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害 )に 在 籍 する 児 童 生 徒 の 障 害 の 状 態 は 多 様 であり 個 人 差 が 大 きい このような 幼 児 児 童 生 徒 の 障 害 の 状 態 や 発 達 の 過 程 を 的 確 に 捉 えるとともに 幼 児 児 童 生 徒 一 人 一 人 の 特 性 や 課 題 について

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Ⅲ  聴覚障害

第2章 聴覚障害

第1節 教育課程の編成 1 教育課程編成の基本的な考え方 ⑴ 特別支援学校(聴覚障害)教育の基本 ① 特別支援学校(聴覚障害)教育の対象  特別支援学校(聴覚障害)教育の対象と なるのは、聴覚に障害があるため、通常の 学級における教育では学習が困難な幼児児 童生徒である。学校教育法施行令第22条 の3には〔両耳の聴力レベルがおおむね 60デシベル以上のもののうち、補聴器等 の使用によっても通常の話声を解すること が不可能又は著しく困難なもの〕と示され ている。特別支援学校(聴覚障害)に在籍 する幼児児童生徒は、失聴時期、補聴器の 使用状況、人工内耳などにより聞こえの程 度が様々であり、また重複障害者であるこ とや、生活環境の違いなどにより、聴覚障 害の状態及び発達段階や特性も多様である。 ② 特別支援学校(聴覚障害)のねらい  特別支援学校(聴覚障害)教育の目的に ついては、学校教育法第 72 条に〔特別支 援学校は・・・聴覚障害児・・・に対して、 幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準 ずる教育を施すとともに、障害による学習 上又は生活上の困難を克服し自立を図るた めに必要な知識技能を授けることを目的と する〕とある。さらに教育目標は、学習指 導要領に定められている。  特別支援学校(聴覚障害)における教育 は、幼稚園、小・中学校及び高等学校に準 じた教育と併せ、多様化する聴覚障害に基 づく困難を改善・克服するための特別な教 育を行い、本人・保護者・社会のニーズに 応えることをねらいとする。 ③ 聴覚障害の特性と特別支援学校(聴覚 障害)教育の特色  聴覚障害から引き起こされる困難さは 様々である。単に言葉が聞こえないという だけでなく、言葉を理解し、言葉によって 思考し、類推し、判断することに困難さが 生じやすい。また、言葉の形成にも困難さ が伴い、言葉によって知識や技能を獲得し たり拡充したりすることにも影響を及ぼす。 このように言語面での課題が大きいといえ る。  特別支援学校(聴覚障害)は、聴覚に障 害があるために教育上特別な配慮を必要と する幼児児童生徒のための学校である。こ こで展開される教育は、全人的な教育を目 指すことはもちろんであり、また、言葉の 理解と概念化、言葉を通しての知識や技能 の獲得及び拡大化を図るとともに、個に応 じたコミュニケーション手段を身に付け、 自己実現を目指し、社会自立をさせること を目指さなければならない。  特別支援学校(聴覚障害)においては、 これらのことを踏まえながら、障害認識と いう観点も加え、障害に起因する種々の困 難を克服するために必要な知識を提供し、 学力の定着、技能及び態度の育成を、幼稚 部から高等部までの一貫性・系統性のある 教育の中で進めなければならない。 ⑵ 教育課程編成の原則  教育課程は、各学校の教育目標を達成す るために校長が責任者となり全教職員の協 力の下に編成するものである。その際、創 意工夫を加えて効果的な教育活動が展開で きるよう編成することが大切である。  各学校においては、法令や学習指導要領 に示されている原則に基づき、それぞれの 特色を生かした適切な教育課程を編成しな ければならない。  また、実際の教育課程の編成に当たって は、幼稚園教育要領、小学校、中学校及び 高等学校の学習指導要領や教育課程につい ても十分理解する必要がある。  軽・中度の知的障害を併せ有する幼児児 童生徒や小・中学校の通常の学級からの転 入学児童生徒など、特別支援学校(聴覚障

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害)に在籍する児童生徒の障害の状態は多 様であり、個人差が大きい。  このような幼児児童生徒の障害の状態や 発達の過程を的確に捉えるとともに、幼児 児童生徒一人一人の特性や課題についても 十分考慮して、それに応じた適切な教育が 展開できるよう教育課程を編成することが 必要である。  効果的な教育活動を行うためには、学校 の教育方針や教育活動、幼児児童生徒の状 況等を地域社会に説明し、理解や協力を得 ること、学校が家庭や地域社会の要望にこ たえることなど、家庭や地域社会との連携 を図っていくことが大切である。  そして、学校の規模、教職員の構成や指 導力等の状況、地域住民の協力体制の状況、 医療や福祉機関等との連携などについて検 討し、これらの実態を教育課程の編成に生 かすことが必要である。 ⑶ 障害の状態に応じた教育課程  特別支援学校(聴覚障害)に在籍する児 童生徒は、聞こえの程度や失聴の時期、生 活環境等により、障害の状態と併せて発達 段階や特性等は多様である。学校教育法施 行規則及び学習指導要領の規定に従い、必 要な場合には、各学校において、児童生徒 の実態に応じた弾力的な教育課程を編成す ることができる。 ① 準ずる教育  幼稚園教育要領、小・中学校及び高等学 校の学習指導要領に示された当該学年の各 教科の目標及び内容に応じて教育課程を編 成する。  この教育課程の編成に当たっては、幼稚 園教育要領、小・中学校及び高等学校学習 指導要領並びに埼玉県小・中学校教育課程 編成要領を参考にすることが必要である。 ② 下学年対応  小・中学校及び高等学校の学習指導要領 に示された各教科の目標及び内容の一部又 は全部を下学年の目標及び内容の一部又は 全部に替えて教育課程を編成することがで きる。  この教育課程の編成に当たっては、小・ 中学校学習指導要領及び埼玉県小・中学校 教育課程編成要領を参考にすることが必要 である。 ③ 知的障害を併せ有する場合  知的障害を併せ有する児童生徒に対し、 知的障害特別支援学校の各教科の目標及び 内容の一部又は全部に替えて教育課程を編 成する。この教育課程の編成に当たっては、 埼玉県特別支援教育教育課程編成要領⑴⑵ の知的障害の章又は知的障害特別支援学級 教育課程編成要領などを参照し、適切な教 育課程のあり方を研究することが大切であ る。  実際の教育課程の編成に当たっては、一 人一人の障害の程度や特性などの的確な実 態把握に基づき、それに応じた適切な教育 課程が編成できるよう、様々な角度から検 討する必要がある。  特に、一人一人の児童生徒に対する指導 が一層充実するよう個別の教育支援プラン を作成し、それを有効にすることが大切で ある。また、個別的な指導だけでなく、弾 力的な学習グループの編成や授業形態の工 夫、各学習グループ間の交流など、指導体 制の工夫改善にも努力することが大切であ る。 2 教育課程編成の実際 ⑴ 学校の教育目標の設定  学校の教育目標は、教育基本法、学校教 育法及び学習指導要領に掲げる教育の目的 や目標を達成するため、学校の具体的な指 標として設定されるものである。したがっ て、学校の教育課題を正しく捉え、それに 応じた具体的な強調点や留意点を明らかに し、教育目標を設定する必要がある。  各学校で設定する教育目標は、次のよう な要件を具備する必要がある。

