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日本語音声教育のためのビデオ教材の開発

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(1)名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 人間文化研究. 第 27 号. 2017 年 1 月. 〔学術論文〕. 日本語音声教育のためのビデオ教材の開発 The development of video teaching materials for the Japanese pronunciation education 吉田 千寿子 1 Chizuko Yoshida はじめに 1.. 目的. 2.. リズムに関する先行研究. 3.. ビデオ教材と指導法 3.1. リズムの導入 3.1.1. リズム型典型モデル. 3.1.2. リズムダイアグラム. 3.1.3. リズム導入のためのビデオ教材. 3.2. アクセントの導入. 3.2.1. アクセントダイアグラム. 3.2.2. リズムとアクセント学習のためのビデオ教材. 4.. 実践報告. 5.. 考察. 6.. 今後の課題. おわりに. 要旨. 本稿は日本語音声教育のために著者が開発中のビデオ教材について紹介するものである。. 日本語学習者が一般に苦手とする“特殊拍を含む音節の長さの実現”には、語の長さの配置 を知り、適切な長さで発音することが求められる。そこで、語の長さの配置特徴である「リ ズム型」について導入し、指導するための「歌教材ビデオ」と「発音ドリルビデオ」を制作 した。これらのビデオではリズム型が四角形のダイアグラムとして色鮮やかに視覚化され、 歌や音声、ドラムビートとともに画面上に現れる。高さの配置を加えたビデオを同様に制作 して指導したところ、リズムだけでなくアクセントも意識して発音できるようになった。ビ デオによる学習では聴覚、運動(歌う、発音するなど)の他、視覚も大いに刺激される。こ うした複数の感覚によるインプットが記憶を促進させ、学習内容が定着したものと思われた。. キーワード:リズム型、リズム型典型モデル、AD 図、RD 図、連続生成法. 1. 名古屋市立大学大学院人間文化研究科博士前期課程修了 同大学非常勤講師. 177.

(2) 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 人間文化研究. 第 27 号. 2017 年 1 月. はじめに 国内の日本語教師 158 名を対象とした谷口(1991)のアンケート調査では、音声教育のための 特別な時間は設けられておらず、 「現場の音声教育は教師個人の裁量に任せられている」という状 況が報告された。音声指導が計画的に行われない理由については「時間がない」 「指導法がわから ない」「教材がない」「自分自身の日本語音声に自信がない」などが回答に挙げられた。他方、発 音学習についての学習者のニーズの高さは、日本語教育学会編(1991)、戸田(2008)により明ら かであり、学習者のニーズとのズレが浮き彫りとなった。また、指導内容については単音が中心 で 2、リズムやアクセントなどの韻律的要素は自然に習得されるものとして、指導の必要がないと 捉えられていたことがわかっている(谷口 1991)。 しかし、日本語学習者は一般に、特殊拍を含む音節の長さのコントロールが苦手とされる。ま た、日本語の自然な発音には、アクセントやイントネーションといった高さのコントロールも重 要である。韻律指導の必要性が叫ばれるなか、河野他(2004)、戸田(2004)、斉藤他(2006)、斉 藤他(2010)、赤木他(2010)、中川・中村(2010)、中川他(2015)など、韻律学習のための学習 者用テキストが次々に出版された。 リズムに関しては、特殊拍の有無によって意味が異なる“リズムのミニマルペア”について、 赤木他(2010)で練習できるようになった(例:坂/作家)。一方、“不自然さ”については扱わ れていない(例:「趣味」を「しゅーみ」、「考えた」を「かがえた」のように発音してしまう)。 リズムのミニマルペアは数に限りがあるため、発話場面では後者のような誤りがより多くみられ るものと推察されるが、いずれの場合もモデル音声を真似することで、その場では修正できても、 後に同じ誤りを繰り返してしまう傾向があるようだ。 リズムは、 「建築でいえば土台のような重要さをもつ」と鹿島(2002a:95)で述べられているよ うに、韻律レベルでは最優先の音声項目であると考えられる。しかしながら、日本語教育では周 知のとおり、リズムはアクセントのように体系化されておらず、学習者はその都度、個々の語に 対応しなければならない。誤りの原因を認識することができ、具体的な修正方法などが体系的に 学べる新しい教材が必要である。また、冒頭のアンケート結果から、それは音声に苦手意識を持 つ教授者も利用できる教材であることが望ましいと思われた。. 1.. 目的 国内外の日本語教育上の最も大きい問題点は「教材不足」だと言われている(国際交流基金 2010)。. 本研究の目的は、日本語の韻律レベルにおいて、まずリズムについて学習者が体系的に学び、次 にアクセントの学習に繋げて取り組んでいけるような「ビデオ教材」を開発することである。. 2. 轟木・山下(2009)の調査でも、音声指導の中心は単音レベルであることが指摘されている。. 178.

