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Title
Fibroblast growth factor-2 promotes healing of
periodontal defects in streptozotocin-induced
diabetic rats via increasing cell proliferation and
regulating angiogenesis
Author(s)
備前島, 崇浩
Journal
, ():
-URL
http://hdl.handle.net/10130/3619
氏名 備前島 崇浩 学位 博士(歯学) 学位記番号 第2080号(甲 第 1293 号) 学位授与年月日 平成27年 3月31日 学位授与の要件 学位規則第4条第1項 論文審査委員 主査 井上 孝 教 授 副査 片倉 朗 教 授 副査 齋藤 淳 教 授 副査 山本 仁 教 授 学位論文名
Fibroblast growth factor-2 promotes healing of periodontal defects in streptozotocin-induced diabetic rats via increasing cell proliferation and regulating angiogenesis
学位論文内容の要旨 1.研究目的 糖尿病は歯周病の重大なリスクファクターである。コントロールされていない糖尿病患者では、歯 周組織の治癒に問題があることが指摘されている。一方、線維芽細胞増殖因子 (FGF) -2 は、わが 国における新規歯周組織再生療法としての臨床応用が期待されている。しかし、糖尿病患者における 再生療法の効果については未だ不明な点が多い。そこで本研究では糖尿病モデルラットに形成した歯 周組織欠損にFGF-2 を応用し、治癒に及ぼす影響について検討した。 2.研究方法 10 週齢の雄性 Wistar ラット 50 匹を使用した。ストレプトゾトシン (STZ) を筋肉内投与した群を 糖尿病群、生理食塩水のみの群を非糖尿病群とした。発症確認後、両側の上顎第一臼歯部に外科的に 歯周組織欠損を作成し、ルートプレーニングを行った。対照側には hydroxypropyl cellulose (HPC) を、実験側には0.3%FGF-2 +HPC を応用した。術後 2 週、4 週で安楽死させマイクロ CT 撮影後、 検体を採取し、通法に従い固定、脱灰した。その後厚さ5 μm のパラフィン切片を作成し、H-E 染 色、PCNA および血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) による免疫染色を行い、光学顕微鏡で観察した。 3.研究成績および結論 組織学的観察では糖尿病群で上皮の深行増殖が認められたが、FGF-2 の応用により抑制された。FGF-2 応用群では、骨欠損部の根面に対し、斜走する歯根膜様のコラーゲン線維束が観察された。しかしセメン
ト質新生は健常群にのみ限局的に観察された。PCNA による免疫染色では糖尿病群に比べて健常群で新生骨 周囲の結合組織に陽性細胞が多く観察された。また FGF-2 を応用すると健常と糖尿病の両群で、HPC 群に 比べて陽性細胞の割合が有意に増加した (p<0.05)。糖尿病の HPC 群と FGF-2 群において、歯根膜様の新 生結合組織中の血管内皮細胞や線維芽細胞などに VEGF 陽性細胞の発現が認められた。マイクロ CT による 骨梁構造解析では FGF-2 応用により糖尿病群でも骨体積、骨梁幅は HPC 群に比べて有意に増加していた (p <0.05)。 以上の結果より、今回の FGF-2 応用は STZ 誘発糖尿病ラットにおいて、細胞増殖の促進や血管新生の制 御により歯周組織の治癒を促進するが、再生は限定的であることが示唆された。
最終試験の結果の要旨および担当者
報 告 番 号 甲 1293号 氏 名 備前島 崇浩 最終試験担当者 主 査 井上 孝 教 授 副 査 片倉 朗 教 授 齋藤 淳 教 授 山本 仁 教 授 最終試験施行日 平成26年 6月 4日 試 験 科 目 歯周病学 試 験 方 法 口頭試問 試 験 問 題 主題ならびに関連問題 結 果 の 要 旨 本審査委員会は主題ならびに関連問題について最終試験を行った結果、十分な学識を 有することを認め、合格と判定した。学位論文審査の要旨 本研究は、ストレプトゾトシン (STZ) 投与による糖尿病ラットに形成した歯周組織欠損に線維芽細胞増 殖因子 (FGF-2) を応用し、治癒に及ぼす影響について検討した。その結果、FGF-2 応用は糖尿病ラッ トにおいて新生結合組織中の細胞増殖を促進し、血管新生を制御することにより歯周組織の治癒を促すこ とが示唆された。 本審査委員会では、1. STZ 投与後 1 週間で糖尿病状態であるとする妥当性、2.細胞増殖の評価に PCNA を選択した理由、3.FGF-2 と使用した HPC は足場または担体として捉えているのか、4.生きたままの 状態でマイクロCT 撮影を行わなかった理由、5.VEGF 陽性細胞はどのような種類が考えられるか、とい った質問および指摘があった。これらに対して、1. 今回用いた STZ 投与のプロトコールは 1 型糖尿病モデ ルとして確立されており、外科治療の時期についても先行研究を参考にしたが、あくまで短期の高血糖状 態の影響下における評価であることを考察に追記する、2.当講座および他の先行研究で PCNA 免疫組織 化学染色が使用されており、これらと比較する意図があった、3.あくまでも基剤 (vehicle) と考えており、 特に足場としての性質は有さないと考える、4.生きたままの撮影も試みたが糖尿病ラットは死亡する例も みられたので断念した、5.歯根膜様の新生結合組織中の血管内皮細胞のほか、線維芽細胞および骨芽細胞 などに発現していると考えられる、と概ね妥当な回答が得られた。さらに用語の統一や論文の構成、図の 提示や図説の表現について指摘があり、修正論文が再度確認された。 以上より、本研究で得られた結果は今後の歯学の進歩、発展に寄与するところ大であり、学位授与に値 するものと判定した。