らの 門. で,機構をつくったり ,優秀な人材を集めたり するのであ る. 「パワーはパワーを 生む」とい う循環をつくることを 通じて, パヮ 一の制度化 が行われる.. 組織におけるパワー 構造の安定化をもたらす 要因について 考えてみよう. 8).第一の要因は. までの決定へのコミットメントであ. る・. 今. コミッ. トメントは,たとえその決定がもはや 有効でな くなったとしても ,管理者に特定の行動を継続 させるようにする. このように, コミットメン トは個人を特定の 決定にしばりつけ ,変化への 抵抗をもたらす 社会心理学的メカニズムであ る 9), こうしたコミットメントはまちがいに 気 がつくことを. はできるかぎりパワーを 永続するような 方向. これらの三つの 要因は相互に 関連しながら ,. パワー配分の 安定性が保持される・ パワ 一の安 定化は,環境変化があ るにもかかわらず ,組織 が適応できないこと ,. バ 一の動機づけを 低下させること , パヮ一 な も. つものはより 多くのパワーをもつといった 問題 点があ る. このように パワ 一の安定化は 変革へ の抵抗の大きな 力であ り,パワ一の変革はパ フ. 一の安定化にいかにうちかっていくかにあ. 難しくする.過去の 成功にもとづ. き,特定の部門や人に, より多くの資源やより 多くのパワーが 配分されることになる・ コミッ トメントは パヮ 一の制度化・ 安定化を保障する ことになるが ,危機的状況のもとでは ,むしろ 「成功ゆえの 失敗」をもたらすことにもなる・ 第二の要因は ,組織のなかで 共有されている. パワーをもたない メン. 3.. る.. パワー・ダイナミックス. 組織における パヮ 一変革の起動力としては ,. まず環境変化があ げられる,2). 環境変化は組. 組織文化の制度化は ,現状のやり方や手続,そ. 織 にとってパワー 構造の不確実,注を与える・ こ のような環境変化は ,あるメンバ一にとっては パワー拡大の 好機となもなるしあ るメンバ一 にとってはパワーを 失うことにもなる. とりわ け,環境変化が組織の存続・ 成長にとってき わ. してパワー構造を 当然のこととみなすことにも. めて重要な局面では. なる.パワー配分が組織のメンバ. の パヮ. 信念や価値観があ ることであ る 10).こうした. 一によって当. 然のこととして 受け入れられていればいるほど. パワー構造は 安定化する. そして既存の パヮ一. ,環境変化に対処するため. 一の変革が行われなければならないであ. ろう. しかし組織は ,パヮ一の安定化のために ,.

(3) 組織変革と. 環境変化に対し. パワ 一. 適切で迅速な 対応、をとること. ( 山倉. 健嗣 ). (81)@81. い 16,. ミドルはトップと 現場層を媒介すると. がむずかし い ・それは環境変化に 適切に対処で. いう戦略的ポジションを. きる部門にパワーが 配分されていないからであ. ップにも積極的に 働きかけるのであ る. ミドル. る,. のパワ 一の源泉は ,. そこで パワ 一の 再 配分が行われなければな. 占めることにより ,. ト. 自ら保有している 情報トッ. らないが,現在の支配集団は , 自らの利益にと. プへの接近可能性などがあ. って有利な方向に 環境変化を解釈し 自らの処 理できる問題としてとりあ げることになる. 