• 検索結果がありません。

東北大学埋蔵文化財調査年報17

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "東北大学埋蔵文化財調査年報17"

Copied!
26
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

東北大学埋蔵文化財調査年報17

著者

東北大学埋蔵文化財調査研究センター

雑誌名

東北大学埋蔵文化財調査年報

17

発行年

2002-03-29

URL

http://hdl.handle.net/10097/45618

(2)

ISSN 1341-6952

!

東北大学埋蔵文化財調査年報

17

,

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

2002

(3)

東北大学埋蔵文化財調査年報

17

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

2002

(4)
(5)

近年、埋蔵文化財 の調査 と研 究 は、様 々 な分野 にわた り、 日覚 しい進展 をみせ てい る。

他方 で、平成 12年

11月

に発覚 した前期 。中期 旧石器遺跡捏造行為 は、埋蔵文化財 の調査 。

研 究 に計 りしれ ない衝撃 を与 えた。現在、この問題 につ いて は考古学分野 の数 多 くの学会、

地方 自治体 の担 当部局 が、検証 のた めの調査、遺物 の詳細 な検討 な どに真剣 に取 り組 み、

その捏造 の実 態 の解 明 と再発 防止 のた めの具体 的 な方法 の確 立 にベ ス トを尽 くしてい る。

本 セ ンター も、年報

14に

報 告 した平成

6年

の青葉 山遺跡E地 点の調査 で出土 した中期 旧石

器 につ いて、専 門委員 の全面 的協 力 と指導・助言 を得 て、検討 を進 めて い る。

また、調査 の方法、取 り組 み方、 出土遺物 の研 究体制等 につ いて も真剣 な見直 しを進 め

てお り、再 度 この よ うな埋蔵文化財調査 の信頼 失墜 を引 き起 こさない体制 を確 立す る こ と

に努力 してい る。

平成 ll年 度 は、仙 台城跡二 の丸西端部 にお ける文系

4学

部合 同研究棟 の事前調査 の規模

が大 き く、調査 に総力 をそそいだ。 12年 度 には、 引 き続 きその本調査 が進 め られた。 その

た め、本年度 の年報 はい ささか軽微 な もの となった。現在 、 この

2年

度 にわた る二 の丸 中

奥西側 の区画塀 、排水施 設、井戸跡 な どか ら出土 した膨大 な陶磁 器類 、瓦、金属製 品、建

築部材 、井戸枠 な どの出土遺物 の整理 と分析 、図化、写真撮影 な どの作業 を一歩一歩進 め

てい る。

なお、本 セ ンターの体制 も次第 に軌道 にの り、 その活動 も著 し く活発 にな って きた こ と

もあ り、本年報 か らは、セ ンター にお ける年度 ご との整理 。保存作業 の実施 内容、調査研

究員 の科学研究費 な どに よる研 究活動、受託研 究・共 同研究 の内容、荻育普及 活動 な どに

つ いての状況 を掲載 す るこ ととした。

本年報 を刊行 す るにあた って、施設部 をは じめ、関係各位 に ご理解 とご協 力 を頂 いた。

心か ら謝意 を表 す る次第 で あ る。

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター セ ンター長 須 藤

(6)

1.本

年報 は、東北大学構 内において、東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターが1999年度 に行 った遺跡調査 をは じめ とす る事業内容 をま とめた ものである。

2.調

査・整理作業 は、東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターが行 った。 3。 本年報の編集 は、須藤隆の指導の もとに、藤沢敦が担当 した。

4.本

文 は、藤沢敦が執筆 した。 英文要 旨については、高木暢亮が作成 し、阿子島香氏 (東北大学大学院文学研究科

)に

校訂 していただいた。

5.出

土遺物・調査記録 は、東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターで保管 。管理 している。

1.方

位 は、真北に統一 してある。

2.図

1と図2は、それぞれ国土地理院作成 の、

2万 5千

分の1地形図 「仙 台西北部」 と 「仙台西南部」、

1万

分の1地形図 「青葉山」 を使用 した。

3.川

内地区の仙台城二の丸跡、お よび北方の武家屋敷地区にあた る地域 の地形測量図は、仙台市教育委員会の 作成 による 「仙台城跡地形図」(縮尺500分の

1)を

使用 した。

4.遺

物の実測図お よび写真の縮尺 はそれぞれ に示 した。 5。 引用 。参考文献 は、文末 にま とめた。 また本文中で、『東北大学埋蔵文化財調査年報』 を引用す る場合 は、 年報1とい う形で略記 した。 1999年度発掘調査参加者 安食洋志 芦野徳松 石田公子 伊藤啓祐 遠藤政彦 奥居亮介 大内松夫 大森芳子 北村英二郎 黒田篤史 小林亜矢 佐伯史子 佐々木陽子 佐々木好夫 佐藤ケイ コ 佐藤二郎 佐藤て る子 佐藤 とみ子 佐藤彦二 佐藤公保 佐藤みえ子 庄司明美 鈴鹿久子 高井淳 高橋和子 高根沢祐 常盤健 新沼 よしえ 布川寛人 野 口隆太郎 肥後光佑 平沢理沙 藤田早苗 伏見寿真 細 田裕 司 三浦 しげ子 茂泉真由美 森 山隆 谷津 ミツ子 山田浩一郎 吉田学 吉野久美子 2001年度整理作業参加者 青井恭子 岩井広成 今泉八重子 大内真希 大塚玲子 小山久美子 古山友子 佐藤新子 庄司明美 白石浩子 高橋哲 千葉直美 布川寛人 平井真理 三達 さやか 森山隆 湯瀬 さお り 口

(7)

