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Echolucency of the carotid artery is associated with short-term plaque progression and positive remodeling in the culprit coronary artery in AMI survivors 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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氏 名 二俣 美香 博士の専攻分野の名称 博 士 ( 医 学 ) 学 位 記 番 号 医工博4甲 第237号 学 位 授 与 年 月 日 平成30年3月23日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当 専 攻 名 先進医療科学専攻

学 位 論 文 題 名 Echolucency of the carotid artery is associated with short-term plaque progression and positive remodeling in the culprit coronary artery in AMI survivors

(低輝度頸動脈プラークは、急性心筋梗塞患者の冠動脈責任血管に おける短期間のプラーク進行及びポジティブリモデリングと関 連する) 論 文 審 査 委 員 委員長 教 授 中島 博之 委 員 准教授 端 晶彦 委 員 講 師 髙野 勝弘

学位論文内容の要旨

研究の目的 急性心筋梗塞を発症した患者は再発性心血管イベントのハイリスク群である。最近の研究では急速 なプラークの進行およびポジティブリモデリングは冠動脈の不安定プラークの特徴として知られ、閉 塞性冠動脈イベントにつながることが示されている。従って、冠動脈プラークの急速な進行を非侵襲 的な方法で検出可能になれば、冠動脈イベント発症前にプラークの破綻を予測できる可能性がある。 プラークの不安定化は単に単一な血管ではなく、全身の血管で起こっている。そのため、冠動脈の プラークの不安定化を頸動脈のような他の部位の血管で間接的に評価できる可能性がある。頸動脈の パラメーターの非侵襲的な計測は、将来の心血管イベントの危険因子の評価のために広く使用され有 用であると示されている。頸動脈のエコー輝度を測定する方法は、頸動脈プラークの安定性および組 織性状のような特徴を評価することができ、したがってこの方法は、不安定プラークを見分けるのに 有用である。低輝度プラークは脂質豊富で脆弱な病変を示すことが知られている。我々はこれまでに 低エコー域の存在を示唆する、低超音波後方散乱信号(integrated backscatter:IBS)値は将来の 冠動脈イベントを予測することを明らかにした。 我々を含むこれまでの研究では、頸動脈のパラメーターが冠動脈イベントの予測因子であることを 明らかにしているが、冠動脈プラーク性状の変化を評価するものとして有用かどうかについてはわか っていない。そこで、本研究では急性心筋梗塞患者において、頸動脈プラークのIBS値が、血管内超 音波検査(intravascular ultrasound:IVUS)を使用し評価した冠動脈プラークの進行およびポジテ