(3) 日本語音声教育のためのビデオ教材の開発(吉田千寿子). 現在市販されている日本語音声学習用のテキストには皆 CD が付いているが、付属 DVD はみら れない。英保他(2014)の調査によれば、総合日本語のテキストにおいても準拠の DVD がほとん どないなか、視覚情報が学習者の理解を助けるといった利点から、多くの教師がインターネット 検索などで得た映像教材を使用しているとされる。また、山下(1992)、坂野他(2013)のように 所属の教育機関や教師自身でビデオ教材を作成する場合もみられる。 西村(2013)は米国私立大学の初級日本語コースを履修する学生 38 名を対象に、発音や文法、 語彙などの学習を目的としたオンラインミュージックビデオを開発し、授業を行った(オンライ ンのため、学生は自宅でも視聴できる) 。学習項目が歌詞に取り入れられた歌を、歌詞に付随する 色鮮やかな映像や画像を見ながら歌うことで様々な感覚が刺激され、ビデオを使用しなかった年 度よりも、学習目標の言語要素がよく記憶されたことを報告している。 国立国語研究所(1995)は認知心理学の研究結果から、単一の感覚よりも複数の感覚を通して 得られた記憶のほうが、学習内容の定着率が極めて高いと紹介している。同様に、ローズ(1996) は聴覚、視覚、筋感覚(動作の感覚)を組み合わせることで記憶が促進・加速されるとし、池谷 (2010)は視覚、聴覚だけでなく、手を動かして紙に書いたり、何度も声に出して復唱したりす るなど、様々な感覚を最大限に活用して記憶することが学習の近道だと述べている。 そこで本研究では、視覚刺激によって、語や文型表現などが音声や歌とともによく記憶される という学習効果が期待され、指導者からのニーズも高い「ビデオ」という手法を用いて教材を開 発することにした。. 2.. リズムに関する先行研究 日本語はモーラ拍リズム(mora-timed rhythm)の言語だとされる。モーラ(拍ともいう)は、か. な一文字(拗音は二文字)に相当する音韻論的な単位で「凡そ同じくらいの長さに発音される」 (神保 1927)と考えられ、日本語教育ではこの考え方に基づいて指導が行われてきた(「拍感覚 の養成」と呼ばれる)。例えば「趣味」は「しゅ」・「み」、「考えた」は「か」・「ん」・「が」・ 「え」・「た」と区切り、拍ごとに手を叩いて練習する方法である。ところが、この方法では前 述のとおり「しゅーみ」「かがえた」のように特殊拍の添加や脱落といった誤用がみられ、適切 な長さの実現は現在も学習者に共通の課題となっている。そこで、モーラよりも大きい単位を設 定して指導しようとする動きがみられるようになった。すなわち、モーラ単位では理解しにくい 特殊拍を、特殊拍を含む 2 モーラ 1 単位の「音節」という概念として導入し、学ぶ方法である。 「音節」を導入した先行研究としては、土岐・村田(1989)、鹿島(1992)、土岐(1995)、 河野(1995)などが挙げられる。橋本(2002)はこれらを「教育リズム」と呼び、リズムの規定 方法について比較を行ったところ、音数分拍か意味分拍か 3 の違いはあるものの、“特殊モーラと その直前のモーラを最優先にまとめる”という点で共通していることがわかった。例えば「うで. 3 意味とは無関係に 2 モーラずつまとめる方法を音数分拍、意味を考えてリズム型を決める方法を意味分拍という(別宮 1977)。. 179.