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター運営委員会

9昨

) 委員長 セ ン タ ー

(文

学部 教授) 委 員 川内地 区協議会協議員

(法

学部 教授) 青棄山地区協議会協議員 (理学部 教授) 星陵地区協議会協議員

(医

学部 教授) 片平地区協議会協議員

(素

材工学研究所 教授) 文 学 部

教 授 文 学 部

教 授 文 学 部

教 授 東北 アジア研究センター 教授 理 学 部

教 授 工 学 部

教 授 総合学術博物館 教 授 施

長 幹事

施 設 部 企画課長 委員長 セ ンター長 (文学部 教授) 委 員 文 学 部

荻 授 文 学 部

教 授 文 学 部

教 授 東北 アジア研究セ ンター 教授 理 学 部

教 授 工 学 部

教 授 総合学術博物館 教 授 調査研究員 (文学部 助手) 調査研究員 (文学部 助手) 調査研究員 (文学部 助手) 施 設 部 企画課長

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター運営委員会専門委員会

(1999年

) 須 藤

隆 河 上 正 二 田 村 俊 和 菅 村 和 夫 早稲田 嘉 夫 今 泉 隆 雄 大 藤

修 阿子島

香 入間田 宣 夫 蟹 澤 聰 史 飯 渕 康 一 柳 田 俊 雄 黒 岩 七 三 佐々木 紀 安 須 藤

隆 今 泉 隆 雄 大 藤

修 阿子島

香 入間田 宣 夫 蟹 澤 聰 史 飯 渕 康 一 柳 田 俊 雄 藤 沢

敦 関 根 達 人 菊 池 佳 子 佐々木 紀 安

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター設置規程

(平成

6年

5月17日 規第56号) (設置) 第一条 東北大学 (以下 「本学」 とい う。

)に

、東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター (以下 「セ ンター」 とい う。

)を

置 く。 (目的) 第二条 セ ンターは、本学の施設整備が円滑に行われ るために、構内の埋蔵文化財に関する調査及び研究を行い、

(8)

併せて資料の保管及びその活用 を図ることを目的 とす る。 (職員) 第二条 セ ンターに、セ ンター長、調査研究員及びその他の職員 を置 く。

2

セ ンター長 は、本学 の専任の教授 をもって充て、総長が命ず る。

3

セ ンター長 は、セ ンターの業務 を掌理す る。

4

セ ンター長の任期 は、二年 とし、再任 を妨げない。

5

調査研究員 は、本学の専任 の教官 をもって充て、総長が命ず る。

6

調査研究員は、セ ンターの業務 に従事す る。 (運営委員会) 第四条 センターに、セ ンターの組織、人事、予算その他運営に関す る重要事項 を審議す るため、東北大学埋蔵 文化財調査研究セ ンター運営委員会 (以下 「委員会」 とい う。

)を

置 く。 (組織) 第五条 委員会 は、委員長及 び次の各号 に掲 げる委員 をもって組織す る。 一 東北大学施設整備委員会各地区協議会の協議員 各一名 二 発掘調査 に関連のある専門分野の教授又は助教授 若干名 三 発掘調査地 に関連のある部局の教授又 は助教授で、 その都度委員長が指名す るもの 四 施設部長 (委員長) 第六条 委員長 は、セ ンター長 をもって充て る。

2

委員長 は、必要があると認 めるときは、委員会の同意 を得て、委員以外の者 を委員会 に出席 させ、議案 に ついて、必要な説明をさせ、又は意見 を述べ させ ることがで きる。 (専門委員会) 第七条 委員会 に、埋蔵文化財の発掘調査 に関す る専門の事項 を調査審議 させ るため、専門委員会 を置 く。

2

専門委員会 は、委員長及 び次の各号 に掲 げる専門委員 をもって組織す る。 一 調査研究員 二 発掘調査 に関連のある専門分野の教授又 は助教授 若干名 三 施設部企画課長 四 発掘調査地 に関連 のある部局の事務部の長

3

委員長 は、セ ンター長 をもって充て る。 (委嘱) 第八条 第五条第一号か ら第二号 までに掲 げる委員並びに前条第二頂第二号及び第四号 に掲 げる専門委員 は、総 長が委嘱す る。 (幹事) 第九条 委員会 に幹事 を置 き、施設郡企画課長 をもって充て る。 (事務) 第十条 セ ンターの事務 は、当分の間、事務局施設部 において処理す る。 (雑則) 第十一条 この規程 に定めるもののほか、セ ンターの組織及 び運営 に関 し必要な事項 は、センター長が定める。 附

則 (略)

(9)

東北大学埋蔵文化財調査研究センター運営委員会 は

oo2年

朗 現在

) 委員長 セ ン タ ー 長

(文

学研究科 教授

)

須 藤 委 員 川内地区協議会協議員

(経

済学研究科 荻授

)

田 中 青棄山地 区協議会協議員(薬学研究科 教授

)

小笠原 星陵地 区協議会協議員

(医

学研究科 教授

)

伊 藤 片平地区協議会協議員

(電

気通信研究所 勃授

)

中 村 文学研究科

教 授

今 泉 文学研究科

教 授

大 藤 文学研究科

教 授

阿子 島 東北 アジア研究セ ンター 教 授

入間田 理学研究科

教 授

藤 巻 工学研究科

親 授

飯 渕 総合学術博物館 教 授

柳 田 施

加 太 幹 事 施 設 部 企画課長

佐々木

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター運営委員会専門委員会 は

oo軒

朗 現在

) 隆 香 郎 敏 久 雄 修 香 夫 和 一 雄 司 安 素 國 恒 慶 隆     一 旦 宏 康 俊 孝 紀 委員長 セ ンター長 (文学研究科 委 員 文学研究科

教 授 文学研究科

教 授 文学研究科

教 授 東北 アジア研究セ ンター 理学研究科

教 授 工学研究科

教 授 総合学術博物館 教 授 調査研究員 (文学研究科 調査研究員 (文学研究科 調査研究員 (文学研究科 施 設 部 企画課長 国際文化研究科 事務長 教授) 教 授 助 手) 助 手) 助 手) 須 藤 今 泉 大 藤 阿子 島 入間田 藤 巻 飯 渕 柳 田 藤 沢 関 根 京 野 佐々木 佐々木 隆 雄 修 香 夫 和 一 雄 敦 人 子 安 一 隆     一 旦 宏 康 俊   達 恵 紀 健

(10)

序 例 言 凡例 東 北大学埋 蔵 文化 財 調査研 究 セ ンター設 置規 定 東北大学埋 蔵 文化 財 調査研 究 セ ンター運 営委員会 委員 東北大 学埋 蔵 文化財 調査研 究 セ ンター運 営委 員会専 門委 員会委 員 目次 図 目次 表 目次 1999年度