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Ⅲ  聴覚障害 ① 法律に定められた学校教育の目的や目 標を前提とするものであること。 ② 学習指導要領に示す各教科(高等部の み各教科・科目、以下同様)、道徳(高 等部を除く、以下同様)、外国語活動(小 学部のみ該当、以下同様)、総合的な学 習の時間、特別活動及び自立活動の目標 やねらいの実現を前提とするものである こと。 ③ 教育委員会の規則、方針等に従ってい ること。 ④ 幼児児童生徒及び地域や学校の実態等 に即したものであること。 ⑤ 教育的価値が高く、継続的な実践が可 能なものであること。 ⑥ 評価が可能な具体性を有すること。 ⑵ 教育課程編成の内容と手順 ① 学校で編成する教育課程の内容  学校で編成する教育課程の内容について は、各教科、道徳、外国語活動、総合的な 学習の時間、特別活動及び自立活動によっ て編成すると定められている。(施行規則 第 126 条)また、教育課程編成の重複障 害者等に関する教育課程の取扱いついては 学習指導要領に示されている。  学校の教育課程を編成するに当たって明 確にすべき事項には次のようなものがある。 ア 教育課程編成のための準備資料 ア 学校の実態(規模、特色、教職員、地 域、幼児児童生徒及び保護者等) イ 現行の教育課程・指導計画の検討 ウ 学校課題の把握と検討 エ 学校の教育方針と運営(編成の方針、 重点目標と努力点、各学部・教科の指導 方針、各分掌の方針等) オ 評価の観点 イ 教育課程の内容 ア 学校の教育目標 イ 指導の重点、努力点等 ウ 重点的な教育活動の指導計画 エ 各教科等の全体計画・年間計画と指導 組織(校務分掌、各種委員会等) オ 年間授業時数、週授業時数、1単位時間 カ 各教科・道徳・外国語活動・総合的な 学習の時間・特別活動・自立活動の時間 配当 キ 学級編制と学習グループ ク 日課表 ケ 年間行事計画 ② 教育課程編成の手順  教育課程の編成の手順は、各学校が実態 に即して手順を考えるべきものである。 ア 教育課程の編成に対する学校の基本方 針を明確にする。  教育課程の編成に当たっては、学校とし ての基本方針や作業計画の大綱を明確にし、 全教職員が共通理解のもとに、それぞれの 立場で積極的に参画していくことが重要で ある。 ア 教育課程の意義、教育課程の編成の原 則などの基本的な考え方を明確にし、全 教職員が共通理解をもつ。 イ 編成のための作業内容や手順の大綱を 決め、作業計画の全体について、全教職 員が共通理解をもつ。 ウ 編成のための組織と日程の基本的な方 針を明確にする。 イ 教育課程の編成のための具体的な組織 と日程を決める。  教育課程の編成は、組織的かつ計画的に 実施する必要がある。 ア 編成のための組織を決める。  編成に当たる組織及び各種会議の役割や 相互関係についてその基本的な考え方を明 確にし、学校の組織全体の中に位置付ける。 イ 編成のための作業日程を決める。  分担作業の実施やその調整なども含め、 具体的作業内容と日程を決める。 ウ 編成のための事前研究や調査をする。  国の基準や県の規則等などを研究・理解 し、幼児児童生徒の障害の状態及び発達段 階や特性等並びに地域や学校の実態を把握 し、現在実施している教育課程を検討・評

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価して、その改善点を明確にする。 エ 学校の教育目標などの教育課程の編成 の基本となる事項を定める。  学校教育の目的や目標及び教育課程の基 準に基づきながら、しかも各学校が当面す る教育課題の解決を目指し、両者を統一的 に把握して設定する。また、編成に当たっ ては、教育課程と日常の教育活動との関連 などについて検討し、特に留意すべき点を 明確にすることも大切である。 オ 教育課程を編成する。  教育課程は学校の教育目標の実現を目指 して、指導内容を選択し、組織し、それに 必要な授業時数を定めて編成する。 ア 指導内容を選択する。 a. 指導内容について、基礎的・基本的な ものを明確にする。 b. 学校の教育目標の有効な達成を図るた め、重点をおくべき指導内容を明確にす る。 c. 各教科等の指導において、基礎的・基 本的な知識・技能の確実な習得と思考力・ 判断力・表現力等の育成を図るとともに、 個に応じた指導を推進するよう配慮する。 d. 学校の教育活動全体を通じて行う道徳 教育、体育・健康に関する指導及び自立 活動の指導について、適切な指導がなさ れるよう配慮する。 e. 地域や学校、児童生徒の実態に応じて 学校が創意を生かして行う総合的な学習 の時間を適切に展開できるよう配慮する。 f. 指導内容に取り上げた事項のまとめ方 や重点のおき方を検討する。 イ 指導内容を組織する。 a. 各教科、道徳、外国語活動、総合的な 学習の時間、特別活動及び自立活動につ いて、各教科等間の指導内容相互の関連 を図る。 b. 各教科等の指導内容相互の関連を明確 にする。 c. 発展的、系統的な指導ができるように 指導内容を配列し組織する。特に小学部 において、内容を2学年まとめて示した 教科については、2学年間を見通した適 切な指導計画を作成する。 d. 各学年において、合科的・関連的な指 導について配慮する。 ウ 授業時数を配当する a. 指導内容との関連において、各教科、 道徳、外国語活動、総合的な学習の時間、 特別活動及び自立活動の年間授業時数を 定める。 b. 各教科等や学習活動の特質に応じて、 創意工夫を生かし、1年間の中で、学期、 月、週ごとの各教科の授業時数を定める。 c. 各教科等の授業の1単位時間を、児童 生徒の障害の状態及び発達段階並びに各 教科等や学習活動の特質を考慮して適切 に定める。 ⑶ 各教科等、外国語活動、総合的な学習 の時間の内容等の取扱い ア 各教科、道徳、外国語活動、特別活動 及び自立活動の内容等の取扱い  各学校では、各教科、道徳、外国語活動、 特別活動及び自立活動の内容に関する事項 は、特に示す場合を除きいずれも取り扱わ なければならない。  各学校においては配当できる授業時数を 考慮しつつ、児童生徒の障害の状態及び発 達段階や特性等並びに地域や学校の実態を 踏まえ、具体的な指導内容を確定し、適切 に配置しなければならない。  なお、学習指導要領に示してある内容は、 すべての児童生徒に対して確実に指導しな ければならないものであると同時に、個に 応じた指導を充実する観点から、児童生徒 の学習状況などその実態等に応じて学習指 導要領に示していない内容を加えて指導す ることも可能である。  ただしこれらの場合にあっても、学習指 導要領に示した各教科、道徳、外国語活動、 特別活動及び自立活動並びに各学年の目標 や内容の趣旨を逸脱しないことが必要であ

