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A. ソレールの鍵盤ソナタにおける転調 : フィギュレーションからのアプローチの試み

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A. ソレールの鍵盤ソナタにおける転調 : フィギュ

レーションからのアプローチの試み

著者

宮内 晴加

雑誌名

人文論究

67

2

ページ

99-118

発行年

2017-09-20

URL

http://hdl.handle.net/10236/00026035

(2)

A.

ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

──フィギュレーションからのアプローチの試み──

宮 内 晴 加

は じ め に

音楽において,転調は「ある調から他の調への移行」を指すが,和声に変化 をもたらし,楽曲に奥行きや緊張を与えるものとして重要である。鍵盤楽器の 実践において,使用できる調性の範囲が拡大され始めたのは 18 世紀である が,それに伴い広がった転調の新たな可能性の模索もまた,この時代の作曲家 や理論家たちの関心の的となっていた。このことは,当時「転調する」という 言 葉 が 調 を「変 え る」と い う よ り「開 発 す る」と い う 意 味 を 持 っ て い た [Apel 1969 : 537]ことからも推察できよう。 そのような時代の中,スペインで活躍した作曲家アントニオ・ソレール (Antonio Soler, 1729-1783)もまた,転調に大きな興味を抱いていた。それ は,1762 年に理論書『転調の秘訣 Llave de la modulación』を自ら出版した ことからも明らかである。その中で,ソレールは「もし作品に転調がなけれ ば,それは不完全である」と述べ,転調の重要性を説いている。この理論書に は,保守的な音楽理論を堅持する当時のスペインにおいては画期的な転調の方 法が記載されており,激しい論争を巻き起こしたのであるが(1),ここに示さ れた転調法は,144 曲に及ぶソレールの鍵盤ソナタにも活かされている。 ソレールの転調を主題とした先行研究には,ラズロ・ペイアル Laszlo Pay-erleの The Modulation Theory of Antonio Soler : A Break With Tradition (1999)がある。そこでは『転調の秘訣』に示された規則(後述)と譜例を考

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察し,それらと照らし合わせてソレールの 3 曲のソナタの転調を分析してい る。この論文は,ソナタに『転調の秘訣』の規則が用いられていることを示し た唯一の論文であり,ソレールのソナタの転調研究において代表となる著作で ある。しかし,ソレールの転調は『転調の秘訣』で述べられた規則のみから成 り立つものではない。彼のソナタの大胆で自由な転調は,その他の要素とも密 接に関連し,行われているからである。しかしながら『転調の秘訣』の規則以 外から見たソナタの転調研究は,現在のところ確認できていない。 そこで本論文では,ソレールのソナタにおける転調法を明らかにするため, 新しい視点としてフィギュレーションを用いる。フィギュレーションとは,音 型による旋律や和音の装飾を指すが,これは彼のソナタの約 80% で用いら れ,ソナタの構成にも大きく関わる重要な表現形態である。フィギュレーショ ンは転調が行われる部分でも使用されていることから,両者は少なからず相関 していると考えられる。したがって,フィギュレーションからの検討は,ソナ タの転調を考察する上での一つの視点となり得よう。フィギュレーションがソ ナタの中において如何に働き,転調に影響や効果を与えているか,『転調の秘 訣』の規則の使用も同時に視野に入れつつ,ソナタの分析を通して考察する。 また,このようなソレールのソナタの転調法は,当時のスペインにおいて斬新 であったのか否かを探るため,同時代のスペイン人作曲家セバスティアン・ア ルベロ(Sebastian Albero, 1722-1756)(2)の鍵盤ソナタと比較し,ソレールの 転調の独自性を探りたい。

