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目次 第 1 章幼児教育推進プラン ( 第 2 次 ) の策定にあたって 1 プラン ( 第 2 次 ) 策定の趣旨 2 プラン ( 第 2 次 ) の位置づけ 3 プラン ( 第 2 次 ) の期間 第 2 章前プランの総括と課題 1 前プランの総括 2 取組から見えた子どもの現状 第 2 回会議

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(1)

三条市幼児教育推進プラン(第2次)

(案)

三条市教育委員会

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第1章 幼児教育推進プラン(第2次)の策定にあたって・・・・ 1 プラン(第2次)策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・ 2 プラン(第2次)の位置づけ・・・・・・・・・・・・・ 3 プラン(第2次)の期間・・・・・・・・・・・・・・・ 第2章 前プランの総括と課題・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 前プランの総括・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 取組から見えた子どもの現状・・・・・・・・・・・・・ 3 今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第3章 幼児教育推進プラン(第2次)の基本的な考え方・・・・ 1 目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3つの重点項目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 プラン(第2次)の体系・・・・・・・・・・・・・・・ 第4章 幼児教育推進プラン(第2次)の内容・・・・・・・・・ 1 幼児教育内容の一層の充実・・・・・・・・・・・・・・ 2 幼稚園・保育所(園)等と小学校の連携の推進・・・・・ 3 家庭への支援の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第5章 推進体制の確立・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 プランの推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 情報発信の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目 次

第2回 会議 8/5 第3回 会議 10/14 第4回 会議

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第1章

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2 1 プラン(第2次)策定の趣旨 平成 23 年3月に「三条市幼児教育推進プラン」を策定し、これまで、「生き る力の基礎を育てる」を目標に掲げ、幼保小の連携を含む幼児教育を推進して きました。この間、目標達成のため、各種の取組を行い、幼児期に身に付ける べき力を付けながら、小学校へと子どもの育ちをつなげてきました。 しかし、近年の更なる少子化や核家族化の進行、産業形態の変化、スマー トフォン等の携帯電子機器の普及、地域の中での人間関係の希薄化等、子ど もを取り巻く社会の変化を背景に、子どもの基本的生活習慣、人と関わる力、 運動能力等が低下してきているとともに、親の子どもの育ちやしつけ等に対 する不安も増加しています。 そこで、幼児期の子どもがその時期にふさわしい生活や遊びを通して、心 情、意欲、態度、基本的生活習慣、社会性等の人間形成の基礎が培われるよ う、引き続き幼保小の連携を含む幼児教育を推進するため、「三条市幼児教育 推進プラン(第2次)」を策定しました。 出典:国勢調査 出典:住民基本台帳(各年3 月末日)

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3 2 プラン(第2次)の位置づけ 本プランは、三条市総合計画(平成27年度~34年度)、三条市教育基本 方針(平成27年度~34年度)及び国の「幼児教育振興アクションプログラ ム」や教育分野の関連計画との整合性を図りながら、幼児教育に関する施策を 推進するために策定したものです。 3 プラン(第2次)の期間 本プランの期間は、平成28年度から平成34年度までの7年間とします。 なお、計画期間中においても、国・県、社会環境の変化等に適切に対応し、 施策を効果的に推進するため、必要に応じて見直しを行います。

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第2章

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5 1 前プランの総括 プラン(第2次)の策定にあたり、前プランにおいて下記の3つの重点項目 ごとに進めてきた各種の取組について検証を行いました。 3つの重点項目 重点項目1 幼児教育内容の一層の充実 (1) 遊びを通した豊かな教育活動 (2) 特別な配慮が必要な子どもへの支援 (3) 幼稚園と保育所(園)の連携⇒重点項目2の中で検証 (3) 教職員の資質や専門性の向上 (4) 信頼される幼稚園・保育所(園)づくり 重点項目2 幼稚園・保育所(園)と小学校の連携の推進 (1) 確実な引継・継続的支援 (2) 交流活動の推進 (3) 育ちのつながりを意識した指導 重点項目3 家庭への支援の充実 (1) 家庭の教育力の向上支援 (2) 地域の子育て支援の拠点化 検証の方法 3つの重点項目ごとに掲げた主な取組について、各施設(幼稚園、保育所(園)、 小学校)における実施状況をプラン初年度の平成 23 年と4年後の平成 26 年で 比較し考察しました。 アンケート実施施設数(内訳) H23:幼稚園8施設 保育園 13 施設 保育所 16 施設 計 37 施設 小学校:24 施設 H26:幼稚園7施設 保育園 17 施設 保育所 10 施設 計 34 施設 小学校:21 施設