1960 年代のフォード 社の財務部門優位 グ ) パワー 構造はその例であ る,3). それゆえに,市場志 向の戦略転換を 行うことができなかった.. ミドルとの連携の 中で,パワーの 変革が行われ. たしかに組織が 何とか環境変化に 対応できる うちはよい・. しかしパワー 構造が安定してくれ. ばくるほど,環境と組織との乖離が 生まれる. いわゆる組織の 不適応症状であ る. こうしたジ レンマに直面し 組織はパ フ 一の変革を行って. いかなければならない・ 組織にとって 重要な環 境 変化に対処できる 部門あ るいは人にパワーを. げられる.. トップと. ていくというのが 現実であ ろう.. 現 Ⅱ犬を維持しょうとする 集団と変革しようと する集団との 利害 2% 立と調整が,組織における パヮ 一変革をもたらすことがあ. る. これはまさ. しく, パワー 闘争そのものといってよい 1,,. それぞれの集団は 互いに支持者を 増やすべく, 緒言モ形成を行ったり ,説得を試みるであ ろ 、つ 変革を求める 集団にとって ,変化への抵抗を 少. なくするためには ,急激な一挙型の 革命よりも, 漸進型の改革のほうが 意味があ る.そして全社 的危機感を バネ にして,変革の方向へのコミッ. 、ンフト することが必要となる.環境変化は 組織. トメントをつくけだしていかなければならない.. 変革へのきっかけを 与える重要な 要因ではあ る が, こうした変化をいかに 認識し受けとめ 対応、. パヮ 一変革を考えるためには ,組織文化との 適合性が重要であ る 18,. パワー をもつ メン. していくのかといった 組織の主体的取り 組みこ. バ ー が適切な理念や 価値を創出し. そ ノ、要となってくる.. ミットメントを 獲得しているならば 問題はな い .. そこで パワ 一変革のためには , 、ジメントの役割はきわめて. トップ・マネ. 重要であ る. トップ. 他からのコ. しかしもし文化とパワーとの 間に不適合があ れ. ば,それを修正していかなければならない.. は 何よりも現状変革型リーダーとして 行動する ことが必要であ る 14,. そこで将来の 全社的ビ. と内部要因との 複合した関係から 説明されるこ. ジョンを描く 理念創出力と 全社目 り 危機意識を づ. とになる.. ー. そこで組織における パヮ 一変革は,環境要因. くりだす危機醸成 力 を必要としている. これは. 4. 組織の発展段階とパワー. トップのシンボリックな 行動ともいえよう. それ以上に重要なことは , ワ 一関係のマネジメントであ パヮ一. の源泉. トップによる パ る.組織における. (公式的地位,資源依存,ネッ @. 組織変革は組織のライフサイクルと. 結びつい. ている・組織は 人間と同じように 生成,成長,. 成熟そして衰退していく・. もちろん,ライフサ. ワークにおける 位置 ) を見極め,環境変化によ. イクルという 発想は,生物学からのアナロジ 一. って生じた重大な 問題を処理できる 部門によっ て生じた重大な 問題を処理できる 部門にパワー をシフトすることであ る 15'.そして環境変化. であ るが,組織論においても組織の発展段階モ デルとして定着している 19).. と関連づけたトップマネジメントの. なければならない 固有の問題があ る,各段階の. 構成を変え. 組織のライフサイクルの 各段階には,解決し. ることであ る・特に環境変化の 激しい時代には ,. 戦略,機構,文化の 特徴についてはすでに. 柔軟なパワー 構造が求められていると。 えよう,. あ げられてきた. またミドルマネジメントの 役割も無視できな. サイクル. と. 10). 20). 本稿では,組織のライフ. と パワーとの関係について. 述べること.