1.ソレールの鍵盤ソナタの調性

まず,転調について考察を進める前に,ソレールのソナタの調性について述 べる。今回はルビオ版(3)120曲のうち,単一楽章の作品 101 曲を対象とした。 第一に,長調か短調かという点から全体を見ると,ソレールのソナタの調性 は長調が 63 曲,短調が 38 曲で,割合は長調が約 62%,短調が約 38% であ る(表 1)。ソレールが作曲した時期に当たる 18 世紀中期から後期にかけての 100 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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楽曲では長調の割合が著しく多いという事実と比べると(4),40% に近い彼の ソナタの短調の割合は圧倒的に多く,これはソレールのソナタの特徴として重 要であろう。 第二に,調号(調性を規定している変化記号)からソナタを見ると,長調で は G-dur(♯1)が 14 曲と最も多く,次いで C-dur(調号なし),F-dur(♭ 1)が 13 曲であった(5)。短調では d-moll(♭1)が 11 曲と最多で,c-moll(♭ 3),g-moll(♭2),e-moll(♯1)がそれに続いている(6)。このようにシャー プ,フラットともに三つまでで提示できる調が約 90% を占めている。 これはソレールに限られたことではなく,18 世紀の鍵盤作品では調号が三 つまでで作曲されることがほとんどであった。その理由の一つに音律が挙げら れよう。当時は現在ピアノの調律にも使用されている平均律ではなく,ミーン トーン音律や総じてウェルテンペラメントと呼ばれる音律が併用されていた。 ミーントーン音律は 1523 年に考案されて以降,鍵盤楽器の調律に広く用いら れた音律であるが,調号がフラット三つとシャープ四つ以上の調を演奏すると 響きが悪いという欠点があった(7)。当時の鍵盤作品が調号の少ない調で書か れた理由にはこのことが関係している。このミーントーン音律の欠点を解消 し,調性の拡大を目指した結果生み出されたのが,アンドレアス・ヴェルクマ イスター(Andreas Werckmeister, 1645-1706)などが考案した様々な音律 で,ウェルテンペラメントと総称される。「ほどよく調律された」という意味 表1 ソレールの鍵盤ソナタの調性 なし ♯ ♭ 計 1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 4 5 6 7 長 調

C : G : D : A : E : H : Fis : Cis : F : B : Es : As : Des : Ges : Ces : 63 13 14 6 2 1 1 1 0 13 2 6 0 4 0 0 短

調

a : e : h : fis : cis : gis : dis : ais : d : g : c : f : b : es : as : 38 3 5 1 3 2 0 0 0 11 5 7 1 0 0 0 計 16 36 49 101

101 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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であるが,その名が示すとおり,いずれの音律でも極端に響きの悪い音程は解 消され,その結果調号の多い調を使用できるようになった。 ソレールのソナタに,シャープとフラットが四つ以上の調も数は少ないもの の存在しているのは(8),このウェルテンペラメントに区分される音律を彼が 使用していたからかもしれない。また,主調としては採用されていないが,転 調により As-dur(♭4),b-moll(♭5),Ges-dur(♭6),es-moll(♭6),Ces-dur(♭7),as-moll(♭7),gis-moll(♯5),dis-moll(♯6),Cis-dur(♯ 7),ais-moll(♯7)にまで到達している。『転調の秘訣』で全調に言及してい ることも合わせて考えると,ソレールは 24 調すべてを使いこなす力を持って おり,それらを楽曲に取り入れようとする探究心も持ち合わせていたと考えら れる。この当時,24 調を自在に扱うことのできた作曲家は決して多くはない。 これらのことが,18 世紀のスペイン音楽の中でソレールのソナタを傑出した ものにしている一因であると言えよう。

2.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

2-1.『転調の秘訣』における転調の規則 すでに述べたように,最大限の調範囲を駆使してソナタを作曲したソレール は,調の変化を楽しむ転調をどのようにとらえていたのであろうか。まずは, 『転調の秘訣』において示された転調法を確認しよう。 第一に,ソレールは『転調の秘訣』において,転調を「素早い転調」と「ゆ っくりとした転調」の 2 種類に分類している。前者は転調した調から主調 (楽曲の中心となる調)に速やかに復帰するような転調を指し,後者は主調か ら目的調(最終的に目指す調)へ到達する際に行われるような様々な調を経過 する転調を指している。 この 2 種類の転調のうち,『転調の秘訣』では「素早い転調」の方法が説明 されている。なぜなら『転調の秘訣』は,オルガニストがミサの奉献の音楽を 演奏する際を想定して書かれているからである。奉献の間,オルガニストは時 102 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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間調節のために即興演奏を行うことがあるが,その際即興演奏は,奉献が終わ ると同時にすぐに主調に戻って終止しなければならないため,「素早い転調」 が必要となる。実際に『転調の秘訣』に示された譜例では,遠隔調(9)であっ ても 3 小節以内に目的調へと転調している。 第二に,この「素早い転調」を行うための四つの規則が示されており,それ は以下の通りである。 ①共通音の利用,共通音がない場合はタイの利用 ②目的調のⅤへの到達 ③異名同音の使用 ④響きのよい転調のためのバスとソプラノの交互の進行 ①は,原調(元の調)と新調(新しい調)に共通する音を用い,共通音がな い場合には,前の和音に含まれる音を次の和音までタイでのばし,その後本来 の音に解決するという方法である。転調では,軸和音(両調に共通する和音) を経て転調する方法が一般的であるが,軸和音を導くためにいくつかの和音や 調を経過することで時間がかかり,「素早い転調」にならない場合もある。そ のため,少ない共通音で転調できるように著されたのがこの規則である。 ②は目的調のⅤの和音に向かって進行する規則である。Ⅴには主音に導く力 が強い導音が入っているため,Ⅴの和音を聞けば直ちに主和音が想像される。 そのため,目的調のⅤを目指すと,最短で新調を確立できる。 ③は異名同音の使用である。異名同音とは,音名は違うが,実際は同じ高さ の音のことを指す(10)。異名同音を使って音を読みかえることで,共通音が少 ないシャープ系とフラット系の調の間を行き来することができ,その結果遠隔 調にもすぐに到達できる。この異名同音転調の規則に対しては,アントニオ・ ロエル・デル・リオ(Antonio Roel del Rio, 1705-68)が 1764 年の『「転調 の秘訣」への音楽上の的確な異議 Reparos Musicos, precisos a la Llave de la