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Ⅲ  聴覚障害 る。さらに、児童生徒の負担が過重となっ たりすることのないよう十分に留意しなけ ればならない。 イ 選択教科  各学校の中学部において選択教科を開設 する場合には、その内容等については、教 科の指導内容及び総合的な学習の時間にお ける学習活動と相互に綿密な関連を有する ものとし、標準時数の枠外で各学校におい て開設し得ることとする。  各学校で開設できる選択教科の種類は、 国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保 健体育、技術・家庭、外国語、その他特に 必要な教科である。なお、その他特に必要 な教科の名称、目標、内容などは各学校が 適切に定めることができる。 ウ 総合的な学習の時間  各学校では、地域や学校の実態、児童生 徒の障害の状態や発達段階等に応じて、横 断的・総合的な課題、児童生徒の興味・関 心に基づく課題、地域や学校の特色に応じ た課題など、創意工夫を生かした学習活動 を、次のねらいや配慮事項により行うもの とする。 ア ねらい a 自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考 え、主体的に判断し、よりよく問題を解 決する資質や能力を育てる。 b 学び方やものの考え方を身に付け、問 題の解決や探求活動に主体的、創造的に 取り組む態度を育て、自己の生き方を考 えることができるようにする。 イ 配慮事項 a 児童生徒が、具体的な体験や事物と直 接関わり実生活の様々な課題に取り組む ことを通して「生きる力」を培うことを 踏まえ、自然体験や社会体験、ものづく りや生産活動など体験的な学習や問題解 決的な学習を積極的に取り入れる。なお、 小・中学校等との交流及び共同学習にお いて、体験的な学習などが展開できるこ とを考慮する。 b 児童生徒の様々な興味・関心や学習活 動に応えるために、表現方法別・活動対 象別などのグループによる学習や異年齢 集団による学習など、学習形態を工夫し たり、保護者をはじめ地域の専門家など 外部の人々の協力を得るとともに地域の 学習機関、学習環境、学習教材などを活 用したりする。また、学校の全ての職種 の教職員が一体となって指導するなど学 校全体として取り組む。 エ 自立活動  自立活動は、個々の幼児児童生徒が自立 を目指し、障害による学習上又は生活上の 困難を主体的に改善・克服しようとする取 組を促す教育活動であり、個々の幼児児童 生徒の障害の状態や発達の段階等に即して 指導を行うものである。したがって、個々 の幼児児童生徒の障害の状態等に応じて適 切に設定される必要がある。 ⑷ 授業時数等の取扱い ① 年間の授業時数の取扱い  各学年における年間総授業時数及び各教 科、道徳、外国語活動、総合的な学習の時 間、特別活動及び自立活動の年間総授業時 数については、学校教育法施行規則第51 条(小学校)、第73条(中学校)に定め られている各学年の年間の総授業時数に準 ずるものとしている。  各学校は、これにしたがって児童生徒の 障害の状態、発達段階や特性等及び学校の 実態に即して、総合的に検討し、適正な授 業時数を定めなければならない。 ② 小・中学部の各教科等の授業時数の取 扱い  小・中学部の各教科等の授業時数につい ては、標準として定めていない。各学年に おける総授業時数を小学校又は中学校に準 じながら、各教科等のそれぞれの授業時数 については各学校で適切に定める。  しかしながら、小学部・中学部学習指導 要領第1章総則第2節第2の1において、

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「・・内容に関する事項は、特に示す場合 を除き、いずれの学校においても取り扱わ なければならない。」と示されていること や、小学部又は中学部の各教科等(自立活 動を除く。)の目標、内容が小学校又は中 学校に準じていることからも、各学年の総 授業時数だけでなく、各教科等の授業時数 についても学校教育法施行規則別表第1や 別表第2に示された授業時数が、各学校に おける具体的な教科等の授業時数を定める 参考である。ただし、各教科等の適切な標 準時数を定める場合に、簡単に同じ時間数 にするというのではなく、学校において、 主体的な立場から弾力的な教育課程の編成 を目指して、学校や児童生徒の実態に即し て行うよう留意することが重要である。 ③ 総合的な学習の時間に充てる授業時数  特別支援学校(聴覚障害)小学部におけ る実施学年については、小学校と同様、第 3学年以上とし、児童の障害の状態や発達 段階等を考慮して、適切に授業時数を定め る。  なお、知的障害を併せ有する小学部の児 童については、総合的な学習の時間を児童 の実態に応じて設けないことができる。し かし、小学部第3学年以上の児童において は、障害の状態や発達段階等を考慮して、 総合的な学習の時間に充てる授業時間を、 可能な限り、適切に定めるものとする。ま た、中学部においては、中学校に準じて総 合的な学習の時間を設け、生徒の障害の状 態や発達段階等を考慮して、適切に定める ものである。 ④ 自立活動の時間に充てる授業時数  自立活動の時間に充てる授業時数は、各 学年の総授業時数の範囲に含まれているが、 この自立活動の時間に充てる授業時数を、 学校教育法施行規則別表第1や別表第2に 示された授業時数に加えると、総授業時数 は小学校又は中学校の総授業時数を上回る こともある。こうした場合には、児童生徒 の実態及びその負担過重について十分考慮 し、各教科等の授業時数を適切に定めるこ とが大切である。なお、知的障害を併せ有 する児童生徒についても、自立活動の時間 に充てる授業時数は、児童生徒の実態に応 じて適切に定める必要がある。 ⑤ 年間の授業週数  各教科等の授業は、年間 35 週(小学部 第1学年については 34 週)以上にわたっ て行うよう定められている。しかし、各教 科等の授業時数をただ単に 35 週以上にわ たって平均的に配当するのではなく、児童 生徒の実態や各教科等の特性を考慮して工 夫することが大切である。  また、各教科等や学習活動の特質に応じ、 効果的な場合には、長期休業日の期間に授 業日を設定することができる。 ⑥ 特別活動の授業時数  特別活動のうち、小学部の児童会活動及 びクラブ活動、中学部及び高等部の生徒会 活動、小学部、中学部及び高等部の学校行 事の授業時数については、それらの内容に 応じ、年間、学期ごと、月ごとなどに適切 に授業時数を充てる。  小学部のクラブ活動については、学校や 地域の実情等を考慮しつつ、児童の興味・ 関心を踏まえて計画し実施できるよう、学 校において適切な授業時数を充てる。  学校行事については、種類ごとにその内 容の重点化を図ったり、行事間の関連や統 合を図ったりして、精選して実施すること に留意して授業時数を定めることが大切で ある。  高等部のホームルーム活動については、 授業時間割の中に配当し、すべての生徒に 対し、各学年毎週履修させなければならな い。 ⑦ 選択教科及び総合的な学習の時間  中学部においては、選択教科及び総合的 な学習の時間については、創意工夫を生か した教育課程の編成ができるよう幅をもっ た授業時数が設定されている。各学校にお いては、生徒の障害の状態や発達段階、特