(H.H年

)事

業の概要………1

1.運

営委員会・専門委員会………1

2.埋

蔵文化財調査の概要………。4

(1)川

内地 区の調査………4 121 青葉山地 区の調査………9

3.遺

物整理作業・…… ……… … ………。9

4.保

存処理事業……… ………10

5.資

料保管状況……・―・…Ⅲ………10

6.研

究活動…Ⅲ…… … … ………11

(1)愛

託研究・共 同研究等………

H

①受託研究………

H

英文要 旨

1

東北大学 と周辺 の遺 跡 …… …… …… …… …2 図

2

仙 台城 と二 の丸 の位 置 ………… …… …… …3 図

3

仙 台城 二 の丸跡 。武家屋 敷跡調 査地 点 … …5

1 1999年

度調査概要表………4 ②共同研究………・………・・12 ③共同研究者への資料提供………・12 121 学会発表等………13 131 資料調査………13 141 科学研究費採択状況………13

7.教

育普及活動………13

(1)非

常動講師………13 121 保管資料の貸出………・……・…Ⅲ…・14 131 外部か らの派遣依頼等………14 141 広報活動………15

4

青葉山地区調査地点………7 図

5

インキュベーターでの保存処理作業状況…10 図

6

収蔵遺物量の推移………

H

(11)

1999年

(平

H年

)事

業 の概要

1.運

営 委 員 会・ 専 門 委 員 会

東北大学 には、仙台市内の各 キャンパスに加 えて、多 くの研究施設がある。 これ らの各地区構 内には、多 くの 埋蔵文化財が存在 してい る (図 1)。 特 に川 内地区は、ほぼ全域が近世の仙台城二の丸跡 と武家屋敷跡 にあたっ ている(図2)。 東北大学構 内での施設整備等 に伴 う埋蔵文化財調査 については、1983年度 に東北大学埋蔵文化財 調査委員会が組織 されて以降、その実務機関である埋蔵文化財調査室が、調査の任 にあたって きた。1994年度 に は、埋蔵文化財調査委員会 を改組 し、学 内共 同利用施設 としての埋蔵文化財調査研究センターが設置され、調査 委員会の事業 を引き継 いでいる。 東北大学埋蔵文化財調査研究センターでは、セ ンターの運営 に関す る重要事項 を審議す る運営委員会 と、運営 委員会の下 に埋蔵文化財調査 に関す る専門的事項 を審議す る専門委員会が設置 されてお り、両委員会の審議 をも とに運営が進 め られている。1999年度 (平成

H年

)は

、運営委員会 は

3回

、専門委員会 は

2回

開催 された。そ れぞれの開催月 日・議事内容 は以下の通 りである。 埋蔵文化財調査研究セ ンター運営委員会 4月22日

審議事項

(1)平

H年

度埋蔵文化財調査計画 について 似

)平

H年

度セ ンター運営費 について ③ 平成

H年

度の整理作業計画 について 141 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターの組織見直 しについて

(0

発掘調査 に関連のある専門分野の委員 について ⑥ その他 平成

H年

度非常勤講師の委嘱について 報告事頂

(1)平

成10年度埋蔵文化財調査結果 について

(2)平

成10年度セ ンター運営経費決算 について

G)平

成10年度の整理作業 について 141 その他 10月 6日

審議事項

(1)調

査研究員の流用定員措置 について

(2)そ

の他 12月 3日

審議事項

(1)文

4学

部総合研究棟新営工事 に伴 う埋蔵文化財の調査 について ② その他 埋蔵文化財調査研究セ ンター運営委員会専門委員会 4月22日

審議事項

(1)平

H年

度埋蔵文化財調査計画 について ② 平成

H年

度の整理作業計画 について ③ その他 報告事項

(1)平

成10年度埋蔵文化財調査結果 について 121 平成10年度の整理作業 について ③ その他 12月 3日

審議事項

(1)文

4学

部合同研究棟新営工事 に伴 う埋蔵文化財 の調査 について

(2)そ

の他 通常は、運営委員会 は年度当初 に一回開催 し、 そこで年間の事業予定・予算等を審議 し、調査に関わる具体的 な事項 は、専門委員会 をその都度開催 して審議す ることとしている。当年度は、年度末で調査研究員の流用定員

(12)

賃iyagi Pref

0

Sendai Castle (Tohoku Univ)

1 :Ruin of Sendai Castle 2 :KaⅥrauchi steles

3 :Aobayama Site Loc B 4 :Aobayama Site Loc.E 5 ,Aobayama Site Loc C 6 :Aobayama Site Loc A 7 :Aobayama Site Loc.D

8 :Ashinokuchi Site 1:仙台城跡

2:川

内古碑群

3:青

棄山遺跡B地点

4!青

葉山遺跡E地点

5:青

葉山遺跡C地点 6:青葉山遺跡A地点

7:青

葉山遺跡D地点

8:声

ノロ遺跡

9:片

平仙台大神宮の板碑 10:郷六大 日如来の碑

H:葛

岡城跡 12:郷六城跡 13:郷六建武碑 14:沼田遺跡 15:郷六御殿跡 16:郷六遺跡 17:松ケ岡遺跡 18:向山高裏遺跡 19:萩ケ丘遺跡 20:茂ケ崎城跡 21:ニッ沢横穴墓群 22:萩ケ岡B遺跡 23:八木山緑町遺跡 24:ニツ沢遺跡 25:青山二丁 目遺跡 26:青山二丁 目B遺跡 27:杉土手 (鹿除土手

)28:砂

押屋敷遺跡 29:砂押古墳 30:富沢遺跡 31:泉崎浦遺跡 32:金洗沢古墳 33:土手内窯跡 34:土手内遺跡 35:土手内横穴墓群 36:三神峯遺跡 37:金山窯跡 38:三神峯古墳群 39:富沢窯跡 40:裏町東遺跡 41:裏町古墳 42:原東遺跡 43:原遺跡 44:八幡遺跡 45:後田遺跡 46:町遺跡 47:神漉山遺跡 48:御堂平遺跡 49:上野山遺跡 50:北前遺跡 51:佐保山東遺跡 図

1

東 北大 学 と周 辺 の遺 跡

(13)

へ 帯

2

仙 台城 と二 の丸 の位置

(14)

措置の期限 となるため、その更新 にかかわ る事項 を審議す るために、運営委員会 を10月にも開催 した。 また、年 度途中の補正予算 によって文系

4学

部総合研究棟新営が認め られ、それ に伴 う調査 を急邊実施す る必要 に迫 られ た。年間計画 を大 き く変更す ることになるため、 この問題 を審議す る目的で、12月にも運営委員会 を開催 してい る。専門委員会 は、調査 に関わ る事項が審議 され る運営委員会の前 に開催 し、調査 に関す る具体的事項な どを審 議 している。