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6 重点項目1 幼児教育内容の一層の充実 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 全体 (1) 遊びを 通した 豊かな 教育活動 ア 5つの領域の教 育内容の充実 H23 50.00% 76.92% 31.25% 51.35% H26 71.43% 100.0% 100.0% 94.12% 42.8 ポイント イ 「絵本環境」の 整備 H23 1.25% 69.23% 56.25% 51.35% H26 57.14% 88.24% 80.00% 79.41% 28.1 ポイント ウ 食育の推進 H23 37.50% 84.62% 68.75% 67.57% H26 57.14% 94.12% 90.00% 85.29% 17.7 ポイント エ 保育活動の省察 H23 37.50% 53.85% 56.25% 51.35% H26 71.43% 100.0% 80.00% 88.24% 36.9 ポイント 883 UP UP UP UP 【考察】 ・全ての取組、全ての施設において実施率が大きく向上しています。この4年間で職員 の意識が変わり、遊びを通した豊かな教育活動の取組を通じて、幼児教育の質の向上 を図ってきたことが読み取れます。

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7 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 全体 (2) 特別な配 慮が必要 な子ども への支援 ア 早期発見及び 保護者、関係 機関との連携 H23 25.00% 92.31% 93.75% 78.38% H26 57.14% 100.0% 90.00% 88.24% 9.9 ポイント イ 適切かつ継続 的な指導 H23 37.50% 76.92% 75.00% 67.57% H26 57.14% 94.12% 100.0% 88.24% 20.1 ポイント ウ 幼稚園、保育 所(園)から 小学校への確 実な引き継ぎ H23 62.50% 76.92% 68.75% 70.27% H26 85.71% 94.12% 100.0% 94.12% 23.9 ポイント エ ユニバーサル デザインの視 点に立った施 設整備の充実 H23 0% 7.70% 0% 2.70% H26 0% 11.20% 10.00% 8.82% 6.1 ポイント UP UP UP UP 【考察】 ・取組ア、イ、ウについては、大きな向上が見られました。特別な配慮が必要な 子どもに対する理解が深まり、幼児教育の段階から個に応じた支援を行う環境 が整いつつあります。 ・取組エのユニバーサルデザインの視点に立った施設設備の充実については、若 干の向上は見られますが、約9%の実施率であり、あまり進んでいません。施設 整備充実は、経費負担を伴うものであり、施設単独ですぐに取り組めるものでは ないことから、実施率が低くなっていると思われます。

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8 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 全体 (3) 教職員の資 質や専門性 の向上 ア 子どもを理解 した、一人一 人の特性に応 じた保育の実 施 H23 87.50% 84.62% 87.50% 86.49% H26 100.0% 94.12% 100.0% 97.06% 10.6 ポイント イ 子どもと共同 作業者として の共感 H23 37.50% 46.15% 43.75% 43.24% H26 71.43% 88.24% 90.00% 85.29% 42.1 ポイント ウ 保護者から信 頼される先生 H23 50.00% 46.15% 62.50% 54.05% H26 57.14% 82.35% 100.0% 82.35% 28.3 ポイント エ 園内研修の充 実 H23 0% 53.85% 43.75% 37.84% H26 42.86% 76.47% 100.0% 76.47% 38.6 ポイント オ 園外研修への 積極的な参加 H23 37.50% 0% 0% 8.11% H26 57.14% 94.12% 100.0% 88.24% 80.1 ポイント 【考察】 ・全ての取組で実施率が向上しています。取組ア、イの向上からは、子どもを中心と し、子どもに寄り添った保育を心がけていることが分かります。また、取組ウ、エ、 オの結果からは、各施設の職員が研修に励み、資質を向上させ、保護者の信頼を得 るべく努力している姿が読み取れます。 UP UP UP UP UP