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Ⅲ  聴覚障害 性等及び地域や学校の実態を十分考慮し、 3学年間全体を見通して、適切な授業時数 を設定することが大切である。 ⑧ 授業の1単位時間の運用  各教科等の授業の1単位時間は、各学年 及び各教科等の年間授業時数を確保しつつ、 児童生徒の発達段階及び各教科等や学習活 動の特質を考慮して各学校において適切に 定めることができる。具体的な授業の1単 位を定めるに当たっては、指導内容のまと まりや学習活動の内容を考慮し、教育効果 を高める観点に立ち、教育的な配慮に基づ き定めなければならない。特に、10 分間 程度の短い時間を単位として特定の教科の 指導を行う場合において、当該教科を担当 する教師が指導内容の決定や指導の成果の 把握と活用等を責任をもって行う体制が整 備されているときは、その時間を当該教科 の年間授業時数に含めることができる。  なお、年間総授業時数を算出するに当 たっては、1単位時間は小学部では 45 分、 中学部では 50 分として計算するものとす る。 ⑨ 時間割の弾力的な編成  「年間の授業週数」の運用が弾力化され、 各教科等の授業を年間 35 週以上にわたっ て行うことなく、特定の期間に行うことや、 「授業の1単位時間」を各学校において定 めることができる。  そこで、各学校では、時間割を年間で固 定するのではなく、地域や学校、児童生徒 の実態、各教科等や学習活動の特質に応じ、 弾力的に組み替えることに配慮する必要が ある。このことにより、指導方法の工夫を 一層進めることや、地域の人々の協力や外 部の人材等の活用を図ることも容易となる。  なお、編成に当たっては、各教科等の年 間授業時数を考慮しつつ、適切な計画の下 に実施することなどに留意する必要がある。 ⑩ 年間の授業日数  年間の授業日数は、各教科等の授業時数 を適切に確保するとともに、週当たりの授 業時数が児童生徒の負担過重とならないよ うに配慮して定める。  授業日とは、学校が教育課程に基づいて 授業を行う日であり、1年間の日数から、 国民の祝日・休日、日曜日、土曜日及び教 育委員会が定める休業日を差し引いた日数 が年間授業日数となる。 ⑪ 重複障害者等に係る授業時数  重複障害者については、特に必要がある ときは、実情に応じた授業時数を適切に定 めることができる。  重複障害者については、各学年の総授業 時数及び各教科等の年間の授業時数は、い ずれも小学校や中学校に「準ずる」のでは なく、特に必要があれば各学校が適切に定 めることができる。 ⑸ 教育課程編成上の配慮事項  特別支援学校(聴覚障害)においては、 幼児児童生徒の少人数化、各学年の幼児児 童生徒数の格差、障害の程度や状態の多様 化がみられる。そのため、幼児児童生徒の 実態や特性等を的確に把握するとともに、 学年・学級、家庭及び地域の実態に応じた 教育課程を適切に編成することが必要であ る。 ① 聴覚障害の特性から、聴覚活用や言語 の指導は極めて重要である。そのため、 障害による学習上又は生活上の困難を改 善・克服し、自立し社会参加する資質を 養うための「自立活動の指導」について は、特設された自立活動の時間だけでな く、各教科、道徳、特別活動及び総合的 な学習の時間など、学校の教育活動全体 を通じて、体験的な活動を重視し言語概 念の形成を図るとともに、児童生徒の発 達に応じた思考力、類推力、判断力等を 育てるように心がける必要がある。  さらに、児童生徒一人一人の障害の状 態や発達段階を的確に把握して、特に児 童生徒の実態に即して作成された「個別 の指導計画」の下に、適切な指導実践が

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行われるようにしなければならない。 ② 指導内容の系統性・発展性を踏まえ、 生涯学習の観点に立って、幼稚部、小学 部、中学部、高等部教育の一貫性に配慮 するとともに、各学部間の連携を緊密に する必要がある。その際、教育の目標と して、障害の受容・改善・克服を図りな がら、人間形成を目指す視点に立ち、他 人を思いやる気持ちや立場の違いを理解 したり、言語活動を通して人とのかかわ りを豊かなものとしていく活動の工夫が 大切となる。 ③ 指導計画の作成に当たっては、児童生 徒の実態や特性等により、当該学年以外 の教科及び内容を取り入れた指導を行う 場合は、内容の厳選、授業形態や指導の 方法を工夫するなどして、一層確実な理 解を図るよう配慮する。 ④ 幼児児童生徒の少人数化、多様化を踏 まえ、教科の特質と幼児児童生徒の実態 に即して、集団の編成と指導の組織を工 夫する。 第2節 指導計画の作成 1 指導計画の作成 ⑴ 日課表の作成  児童生徒の通学区域が広範囲のため、登 下校に要する時間を考慮しなければならな い。また、準ずる教育という観点から、授 業時数についても週授業時数が標準時数を 著しく下回ることは避けることが望ましい という点、自立活動を効果的に授業時数と して設けることもあるという点から、週当 たりの授業時数が標準を上回ることが必至 である。これを踏まえて日課表を作成しな ければならない。 〈設定の工夫が必要となる時間の例〉 ア 授業の1単位時間 イ 業間時間 ウ 給食・昼休みの時間 エ 清掃活動  なお、児童生徒の登校形態や状況に応じ て、業前活動を設定することも考えられる。 ⑵ 年間指導計画の作成  同じ生活年齢の児童生徒であっても学習 課題が大きく異なる場合がある。したがっ て、個々の児童生徒の実態や課題を十分把 握した上で指導計画が立てられるべきであ る。その際、個々に対する指導のねらいや 目標を十分に検討した上で明確にしていく 必要がある。 〈適切な学習グループを編成するための観 点の例〉 ア 習熟度別 イ 課題別 ウ 言語力別 エ 聴力別 〈各グループで学習する内容の例〉 ア 同学年の小・中学校及び高等学校の学 習内容に準ずるもの イ 下学年又は下学部の小・中学校及び高 等学校の学習内容に準ずるもの ウ 知的障害を併せ有する児童生徒の学習

