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ダンス学習への動機づけに関する基礎的研究 : 情動論的アプローチとしてのフロー理論を手掛かりとして

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(1)

論文

ダンス学習への動機づけに関する基礎的研究

情動論的アプローチとしてのフロー理論を

内山須美子

BasicResearchonMotivatingDanceStudies

−withFlowTheolyastheEmotional

ApproachasaCluetotheResearch−

キーワード:フロー、ストリートダンス、チアダンス、課題への集中、明

瞭な目標

Keywords:flow,streetdance,cheerdance,concentrationontaskat

hand,cleartargets.

Whenimportanceisattachedtothevoluntarinessofdancestudying

hereafter,itisexpectedtobecomeincreasinglysignificanttocontinue thestudyofdancingbasedonthefeelingthat“dancingispleaもant;itis anactivitydesiredtobedoneagain;anditisinteresting.”Oneofthe

(2)

内山須美子

toolsusedasamodelforexplainingthejoyfulnessofphysicaleducation istheFlowTheoryofCsikszentmihaly(2).Graspingthestateofflow

indancingisconsideredtobecomeanimportantindicatorin

contemplatingthejoyfulnessofdancing.Thisresearchwasconductedto clarifダthecomponentsoftheflowexperience,basedondifferencein teachingmaterials.Asaresultofexaminingflowexperienceduring

danceteachingwhileusingtheJapaneseversionFSS,thefollowing

pointsbecameclear: (1)Asaresultoffactoranalysis,tenfactorsrelate〔itoflowofstreet dancewerefound,andwenaniedthemasfollows:①self−purpose− relatedexperience,and,concentrationontaskathand,②automatization ofactions.③cleartargets,④challenge−skillsbalance⑤10ssofself− consciousness,⑥thetransformationoftime, (2)Asaresultoffactoranalysis,ninefactorsrelatedtoflowofcheer dancewerefound,andwenamedthemasfollows:①cleartargets,and automatizationofactions,②challenge−skillsbalance,③self−purpose− relatedexperience,andconcentrationontaskathand,④thelossofself− consciousness,⑤thetransformationoftime,and⑥concentrationon taskathand,andfeedback (3)一lnthecurrentresearch,capabilityofconductingresearchwithhigh mentalconcentrationwasthecharacteristicofflowexperienceinthe caseofstreetdancing,whilethecharacteristicoftheflowexperience forcheerdancingwasthatcleamessoftargetshelpedmotivation. (4)Asforthecontentofspecificjoyfulnessconcemingstreetdancing,

seenin丘eedescriptions,thefollowingthreepointswereits

characteristics:1.Appropriatenessaboutthedegreeofdifficulty regardingteachingmaterialshelpedtheresearchtargetpeoplebecome self−confident;2.thehigh−flowgroupandthegroupofresearchtarget

(3)

peoplehavinglittleconfidenceintheirownskillsfoundpleasurein

associationswithcolleagues;3。pleasureindancingsurpassed

pleasantnessofcreationandviewing. (5)Regar(iingthecontentofspecificjoyfulnessincheerdancing,as viewed丘om丘eedescriptions,thefollowingtwopointsfomedthemain characteristics:1.Appropriatenessaboutthedegreeof(iifficulty regardingteachingmaterialshelpedtheresearchtargetpeoplebecome self−confident;2.description6fpleasantnessrelatedtoemotionexceeded

thatofjoyfulnessrelatedtoskills,socialnature,and

knowledge/ideas/interest. 1.緒言 学習指導要領の改訂に向け、子どもの体力低下や運動嫌いを防止する策 が講じられる中、学生に、これまでの授業でのダンスに対する好悪を尋ね ると「あまり好きでない・嫌い」が「好き・とても好き」を上回るのが現 実である。ダンス学習への自発性を重んじる時、r楽しい、またやりたい、 面白い」という気持ちの連続で進められることは今後益々重要になるだろ う。学校体育の領域で、体育の楽しさを説明するためのモデルとして用い られてきたもののひとつにCsikszentmihalyiのフロー理論がある。彼は、 楽しさを内発的動機付けによる没入体験と定義し「フロー(且ow)」と命 名した。すなわち、フローとは、内発的興味に基づいて最適な挑戦を選択 し、努力を傾注した結果得られるある種の達成感覚である1)という点で、 表面的で瞬間的な快感情とは区別される。その後、Jacksonlo)によって彼 のフロー理論から、フローの構成要素と一致する因子構造を明らかにする 質問紙尺度FSS(FlowStateScale)が作成された。学習への動機付け研 究は認知論的アプローチが主流であるが、近年その認知を支えるのが情動 であるという認識もひろまっている。このFSSを用いてフロー状態を把握

(4)

内山須美子

することは、ダンス学習への動機付けについて考察する上でひとつの指標 となるだろう。前回の調査15)では、ストリートダンスのフローの構造と 時期的なフロー構造の相違を明らかにした。そこでは、対象者がストリー トダンスを楽しいと感じるには、(1)課題と技能のバランスがとれている こと、(2)発表会の機会が対象者を強いフローに導く、という結論を得た。 教材の内容、対象者の違いによって、楽しさの認知も変わることが予想さ れるので、本研究では教材として獲得すべき運動体系が明確であるストリー トダンスとチアダンスを選び、FSSと自由記述の感想を用いて、対象者が ダンスの楽しさをどのように捉えたかを実証的に検討しようと考えた。

