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Academic year: 2021

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博士課程用(甲)

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(様式4)

学 位 論 文 の 内 容 の 要 旨

( 氏 名 ) 印

(学位論文のタイトル)

Establishment of a novel method to evaluate peritoneal microdissemination and therapeutic effect using luciferase assay

(Luciferase assayを用いた新規の微小腹膜播種および薬効評価法の検討)

(学位論文の要旨)

【背景】腹膜播種は腹腔内悪性腫瘍患者において主要な再発形式の一つで予後不良因子として重要であり、その 治療成績向上のためには新規抗癌剤の開発、投与法の検討などが求められる。新規治療の検討には動物実験が必 須であるが、これまで報告されている種々のモデルには腫瘍生着の評価や薬効評価法、試験期間、また動物愛護 の観点からも問題点が残っていると考えられ、また早期の微小腹膜播種に対する薬効評価は検討されていない。

今回、我々は微小腫瘍塊を可視化、定量化できるLuciferase assayに着目し、より早期かつ正確に腫瘍生着と薬 効評価が可能な微小腹膜播種モデルの樹立を検討した。

【方法】Luciferase発現マウス大腸癌細胞株であるColon26-luc 1.0×106個をBALB/c 20匹に腹腔内投与して腹 膜播種モデルマウスを作製した(Day0)。Day1にin vivo luciferase assayを用いて腫瘍生着を確認できたマウス を無治療群とCisplatin 10mg/kgないしはGemcitabine 240mg/kgの腹腔内投与による治療群に群分けし、Day10に in vivo luciferase assayおよびex vivo luciferase assayにて薬効を評価した。Luciferase assayにおける luciferinの至適濃度はin vitro、in vivoで細胞毒性と発光強度の検討をおこない、経時的な観察時の投与濃度 は0.5mg/ml、投与量は0.5mgとした。

【結果】Day1に発光を認めたマウス全例で腹膜播種の形成が確認された。Day10の薬効評価では、in vivo luciferase assayにおける発光強度、ex vivo luciferase assayにおける発光スポット数、腸間膜重量のいずれ においても無治療群と治療群の間には有意差を認め、治療群での発光強度の低下、発光スポット数の減少、腸間 膜重量の低下が確認された。また発光強度は発光スポット数および腸間膜重量と正相関を示した。

【考察】今回、微小腹膜播種モデルマウスでLuciferase assayを用いた新規の腫瘍形成および薬効の評価法を確 立した。このモデルは、Luciferase assayにおける細胞毒性のないルシフェリン至適濃度を検討していること、

Day1時点で微小腹膜播種が同定可能であること、治療前のLuciferase assayにより腫瘍生着を評価でき精度の高 い薬効試験が実現可能であること、in vivo luciferase assayにおける発光が腹腔内の腫瘍の状態を正確に評価 できていること、などからこれまで報告された腹膜播種モデルと比較して有用と考えられた。また、生存した状 態での経時的な評価が可能であるとともに、試験期間の短縮や実験動物の削減などの面でも今後の腹膜播種に対 する新規治療の検討において非常に有用なモデルと考えられる。

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