(4) 82 (82). 横浜経営研究. 第 ⅩⅣ 巻. 第. 1. 号 (1993). にする. それは組織の 発展段階を「パ フ 一の維 持と拡大」の 観点から問 い 直すことであ る・ そ こで組織の各メンバーは 政治的存在であ り, 自. つくりだすのかも 重要であ る 22).そのための. 己利害追求のために パヮ 一の維持・拡大をはか. 手段としては ,③資源配分としての 予算編成を. るということを 前提として,議論をすすめるこ. 自らにとって 都合のよいものとしていくこと. とにしよう.. ⑥不確実性への 対処能力をもつこと. また組織の発展段階は 生成 期 ,成. 長期,衰退期 (再生期 ) という三つの 段階とし て考えたい. そこで各段階ごとのパワー 問題について 明ら かにしたい 21).この場合にも 戦略や機構につ いても若干はふれる.生成期の 組織は単一製品 であ り,公式的構造をもたず,創業者のビジョ ンがきわめて 濃厚に反映されている. それをと りまく環境は 組織にとって 好意的であ る. こう した生成 斯 のパワー問題は 創業者によるシンボ リックマネジメントとして 典型的にあ らわれる. 創業者にとっては ,. 自らのビジョンで 組織を. つくりあ げることこそ 重要であ り,そのために は, 二つの政治的手段がとられる. 第一には, 意思決定双提をコントロール し 決定の合理化を 図ることであ る.第二には,意味のマネジメン トであ る.創業者は 自らのポジションを 正当化 することばをつくりだす.. それは言語・シンボ. ルールづくりと 手続きこそ重要であ る・ またあ る部門の他部門への 資源依存をいかに. ,. ,⑥パワー. を 維持するために ,l青報を適切に管理すること. ,. ③決定の合理化を 図るために客観的基準を 設定 することであ る.成長期には,部門間の対立が 発生するので ,互いに支持者を獲得するための みき をいかに形成するのかも 重要な戦術となる・ 衰退期 (再生期 ) の組織では既存事業は 成熟 化し新事業への 進出が求められている・ 含 ま きモ. での経営戦略が 環境変化のなかで 問われるから であ る.業績の停滞もあいまって,変革への刺 激はきわめて 大きい.その意味で , 新しいパ ワー構造が求められているといえよう. この段 階では,パワーをめぐる対立はきわめて 強烈で あ り, 表 だったものとなる・ こうした状況にお いて,通常トップマネジメントは無関心な態度 をとったり,現状維持的思考をとる,. こうした. 支配集団の態度や 思考は組織を 崩壊へ導くこと もあ る, そこでトップが 組織の再生にとって 重. ル・儀礼を通じて ,組織の他のメンバ 一にとっ ての意味づけをし 組織の新しい 方向がすべて. 要な役割を担. の人々の目標と 一体化しているという 印象をつ. 脅かされる部門は 変革には反対するであ. くることであ る.生成期の組織では,対立や 交 渉 はほとんど存在しない. 成長期の組織は 新製品の開発や 他企業の吸 X 合併といった 経営戦略を通じて 発展していく. 規模も増大し 官僚的になっていく・ したがっ. そこで再生期においては ,変革への支持をい かに獲得していくかが 問題となる・ 変革を押し. り. て 機構づくりがリーダ 一に求められてくる ,. し. かも環境の不確実性は 増大し不確実性への 対 処をめぐってパワー 問題が発生してくる. 支配集団は自らの 利益をいかに 維持,拡大す るのかという 視点から,政治的手段を 採用, 選 択 して い く.成長期では制度化こそ重要であ り. 支配集団は自らのもとにパワーが 布置されるよ う に,組織の具体的政策や標準手続を形成する のであ る.そこで支配集団のパワーを保障する. う. .. しかしトップが 組織の再生を. 希求するとしても ,変革によって 自らの地位を. 進める集団は. ろう.. ,抵抗を鎮静化するために ,中核. 的人間を内に 巻き込むことや ,反対が起こりに くい問題として 議案を提出するといった 戦術を とるであ ろう. したがって結託を 巧みに形成す ることや変革方向へのコミットメントをつくり だすことが重要になる.そのためには ,. レメンタリズム 用が図られる・. インク. (漸進主義 ). や危機の積極的利. 再生期では,. しばしば現状維持. 派 と改革派とのパワー 闘争の形をとる. 組織のライフサイクル と パワーとの関係の 考 察に よ り,組織がどの発展段階にあ るのかをみ きね. めることが必要であ り,それに応じて解決.