2.研究の目的

本研究は、ストリートダンスとチアダンスを教材としたダンスの授業を 行い、教材の違いによるフロー体験の構成要素を明らかにすることを目的 とした。

3.研究の方法

(1)教材として用いられたステップ 表1に示す。 表1教材として用いられたステップ ストリートダンス(ロックダンス):8−8 チアダンス/12−8 ・クロスハンド ・ジョギング ・スクエアラン ・ツーステツプ ・スキータ ・ボックスステップ ・スクービードゥ ・ローリング ・マスターピース ・チェーンステップ

(5)

・ポイント ・トワル ・ロック ・ブレークダウン ・キックウォーク ・グレープバインステップ (2)調査項目: ①Jacksonが作成したFSSを基に、川端・張本12)によって日本語に訳さ れた36項目を用いて、r非常にあてはまる」からr全くあてはまらな い」までの5件法による質問紙調査を行った。対象者には回答の際に、 授業の中で最も楽しかった時のことを想起させ、その時の感じに基づ いて回答するように求めた。 ②フローの実質的な内容を明らかにするために、授業中に感じたダンス の楽しさについて、自由記述形式で感想を求めた。 (3)調査対象:

白鴫大学発達科学部スポーツ健康専攻1年生

(男子67名、女子32名)99名

白鴎大学発達科学部児童教育専攻1・2年生

(男子16名、女子78名)94名

(4)調査期日:平成18年6月5日、6月6日

(5)結果の処理回収率は共に100%であった。有効回答率も共に100% であった。なお、データー処理はSPSS12を用いて行った。 (6)フロー尺度及び信頼性:今回の調査で使用されたFSSによる項目 について、Cronbachのα係数はそれぞれ.908、.930であり、信頼性

(6)

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。翼二Pい灸魚灸e二喫﹂姻辱

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。喫二P⊃⊃荊∩並鍾腿皿e余皿

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。喫∩食縫築割Uゆ極暇受細余皿

。製∩製紙適縫“舶ゆ二︾⊃暇似U畑駅

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(7)

が得られたことから、内容の妥当性が確認できたと判断した。

4.結果

(1)ストリートダンスとチアダンスにおける有意差 ストリートダンスとチアダンスにおけるフロー体験の差異を明らかにす るために、t検定を行った。有意差の検定には5%水準と1%水準を有意 とした。ストリートダンスとチアダンスにおけるFSSの平均値と標準偏 差、及び有意差を表2に示す。 1%水準では、3)私は完全に集中していた、5)時間が止まっている ように感じられた、13)行っていることは全て自分でコントロールして いると感じていた、17)考えることなく、無意識的、自動的に動いてい た、18)自分の目標ははっきりしていた、19)その時のフィーリングが 素晴らしく、また味わってみたい、23)何をしたいのかわかっていた、 33)私の全ての意識は、やっていることに集中していた、34)どのくら い上手にできているか気づいていた、36)私は自分のやりたいことは何 か{強く意識していたの10項目に有意な差がみ,られた。質問項目10)と ても楽しい経験であった(ストリートダンス4.52±0.79チアダンス4.53 ±0.77)、29)私は本当に楽しかった(ストリートダンス4.37±0.89チ アダンス4.40±0。85)は共に高い平均値を示しているが、有意な差はみ られなかった。 (2)教材の違いによるフロー経験の構成要素 ①ストリートダンス 作品発表後に質問紙調査を行ったことにより、ストリートダンスを体 験した対象者のフロー体験の構成要因を因子分析にて明らかにした。因 子分析では共通性の初期値を1とし、主因子法により因子を抽出した。 その結果、10因子解を適当と判断した。この時の10因子による累積説

(8)