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9 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 全体 (4) 信頼される 幼稚園・保 育所(園) づくり ア 地域と一体と なった保育の 推進 H23 1.25% 69.23% 56.25% 51.35% H26 71.43% 94.12% 100.0% 91.18% 39.8 ポイント イ 経営方針、教 育・保育計画 の明確化 H23 62.50% 38.46% 1.25% 32.43% H26 57.14% 94.12% 70.00% 79.41% 47.0 ポイント ウ 情報発信の積 極的な実施 H23 0% 38.46% 43.75% 32.43% H26 71.43% 70.59% 60.00% 67.65% 35.2 ポイント エ 評価サイクル の確立 H23 0% 15.38% 6.25% 8.11% H26 28.57% 64.71% 40.00% 50.00% 41.9 ポイント オ 「保護者先生 体験」の積極 的な実施 H23 25.00% 46.15% 75.00% 54.05% H26 0% 64.71% 90.00% 58.82% 4.8 ポイント カ 学校評議員制 度や苦情処理 制度の積極的 活用 H23 0% 23.08% 18.75% 16.22% H26 14.29% 35.29% 40.00% 32.35% 16.1 ポイント 【考察】 ・いずれの取組の実施率も向上しており、地域から信頼を得ることに積極的に取り組 んでいることが分かりますが、1-(1)から1-(3)までの取組に比べると全体的に 低く、中でも取組エ、カの実施率は半分以下となっています。 ・取組オの保護者先生体験については、地域からの信頼を得る取組として有効ですが、 実施率の上昇がわずかであることから、取組が伸びていない現状を分析し、今後の 取組方法等を検討していくことが重要です。 UP UP UP UP UP UP

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10 重点項目2 幼稚園・保育所(園)と小学校の連携の推進 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 小学校 全体 (1) 確実な引 継ぎ・継 続的な支 援 ア 「保育要録」 等書面での引 継ぎ H23 62.50% 92.31% 62.50% 29.17% 55.74% H26 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 60.2 ポイント イ 書面と「懇談 会」等で引継 ぎ H23 100.0% 100.0% 93.75% 95.83% 96.72% H26 85.71% 100.0% 100.0% 100.0% 98.18% 1.5 ポイント ウ 小学校職員の 幼保施設訪問 及び幼保施設 職員の小学校 訪問(H26 の み調査) H23 ― ― ― ― ― ― H26 71.43% 88.24% 100.0% 100.0% 92.73% ― 【考察】 ・幼保小の連携については、取組ア、イの保育要録等の書面と懇談会等の両方で実施して いることが分かります。また、取組ウの施設への相互訪問も行われており、書面、懇談、 訪問といった手段による連携、引継ぎの流れが構築されつつあります。今後は子どもの 発達の現状をしっかりと捉え、子どもの育ちや学びの連続性をより確実なものにしてい くことが重要です。 883 UP UP

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11 取組 幼保小 交流活動 幼保・保保 交流活動 職員 交流活動 合計 H23・H26 比較(評価) (2) 交流活動の推進 (交流活動の数) H23 51 25 12 88 H26 106 26 77 209 121 回増 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 小学校 全体 (2) 交流活動の 推進(交流活 動の成果) 【子ども間】 ア 成果があった H23 62.50% 100.0% 93.75% 100.0% 93.44% 2.5 ポイント H26 85.71% 88.24% 90.00% 95.24% 90.91% イ どちらとも言 えない H23 25.00% 0% 6.25% 0% 4.92% H26 0% 5.88% 10.00% 4.76% 5.45% 0.5 ポイント ウ 特に成果はな かった H23 0% 0% 0% 0% 0% H26 14.29% 5.88% 0% 0% 3.64% 3.6 ポイント UP UP DOWN UP

