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第87回 岡山医学会総会演題抄録

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時:昭 和63年6月4日

場:岡 山大学 図書館鹿田分館

別 講

慢性B型 肝炎の治療

岡山大医・第一内科  辻

慢 性B型 肝 炎 の 治 療 を行 うに あ た っ て は,こ の 疾 患 の 病 態 と病 期 を理 解 す る 必 要 が あ る.す な わ ち,病 因 ウ イ ル ス で あ るHBVは,ヒ トの 肝 細 胞 に は 直 接 的 な 障 害 作 用,す な わ ちCPEを も た ず,肝 細 胞 障 害 は,感 染 し た肝 細 胞 の 細 胞 膜 表 面 にHBV関 連 抗 原 が 出 現 した 際 に,あ らか じ めHBVに 感 作 さ れ て で き て い る ヒ ト 自 身 の Cytotoxic Tリ ン パ 球(Leu2a)の 攻 撃 を う け, HBVを 体 外 へ 排 除 す る の と同 時 に感 染 肝 細 胞 が 破 壊 さ れ る こ と に よ る.そ して, 3ヵ 月 以 内 に 完 治 す る急 性 肝 炎 の 場 合 の よ う に一 度 に 排 除 さ れ る こ とが な く,発 症 後1年 以 上 こ の 状 態 が 続 い て い る 場 合 を慢 性 肝 炎 と い う.

一 方,慢 性 肝 炎 に は, chronic persistent hepa titis(CPH)とpiecemeal necrosisを 伴 う chronic active hepatitis(CAH)が あ り,さ ら に 小 壊 死 の 型(CAH2A)と 大 壌 死(CAH2B) を伴 う型 が あ り, CAHは 肝 硬 変 へ 進 展 し,な か で も2B型 は ほ とん ど肝 硬 変 へ 移 行 す る. 従 っ て 治 療 と して は, CAHが 対 象 と な るが, 治 療 の 原 則 が 免 疫 賦 活 に よ りHBVを 排 除 す るこ とに あ る こ と と,逆 に 排 除 に よ る感 染 肝 細 胞 の 欠損 に よ る肝 硬 変 へ の 移 行 を 防 止 す る こ との2 面 が あ る.そ こ で,抗 ウ イ ル ス 剤 で あ る イ ン タ ー フェ ロ ン(IFN)α や β はCAH2A , 2BのGAH

で広 く適 応 と され,免 疫 調 節 療 法 で あ る ス テ ロ イ ド離 脱 療 法 とOK-432療 法 は そ の 免 疫 賦 活 効 果 か ら慢 性 肝 炎 初 期,つ ま り2A型 に適 応 が あ り, 逆 に 免 疫 抑 制 療 法 と し て の ス テ ロ イ ド長 期 療 法 や 強 ミ ノC大 量 療 法(100m1/日)は 末 期 の 型, つ ま り2B型 が 適 応 に な る.ま た,小 柴 胡 湯,強 ミノC普 通 量(20∼40ml/日)は 副 作 用 が 少 な い の でCAHか ら肝 硬 変 まで 広 く適 応 に な る. 受 賞 講 演

結 城 賞 受 賞 講 演: Selection of effective maximal expiratory parameters to differ entiate asthmatic patients from healthy adults by discriminant analysis using all possible selection procedure

岡 山 大 医 ・公 衆 衛 生 学  目 黒 忠 道 Spirometry, flow-volumeな ど の 肺 機 能 検 査 は 呼 吸 器 疾 患 の 診 断 に 必 須 で あ り,公 衆 衛 生 領 域 に お い て も,大 気 汚 染 の 人 体 影 響 紀 握,喫 煙 習 慣 の 肺 へ の 影 響 把 握 に 室 要 で あ る.演 者 は 肺 機 能 に 影 響 を及 ぼす 疾 患 な どにFlow-Volumeを 適 用 し, pattern認 識 数 値 解 析 を行 っ て き た. 今 回,気 管 支 喘 息 と健 康 人 と の 判 別 で 有 効 指 標 群 の 選 択 な ら び に 有 効 指 標 の 選 択 を行 っ た. 971