2.埋

蔵 文 化 財 調 査 の概 要

1999年

度は、川内地区と青葉山地区において、本調査

1件

、立会調査 4件 の、合計 5件 の調査を実施 した。

(表 1)。

(1)川

内地区の調査 川内地 区では、本調査1件と立会調査1件を実施 した (図3)。 本調査 を実施 したのは、文系

4学

部総合研究棟新営に伴 う仙台城二の丸跡第17地点の調査である。当年度途中 の補正予算で研究棟新営が認 め られた ことによ り、工期 との関係で早急 に調査 に着手す る必要が出て きた。その ため当初 の年間計画 を変更 し、3月 よ り調査 を開始 した。 この第17地点は、翌2000年度 に継続 して調査 を行 って いる。調査地点は、1998年度 に試掘調査 を行 ってお り(年報16)、 二の丸中奥の西端 を区画す る塀 とその付近 にあ た ると推定 されていた場所である。江戸時代初頭か ら幕末 にいた る、建物跡・塀跡 。溝・井戸 な どの多数の遺構 が検出されている。陶磁器類 。瓦 。木製品・漆塗製品な ど、遺物 も多数出土 している。調査成果 については、1998 年度の試掘調査、1999∼ 2000年度の本調査の成果 を合わせて、『東北大学埋蔵文化財調査年報18』 において報告す る予定である。 立会調査 を実施 したのは、理学研究科附属植物園の給水管改修 に伴 う調査である。植物園入 口を入った、広場 になっている場所で、トイ レヘつなが る給水管 を改修す る工事であった。当地点 は、二の丸の南端 にあた り、蔵 な どが置かれていた付近 にあた る場所である。 これ までの隣接地での発掘調査や立会調査 によって、近代以降の 盛上が比較的厚い と予想 されたため立会調査 とした。立会調査の結果、工事 に伴 う掘削は、ほ とん どの範囲では 近代以降の盛上の中におさまった。調査範囲の中ほ どで、 ご く一部の範囲で、青灰色の粘土層が、現地表下55∼ 60cmの深 さで露出 した。 この青灰色粘土層 は、西側 に隣接す る二の丸跡第

H地

点で検出された池状遺構 (年報13) の埋土 に相当す る可能性がある。 この青灰色粘土層が削平 され る部分 は、 ご く僅かであ り、遺物 も出土 して しな かったため、 それ以上の調査 は行わなかった。 表

1 1999年

度調査概要表

Tab l Excavations on the campus in the ascal year 1999

調査の種類 調 査 地 点 (略号) 原 因 調 査 期 間 面 積 時 期 本 調 査 仙 台城二の丸跡第17地点 (NM17) 文系総合研 究棟 新 営 3/1∼ 翌年度継続 資υ︹υ m2 近 世 立会調査 工学研究科 グラン ド南側 (991) 未来科学技術共 同 研究セ ンター新営 4/26 植物園本館東側 (992) 給水管改修 6/15ハΨ22 応用物理学科南側 (993) 情報科学研究科 研究実験棟新営 工学研究科電子・応物系 (994) 電子 。応物系校合新営 l1/26

(15)

匡三ヨ1999年度 までの発掘調査地点 騒麗目1999年度の立会調査地点

3

仙台城二の丸跡・ 武家屋敷跡調査地点

Fig 3 Location of excavations unti1 1998 at プW′pomarv (Nヽな i.e.Secondary Citadel)and ♂βヵ ょraデ residence (BK)

薙撫 纏与

l ‐ .カタ `\ :、 1穏〔Jし/て l\

【耳曜《容硬

5・ 6

(16)

∈飴Ⅷ鰯 1999年度までの発掘調査地点 田 カツアイング 鰯 1999年 度 の事

)尤

, 理・数理科学記念館地点 (高式功己。 1989)

η

( , AOBI 。 1984

ど閉牡

19e4(旧

豚丙

o5

:!訂

雄血

挙 に一

嚇 望

0 100m ― 図

4

青葉山地区調査地点

Fig.4 Location oF excavations until at Aobayama campus

川 内 山 屋 敷

工・管理棟前地点 ミ (試堀・1990)

(17)

)青

葉山地区の調査 青棄 山地 区で は、立会調査

3件

を実施 した (図4)。

3件

とも、青棄 山地 区の中で も南側 の、工学研究科構 内 での調査である。いずれ も、周知の遺跡の範囲か らははずれ るが、火山灰層が残っていることが予想 され る場所 であったため、遺跡の有無 を確認す る目的で立会調査 を行 った。 未来科学技術共 同研究セ ンターは、工学部 グラン ドの南側 にあた る場所である。調査の結果、調査地点は谷筋 にあたっていることが判明 した。本来の谷 を盛土で埋 めて、現在の平坦な地形が形成 されている。そのため、新 しい盛土が厚い。盛土以前の旧表土層 と火山灰層 は薄 く、す く`に段丘 の基盤である青葉山礫層 にいたっている。 遺構・遺物 は発見 されなかった。 情報科学研究科研究実験棟の建設予定地の北西 に隣接す る場所では、大型計算機セ ンター新営に伴い、1993∼ 1994年度 に試掘調査 を行 っている (年報H)。 その際には遺構・遺物 は発見 されていないため、今回は立会調査 と した。火山灰層の堆積 はあま り厚 くな く、 また縄文時代 に相当す るような黒色土層は認められなかった。今回の 調査区の北側 には、高 さ

lm程

の段差が もともと存在 してお り、上部 は既 に削平 を受 けているもの と考 えられる。 遺構・遺物 は発見 されなかった。 工学部電子・応物系校舎の建設地の東側 に隣接する場所では、情報工学科研究実験棟新営に伴い1986年度 に試 掘調査 を行 っている(年報4)。 また南側 に隣接す る場所では、生物工学科研究実験棟新営 に伴 い1989年度 に試掘 調査 を行 ってい る (年報7)。 このいずれの調査 において も、遺構・遺物 は発見 されていないため、今回は立会 調査 とした。調査の結果、全体 に火山灰層の保存 は良好であったが、遺構・遺物 は発見 されなかった。