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12 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 小学校 全体 (2) 交流活動 の推進(交 流活動の 成果) 【職員間】 ア 成果があった H23 37.50% 84.62% 87.50% 91.67% 81.97% H26 85.71% 82.35% 100.0% 100.0% 92.73% 10.8 ポイント イ どちらとも言 えない H23 0% 15.38% 12.50% 4.17% 8.20% 4.6 ポイント H26 0% 28.57% 0% 0% 3.64% ウ 特に成果はな かった H23 12.50% 0% 0% 0% 1.64% H26 14.29% 5.88% 0% 0% 3.64% 2.0 ポイント 【考察】 ・交流活動自体は、全ての施設で取り組まれ定着しており、活動総数は、平成 23 年の 88 回 から平成 26 年は 209 回と大きく増加しています。 ・活動の成果については、特に成果はなかったとの回答の中で、交流活動を行ったがゆえに、 小学校入学に対する不安を覚える子どもが少数ですが出てきていることがわかりました。 さらに、職員側でも、単に回数を重ねることが子どもの不安を軽減することには繋がらな いとの意見があります。交流活動は、幼保小連携にとって効果的な取組である一方で、相 互の日程調整等の負担も大きい現状があります。今後は、活動回数を増やすことだけに留 まらず、こうした現状に対する質的改善が重要です。 DOWN UP UP

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13 取組 充実すべきとした割合(複数回答) 幼稚園 保育園 保育所 小学校 全体 (3) 育ちのつながり を意識した指導 (今後充実すべ き取組) (H26 のみ調査) ア 接続期のモデル プログラム「安 心わくわくプロ グラム」の活用 と実践 14.29% 35.29% 90.00% 45.83% 49.09% イ 接続期のカリキ ュラムの作成 (スタートカリ キュラム) 0% 23.53% 0% 28.57% 18.18% ウ 公開授業、公開 保育等を通じて の職員研修 42.86% 35.29% 30.00% 42.86% 38.18% エ 交流活動の一層 の充実 0% 11.76% 10.00% 19.05% 12.73% オ 発達障がい児な ど支援の必要な 子への対応 0% 35.29% 60.00% 33.33% 34.55% 【考察】 ・取組ア、イの「安心わくわくプログラム」及び「スタートカリキュラム」については、 主に現場で実践的に取り入れていくツールであり、スタートカリキュラムは、平成 27 年度の試行において効果が確認できたことから、今後の活用をさらに促していく べき取組と言えます。 ・取組ウ・オについては、充実すべき取組として各施設からのニーズが比較的高い結果 となっています。これらは、幼保小の連携の推進とともに、職員の資質向上にもつな がることから、研修項目として積極的に取り入れるべき取組と言えます。

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14 重点項目3 家庭への支援の充実 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 全体 (1) 家庭の教 育力の向 上支援 ア 積極的な学習 機会の提供 H23 37.50% 15.38% 31.25% 27.03% H26 28.57% 29.41% 80.00% 44.12% 17.1 ポイント イ 情報提供及び 家庭教育の支 援事業へ参加 促進 H23 37.50% 38.46% 56.25% 45.95% 16.5 ポイント H26 0% 35.29% 40.00% 29.41% ウ すまいるファ イルの活用 H23 25.00% 30.77% 6.25% 18.92% H26 57.14% 64.71% 90.00% 70.59% 51.7 ポイント エ 相談機関の紹 介 H23 25.00% 53.85% 50.00% 45.95% H26 100.0% 76.47% 60.00% 76.47% 30.5 ポイント UP UP UP DOWN 【考察】 ・取組ウ、エについては実施率の向上が見られますが、取組アについては、保育所以 外の実施率が低い現状であり、取組イについては、幼稚園をはじめとして全体的に 実施率が下がっています。 ・家庭教育講座の内容については、参加した保護者からは一定の評価は得ていますが、 改めて取組の実施率が伸びない要因について探るとともに、子どもの生活習慣の実 態を捉えた学習機会の提供についても検討することが重要です。