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Ⅲ  聴覚障害 内容を参考にしたもの 2 指導計画作成上の配慮事項  「家庭や地域社会との連携及び学校相互 の連携や交流及び共同学習」については、 児童生徒本人に対する理解だけでなく聴覚 障害への理解にも繋がるように実施できる ことが望ましい。外見や行動で健聴の児童 生徒と大きな違いはないため、障害そのも のの性質について誤解を受けやすい。今後 社会に出て、聴覚障害者への理解が誤解の ままであり続けることはお互いにとって望 ましくない。また通学区域が広いために地 域との関わりも薄くなりがちである。聴覚 障害は他の障害種と比較して小・中学校、 高等学校の教育課程にも適応できる面が多 いことから、小・中学校においては支援籍 等を積極的に活用できる。その際、支援籍 等交流及び共同学習の相手校と十分に連絡 を取り合いながら計画的・組織的に実施し、 適切な地域支援や障害理解の機会を増やし 継続していくことも必要である。  この他、配慮事項は小・中学校学習指導 要領解説に準ずる。 3 各教科、道徳、外国語活動、総合的な 学習の時間、特別活動及び自立活動の指 導計画作成上の留意事項 ⑴ 指導計画の作成と内容の取扱い  指導計画の作成に当たっては、特別支援 学校小学部・中学部学習指導要領及び特別 支援学校高等部学習指導要領の第2章各教 科に示す事項について、留意する必要があ る。また特別支援学校学習指導要領解説編 並びに埼玉県小学校教育課程編成要領及び 埼玉県中学校教育課程編成要領も参照する こと。  また、幼児児童生徒の障害の多様化・重 複化に対応し個に応じたきめ細かい指導を するため、一人一人の実態把握に基づいた 指導目標を設定し学習内容を決定する。ま た、知識の定着、応用力の養成、指導目標 達成のため、計画的に授業展開できるよう、 すべての幼児児童生徒について各教科にわ たって‘個別の指導計画’を作成し指導に 当たらなければならない。  内容の取扱いについては以下の点を考慮 する。 ① 興味や関心を生かして積極的な言語活 動を促す。 ② 抽象的、論理的な思考力の伸長を図る。 ③ 言語力に応じた読書習慣や文章表現力 を育てる。 ④ 主体的に情報収集し、適切に活用する 力を育てる。 ⑤ 体験的な学習を通して思考力を育てる。 ⑥ 集団の中で共に学び合える機会を設定 する。 ⑵ 指導上の留意事項  物事に対する意欲・興味・関心を広げ、 自立と社会参加に向けた指導を効率的に行 うために以下の点に留意する。 ① 障害の状態に応じた適切なコミュニ ケーション手段 ( 手話、指文字、口話等 ) を活用する。 ② 意思の相互伝達が正確かつ効果的にで きるように、学習グループの編成や机の 配置を工夫し、話し合いの機会を多く設 定する。 ③ 発問については、要点をしぼり、何を 問われているか、児童生徒が理解できる ように工夫し注意をはらう。 ④ 下学年対応も含めた適切な教科用図書 の選定、並びに学校教育法附則第9条に 規定する教科用図書や副読本を活用する。 その際、児童生徒が主体的に学習できる よう配慮する。 ⑤ 視覚的な情報を効果的に活用し、発達 段階に合わせた教材や教具を工夫する。 *視覚教材・教具  情報機器や視聴覚機器、各種メディア、 具体物や資料、板書や掲示物等。 *情報機器

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 コンピュータ、インターネット、ソフ トウェア、データベース、コンピュータ ネットワーク等。 *視聴覚機器  プロジェクタ、OHP、ビデオ、デジ タルカメラ、スライド等。 *具体物・資料  写真、模型、新聞、書籍、図等。 ⑶ 各教科等 【国 語】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 国語科の本質を踏まえて  聴覚に障害のある児童生徒にとっては、 言葉の理解や概念化、言葉によって思考し、 類推し、判断したりすることの困難さが生 じやすい。  特に、互いの立場や考えを尊重しながら 言葉で伝え合う能力の育成を重視し、「伝 え合う力を高める」ことを目標に位置付け ることが大切である。 ⑵ 基本的な配慮事項に基づいて ① 自立活動との関連を図る  自立活動における聴覚の活用、言語受容・ 表出、言語形成・活用、コミュニケーショ ンの基礎的能力に関する学習と綿密な関連 を保ち、系統的に学習を行うこと。 ② 「話すこと・聞くこと」の学習  様々な体験や経験の積み重ねの中から、 思考力や認識力を養い言語概念の形成を発 展させ、日常生活の中で自分の考えや気持 ちを的確に話したり聞いたりできるよう配 慮する。話し合い活動等に際しては、相手 や場面に応じて、様々なコミュニケーショ ン手段の使用に関する工夫を行うことが望 ましい。 ③ 「書くこと」の学習  日常生活にかかわる日記、手紙、作文な どの学習を重視し、自分の思ったこと、感 じたことを正しく表現する能力を養い、正 しい国語の表現に習熟するとともに、思考 力等の諸概念の育成に努め創造性豊かな内 容が表現できるように配慮する。 ④ 「読むこと」の学習  読書活動を活発にし、読書に親しむ態度 を育てるとともに、言語の能力を高め、心 情を豊かにするように十分配慮する。 ⑤ 言葉に関する学習  学習活動はもとより、日常の生活の中で もできる限り言語の学習を行い、具体的な 児童生徒の経験に即して言語を習得すると ともに、言語による抽象化を図り、概念の 形成を深めるように配慮する。  また、言語活動を通して人とのかかわり を豊かなものとしていく活動を工夫し、言 葉の概念を広げ語彙を増やすように配慮す る。中学部においては、文章や文、語句等 のきまり、表記の仕方に関する理解を深め、 思考力を養うようにすることが大切である。 2 指導上の留意事項 ⑴ 言語の学習方法の工夫  コミュニケーション手段の適切な選択、 活用や机の配置の工夫により、意思の相互 伝達が正確かつ効率的に行われるよう配慮 することが大切である。 ⑵ 読書指導  学校図書館を有効に活用する。自由に読 書させたり、読み聞かせをしたり、読んだ 本について感想を話し合うなどして、豊か な読みの理解を図る指導が大切である。ま た、自ら進んで分からないことを調べたり する活動ができるように配慮する。 【社会(小学部・中学部)】 【地理歴史、公民(高等部)】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 生活科との連携、観察・調査、表現活 動の重視 ① 各学校においては、地域の実態を生か し、児童生徒が興味・関心をもって学習 に取り組めるようにするとともに、観察 や調査・見学、体験などの具体的な活動 やそれに基づく表現活動が適切に展開で きるように配慮する。