3.遺

物 整 理 作 業 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターでは、調査成果の報告 は、年度 ごとにま とめて『東北大学埋蔵文化財調 査年報』 において行 って きた。 これは、セ ンターの前身である東北大学埋蔵文化財調査委員会か ら続いているも のである。 そのため調査年報 の号数 は、調査委員会の時期の号数を継承 している。 調査委員会発足以降、当初 は整理作業のための時間や経費が充分確保で きない中で、調査報告書の刊行は遅れ が重なっていた。更 に、1988年度 に調査 を実施 した仙 台城二の丸跡第

5地

点、1990年度 に調査 を実施 した仙台城 二の丸跡第

9地

点では、膨大 な数量の遺物 を報告 しなければな らず、 これ らの整理・報告に多大な時間が必要 と なって しまった。結果的に、1990年度 に調査 を実施 した二の丸跡第

9地

点の調査成果 を掲載 した調査年報8を刊 行で きたのは、

6年

後の1996年度であった。 このような報告書作成 の遅れを解消 し、調査実施の翌年度に整理作業、翌々年度 に取 りまとめて報告書 を刊行 す るとい う体制 を確立す るために、1997年度以降は、一年で

2冊

の調査年報 を刊行す ることを目標 として きた。 そのために、1997年度 に調査年報 9と10、 1998年度 に調査年報

Hと

12いう形で刊行 を続 けて きた。引き続 き、1999 年度 に調査年報13と14、 2000年度 に調査年報15と16を刊行す ることで、調査の翌々年度 に報告書刊行 とい う体制 に、2000年度末 をもって移行で きる見通 しであった。 上記計画の もと、1999年度 は調査年報13と14の

2冊

を刊行す る予定であった。年報13には1995年度調査分 を、 年報14には1996年度調査分の調査成果 を報告す る予定であった。 しか し前記 した ように、年度途 中で文系

4学

総合研究棟 の建築予算が補正予算で認 め られ、

3月

よ りそのための調査 (二の丸跡第17地点

)を

実施せ ぎるを得 な くなった。大規模 な調査のため事前の各種準備作業 も多 く、調査年報14については、時間的余裕が確保で きな くなって しまった。かか る状況のため、12月 3日開催の運営委員会 と同専門委員会で審議の上、調査年報14の刊 行は翌年度 に繰 り延べす ることとした。 1999年度 に刊行 した『東北大学埋蔵文化財調査年報13』 に掲載 した調査報告は、以下の

3件

である。

(18)

仙台城二の丸跡第

H地

点 仙台城二の丸北方武家屋敷跡第

4地

点 青葉山遺跡

E地

点第

4次

調査 整理作業 は、 これ らを中心 に実施す ることとなった。武家屋敷跡第

4地

点で出土 した遺物量が圧倒的に多数 を 占めるため、 この第

4地

点の遺物整理が作業の中心であった。前年度 までに遺構図面の整理、出土遺物の一部の 実測 に とりかかつていた。当年度 は、残 る作業全てを実施 した。最終的に報告書 に掲載 した遺物 は、合計757点と なった。二の丸跡第

H地

点 は、出土遺物が少量であったため、当年度 にま とめて整理作業 を行 った。青葉山遺跡

E地

点第

4次

調査 については、洗浄 。注記・接合な ど、基礎 的な作業 は前年度 までに行 ってお り、当年度 は残 る 作業 を実施 した。

4.保

存 処 理 事 業 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターでは、仙台城二の丸跡出土遺物 を中心に、木製品・漆塗製品 。金属製品 な ど、保存処理 を必要 とす る遺物 を多数保管 してい る。 この内木製品 と銅製品について、当セ ンターで保存処理 を進 めて きてい る。木製品については、1997年度以降、糖 アル コール (ラ クチ トール

)を

利用 した処理 を行 って いる(年報16)。 糖 アル コール法での処理 にあたっては、1997年度 に購入 した送風定温乾燥機 (ラコム ドライオー ブン

LD0 450S)1台

を使用 して処理 を行 って きた。 これは庫 内寸法が さほ ど大 き くない (45cm× 45cn× 40cm) ため、一度 に処理で きる数量が限 られてい る。 また、庫 内に温風が循環す る構造のため、乾燥工程で風が直接 あ た る場所 は過乾燥 にな り易 い。乾燥工程で過乾燥状態が続 くと、 ラクチ トールが無水和物 とな り、資料が粉化 し 崩壊す る危険性が高い。 今回は、温風が直接庫 内を循環 しないイ ンキュベーター (ラ コム

IC 450)を

購入 した (図 5)。 庫内寸法 は、 先 に購入 した もの とほぼ同じである(45cm× 43cm× 45cm)。 ドライオーブンは主 に合浸工程で、インキュベーター は乾燥工程で使用す ることとした。 これ によって、効率的に処理 を進め られ るようになった。 また今年度 は、通常の生物顕微鏡 (カー トン光学

VSHLT)を

購入 した。 これ は樹種 同定作業での使用のため である。木製品の保存処理 を適切 に行 ってい くためには樹種 同定が必要であるが、 これ まで当セ ンターでは行 っ て こなかった。詳細な同定 については植物学の研究者 に依頼す る必要があるが、資料切 片の作成 は独 自に行 える ようにす るためである。

5.資

料 保 管 状 況 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターでは、 ほ とん どの遺 物 は容量

30.32の

コンテナ (ポリプロピレン製・サ ンボ ック ス

#32)に

収納 してい る。 このコンテナに入 りきらない大型 の ものについては、 さらに大 きな コンテナや、適宜木箱 を作 成 して収納 している。全体の遺物総量 を把握す るために、容 器の大小 にかかわ らず、箱の数で数量 を管理 している。当セ ンターの前身である東北大学埋蔵文化財調査委員会が発足 し た1983年度か らの、遺物総量の推移 を箱数で比較 したのが、 図

6で

ある。 1999年度末時点で、当セ ンターで保管 している遺物総量 は 1,893箱 となってお り、昨年度か らは増加 していない。ただ し、 図

5

インキュベーターでの保存処理作業状況

Fig.5 1mpregnation of the Mァ atteriogged Mroods using

an incubator

(19)

箱 数

1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1998 1999年度

6

収蔵遺物量の推移

Fig.6 Graph shovァing transition of amount of artifacts in storage (Showed by number of case)