(5) 組織変革とパワー. (lu倉. しなければならないパワー 問題とその解決があ ることを矢口ることができる また,各段階での パワー問題を 解決することが 次の段階へつなが っていることもわかる. 5.. 移行 期の パワー・マネ 、 ジメント. 望ましい将来の 組織が構想されたとしても. ,. 健嗣 ). (83)@83. ってくるからであ る. そこで移行 期の パワー問題への 対処としては ,. まず変革に対するメンバ 一の支援体制をつくり あ げることが必要であ る. 他 メンバーから 必要. な支援をうけた 時のみ, 自らのパワーを 維持・ 拡大することができる 変革への支援を 確定的 なものにするためには ,組織の中枢的支配集団. それが円滑に 実現される保障はな い .組織変革. の支持をとりっけなければならない. をいかに実行して い くのかまで射程に 入れて ぃ. には,組織内覚のパヮ 一関係を識別することが 必要であ る. すなわち, 変革に際して 各メン バーが積極的であ るのか, 中立的であ るのか, 消極的であ るのかを識別することであ り,利害 関係者マップを 作成することであ る・ そして 誰. かなければならない.変革は 具体化されること. によって,はじめて現実のものとなるからであ る. しかし現状から 望ましい状態へ 移行してい. くためには,解決しなければならないさまざま な 問題があ る 23).これは移行用 の マネジメン. ,. が 誰に対してパワーをもっているのか. そのため. ,. メン. トの中心的課題にこたえることであ り,変革に 伴うパワー問題も 当然それに含まれる・ たしかに変革にあ たっては,将来の 不安のゆ えにメンバーは 抵抗することもあ る. また, 無. バーがどんな 利害をもっているのかが 明らかに. 秩序状態を回避したいがゆえに ,変革に抵抗す. 抵抗を鎮静化するための 方法であ り,変革を自. ることもあ る. しかし変革が 従来のパワーバラ. らのものとしてとらえさせるための. ンスを変えるための 抵抗もあ る.そこで,移行 期 において, こうしたパワー 問題をいかに 主体. 方法でもあ る.. 的に解決していくのかが ,. きわめて重要な 問題. の パワーを拡大することにつながることもあ る. となる.変革に際して,各メンバーは 自らのパ. からであ る. そこで交渉や 隔離といった 方法が. ワーを維持・ 拡大することが 求められているか. とられることもあ る. 交渉は互 いの 妥協にょり. らであ る.. か. 合意点を見出すことであ り,隔離はあらかじめ 変革の現場から 反対者を排除することであ り,. らなる政治連合体 '。 ' であ り, パヮ一 を 求めて. ともに自らのパワーを 確保しょうとする 方法と. 組織は何よりも 異なる利害をもつメンバー の闘争の場であ. る. これは組織の 常態であ るが,. されなければならない.. 支持を獲得するためには ,通常の場合,参画 というアプローチがとられる ,参画は変革への. しかし参画は 万能薬ではない・. , すぐれた. むしろ反対者. いえよう,参画という 方法がとられるかどうか. とりわけ移行 期 には,パワーをめぐる対立は強. は, 属しているメンバ 一の 数や パ フ 一格差によ. 烈なものになる.移行用 が ,既存のパワー構造. って決まってくる ,. が 崩壊し新しいパワー 構造を創出していく ,. まさに過渡期であ るからであ る. どのような変 革であ っても,集団間あ るいはメンバ - 間のパ. ワーバランスを 変化させ,修正させる・そこで 各メンバーは 変革が組織内のパワー 布置にいか なる影響を与えるかを 十分に認識しながら 勒 することになる ,移行 期 においてど. う. ,行. 行動す. 変革への支援という 点で, リーダ一の行動は 大きな影響力をもつ. リーダーが組織における パワー配分や 影響力のパターンを 変化させるか らであ る. リーダーは明確な 言明や行動を 通じ て将来のビジョンを 提示し メンバ一の同一化 の 源泉をつくりあ げていかなければならない・ また変革の中核となるメンバ 一に十分に報いる. るかが,将来のパワー構造に影響を 与え,メン. ようにしなければならないし. バ一のもっ パヮ 一の拡大・縮小に 大いにかかわ. な 組織を通じて 重要なメッセージを 送ることも. インフォーマル.