modulación』において,異論を唱えている。ロエルはその理由として,理論

103 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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上,異名同音は同じ高さではないため,音の読みかえができないことを挙げて いる。しかしソレールは,現在実際に鍵盤では同じ音を弾いていると反論して おり,異名同音転調が可能であると考えていた。これらのことから,現在では 常識となっているこの転調は,当時の転調法として一般的なものではなかった ことが推察される。その中で異名同音転調を行ったソレールは,革新的であっ たといえよう。 以上の①②③の規則は,転調を行うためにどの音を選択して進行するかを示 したものであるのに対し,④の規則は①②③を使用した転調が突発的で不自然 に聞こえないように,なめらかにするための規則であり,他の三つとは視点が 異なる。ソレールが『転調の秘訣』に挙げた譜例によると,上記の規則は単独 で用いられるということではなく,また常に 4 種すべてを同時に用いなけれ ばならないということでもなく,様々な組み合わせで使用されるものである。 2-2.『転調の秘訣』から見たソナタの転調 2-1で取り上げた規則は,実際にソレールのソナタでどのように使用されて いるのであろうか。R.21(cis-moll)と R.11(H-dur)の 2 曲のソナタの中で 確認しよう。 R.21の第 31 小節から第 32 小節では,①②④の規則が使用されている(譜 例 1)。E-dur から Fis-dur への転調だが,両調には gis 音 -h 音 -dis 音(E-durのⅢ,Fis-dur のⅡ)と h 音 -dis 音 -fis 音(E-dur のⅤ,Fis-dur のⅣ) という二つの共通する和音があり,これを軸和音に転調することができる。し かしこの転調では軸和音は用いられず,①の規則による共通音を用いた転調が 行われている。共通音による転調は,軸和音による転調に比べて多くはない が,主に 2 度上や下の調への転調で見られる(R.35 や R.46 などを参照)。 R.21の例も 2 度上の調への転調であり,第 31 小節の E-dur のⅥ(cis 音 -e 音 -gis 音)と Fis-dur のⅤ7の根音省略形(eis 音 -gis 音 -h 音)の両方にあ

る gis 音を共通音として転調している。この時,バスに置かれた共通音が付点 4分音符で停止している間に,ソプラノが 8 分音符で動いているので,④の規

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則にも該当する。そしてそのようにして進行した先は Fis-dur のⅤであり, これは②の規則に当てはまる。転調の瞬間に他の和音ではなく新調のⅤを直接 連結することで,最短で新調を確立させている。

次 に,R.11 の 第 31 小 節 か ら 第 32 小 節(譜 例 2)の As-dur か ら Fis-dur への転調においては,②と③の規則が見られる。両調の中には共通音がない。 し か し as 音 と gis 音,b 音 と ais 音,des 音 と cis 音,es 音 と dis 音,f 音 と eis 音は異名同音であり,音の読みかえができる(譜例 3)。 そ こ で,第 31 小 節 と 第 32 小 節 の 間 で は as 音 を gis 音,f 音 を eis 音, des音を cis 音に読みかえ,③の規則を使用している。そうして転調した先は Fis-durのⅤの和音であるため,②の規則も合わせて用いられている。異名同 音を使用した転調の例は数少ないが,この他 R.79, R.90, R.110 などに見られ る。 以上で 2 曲のソナタを取り上げたが,四つの規則はソナタの転調において も使用されていることがわかった。これらの規則は,先に述べたように即興演 奏における転調を前提としているが,即興演奏のみにしか効力を発揮しないも 譜例1 R.21 第 31-32 小節 譜例2 R.11 第 31-32 小節