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対 象 及 び研 究 方 法:対 象 は喘 息 外 来 を受 診 し, ア レ ル ギー 問 診 ・理 学 所 見 ・ア レル ギ ー 学 的検 索 等 に よ り診 断 が 確 定 し,治 療 ・管 理 し非 発 作 期 の 非 喫 煙 気 管 支 喘 息 患 者26名(平 均 年 齢29.2 歳)及 び 非 喫 煙 健 康 人32名(平 均 年 齢23.6歳) で あ る.研 究 方 法 は 健 康 人 と喘 息 患 者 に 対 して 肺 機 能 測 定(Spirometry及 びFlow-volume) 後, 11指 標(% FVC, FEV 1.0%, PEFR, V75, V50, V25, V10, V50/V25, MTC75-50, MTC50 -25, MTC25-RV)を 用 い て 最 良 選 択 法 に よ る 判 別 分 析 を行 っ た. 結 果 と考 察: 1) 4指 標 群 に よ り両 群 の 判 別 性 の 比 較 を行 った 結 果,(Flow-volume grOupの 誤 判 別 確 率17.45%と 全 指 標 に よ る15.46%に 近 い 値 を示 し, 3群 の 中 で はFlow-volume group の 判 別 性 が 良 か っ た. 2) 1指 標 に よ る判 別 で はFlow 75の 誤 判 別 確 率 は18.78%で あ っ た. 3) 11指 標 に よ る最 良 選 択 別 判 別(APSP)の 際 に, 使 用 指 標 数 が1∼11の 各 々 の 過 程 で,最 も有 効 な指 標 の組 合 せ の 選 択 を行 っ た 結 果, 4指 標 選 択 の 場 合, PEFR, Flow 75, MTC75-50, FEV 1.0 %が 最 良 の 組 合 せ で 誤 判 別 確 率 は15.65と,全 指 標 の15.46%に 近 か っ た.し た が っ て,高 肺 気 量 位 のFlow 75を 含 む これ らの4指 標 が 判 別 に有 効 で あ る こ とが 認 め られ,こ の4指 標 をpattern認 識 に 用 い る と,気 管 支 喘 息 の 評 価 に 有 効 と考 え られ る. 結 論:最 良 選 択 法 に よ る気 管 支 喘 息 患 者 と 健 康 人 と の 判 別 分 析 の 結 果,高 肺 気 量 位 の PEFR, Flow 75, MTC75-50及 びFEV 1.0%が 判 別 に 有 効 な組 合 せ で あ っ た.

結 城 賞 受 賞 講 演: HBs抗

原 陽 性 者 に お け る血 中HBV-ポ

リ マ ー 化 ア ル プ ミ ン レセ プ タ

ー 活 性 の 臨 床 的 意 義 に 関 す る研 究

岡 山大 医 ・第一 内科 

HBvirus(HBV)の ヒ ト肝 細 胞 へ の 感 染 性 の 第 一 ス テ ップ は, HBVの 外 殼 抗 原 蛋 白 のHBV-DNA gen epre-S(2)にcodeさ れ て い るHB V-ポ リマ ー 化 ア ル ブ ミン(pHSA)レ セ プ タ ー (pAR)が, pHSAを 介 し て ヒ ト肝 細 胞 へ 特 異 的 に 結 合 す る こ と に よ る と考 え ら れ て い る.今 回,過 去3年 間 追 跡 調 査 し え た. HBs抗 原 陽 性 の 大 学 生 を 中 心 に一 般 成 人 のB型 慢 性 肝 炎 の症 例 も加 え て, B型 肝 炎 の 発 病 の 特 徴 と予 後 の 推 測 を検 討 す べ く, Enzyme-linked immunosor bent assay(ELISA)法.を 用 い て, HBV-pAR 活 性 を測 定 検 討 し た.[対 象 と方 法]3年 間 に わ た っ て定 期 的 に 経 過 観 察 で きたHBs抗 原 陽 性 大 学 生80例 と,経 時 的 に 組 織 診 断 しえ たHBe抗 原 陽 性 のB型 慢 性 肝 炎 活 動 性(CAH2B)2例 の 合 計82例 血 清 を対 象 と し た. HBV-pAR活 性 に は, HBs抗 体 を被 覆 し たmicroplateに 患 者 血 清 を い れ 反 応 洗 浄 後, Tsujiら の 方 法 に よ り作 成 した

peroxidase標 識pHSA液 を 反 応 さ せOPDと UPDで 発 色 後, 492nmの 吸 光 度 を 測 定 した.[成 績]垂 直 感 染 と水 平 感 染 を区 別 した うえ でpAR 活 性 に よ り症 例 経 過 を6病 型 に 区 分 し た.垂 直 感 染 で は, HBe抗 原 陽性 のHBs抗 原 陽 性 無 症 状 者 の 発 病 率 は 年 平 均9.5%, HBe抗 原 消 失 率 は7.6%, HBe抗 体 へ のseroconversion(SC) 率 は1.9%で あ っ た. B型 急 性 肝 炎 お よ び慢 性 肝 炎 に お い て, HBV-pAR活 性 が 低 下 し て く る と SCが お こ りや す く予 後 が 良 くな る こ と,発 病 し て もpAR活 性 が 高 値 の ま まで あ る とS-GPT値 異 常 が 遷 延 し て 慢 性 肝 炎 に 移 行 しや す い こ と, pAR活 性 の低 下 の程 度 が 低 い と何 回 で も急 性 増 悪 が 繰 り返 さ れ 予 後 が 悪 い こ とが わ か っ た.[結 論]HBV-pAR活 性 は, HBe抗 原 ・抗 体 系 に も ま してB型 肝 炎 の 予 後 の 推 測 の た め に は有 用 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た.

