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第3章_視点別の取組 文京区 文京区教育振興基本計画(平成26年度~30年度)

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(1)

 子どもたちの「生きる力」を育むためには、子どもたちを取り囲む大人たちが手を携え、 学校・家庭・地域が相互に連携しながら、社会全体で取り組んでいくことが不可欠です。特に、 学校教育と家庭教育は、双方が連動して進むことにより、子どもたちの教育の質は高められ ていきます。子どもたちの教育は、決して学校・園だけで完結するものではありません。子 どもの育成は大人の役割であることを家庭・地域が認識し、自らの知識・経験を活かし、子 どもたちの育成を支援していくことが必要となります。

 平成18年に改正された教育基本法では、学校、家庭、地域住民その他の関係者が、教育 におけるそれぞれの役割と責任を自覚し、相互の連携及び協力に努めるものとすること(第 13条)、すべての教育の出発点である家庭教育の重要性に鑑み、保護者が子どもの教育に ついて第一義的責任を有すること、国や地方公共団体が家庭教育支援に努めるべきこと(第 10条)が新たに規定されました。また、学校教育は体系的・組織的に行われるべきこと、 学校教育においては、子どもたちが規律を重んずるとともに、学習意欲を高めることを重視 すべきこと(第6条)も新たに規定されました。

 学校・家庭・地域が連携して社会全体の教育力を高めていくためには、ライフスタイル、 価値観の多様化や、子どもたちを取り巻く社会環境の様々な変化に対応した取組を行ってい くことが大切です。

(2)

 【現状・課題】

 増加する学校運営上の課題に適切に対応していくためには、学校・園と家庭や地域との 連携・協働が不可欠です。そのためには、家庭とのつながりを深めながら、地域に開かれ た学校・園づくりを積極的に進め、学校・園の実情に対する共通理解を図ることが大切です。  学校教育法第43条では、「保護者及び地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、 これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該小学校の教育活動その他の学校運 営の状況に関する情報を積極的に提供するものとする」と定められています。

 学校を支援するための制度としては、校長・園長が保護者や地域住民等から学校運営に 関する意見を聴き、学校運営に反映させるための「学校運営連絡協議会」、保護者や地域住 民等が学校の計画や改善策等の評価に参画する「学校関係者評価委員会」、校長や教職員、 保護者等の関係者を中心とした組織の下、地域住民等がボランティアとして学習活動や部 活動の支援を行う「学校支援地域本部事業」、保護者・地域・学校が一体となって学校運営 を行う「学校運営協議会(コミュニティ・スクール)」などがあります。

 しかしながら、これらの学校支援組織については、人材面の地域偏在等により、設置状 況や活動状況が学校・地域により異なり、必ずしもすべての学校・園で十分に機能してい るとはいえないのが現状です。

 区民意識調査によると、学校と地域が協働した組織活動の認知度は、「学校支援地域本部」 が約7割と4つの中で最も高くなっていますが、そのほかの組織活動は「全く知らない」 が半数を大きく超える結果となっており、それぞれの名称やその活動内容等についての認 知度は高くありません。

(1)家庭・地域と連携した学校・園づくり

1. 学校運営連絡協議会 (学校評議員の類似制度)

(%)

14.8 18.6 7.0 59.2 0.4

(3)

 また、「第22回文京区政に関する世論調査(平成24年12月)」によると、学校支援 活動に対する認知度は、最も高いスクールガードでも4割半ばで、さらに、それらの活動 に協力したいと答えた人はいずれも1割未満という結果となりました。

 現在、学校現場では、スクールガードの方が病気やけが等で欠員が出た場合にも、その 対応に苦慮することもあります。学校支援活動への協力者が全般的に不足し、協力者も高 齢化していることなどから、後継者の確保も課題となっています。

 今後は、このような学校支援組織や学校支援活動についての周知、理解の促進を図ると ともに、学校・園と家庭や地域との結びつきを強め、活動への参加機運を高めることが課 題となっています。

<「第 22 回文京区政に関する世論調査/平成 24 年 12 月」より>

これらの学校支援活動に今後協力したいと思いますか

0% 10% 10% 20% 20% 30% 30% 40% 40% 0% 50% 50%

学校支援地域本部事業

学校支援地域本部事業 5.0%

ゲストティーチャー

ゲストティーチャー 7.0%

バリアフリーパートナー

バリアフリーパートナー 5.6%

学習ボランティア

学習ボランティア 6.7%

学校図書ボランティア

学校図書ボランティア 8.3%

スクールガード

スクールガード 7.6%

これらの学校支援活動をご存知ですか

(4)

【今後の方向性】

【個別の施策/平成26年度から30年度までに取り組むこと】

○学校と地域をつなぐ制度・組織を活用し、地域全体で学校教育を支援する体制づくり を推進していきます。

○区内大学・NPO等の社会的資源を活用した協働による学校支援の取組を進めます。

○保護者や地域住民に対する学校教育活動に関する情報の積極的な発信を進め、学校支 援組織についての周知及び連携意識の啓発を行い、学校・家庭・地域がそれぞれの役 割を認識し行動できるための取組を進めます。

○地域人材の発掘、育成や青少年の健全育成に関連する組織等との連携強化などを通じ、 支援を必要とする学校と地域をつなぐための取組を進めます。

1 学校を支える地域の力

○区内大学・NPO等の団体と各学校・園を結ぶ窓口として、教育センターに「地域・ 大学連携協働デスク」を設置し、双方向への情報発信や情報共有を推進して緊密な連 携を構築することにより、団体への地域連携や研究の場の提供、子どもたちへの豊か な教育環境の提供を図ります。