(4) 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 人間文化研究. 第 27 号. 2017 年 1 月. どけい」は、最初に特殊拍を含む「けー」、次に語頭の「うで」、最後に余りの「ど」と順にま とめて 212 型(うで・ど・けー)と規定される。 この規定方法に従い、鹿島(1992)は「リズムユニット」というリズム形成ユニットを仮定し、 指導に応用した。1 モーラ分の長さを持つユニット 1 と 2 モーラ分の長さを持つユニット 2 を仮定 することで、あらゆる語がリズムユニットの組み合わせとして規定できる。普通モーラ一つで構 成されるユニット 1 に対して、ユニット 2 には以下のように二つの異なる構造がある(C:子音、 V:母音、M:特殊音。C は C y(拗音)を含み、(C)は子音の有無が選択できることを表す)。 ・リズムユニット 1. …(C)V:普通モーラ一つのユニット. 例)い、し、しゃ. ・リズムユニット 2. …(C)V(C)V:普通モーラ二つのユニット. 例)いし、いしゃ. (C)VM:特殊モーラを含むユニット. 例)しっ、しー、しん. リズムユニットの組み合わせによってモーラ数ごとに語の配置特徴(構成)が決定され、「リ ズム型」として分類することができる。表 1 は 1~5 モーラの語が九つの「リズム型」に整理され たものであるが(鹿島 2002 a:97)、日本語の単語で最も多いのが 4 モーラ語であることや(窪園 2006)、『みんなの日本語 1』において 2、21、22、221、222 の五つのリズム型の頻度が非常に高 いとされる橋本(2000)の調査結果から、初級学習者に適切な範囲だということができる。 表1. リズム型 1 型(短) 2 型(長) 12 型(短長) 21 型(長短) 22 型(長長) 121 型(短長短) 122 型(短長長) 212 型(長短長) 221 型(長長短). 鹿島(2002a:97)の「リズム型」. 構成 リズムユニット 1 リズムユニット 2 リズムユニット 1+2 リズムユニット 2+1 リズムユニット 2+2 リズムユニット 1+2+1 リズムユニット 1+2+2 リズムユニット 2+1+2 リズムユニット 2+2+1. モーラ数 1 モーラ 2 モーラ 3 モーラ 3 モーラ 4 モーラ 4 モーラ 5 モーラ 5 モーラ 5 モーラ. CVCV を 1 単位とすることについては「日本語母語話者は普通拍二つをひとまとまりに感じな い」といった町田(1988)、和田(1998)らの反証があり(例:坂は「さか」ではなく「さ」 ・ 「か」 と感じる)、現在も研究者の間で意見の相違がみられる。しかし、リズムとは本来、繰り返しを伴 う、語を超えた大きなレベルであり、橋本(2002)ではその中で CVCV をまとまりと捉えること の教育における有用性が示唆されている。また、その音声的な実体については、ユニット頭の子 音が破裂音の場合、CVM と CVCV の持続時間が同程度であることがわかっており(鹿島 2004)、 更なる音響的な検証が待たれるところである。. 180.