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林 原 賞 受 賞 講 演:悪

性 リ ンパ 腫 の 治 療 に 関 す る研 究

岡 山大 医 ・第 二内科 

1. 化 学 療 法 不 応 例 お よ び 再 発 例 に 対 す る adriamycin, vincristine, ifosfamide, pred nisolone併 用(AVIP)療 法 多剤 併 用 療 法 に よ っ て 悪 性 リ ンパ 腫 進 行 例 の 治療 成 績 は 向 上 しつ つ あ る が,従 来 の化 学 療 法 に 抵 抗 す る症 例 や 再 発 例 の 予 後 は 著 し く不 良 で あ る.こ の よ うな 症 例 に 対 し,従 来 の 薬 剤 との 交 叉 耐 性 に 乏 し く,本 性 に 有 効 性 が 示 され て い るadriamycinとifosfamideを 導 入 したAVIP 療 法 を立 案 し, 2と お りの 治 療 ス ケ ジ ュ ー ル で 行 っ た.そ の 効 果 と 副 作 用 は 岡 者 で ほ ぼ 同 等 で あ り,総 合 す る とHodgkin病8例 中50%, non Hodgkinリ ンパ 猛49例 中31%に 完 全 寛 解 が 得 ら れ,完 全 寛 解 例 の 一 部 に は 長 期 寛 解 と延 命 が 示 され た.副 作 用 は 耐 え られ る範 囲 内 にあ り, AVIP 療 法 は 従 来 の 多 剤 併 用 療 法 に 附 性 と な っ た 悪 性 リン パ 腫 に 対 して 有 用 な 治 療 法 と考 え ら れ た. 2. 悪 性 リンパ 腫 に お け る骨 髄 生 検 の 意 義 悪 性 リン パ 腫 の 骨 髄 侵 襲 の 検 索 の た め に,従 来 行 わ れ て きた 骨 髄 穿 刺 に 加 え, Jamshidi針 に よ る 骨 髄 生 検 を併 用 し た 結 果,確 定 診 断 時 に non-Hodgkinリ ンパ 腫71例 中28%に 骨 髄 侵 襲 を 認 め,組 織 型 別 に はdiffuse mediumsized cell typeに 高 率 で, diffuse large cell typeで は比

較 的 低 率 で あ っ た.確 定 診 断 時 のIV期 病 変 の な か で は 骨 髄 侵 襲 が 圧 倒 的 に 多 く見 られ,骨 髄 の 検 索 前 に1期 と診 断 さ れ た症 例 の13%, II期19 %, III期20%が 骨 髄 の 検 索 に よ っ て 実 際 の 病 期 がIV期 で あ る こ とが 判 明 し た.多 剤 併 用 療 法 が 行 わ れ た 症 例 の う ち予 後 不 良 と さ れ て い る組 織 型 の 症 例 に お い て は, IV期 症 例 の な か で も骨 髄 侵 襲 例 の 予 後 が きわ め て 不 良 で あ り,骨 髄 侵 襲 が 予 後 因 子 の ひ とつ と し て 重 要 と考 え られ た. 骨 髄 生 検 は,骨 髄 穿 刺 よ り も本 症 の 骨 髄 侵 襲 の 診 断 の ため に す ぐれ て お り,病 期 設 定 や 治 療 方 針 の 決 定,予 後 の 推 定 に 有 用 と考 え られ た.

砂 田 賞 受 賞 講 演: Three-dimensional organizasion of lymphatics and its relation ship to blood vessels in rat small intestine

岡 山 大 医 ・第 二 解 剖  大 谷 修

小 腸の リンパ 管の機 能 は,吸 収 した栄養 物,

過剰 の組織 液,免 疫 担 当細 胞 な どを リンパ節 を

経 て体 循環 に運 ぶ こ とであ るが,リ ンパ 管の微

細構 築 につい ては不 明の 点が 多い.そ こで ラ ッ

ト小 腸 リンパ管 の微 細構築 と血 管 に対す る関係

を鋳 型,割 断試 料,ア ル カ リ処 理標 本 の走査電

顕観 察,通 常 の透 過 電顕観 察 お よび墨汁 注入透

徹 標 本の光 顕観 察 に よ り調 べ た.

絨毛 中の互 いに横 の吻合 を持 つ3∼10本 の 中

心乳 糜腔 は絨 毛 基部 で癒合 して洞 を形成 して い

た.洞 か ら2∼3本

の リンパ管 が下 降 し粘 膜下

層の リンパ 管網 に流 入 して いた.粘 膜下 層の リ

ンパ 管網 は弁 を持 つ集 合 リンパ 管 に注 ぎ,こ れ

は筋 層間 の毛細 リンパ管 を集め なが ら筋 層間 を

走 り腸間膜 中 の リンパ管 に注 い でいた.中 心乳

糜腔 は外 側 を上 皮下 毛細 血管網 で覆 われていた.

中心 乳 糜 腔 は 非 常 に大 き な体 積 を 占め て お り, リン パ 形 成 と輸 送 に大 き く関 与 し,ま た集 合 リ ンパ 管 が 筋 層 間 を走 る こ とは 筋 層 の収 縮 が リン パ 輸 送 に 関 与 す る こ とが 示 唆 さ れ た .リ ンパ 管 内皮 細 胞 の偏 平 な 突 起 は互 い に 噛 み合 って お り, そ の 間 隙 は 巨大 分 子 の 通 路 とな り う る と考 え ら れ た. バ イ エ ル 板 の 濾 胞 間 域 に あ る発 達 した リン パ 管 網 は,濾 胞 を包 む リ ンパ 洞 に 注 い で い た.濾 胞 間 域 で は リ ンパ 管 と高 内皮 静 脈 の 壁 を通 過 中 と思 わ れ る リ ンパ 球 が 多 数 見 ら れ た.ア ル カ リ と水 で処 理 し た標 本 の 走 査 電 顕 観 察 で は 濾 胞 間 域 の リン パ 管 や 高 内 皮 静 脈 は 膠 原 細 線 網 か ら な る鞘 で 包 ま れ て お り,そ の 鞘 に は リ ンパ 球 の 通 路 と思 わ れ る穴 が 多数 見 られ た.濾 胞 周 囲 の リ ン パ 洞 は リ ンパ や リ ンパ 球 を貯 溜 す る能 力 が 大

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きい こ と を示 して お り,一 方,濾 胞 間 域 の リ ン パ 管 は 抗 原 刺 激 を 受 け た リ ンパ 球 が リ ンパ 管 に

入 る場 で あ り,高 内皮 静 脈 は リ ンパ 球 が 血 管 か ら遊 出 す る場 で あ る と考 え られ た.