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15 取組 年度 取組の実施率 H23・H26 比較(評価) 幼稚園 保育園 保育所 全体 (2) 地域の子 育て支援 の拠点化 ア 親子が気軽に 交流できる拠 点、子育て支 援機能の充実 H23 75.00% 76.92% 37.50% 59.46% H26 28.57% 70.59% 80.00% 64.71% 5.3 ポイント イ 関係機関との 連携による身 近な相談支援 の場 H23 37.50% 38.46% 56.25% 45.95% H26 71.43% 47.06% 50.00% 52.94% 7.0 ポイント ウ 子ども・若者 総合サポート システム、そ の他支援事業 の紹介 H23 12.50% 15.38% 12.50% 13.51% H26 14.29% 23.53% 0% 14.71% 1.2 ポイント 【考察】 ・全ての取組で実施率は向上していますが、伸び幅は大きくありません。特に取組 ウについては、保育所をはじめ不十分な現状です。現在は、幼保の施設で直接、 事業の説明をする機会がないことから、今後、改めてシステムの周知方法を検討 することが重要です。 UP UP UP

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16 2 取組から見えた子どもの現状 (1)幼児期の運動の現状 幼児期の子どもにとって、運動遊びは、健康な体の発達とともに、豊かな 心や人とかかわる力の育成に欠かせない大切なものです。 前プランでも幼児教育内容の一層の充実を図る取組の一環として、遊びを 通した豊かな教育活動を推進してきましたが、近年の社会環境や生活様式の 変化等から、体を動かして遊ぶ機会はさらに減少しており、それに伴って幼 児の事故やけがが増加している傾向にあります。 握力 (㎏) 上体起こし (回) 長座体前屈 (cm) 反復横とび (回) シャトルラ ン (回) 50m走 (秒) 立ち幅跳び (cm) ソフトボー ル投げ (m) 三条市 9 . 5 1 1 . 2 2 4 . 9 2 8 . 4 2 1 . 7 2 1 2 . 0 2 1 1 5 . 0 1 8 . 6 1 新潟県 9.37 11.5 26.5 28.53 22.2 11.76 115.68 8.73 三条市 8 . 5 6 1 0 . 7 2 6 . 9 5 2 7 . 7 8 1 8 . 0 4 1 2 . 3 3 1 0 7 . 2 6 5 . 7 7 新潟県 8.71 11.18 28.96 27.75 18.94 11.85 109.47 5.96 平成25年度の小学校1年生入学時の体力テストの結果比較 は、三条市の結果の中で、新潟県の平均を上回った種目  1年 男子 1年 女子 出典:三条市教育委員会 出典:三条市教育委員会 保育所(園)における子どものケガについて 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 62 101 97 81 33 46 33 36 53% 46% 34% 44% 目 11 9 11 8 額 4 4 3 5 頬 0 3 3 0 口唇 3 6 4 7 歯 11 18 7 14 顎 2 4 2 1 耳 2 1 2 0 鼻 0 1 1 1 総件数 内訳 内、顔のケガ の割合

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17 こうした現状に歯止めをかけるためには、改めて子どもの運動能力を高めて いくことに着目し、幼児期に意図的に様々な遊びを取り入れ、継続的に取り組 むことが有効な手段の1つと考えられます。 そこで、市内全ての幼稚園・保育所(園)で取り組んでいる運動遊びの現状と 家庭での遊びの現状等の実態を把握するため、アンケート調査を実施しました。 運動遊びについてのアンケートの結果 ① クラス担任 【アンケート調査について】 (1)調査対象 市内の幼稚園・保育所(園)の4・5歳児のクラス担任及び保護者 (2)回答数 ①クラス担任:64 人(35 施設)②保護者:1,328 人(35 施設) (3)調査実施期間 平成 26 年 12 月1日~12 月 20 日 している 28% 参考にし ている 49% していな い23% (ア) 運動指針の活用 30分以下 24% 30分 44% 40分 16% 50分 3% 1時間 11% それ以上 2% (イ) 運動遊びに費やす時間

