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変異型SOD1に対する新規SOD1モノクローナル抗体の反応性

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Academic year: 2021

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変異型SOD1に対する新規SOD1モノクローナル抗体の

反応性

著者

野口 隆弘

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2012 年度 修士論文要旨

変異型

SOD1 に対する新規 SOD1

モノクローナル抗体の反応性

関西学院大学理工学研究科 生命科学専攻 兵庫医科大学 生化学講座 野口隆弘 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロンが選択的に障害される致死性の 神経変性疾患である。Cu/Zn-スーパーオキシドディスムターゼ(SOD1)の遺伝子 変異が、家族性ALS の原因とされているが、その詳細な発症機構は不明で、有 効な治療法も確立されていない。このALS を引き起こす変異 SOD1 は、その構 造が不安定で、凝集体を形成することが報告されている。また、各変異によっ てもその病状も異なる。しかし、野生型と変異型では、どの部分がどのように 違っているのかという基本的な疑問は未だ解決されていない。先行研究におい て、エピトープとは異なる部位で変異が起こってもそれぞれの変異によってあ るモノクローナル抗体(mAb)との反応性が異なることを報告している。しかし、 その理由は未解決のままである。そこで新たなmAb(9D3、18B25)を作製し、そ の特性の検討を行った。 その結果、9D3 は直接吸着 ELISA とウエスタンブロットで実験に用いたすべ てのSOD1 と反応し、特に G93A(93 番目のアラニンがグリシンに置換された変 異 SOD1)に強い反応性を示した。さらに 9D3 はヒト SOD1 トランスジェニッ クマウスの腎臓及び G93A トランスジェニックマウス脊髄の前索部分の病変部 位を特に強く染色することができた。また、そのエピトープは90-110 番目のア ミノ酸残基の中にあることを突き止めた。18B25 は、直接吸着 ELISA ではすべ てのSOD1 と反応するが H46R には非常に弱い反応性を示すこと、9D3 と同様 にヒトトランスジェニックマウスの腎臓及び G93A トランスジェニックマウス 脊髄の前索部分の病変部位を特に強く染色することがわかった。しかし、18B25 はウエスタンブロット法では全く反応せず、そのエピトープ決定においても 1-120 aa や 90-153 aa に反応せず、全長の SOD1 にしか反応しなかったことか ら、リニヤーなエピトープを持たず、SOD1 の立体構造を認識していると考え られる。さらに細胞を用いた免疫蛍光染色を行い、各抗体の反応性の違いを確 認した。 以上の結果から、今回得られたSOD1 モノクローナル抗体は 9D3、18B25 は 変異 SOD1 間に差が見られ、様々な実験に用いることができたことから、今後 のALS 研究に有用であることが見出された。

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