◎oOO.δ”無瞳製暴鯉 8.8 蹉.旨 鐸.oっゆ 露.oo寸 oo卜.oっ寸 8、oooo 旨.oooo ooO、8 oo寸.oor NO.9 ︵訳︶辮坤僚揮曝 ooト.N の寸.寸 寸ゆ.寸 Ooo.寸 ①oo.寸 oo oり. 頃 ①寸.ト 8.ト O寸.oo NO.9 ︵訳︶枡坤舘 8.r 8、門 ooO.r oっ ト.r O卜.r 国O.r 2、N 寸ト.N 8.qっ 5.oっ 埋μ囮 Oト. トト. 喫2穣り凧蝿ゆ二Pjコ︸儲.⊃喫n縫﹀蝦O喫o誕﹀蝦築匝盤︹。N 寸卜. 障. 。喫ニドニb取鳥ゆニド抽Pu耳引二心V#勾︵寸。っ トゆ. Nの. 。鰻二︾D些刃ゆ湘Pミーロ⊥八口P奪皿価萄日e砥皿魚皿︵。。。 めO. 寸の. 喫ニド﹂鳥繍脚誰e余皿2“舶“曲e余皿並再︵Σ N㊤、 ooO. 。翼ニド9盤剣ゆ二Pjミーロ⊥λ口粒余皿、P乞幅並幻口ゆ二Pnに︵。っ[ の寸. の寸. 。毅初P仔蝋u萄月ゆニレnにρド﹀廼jR獣︵NN Nの. 旨. 。喫o製掴鐘縛“蝿ゆ二Pj暇似2畑駅︵rr トト. ooト. 。喫n’R縫終刈りゆ旭暇、臼細魚皿︹鐸 ooN. 寸寸. 。喫耐曲口不当㊨ニド∩月型粒八m堪−中ーロK︵鵠 Ooっ. 吊. 。喫冥心D鞭u不蝿ゆ二Pn悩剖簑阻酋︵の ooの. Oト. 。喫冥心D樋u不刊ゆ二P∩蝦幻謎撫終枳馳唄e匡歯︵苺 ooト. ゆoo. 。喫o凸廼並幻口ゆ転■固.甘勾縫鳥ゆニドo曄“勾細魚皿為K︵寸 寸oo. 8. 。喫o鳥⇔心穏u一取廿萄穏灸“曲“勾如認簑︽製︵。o 錺. 辱、 喫二P∩櫓,oPミぐムニ炬並翌螺縫臨鞠網割e申剣避螺e認︵の。っ 5. お. 製二P9些刃ゆニドい燃如継爆e遡鯉O匝幻貼罪藩亥桶語︵。 oっト. 卜O. 。喫D樋刃ゆニドい乾象十細継堵翼#切射鵬※u荊剣e申︵員 NO. 剖ト. 。喫二︼∩灸象食ゆニド荊P﹀悩“け不蝿e勾︵。oN O寸. O寸. 喫二Po鞍細展柵二値.灸﹀二口汗引邪奪b心勾︵ト トの. OO. 。喫ニド⊃コ舶o並並聴皿e余皿︵oo胃 のO. 5. 。喫二旨∩灸♀灸辱並eρ二喫﹄細﹂裕﹁e象皿︵O oっ ト. ooト. 鰻ニド﹂繕順﹀傾鳥厘並刈口二喫⊃傘e魚皿垣誕︵鵠 寸ト. Noo. 。喫二Po食再食e二喫﹂築犀︹。っN 寸O. Oト. 喫如P築掴瞭二﹂田U一漿皿ρレー﹀誕配寵刃負“蝿﹂脚﹂犀︵撃 お. 寸卜. 喫二P二囑u奮翻皿.霊縮順糠.﹀誕刃りゆ耐湘︵き に. Ooo. 。喫ニレ﹂鳥繍ロ一密凝皿U轡“e縦順臓如茸︵罵 0寸. 等. 。鰻二P⇒甚蘇U一畑服並誕︵。。 寸O. uっ寸. 。喫二︾﹂岳蝋畑駅u萄月喫ニドo傘舶割e申︵。N ooト. 瞬の. 喫ニセ﹂丑蘇し萄口ゆニド∩傘垣縦順eP妃赫e誕︵。っ。っ のゆ. 嶋㊤. 。喫PRj蘇甜珊粁並認︹臼 Nト. 寸ト. 。喫∩槍P麟騨二﹂蘇ρド幻︵。r O卜. ゆト. 廻O罎ツ一喫心P∩再世喫幌.﹀⊃心聖懸為鳳八﹁一ーヤトe壇e申︵2 のト、 Oco. 喫#﹀P二緋−一る鞠二⊃心盤懸細認︵r 却蝦調 Or﹂ O﹂ oo 」 ト﹂ O﹂ ゆ﹂ 寸﹂ oり 」 NL r﹂

血晋

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(9)

明率は60.36%であった。バリマックス回転後の因子負荷量を表3に示 す。表3において因子負荷量の絶対値4.0以上を示した項目の内容を参 考に因子を解釈した。なお、各項目において1因子以上に亘り4.0以上 の因子負荷量を示したものについては、絶対値の高い因子の因子負荷量 を解釈の対象とした。10因子のうちの6因子に命名した。 まず、因子1において、楽しい経験やフィーリングといった内発的動 機に関する項目から、「自己目的的経験」因子と解釈し、自己目的的経 験と命名した。また、課題に集中する項目が多いことから、「課題への 集中」因子と解釈し、課題への集中と命名した。第1因子は両項目が混 在する形となったので、自己目的的経験・課題への集中(F1)と命名 した。因子2において、努力なしで動作が行えることより、「行為の自 動化」因子であると解釈し、行為の自動化(F2)と命名した。因子3 において、明瞭な目標に関する項目から、「明瞭な目標」因子と解釈し、 明瞭な目標(F3)と命名した。因子4において、自信と技能に関する 項目が多いことから、「挑戦と技能のバランス」因子と解釈し、挑戦と 技能のバランス(F4)と命名した。因子5において、自己について意 識しないことから、「自意識の喪失」因子であると解釈し、自意識の喪 失(F5)と命名した。因子6において、時間に対する感覚の変質に関 する項目より、「時間の変質」因子であると解釈し、時間の変質(F6) と命名した。 ②チアダンス 作品発表後に質問紙調査を行ったことにより、チアダンスを体験した 対象者のフロー体験の構成要因を因子分析にて明らかにした。因子分析 では共通性の初期値を1とし、主因子法により因子を抽出した。その結 果、9因子解を適当と判断した。この時の9因子による累積説明率は 57.77%であった。バリマックス回転後の因子負荷量を表4に示す。表 4において因子負荷量の絶対値4.0以上を示した項目の内容を参考に因

(10)