譜例3 As dur と Fis dur の異名同音的読みかえ

105 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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のではない。なぜなら,ソナタの中にも「素早い転調」は含まれているからで ある。実際に例示したソナタで見られたことからもわかるように,四つの規則 をソナタの転調の分析に使用することは有効であると言えよう。 しかしながら,四つの規則だけでは,自由で大胆なソレールの転調を説明す るには不十分である。これらの規則は,転調する際にどのような音を選び取っ ていくかを説明することはできても,なぜそれがスムーズで自然なものとなっ ているのかを説明するには不足しているからである。 2-3.フィギュレーションから転調へのアプローチの試み ではそのようなソレールのソナタの転調を説明するには,他にどのような視 点からソナタを見ればよいであろうか。 本論では,その一つの手がかりとしてフィギュレーションを用いる。フィギ ュレーションとは,旋律や分散和音を音型により装飾したもので,特に型には まった音型の連続使用からなるパッセージワークや伴奏のことを指す。先にも 述べたように,これはソレールのソナタの構成を考える上で切り離すことので きない重要な表現形態であるため,フィギュレーションから転調を検討するこ とは有意義であると考えられる。フィギュレーションはソナタの中でどのよう に働き,転調に関係しているのか,この観点からソナタを読み解いていく。 まずは R.88(Des-dur)を取り上げよう(譜例 4)。このソナタの回遊部(11) は,39 小節間で 8 回転調するのだが,三連符の音型の連続からなる順次音階 進行と,左右の手に分けられた分散和音という 2 種類のフィギュレーション で構成されている。第 60 小節から起こる転調では,3 小節にわたる音階の下 行形により g 音に行き着く。これは新調(C-dur)の第 5 音であり,調が確立 する。次の第 66 小節から起こる C-dur から d-moll への転調でも,同じ方法 を用いている。このように,フィギュレーションの進行した先がどの音にたど り着くかによって,どの調に到達するかが決定する。このことから,フィギュ レーションは旋律構造のみならず,調構造にも影響を及ぼしていることがわか る。 106 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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次に R.1(A-dur)を見てみよう(譜例 5)。このソナタの第 24 小節から始 まる終結調性部分には,珍しくも転調がある。前半の終止でたどり着くべき終 結調性は,主調 A-dur の属調の E-dur である。通常,終結調性部分では終結 調性が確立し,その後転調しないのだが,この曲では A-dur から H-dur, E-durへと 2 回転調している。その原因は第 22 小節から第 24 小節のフィギュ レーションの動きにある。第 22 小節から第 23 小節にかけての右手を見てみ ると,A-dur の音階上行形のフィギュレーションがあり,第 24 小節で短 2 度 下行している。本来は,この第 24 小節の終結調性部分の開始では E-dur が確 立しているのであるが,その前のフィギュレーションの流れにより,E-dur の 終止形が導き出せず,確立することが不可能であった。このように R.1 は, 目的調に進まなければならないにもかかわらず,フィギュレーションの進行先 により転調が制限された結果,ほとんど見られることのない終結調性部分での 転調が引き起こされた例である。 譜例4 R.88 第 62-65 小節 譜例5 R.1 第 22-24 小節 107 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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以上の R.88 と R.1 の例から,フィギュレーションと転調には密接な関係が あることが確認された。フィギュレーションの進む先に転調が影響されること もあれば,反対にその目的調に転調したいがために,フィギュレーションの音 程や形が変更されることもある。他にもフィギュレーションは,転調部分で使 われることで転調をなめらかにする効果や,転調の持つ力動性を増大させる効 果を持っている。これらの効果の例として,R.2 を例示しよう。 R.2(Es-dur)の回遊部の第 57 小節から第 72 小節の間では,5 回の転調が 起こる(譜例 6)。そのうちの 4 回は軸和音による転調で,1 回は『転調の秘 訣』の規則①の共通音による転調である。この 18 小節間に,途中で A-dur や g-mollなどを経過するものの,調性は a-moll から最終的に遠隔調の es-moll にまで転調している。1 小節で調が変わるところもあるなど(第 59 小節や第 69小節),和音が目まぐるしく変化する動的な部分である。しかし,不安定で はあるが不自然ではない理由は,軸和音や共通音を使用した転調を行っている からというだけではない。この転調を纏うフィギュレーションが進行をなめら かにする役割を担っているからなのである。18 小節間続くフィギュレーショ ンのうち,第 57 小節から第 64 小節までは中 2 音同音反復の下行音型と,分 散和音の上行音型が交互にあらわれるフィギュレーションが,第 65 小節から 第 72 小節までは下行音型のフィギュレーションのみが使用されている。この 中 2 音同音反復のフィギュレーションは,前半の中間部分からすでに用いら れ,ソナタ全 89 小節中半分にあたる 45 小節を占めているため,この曲の旋 律を形成する重要なフィギュレーションとなっているのだが,この連続したフ ィギュレーションが非転調部分と転調部分の両方に使用されることで,これら の部分に統一感を出す役割を果たしている。 108 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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また,その間の和声進行を見ると,Ⅴ→Ⅰの終止形が 3 箇所あるのだが, Ⅴが 2 音であったり,Ⅰが転回形であったりすることで,完全な終止形が生 まれず,解決感が弱まる。解決感がないということは,より不安定さを増す要 因となる。ここに,絶えず動き前進力を生み出すフィギュレーションが加わる ことで,さらに緊張感が高まる。 特に第 65 小節からの,右手が同じ旋律素材を繰り返し,左手が 1 小節 1 和 音か 2 和音で段階的に変化する部分はヴァンプ(12)と呼ばれる。ヴァンプは同 譜例6 R.2 第 57-72 小節 109 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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型反復が延々と続くことにより,次の展開を予測できない不安感をもたらす が,一方で解決への期待も高める。この部分は,調性と主題素材の安定する終 結調性部分や再提示部分の前に置かれることが通常であるのだが,不安定なヴ ァンプの後に安定感のある部分が提示されるというコントラストのインパクト は,ソレールのソナタの特徴の一つであるといえるだろう。この特徴が最大限 に生かされるのは,転調にフィギュレーションが組み合わせられた時なのであ る。 2-4.フィギュレーションと『転調の秘訣』を合わせたソナタの分析 ここまで,フィギュレーションが与える転調への効果にふれた。次に,これ までに見たフィギュレーションからの視点に加え,2-1 で述べた『転調の秘 訣』の四つの規則を合わせて,一つの作品の中のすべての転調を分析する。今 回は,転調範囲が最も広いソナタの内の一つである R.78(fis-moll)を取り上 げる。 まず第 14 小節に最初の転調がある(譜例 7)。fis-moll から A-dur への転 調だが,これは平行調への近親転調である。fis-moll のⅥ(d 音 -fis 音 -a 音) が A-dur のⅣと同じであるため,これを軸和音として転調している。旋律は, 8分音符の d 音 -cis 音 -h 音が次小節で付点 4 分音符の a 音 -gis 音 -fis 音 -e 音に拡大され,補助音付きの完全 5 度の分散フィギュレーションで進行する。 そのようにして導かれた e 音で A-dur のⅤが確立し,転調が完了する。これ は『転調の秘訣』の規則②である。この転調で導入されたフィギュレーション