砂 田 賞 受 賞 講 演: Diastolic property of left ventricle under experimental volume overload 岡 山 大 医 ・第 二 外 科(現 ・国 立 岡 山病 院 ・外 科)野 村 修 一

容積 負荷 心 の心機 能 を評 価す るうえに左 室拡

張期 挙動 は重要 で あ るものの い まだ不 明 な点が

多 い.今Ch実

験的 に容積 負荷 モデ ル を作成 し,

左 室 拡張期 弾性 特性 の面 か ら経 時的検 討 をお こ

な った.実 験 には 犬 を用 い,完 全房室 ブ ロ ッ ク

を作 成 して徐脈 に よる容積 負荷 をお こなった と

ころ,左 室容積 と左 室重 量の増 大,即 ち遠 心性

肥大 を生 じた,完 全 房室 ブ ロ ック作成 直後, 8

∼1媚 後

, 2∼4ヵ

月後 の3時 期に 区分 して諸

測 定 をお こな った.左 室 内圧 曲線 と左 室短 軸M

モー ド心 エ コー図 を同時 記録 して拡 張期圧 容積

曲 線 を描 き心 室弾性 諸指 標 を,又,こ

れ と心筋

応力 ・ひ ずみ関係 か ら心筋 弾性 諸指標 を算出 し

た.容 積 負荷 に よ り心 室 レベ ル での弾性指 標 は

圧容積 曲線 の偏位 を反映 して時 期 に よ り変 化 し

たが正 規化 を考 慮す るとこの変 化 は有 意 な もの

ではな くな った.又,心

筋 レベ ル での弾性 指標

は3時 期 とも変 化 を認め なか っ た.

容積 負荷 不全 心 では心筋 に器 質的 変化 のあ る

こ とが示 され てお り心 筋 弾性,心 室 弾性特 性 に

変化 が予測 され るが,本 実 験の 如 くうっ血性心

不全 を呈 さない段階 の容積 負荷 心 では必 ず し も

左室 拡張期 弾性 特性 の変化 を伴 う もの では ない

と言 える.

新 見 賞 受 賞 講 演: Determination of Neurotransmitter Release into the Caudate Nucleus during Convulsions Induced by Pentylenetetrazol using

In Vivo Differential Pulse Voltammetry

岡 山 大 医 ・脳 代 謝 研 ・機 能 生 化 学  横 井 功 Pentylenetetrazol(PTZ)投 に よ り引 き起 こ さ れ た 発 作 中 の 脳 内 神 経 伝 達 物 質 量 の 変 化 を, in vivo voltammetry法 を使 用 し,無 麻 酔,無 拘 束 の ラ ッ トで 経 時 的 に 連 続 して 調 べ た.さ ら に,人 工 呼 吸 下 に, succinylcholine(SCC)で 非 動 化 し た ラ ッ トを 使 用 し,脳 内神 経 伝 達 物 質 量 に 対 す るPTZの 影 響 を,脳 波 記録 の発 作 波 を 指 標 と して,経 時 的 に 連 続 して 調 べ た. 無 麻 酔 ・無 拘 束 ラ ッ トの 尾 状 核 内 の3, 4-di hydroxyphenylacetic acid(DOPAC)量 は, PTZに よ り誘 発 さ れ る強 直 性 け い れ ん の 間, 60∼80%に 有 意 に 減 少 し,そ の 後 約60∼90分 で, PTZ投 与 前 の値 に 回 復 し た. SCCで 非 動 化 した ラ ッ トの尾 状 核 中 では, PTZ 投 与 に よ りictal seizures pattern(ISP)が 脳 波 に 出 現 して い る と き,つ ま り行 動 的 に は け い れ ん を発 現 して い る と きには,有 意 にDOPACが 増 加 し, ISP終 了数 分 後 に は 元 の レベ ル に 回復 し た. 以 上 の 結 果 は,無 麻 酔 ・無 拘 束 の ラ ッ トの 尾 状 核 で は, PTZに よ り誘 発 され る 強 直 性 け い れ ん 中 にdopamine(DA)の 放 出 量:が減 少 し,そ の後60∼90分 でPTZ投 与 前 の放 出 量 に 回復 す る こ と を示 す.こ れ に 対 し, SCCで 非 動 化 した ラ ッ トの 尾 状 核 で は,発 作 波 出 現 中 に はDA放 出 量 は 逆 に 増 加 し,発 作 波 終 了数 分 で 元 の 量 に 回 復 す る こ と を 示 して い る.つ ま り, DAの 放 出 量 の 変 化 はSCCに よる非 動 化 に よ り逆 転 した, PTZ に よ り誘 発 さ れ るけ い れ ん 発 作 の発 現 機 序 に は, 尾 状 核 に お け るDA作 動 性 神 経 伝 達 系 が 関 与 し, さ らに そ れ は, SCCに よ る非 動 化 に よ り影 響 を 受 け る こ と が 明 らか とな っ た.