Ooり①.δ旺麟牽想暴胆 に.旨 oo寸.蕊 OO.8 oっ qっ. ト寸 鵠.φっ寸 ①oっ.ooφっ 8.Ooり Or.日 oo寸.二 ︵訳︶辮坤昨揮曝 OoQ.oo oo寸、oo 8.oo ooO.寸 Ooo.寸 φっト.ト 崎瞬.① oっO.0 oo寸.﹁ ︵訳︶掛坤僚 9.r 鵠.[ Noっ.r 卜寸.r ゆト、[ oo卜.N O寸.“っ ト寸.oっ oっ [.寸 埋律囮 旨. oっ寸. 。喫#患D樋U心蝿ゆニドn口型巳燕皿、並冊崇丑︵肉 oっの. 8、 。鰻二pO些刃ゆニレn鞄即継鞘e遡騨D匝週紳犀窮蒙並誕︵。 Ooo. oo oo. 。農9罎u凧蝿ゆ二︾⇒コ︸翻.⊃鰻い縛V咽⊃喫∩縫V馴為拒盤︵。N 8. N寸. 。喫曜睡”凧蝿ゆニドn”型P八mハー中ーロK︵鴇 Oト. Oト. 喫二pD瞳刃ゆニレ⊃ミーロ⊥八口即余皿,レ妃恒描萄口ゆ二P∩に︹。。r 錺. 8. 喫二Po凸傘鳥ゆ二旨荊PV悩心口不月e勾︵。oN oo卜. oo卜. 。喫二Pj岳蝶u萄月ゆ二P∩傘竺縫顧eP妃恒e認︵。。。。 oっ寸. Nの. 喫∩食縫心縫u覇鞄取“二刃心刊卸吠﹀蝿細余皿︹卑 oo寸. 寸O. 。喫#心⇒罎u不蝿ゆ二︼∩桃ヨ築胆盤︵ゆ 8. Oの. 。喫n鳥廼終幻日ゆ赫固’O凶魚血︵Nr お. 曽. 。翼n灸縫鍾割uゆ枢曝心萄廼食ゆニド∩曲心勾細余皿終K︵寸 ooト. Ooo. 。喫o鳥廼面廼昆取価萄廼食“踵“勾如誌築K翌︵。o oo寸. [寸. 喫ニレ﹂岳蝋ロ一畑駅口萄口喫二Pい傘荊刃e申︵。N 寸寸、 寸寸. 。喫ニド﹂任蝋u一畑服並誕︵φ ooO、 Oゆ. 喫D樋ツ一鰻崎︾∩£巻喫悩.V⇒心盤牒為気八﹁一ーヤトe腔e申︵。r O寸、 N㊤. 鰻專﹀ドニ鋤u一る仲二﹂心些懸如誕︵r 8. Oト. 。翼n櫓P麟騨二﹂蘇ρP刃︵9 Nト. roo. 。毅n食﹂蘇口荊粁廿語︵詔 Nの. 等. 。翼二世n食余食ゆ二P舶P﹀悩心口不蝿e勾︵。oN 瞬寸. oo瞬. 翼ニドニb取灸ゆニド荊Pu一肺引二心﹀#勾︹寸。。 8. 3、 鰻二Pい櫓⊃いPミぐムニ嘔勃盈爆穏嗣嶺荊割e申剣盤蝿e誕︵瞬。。 5. 8. 。喫D樋刃ゆ二pn報余十細継螺喫#初刃臨壊り荊剣e申︵rN oo瞬. Oト、 廻二P∩窟即継螺eb製ゆ極燈攻ρP嘱弊二⇒隷︹創 お. ミ. 。畏ニドn灸余並刃口ゆ荊P巳肺・﹁終魚皿︵斜 的寸. 卜寸. 。喫二Pn報即曜襯二田、灸V二け需引蓮專価心勾︵卜 8. 創の. 。喫ニド﹂鳥瞭2留翻皿2組“e縦樋壌細茸︵罵 3. 3. 。喫ニドD些幻㊨荊Pミーロ⊥A口粒傘皿並刃りe瓜皿余皿︵8 5. 跡. 喫ニレ∩食再灸e二喫﹂為庫︵。っ創 のO. oQ瞬. 。喫二︾﹂濯順V艇⋮凸準並刈”二喫⊃傘e余皿並再︵8 8. Oト、 。鰻二︾n灸£食犀並eρ二喫﹄劃﹂慣e余皿︵O 寸ト. Ooo. 鰻二P⊃⊃網o並並壁皿e魚皿︵oo[ 製咽調 O﹂ oo 」 トL ㊤﹂ のL 寸﹂ oo 」 N﹂ r﹂

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(11)

子を解釈した。なお、各項目において1因子以上に亘り4.0以上の因子 負荷量を示したものについては、絶対値の高い因子の因子負荷量を解釈 の対象とした。9因子のうちの5因子に命名した。 まず、因子1において、明瞭な目標に関する項目から、「明瞭な目標」 因子と解釈し、明瞭な目標と命名した。また、自信や技能の自動化に関 する項目が多いことから、「行為の自動化」因子と解釈し、行為の自動 化と命名した。第1因子は両項目が混在する形となったので、明瞭な目 標・行為の自動化(F1)と命名した。因子2において、自信と技能に 関する項目が多いことから、「挑戦と技能のバランス」因子と解釈し、 挑戦と技能のバランス(F2)と命名した。因子3において、楽しい経 験やフィーリングといった内発的動機に関する項目から、「自己目的的 経験」因子と解釈し、自己目的的経験と命名した。また、課題に集中す る項目が多いことから、「課題への集中」因子と解釈し、課題への集中 と命名した。第3因子は両項目が混在する形となったので、自己目的的 経験・課題への集中(F3)と命名した。因子4において、自己につい て意識しないことから、「自意識の喪失」因子であると解釈し、自意識 の喪失(F4)と命名した。第5因子においては、時間に対する感覚の 変質に関する項目より、「時間の変質」因子であると解釈し、時間の変 質(F5)と命名した。 (3)ダンスの楽しさに関する認知 松本ら14)はダンスの授業の評価の観点として「踊る・創る」「わかる」 「関わる」「取り組む」をあげている。そして、短期の情意目標である r楽しさの体験」には「関わる」と「取り組む」のふたつの評価観点の みが有意な関連性を示し、長期の情意目標であるダンスの「愛好的態度 の形成」にはr踊る・創る」rわかる」r関わる」「取り組む」の4つの 評価観点全てを満たす学習が重要であるとしている。また、松本13)は、 踊る、創る、観るは一連の活動であり、ダンスの授業には全てがバラン

