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【 ６ 】佐世保市総合医療センター救命救急センターにおける
平成 27 年度の患者受け入れ状況
佐世保市総合医療センター救命救急センターは、佐世保県北医療圏の３次医療に対応する ために、平成24年４月に開設されました。当時はまだ新棟も建設されておらず、救急室に救 命センターの看板を掲げたのみの施設でしたが、平成26年４月、６階建ての新棟が竣工し、 １階を救命センターの初療室、３階をICU、５階をHCUと救命病床として使用を開始しまし た。
佐世保市の救急医療体制は、１次を佐世保市役所に隣接した佐世保市急病診療所、２次は 11輪番病院による輪番制、３次を佐世保市総合医療センターが担っております。そこで、平 成27年度（平成26年４月∼平成27年３月）の当院の救命センターの患者受け入れ状況について 報告いたします。
図１は平成27年度の救命救急センターにおける患者受け入れ実績を示します。年間の患者数 は8, 717人で、１日平均では23. 8人でした。救急車、ドクターヘリでの搬送が3, 089人（35. 4％）、 ウォークイン等が5, 628人（64. 6％）でした。３次の救命センターにしてはウォークインの割合が 多いと思われますが、多くは小児科が占めており、成人のウォークインの割合は50%前後であ ります。この中で入院となった人は3, 356人（38. 5％）で、救命病床、一般病床、小児病床へ多 く入院しておりました。また帰宅は5, 256人（60. 3％）であり、初療室での死亡も76人（0. 9％） でありました。
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図２は入院となった患者の診療科を示します。佐世保県北地区では、当院に小児科が集約 されている関係で、急病診療所が担当する以外のすべての小児救急患者を受け入れており、 616例と最も多く、次いで循環器内科の432例、脳神経外科の321例と続いておりました。
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図４は曜日別の救急患者数を示しております。月曜日から金曜日までは、大体一定で１日 平均は20人弱でありますが、土曜日、日曜日、祝日になると急激に増加し、特に祝祭日の１ 日平均は41. 9人と平日の倍の患者数でありました。
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図６は地域別の救急患者数を示しております。佐世保市以外を示しておりますが、最も多 いのは西海市、次いで佐々町、平戸市、松浦市の順でした。これらの４つの地区以外は比較 的症例数も少ない傾向でした。西海市、平戸市、松浦市においては入院の割合が多く、特に 平戸市においては60％が入院となっておりました。これは平戸市においては、初期の救急を 担う医療機関がいくつか存在し、地域完結で救急患者に対応している結果、当院の救命セン ターには比較的重症の症例が搬送された結果と考えられました。また、西海市においては、 医療機関自体が少なく、特に入院ができる医療機関が少ないことが要因と考えられました。
以上、当院救命センターの平成27年度の患者受け入れ状況について報告しましたが、開設 ４年を経過してもなお初療を担当する救命医の確保、自前で救命医の育成は困難であること が問題点であり、今後とも、全診療科参加協力型の救命センターとして努力を続けていきた いと考えております。
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