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一 般 演 題: SDS-ポ

リア ク リル ア ミ ドゲ ル 電 気 泳 動 法 に よ る血 痕 か らの 新 しいMN式

液 型 判 定 法

岡 山大医 ・法 医学 

個 人 識 別 な ど法 医 学 におい て極 め て重 要 なMN 式 血 液 型 も,血 痕 か らの 判 定 とな る と従 来 の 吸 収 試 験 や 解 離 試 験 で は, M型 赤 血 球 にN抗 原 様 物 質 の δ-glycophorinが 少 量 存 在 す るこ とや,抗 M, N血 清 の 非 特 異 的 結 合 な ど の 原 因 に よ り誤 判 の 危 険 性 が あ り,実 際 に は あ ま り行 わ れ て い な い 現 状 で あ る. そ こ で 我 々 は種 々 実 験 を 重 ね た 結 果,新 しい MN型 判 定 法 を 開 発 し た.す な わ ち血 痕 を 前 処 理 してSDS-ポ リア ク リル ア ミ ドゲ ル 電 気 泳 動 を 行 い, nitrocellulose膜 に転 写 後,市 販 の 抗M, Nポ リ ク ロ ー ナ ル 抗 体 を使 用 したenzyme im munoassayに よ り確 実 にMN型 判 定 を行 うこ と が で きた.し た が っ て 本 法 は,法 医 鑑 定 実 務 に お け る 血 痕 か らのMN型 判 定 に 極 め て 有 力 な 方 法 で あ る と考 え る. 薬 物 に よ っ て 誘 発 さ れ る 溶 血 性 貧 血 に 関 す る 研 究:フ ェ ニ ル ヒ ド ラ ジ ン,二 卜 ロ ソ ベ ン ゼ ン と ヘ ム と の 結 合 岡 山 大 医 ・生 化 学  絹 田 正 裕  産 賀 敏 彦 Univ. Calif., San Diego・ 病 理 学Harvey A. ItanO

動 物 にphenylhydrazine(Ph-NHNH2)や nitrosobenzene(Ph-NO)を 投 与 す る と溶 血 性 貧 血 を 誘 発 す る が,そ の 誘 発 機 序 は 不 詳 な 点 が 多 い.ヘ モ グ ロ ビ ン に これ らの 薬 物 を 加 え る と ヘ ム 複 合 体 を生 成 す るが,グ ロ ビ ン タ ンパ クの 変 性,沈 澱 が 生 じ る た め に そ の 機 器 分 析 が 困 難 で あ る.著 者 等 は,ヘ モ グ ロ ビ ン の モ デ ル化 合 物 を合 成 し,酸 素 存 在 下 お よ び 非 存 在 下 でPh NHNH2を 反 応 させ,そ の 反 応 生 成 物 を吸 光 スペ ク トル や プ ロ トン核 磁 気 共 鳴 スペ ク トル で検 討 し た.そ の 結 果,酸 素 非 存 在 下 で は ヘ ム の 三 価 鉄 にphenyldiazenyl anion(Ph-N=N-)が 結 合 し た 複 合 体 を形 成 し,酸 素 存 在 下 で は,三 価 鉄 にphenyl anion(Ph-)が 結 合 した 複 合 体 を 形 成 す る こ とが 明 らか と な っ た.ま た, Pn-NO は,ニ トロ ソ基 のNが ヘ ム の こ 価 鉄 に 配 位 した 複 合 体 を形 成 す る こ とが 明 らか とな っ た.

中枢 神 経 系 に お け るフ ェニ ル酢 酸 の研 究

岡山大医 ・脳代謝研 ・病態生化学  川

弘 

中 枢 神 経 系 に お け る神 経 調 節 物 質 候 補 と して 注 目 さ れ て い る β-フ ェ ニ ル エ チ ル ア ミンの 代 謝 物 フ ェ ニ ル 酢 酸(PAA)に つ い て は,こ れ ま で 満 足 す べ き高 感 度 測 定 法 が 確 立 さ れ て い な い. そ こ で 本 研 究 で は,選 択 性,感 度 お よ び 信 頼 性 に す ぐれ た 方 法 を 開 発 した.髄 液 中PAA濃 度 の 定 量 に は 酢 酸 エ チ ル に よ る抽 出 とガ ス ク ロマ ト グ ラ フ ィー/電 子 衝 撃 質 量分 析(GC/EI/MS)法 を 用 い た.ま た ラ ッ ト脳 内PAAの 定 量 に は 一 段 階 で す ぐれ た選 択 性 を 示 した セ フ ァ デ ッ クスG-10に よ る抽 出 とGC/EI/MS法 の 約750倍 の 高 い 測 定 感 度 を示 し た ガ ス ク ロマ トグ ラ フ ィー/陰 イ オ ン化 学 イ オ ン化 質 量 分 析 法 と を組 合 せ て 用 い た.こ れ ら の 方 法 に よ り精 神 分 裂 病 や うつ 病 患 者 髄 液 中PAA濃 度 の 測 定 を し,ま た ラ ッ ト脳 内 PAAに 及 ぼ す い くつ か の 薬 物 の 影 響 に つ い て検 討 を加 え た.