(12)

内山須美子

スよく含まれるべきであると述べている。また、鐘ヶ江11)らに拠れば、 授業への取り組み方や態度は習得した技能のレベルに強く影響される。 また、Csikszentmihalyi4)はフロー状態g発生は、メンバー間の円滑な 相互作用に委ねられると述べている。これらのことを参考に、r技能」 に関する内容、「社会性」に関する内容、「情緒」に関する内容、「知識」 r工夫・関心」に関する内容の4項目、及び、r踊る」r創る」r観る」の 3項目を設定し、対象者の自由記述を筆者が分類し数量化した。結果を 表5、表6に示す。更に、全体から高フロー群(ストリートダンス: 29名、チアダンス31名)を抽出した。彼等が示した楽しさの内容につ いては表7、表8に示す。

表5ストリートダンスの楽しさの内容

n=99 「技能」に関する内容 ポジティブ 66 上手にできた(24)・動きが揃った(18)・達成感 があった(15)・もっとうまくなりたい(9) ネガティブ

7

うまくできない(7) 「社会性」に関する内容 29 仲間との一体感(22)・グループ練習(7) 「情緒」に関する内容 ポジテイブ 35 楽しい(34)・好き(1) ネガティブ

2

不安(1)・楽しくない(1) 「知識」「工夫・関心」

3

発表を見てどのようにすれば上手に、かっこよく に関する内容 できるかがわかった(3) 「踊る」ことが楽しい 84 「創る」ことが楽しい

2

「観る」ことが楽しい 22

(13)

表6チアダンスの楽しさの内容 「技能」に関する内容 ポジティブ 30 達成感(14)・動きが揃った(8)・練習の成果が 出た(8) ネガティブ

8

うまくできない(8) 「社会性」に関する内容 42 仲間との達成感(22)・仲間との一体感(11)・ グループ練習(9) 「情緒」に関する内容 ポジテイブ 74 楽しい(70)・もっと踊りたい(3)・好き(1) ネガティブ 13 不安(10)・恥ずかしい(2)・大変(1) 「知識」「工夫・関心」

6

発表を見て工夫のしかたがわかった(5)・教える に関する内容 ことの難しさを知った(1) 「踊る」ことが楽しい 60 「創る」ことが楽しい 22 「観る」ことが楽しい 26 表7ストリートダンスの高フロー群の楽しさの内容 「技能」に関する内容 ・上手くできた時が楽しかった。 ・すごく緊張したけれど、身体がダンスを覚えていてすごいと思った。 ・ゲットダウンをやり終えた時に、すごく気持ちが良かった。 ・発表では個人的にミスが多くて失敗だったなあと思う。 もっと上達して上手くなりたいと思った。 「社会性」に関する内容 ・発表の時の全員の盛り上がりがとても良かった。 ・全ての技は完壁にできてはいないが、班員6人で上手に見せられる ように考えられ、発表できて楽しかった。次の機会も協力してやり たい。 ・やはり班で楽しくやるのはとても楽しい。リーダーでやっていると 班の皆が笑っているととても嬉しい。下手でもうまくても楽しくや らせるのがリーダーだと思うので、楽しくさせることができ、達成 感がありました。 ・皆で盛り上がりながらできたこと。自分達が踊っている時もテンショ ンが高くて良かった。 ・皆でパフォーマンスをしている時や、ビデオを観たり皆のを観たり、 皆が揃っているのがとても楽しかった。 ・踊る時に皆と一体になって踊っている感じがして楽しかった。 ・ダンスをしている時に、周りの皆が盛り上がってくれると恥ずかし い気持ちがなくなり、楽しいとしか思えなかった。 ・チームで楽しくできたことで充実感を味わうことができて本当に良 かった。 「情緒」に関する内容 ・友達が踊っているのを見ているのもとても楽しいし、自分がやって いる時も楽しかった。踊り終えた時がすごく気持ち良かった。 ・皆のダンスを見て盛り上がってる時も楽しかったが、やっぱり自分 自身が踊っている時が一番楽しかった。 ・踊っている時に皆の声援が聞こえてきて、r下手でも頑張ろう」と いう気持ちになれて楽しく踊れました。 ・完壁にはできなかったけど、とても楽しかった。 ドキドキ感やワクワク感がいっぱいあって楽しかった。 ・本当に楽しくできたのが1番良かった。