本年度の 3月 に開始 した仙台城二の丸跡第17地点の本調査 については、翌年度 に調査が継続 してお り、今年度分 を分 けて集計 していないため、 この数値 には入 っていない。上記 した ように、1999年度 に年報13を刊行 した こと で、1995年度調査分 まで整理作業が終了 し、報告書 を刊行 した こととなる。箱数では、1,778箱が整理・報告済み となる。全体 の箱数の内、整理・報告済みの ものの比率 は93.9%と なる。 当セ ンターでは、報告書 に掲載 した遺物 と、図面・写真な どの記録類 については、セ ンター中の

2部

屋 (合計 50∬

)を

収蔵庫 として利用 し、そこで保管 している。資料調査や資料貸出依頼が、報告書掲載資料が中心 となる ため、利用 の便 を考 え、 日常的に業務 を行 っているセ ンター施設内で保管す ることに しているためである。 それ 以外の資料 については、片平構 内の倉庫 として利用 されている旧理学部科学棟の中に

4部

屋 (合計155だ

)を

収蔵 庫 として確保 し、 そこで保管 している。 しか し当年度末時点で、収蔵庫 の空 きスペースは1部屋分 (31

)だ

け となっている。当年度 3月 か ら開始 した仙 台城二の丸跡第17地点の本調査では、大量の遺物の出上が見込 まれ る ため、近い内に満杯状態 となることは確実で、更 に追加の収蔵スペースを確保す ることが課題 となっている。 当セ ンターでは、整理・報告済みの資料 については、各調査 ごとに箱番号 を付 し、箱番号 を台帳に記載 して管 理 している。ただ し、 このような管理体制 を とっているのは1986年度調査分以降であ り、それ以前の1983∼ 1985 年度の 3ヶ 年分の調査資料 については、作業 を行 う時間的余裕が とれないため、箱 ご とに番号 を付 けた管理が行 えていない。収蔵スペースの余裕が僅少 となっていることもあ り、 これ らの資料 について詰 め替 えを行 い、箱数 を減 らした上で、他 と同様の管理体制下 にお くことが課題 となっている。

6.研

究 活 動

(1)受

託研究・ 共同研究等 ①受託研究 1999年度は、宮城県一迫町教育委員会か らの受託研究を実施 した。研究題 目などは次の とお りである。

(20)

研究題 目 研究 目的 研究経費 研究担当者 「山王囲遺跡出土木製品の保存科学的研究」 山王囲遺跡出土木製品の保存処理のための材質 。保存状況の調査および、適合 した保存処理方 法の研究 200,000P3 藤沢敦 山王囲遺跡 は、宮城県栗原郡一迫町に所在す る、主 に縄文時代か ら弥生時代 にかけての遺跡である。1964∼ 65 年の発掘調査 によって、漆製品な どの有機質遺物が多数発見 された。 この ことか ら、1971年には国の史跡指定 を 受 けている。1995年度以降、一迫町教育委員会が調査主体 となって、史跡整備 を目的 とした発掘調査が実施 され ている。1996年度の調査 において、縄文時代晩期の地層か ら木製品が出土 してお り(須藤隆ほか1997)、 この木製 品の保存処理のために、上記 した受託研究 を行 った。木製品の樹種 と合水率な どの保存状態 を確認 した上で、適 合 した処理方法を検討 し、糖 アル コール法 (ラクチ トール

)で

処理 を行 った。処理後 には欠損部分の復元 も行 っ ている。処理方法や経過 な どについては、報告書 を作成 して、一迫教育委員会 に提出 した。 ②共同研究 1999年度途 中に、東北大学大学院工学研究科の量子エネルギーエ学専攻量子 ビームエ学講座の石井慶造教授か

ら、

PIXE(Particle lnduced X― ray emission

粒子線励起

X線

分析

)に

よる、考古資料の材質分析の提案

があ り、石井教授 と同講座の山崎浩道助歓授、松 山成男助手 と共同で研究 を行 うこととなった。通常の

PIXE

は、少量のサ ンプルを採集 して真空状態で分析す るが、同講座では大気 中で分析す ることが可能で、2 cm四方 ほ どの範囲を面的に分析す ることが可能なサ ブ ミリ

PIXEカ

メラを新たに開発 している。 この方法では大気 中で分析がで きるため、サ ンプルを採集せず に、その ままの状態で分析が可能である。 その 点では非破壊分析 と呼び うるが、紙・陶磁器な どでは変色 をお こす とい う、グメージを受 ける場合があることが 知 られていた。考古資料 を分析す る場合、資料の材質 に応 じて、グメージがあるのか否か、グメージがある場合 その内容や回復す るのか否か とい う点を検討 してお くことが、 この分析方法 を今後活用 してい く上で必要不可欠 である。幸い当セ ンターでは、近世遺跡 を対象 として調査 を続 けて きた関係で、様々な材質の遺物 を多数保管 し ている。1999年度 は最初 の基礎的な検討作業 として、当セ ンター保管の陶器、磁器、木製品、漆製品、金属製品、 ガ ラス製品を利用 して、条件 を変 えて測定す ることで、それぞれの資料へのグメージを検討す ることとした。 ま た考古資料 は、その強度や表面の状態 は千差万別であ り、それぞれの資料の状況 に応 じた、資料のホール ド方法 を考慮す る必要が ある。資料 を傷つ けず に安全 にホール ドす る方法・機材 について検討 し、市販機材 を改良す る な どした。 ③共同研究者への資料提供 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターでは、仙台城二の丸跡出土の漆塗製品を多数保管 している。漆器の保存 処理 は、ゆがみや漆膜の剥落がお こるな ど、難 しいものが多い ことが経験 的に知 られてきた。 しか しその原因に ついては、樹種・漆膜の塗 り重ね構造 な どが関係 していると推定 されているが、体系だった研究が行われてきた とは言 い難い。近年、漆器漆膜の薄片を作成 して断面 を観察す ることで、製作技法 を明 らかにす る研究が進 め ら れている。当セ ンターで保管す る漆塗製品の保存処理 を進めてい くためにも、用材の樹種、木取 り方法、漆膜の 塗 り構造な どの基礎的データを収集 し、それ らと保存処理条件 との関係 を検討 してい く必要がある。そのため、 全国の漆器の分析 を続 けて こられた、 くらしき作陽大学食文化学部の北野信彦氏 に資料 を提供 し、分析 と検討 を お願 い して きた。 この分析結果が ま とまったため、『東北大学埋蔵文化財調査年報13』 に 「東北大学構 内 (仙台城 二の丸跡