(6)

ヒ トリンパ 芽 球 様 株 化 細胞DNAに

組 込 まれ た プ ロウ イル ス ゲ ノムの ク ロー ニ ン グ及 び

全 塩基 配 列 と遺 伝 子 構造 の 決 定

岡山大医 ・癌研生化学  小

三 

五 

鹿

男 

祐 

私 共 は 先 に ヒ ト リン パ 芽 球 様 株 化 細 胞 産 生 レ トロ ウイ ル ス を見 出 し,そ のcDNAと 細 胞DNA に 組 込 まれ た プ ロ ウ イ ル ス ゲ ノム を ク ロー ニ ン グ し て,全 塩 基 配 列(8785塩 基 対)と 遺 伝 子 構 造(LTR-gag-prt-pol-env-LTR)を 決 定 し た. LTRとpolの 一 部 の 塩 基 配 列 がSMRVの それ に 高 い相 同 性 を示 す の で,本 ウイル ス をSMRV-H と呼 称 した が, SMRVの 他 の 領 域 の 塩 基 配 列 は 未 知 で あ る. SMRV-Hの プ ラ イマ ーtRNALys 1, 2結 合 配 列 に はGG挿 入 が あ り, envの 免 疫 抑 制 ペ プ チ ド の ア ミ ノ 酸 配 列EVVLQNRRGLDL LTAEQGGICLALQERCCFYANKSのRは SMRV-Hに 独 特 で あ る. LTR内 に グ ル コ コ ル チ コ イ ド調 節 要 素 コ ア 配 列, LTR内 の43お よ び 42塩 基 配 列 内 に そ れ ぞ れ 遺 伝 子 転 写 エ ンハ ンサ ー と み な され るパ リン ドロー ム 配 列TGATCA , 8㎎ とpol内 に1gE結 合 蛋 白質 遺 伝 子 の 塩 基 配 列 に 一 部 相 同 性 の 配 列 を見 出 し た.ク ロー ン化 プ ロ ウ イ ル ス ゲ ノム の 生 物 活 性 を遺 伝 子 導 入 で 証 明 し,そ のLTRが ヒ ト リンパ 球 系 細 胞 で 特 に 高 い遺 伝 子 転 写 プ ロ モ ー タ-活 性 を有 す る こ と をCAT測 定 法 で 明 ら か に した.

リ ン コ マ イ シ ン に よ る大 腸 菌 β-ラ ク タ マ ー ゼ 産 生 増 強 効 果 の 解 析

岡 山大医 ・細菌 学 

リ ン コマ イ シ ン(LCM)の 細 菌 毒 素 蛋 白合 成 を 増 強 す る効 果 を,大 腸 菌 の β-ラ ク タ マ ー ゼ (Bla)を モ デ ル と して 解 析 した. LCMは, 100 μg/ml程 度 の 濃 度 でBla蛋 白 の産 生 を増 強 させ た.こ の 産 生 増 強 は,遺 伝 子 の コ ピー 数 とは 無 関 係 で あ っ た.そ こ で, BlamRNA量 を[3H] Uridineを 用 い たパ ル ス ・ラベ ル で 測 定 す る と, LCM添 加 に よ る その 量 的 増 加 が 認 め られ た.又, pBR322のBlaは2つ の プ ロ モ ー ター よ り転 写 開 始 さ れ て い るが,一 方 を欠 失 させ て もLCMの 効 果 は 不 変 で あ っ た. Blam RNAの 物 理 的 半 減 期 をSI Analysisに よ り測 定 し た と こ ろ,コ ン トロ ー ル の0 .765分 に対 し, LCM添 加 の 場 合 で は, 2.04分 に延 長 し て い た.メ ッセ ン ジ ャ ー が 長 寿 命 で あ る こ とが, LCMに よ るBla蛋 白の 産 生 増 強 の 一 因 で あ る と結 論 さ れ た.

臨床 分離 菌の β-lactamase産 生 能 と薬 剤感 受 性

岡山大医 ・泌尿器科  公

巳 

西

戸 

司 

也 

Nitrocefin discな らび にPCGとCEZを 基 質 とす るAcidometric discに よ る 臨 床 分 離 菌 の β-lactamase判 定 法 を 考 案 し そ の 有 用 性 を検 討 す る と と もに, 1983年 か ら1987年 迄 の5年 間 に 於 け る尿 路 感 染 症 由 来 菌 の β-lactamase産 生 能 に つ い て 年 次 的 に 検 討 を加 え た. disc法 に よ る β-lactamaseの 判 定 法 はMacroiodo法, UV法 に よ る β-lactamaseの 定 量 成 績 と よ く相 関 し, 本 法 は 簡 易 的 な半 定 量 法 と考 え られ た.し か も, disc法 に よ る β-lactamaseの 判 定 は,薬 剤 感 受 性 の 成 績 と も よ く相 関 し た.過 去5年 間 の 尿 路 感 染 症 分 離 菌1,855株 の う ち β-lactamase産 生 株 は72.1%,高 度 産 生 株 は46.9%と 多数 を 占 め, 抗 菌 剤 の 選 択 に お い て 分 離 菌 の β-lactamase産 生 能 の判 定 は 不 可 欠 の 要 素 であ る と考 え られ た.