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Ⅲ  聴覚障害 ② 博物館や郷土資料館等を活用するなど、 身近な地域及び国土の遺跡や文化財など の観察や調査を行うようにする。 ③ 学校図書館や公共図書館、コンピュー タなどを活用して、資料の収集・活用・ 整理などを行う。第4学年以降において は、教科用図書「地図」を活用する。 ⑵ 体験活動を重視した指導内容の精選、 系統性の明確化 ① 教科の基本的な構造に留意して、全体 として教科の目標が達成できるように配 慮する。 ② 学習目標や内容を十分検討し、児童生 徒の実態や興味・関心に即して、社会的 事象の適切な内容を精選するとともに、 小学部から高等部までの学習内容の系統 性を重視する。 ③ 児童生徒の主体的な学習活動を促し、 適切な課題を解決する能力を培うために、 児童生徒の障害の実態にあった、適切な 課題を設け学習の充実を図るようにする。 ⑶ 学習の遅れている児童生徒の指導  障害の状態により、学習の遅れがちな児 童生徒に対しては、下学年の内容との関連 を図ったり、日常の身近な素材を特別な教 材として取り上げたり、中学部では、小学 部高学年の内容を加えたりすることが必要 になる。その際、各分野の内容との関連に 留意して指導の効果を高めるようにするこ とが大切である。 2 指導上の留意事項 ⑴ 地図帳・副読本、年表等の活用 ⑵ 思考力を促す学習  経験の拡大を促進し、表現活動に結び付 けて、思考活動を活発にするよう配慮して、 社会的事象の理解を高めるよう工夫するこ とが大切である。 ⑶ 作業的・体験的な学習の充実を図る  地図や年表を見たり、新聞、読み物、統 計その他の資料に親しんだり、観察や調査 などの活動を取り入れるようにしたりする。 また、資料の収集、処理や発表などはコン ピュータや情報通信ネットワーク及び教育 機器の活用を促すようにする。 ⑷ 社会的視野の拡大  社会の出来事や聴覚障害に関する情報や 内外の出来事に関心を持たせ、テレビ、新 聞、雑誌などを通じて、社会的視野の拡大 に努めさせるよう留意することが大切であ る。 【算数、数学】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 各学年の学習と継続学習について  指導計画の作成に当たっては、児童生徒 の実態に応じて、当該学年の内容の一部に ついて学年にまたがって学習順序を変更し たり、前の学年の復習を取り入れたり、後 の学年の一部を加えるなど、弾力的な扱い をすることが重要である。また、次の学年 以降においても必要に応じて継続するなど 系統的に学習する。 ⑵ 各領域間の学習の関連と課題学習につ いて  児童生徒の主体的な学習を促し多面的に ものを見る力や論理的に考える力を育てる ために、各領域の内容を総合したり、日常 の事象に関連した課題を設け、作業・体験・ 観察・実験・調査等の活動を積極的に取り 入れたりして、算数、数学が具体的でかつ、 生活に役立つことを実感できるようにする。 ⑶ 基礎的な技能の習熟・維持について  計算や測定などの基礎的な技能について は、その習熟や維持を図るため適宜練習の 機会を設け、計画的に学習する。その際、 目標を、「培う」「養う」「伸ばす ( 育てる )」 という段階を踏まえて児童生徒が身に付け るべき能力を次第に高めていけるように工 夫する。 2 指導上の留意事項 ⑴ およその大きさ・形・数量を捉え、見 通しをもって適切に判断し、問題を解決 できるようにする。  また、計算の結果などを自らの見積りと

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比較して確かめる。 ⑵ 計算、時刻と時間、計量、単位などは 繰り返し、基礎的な技能の習得を図る必 要がある。その際、単に形式的な学習に ならないよう内容や教材の工夫をする。 ⑶ 用語・記号の学習については、各学年 の内容と関連させて学習し、読み・意味・ 使い方の学習をするとともにそれらを用 いて表したり考えたりすることのよさが 分かるようにする。 ⑷ 電卓を使用するなど児童生徒一人一人 に応じた内容を工夫する。その際、見積 りや確かめの大切さも合わせて指導し、 数や計算の概念の習得ができるように導 いていく。 ⑸ コンピュータ・通信ネットワーク等を 活用し、視覚的理解によって抽象的な思 考の学習効果を高めるよう工夫する。 【理 科】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 児童生徒の直接経験、観察、実験等の 重視  指導計画の作成に当たっては、小学部に おいては児童の直接経験を重視し、見通し をもって、観察、実験、栽培、飼育、及び ものづくりの活動を基本にして学習を進め るよう配慮する。中学部・高等部において は、自然を科学的に調べる能力と態度が十 分養われるように生徒の直接経験を重視し、 目的意識をもって、自然の事物、現象に直 接働きかける観察実験などをできるだけ多 く取り入れるようにすることが大切である。 環境問題や科学技術の進歩と人間生活にか かわる内容等についての取扱いは、自然科 学的見地から客観的に取り扱う。 ⑵ 指導内容の精選と系統化  問題解決の能力及び科学的な見方や考え 方の育成が無理なく行われるよう、児童生 徒の心身の発達を考慮し、内容を基礎的・ 基本的事項に精選、集約するとともに、学 習が発展的かつ系統的になされるように内 容の配列を工夫する。 ⑶ 共同学習の必要性  話し合い、グループ学習、共同作業等、 共同学習の場を設定し、集団活動の中で児 童生徒相互のコミュニケーション活動が活 発に行われるよう配慮する。 2 指導上の留意事項 ⑴ 経験の質的充実  児童生徒の経験から得られる情報が視覚 的なもの、表面的なものだけに終始しない よう、観察、実験等のあり方に十分配慮し、 経験の深化、質的充実をめざす必要がある。 ⑵ 理科的思考力の育成  児童生徒の経験を常に言語によって意識 付け、ものの違いの比較や結果を想定させ ることなどを通して、事物、事象の質的見 方を深める工夫が大切である。 ① 自然の事象に対する主体的な取組み  自然を対象とした観察、実験活動等の学 習を通して、児童生徒自身が主体的に自然 に接し、そこから情報を得ようとする姿勢 が培われるよう、指導方法を工夫すること が必要である。 ② 目的意識をもって自然を調べる能力の 育成と言語への配慮  目的意識をもって自然を調べる能力の育 成を促す機会を、学習の様々な場面で多様 に取り入れることが必要である。その際、 生徒の言語活動が適切に行われ、科学的に 調べる能力や態度を育てるとともに、科学 的な見方や考え方が十分に伸ばされるよう 配慮することが大切である。 ⑶ 視聴覚教材・教具を活用した指導  実験や観察のテキストを読む、仮説を設 定する、情報を記録する、レポートを作成 するといった形で書き言葉を使いこなす力 を育てていくことも大切である。 ⑷ 事故防止への配慮  聴覚に障害がある児童生徒には、音声に よる伝達が困難であることから、観察、実 験、野外調査等に当たっては、事故を起こ さないよう十分留意する。