譜例7 R.78 第 13-15 小節 譜例8 R.78 第 24-25 小節

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の型は,この後も引き続き利用されることから,フィギュレーションと転調の かかわりが旋律の構成に大きく関わっていると言えるだろう。

次に第 24 小節から第 25 小節の転調は,A-dur から cis-moll(終結調性) へ,属調の平行調への転調である(譜例 8)。第 24 小節で A-dur のⅠと cis-mollのⅥを軸和音に転調している。この小節の二つの和音は,それぞれ a 音 と cis 音,dis 音と fis 音の 2 音からなる和音である。dis 音と fis 音の和音は cis-mollのⅤの根音と第 3 音を省略したものであるが,完全なⅤの形ではない ため,明確には新調が確立していない。確立するのは,第 25 小節のⅤ7に到 達した時で,これは四つの規則②である。このように,転調時に三和音のうち の 1 音を省略し,2 音にする手法をソレールはしばしば用いるのであるが,次 の調と共通しやすくするだけではなく,調性感を薄め,新調の提示が唐突にな らないようにしている。8 分音符三つが下行して上行するフィギュレーション が第 24 小節では右手,第 25 小節では左手と切れ目なく続くことで,転調部 分と非転調部分に一貫性を持たせ,なめらかな転調を可能にしている。 後半部では,開始直後の第 68 小節から第 69 小節に cis-moll から as-moll への増 3 度下への転調が見られる(譜例 9)。cis-moll と as-moll の関係は一 見遠そ う に 見 え る が,as-moll は moll の 異 名 同 音 調 で あ り,そ の gis-mollは cis-moll の属調であるため,読みかえを行うことで近親調となる。第 68小節から第 69 小節の cis 音 -h 音 -a 音 -gis 音 -g 音 -fes 音 -es 音 -des 音 -ces音 -b 音 -as 音の順次進行の中で,第 69 小節で as-moll のⅤ,第 70 小節 でⅠに到達する。ここでは四つの規則のうちの②と④が用いられている。続く