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(12) 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 人間文化研究. 第 27 号. 2016 年 12 月. アクセントに関する誤り(ⅱ.+ⅲ.)はリズムよりやや多く、指導前、53 語(62.4%)にみら れたが、指導後には 12 語(14.1%)に減少している。指導前、A さんは 53 語の誤りのうち、36 語(67.9%)を【b】タイプ(平板型)で発音していた。タイプ(型)が判断できない場合のスト ラテジーとして多用していたと思われる。指導後には 9 割弱の 32 語が修正された。 一方、B さんの名詞におけるリズムに関する誤り(ⅰ.+ⅲ.)は、指導前から誤り語数全 89 の うち 10 語(11.2%)と少なく、指導後も 2 語(2.2%)とほとんど問題がないともいえる。誤りは 全て長音に関するもので、修正できなかった 2 語はいずれも長音がやや短く発音された(民法や →みんぽや、サービス業に→サービスぎょに)。 アクセントに関する誤り(ⅱ.+ⅲ.)は、指導前、81 語(91.0%)にも上ったが、指導後には 20 語(22.5%)に減少した。B さんは【c】タイプ(中高型)での発音傾向があり、指導前の 81 語の誤りのうち、62 語(76.5%)にみとめられた(例:私が【b】→わた˥しが、法律を【b】→ほ ーり˥つを、毎日が【a】→まい˥にちが)。しかし、指導後には約 8 割の 50 語が修正されている。 以上のように、A さんと B さんでは誤りの傾向が全く異なっていたにもかかわらず、どちらも 発音が大きく向上した。2 名だけの例とはいえ、6 週間という短期間で自然に習得されたものとは 考えにくく、やはり第 3 章で述べたビデオ教材による学習効果の現れではないかと思われる。 リズムについては 2 名とも未習であったが、語句のリズム型がすぐにわかり、長さの配置に留 意して発音できるようになった。前述のとおり、ビデオ教材には記憶を促進させる効果があると される(国立国語研究所 1995、ローズ 1996、池谷 2010)。計 12 回の授業で毎回必ず「歌教材ビ デオ『おはよう』」と「『典型モデル』の発音ドリルビデオ」の二つのビデオを見て、聴いて、 声に出して、練習したことで、「リズム型」が「典型モデル」とともにしっかりと記憶され、適 切な長さで再現(生成)できるようになった。こうした“発音基準”が得られたからこそ、自宅 でも有効な自主練習を行うことができたと考えられる。12 回(計 120 分)という限られた時間内 で、約 1700 字の大会原稿(読み上げ約 8 分)の全ての語句を指導することは不可能である。授業 では誤りのみられた語句のみ指摘し、正誤のリズム型を確認した後、自宅練習へと導いた。 アクセントについては2名とも知識としては知っていたが、意識して発音することが指導前に はあまりみられず、前述のように特定のタイプで発音するといった傾向がみられた。しかし、「発 音ドリルビデオ❶❷」の練習で啓発され、高さをコントロールして発音しようとする姿勢がみら れるようになった。ビデオ画面上の AD 図で“下がり目”を視覚的に確かめながら練習を重ねた結 果、学習内容がよく記憶され、最初の絵カードを見ただけで語アクセントから句・文レベルのイ ントネーションまで正しく再現(生成)できるようになった。そこで、授業ではタイプが同じな ら、他の語句もビデオと同様に高さをコントロールすればよいことを伝え、誤った語のみタイプ を確認した。そのため、大会原稿の練習が自宅でも引き続きスムーズに行われたと考えられる。 授業では、正誤をパネルで比較して誤りの原因を認識し(図 13)、正しい発音の記号を原稿に 書きこんだ(例:「母国の」22【a】)。そして自宅では、その記号を見ながら連続生成法によっ て長さの配置を修正したり、下がり目に留意するなどして、自身で練習を重ねたのである。. 188.

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(14) 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 6.. 人間文化研究. 第 27 号. 2016 年 12 月. 今後の課題 第 4 章の実践は短期間だったため、名詞の語句レベルの指導が中心であったが、体系的な学習. には、名詞以外の品詞、リズム・アクセント以外の韻律的要素(例:イントネーション、プロミ ネンス)、合成語、単音についてなど、まだまだ課題が山積している。いつ何を指導したらよい か、テーマの順序や具体的な学習内容など検討を重ねているところである。 動詞に関しては、「発音ドリル❸『形が似ている動詞のテ形』」(例:切って/聞いて)の他、 最近新たに「スル動詞」をテーマとするビデオ教材を三つ制作した。中国語や英語母語話者の発 話では、名詞と接尾辞「スル」が別々の語として捉えられ、「~す˥る」と発音される傾向がみら れて不自然な印象を受けることがある(例:【a】料理する→りょ˥ーりす˥る、勉強する【b】→べ んきょーす˥る)(実は前述の A さん、B さんにも同様の傾向がみられた)。「スル動詞」は名詞 部分がほとんど漢語であり、その大半に特殊拍が含まれるため、リズムの問題も予想される。ま た、名詞修飾や(例:~する人/とき)、様々な文型に接続するなど、使用頻度が高く重要な学 習テーマだと思われた。