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Ⅲ  聴覚障害 ⑸ 環境保全や生命の尊重に関する配慮  実験における使用薬品などの管理や廃棄 については、水質汚濁等の環境保全に関し て細心の注意を払う。また、薬物乱用につ いては「保健体育」などでの学習との関連 を図る。   【生 活(小学部第1・2学年)】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 児童の直接体験や活動の重視  身近な人々や社会、自然と直接かかわる 活動や体験ができるようにする。例えば、 見る、聞く、触れる、嗅ぐ、作る、探す、 育てる、遊ぶなどして体全体で直接働きか ける創造的な行為が行われるようにする。 ⑵ 知的な気付きを大切に  生き生きとした主体的な活動からは、知 的な気付きが得られる。一方的に知識を求 めるのではなく、出会う、見る、触れる、 選ぶなど、生き生きと主体的に活動するこ とによって得られる、驚き、感動、疑問、 自らの思いや思考、様々な知的な気付きを 大切にする。 ⑶ 学習内容の工夫および重点的・弾力的 な扱い  生活科は地域に根ざし、児童の生活に根 ざす教科であるので、内容は学年毎に分け ず、2学年を見通してゆとりが持てるよう、 次の9つの内容にまとめてある。 ① 学校と生活 ② 家庭と生活 ③ 地域と生活 ④ 公共物や公共施設の利用 ⑤ 季節の変化と生活 ⑥ 自然や物を使った遊び ⑦ 動植物の飼育・栽培 ⑧ 地域の人々との交流 ⑨ 自分の成長  どの内容をどの学年で扱うのか、地域の 環境や児童の実態に応じて創意工夫を心が ける。なお⑦は2学年にわたって取り扱う。 ⑷ 他の教科等との関連  児童の思いや願いを生かし、主体的な活 動ができるように、国語、音楽、図画工作、 など他教科や道徳等との関連を図り、指導 の効果を高めるようにする。特に第 1 学年 入学当初においては、生活科を中心とした 合科的な指導を行うなどの工夫をする。 2 指導上の留意事項 ⑴ 社会の一員としての自覚  日常のあいさつや、公共物や公共施設を 利用する際の正しい使用方法、後始末、施 設を支えている人々への感謝の気持ちなど、 いわゆる公共意識とマナーが身に付けられ るとともに、コミュニケーション活動が活 発に行われるよう配慮する。 ⑵ 小さな気付きや知的な気付きをキャッ  児童一人一人の興味・関心を把握してお き、言語表現が苦手な児童に対しても、表 情や発せられた言葉の中から汲み取るよう に心がける。 ⑶ 安全の確保  校外に出向く機会が多いので、交通事故 や遊具の扱い等十分注意をする。また、災 害時の避難場所や連絡方法を確認しておく。 ⑷ 聴覚の活用  一人一人の障害の状態や補聴器等の状態 を常に把握し、適切かつ十分な活用を心が ける。 【音 楽】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 教材の選定  児童生徒の障害の状態に応じて適切な教 材を選定し、生き生きと楽しく学習できる ように配慮する。特に、リズムを意識しや すい教材を選定することは効果的である。 ⑵ 自立活動との関連  児童生徒の障害の状態を考慮し、保有す る聴力の活用を図り、各種の補聴器や音響 機器を活用するとともに、特に歌唱指導の 際の基本的な呼吸法や発声・発音について は、自立活動との関連を密にし、適切に扱

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うことが大切である。 ⑶ 他の教科や教育活動との関連  総合的な学習の時間や行事等の中で音楽 活動を取り入れ、児童生徒が進んで音楽に かかわる場をもつことが、より音楽の日常 化につながる。また、児童生徒の努力した 結果を、適切な方法で発表する場を確保し 演奏活動を行うことも意欲を引き出す上で 大切なことである。  他の活動と関連した音楽活動を通して感 性を育てることも大切である。 2 指導上の留意事項 ⑴ 歌唱に関する事項  歌唱指導に当たっては、児童生徒の障害 の状態を考慮し、音程にあまりこだわらず に、手話による歌詞表現をはじめ、いろい ろな身体表現なども取り入れながら表現の 喜びを味わうことができるよう留意する必 要がある。また、歌詞の指導と関連して、 言葉や内容の理解を容易にするよう配慮す ることも大切である。 ⑵ 器楽に関する事項  器楽教材は児童生徒の能力・実態に応じ て適切なものを選ぶとともに、必要があれ ば編曲することが望ましい。いろいろな楽 器に実際に触れる機会を多く設定し、児童 生徒が興味をもち、楽しめるような合奏形 態や楽器編成を工夫する必要もある。 ⑶ 鑑賞に関する事項  鑑賞の学習に当たっては、児童生徒の障 害の状態に応じて適切な教材を選定し、鑑 賞能力を高めるようにすることが大切であ る。また、単に音のみの学習ではなく、映 像や図などの視聴覚教材を取り入れるとと もに、実際の演奏を生で聞く機会をもつよ う努めることも大切である。 ⑷ 授業形態について  器楽合奏、歌唱表現ともに小集団で行わ れることが多いので、必要に応じて同学年 または他学年の学級と合併したり、随時、 多人数による演奏を経験させたりすること も大切である。 【図画工作、美術】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 基本的学習の重視  児童生徒が表現及び鑑賞の幅広い活動を 通して、生活を明るく豊かにし、身近な事 物・事象の状態や変化に注意を向け、その ことに興味と関心をもつことにより、それ らを再現しようとする意欲と態度を引き出 す。児童生徒が自らつくり出す喜びを味わ えるよう個性を生かした多様で創造的な活 動を促し、造形的な創造活動の基礎的な能 力を育成する。 ⑵ 鑑賞の重視  表現を豊かにし、創造性を高めるために は、優れた日本及び諸外国の美術の文化遺 産を鑑賞し、美的感動をもつ機会を多くす ることが大切である。また、鑑賞活動は、 芸術を愛好する心情を育てる観点から、併 せて抽象的・論理的な思考力を伸ばす観点 からも内容の充実を図るよう配慮する。こ のために、校内の環境を整え、美術館・博 物館等の見学を計画し、美しいものやすば らしいものに対する目を養うとともに、そ れらに対する興味と関心をもつように留意 する必要がある。 ⑶ 学習内容の精選と学習方法の工夫  児童生徒一人一人の障害の状態、発達の 段階が多様であり、能力や興味・関心にも 違いが見受けられる実態を考慮して、個に 応じた教材の選択や個別的な指導も行うよ う配慮することが大切である。 2 指導上の留意事項 ⑴ 教材・教具の活用  児童生徒の発達に応じて、写真、ビデオ 等の視聴覚教材、コンピュータ等、映像メ ディアの効果的な利用に留意することが必 要である。 ⑵ 安全の確保  危険を伴う材料・用具の使用に当たって は、事故の防止の上から事前にその扱い方 について徹底を図り、また、使用中も適切 な助言を行う必要がある。特に、聴覚障害