譜例9 R.78 第 68-71 小節

111 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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第 70 小節から第 71 小節は es-moll への属調転調である。第 70 小節は第 68 小節と対応しており,増 3 度下げられて提示される。そして第 71 小節は第 69小節の完全 4 度下での提示である。第 71 小節を第 70 小節と同じく増 3 度 下のまま提示すると,fes-moll という存在しない調になるため,完全 4 度に 修正されている。これは,調性の限界がフィギュレーションに与えた変化であ る。このように異名同音転調を用いた転調は,同時代のスペインの作品ではあ まり見られないことから,ソレール特有の大胆な転調であるといえる。 次の転調は,第 82 小節から第 88 小節で見られる b-moll から h-moll への 転調であるが(譜例 10),この二つの調は共通音を持っておらず,かなりの遠 隔調である。この部分の転調は,ソレールのソナタでは一般的な,同じ素材の 高さを変えて提示する「移高」という方法を使用しているのだが,増 1 度 (半音)上への移高である点が珍しい。ここでは,タイで結ばれた分散和音の フィギュレーションが半音上に移高されている。この移高においては,第 86 小節第 6 拍のアルト声部の b 音と,第 87 小節第 1 拍のテノール及びバス声部 の ais 音は異名同音である。b-moll と h-moll は異名同音調ではないため,四 つの規則の③を使った異名同音転調はできないが,b 音=ais 音の異名同音的 読みかえにより,共通音を作り出し,新調の提示が突飛に聞こえないようにし ている。また,同じフィギュレーションを使用することで統一感を出してい る。意外性のあるこの転調もまた,ソレール独特の自由で大胆な転調であると 言えるが,異名同音的読みかえとフィギュレーションを用いることで,なめら かで自然な転調を可能にしているのである。 譜例10 R.78 第 85-88 小節 112 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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そして最後の転調は,fis-moll への主調復帰で,第 96 小節から第 97 小節 で起こる(譜例 11)。属調への近親転調であるが,fis-moll の音階下行形と下 行して上行する音型のフィギュレーションの中で,軸和音を媒介して転調す る。 以上で R.78 を例に,フィギュレーションと『転調の秘訣』の両視点を用い た分析を行った。ソレール特有の大胆な転調がなぜ自然に行われるのかという 問いに対して,『転調の秘訣』の規則だけでは説明しつくせなかったものが, フィギュレーションを用いることで答えられることが示された。このことか ら,フィギュレーションの点からソナタを見ることは有効であると言えよう。 もちろん,フィギュレーションを使用しないソナタもあるため,一概には言え ないが,それでもやはりフィギュレーションは彼の転調の独自性を知る手がか りとなると考えられる。『転調の秘訣』の視点にフィギュレーションの視点を 加えることで,ソレールの大胆で自由な転調が自然に行われる理由に迫ること ができるのである。

3.ソレールの転調の独自性

ここまで,ソレールの転調がフィギュレーションにより転調部分と非転調部 分に一貫性を生み出す効果と,転調の緊張感を高める効果を付与されているこ 譜例11 R.78 第 96-97 小節 113 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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とが確認されたが,同時代の他のスペインの作曲家はこのようにフィギュレー ションの関わる転調手法を用いていたのであろうか。 ソレールの転調の独自性を明確にするために,彼と同じ 18 世紀中期のスペ イン人作曲家のセバスティアン・アルベロのソナタを取り上げ,比較を試み る。アルベロを取り上げるのは,当時のスペインの中では,比較的多く作品が 残っているからである。彼のソナタは現在 36 曲残されているが,今回は