そこで、スル動詞 22 語を歌詞に取り入れた歌教材ビデオと二つの発音ド リルビデオ(「~することです(趣味・能力)」「~することにします(予定)」)を制作した。 その他、動詞の活用形について、アクセントの規則性を学ぶための発音ドリルビデオを現在制作 中である。 吉田(2006)に収録の歌教材では、数詞に関する学習項目の 3 曲について、音声教育に特化し て改良を加え再録音を行い、歌教材ビデオを制作した(「ひとつ、ふたつ、みっつ…」「ついた ち、ふつか、みっか…」「~本・~杯」)。動画編集ソフト VideoPad を使って筆者でも比較的容 易にビデオが作れることがわかり、制作を続けている。今後も歌教材のビデオ化と発音ドリルビ デオの制作を進めていきたいと考えている。. おわりに 言葉を発すればそこには音声があり、単音・リズム・アクセントなど、様々な要素が一度にあ らわれる。しかし、実は発話時だけでなく、“聞く”はもとより“黙読”の時でさえ、頭の中に は音声が存在し、誤った音声はそのまま“書き記される”。音声は「話す・聞く・読む・書く」 の 4 技能全般に関わる重要な学習課題である。本稿で紹介した発音ドリルビデオは約 2 分、歌教 材ビデオは 2~3 分程度と皆短いものである。会話やプレゼンテーションなど音声以外の授業でも、 ぜひ利用していただけたらと考えている。. 謝辞 本研究でのビデオ教材は AD 図なしには制作することができませんでした。AD 図の使用をご快 諾いただき、貴重なご助言を賜りました鹿島央先生(名古屋大学名誉教授)に心より御礼申し上 げます。また、名古屋市立大学人間文化研究科日本文化研究会では発表の機会をいただき、成田 徹男教授はじめ皆さまから多くのご示唆を頂戴しました。ここに厚く感謝の意を表します。. 190.

(15) 日本語音声教育のためのビデオ教材の開発(吉田千寿子). 参考文献(アルファベット順) 赤木浩文、古市由美子、内田紀子(2010)『毎日練習! リズムで身につく日本語の発音』スリーエーネット ワーク 英保すずな、内藤裕子、渡嘉敷恭子(2014)「国内外の日本語教育機関における初級日本語教材の実態調査 ニーズ検査と結果分析」 『関西外国語大学留学生別科. 日本語教育論集』24:37-48.. 坂野栄里、佐藤美穂、梅川ゆう子(2013)「初級用ビデオクリップ集の作成と使用」『岡山大学教育研究紀要』 9:123-134. 別宮貞徳(1977)『日本語のリズム』講談社現代新書(2005 年、ちくま学芸文庫に再録) 橋本慎吾(2000) 「初級教科書における文法項目の提出順序と音声特徴の出現順序との関係について」第 2 回 音声教育方法研究会(2000 年 9 月 23 日)於 国立国語研究所 (2002)「日本語の『教育リズム』に関する先行研究の比較」『岐阜大学留学生センター紀要』 2001:107-116. 池谷祐二(2010) 『脳の仕組みと科学的勉強法』ライオン社 神保. 各(1927)「国語の音声上の特質」(『日本の言語学. 第2巻. 音韻』1980 年、大修館書店に再録). 鹿島. 央(1992)「日本語のリズム単位とその型について-日本語教育への応用をめざして-」カッケンブッ. シュ寛子他編『日本語研究と日本語教育』:305-319.名古屋大学出版会 (2002a) 『日本語教育をめざす人のための基礎から学ぶ音声学』スリーエーネットワーク (2002b) 「韻律表示による音声教育試論-リズムとアクセントの融合を基礎として-」 『名古屋大 学日本語・日本文化論集』10:77-90. (2004)「日本語リズム単位の音響的実現について」小山悟等編『言語と教育-日本語を対象とし て』:163-181. くろしお出版 河野俊之(1995)「日本語のリズムとその教育の一試行」『同志社女子大学総合文化研究所紀要』12:103-115. 河野俊之、串田真知子、築地伸美、松崎. 寛(2004)『1 日 10 分の発音練習』くろしお出版. 窪園晴夫(2006)『アクセントの法則』岩波書店 国際交流基金(2010)『海外の日本語教育の現状. 2012 年度日本語教育機関調査より』くろしお出版. 国立国語研究所(1995)『日本語教育指導参考書 21 視聴覚教育の基礎』大蔵省印刷局 Ludke, K. M., Ferreira, F., Overy, K. (2014) Singing can facilitate foreign language learning. Memory & Cognition,42 (1): 41-52. 町田章一(1988) 「日本語の基本的なリズムの設定方法とリズムパターン」 『SOPHIA LINGUISTICA』25:35-43. Mori, N. (2011) Effects of singing on the vocabulary acquisition of university Japanese foreign language students, University of Kansas, dissertation. 中川千恵子、中村則子(2010) 『初級文型でできる. にほんご発音アクティビティ』アスク. 中川千恵子、木原郁子、赤木浩文、篠原亜紀(2015) 『伝わる発音が身につく!. にほんご話し方トレーニン. グ』アスク 西村裕代(2013) 「オンラインミュージックビデオの開発」 『2013 CAJLE(カナダ日本語教育振興会)Annual. 191.