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内山須美子

「知識」「工夫・関心」 に関する内容 もうちょっと、最初の前奏の入り方とか、並び方を考えれば良かっ たと思う。 どうやったら上手く見せられるかを考えて、練習してみるのが楽し かった。自分の身体の動きを考えるのが楽しかった。 表8チアダンスの高フロー群の楽しさの内容 「技能」に関する内容 「社会性」に関する内容 「情緒」に関する内容 「知識」「工夫・関心」 に関する内容 1つ1つのきびきびとした動きが、皆、ぴたっと揃った時。 ・本番では上手くできなかったけれど、練習の中で音と皆の動きがピッ タリ合った時があって、すごく嬉しかったし、楽しかったです。 ・最後のところがビシッと決まって良かったと思います。 ・周りがノッてくれた方がやりやすい。 ・皆で1つのことをやっているという一体感。 1人より皆と合わせるのは難しいけど、皆と練習してできた時のす ばらしさを味わうことができました。 ・グループでダンスを作り、動いたりして「皆でアイディアを出し合っ て1つの物を作る事は楽しい」と思った。 ・何よりも練習過程が楽しかった。 どのグループもそうですが、グループで何か1つの事を達成できた 瞬間はとても楽しいです。 自分が身体を動かすことも、頭の中が空っぽになって楽しかった。 ・演技の構成を決める時からチーム皆が笑顔だったので、素直に楽し いと笑いが出てくるなと感じた。 ・大変ではあったけれど、また踊りたい(作りたい)と思った。 ・ダンスをすることがとても楽しかった。 自分たちで考えたダンスを皆で楽しく踊れて良かった。 ・ダンスをするのも、見るのもすごく楽しかった。 ・ダンスはちょっと恥ずかしかったけどとても楽しかった。 ・今回の授業で様々なダンスをして、毎回毎回楽しんでできた。 自分のダンスは発表で失敗した部分があったが楽しくできてとても おもしろかった。 ・後悔なく発表を楽しめた。 ・身体全身動かして踊って汗かいて、というのがとても楽しく良い体 験だった。 ・ブレイクとかロックとか機会があればやってみたい。 ・発表で上手くいかなかったけど、笑いがとれたとき。 ・なんだかんだですっごく楽しかったです。 ・教える事の難しさを知りました。 ・浮き輪を使ったり服装(色)、髪型をそろえたりして、ちゃんとやっ て良かったなと思った。 ・他のグループのダンスを見る時も工夫が多くおもしろかった。

5.考察

(1)ストリートダンスのフロー体験の構成要素 ストリートダンスの第1因子は「自己目的的経験・課題への集中」で あった。対象者は課題の達成に集中することで、楽しさを感じていたと 言えるだろう。紙面の都合上関係する部分のみを掲載するが、ピアソン

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の績率相関係数を算出して関連性を調べた結果、「私を素晴らしい喜び に導いてくれた」という項目と1%水準で強い相関が見られた項目は、 r私は完全に集中していた(.429)」r自分の目標ははっきりしていた (.495)」「その時やっていたことに完全集中していた(.492)」「私の全 ての意識はやっていることに集中していた(.587)」の5項目であった乙 r目前の課題に集中することはフローの状態にある最も明白な特徴であ る。」4)(p.162.)これらの結果は、対象者は目前の課題とは無関係な様々 な要因に注意を奪われることなく、彼等の全ての心理的エネルギーを目 前の課題に向け、その活動に没頭していたことを示している。高い集中 力で発表に臨めたことが、今回の調査のストリートダンスのフロー体験 の特徴であると言えるだろう。 第2因子はr行為の自動化」であった。第!の因子として抽出された 集中力とは、具体的には、一r注意の対象を選択」する技能、今なすべき ことにr焦点を定める」技能であるが、発表という緊張感を伴う状況の 中でそのような力を発揮するには、自分の動作やコンビネーションは、 その順番等を意識する必要がなくなるほど自動化されている必要がある。 ピアソンの績率相関係数を算出して関連性を調べた結果、「私は完全に 集中していた」という項目と1%水準でやや相関が見られた項目は、 r何をしようかと考えなくとも自然に正しい動きができた(.328)」r自 分自身のことは自分でコントロールできると感じていた(.359)」r身 体を無意識のうちに自動的に動かしていた(.400)」の3項目であった。 ダンスにおいて意識的な努力をすることなしに最大限のパフォーマンス を発揮するには、繰り返し練習することが欠かせない。これらの結果は、 対象者が充分な努力を払った結果、技能テストでは課題の遂行に集中で き、フローを経験するに至ったことを示している。また、第3因子は 「明瞭な目標」であった。課題に集中するには目標が明瞭でなければなら ない。獲得すべき既存の運動技術が明確に示されているストリートダン スは、自分が何を成すべきか、何ができたらいいのかといった目標設定

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がしやすく、また、できる、できないといった自己評価が容易である。 挑戦課題が具体的でわかりやすいため、対象者は課題の遂行に集中でき たのではないかと考えられる。 昨年度の同時期の調査14)と比較すると、昨年度第1因子として抽出 された「挑戦と技能のバランス」は、今回は第4因子であった。対象者 は、その殆どが単位取得という外在的価値の実現のために集まってきて おり、ダンス経験が皆無に等しい状態であったので、授業で習得する技 術及びコンビネーションとしては基礎的な教材を準備した。また、昨年 度は「進度が速すぎてついていけない」という意見があったため、本年 度は、難易度はそのままに量的に2/3程度に減らした。個々の教材につ いてCsikszentmihalyi2)のフローチャートを基にCSバランスの調査を した結果、退屈さを示したものは少なく、やや不安傾向を示すものがあっ