)遺

跡出土漆器資料の材質 と製作技法」 として掲載 した。 その際、分析対象資料 を時期 ごとに整理 した 図版 を作成 して、合わせて掲載 した。

(21)

)学

会発表等 セ ンターの業務 にかかわる、学会での研究発表等 としては、以下のものを行 った。 ・東北保存科学研究会第1回研究会 1999年12月 4日 於 :東 北歴史博物館 東北地方の保存科学 にかかわる研究者が、相互の経験・技術や研究成果を交流 し、それ らの向上を図る目的で 東北保存科学研究会 (事務局:東北芸術工科大学保存科学研究室

)を

結成す ることとなった。当セ ンターで も、 保存処理 を実践 している関係で、研究会結成 に参与す ることとした。第1回の研究会 は、上記 日程で開催 された。 当セ ンターか らも藤沢敦 。関根達人・奈良佳子の調査研究員 と、保存処理 を担当 している千葉直美 (非常勤職員) が参加 した。研究会では、当セ ンターで進 めている保存処理の方法、処理設備、処理実績 と課題な どについて発 表 した。 ・『糖 アル コール保存法』研究会第

2回

研究会 2000年 3月18日 於 :大 阪市立博物館 糖 アル コール (ラクチ トール

)を

用 いた木製品の保存処理方法を開発 した奈良県立橿原考古学研究所の今津節 生氏 を中心 として、 ラクチ トールでの保存処理 を実践 している機関や、保存科学の専門家が集 まって、同処理方 法の課題 な どについて検討す る研究会である。藤沢敦・千葉直美が参加 し、 ラクチ トールを使用 した保存処理を 実践 している立場か ら、実験例 を提示 し研究討議 に参加 した。なお、 この研究会への参加 は、科学研究費補助金 〔基盤研究B、 研究代表者 :奈 良県立橿原考古学研究所樋 口隆康〕「糖 アル コール を用 いた有機質遺物保存方法 の開発 と展開」への研究協力 として行 った ものである。 僧

)資

料調査 セ ンター業務 に関わる資料調査等 としては、以下の

2件

で、それぞれ担当す る調査研究員が出張 した。 1999年10月 15日 中新田町立東北陶磁文化館 関根達人 1999年10月26∼ 28日 瀬戸市埋蔵文化財セ ンターほか 関根達人 『東北大学埋蔵文化財調査年報13』 で報告 した、仙台城二の丸北方武家屋敷地 区第

4地

点出土陶磁器の関連資料 の調査が 目的である。特 に、武家屋敷地 区第

4地

点では、瀬戸・美濃産陶器が比較的多 く出土 していたため、生 産地出土資料 との比較検討を行 うことを主要な 目的 として資料調査を行った。 は

)科

学研究費採択状況 1999年度の、当セ ンター調査研究員の科学研究費等の採択 は、次の とお りである。 藤沢 敦 科学研究費補助金 基盤研究lBl(1)(分担・代表者鹿児島大学上村俊雄・継続) 「東北 。九州地域 における古墳文化の受容 と変容に関する比較研究」 藤沢 敦 科学研究費補助金 奨励研究lAl(代表 。継続) 「東北北部・北海道における古代武器・馬具の研究」

7.教

育 普 及 活 動

(1)非

常勤講師 1999年度に、当センターの調査研究員で、非常勤講師を担当したのは

2件

である。担当者・出講先・講義名は 次の とお りである。 藤沢 敦 宮城教育大学 者古学講義 (後期)

(22)

関根達人 郡山女子大学 考古学 (後期)

(2)保

管資料の貸出 当セ ンター保管の資料の写真貸出 。掲載依頼 としては、次の とお りであった。 ・貸出先 :野馬追の里原町市立博物館 平成

H年

度前期企画展 「相馬のや きもの一収蔵資料 を中心 として一」 貸出資料 :仙 台城二の丸跡出土陶磁器52点 貸出期間 :1999年 3月29日∼ 6月21日 ・貸出先 :仙 台市博物館

掲載書籍 :『仙台市史通史編

l

原始』 貸出資料 :芦 ノロ遺跡調査状況写真2点 青葉山遺跡B・

E地

点出土石器 。同石器 出土状況写真5点 転載資料 :青 葉山遺跡B・

E地

点図面

6点

青葉山遺跡

E地

点出土貝殻条痕土器図面1点

(3)外

部か らの派遣依頼等 当セ ンターの業務 に関わって、あるいは調査研究員の専門領域 に関わる事項で、外部か ら派遣等の依頼があっ たのは、次の とお りであった。 担当者 :藤沢敦 1999年 9月19日

山形県立 うきたむ風土記の丘考古資料館考古学セ ミナー

4回

セ ミナー講師 「東北の埴輪」 1999年 7月31日、 8月 1・ 8日 、 9月 H。 12・ 26日 岩手県胆沢町教育委員会 角塚古墳発掘調査指導 2000年 2月18日

科学研究費補助金 〔基盤研究A(2)、 研究代表者 :東京国立博物館松浦宥一郎〕 「日本出土原始古代繊維製品の集成および基礎的研究」への研究協力 (研究発表) 於 :東 京国立博物館 2000年 3月

3∼

5日 科学研究費補助金 〔基盤研究A(2)、 研究代表者 :東京国立博物館松浦宥一郎〕 「日本出土原始古代繊維製品の集成および基礎的研究」への研究協力 (資料調査) 於 :北 海道小樽市・余市町・旭川市 担当者 :関 根達人 1999年 6月23∼ 25日 青森県環境生活部県史編 さん室 青森県史編 さんに関わる資料調査 於 :青 森県浪岡町 1999年 9月30日

青森県環境生活部県史編 さん室 青森県史編 さんに関わ る資料調査 ∼10月 2日 於 :青 森県川内町・むつ市・七戸町 1999年12月16∼18日 青森県環境生活部県史編 さん室 青森県史編 さんに関わる資料調査 於 :青 森県平賀町 2000年 1月25日

いわき市教育文化事業団 常磐バイパス荒田目条理制遺構 出土陶磁器類の鑑定 於 :福 島県いわき市 2000年 2月

4∼

6日 青森県環境生活部県史編 さん室 青森県史編 さんに関わる資料調査 於 :青 森県鰺 ヶ沢町 2000年 2月22日

棚倉町教育委員会 赤館跡発掘調査で出土 した陶磁器 についての指導 於 :福 島県棚倉町 14

(23)