Tre-inta Sonatas Para Clavicordio全 30 曲中,フーガ 2 曲を除いた 28 曲を比較 対象とする。 28曲を検証した結果,アルベロのソナタもまたフィギュレーションが見ら れるにもかかわらず,最も多く見られるのは,フィギュレーションを伴わない 移高による転調であることがわかった。 一つの例として,ソナタ第 18 番(h-moll)を取り上げよう(譜例 12)。こ のソナタの第 25 小節から第 30 小節では,2 小節ごとに移高によって転調し ていく。タイでつながれた 2 分音符+8 分音符と,上行し下行する 8 分音符三 つからなる音型をひとまとまりの素材とし(第 25 小節),それが次の小節で もう一度提示される。ただし,8 分音符三つの音型の高さと音程は前小節と異 なる。この素材には音型が用いられているが,連続しているわけではないの で,これはフィギュレーションであるとは言えない。和声進行は,展開形が異 なるがⅠ(d 音 -f 音 -a 音)とⅤ7(a 音 -cis 音 -e 音 -g 音)の繰り返しであ る。この 2 小節が次の第 27 小節と第 28 小節で 2 度上方に移高され,Ⅱ度調 の e-moll に転調する。d-moll と e-moll は近親調ではないが,属調の属調で あるため,遠すぎるというわけではない。しかし d-moll と e-moll には共通 する和音がないため,軸和音が使えない。そこで,共通音となる e 音と g 音 を含む和音を並べて転調し,つながりを出している。第 29 小節と第 30 小節 では再び 2 度上方に移高され,fis-moll に転調している。e-moll と fis-moll もまた共通する和音はないため,fis 音と a 音が共通音となっている。

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このように,フィギュレーションを伴わない移高がアルベロの転調に見られ る最も多い方法で,28 曲中 20 曲で見られた。移高の音程は 2 度ずつ上方か 下方にずらされることがほとんどである。フィギュレーションがなくとも同じ 素材の移高であるので自然さはあるが,前進性の点において欠けている。もち ろん,フィギュレーション部分での転調が見られるソナタもあるが,主にフィ ギュレーションは非転調部分である終結調性部分や再提示部分に多く,また全 体がフィギュレーションで構成されているソナタは約 15% と少ないことか ら,アルベロは旋律をフィギュレーションで装飾し,それを転調部分に使用す る方法を自身の主要な作曲方法としていなかったと言えるであろう。 同時代の作曲家一名と比較したに過ぎないものの,以上の比較から,フィギ ュレーションを纏った転調はソレール独自の転調手法の一つに挙げることがで きると考えられる。

お わ り に

ソレールのソナタは,本論文の中でいくつか例示したように,大胆な転調が 特徴の一つとして挙げられる。それは,時に調が変わったことに気づかぬほど 一瞬で遠隔調に転調したり,突然想定していない調に転調したりと,楽曲に大 きな変化をもたらし,聴き手に驚きや楽しみを与える。これは意表を突くもの ではあるものの,不自然でぎこちないものではなく,むしろ自然で響きのよい ものである。 このような転調を説明するための一つとして,これまでは『転調の秘訣』か 譜例12 アルベロ ソナタ第 18 番 第 25-30 小節 115 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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らの視点が主となっていた。どのような和声進行を経ると自然に転調できるか を説明するためにこの視点が必要であることは,2-1 と 2-2 で述べたとおりで ある。しかしそれだけがソレールのソナタの転調が大胆で自然である理由を説 明できるものではない。本論の 2-3, 2-4 で示したように,フィギュレーション からのアプローチを試みることで,フィギュレーションと転調の間には密接な かかわりがあることがわかった。それは,フィギュレーションが主に,①転調 先を決定づけることもある,②非転調部分と転調部分に一貫性をもたせ,なめ らかにする,③フィギュレーションが持つ前進力により,転調をより劇的に し,安定した部分とのコントラストを鮮烈に印象付ける,という 3 点の働き をしていることからも明らかである。このことから,フィギュレーションは彼 のソナタの転調法を読み解く際の手がかりの一つとして用いることができると 言える。この今回提示したフィギュレーションからの視点と,これまでの『転 調の秘訣』の規則からの視点の両方をあわせ持つことで,R.78 の例でも見た ように,ソレールの転調が持つ大胆かつ自然さを説明することができるのでは ないかと考えられる。彼のこのようなフィギュレーションを用いた転調方法 は,アルベロのソナタとの比較でも示されたように,同時代の中で,ソレール 特有の転調手法であったと言えるだろう。 ソレールは『転調の秘訣』の規則だけではなく,フィギュレーションという もう一つの「転調の秘訣」を知っていたからこそ,同時代の中では稀に見る自 由な転調を行うことができたのではないだろうか。 今後の課題としては,ソレールの転調の独自性をより明確にするために,ア ルベロ以外の同時代のスペインの作曲家のソナタ分析を行うことが挙げられ る。また,本論文で触れることができなかった転調の他の工夫についても考察 を進め,ソレールの転調の妙技を明らかにしていきたい。 注 ⑴ 『転調の秘訣』の内容は宮内(2011)において詳述した。また,『転調の秘訣』に 関わる論争については宮内(2012)を参照されたい。 ⑵ アルベロはソレールより 7 年早く生まれ,1748 年から 8 年間をスペイン王室礼 116 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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拝堂のオルガニストとして過ごし,56 年に 34 歳の若さで死去している。 ⑶ Sonatas para instrumentos de tecla, vol.1-7, Ed. Samuel Rubio.