た。楽しさの認知では、技能に関するポジティブな記述は66名

(66.7%)に見られた。CSバランスを調査したのは、そのステップを初 めて習った日であるから、始めはやや困難に感じられたものの、練習す ることで技能の伸びを実感したのだと推察される。また、rうまくでき ない」「不安」「楽しくない」といった技能的・情緒的にネガティブな記 述をした9名(9.1%)のうち6名は、チームとしての技能の伸びや達 成感に関して記述していることから、自分の技能では成功するという自 信がもてない、あるいは、今の自分の技能は足りないと感じていても、 チームのメンバーからの受容感の中でフローを感じられたのではないか と推察される。また、高フロー群のストリートダンスが楽しかった理由 には、社会性に関する記述が多い。Csikszentmihaliyが「フロー状態の 発生は、メンバー間の円滑な相互作用に委ねられている。メンバー間の 否定的な会話や感情も活動の目標から注意をそらせることになる。逆に、 メンバー全員が肯定的なフィードバックをもたらすならば、それがパフォー マンスを高い水準に引き上げ、フロー体験を促進する」4)(p.149.)と 述べるように、今自分が全身で感じているこの受容感をチームメイトも

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同時に体験していると感じることが、フローがもたらす感覚を一層強め この瞬間を充実したものにすると考えられる。高フロー群と技能に自信 のなかった群は、仲間との「関わり」に楽しさや喜びを見出していたこ とがわかる。第5因子の「時間の変質」は、行為と意識が融合し課題に 集中している時に感じられる主観的な時間感覚の顕現を示している。ま た、第6因子に「自意識の喪失」という因子が抽出されたことは、対象 者の完全な集中が時間を超越した瞬間を生きる時に感じられる大きな開 放感が、他者が自分をどう見るか他者の目にどう映るかといった心配を 払拭した証左である。自由記述においても、「踊る」楽しさが「創る」 「観る」を上回ったことも、今回の対象者の特徴としてあげられるだろ う。 以上、ストリートダンスのフロー得点及び自由記述の結果からは、対 象者が瞬間的な快感情とは区別される強いフロー状態にあったことが推 測できる。1.対象者は、課題を明瞭に認識し、その課題を達成しよう として、行為が自動化されるまで努力を払った結果、高い集中力で発表 に臨むことができた。2.教材の難易度が適切であったので、殆どの対 象者は自分の技能に自信を持てた。3.高フロー群と技能に自信のない 群は、他者からの受容感を感じ、今行っている行為に没入できたため楽 しいという感情を抱いた。4.踊る楽しさが、創る楽しさと観る楽しさ を上回ったことが特徴的であった。 (2)チアダンスのフロー体験の構成要素 チアダンスの第1因子はr明瞭な目標・行為の自動化」であった。 Csikszentmihaliyは、rフロー状態に入る為の最も重要な要因のひとつは、 自分が何を成し遂げようとしているのかがわかること」4)(p.114.)で あると述べている。目標をきちんと把握できれば、対象者は課題を遂行 することに可能な限り注意を集中することができる。チアダンスもスト リートダンスと同様に獲得すべき運動体系が明確であるので、自分が何

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を成すべきか、何ができたらいいのかといった目標設定がしやすく、ま た、できる、できないといった自己評価も容易である。もし目標が明確 でなければ活動に対して殆どやる気が沸かないだろう。やる気がなけれ ば、挑戦課題を追求するエネルギーも生まれない。発表の際、対象者の 多くは度々r緊張する」という言葉を発したが、緊張感はやる気になっ ていることの明確な表れである。対象者は目標を具体化し、充分練習す ることでそれを自動的に行う乙とができるようになった。行為が自動化 できれば自分のパフォーマンスに夢中になれる。目標の明瞭さがやる気 をもたらしたことが、今回の調査のチアダンスのフロー体験の特徴であ ると言えるだろう。 第2因子は「挑戦と技能のバランス」であった。チアダンスで使用さ れたステップは、難易度は高くない。その場ですぐにできるものばかり である。紙面の都合上関係する部分のみを掲載するが、ピアソンの績率 相関係数を算出して関連性を調べた結果、「私の技能とその時に必要な 技能は高いレベルでつりあっていた」という項目と1%水準で相関が見 られた項目は、「その時必要とされた技能を充分持っていると感じた (.519)」「自分が上手にできることはわかっていた(.490)」「どれくら い上手にできているか気づいていた(.496)」の3項目であった。目標 の明瞭さと共に、即座に有能感を感じられるわかりやすい簡易な運動内 容であったことが、対象者にフローを感じさせるひとつの要因であった と考えられる。そのわかりやすさと簡易さが第3因子の「自己目的的経 験・課題への集中」に繋がったと推察される。ピアソンの績率相関係数 を算出して関連性を調べた結果、「とても楽しい経験であった」という 項目と1%水準で相関が見られた項目は、r私は思うように自分の身体 を動かしていた(.498)」の1項目、rその時のフィーリングが素晴ら しく、また味わってみたいと感じた」という項目と1%水準で相関が見 られた項目は、「何がしたいのかわかっていた(.492)」「私は思うよう に自分の体を動かしていた(.460)」「私は自分のやりたいことは何か