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Ⅲ  聴覚障害 に起因する事故の防止については十分に留 意することが大切である。 【家庭、技術・家庭】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 学習内容の精選・配列の工夫  児童生徒の興味・関心等に応じて各分野 の学習内容を精選し、偏りなく履修できる ようにすることが大切である。その際、児 童生徒のもっている経験・特性に十分配慮 し、必要に応じて学習の系統性を考慮しな がら、学習内容の精選をする。また、季節 や行事との関連を図り、学校生活や家庭生 活の場において学習したことが生かされる よう、学習内容の配列に工夫が必要である。 家庭環境や社会の変化に伴い、男女それぞ れが、自立した生活を将来にわたりできる ような知識・技能を身に付けるよう、児童 生徒一人一人の実態を踏まえ、地域・学校 の実情に合わせた指導計画の作成が必要で ある。 ⑵ 実習を伴う内容の充実  実践的・体験的な学習活動を通して生活 に必要な知識と技能を身に付けることに よって、現在及び将来にわたる実際の生活 の場で学習したことが生かされなければな らない。そのためには児童生徒一人一人の 発達段階や特性に合わせた実習内容を充実 する必要がある。実習を通して仕事の楽し さや完成の喜びを体験することが大切であ る。 ⑶ 情報とコンピュータの指導  高度情報化社会の伸展を踏まえ生徒の 情報活用能力を育成する観点から、コン ピュータの活用に必要な基礎的・基本的な 内容を実践的・体験的に組み立て、学習を 進める必要がある。特に視覚から情報を得 る事ができるインターネットやメール交換 システムの活用は聴覚障害者にとって情報 手段の一つとして必要とされるため、それ らを効果的に活用し生活に取り入れていく ための方法について学習することが大切で ある。その際には、情報モラルの必要性に ついても学習していくことが必要である。 ⑷ 他教科及び日常生活等との関連 ① 社会、保健体育、特別活動、総合的な 学習の時間、自立活動等と有機的に関連付 け、調和のとれた学習を行うように計画す ることが必要である。 ② 児童生徒の日常とのかかわりを重視し、 家庭や地域社会において結び付けられるよ うにする。習得した技術・知識を活用し、 常に各自の生活に目を向け、課題意識を持 ち、問題解決的な学習ができるよう配慮す る必要がある。また、地域社会の中で良い 人間関係を保ち、男女共同参画社会の形成 者としての態度を育成するよう指導するこ とも必要である。 2 指導上の留意事項 ⑴ 日常生活への活用  児童生徒が身に付けた知識と技能などを 日常生活に活用できるようにする。家庭で の日々の手伝い・家族の一員としての責任 分担など家庭や寄宿舎生活において習慣化 を図る上で、家庭・寄宿舎との連携・協力 が大切である。 ⑵ 教材・教具及び学習方法の工夫  児童生徒一人一人の実態に応じて、視覚 教材の工夫に心がける必要がある。学習等 で使用する器具や機器の名前や使い方等具 体物を通し丁寧な学習が必要である。 ⑶ 安全・衛生への配慮  危険を伴いやすい器具・機械等を取り扱 う際は、聴覚の障害に起因する事故防止に ついて、十分な留意が必要である。また調 理実習等においては衛生面に配慮し服装・ 手洗いの励行、環境の整備など安全管理の 徹底を図ることが大切である。 【体育、保健体育】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 体育の内容  生涯にわたる豊かなスポーツライフの基 礎を培う観点を重視し発達的特性を考慮し、

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運動の楽しさや喜びを味わうことができる ように内容を考えていく。体育では、体づ くり運動を各学年で履修し、基礎体力の向 上をはかり、運動の楽しさ、喜びを味わい、 生涯にわたり自主的・継続的に運動を実践 できるように、個に応じた指導の充実を図 る。保健では、生涯を通じて自らの健康を 保持増進していくための実践力の育成を図 り、心の健康、生活習慣の確立、薬物乱用・ 性非行の防止等の現代的課題に対応する内 容を重視する。 ① 運動の取り上げ方の弾力化  児童生徒がゆとりを持って課題解決的な 学習ができるように弾力的にする。なお、 実態に応じて多様な運動も学習できるよう にする。 ② 運動の学び方の重視  自ら学び、自ら考える力を育成するため、 運動の学び方の内容を重視する。 ③ 体つくり運動  従前の「体操」を「体つくり」に改め、「体 ほぐしの運動」と「体力を高める運動」で 構成する。 ④ 体力の向上との関連  それぞれの運動の特性に触れるために必 要な体力を自ら高めるよう留意することを 内容とする。 ⑤ 授業形態  集団スポーツの内容や学校の実態に応じ て他学年との合併授業が展開されることが ある。児童生徒の興味・関心はもちろん、 体力、技術を考慮することが大切である。 ⑵ 保健の内容  生涯を通じて自らの健康を適切に管理し、 改善していく資質や能力を培い、実践力を 育成するための内容を考えていく。 ① 課題学習の展開  自ら課題を見つけ、解決していく学習活 動や実験、実習など体験的な学習を取り入 れる等工夫が必要である。 ② 小・中学部、高等部における学習内容 の重複を避ける。 ⑶ 他教科との関連  指導計画の作成に当たっては、単に1教 科としての観点からだけでなく、特別活動 のほか、総合的な学習の時間や運動部の活 動などを含めた学校教育活動全体との関連 を十分考慮して作成することが必要である。 2 指導上の留意事項 ⑴ 運動の特性に触れる授業作り  自ら運動をする意欲を培い、生涯にわ たって積極的に運動に親しむためにも、児 童生徒が運動の楽しさ、喜びを味わい、自 主的・自発的活動になるよう方向づける工 夫が大切である。 ⑵ 話し合い活動の充実  どこに問題点があり、どのように解決し ていくのか。自主的、自発的活動に繋げて いくためにも、話し合い活動が大切である。 ⑶ 教材、教具の活用  体育分野では、黒板、カードの使用、ま た、VTR、鏡等の使用を考える。ゲーム の進行、指示では笛、太鼓、旗の活用も有 効である。保健分野では視覚資料、人形を 使った実験等工夫が必要となってくる。 ⑷ 健康、安全に関する学習  活動のきまり、運動のやり方、用具・器 具の使い方等十分学習する必要がある。ま た、各種疾患により運動が制限されている 児童生徒については、家庭、学校医等と連 絡を図りながら学習を進めることが必要で ある。また、聴覚障害及び平衡機能の障害 に起因する事故防止に十分配慮することが 必要である。   【外国語(中学部・高等部)】 1 指導計画の作成と内容の取扱い ⑴ 実態に即した内容の選定  外国語科の目標は、①外国語を通して積 極的にコミュニケーションを図る態度の育 成 ②言語や文化に対する理解を深める  ③実践的なコミュニケーション能力を養う ④国際人としてのアイデンティティーを確 立することにある。

参照

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