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18 【クラス担任のアンケートの考察】 ・グラフ(ア)から、職員の運動遊びに対する意識が高くはなく、文部科学省から出され た「幼児期運動指針」を実践しようとする職員も少ないことが分かります。その状況 は、グラフ(イ)の運動遊びに費やす時間からも見て取れます。 ・グラフ(ウ)から、人気の運動遊びは個人で行う遊びが多く、コミュニケーションを 必要としている遊びが少ないことが分かります。 ・グラフ(エ)から、外部指導者に依頼して運動を行っている施設が半数以上あります が、子どもの参加については、全員参加と希望制参加の2種類となっています。 している 61% していな い 39% (エ) 指導者の外部依頼 なわとび 19% 鬼ごっこ 19% マット 14% 体操 13% 鉄棒 12% ドッヂ ボール 10% サッカー 6% 木登り 4% マラソン 3% (ウ) 園で取り組んでいる遊び

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19 ② 保護者 【保護者のアンケートの考察】 ・(オ)のグラフから、子どもたちは家でも外遊びをする機会が少ないことが分かります。 週に1~2回を土・日と考えると、半数の子どもが週末しか遊んでいないことになりま す。さらに、(キ)、(ク)のグラフと合わせて見ると、その週末の遊びは家族内である 場合が多く、平日に友達と遊ぶことは極めて少ないのではないかと考えられます。 ・(カ)のグラフからは、外遊びの内容が既成のものが多いことが分かります。 週1~2 回 54% ほぼ遊ば ない 31% 週3回以 上 11% ほぼ毎日 4% (オ) 外遊びの回数 兄弟 46% 家族 36% 近所の子 18% (キ) 遊び相手 週2~3回 53% 毎日 25% 週4~5回 13% 遊ばない 9% (ク) 親子で遊ぶ回数 自転車 29% 遊具 23% ボール 17% 伝承遊び 13% 砂遊び 10% なわとび 8% (カ) 外遊びの内容

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20 (2)特別な支援を要する幼児の現状 特別な配慮が必要な子どもへの支援についても、前プランの重点項目である 幼児教育内容の一層の充実を図る取組の一環として推進しており、そうした子 どもに対する理解と個に応じた支援、さらには幼保小の連携による引継ぎとい う環境は徐々に整いつつあります。 しかし、子どもの発達障がいについては、乳幼児期での個別の対応では気づ かず、集団生活に入ってから明らかになるため、適切な支援が遅れる場合があ ります。幼保小の連携の中で引き継がれる支援を要する子どもの中にも発達障 がいと思われるケースが年々増えています。 そこで市では、発達障がいを含め、発達に支援が必要な全ての子どもを対象 として、子どもの育ちや個性を理解し、一人一人にあった適切な対応と継続的 な支援を行うため、新たに「三条っ子発達応援事業」を創設しました。そして、 集団生活の中でそれぞれの育ちが見えてくる年中時の子どもの個性や特性に 早期に気づくことで、その後の就学に向けた支援をより効果的に実施するため、 平成 26 年度から年中児発達参観の取組を開始しました。 (人) 就学に向け何らかの支援を要する年長児童数の推移(就学指導審議会) 出典:三条市教育委員会