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ビデ オ螢 光血 管 造 影 と画像 解 析 に よ る網 膜 平 均循 環 時 間 の 測 定

岡山大医 ・眼科  三

義 

彦 

網膜循 環動 態 の定量化 は網 膜 の循 環 障害 の解

明に有 用 であ る.明 確 な網 膜循環 の定 量化 は臨

床 的 に未 だ応用 され てい ない.

当教 室 では任意 の網 膜領域 の全循 環 状態 を反

映 す る方法 と して,ビ デ オ螢光 眼底 造 影 と画像

解 析装 置 を用 い任 意 の網 膜領 域金体 を灌流 した

網 膜平均 循環 時 間 を求 め る方法 を開発 し臨床 応

用 に 成功 した.

正 常 眼 の 網 膜 平 均 循 環 時 間 は3.00±1.26秒 で あ っ た.糖 尿 病 性 網 膜 症 で は 単 純 型,増 殖 型, 前 増 殖 型 の 順 に 遅 延 した.網 膜 静 脈 分 枝 閉 塞 症 は,発 症 早 期 で は遅 延,陳 旧期 は短 縮 した.網 膜 平 均 循 環 時 間 は,病 態 に よ っ て 変 化 す る血 行 路 の 機 能 を定 量 的 に 反 映 し た もの と考 え られ, 今 後 臨 床 的 普 及 が 期 待 され る.

心 疾 患 に お け る運 動 負 荷 時 左心 機 能

岡山大医 ・放射線 

春 

夫 

岡山大医 ・第二外科  柳

清 

秋 

岡山:大

医 ・核 医学診療室  永 谷 伊 佐 雄

大 動 脈 弁 閉 鎖 不 全(AR)10例,狭 心 症(AP) 10例,陳 旧 性 心 筋 梗 塞(OMI)9例 に対 し, 99mTC 標 識 赤 血 球 に よ る 運 動 負 荷 心 プ ー ル ス キ ャ ン を 施 行 し,運 動 負 荷 時 の左 心 機 能 に つ い て 検 討 し た.拡 張 末 期 容 量 は 各 疾 患 と も 負荷 時 に 減 少 し た が,特 にARは 有 意 の 減 少 で あ っ た.最 大 充 満 速 度 の 負 荷 時 の 増 加 率 はOMIが 他 に比 し有 意 に 高 か っ た.収 縮 末 期 容 量 はOMIの み が 負 荷 時 に有 意 の減 少 を 示 し,駆 出分 画 はARとAPで は 負荷 時 に有 意 の 低 下 が み られ たがOMIは 負 荷 時 に 軽 度 の 上 昇 が み られ た. 以上 よ り,各 疾 患 と も拡 張 能 の 障 害 が 存 在 す る が, ARは 比 較 的 高 度, OMIは 比 較 的 軽 度 と 考 え られ る,ま た, ARとAPに 収 縮 能 の 障 害 が 存 在 す る と考 え られ る.

消 化 管 のex vivo autoradiography

岡 山大 医 ・第 二病理 

ヒ ト消 化 管 の 細 胞 動 態 を検 索 す る 目的 で, ex viv oautoradiography(ARG)を 考 案 し た.本 法 は ヒ ト手 術 摘 出 消 化 管 を 人 工 血 液 で 灌 流 し, 体 外 で生 か し その 間 にARGを 行 うもの で,従 来 のin vitro ARGに 比 較 して 広 範 な標 識 細 胞 の分 布 が 観 察 で き る利 点 が あ る.

ヒ ト胃癌 にex vivo ARGを 施 し,粘 膜 と浸 潤 部 位 で の 癌 細 胞 の 動 態 を検 討 し た.早 期 癌4症 例5病 変,進 行 癌5症 例, 5病 変,胃 の 扁 平 腺

腫2症 例, 2病 変 につ いて粘膜,粘 膜 下 お よび

一例 で漿膜下 の癌 細胞 の標 識指数 を求 め た

。 そ

の結 果 胃癌 の組織像 や 進行程 度 と標識 指数 との

間 に は有 意 の差 は無 く,扁 平 腺腫 で も,標 識指

数 は癌 と同様 で あった.し か し粘 膜 と粘 膜 下 を

比較 できた6病 変 では一例 を除 きいず れ も粘 膜

の標 識指数 が有 意 に高値 を示 した.こ の違 いが

癌細 胞の生 育す る環 境 の違 いに基づ くもの か更

に検討 したい.

(8)

ヒ ト免 疫 不 全 ウイル ス(HIV)感

染 細 胞 の 高分 解 能 走 査型 電 子顕 微 鏡 お よ び超 高圧 電子

顕 微 鏡 に よ る観察

岡山大医 ・ウイルス学  吉 田 ま り 子 

夫 

ヒ ト免疫 不全 ウイル ス(HIV)感

染 細 胞表面

の ウイル ス粒子 につ いて,高 分 解能 走査 型電子

顕 微鏡(高 分 解能SEM)お

よび超高圧 電 子顕微

鏡(HVEM)に

よる観察 を行 い以下 の結 果 を得

た.

