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テーマパークにおける混雑回避のためのスマートデバイスを利用した巡回経路レコメンド方式

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 78 回全国大会. 5C-03. テーマパークにおける混雑回避のための スマートデバイスを利用した巡回経路レコメンド方式 前田 勝也†. 高見 一正‡. †創価大学工学部. ‡創価大学理工学部. 情報システム工学科. 情報システム工学科. 1. はじめに テーマパークで発生する混雑は深刻な問題に なっている[1]。その原因は主にアトラクション の待ち時間が長すぎることにあり、ディズニー ランドではディズニー・ファストパス[2]や、ユ ニバーサル・スタジオ・ジャパンではエクスプ レス・パス[3]といったアトラクションの待ち時 間を短縮するサービスが生まれている。 本稿では、テーマパーク内に滞在する利用客 の持つスマートデバイスから収集できるデータ を活用して、テーマパーク内で発生しうる混雑 を事前に予測して回避するための巡回経路レコ メンド方式を提案する。 2.巡回経路提示による混雑回避システム テーマパークに入場したユーザは乗りたいア トラクションとその優先順位をスマートデバイ スに入力し、巡回経路要求メッセージ(M)を システムへ送信する。このメッセージにはスマ ートデバイスに搭載されている GPS などの位置 情報サービスから収集したユーザの現在位置、 移動速度、及び乗りたいアトラクションの優先 順位と要求度(合計が 100%になるように各アト ラクションに要求度を割り当てる)も含める。 メッセージ M を受け取ったシステムはユーザ の現在位置、移動速度、アトラクション要求度 をユーザデータベースへ保存する。その後、シ ステム内部で巡回経路の算出を行い、ユーザへ 巡回経路応答メッセージ(R)を送信する。 メッセージ R を受け取ったユーザはその巡回 経路に従って次のアトラクションに向かう。こ の巡回経路要求はテーマパークに入場したとき だけ行うのではなく、次のアトラクションへ向 かおうとするたびに行う。テーマパークは常に ユーザが入場しており、過去に計算した巡回経 路が間違っている可能性があるためである。 各アトラクションは一定周期でシステムへ平 均サービス率(単位時間当たりにサービスを受 An Attraction Amusement Route Recommendation System using Smart Devices for Congestion Avoidance in Theme Park †Maeda Katsuya, Faculty of Engineering, Soka University ‡Takami Kazumasa, Science and Faculty of Engineering, Soka University. 3-15. けられる人数)と待機人数をまとめたデータ (D)を送信し、システムはアトラクションデー タベースに保存する。巡回経路レコメンド方式 を用いた混雑回避システム構成を図1に示す。 巡回経路レコメンドシステム (注) (M) (D). 現在位置 移動速度 要求度. D. R 巡回経路. D. M R. 平均サービス率 待機人数. アトラクションc テーマパーク. M. D. 退場. 入場. 図1. 巡回経路レコメンドによる混雑回避方式. 本方式の核となる巡回経路レコメンドシステ ム(以下、システム)を図2に示す。システム はユーザからの巡回経路のレコメンド要求を受 け取ると、各データベースの情報から待ち時間 予測エンジンが各アトラクションの待ち時間を 予測する。その後、その情報から巡回経路検索 エンジンが巡回経路を決定する。決定した巡回 経路はユーザへ通知する。. 図2 巡回経路レコメンドシステム. (1)待ち時間予測エンジン ユーザが要求したアトラクションへの到着時 刻での待ち時間を以下の手順で予測する。. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. Step1:ユーザ m が巡回経路要求した時刻 tc か らアトラクション j に到着する時刻 tm を予 測する。 Step2: tm おける待ち時間 Tm を推定する。 (2)巡回経路決定エンジン ユーザが要求した複数のアトラクションの中 で、待ち時間が短縮できる順番を以下の手順で 推定する。 Step1:ユーザが要求するアトラクションを巡 回する全ての順列組み合わせを求める。 Step2:順列組み合わせ毎に巡回する各アトラ クションの待ち時間を求め、その合計を算 出する。 Step3:待ち時間の合計が最小となる順列組み 合わせのアトラクションの列を巡回経路と して提示する。. 足したユーザの割合を図4に示す。パターン3 とパターン4の条件において提案方式に満足す るユーザの割合が多いことがわかった。逆にパ ターン1、パターン2、パターン5の条件では 提案方式は巡回経路自主決定方式よりも満足す るユーザの割合が下がった。同パターンはいず れも待つことができる限界の待ち時間を短く設 定しており、これが満足するユーザの割合を減 らす大きな要因になった。 表2. ユーザ満足度条件. 5. シミュレーションシステムの試作 Space-Time Engineering 社が開発しているネ ットワークシミュレータ Scenargie[4]の Multi Agent Module をカスタマイズし、提案モデルを 実装した。 パターン3・4で約8割の ユーザが満足している. 6. 評価 東京ディズニーリゾートを参考にして、表1 の評価条件で巡回経路自主決定方式(自由に巡 回)と巡回経路レコメンド方式についてそれぞ れ評価した。 表1. 評価条件. パラメータ ケース. 図4. 閑散期. 平常時. シミュレーション時間. 13時間. テーマパーク面積. 0.47km2. アトラクション数. 最盛期. 5個~7個. 5個~7個. 5個~7個. ユーザ数. 1人(1,000組) 2人(8,000組) 3人(6,000組) 4人(6,250組) 計60,000人. 1人(1,272組) 2人(10,196組) 3人(7,632組) 4人(6,360組) 計70,000人. 1人(1,455組) 2人(11,638組) 3人(8,727組) 4人(7,272組) 計80,000人. 歩行速度. 平均サービス率. 7. まとめ テーマパークでのアトラクション待ち時間を 短縮するための巡回経路レコメンド方式を提案 し、シミュレーションにより評価した。提案方 式はテーマパークの訪問数が多く、待ち時間限 度が比較的長いユーザについては、満足度を向 上できることを示した。. 31個. 巡回アトラクション数. アトラクション人気度. 各パターンでの満足ユーザ数の割合(最盛期). 値. 0.8m/秒~1.2m/秒. 参考文献. 過去の営業データから算出 (参照先:www15.plala.or.jp/gcap/disney/jam.htm). また、評価基準となるユーザ満足度を決定す るために 20 代男女学生 5 人にヒアリングを行い 表2のような条件で定義した。達成要求度はア トラクションの待ち時間と要求していたアトラ クションに対して実際に乗ることができたアト ラクションの割合と定義した。 最もユーザ数が多い最盛期において、巡回経 路自主決定方式と巡回経路レコメンド方式で満. 3-16. [1] “東京ディズニーリゾートに関するアンケート,” DIMSDRIVE, http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/ 2005/050509/index.html, (2014/12/10). [2] “ディズニー・ファストパス, ” 東京ディズニーリゾ ート, http://www.tokyodisneyresort.jp/help/ fastpass.html, (2014/12/10). [3] “ユニバーサル・エクスプレス・パス,” ユニバーサ ル・スタジオ・ジャパン, http://www.usj.co.jp/ticket/ expresspass/, (2014/12/10). [4] Scenargie®, Space-Time Engineering 社, https://www.spacetime-eng.com/jp/, (2015/12/27).. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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