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強く意識していた(.494)」の3項目、r私は本当に楽しかった」という 項目と1%水準で相関が見られた項目は、「私は自分のやりたいことは 何か強く意識していた(.454)」の1項目であった。自分がしたいこと を明確に認識し、しかも自分の身体が自由に動くことが対象者をフロー に導いたと考えられる。第5因子のr時間の変質」は、行為と意識が融 合し課題に集中している時に感じられる主観的な時間感覚である。更に、 第4因子に「自意識の喪失」という因子が抽出されたことが、対象者の 完全な集中が時問を超越した瞬間を生きる時に感じられる大きな開放感 が、他者が自分をどう見るか他者の目にどう映るかといった心配や自分 を良く見せようといった自己顕示欲を払拭した証左であるのは、ストリー トダンスと同様である。チアダンスでは、全体でも、高フロー群でも情 緒に関する感想が多い。主観的に見て、各グループのチアダンスのパフォー マンスに大差はない。対象者は技能の上手下手といったことよりも、踊 ること自体を楽しんだといった意味では、ストリートダンスの対象者に 比べて、チアダンスの対象者のほうがシンプルな意味で楽しめたのでは ないかと考えられる。 以上、チアダンスのフロー得点の結果からは、対象者が開放的な雰囲 気の中、強いフロー状態にあったことが推測できる。1.対象者は、課 題を明瞭に認識し、その課題を達成しようとして、高いモチベーション で発表に臨むことができた。2.教材の難易度が適切であったために対 象者の殆どが自信を持てた。3.自分の技能を気にすることなく、今行っ ている行為に没入し、踊ること自体に楽しいという感情を抱いたことが 特徴的であった。

6.結論

本研究は、ストリートダンスとチアダンスを教材としたダンスの授業を 行い、教材の違いによるフロー体験の構成要素及び楽しさの内容を明らか

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内山須美子

にすることを目的に行われた。日本語版FSSと自由記述を用いて調査を した結果、以下のことが明らかとなった。 (1)因子分析の結果、ストリートダンスのフローに関する10因子が得 られ、その中の6因子を次のように命名した。①自己目的的経験・ 課題への集中、②行為の自動化、③明瞭な目標、④技能と挑戦のバ

ランス、⑤自意識の喪失、⑥時間の変質

(2)因子分析の結果、チアダンスのフローに関する9因子が得られ、そ の中の5因子を次のように命名した。①明瞭な目標・行為の自動化、 ②挑戦と技能のバランス、③自己目的的経験・課題への集中、④自

意識の喪失、⑤時間の変質

(3)教材による差が若干認められた。今回の調査では、ストリートダン スの場合、高い集中力で臨めたことが、チアダンスの場合、目標の 明瞭さがモチベーションを高めたことがそれぞれのフロー体験の特

徴であった。

(4)自由記述に見られるストリートダンスにおける具体的な楽しさの内 容としては、1.教材の難易度が適切であったことが対象者に自信 を持たせた。2.高フロー群と自信のない群は仲問との関りに楽し さを見い出した。3.踊る楽しさが創る楽しさと観る楽しさを上回っ

た、ことの3点が特徴的であった。

(5)自由記述に見られるチアダンスにおける具体的な楽しさの内容とし ては、1.教材の難易度が適切であったことが対象者に自信を持た せた、2.情緒に関る楽しさの記述が技能や社会性や工夫に関する 記述を上回った、ことの2点が特徴的であった。

参考文献

1.Csikszentmihaliy,M.:今村浩明訳(1991)楽しむということ.思索社:東京. 2.Csikszentmihaliy,M.:今村浩明訳(1996)フロー体験・喜びの現象学.世界思

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想社:東京. 3.Csikszentmihaliy,M.:今村浩明訳(2000)楽しみの社会学.新思索社:東京, pp.65−92. 4.Csikszentmihaliy,M.・Jacson.S.A.:今村浩明・川端雅人・張本文昭訳(2005) スポーツを楽しむ一フロー理論からのアプローチー.世界思想社:東京,p.149. 5.畑野裕子(1987)ダンスの授業の好悪を規定する楽しさの要因の検討一中学生 を対象として一.兵庫教育大学研究紀要5:pp.133−143. 6.畑野裕子(1987)ダンスの授業の楽しさに関する因子分析の試み.舞踊学10: pp、12−13. 7.畑野裕子(1987)ダンスの授業の楽しさに関する因子分析的研究一高校生を対 象として一.舞踊学11:pp.29−31. 8.林信恵・北島順子(2000)ダンスの授業における楽しさを規定する要因一生徒 と教師の認知一.大阪体育大学紀要31:pp.77−86. 9.東原芳美(1991)男女共修におけるダンス授業に関する研究一ダンスにおける 楽しさの変容を中心に一.筑波大学体育科学系紀要14:pp.85−97. 10.Jakson,S.ん&Marsh,H.W.(1996)DevelopmentandValidationofaScaleto MeasureOptimalExperience:TheFlowStateScales,JoumalofSportand ExercisePsychology,18:pp.17−35. 11.鐘ヶ江淳一・江原武一・高橋健夫(1985)生徒による授業評価の検討(1).体 育科教育33−5:pp.52−56. 12.川端雅人・張本文昭(2000)体育授業におけるフロー経験一FlowStateScale を用いて一.東京電機大学理工学部紀要22:pp.19−27. 13.松本千代枝編著(1980)ダンス・表現学習指導全書、大修館書店,pp.3−14. 14.松本富子・高橋健夫・長谷川悦示(1996)子どもからみたダンス授業評価の構 造一中学校創作ダンス授業に対する評価の分析から一.スポーツ教育学研究16 (1):PP.47−54. 15.内山須美子・小島理永(2005)ダンスのフロー経験に関する基礎的研究一スト リートダンスを教材とした一年間の授業実践のFSSによる分析r白鴎女子短 期大学論集30(1).pp.19−41. (本学発達科学部助教授)

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