○児童の読書力及び言語力の向上を図るため、学校図書館ボランティアによる学校図書 館の環境整備や読み聞かせ等の活動を通して、区立小学校の読書環境の整備等を進め ます。

(5)

3 組織づくり

○保護者や地域住民等ボランティアの協力による学習支援活動や部活動の指導など各学 校の実情に応じた教育活動の支援を行うため、地域人材の発掘、青少年委員による取 組や町会、青少年対策地区委員会等の関連組織との連携強化により、学校支援地域本 部事業の充実や設置校の拡大を推進していきます。

○学校運営連絡協議会や学校関係者評価委員会などの既存の学校支援組織について、各 学校・園や地域の実情に合わせて運営方法等を柔軟に見直し、より有効に機能するよ う努めていきます。

 

○平成23年度から区立小・中学校各1校をモデル校として実践研究を行っている学校 運営協議会(コミュニティ・スクール)の検証を通じて充実を図ることにより、学校・ 家庭・地域が一体となった、開かれた学校づくりをさらに進めていきます。

(6)

 【現状・課題】

 家庭教育は、すべての教育の原点です。保護者は子の教育に第一義的責任を有しており、 早寝・早起き・朝ごはんなどの基本的な生活習慣を身に付け、自立心を育成し、心身の調 和のとれた発達を図るなど「生きる力」の基礎的な資質や能力を家庭において培っていく ことが大切です。そのためには、読書や授業の予習・復習、そのほか自らの興味・関心に 応じた学習を行うなど、家庭における学習習慣を確立する必要があります。

 また、幼児期の教育は、生涯の人格形成の基礎を培う重要なものであることから、学校 教育法において、幼稚園は家庭・地域への教育支援に努めることが定められています。また、 幼稚園教育要領では、家庭との連携を図りながら幼稚園生活を通して生きる力の基礎を育 成するよう、幼稚園教育の目標達成に努めなければならないこと、教育課程に係る教育時 間終了後等に行う教育活動などの留意事項として、家庭との密接な連携等が挙げられてい ます。

 しかし、少子化・核家族化の進行、地域における関係の希薄化、共働きの増加など、子 育てをめぐる家庭環境は大きく変化しています。そのため、親が身近な人から子育てを学 ぶ機会や子どもが地域の大人と接する機会、家族が一緒に過ごす時間などが減少し、家庭 の教育力の低下が懸念されています。こうしたことは、子育てに対する課題や不安を抱え る家庭の増加や不登校・児童虐待等の問題を引き起こす要因の一つにもなります。

 また、区民意識調査では、「子どもが大人になったとき、大きな課題となると思われる環 境や社会情勢は何ですか」という問いに対し、「4.家庭におけるしつけなどの教育力、家 庭と学校(園)との関係」を選択した保護者は1割程度にとどまっています。

(2)家庭教育への支援

<問2/子どもが大人になったとき、大きな課題となると思われる環境や社会情勢は何ですか?(2つまでに○)>

5.経済活動の低迷、雇用形態の変化や多様化

3.人とのかかわり合いや社会との結び付き・絆の強さ

7.高度な情報社会の到来やグローバル化の進展

6.自然環境の悪化による日常生活への影響、大災害の発生

2.子どもたちが地域で安全・安心に育まれる場所や空間の確保

0 20 40 60 (%)

58.3

31.6

19.9

34.5

(7)

【今後の方向性】

【個別の施策/平成26年度から30年度までに取り組むこと】

○子どもの発達段階に応じたかかわり方や、多様化する家庭が抱える様々な課題への対 応方法など、親と子の育ちを支えるための学習機会の充実を図ります。

○子育て世帯が社会で孤立しないよう、多様な主体や幅広い世代の人々がかかわり合う 機会を設け、子育て家庭のネットワークを広げるための支援を強化します。

○区立幼稚園等において、様々な子育て支援のための取組を実施し、地域における幼児 教育の中心的役割を担うとともに、「親と子の育ちの場」としての役割を果たしてい きます。

○子どもたちの健やかな成長が図られるよう、子育ての方法・知識や子どもとの接し方 などに関する保護者向けの講座や情報提供などを行い、親子の育ちを支援していきま す。

○保育園・幼稚園と小学校の保護者、また、小学校と中学校の保護者が交流する機会を 入学前に設定し、経験者からアドバイスを受ける機会を設けるなど、保護者の支援と 不安解消に取り組みます。

【再掲】→ P 39

○区と連携し、公共施設等を活用して保護者や地域住民などが交流できる場を提供する ことにより、保護者同士の情報交換や子育て経験者への相談等を通じて家庭の教育力 向上を支援するとともに、地域の大人と子どもたちが交流する機会を設け、地域の絆 を築いていきます。

  

○区と連携し、子育てや家庭教育に関する冊子の配付等による周知・啓発に努めるとと もに、様々な媒体を活用した手軽で効果的な情報提供・啓発も積極的に行っていきます。

○PTAと学校・家庭・地域団体との連携を強化し、学校と家庭それぞれの役割や、子 どもたちの生活習慣・学習習慣・運動習慣の確立における家庭教育の重要性について 啓発を行い、定着を図ります。また、幼児・児童・生徒の健全な成長・育成と、地域・ 家庭における教育力向上のための講演会や講習会等を実施します。

(8)

○区立幼稚園において、教育課程終了後及び長期休業中に在園児を対象とした「預かり 保育」を実施することにより、保護者の就労支援及び就学前の幼児に対する保育体制 の充実を図ります。

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