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21 【年中児発達参観の考察】 ・平成 26 年度の実施状況から、年中児発達参観が、子どもの個性や特性を保護者と 共有することができ、また、支援を要する子どもへの早期の気づき、早期の支援 につながる機会として有効な取組であると考えられます。 【参考】市内小学校の通常学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒(平成26年度) 出典:三条市教育委員会 出典:三条市教育委員会 【参考】年中児発達参観の取組について ○目的 子どもの育ちや個性に早期に気づき、保護者、保育士等と発達応援チーム(保健師、 保育士、臨床心理士等)が一緒に子どもの育ちや個性に合わせた成長を考えていく。 ○対象 市内の保育所(園)・幼稚園等に通う年中児(4~5歳) ○方法 ・子どもが通う保育所等において、4~5歳の子どもの発達状況がわかる課題遊びを 行い、その様子を発達応援チームと保護者が共に確認する。 ・参観後、保護者と保育所等と発達応援チームが、それぞれの子どもの育ちや個性を 共有し、今後の支援について検討する。 ・就学期に向けて保護者との相談を随時行うとともに、必要に応じて個別の発達支援 計画による支援を実施する。 1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生 合計 45人 84人 69人 57人 101人 67人 423人 6.0% 10.5% 8.5% 6.8% 12.0% 7.9% 8.7% 学習面か行動面で著し い困難を示す児童 要支援 要観察 不要 48人 150人 474人 7.1% 22.3% 70.6% 参観判定 672人 29施設 公立保育所 11 私立保育園 17 私立幼稚園 1 実施施設数 参観実施年中児数 年中児発達参観の実施状況(平成26年度) 年中児発達参観の取組について 実施後の保護者アンケート(回答647件) 良かった どちらでもない 良くなかった 609人 34人 4人 94.1% 5.3% 0.6%

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22 3 今後の課題 前プランの総括の中から、実施率を含め成果が不十分と考えられる取組及び 改めて見えてきた幼児の現状を踏まえ、今後取り組むべき幼児教育の課題につ いて、前プランの重点項目ごとに次のとおり整理しました。 重点項目1 幼児教育内容の一層の充実に関する課題 ○ 遊びを通した豊かな教育活動に関しては、幼稚園・保育所(園)、そして家 庭における子どもの運動遊びの時間が少なく、両者を合わせても国の指針が 推奨する 1 日 60 分に満たない現状です。共働き世帯が多いこと等、保護者に も時間的な余裕が少ないことを踏まえると、幼児の体力増進のために、幼稚 園・保育所(園)等での運動遊びを強化していく必要があります。 ○ 特別な配慮が必要な子どもへの支援に関しては、整いつつある個に応じた 支援をより確かなものとするため、年中児発達参観の充実と発達支援を実践 する人材の育成をさらに強化していくとともに、ユニバーサルデザインの視 点に立った保育環境の整備についても検討していく必要があります。 ○ 信頼される幼稚園・保育所(園)づくりに関しては、地域からの信頼を一 層得られるよう開かれた施設運営に努めることとし、その中でも保護者から の信頼を得るための取組について、より効果的な内容を検討、実施していく 必要があります。 重点項目2 幼稚園・保育所(園)等と小学校の連携の推進に関する課題 ○ 確実な引継ぎ・継続的な支援に関しては、個別の発達支援計画に基づく子 ども一人一人の育ちや個性に合った成長・発達を支援する発達支援教育の取 組を強化するとともに、適切に子ども・若者総合サポートシステムによる支 援につなぐ必要があります。 ○ 交流活動の推進に関しては、各施設から、接続期の取組である公開授業や 公開保育等の充実を求める声が多いため、そうした研修機会を強化すること が必要です。なお、交流活動の実施にあたり、各施設の日程調整等の負担軽 減や子どもたちの小学校入学に対する不安の軽減を図るための検討を行う必 要があります。育ちのつながりを意識した指導に関しては、スタートカリキ

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23 ュラムの試行から得られた効果を踏まえ、接続期のモデルプログラムととも に更なる活用を促すための研修等を強化する必要があります。 重点項目3 家庭への支援の充実に関する課題 ○ 家庭での教育力の向上支援に関しては、子どもの生活習慣の実態を捉えた 必要な支援策を検討するとともに、家庭教育講座をはじめとする学習機会に ついて、父親からの参加が期待できる方策を検討する等、今後重点的に強化 していく必要があります。 ○ 地域の子育て支援の拠点化に関しては、様々な問題で支援を必要としてい る子ども・若者に対して切れ目なく一貫した支援を行う子ども・若者総合サ ポートシステムについて、さらに広く市民への周知を図っていく必要があり ます。

参照

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