(6) 84 (84). 横浜経営研究. 第 ⅩⅣ 巻. 第 1 号 (1993). ,組織. 必要であ る. さらには,変革と連動したシンボルを 最大限 利用することであ る. こうしたシンボルの 利用. 機構・文化・ パワ 一の相互関係のなかで. は パ フ 一行使の有効な 手段であ り,変革に焦点. れるかにもよっている.組織は 成長とともに ,. いう観点から ,組織の他の 側面を読み直してい くことが急務であ ろう. また パヮ 一の生成・拡大の 視点から,組織の 発展や変革実行への 示唆が与えられた・ 組織が 何よりも異なった 利害をもつメンバーからなる 連合体であ る以上, パヮ 一の観点からの 発展論 や革新論は大いなる 可能性をもっものであ る・. より複合した 手段を行使することは 明らかであ. とりわけ,発展の第三段階にあ る組織では,パ. る・. ワー問題は重要な 問題の一 つ であ り, この時期. をあ てることになる. とくに言葉や 絵,象徴的 行動などは人々に 変革への一体感をもたらし 変革への支援体制を 獲得することにもっながる・ 移行 期 にどのような 政治行動が重要となるの かはすでにのべた 組織の発展段階に 位置づけら. しかし移行用においては ,将来の望ましい 状態がはっきりしない 場合があ る. す な む ち, 明確な停泊地が設定されていない 場合があ る, こうした状況では , メンバ一間の 対立はいっそ. う激しいものになる.そこで未 確定の将来状態 に 対しての動きを 監視するための 上位レベルの 企画集団形成が 必要となり, この集団は変化に 臨機に対応し , どんな方向が 望ましいのかを 考 えるのであ. る.. またリーダ一の. 行動は組織全体. 変革をとらえ 直すことが必要なこととなってこ. よう.その際,パワ 一変革としての. 組織変革と. ないかに乗り 切っていくかは パワ 一関係のマネ ージメントいかんにかかっている.. こうしたパワーを 中核として組織や 組織変革 をとらえることは ,新たな地平をマネジメント 論 に開くものとなろ う .人間が政治的動物であ り,組織が政治的存在であるならば, こうした 政治的視点をマネジメント 論のなかにも 積極的 に位置づけていかなければならない ,それは合 理的な側面のみを 強調するマネジメント 論 と一. にとって今まで 以上に可視的なものでなければ. 線を画した,合理的でもあ るし非合理的でもあ. ならない. こうした不確実な 状況のもとでは , リーダ一の可視的行動がメンバーからの 信頼を. る,多面的なものとしてマネジメント論を構築 して い くことになる.. つくりだし組織そのものの 一貫,性をもたらす ことにもなる. また企画集団に 対しては, チ一 ふ としての報酬を 十分に配慮するなどの 措置が とられなければならない.. 6.. 残された課題. 組織変革を「 パワ. 一の生成と再生産」という. 視点からとらえ 直してきた. これは今まで 本格 的にはとりあ げられてなかった 組織変革論のフ ロンティアともいえよう.組織変革とは 何より もパワー構造の 変革であ る. パワ 一のない世界 を 現実のなかで 想定することが 難しいことであ るならば,パワーを 中心とした組織変革論に 今 まで以上に焦点をあ てることは望ましいことで る. しかしそれは 機構や文化に 注目した従来 の議論を決して 否定するものではない. むしろ あ. 今後展開すべき 重要な課題は. ,組織において. パヮ 一の必要性をなくすことができるという 根 本的な問いに 答えることであ る.本稿では,パ ワ一の生成と 再生産およびそれへの 抵抗という 観点から議論を 展開している. はたして組織は パヮ一 を ゼロにすることができるのか ,すべて の. メンバーが対称的な 関係をつくることができ. るかという根本的問 いが 残されている・ ( ぅ主 ). 1) 経営者が暗黙のうちに 前提としているものの 考 え方や過去の 成功例から整理したものであ る. 2) J.R. Galhraith and R.K. KazanJjan, Strateg ノ Ⅰ笏 タ le 笏臼 tation:. 2nd,W. 。,t. (都筑 栄. 年). ・. 品川 ctu れ,め sな籠s, 0 れみ拝 ocess 俺,. (1986), 山倉健嗣 " 経営戦略と組織 ". (編 ). 「現代企業経営論」,新評論,1984.

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