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ィブリモデリングと関連するかどうかを検討した。 方法 急性心筋梗塞を発症した39 人に対し、急性期(1st test )と 6 ヶ月後(2nd test)の冠動脈責任 血管のプラークと、頸動脈の低輝度プラークを比較し評価した。冠動脈の評価にはIVUS を用いて、 責任冠動脈のステント近位端から5 ㎜近位側に離れた領域(15±9mm 長)のプラーク容量と血管面 積を計測し、それぞれプラークの進行と血管リモデリングの指標とした。頸動脈の評価には頸動脈エ コーを使用し、プラークのIBS 値を測定した。この分析では、低 IBS 値のプラークは低輝度つまり 脂質成分に富んだプラークを反映する。 結果 急性心筋梗塞後の6 か月間で冠動脈プラーク量の増大を認めたものが 17 例、ポジティブリモデリ ングを認めたものが12 例であった。6 か月間で頸動脈 IBS 値の%変化率は冠動脈プラーク量の%変 化率と相関した(r=-0.69,p<0.001)。また、6 か月間の IBS 値で評価した頸動脈プラークの輝度の低 下は、冠動脈のプラークの増大(OR 0.94, 95% CI 0.90-0.99, p<0.05)およびポジティブリモデリン グ(OR 0.95, 95% CI 0.90-0.99, p<0.05)と有意に相関した。 考察 頸動脈プラーク輝度の変化は冠動脈面積の変化と線形相関しないが、ロジスティック回帰分析では 頸動脈プラーク輝度の低下は不安定プラークの特徴である冠動脈のポジティブリモデリングと相関 した。従来から心筋梗塞後の責任冠動脈のプラークの進展と血管リモデリングを低侵襲でモニタリン グすることは高度狭窄の進展まで無症候のため困難であるといわれていた。従って、頸動脈プラーク 輝度の評価は急性心筋梗塞後の冠動脈プラーク破綻の再発リスク評価に有用であるかもしれない。 低輝度頸動脈プラークは組織学的に脂質およびマクロファージに富んだ不安定プラークである。プ ラーク内の炎症反応はプラーク破綻を引き起こし、その後治癒過程に移行すると考えられる。また、 炎症はプラーク内の血管新生の際に出血を生じうる。この頸動脈プラークの炎症のメカニズムは冠動 脈プラークの進展においても共通していると思われる。血管のポジティブリモデリングは、マクロフ ァージからのプロテアーゼ活性亢進による血管壁の外側への進展と定義される。このように、頸動脈 と冠動脈に同時に起こる炎症反応は頸動脈プラーク輝度と冠動脈プラークの進展およびポジティブ リモデリングとの関連性を説明しうる。 これまでの研究により頸動脈と冠動脈の動脈硬化の関係について明らかにされてきた。また、頸動 脈の高度狭窄は冠動脈の高度狭窄あるいは多枝冠動脈病変と関係することもわかっている。我々の以 前の研究でも造影超音波検査で頸動脈プラークの血管新生が高度なものは、より複雑で広範な冠動脈 病変と関連すると述べている。しかし、頸動脈プラーク輝度と IVUS を用いて評価した冠動脈プラ ークの不安定性の関係を示した研究はほとんどない。したがってこの研究は低輝度頸動脈プラークと 冠動脈プラークの進展及び冠動脈血管ポジティブリモデリングとの関係を示した最初の研究である。 結論 急性心筋梗塞症例において、簡便で非侵襲的な頸動脈プラーク輝度の評価は短期間における冠動脈

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プラークの進行およびポジティブリモデリングの評価に有用であると考えられる。

論文審査結果の要旨

急性心筋梗塞は時に生命にかかわる重篤な疾患である。発症には動脈硬化を背景とした冠動脈プラ ークが破裂し、血栓が形成されて冠動脈を閉塞するというメカニズムが知られている。心筋梗塞発症 時はカテーテル治療によって血行再建がなされ、治療成績が大きく改善してきたが、長期的には心筋 梗塞の再発抑制すなわち二次予防が極めて重要である。心筋梗塞の責任病変以外のプラークの不安定 化は閉塞性イベントに直結するが、心臓カテーテル時の血管内超音波検査という侵襲的な方法以外に は冠動脈プラークを評価する方法がなく、再発リスクは予想が困難であった。 ところで冠動脈に対して頸動脈は体表に近いために超音波検査により簡便に評価可能である。これ までの研究でも頸動脈の超音波検査は、将来の心血管イベントの評価のために有用であると報告され てきた。また著者らはこれまでの研究で、不安定プラークの特徴である脂質豊富で脆弱な病変ではエ コー輝度が低下しており、低超音波後方散乱信号(integrated backscatter : IBS)値が将来の冠動 脈イベントを予測することを明らかにしてきた。 以上を背景に、本研究は頸動脈プラークの IBS 値が冠動脈プラークの進行やポジティブリモデリン グに直接関連するかどうかを評価するため計画された。急性心筋梗塞を発症した 39 症例について、 急性期と 6 か月後に冠動脈プラークと頸動脈の低輝度プラークが比較された。その結果、頸動脈プラ ーク輝度の低下は冠動脈プラークの増大およびポジティブリモデリングに優位に相関することが示 された。 本研究は臨床現場での課題を解決するべく体表に近く検査が容易な頸動脈に着目し、頸動脈プラー ク輝度の変化が冠動脈プラークの進行に直結することを示した。冠動脈と頸動脈のプラークの変化に 相関があることを明らかにし、学術的にも貴重な意義があると評価される。 実験方法及びデータの信頼性については、統計学的な処理も含めて何ら問題ないと考える。 今回の研究結果はすでに英文論文にまとめられ,すでに査読付きの journal から publish されて おり,医学博士論文としての質を満たしていると評価できる。

参照

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