1) 感染 細胞 表面上 のHIV粒

子の形 態 と大 きさ

は一 定の範 囲 内で多様 性が認め ら礼 主 して個 々

の粒 子 の連鎖状 配列 を伴 う凝集 塊 と して存在 す

る傾 向 が 認 ら れ た. 2)HVEM観 察 で,表 面 膜 か らのHIV粒 子 の 各 段 階 の 出 芽 像 を 認 め,芯 の 部 分 に 電 子 密 度 の 高 い 顆 粒 を 含 有 す る像,桿 状 コア を有 す る像,エ ンベ ロー プ を 閉 じ出 芽 を 完 了 しつ つ あ る像 を観 察 した.個 々 の 成 熟 粒 子 は 出芽 を完 了 した の ち も表 面 膜 か ら 完 全 に 遊 離 せ ず,同 一 部 位 か ら次 々 と連 続 し て 出 芽 し,凝 集 塊 を形 成 し て ゆ く と考 え られ た.

倉 敷 市 で 発 生 し た 椋 鳥 住 血 吸 虫 セ ル カ リ ア に よ る水 田 皮 膚 炎

岡 山大 医 ・寄生 虫学 

ジ ュ リエ ッ タ ・ゆ り ・内 田 

  石

岡 山大 ・医療 短 

5∼6年 前 か ら倉 敷 市 街 の 古 新 田,松 江,広 江 で 農 作 業 従 事 者 の 間 で 皮 膚 炎 が 問 題 に な っ て 来 て い る.こ の 皮 膚 炎 は 田植 の 時 に 起 こ り,田 に 入 っ た 日の 夜 か ら翌 日 に か け て 前 腕 と下 腿 に 隆 起 発 赤 を生 じ,激 しい か ゆ み を伴 う.こ の 皮 膚 炎 は2∼3週 間 内 に 色 素 沈 着 を 残 し瘢 痕 化 す る が,そ の 間 か ゆ み は つ づ く.こ の 皮 膚 炎 が 発 生 して い る3地 区 か らは3種 類 の 貝 が 採 集 され, こ の 中 の1種 類,ヒ ラ マ キ モ ドキ か ら椋 鳥 住 血 吸 虫(Gigantobilharzia sturnuze)の セ ル カ リア が2.2%の 感 染 率 で 検 出 さ れ た.日 本 で皮 膚 炎 を 来 す セ ル カ リア は6種 類 報 告 さ れ て お り,中 で も椋 鳥住 血 吸 虫 の セ ル カ リア は 水 田皮 膚 炎 の 原 因 と して よ く知 られ て い る の で 今 回 の 調 査 に お い て も皮 膚 炎 の 原 因 と な っ た の は ヒ ラ マ キ モ ド キ を 中 間 宿 主 とす る椋 鳥 住 血 吸 虫 の セ ル カ リア と判 明 し た.

Natural human TNF-α+natural human lFN-α(OH-1)の 進 行,再 発 癌 に 対 す る 臨 床 的 効 果 と 展 望

岡 山 大 医 ・第 一 外 科  淵 本 定 義  折 田 薫 三

Natural human TNF-α とnatural human IFN-α か ら な るOH-1を 進 行 ・再 発 癌 を対 象 に して 初 期 第11相 試 験 を施 行 中 で あ る が 著 明 な 抗 腫 瘍 効 果 を認 め た.感 受 性 を示 した 疾 患 は,肝 癌,乳 癌,腎 臓 癌,肉 腫 等 で あ り, OH-1の 至 適 投 与 量 は200-600×1041J/body/dayで っ た.更 に, in vitro, in vivoに 於 て 認 ら れ て い た 温 熱 療 法,従 来 の 抗 癌 剤 と の 併 用 療 法 で も著 明 な 抗 腫 瘍 効 果 を認 め た症 例 も経 験 し て お り,こ れ ら 療 法 との 集 学 的 療 法 に 今 後 期 待 さ れ る.

(9)

悪性 グ リオー マ に対 す る密 封小 線源 治 療

岡山大医 ・脳神経外科

五 

哉 

彦 

進 

西

最 近 我 々 は,再 発 グ リ オー マ 及 び 深 部 に 限局 した グ リオー マ に対 して,密 封 小 線 源 治 療 を行 っ た.方 法 は, Brown-Roberts-Wells CT guided stereotaxic systemを 用 い,局 麻 下 に 小 線 源 挿 入 用 カ テ ー テ ル を腫 瘍 内 に 挿 入,留 置 後, After loadi㎎ 法 に よ り行 っ た.照 射 線 源 は192Irシ ー ドを使 用 し,照 射 期 間7∼10日 で,腫 瘍 辺 縁 部 の総 線 量50Gyを8標 と した. 1987年6月 か ら198 年3月 ま で に,悪 性 グ リオ ー マ 患 者8例 に 対 し て本 法 を行 っ た. follow-up CTで8例 中5例 に 腫 瘍 の縮 小 ま た は 消 失 を認 め, 3例 は 不 変 で あ り現 在 ま で 腫 瘍 の 再 発 ま た は増 大 に よ る死 亡 例 は な くそ の 有 用 性 が 示 唆 され た.本 法 は 従 来 治 療 が 困 難 で あ っ た 悪 性 グ リオ ー マ に 対 して 有 力 な補 助 療 法 と して 期 待 し う る と考 え られ た.

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