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シンポジウムⅠ  看護の未来。私の未来。

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Academic year: 2021

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シンポジウムⅠ  看護の未来。私の未来。

11月15日(木) 14:45 ~16:25 第1会場(1号館2階 センチュリーホール)

S1-3 「看護の未来、私の未来」 

~人として、看護師として~

い と う藤 明あ き こ

名古屋第二赤十字病院 副院長兼看護部長

 赤十字看護師養成の歴史は1889年に遡り、日本赤十字社看護婦養成規則が制定され、『戦時の傷病者への救護』

看護師として看護師養成が開始され、1893年には『災害時の傷病者への救護』、そして1955年には『医療施設に必要 な看護師を確保するため』が、看護師養成の目的に追加されました。このように現在私たちが歩んでいる「赤十字 看護師」としてのみちは、社会的な情勢や歴史的な背景とともに変化してきました。世界には191か国(2017年1月)

に各国赤十字社・赤新月社がありますが、赤十字事業として、看護師等の教育(専門学校・大学の存在)、そして医療・

福祉施設事業を行っている社はなく、これは日本赤十字社の独自性であり、強みでもあります。私とともに国際 活動に従事した外国人の要員は、赤十字病院の職員でもなく、赤十字の看護教育を受けた人々ではありませんが、

彼らは、研修を通して赤十字の理念を理解し活動をしています。このように看護界における赤十字看護師の養成 の歴史及び役割と国際赤十字における日本赤十字社の存在を俯瞰すると、私たちに課せられている期待と責務は 大きいと考えます。

 私は日々の看護の場面、紛争下で傷ついた人びとの救援活動や被災地での支援活動を通して、苦しんでいる多 くの方に寄り添い、その時に求められた役割と責務を、看護師として、人として果たしてきました。傷つき、失 われた多くの命、そしてその中で強く生きる命を通して、たくさんのことを学ばせていただき、またその人々の 笑顔に支えられてきました。

 日本国内での経済成長や人生の豊かさが確立する一方で、世界へ目を向けるとどうでしょうか?世界の難民・

避難民は2016年には過去最高の6,560万人、紛争による死亡者は15万7000人1)です。世界人口の9人に一人、8億1,500 万人がいまだに毎晩空腹を抱えたまま眠りについており、紛争地域では人口の4分の1が緊急の飢餓状況で深刻化 しているのは、イエメン、南スーダン、シリアなど16カ国もあります。また、予防可能であるといわれている肺炎、

下痢、マラリアなどにより、今もなお1日に6000人の5歳未満の子どもたちの尊い命が失われ、その半数以上は栄 養不良によるものです。

 2015年、国際社会は2030年までに人々の生活を改善するために「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択しました。

社会経済のグローバリズムの進展の陰で都市の貧困や格差、人権などグローバリズムに取り残された人々の問題 も明らかになり、持続可能な開発とは、もはや開発途上国だけの問題ではなく、先進国をも含む問題として顕在 化してきました。SDGsの理念は「誰ひとり取り残さない(No one will be left behind)」であり、貧困をなくそう、

飢餓をゼロに、すべての人に健康と福祉を、など17の目標を挙げ、世界中が取り組んでいます。

 『あらゆる状況下において、人間の苦痛を予防し軽減すること、生命と健康を守り、人間の尊重を確保すること』、

これは赤十字の理念である人道の原則の一文です。「看護者は人間の生命、人間としての尊厳及び権利を尊重する。

そして国籍、人種・民族、宗教、信条、年齢、性別及び性的指向、社会的地位、経済状態、ライフスタイル、健 康問題の性質にかかわらず、対象となる人々に平等に看護を提供する。」と日本看護協会の倫理綱領にあります。

赤十字の原則も看護協会の倫理綱領も同じことを示唆しています。

 日本の医療の動向や政策に目を向け、日本の将来を看護師として考えることはとても重要なことです。しかし、

私たちは赤十字の看護師です。赤十字の理念である人道の原則の実践を、国内において、そして国外において、今、

そして未来に向けて何をすべきなのかを皆さんと考えたいと思います。

53 The Japanese Red Cross Medical Society

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シンポジウムⅠ

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日㈭

参照

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