2000年 3月20∼ 22日 青森県環境生活部県史編 さん室 青森県史編 さんに関わ る資料調査 於 :青 森県青森市 は

)広

報活動 1999年度 は、本格的な調査が無かった こともあ り、特 に広報活動 は行わなかった。 (引

用 。参考文献〉

仙台市教育委員会

1994『

仙台市青葉 区文化財分布地図』 仙台市教育委員会

1995『

仙台市太 白区文化財分布地図』 須藤隆ほか

1997『

国史跡山王囲遺跡発掘調査報告書H』 一迫町教育委員会 東北大学埋蔵文化財調査委員会

1985『

東北大学埋蔵文化財調査年報1』 東北大学埋蔵文化財調査委員会

1986『

東北大学埋蔵文化財調査年報2』 東北大学埋蔵文化財調査委員会

1990『

東北大学埋蔵文化財調査年報3』 東北大学埋蔵文化財調査委員会

1992『

東北大学埋蔵文化財調査年報4・ 5』 東北大学埋蔵文化財調査委員会

1993『

東北大学埋蔵文化財調査年報6』 東北大学埋蔵文化財調査委員会

1994『

東北大学埋蔵文化財調査年報7』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

1997『

東北大学埋蔵文化財調査年報8』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

1998『

東北大学埋蔵文化財調査年報9』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

1998『

東北大学埋蔵文化財調査年報10』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

1999『

東北大学埋蔵文化財調査年報H』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

1999『

東北大学埋蔵文化財調査年報12』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

2000『

東北大学埋蔵文化財調査年報13』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

2001『

東北大学埋蔵文化財調査年報14』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

2001『

東北大学埋蔵文化財調査年報15』 東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンター

2001『

東北大学埋蔵文化財調査年報16』 宮城県教育委員会

1998『

宮城県遺跡地図』宮城県文化財調査報告書第176集

(24)

REPORT

OF THE ARCHAEOLOGICAL RESEARCH ON THE CAMPUS OF

TOHOKU UNIVERSITY

Vol.17,March 2002

The Archaeological Research Center

On the Campus,Tohoku University

Katahiracho,Aoba Ward,Sendai 980-8577 JAPAN

Summary

On the Campus of Tohoku University, a lot of archaeological sites are known. AInong them,

Sendai Castle is the most famous and largest one. Almost all of the south part of Kawauchi

campus is located on its secondary citadel area.The north part of Kawauchi campus is located on the sites of samurai residences. Aobayama campus includes remarkable Paleonthic sites and

lnitial 」omon sites. In Japan, if existing circumstances need to be changed in the knowFn Site

area, excavation research on the buried cultural properties must be carried out. The Center

mainly carries out salvage excavations of archaeological sites on campus.

This volume carries reports of excavations and activities which were conducted by the

Archaeological Research Center on the Campus,Tohoku l」

niversity in the iscal year Ю99.

In 1999, the Center carried out a research of NA/117(Loc,17 of Ninomaru i.e, Secondary

Citadel of Sendai Castle),and COnfirrllation of presence or absence of archaeological remains at the site of four places of constructions. Because the excavation of N l17 continued in the next fiscal year 2000,it vrill be reported in volume 18.This volume includes reports about results of conirmation,vork vFith constructions, and activities wThich were conducted by the Center such as analyses, conservation work of artifacts and joint researches,

(25)

ふ り が な とうほ くだいが くまいぞ うぶんかざいちょうさねんぽ う 書 名 東北大学埋蔵文化財調査年報 副 書 名 巻 友 17 シ リ ー ズ 名 シ リーズ番号 編 著 者 名 藤沢 敦・高木 暢亮 編 集 機 関 東北大学埋蔵文化財調査研 究 セ ンター 所 在 地 〒980-8577 宮城県仙 台市青葉 区片平二丁 目

1-l TEL 022-217-4995

発 行 年 月 日 西暦2002年 3鳳29日 ぶ り が な 所 収 遺 跡 名 な 地

ふ 所 コ

ド 耳ヒ 冷専 東 経 調 査 期 間 調査面積 m 調 査 原 因 市町村 遺跡番号 仙 台 城 跡 ル 口 わ W = 眺 県 し 市 く 区

雑勧

”艦

抑譲

04100 01033 38° 15′ 10″ 140° 51′ 20〃 2000.3.1-3.30 (翌年度に継続調査) 文科系4学部総合研 究棟新営計画 に伴 う 調査 所収遺跡 種 別 主 な時代 主 な遺構 主な遺物 特記事項 仙台城 二の丸跡 第17地点 城 館 近 世 石組溝・ 掘立柱列・ 井戸 ・ 土杭 陶磁器・ 土器・ 瓦・ 木製 品 翌年度 に継続調査 のた め 詳細 な報 告 は『東北大学 埋蔵 文化財調査年報18』 に掲載予定。

(26)

発 行 印 用1

東北大学埋蔵文化財調査年報

17 平成 14年3月29日 東 北 大 学 埋 蔵 文 化 財 調 査 研 究 セ ン タ ー 〒

9808577

仙台市青葉区片平2丁目

1-1

東北大学生命科学研究科内

TEL 022(217)4995

今 野 印 刷 株 式 会 社

TEL 022(288)6123

参照

関連したドキュメント

⑤調査内容 2015年度 (2015年4月~2016年3月) 1年間の国内宿泊旅行(出張・帰省・修学旅行などを除く)の有無について.

「地方債に関する調査研究委員会」報告書の概要(昭和54年度~平成20年度) NO.1 調査研究項目委員長名要

周 方雨 東北師範大学 日本語学科 4

 支援活動を行った学生に対し何らかの支援を行ったか(問 2-2)を尋ねた(図 8 参照)ところ, 「ボランティア保険への加入」が 42.3 % と最も多く,

「東京都北区いじめ防止基本方針」を見直すとともに、「東京都北区いじめ

本報告書は、日本財団の 2016

本報告書は、日本財団の 2015

東京都船舶調査(H19 推計):東京都環境局委託 平成 19 年度船舶排ガス対策効果の解析調査報告書 いであ(株) (平成 20 年3月).. OPRF 調査(H12