⑷ ソレールのソナタは写本により現在まで伝えられているため,正確な作曲年がわ かっていない。しかし,ソレールが作曲を学び始めたのが 6 歳であるので,作曲 年の最大範囲は 1735-83 年である。この時期はバロックから古典派への過渡期と 一 致 し て い る。同 時 期 に 作 曲 さ れ た フ ラ ン ツ・ヨ ー ゼ フ・ハ イ ド ン(Franz Joseph Haydn, 1732-1809)やヴォ ル フ ガ ン グ・ア マ デ ウ ス・モ ー ツ ァ ル ト (Wolfgang Amadeus Mozart, 1756-1791)の鍵盤ソナタの短調の割合はいずれ

も約 10% である。

⑸ 音名や調性はドイツ音名で表す。

⑹ d-moll, g-moll, c-moll, f-moll の 22 曲のソナタは 1 曲を例外として調号の数が一 つ少ない記譜法で書かれ,ドリア旋法(modo dorico)と書きこまれているもの もある。しかし,足りない調号は曲中で臨時記号として付け加えられている。 ⑺ ミーントーン音律は 5 度を純正よりわずかに狭くし,3 度をできる限り純正に取 ろうとする音律である。その結果,極端に狭い「ウルフ」と呼ばれる 5 度が生ま れる。このウルフ 5 度は as 音(gis 音)と es 音(dis 音)の間に置かれたため に,この 2 音を含む和音を持つ調は響きの悪さから避けられた。

⑻ そ の 内 訳 は,Des-dur(♭5)が 4 曲,cis-moll(♯4)が 2 曲,f-moll(♭4),E-dur(♯4),H-dur(♯5),Fis-dur(♯6)がそれぞれ 1 曲である。 ⑼ 音階に共通音が多い調同士のことを近親調といい,それ以外の調を遠隔調とい う。どこまでを近親調に含めるかは様々な論があるが,ここでは平行調,同主 調,属調,下属調,属調の平行調,下属調の平行調を近親調とする。なお,平行 調は同じ調号を持つ長調と短調,同主調は同じ主音を持つ長調と短調である。属 調は完全 5 度上の調,下属調は完全 5 度下の調で,それぞれ原調と調号一つの違 いである。 ⑽ 例えば cis 音と des 音は,どちらも c 音と d 音の間の黒鍵である。すべての音 が異名同音を持っている。 ⑾ ソレールのソナタの形式は,古典派のソナタ形式とは少し異なる。ソレールの師 であると言われるドメニコ・スカルラッティ(Domenico Scarlatti, 1685-1757) も同じ形式のソナタを書いているのだが,ラルフ・カークパトリック Ralph Kirkpatrickは著書 Domenico Scarlatti において,スカルラッティのソナタの分 析に「開始部」,「中間部分」,「終結調性部分」,「回遊部」,「再提示部分」という 名称を用いている。その名称をここでも使用する。

⑿ 原語は Vamp。ジョエル・シェヴェロフ Joel Sheveloff によって名付けられた。

「明らかに主題素材的ではなく,自由に繰り返されるパッセージ」を指す[Sut-cliffe 2003 : 24]。

117 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

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参考文献

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Albero, Sebastian. Treinta Sonatas Para Clavicordio, Madrid : Union Musical Española.

Soler, Antonio. Sonatas para instrumentos de tecla, vol.1-7, Ed. Samuel Rubio, Madrid : Union Musical Española.

──大学院文学研究科研究員── 118 A.ソレールの鍵盤ソナタにおける転調

参照

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