(16) 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 人間文化研究. 第 27 号. 2016 年 12 月. Conference Proceedings』 : 200-209. 日本語教育学会編(1991) 『日本語教育機関におけるコース・デザイン』凡人社 ローズ・コリン(1996) 『コリンローズの加速学習法』PHP研究所 斉藤仁志、吉本惠子、深澤道子、小野田知子、酒井理恵子(2006)『日本語を話そう!~シャドーイング~(初 ~中級編)』くろしお出版 斉藤仁志、深澤道子、酒井理恵子、中村雅子、吉本惠子(2010)『日本語を話そう!~シャドーイング~(中 ~上級編』くろしお出版 谷口聡人(1991)「音声教育の現状と問題点」『シンポジウム日本語音声教育』20-25.凡人社 土岐. 哲(1995) 「日本語のリズムに関わる基礎的考察とその応用」『阪大日本語研究』7:83-94.. 土岐 哲、村田水恵(1989)『発音・聴解』外国人のための日本語例文・問題シリーズ 12, 荒竹出版 戸田貴子(2004)『コミュニケーションのための日本語発音レッスン』スリーエーネットワーク (2008)「第 2 章日本語学習者の音声に関する問題点」戸田貴子(編著)『日本語教育と音声』:23-41. くろしお出版 轟木靖子、山下直子(2009)「日本語学習者に対する音声教育についての考え方―教師への質問紙調査より」 『香川大学教育実践総合研究』18:45-51. 和田礼子(1998) 「音調記号を用いた音声教育の試み-よりわかりやすい音調記号開発にむけて-」 『熊本大学 留学生センター紀要』2:75-87. 山下早代子(1992) 「ビデオ教材の可能性-ICU 初級日本語映像教材“イメージ” (試用版)をめぐってー」 『ICU 日本語教育研究センター紀要』2:143-154. 吉田千寿子(2006)『日本語で歌おう!』アスク (2014) 「歌教材が日本語学習者の語アクセントの記憶に及ぼす影響」 『名古屋市立大学大学院人間 文化研究科人間文化研究』22:1-14.. 資料1. 発音ドリル❶. 「2 モーラの名詞」. ① 【a】雨・雨です・~が降ります. ② 【b】飴・飴です・~を食べます. ③ 【a】鮭・鮭です・~を食べます. ④ 【b】酒・酒です・~を飲みます. ⑤ 【a】箸・箸です・~で食べます. ⑥ 【b’】橋・橋です・~を渡ります. ⑦ 【b】鼻・鼻です・~が長いです. ⑧ 【b’】花・花です・~がきれいです. ⑨ 【a】2時・2時です・~になりました. ⑩ 【b】虹・虹です・~がきれいです. 資料2 ①. 発音ドリル❷. 「特殊拍を含む名詞」(*⑩はナ形容詞). 2【b】虹・虹です・~がきれいです. ③ 21【b】浴衣・浴衣です・~を着ます. ② 22【b】人参・人参です・~を食べます ④ 22【b】夕方・夕方です・~になりました. ⑤. 2【b’】坂・坂です・~をのぼります. ⑥ 22【a】サッカー・サッカーです・~をします. ⑦. 2【b】人・人です・~がいます. ⑧ 21【a】ヒント・ヒントです・~をください. ⑨. 2【b’】夢・夢です・~を見ます. ⑩ 22【b】有名・有名です・~なひと˥です. 192.

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